スポーツ
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スポーツ 2016年12月07日 16時00分
早実・清宮幸太郎が「巨人門前払い」3つの鬼門(2)
斎藤佑樹がドラフト候補だった'10年、巨人は早々に早大視察から退き、中央大学の澤村拓一に乗り換えた。この選択は正しかったが、斎藤の家族、関係者はもちろん、早大側には「冷たい」と見えたようだ。 「應武氏が巨人を快く思っていなかったとしても、それは早大には関係ないはず。同氏は社会人・新日鉄君津(当時)の監督だった時代に、巨人スカウトと衝突していますが…」(同) その衝突は'96年ドラフト会議前に起きた。巨人スカウトが、新日鉄君津の主砲だった松中信彦が指名リストに入っていることを伝えに行くと、應武氏は「清原(和博)をFAで獲るんだろ? 一塁守備で重複するから、松中はやれない」と、食って掛かった。松中の打撃はともかく、一塁以外の守備はプロでは厳しいとされていた。 清原の巨人入りは懸念通りになったが、「FAはドラフトの後。清原を獲る、獲らないは約束できない」と、巨人側は反論。和解できないまま應武氏も新日鉄君津を退き、早大監督に転じてしまった。同氏の巨人嫌いは、早大関係者も聞かされていたという。 「清宮は才能だけではなく、お客を呼べるスター候補。早大側も東京六大学リーグを盛り上げてほしいという思いも強いが、仮に本人がプロ志望だとしたら、『大きくはばたいてほしい』と願うはず。そんな親心もあって、巨人に預けて大丈夫なのか、と思うのでしょう」(アマチュア野球要人) プロ側は「清宮は進学しない」と読んでいる。父・克幸氏は選手、監督として早大ラグビー部を優勝に導いたカリスマだが、現在はラグビートップリーグ、ヤマハ発動機ジュビロの指揮官である。早大愛はあっても、「才能ある選手が進学で遠回りするリスク」を“プロの監督”として熟知している。巨人も「清宮はプロ入り」と見ているというが、高橋由伸監督と堤辰佳GMはライバル慶応大の出身だ。 「高橋監督は試合中、無表情なので学生たちからの好感度はイマイチ。また近年、早実は4番を打つ野村大樹を始め、関西からの越境入学者が増えています。阪神を見て野球を始めた者ばかり」(同) “元ドラ1”の存在もある。'07年1位で、3年目のオフに解雇した元巨人・村田透(31)が米マイナーリーグで揉まれ、7年ぶりにNPBに帰還する。日ハム入りした村田がローテーション入りすれば、「本当に育てる気があったのか?」と疑われてしまう。 早実のセンバツ出場が確実となり、清宮人気はさらに高まるはず。巨人も複数体制で視察するはずだが、「門前払いされる」なんてことにならないことを願う。
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スポーツ 2016年12月06日 16時00分
早実・清宮幸太郎が「巨人門前払い」3つの鬼門(1)
秋季キャンプを打ち上げ、シーズンオフに入ったプロ野球各球団だが、もう来シーズンに向けた戦いは始まっている。契約更改、戦力補強、それらにともなう背番号の変更により、来年度のドラフト会議にも大きな影響をもたらすのだ。 来年の目玉は、向こう10年、球界を背負って立つスター候補、早稲田実業・清宮幸太郎(17)だが、彼の口から「巨人だけはお断り」の言葉が出る可能性がある。 「巨人の昨年のドラ1投手が減俸での契約更改となりました。背番号まで降格となってね」(スポーツ紙記者) '15年のドラフト1位指名、桜井俊貴(23)は3月30日の横浜DeNA戦に一軍初登板。だが、5回途中までで自責点4、さらに右肘の怪我により降板し、以降はシーズンを二軍、三軍ですごした。初の契約更改の場では、“キツ〜イお説教”と大減俸をくらった。 推定1500万円から20%のダウン提示は自らの戒めとして受け入れたが、アマチュア指導者たちの眼にはそうは映らなかった。 「キャンプでのオーバーワークが怪我の原因なのに…。ドラフト1位に対し、巨人は1年も待てないのか!?」(学生指導者) しかも、桜井は準エースナンバーともいえる『背番号21』を剥奪された。新しくその背番号を背負うのは、日本ハムからトレード加入した吉川光夫である。 「桜井らが指名された'15年ドラフトですが、巨人の指名挨拶は謝罪から始まりました。賭博事件の影響です。指導者にすれば、大事な教え子を預けて大丈夫なのか、と不安だったはず。人気球団なのでチヤホヤされがちだし、同年の巨人スカウトは視察段階から苦労の連続でした」(球界関係者) '15年入団組は、大切に育てるべきという声が一般的だが、巨人の育成ビジョンに、不安の声も募り始めた。ここで思い出されるのが、早稲田大学と巨人の関係である。 「同大学グループと巨人の不仲説を唱える声も少なくない」(前出・記者) 仁志敏久、三沢興一、織田淳哉、越智大祐らの早大OBのほか、昨年も同大学から重信慎之介を指名している。本当に不仲なら重信の指名は考えられないが、斎藤佑樹が同大学に在籍していた頃、指揮官・應武篤良氏(当時)は巨人を露骨に非難する発言を繰り返していた。 「長嶋監督の時代、早大にも強い影響力を持つ人物がチームをサポートしていました。その人物と円満な別れ方ができなかったとも聞いています」(早大関係者)
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スポーツ 2016年12月05日 16時00分
プロレス解体新書 ROUND29 〈最初で最後の直接対決〉 猪木が見せた前田への気遣い
新日本プロレス対UWFの闘いにおける世代交代の中で、ファンから待ち望まれながら最後まで実現しなかった、アントニオ猪木と前田日明のシングルマッチ。唯一、両者の直接対決は、前田が海外武者修業から凱旋した若手時代にさかのぼる。その試合で猪木は、意外な一面を見せていた。 かつてジャイアント馬場は「あいつは対戦相手を使い物にならなくするから困る」と、アントニオ猪木に苦言を呈していたという。 「馬場にしてみれば、全日のトップ外国人だったアブドーラ・ザ・ブッチャーを引き抜き、短期間で使い潰した新日への不満が相当あったのでしょう」(スポーツ紙記者) とはいえ“育成の猪木”としての一面も見逃すことはできない。 見栄えのするフィニッシュホールドのなかったタイガー・ジェット・シンに、ブレーンバスターを伝授したのみならず、実際の試合の中で猪木自ら練習台になったのがその一例。ほかにもスタン・ハンセンやハルク・ホーガンなど、粗削りな無名選手をメインイベンターにまで育てており、一概に馬場の言葉が正しいとは言い切れない。 「その一方で、手の合わない相手や不要な選手については、あきれるほどに冷淡な扱いをすることがあったのも事実です」(同) 国際プロレスなどで活躍したオックス・ベーカーは、同団体では怪奇派のトップヒールとして君臨していた。しかし、新日に参戦すると、猪木は初のシングル対決において、延髄斬りからのレッグドロップで3カウントを奪うまで、わずか3分足らずで試合を終わらせ、ベーカーに一切の見せ場を与えなかった。 この試合はテレビ生中継で、前の試合が押して残り時間がわずかとなってしまい、その枠内に収めるための処置とされる。とはいえ、その当時は試合途中での中継終了という流れもよくあり、無理に時間内で決着をつける必要もなかった。実績のあるベーカーに対して、この扱いは、さすがに“ひどい”と言われても仕方あるまい。 身内である所属選手に対しても、こうした猪木の差別的な扱いは見られた。 「長州力にはシングル対決でピンフォール負けを喫した猪木ですが、藤波辰爾にはタッグでのフォール負けはあるものの、シングル戦ではフルタイム引き分けまで。両者ともに後継候補と見られていたものの、猪木の中では明確な格付けがあったことがうかがえます」(プロレスライター) では、やはり猪木の後継者と目されていた前田日明についてはどうだったか。UWF軍として新日に参戦してからは、猪木vs前田のシングル対決が待ち望まれながらも、結局、実現には至っていない。 「これは、のちの猪木の引退試合で、小川直也との対決が実現しなかったことと似た意味があると考えられます。ラストマッチで有終の美を飾るためには、いかにファンの期待が大きいとはいえ小川とやるわけにはいかなかった」(同) つまり、“引退する自分が、将来、有望な小川に土をつけるわけにいかない”との猪木の親心により、両者の対戦が組まれなかったというわけだ。 前田に対しても同様だった。あの当時、まだ興行での集客やテレビの視聴率を考えれば、猪木がトップを張っていかねばならなかった。よって前田とやるなら猪木が勝つしかないのだが、そうすれば前田の経歴に傷をつけることになる…。 「以前から『猪木が前田を恐れて対戦を避けた』との声もありましたが、今になって振り返ればそれは違うように思います。前田はあのいわくつきのアンドレ戦でも、攻め込む前に『やっちゃっていいんですか?』と、リングサイドにうかがいを立てているし、試合中のアクシデントで藤波が大流血に至ったシングル戦でも、あえて両者KOで早めに試合を終えている。また、猪木への挑戦者決定戦でも藤原喜明に勝利を譲ったように、むしろアングルに忠実な選手であり、それが猪木戦だけ豹変するとは考えづらい」(同) 唯一、行われた猪木vs前田のシングル戦を見れば、猪木がいかに前田を大切に扱っていたかということがうかがえる。 1983年5月27日、高松市民会館で行われたIWGP決勝リーグ戦。日本勢では長州も藤波も、団体ナンバー2の坂口征二もエントリーされなかったリーグ戦に、前田は特例的な“欧州代表”なる枠で大抜擢された。 シングルマッチの連戦は選手にとって肉体的なダメージが大きく、絶対的エースの猪木としては、若手の前田が相手の地方大会での一戦となれば、軽く流して終わらせたいところ。だが、この試合で猪木は、当時の前田が武器とした“七色のスープレックス”からニールキックまで、得意技のすべてを受けきってみせた。 「猪木がジャーマンやドラゴンスープレックスを受けること自体が、めったに見られることではない。そのことだけでも、いかに前田の能力を買っていたかが分かります」(同) フィニッシュも立ち上がり際の延髄斬りという、いわば一瞬の返し技であり、そこにも前田になるべく傷を付けないように、という配慮がうかがえる。 相手を潰すばかりではない“指導者”としての猪木の一面がうかがえる、これも一種の名勝負と言えよう。
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スポーツ 2016年12月04日 12時00分
新たなスター誕生か? 新日本プロレスの“TIME BOMB”高橋ヒロムが1・4ドームに凱旋帰国
今年の「G1クライマックス26」最終戦、8・14両国大会の休憩が明けると、スクリーンに「TIME BOMB」なる映像が流れ、映し出されたカウントダウンの数字を計算すると、時限爆弾は11・5大阪大会に仕掛けられていることがわかった。大会毎に流されていくカウントダウン映像に、ファンは一体何が起こるのか気分を高まらせていたに違いない。 そして迎えた11・5大阪大会。IWGPジュニアヘビー級選手権試合で、BUSHIからKUSHIDAが王座を奪還すると、場内が暗転。最後のカウントダウン映像が流れ「0」と同時に爆音が響き、入場ゲートに無期限の海外遠征中だった高橋ヒロム(以後ヒロム)が現れた。この映像には何バージョンかあったが、大阪の街をバックにヒロムの遠征先だった、イギリスやアメリカ、そして日本の国旗がフラッシュするなど、いくつかのヒントが隠されていたと思われる。 大ヒロムコールの中、リングに上がったヒロムはマイクを持ち、「KUSHIDA、おまえに用はねえ。俺はこのベルトに用があるんだ。東京ドームでこのベルトに挑戦させてもらう。おまえはかわいそうな男だよ。ドームでおまえは終わりだ!」と叫ぶとベルトを舐め回すように見てからリングを後にした。刺激のある挑戦者の出現に、王者のKUSHIDAも断る理由がない。来年1・4東京ドーム大会での対戦が決定した。コメントブースに現れたヒロムは、「さあ、東京ドームに集まる5万人の皆さん、最高のもの、見せてやるよ。俺のIWGP初戴冠。そして! KUSHIDA! おまえの終わりの日だ!時限、TIME BOMB!」とまくし立てた。 ヒロムは、2010年8月24日に本名の高橋広夢でデビュー。身体能力の高さから将来のスター候補生として期待されており、ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.(BOSJ)に2年連続で出場するなど、ヤングライオン時代から注目されていた。2013年6月から無期限の海外遠征へ出発。イギリスからメキシコに渡ると、CMLLではマスクマンのカマイタチ(後に覆面剥ぎマッチで敗れ素顔になる)として活躍。今年1月23日の後楽園ホール大会に乱入しドラゴン・リーを急襲すると、リーが保持するCMLL世界スーパーライト級王座に挑戦表明。翌24日の後楽園大会でリーへの挑戦が急遽決定すると、ファンが大熱狂するほどの激戦を制し、王座を奪取。一気に帰国への期待値が高まったが、本人は「IWGPヘビー級王者に負けないIWGPジュニア王者になる」ことを掲げて、再び海外遠征を続けた。4月頃からはメキシコからアメリカに闘いの場を移し、新日本と提携しているROHを中心に活動し、ヘビー級の選手とも数多く対戦した。ジュニアヘビー級の祭典である、BOSJやスーパーJカップでも凱旋帰国を果たすことなく、ヒロムはヘビー級王者にも勝てるジュニア戦士になるための最終調整を、アメリカマットで仕上げたのかもしれない。 1・4ドームという大舞台での凱旋帰国。しかも新日本は時限爆弾“TIME BOMB”として、この夏からずっと煽り続けてきた。“レインメーカー”オカダ・カズチカも1・4ドームで凱旋試合を行っているが、“レインメーカー”として認知されたのは、棚橋弘至からIWGPヘビー級王座を奪取してからである。これはヒロムに対する期待の表れであり、1月の試合で強烈なインパクトを残したことで、ファンの支持を得ているのも大きい。苦労して新日ジュニアのトップに上り詰めたKUSHIDAの壁は簡単に崩せるはずもないが、もし1回で崩すようなことがあれば、KUSHIDAが築いてきたものを全て消してしまうかもしれない。この時限爆弾はそれくらいの破壊力がある。 来年の1・4ドームは、ひさびさに新たなるスター誕生の可能性を秘めた大会となった。 (どら増田)(C)新日本プロレス【新日Times Vol.46】
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スポーツ 2016年12月03日 18時00分
セ・リーグMVPと流行語大賞「広島カープがリアル盟主になる」
今季の流行語大賞に「神ってる」が選ばれた。セ・リーグMVPにも新井貴浩が選出されており、広島東洋カープの快進撃を象徴するような一年だったことが改めて証明された。その広島が今度は“球界のリアル盟主”になるかもしれない。 新井には労組・プロ野球選手会会長への復帰待望論もあるという。 「性格はマジメ。マジメで大成したプロ野球選手はいないなんて皮肉もあるが、新井は違う。ひとつの課題を与えられたら、トコトンまでやるタイプで、選手会関係で会見を開くときはなるべくカンペ(カンニングペーパー)を見ないようにと、何度も読み直したり…。選手会の事務方も彼の実直さに一目置いています」(球界関係者) NPBは選手会の出方についてちょっと警戒している部分もある。来年3月の第4回WBCだが、前大会で選手会と「出る、出ない」でモメている。メジャーリーグ機構と米選手会の利益になっている運営実態に噛み付いた。主張している内容は正しいことはNPBも分かっていた。「大会前に水を差すようなことを言って…」というのが経営陣のホンネであり、今回は過密日程で衝突する危険性も秘めている。来季開幕戦はセパともに3月31日、WBCを決勝戦まで戦えば、同22日のそれから10日も経たないうちにペナントレース突入ということになる。先発タイプの投手は開幕カードから外され、救援投手のオーバーワークは必至だ。 「16年シーズン途中、選手会から来季の開幕日程を見直してほしいとの要望は出ていましたが、話し合いの途中でNPB側が一方的に発表してしまった」(ベテラン記者) この件で衝突することになれば、選手会との窓口を務めるNPB役員は、選手関係委員会委員長・鈴木清明氏だ。鈴木氏は広島の球団本部長でもある。 「NPBは第4回大会後、侍ジャパンの次期監督人事について検討します。前巨人監督の原辰徳氏が有力視されていますが、小久保裕紀監督の続投だってゼロではない。NPB内には野村謙二郎氏を推す声もあるんです」(前出・関係者) 前広島監督・野村氏は北京五輪の野球競技の解説者を務め、広島指揮官として、エルドレッドなどの外国人選手と英語でコミュニケーションをはかってきた。「米球界の事情にも精通している」と評価されているそうだ。 選手会、NPB側の交渉窓口、そして代表チームの監督が広島で固まれば、カープはリアル盟主ということになる。もっとも、選手会のほうだが、12月8日に総会が開かれるが、「現実的には嶋基宏会長の続投だろう」と予想する声のほうが多い(12月3日時点)。とはいえ、MVP獲得で元会長・新井の発言力が強まるのは確実だ。 広島カープは選手育成には定評があるが、戦力としてだけではなく、優れた「人材」も育ててきた。「神ってる」は神憑り的な活躍を表す造語だが、広島球団からすれば、その活躍は偶然ではなく、根拠のあるものと捉えているのではないだろうか。外部補強に頼らず、大切に育んできた新芽は逆境や重圧に負けない、と。
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スポーツ 2016年12月02日 17時00分
4年連続ダウン提示 斎藤佑樹の契約更改に秘められたシグナル
斎藤佑樹(28)が契約交渉を行い、300万円ダウンの2000万円(推定)で更改した。会見場に表れた斎藤の表情には覇気がなかった。今季は二軍スタート、3季ぶりに勝ち星ナシ。チームが優勝、日本一になっただけにショックは相当なはずである。 「悔しい気持ちです。先発で勝つことが出来なくて、その時から悔しい思いをしていました」 「今シーズンを振り返って」の質問にそう答えている。「クビにならないだけマシ」「2000万円はもらいすぎ」、そんな厳しい声も聞かれたが、この4年連続となるダウン提示には“球界の隠語”が秘められていたようだ。 「日本ハム球団には『慣例』があるんです。トレード放出する選手にダウン提示をし、相手球団が獲得しやすくするという…」(プロ野球解説者) その典型例とされるのが、2002年に下柳剛を阪神に放出したトレードだという。 当時の日本ハムフロントは同年不振に終わった下柳に「75パーセントダウン」を提示。受け入れられないとする下柳に対し、追い打ちを掛けるように「阪神からのトレード打診」を告げた。ダウン提示した金額なら、阪神側はこのトレードをまとめたいと…。 トレードは年俸が釣り合った選手同士でまとめられるケースが多い。日本ハムの看板選手、主力選手、功労者がダウン提示を受け、そこに「大幅」「何年連続」といったマクラが付いた場合、他11球団は「トレードに出してもいい」のシグナルが送られたと解釈しているそうだ。また近年、日本ハムから放出された選手は、そのほとんどが前年の契約更改でダウン提示を受けている。 スーパーの生鮮食品売り場が閉店時間ギリギリに値引きシールを貼るのと似ているが…。 斎藤はプロ2年目の契約更改で500万円増額の3500万円を勝ち取ったが、その後はズルズルと落ち、前年は2300万円だった。復活に疑問視が付けられて久しいが、「2000万円まで値引きされた」のなら、トレードを検討する球団も現れるのではないだろうか。 「ひと足先にまとまった巨人との複数トレードですが、巨人側は交換リストに斎藤の名前があると期待していたとの情報も聞かれます。実際に巨人は先発要員が少ないし、阪神も先発投手の補強は今のところドラフトだけです」(前出・同) 斎藤は会見でこうも語っていた。「与えられた場所で精一杯やるだけです」と。先発投手としての再起を目指していたが、これからは中継ぎでもなんでもやってチームに貢献していきたいと言ったのだが、水面下でのトレード打診を聞かされていたとすれば、その意味合いは違ってくる。FAでローテーション投手を喪失したDeNA、埼玉西武の出方も気になる。 日本ハムは「4番中田と二刀流・大谷」のチームとなり、3年目で新人王を獲得した高梨裕稔も先発ローテーションに定着した。救援陣の頭数も揃っている。斎藤にとっては気の休まらないオフになりそうだ。(一部敬称略)
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スポーツ 2016年12月02日 16時00分
浅田真央 平昌五輪「落選」の可能性が高まり崖っぷち
最悪の結末も見えてきた。先頃、女子フィギュアスケート・グランプリシリーズ(GPS)フランス大会が行われ、浅田真央(26)が自己ワーストの9位に沈んだ。今シーズンの成績では、あと1年3カ月後に迫った'18年平昌五輪出場権に直結する。“代表漏れ”という最悪の結末が関係者の脳裏をよぎった。 「演技後、浅田は『滑りもジャンプもすべてがしっくりはまっていない感じがした』と語るのが精一杯でした。フリーの演技で3回転ジャンプをことごとく失敗しましたからね」(体協詰め記者) 今シーズン、浅田はまだ表彰台に上がっていない。10月に行われたGPSアメリカ大会でも、代名詞である3回転半ジャンプを封印し、無難に演技をまとめてきた。フランス大会で3回転半ジャンプを披露するために調整してきただけに、そのショックは相当なものだ。 「GPSファイナルに出場できるのは、シーズンの上位成績者だけ。結果、浅田は出られません。また来年3月の世界選手権に出場するには、12月の全日本選手権で最低3位に食い込まなければならない」(同) 世界選手権出場を逃せば、平昌五輪も絶望的となる。もっとも“裏口出場”の方法はある。同選手権の選考基準だが、全日本1位は自動的に出場。2〜3位の選手と、GPSファイナル出場の日本人選手の上位2人から2枠を選ぶことになっている。今季は15歳以下のジュニア選手が活躍しているが、年齢的に出場できない女子選手も多い。そこで、浅田の名前が再浮上してくるというのだ。 「全日本ジュニア選手権の大会期間中、スケート連盟の役員が緊急会合を開き、15歳以下の世界選手権出場を認めるかどうか話し合われたそうです」(関係者) 裏を返せば、「ジュニア選手を世界選手権に送り出そう」と思っているのだろう。スケート連盟も浅田抜きで平昌大会を戦う下地作りに入ったということか…。 来月の全日本選手権で優勝すれば、五輪出場の可能性は残る。だが、優勝できないと…。“引退”!?
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スポーツ 2016年12月02日 11時46分
検証3「トラの糸井は甲子園球場に馴染めるのか?」
糸井嘉男外野手(35)との契約合意が発表された11月21日、高野栄一球団本部長が報道陣に囲まれた。オリックスに提出することになる人的補償のプロテクト名簿について質問が及ぶと、ちょっと間を置いてからこう答えたという。 「当然、大きな代償になる可能性もあるから…」 FA権行使後の交渉が解禁(同11日)となるのと同時に阪神はそのテーブルに着いた。糸井は「人的補償」を要するBランク選手。オリックスがその権利を行使した場合、旧年俸40パーセントとプロテクト名簿28人に入れなかった選手(外国人、直近ドラフト指名選手を除く)から自由に選ぶことができる。また、人的補償を求めなかった場合は旧年俸の60パーセントが阪神側から支払われることになる。オリックスは「旧年俸60パーセント」と「人的補償+40パーセント」のいずれかを選ぶことができるが、当然、糸井慰留にも全力を注いでいた。しかし、どういうわけか、オリックスの関係者から出た情報として、「糸井流出の際は人的補償を行使する」の話も同時に広まっていた。 パ・リーグ出身のプロ野球解説者がこう言う。 「2013年1月、寺原隼人がFA権でソフトバンク帰還を決めた後、オリックスは人的補償を求めました。一本釣りしたのは馬原孝浩でした。そういう過去があるので」 オリックスが「戦う集団」であることを印象づけたポイントはいくつかあった。まず、寺原は「九州に帰りたい」と訴えてのFA行使だった。ワガママかもしれないが、望郷の気持ちを訴えて退団する選手の見返りを求めれば、オリックスに移籍する選手を出すことは心情的に辛いものがある。また、馬原は故障で前年12年シーズンは一、二軍ともに一度も実戦登板していない。ソフトバンク側が元最多セーブ王の馬原を名簿から外した理由はそこにあり、「名簿漏れして、実力のある選手なら容赦なく獲る」という、オリックスの戦う集団としての強い姿勢を強く印象づける権利行使ともなった。 「11年1月、阪神が小林宏をFAで獲得した際、旧在籍チームの千葉ロッテが人的補償を求め、キャンプを視察しました。スタンドのロッテ編成スタッフをチラ見する阪神選手、首脳陣は戦意喪失というか、その後の小林の精神的影響も懸念されました」(在阪記者) 鳥谷、西岡、福留、能見…。高額年俸のベテランには手を出さないとの慣例もあるが、オリックスは彼らを獲るとも考えられるチームなのだ。 「鳥谷を外すようなことはしません」 27日、阪神側からそんなコメントが出たのは、チーム功労者に対する敬意と糸井への配慮もあったのだろう。 「ベテランを名簿入りさせれば、その分、若手を外さなければならない。どちらにとっても阪神には頭の痛い話です」(前出・プロ野球解説者) オリックスの補強ポイントは外野だが、二遊間を守れる選手も手薄だ。投手も多すぎても困ることはない。こうしたオリックスの状況を踏まえ、先のプロ野球解説者は「能見をガードすべき」と言う。 「能見は矢野燿大作戦兼バッテリーコーチに育てられた投手です。現役時代の矢野コーチに配球を学びました。その流れで、矢野コーチは今季中盤以降、能見が投げる試合では新人捕手の坂本を使い、『配球』を勉強させています」 捕手が投手を育てるチームにも、年長の好投手が若い捕手を育てる時期がある。正捕手不在は金本政権1年目では解消されなかった。阪神は守備陣営の根幹ともいえるセンターラインを構築している最中だ。ショートのポジションを北條が掴みつつあるが、セカンドはどうするのか。今後も大和を使い続けるとしても、西岡が故障から帰ってきて、中堅の上本も秋季キャンプで必死にアピールしていた。センターは横田でスタートしたが、固定できなかった。「センター糸井」を金本監督が宣言したのはこうしたチーム事情も影響してのことだが、能見に学んでいる捕手は坂本だけではない。『数字』『成績』に表れない部分をプロテクトしなければ、糸井獲得の意味はなくなる。○93年オフ 石嶺和彦32歳 在籍3年 同通算打率2割3分8厘 本塁打28○94年オフ 山沖之彦35歳 在籍1年 一軍登板ナシ○99年オフ 星野伸之33歳 在籍3年 8勝13敗○12年オフ 日高剛35歳 在籍2年 46試合出場 ブルーウェーブ時代に逆上っても、オリックスから阪神に移籍してきた選手はどういうわけか、活躍していない。 「阪神とでは注目度がまったく違う。そういうプレッシャーも影響しているのでは」(前出・同) 糸井にはこのジンクスを払拭してもらいたいものだが…。(了)
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スポーツ 2016年12月01日 16時00分
楽天・三木谷浩史オーナー「外国人枠撤廃」危険な策略
今季、パ・リーグ最下位に沈んだ楽天イーグルス・三木谷浩史オーナー(51)が球界に「外国人枠撤廃」を提案、ビーンボールを投げつけた。ハーバード大学院を修了しMBAの資格を持つ気鋭の経営者は外国人を中心としたチーム編成で来季の名誉挽回に動き出す。 三木谷氏が球界に一石を投じたのは、11月14日に開かれたプロ野球オーナー会議でのこと。2020年東京五輪での野球復活を追い風に、欧州サッカーが外国人枠を撤廃して盛り上がった例をあげ、「プロとして最高のプレーをファンに見せるためには、日本人も外国人もない」と力説した。 援護射撃はなかったものの、水面下ではソフトバンクの孫正義、オリックスの宮内義彦、巨人の老川祥一オーナーらも賛同しているという情報もある。スポーツ紙デスクが解説する。 「孫氏が乗り気なのは、かねてより提唱するMLBワールドチャンピオンと日本シリーズチャンピオンによる真の世界一決定戦を開催する計画が暗礁に乗り上げているから。MLB側は『我々は外国人に門戸を開放しているのに、日本球界は外国人選手を制限している』と反発し、日本に外国人枠撤廃を迫っている。巨人は一連の野球賭博問題がこの先、思わぬ方向に進展する可能性がないと言い切れない。将来的にイチロー監督を目論むオリックスも、思惑は違えど賛成派」 現在、一軍の外国人枠は投手・野手合わせて4人。ベンチ入りは最大3人までと定められている。しかし、FA選手、帰化選手、日本の中高に3年、大学なら4年在籍した選手はここに含まれないことから、さらに外国人枠を拡大することで、スタメンを“外国人選手”で揃えることも可能となる。 大きな障害になっているのが「外国人選手に職を奪われる」ことを危惧する労組・日本プロ野球選手会。現在の会長は皮肉なことに楽天の嶋基宏捕手。三木谷氏と嶋の関係は以前からギクシャクしていると言われ、大久保博元監督時代には現場に介入し、試合途中でバッテリーごと交代させたシーンもしばしばあった。 「嶋はFA権を行使せず“生涯楽天”を宣言して残留したが、それでも不安な三木谷オーナーは、このオフにソフトバンクを戦力外となった細川亨捕手を獲得した。西武から楽天にFA移籍した仙台出身の岸孝之投手同様、細川も青森の出身。興行面も考え、東北の選手を集めたという単純な構図ではなく、外国人枠撤廃の布石だ」(同) Jリーグ・ヴィッセル神戸のオーナーでもある三木谷氏は先日、サッカーの世界的強豪「FCバルセロナ」と4年間のスポンサー契約を結んだと発表した。スポンサー料は1シーズン推定5500万ユーロ(約64億円)で、楽天イーグルスの選手総年俸の3倍。これでバルセロナの控え選手や構想外の選手をレンタル移籍させることも可能になり、Jリーグ王者も視界に入れた。 次は外国人枠を撤廃し、楽天イーグルスを一流メジャーリーガーで埋め尽くす。資金力は十分あるが…。
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スポーツ 2016年12月01日 12時23分
検証2「トラの糸井は華麗な守備を見せてくれるのか?」
去る11月22日、球団納会が行われ、金本知憲監督(48)は「センター糸井、ライト福留」の布陣を明言。来季40歳を迎える福留孝介外野手の一塁転向案が撤回されたわけだが、スポーツ新聞の<堅守の2人が右中間を>の見出しは鵜呑みにしないほうが良さそうだ。 糸井嘉男は今季、通算7回目となるゴールデングラブ賞に選ばれた。強肩、俊足。外野守備も巧いというイメージだが、気になるデータもある。 守備率9割6分7厘。 これは糸井の今年の守備力を表す数値で、パ・リーグ外野手部門の選考対象選手18人のなかで、もっとも低いのだ。オリックス全体での守備率が9割8分4厘だから、“チーム平均値以下”となった。もっとも、今季の糸井の守備機会は184、エラー(失策)は6。プロ野球の世界で失策6は“微妙”で、『守備のスペシャリスト』としては物足りない数字となる。 ちなみに、阪神の守備率は9割8分2厘。糸井以上のチーム平均値ではあるが、リーグワースト。だが、阪神の外野手だけで見てみると、糸井の守備率に対する見方が変わってくる。今季、30試合以上の外野守備に付いた選手は板山、江越、高山、中谷、福留、横田の6人。ゴールデングラブ賞の選考対象選手となりうる「チーム試合数2分の1以上、外野手として出場」の条件を満たしたのは、福留と高山の2人だけで、糸井以上の守備率数値を出したのは、横田(10割)、福留(9割9分5厘)、江越(9割8分)。福留の失策数は1、高山は糸井と同じ9割6分7厘だった(失策6)。 数字で見ると、阪神外野手の“巧い人ランキング”は「横田、福留、江越、糸井&高山」の順。横田と江越は打撃面でしっかりアピールし、シーズンを通して安定した力を発揮できれば、糸井と福留を追い抜ける位置にいることは分かった。 もっとも、横田と江越のレベルアップは来年なのか、それとももう少し先になるのかは彼らの努力次第。打撃力、長いペナントレースを乗り切るスタミナと安定感も加味して考えられる外野のレギュラー候補は、福留、糸井、そして「レフト高山」。来季40歳となる福留の年齢が気になる。しかし、今季シーズン前もその話は出ていた。それでも、レギュラー外野手として、チームでいちばん高い守備率数値を残してくれた。金本構想の「中堅糸井、右翼福留」は、糸井の俊足強肩を生かすというよりも、「福留を外野守備から外せない、一塁転向はもったいない」との判断によるものではないだろうか。糸井をオリックスと同じ右翼に置く布陣は、実はプラスではないという守備率数値も知っていたのだろう。 「足の速い選手は守備率の数字で損をすることもあるんです。普通の選手が追いつけない打球にも追いつくことができる。それはプラスではあるが、不十分な捕球体勢により、エラーをしてしまう…。糸井のファインプレー、強肩に救われた場面も多く、数字に表れない部分がゴールデングラブ賞の選出につながったようです」(プロ野球解説者) いつまでも「中堅糸井、右翼福留」ではいられない。金本監督が急がなければならないのは、江越と横田を育て上げることだ。
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