社会
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社会 2019年05月07日 22時00分
角田美代子〜尼崎連続死体遺棄・行方不明事件
2011年11月9日、尼崎市の倉庫からドラム缶にコンクリート詰めされた遺体が発見され、行方不明となっていた66歳の女性と判明。警察は角田美代子(当時64歳)ほか38歳から44歳までの男女4人を逮捕。すべて美代子の親戚や親類だった。美代子は事件への関与を全面否定。ほかの4人も口をつぐんだ。 ところが、2012年8〜9月にかけて、尼崎市の女性(59歳)が他人の年金を盗んだとして逮捕・起訴される事件が起きると、「遺体が埋まっている」などの情報が寄せられるようになり、10月に民家から3人の遺体が発見。さらに「まだ死んだ人がいる」「捨てられた死体はまだある」などの証言が次々に飛び出した。これを受けて警察が捜査を進めた結果、関係者の証言通り、10月下旬には岡山県の海からドラム缶に詰められた54歳男性の遺体が、12月3日には高松市で民家の床下から88歳の女性の遺体が、それぞれ発見された。いずれも親戚か親類、または何らかの関係者たちであった。 これら一連の事件の首謀者または主犯は、すべて美代子であると考えられた。関係者たちの証言によれば、美代子は恐怖と暴力によって関係者を支配し、金品を奪っていたという。遺体は暴行による衰弱死などで、殺害された者はほかに何人もいるとの証言もあった。 しかし、2012年12月12日、美代子は兵庫県警の留置場内で自殺。事件の真相は闇の中に葬られた。
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社会 2019年05月07日 15時00分
木嶋佳苗〜首都圏婚活大量殺人事件
2008年頃から1年ほどの間に、41歳、53歳、80歳の男性3人が相次いで死亡する事件が起きた。当初はいずれも事件性のない自殺と見られていたが、3人とも自殺する理由が見当たらないこと、現場に不審な点があること、さらに3人とも婚活サイトで共通の女性、木嶋佳苗(当時34歳)と交際していた事実があること、しかも佳苗は3人から270万円〜1850万円という多額の現金を受け取っていたことなどが判明した。 さらに、この3人以外にも、佳苗は婚活サイトで次々に男性と知り合っては男女の関係となって信用させ、「結婚のための資金」「両親に合わせたい」などと言葉巧みに多額の現金を受け取っていたことがわかった。 そして2009年9月、長野県の男性から現金をだまし取った詐欺容疑で逮捕される。続けて詐欺容疑で5回逮捕された後、2010年2月には都内の男性が死亡した件での殺人容疑で逮捕。合計で9回も逮捕され、詐欺や窃盗、殺人など10件で起訴される。 裁判では、佳苗がすでに中学の時に知り合いの預金を勝手に引き出して使ったこと、性欲と金銭に貪欲であることなどが明らかにされた。起訴内容は一部認めたが、殺人についてはすべて否認した。 2012年4月13日、さいたま地裁における裁判員裁判で、佳苗は死刑を宣告された。佳苗はこれを不服とし、即日控訴した。
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社会 2019年05月07日 12時30分
キャンピングカーが逆走、衝撃動画の投稿者は被害者本人! 運転手の態度に怒りの声殺到
3日、Twitterユーザーが投稿したキャンピングカーの動画が「怖すぎる」と話題になっている。 動画はバイクに搭載されたドライブレコーダーによって撮影されたもので、前方の友人とされる人物が乗るバイクとともにカーブに差し掛かった際、カメラから見て左の車線から初心者マークを付けたキャンピングカーが爆走してくる様子が映し出されていた。 このままでは衝突不可避だったが、前方を走るバイクはギリギリのところで反対車線へと逃げ、なんとか回避。あと数秒反応が遅れていれば衝突し、バイクが吹き飛ばされていた可能性が高かっただけに、九死に一生を得た形だ。この動画が拡散されると、キャンピングカー運転者に怒りの声が噴出した。 さらに、6日放送の『とくダネ!』(フジテレビ系)がこの映像を取り上げ、投稿者に話を聞く。それによると、撮影していたのは友人で、投稿者はキャンピングカーを危うくかわした人物だったとのこと。キャンピングカーの運転手は避ける素振りなどもなく、笑顔で楽しそうにしていたのだという。 この事実についても、「笑顔なんて許せない」「避ける意思を見せないのはおかしい」という憤りや、「殺人未遂罪にしてほしい」「ナンバーを調べて逮捕できないものか」という声が。また、「これが上級国民だったら逮捕されないんでしょ?恐ろしい」と池袋の自動車暴走事故に絡めた警察への皮肉も聞こえた。 バイクを運転していた男性は交通法規を守り安全に運転しており、逆走したうえ罪の意識もない人間に命を奪われそうになったとなれば、憤りを持つのは当然のこと。のうのうと生き、さらなる無謀運転で死者を出す可能性も否定的できない。なんらかの罰則を望むことは、ごく自然なことだろう。 この他にも、ゴールデンウィーク中、平日にハンドルを握らない「ホリデードライバー」による逆走や重大事故が相次いだ日本。高齢者ドライバーのみならず、年齢に関係なく運転技術が著しく劣り、逆走など基本的な交通法規守ることのできないドライバーに対する講習や、取締りなどを考えていかねばならない時期に来ているのではないだろうか。
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社会 2019年05月07日 06時00分
デスクの上に花粉が山積みに! 外資系企業であった“暗黙のルール”を知らなかった新入社員が遭った壮絶な嫌がらせ
“外資系企業”と言えば、自らのライフスタイルを重視し、煩わしい人間関係は少なく、いい意味で個人主義。そうイメージする人も多いのではなかろうか。「好きな言葉は定時上がり」というようなワーク・ライフ・バランスを重視する社会人には、魅力的な職場環境だと言われているようだ。 しかし、システムやトップの考えはそうであっても、実際に仕事で携わるのは日本人同士というケースは少なくない。一般的な外資系企業のイメージとは程遠い職場も存在するようだ。今回は、ある外資系企業の地方都市での支社で実際にあった、時代錯誤な“風習“が招いた悲劇を紹介したい。 一般的な日本企業で働いていたHさんは、「プライベートを充実させたい」との思いから外資系企業への転職を決めた。 しかし、初日勤務を終えたHさんを待っていたのは、部署のほぼ全員が参加するという自分の歓迎会。外資系ならプライベート優先で、歓迎会は簡単なものかと想像していただけに驚いたが、一度に顔合わせもできるメリットをシステマタイズ(組織化)されているのかと、ポジティブにとらえて参加したそうだ。 ありきたりな挨拶の後に乾杯を済ませ、盛り上がり始めた頃、「Hくん、来月の社員旅行だけど、積み立てをしていないから一括で払ってくれるかな?」と、50代のスーパーバイザーが話しかけてきたという。日程を確認すると、自分の結納の日とかち合っていたので、丁重に断りを入れると「それはめでたい! この前結婚したFくん、出番だよ!」と、謎のやり取りが始まったそうだ。 スーパーバイザーに呼ばれたFさんは「結納が終わった次の金曜日、君の彼女の顔見せパーティーを18時に開催でいいかな?」と、笑顔で聞いてきたという。Hさんが呆気にとられていると「ここはね、直近に結婚した人が次にする人のパーティーの幹事をやるんだよ」と、Fさんが会社内のルールを教えてくれた。東京で働くHさんの彼女が平日の18時に、東京から電車で2時間かかる地方都市に来ることは不可能だ。HさんはFさんに事情を説明したが、「休みでも取ってもらったら?」と返されたそうだ。 彼女にパーティーの件を伝えると、「行けない」と断られたHさんは、改めて職場でFさんたちに断りを入れた。すると、「そうですか」とそっけない返事が返ってきたという。この先に地獄が待っていた。 ルールを破ったモノへの復讐か、同部署の同僚たちからの嫌がらせが相次いだ。 まず、ロッカールームでの同部署の日本人全員からの無視が始まった。社員食堂に行くと、噂が回っていたのか、他部署の人たちも空いている席に荷物を置き、Hさんが座れないように仕掛けてきたそうだ。その後も傘立てに置いておいた傘は必ず取られ、雨の日は折り畳み傘を自分のデスクに置かざるを得なくなったという。さらに、デスク上の文房具がなくなったと思ったら、遂には彼女と愛犬の写真まで行方不明になる始末。春先には杉花粉らしき粉末がデスクに山積みにされ、くしゃみが止まらなくなるなど、陰湿なイジメが日々続いた。 同部署の日本人たちは、外国人のチーフがいる時はHさんに普通に接し、仕事には支障が出ないところで無視やイジメを続けていたそうだ。どうやら、ルールを破った者への“村八分”は、初めてのケースではないらしく、こんなところだけシステマタイズされていたようだ。 幸い、仕事で成果を出し、別の支社に移ることができたHさん。ここでは理想の外資系企業スタイルで働くことが出来ているという。同じ会社でも、場所や同僚によってはブラックな環境もホワイトな環境もあるというのは気を付けようがない。もちろん、Hさんが入社した外資系企業の中でも、この支社が特殊だったことは間違いない。とはいえ、外資系企業に魅力を感じて転職を考えている人は、中にはこんな会社もあるということを知っておいてほしい。
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社会 2019年05月07日 06時00分
風間博子〜埼玉愛犬家連続殺人事件
1993年4月、埼玉県に住む会社役員(当時39歳)が行方不明となり、7月には男性(51歳)と運転手(21歳)が、8月に主婦(54歳)が姿を消し、連続失踪事件として注目される。やがて、警察の捜査により事件の全貌が発覚。1994年12月に4人と思われる遺体が発見され、翌95年1月にペットショップ経営者(53歳)と元妻で共同経営者の風間博子(38歳)、さらに犯行を手伝った同ショップ元役員(38歳)の3人が逮捕された。 警察の捜査によれば、博子と経営者は多額の借金を抱えており、そのためにペットを法外な値段で売りさばく商売をしていた。ある時、数十万程度の犬を1000万円で売ったところ、買い手の会社役員が事実に気づいて返品と返金を迫ったため、動物殺処分用の筋弛緩剤を飲ませて殺害。行田市の主婦も同様のトラブルになったため同じ劇薬で殺害した。また、51歳の男性は2人の犯行に気づいて金を要求してきたため、運転手とともに口封じのために毒殺したという。 裁判では博子と経営者は、法廷で互いに罪のなすりあいを繰り返したが、2001年3月、両者に死刑判決。2009年6月に、死刑が確定した。
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社会 2019年05月06日 23時00分
国民的アイドルの“性処理要員”AV女優たちの末路がムゴすぎる…
若い女性から中年オバサンまでを取り込み、今も熱狂的な人気を誇る容姿端麗な“J”のアイドルたち。そんな煌びやかな世界の住人である彼らだが、現実的には性の繁殖期を迎えた若い男たちである。当然、女を欲しがるお年頃だが、事務所にとっては素人女性相手のご乱心や、女性芸能人とのスキャンダルは避けたいところ。そこで登場するのが、今回話を聞かせてくれたA氏だ。前々からJ事務所には都市伝説的に「性処理班」の存在が噂されていたが、このA氏は“仲介役”を担ったという。 「僕のようにAV女優の所属事務所に出入りする“ブローカー”が、“J”側に女優たちが掲載されたリストを持っていくんです。リストを読めるのは、メジャー組、そして上層部お墨付きの候補生だけ。掲載女優は一握りの超A級単体だけです」(A氏) A氏いわく、一晩の値段は最低100万円から。密会場所は現在お台場にある某高級ホテルが大半で、出張費、部屋代なども含まれ、トップ女優になれば一晩で300万円を超えることもあるという。 「ただ、結局はホテルの一室で二人きりになるわけだから、何度か指名するうちに連絡先を交換してしまうパターンが多く、中には本気の恋愛関係にもなる。国民的アイドルが、AV女優に惚れ込んじゃうなんてイイ話ですよね。“J”のMが以前、AV女優のY・Mと真剣交際を報じられましたが、これなんかまさに密会から発展したいい例。ただ、これが続くと写真週刊誌などに撮られてしまう。撮られるのはまだ良くて、自らネタを“売る輩”もいるんだ……」 もしも、秘密をAV女優側が漏らしたら一体どうなるか……。契約違反には、相応の制裁が待っているが、相手は国民的スターを抱える事務所である。スキャンダルの対価は限りなく重い。●AV女優の突然死、自殺が絶えない理由 2010年、人気アイドルグループ「A」全員と関係を持った一人のAV女優が、都内のマンションの自室7階から飛び降り自殺した。彼女は生前、「私は芸能界の大物に殺される」という言葉を何度も友人らに訴えていたといわれている。果たして、彼女には“制裁”が課せられたのだろうか……。 彼女の死以降も、AV女優が定期的に突然死したり、不自然な自殺を遂げるケースは後を絶たない。 「あの国民的歌手だった中森明菜でさえ、事実上引退に追い込まれたんだ。J事務所の追い込み、さらに仲介役を担ったブローカーから、日々締め上げられる。秘密を漏らしたターゲットの周りの人間を買収し、“誰も信じられない状態”に追い込む。相手に男がいようがお構いなし、もろもと抹殺する。“自殺”のように見せる技術を持つ部隊もいるという噂だ……」(A氏) 同氏の話では、自殺に見せる手段の一つに、“強制的に薬漬け”にすることもあるという。実は元テレビタレントで活躍したIも、その例だという。 「合成麻薬『MDMA』で死んだIも、あのパターンで強制的に薬飲ませたり、“プス!”と注射器で打っちゃったりね。錯乱状態にさせてビルの屋上に連れて行けば、あとは勝手に……。まぁ、“あくまでも噂”と思ってくれ」 以前、J事務所「A」の一番人気メンバーに、AV女優との二股報道が出た。筆者はA氏から話を聞いた直後だったため、それ以降、女優の今後が気になって仕方ないのだ。
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社会 2019年05月06日 18時00分
航空自衛隊が強いられる最新鋭ステルス戦闘機F35“特攻操縦”
1機約145億円、最終的には約6兆円が投じられると見込まれる最新鋭ステルス戦闘機『F35』(A、B型)に関し、多くの自衛隊員の間で不安が広がっている。 4月9日、青森・三沢基地に配備されたF35Aが訓練中に墜落、操縦士ともども行方不明の事故が発生したためだ。4月21日現在、操縦士と機体の捜索は難航したまま。当然、事故原因の解明などは先の先で見通しすら立っていない。 「墜落事故の要因は、機体にあるとする疑いが強まっています。昨年、米国の政府監査院は、F35について酸素欠乏の危険があるなど、約1000件近い欠陥を指摘しています。三沢基地にはすでに13機が配備されているが、これまでに機体の不具合が何件も発生しています。このうち2件が今回墜落した機体で、2件とも緊急着陸していました」(自衛隊関係者) 2018年1月、F35Aが三沢基地に初配備され、今年3月に臨時飛行隊から第302飛行隊として新編成された。自衛隊員約80人で、今の13機から順次増やし20機体制を計画している。しかも、将来的にはF35は空自の主力戦闘機として予定されている。それだけに主力導入初期の大事故に防衛省幹部はショックを隠せないのだ。「F35はレーダーに探知されにくく、高度なハイテク技術が搭載されている。これからどんな任務を与えていくか、訓練の状況などのデータを取り、防衛省内で先々を検討している矢先だった。最新鋭ステルス機が味方のレーダーからも消えるなんて、皮肉なものです」(空自消息筋) 防衛省OBはこうも懸念する。「空自では今年2月に福岡・築城基地のF2戦闘機が、山口県沖の日本海に墜落する事故も起きています。そして、今回の最新鋭機の事故ですからね。本来、事故原因が解明され、安全性が確保されるまで“F35の配備は凍結したい”と安倍首相はトランプ政権に直言するのが筋です。もっとも、売る側の米国は欠陥機体と把握していても、軍事防衛機密を盾に隠ぺいする可能性は十分あります。つまり、事故の大小に関わらず、F35に不具合が出ても、毎回なし崩し的な対応で終わるのが関の山。日本はもっと米国に強い姿勢に出ないと、空自パイロットの命が危険に晒されたままの“特攻操縦”となってしまう」 国防の観点から最新鋭戦闘機を投入するのは致し方あるまい。しかし、F35が欠陥機であるなら壮大な税金の無駄遣いであるばかりか、任務を背負わされる自衛隊員の命まで“無駄”にしかねない。 事故後、岩屋毅防衛相は「配備計画を変更する考えはない」と国会答弁。“特攻命令”ということか。
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社会 2019年05月06日 06時00分
田中角栄「怒涛の戦後史」(1)父・田中角次(上)
田中角栄は大正7(1918)年5月4日、新潟県の日本海に面した柏崎近くの刈羽郡二田村に生まれた。父・角次33歳、母・フメ28歳のときの子である。 姉2人に妹4人、田中の上には角一という兄がいたが、赤ん坊のとき病死したことにより、田中は実質的に長男坊として大事に育てられた。この地では、跡取り息子を「アニ」と呼んでいた。田中家は二田村坂田地区18戸の一軒で、「八、九反の田があった」と、のちに田中自身が明らかにしている。 しかし、農村には珍しく農業が本業ではなく、祖父の捨吉は宮大工として知られ、土建の請負業をやる一方で檀家総代でもあり、言うなら村の有力者であった。 また、祖母のコメは庄屋の娘で美人の誉れが高く、気位が高かったことで田んぼに入ることはなかった。そのために田んぼは、嫁に入った田中の母であるフメが守るしかなく、母が常に働いていることで、田中は祖母・コメの“おばあちゃん子”になっている。 その田中は2歳でジフテリアにかかり、高熱を発して生死を彷徨ったことが原因で、「吃音」となった。大きなハンデを背負ったが、小学校高学年くらいになると浪曲を覚えるなどして、ドモるのを克服することになる。この幼児期の体の弱さをコメが人一倍心配、これも田中が“おばあちゃん子”ですごしたゆえんとなっている。 後年の田中の性格の気短さは、ドモることで思ったように口が回らず、口より先に手が出たこの幼児期の体験を、引きずったものと言えたのである。 さて、父親の角次である。 多少の山林はあったものの、“本業”は馬喰の鑑札を持った牛馬商であった。牛馬商は当たれば儲かるが、はずせば巨額の損失が出るリスクの大きい商売である。この道を選んだことは、夢を大きく持つ“ヤマっ気”十分な人物であることが想像できる。後年の角栄は、こうした角次のDNAを引き継いだ部分がうかがえるのである。 角次の最終的な夢は、北海道の月寒に大牧場を持つことだった。幼い角栄を膝の上に乗せ、こう言って喜ばせたこともあった。「角よ、いまに北海道にでっけい牧場をつくる。そこで、遊べる。楽しみにしておれっ」 角次は大いに張り切り、牛の改良にも熱心だったことで、オランダからホルスタイン種の乳牛3頭の輸入を計画した。うち2頭を月寒へ送り、1頭は新潟に置いて乳牛とするという算段だった。時に、1頭1万5000円ほど。米が1俵6、7円の時代だっただけに金策は大変だった。山林を処分しても足りず、近在の知人からの借金である。 ところが、角次の夢は無残に砕けることになった。横浜港に着いた牛のうち2頭が、オランダからの長い船旅と夏の暑さも手伝ってか、すでに死んでいた。さらに、残った1頭もかすかに息はあったが、獣医の手当ても空しく間もなく死んでしまったのだった。 死んだ牛は、家の裏山に穴を掘って埋めた。その夜、これまで酒に酔っても決して乱れたことのなかった角次は、大声を出して荒れた。感受性の強かった角栄は、「このとき、父の苦しんでいることは分かった。この不慮の出来事を境に、父の事業は悪化していった」と、のちに回想している。★研ぎすまされる角栄の感受性 角栄が二田尋常高等小学校6年になった頃、牧場経営を断念させられた角次は、競争馬を2、3頭持ち、あちこちの地方競馬を回って歩く生活を余儀なくされていた。新潟はもとより、甲府、軽井沢などの競馬場で馬を走らせたが、満足する勝ち鞍はあげられなかった。2、3カ月も家に戻らなかったことが度々であった。 新潟競馬場では、こんな出来事があった。勝てると踏んだ馬が、運悪くレース中にケガをした。困った角次は、家に「50円か60円のカネ送れ」と電報を打ってきた。そんなカネが当時の田中家にあるわけがない。角栄と母・フメが話し合い、思案の揚げ句、親しくしていた近藤という親類の材木屋に借りに行くことにした。 誰が近藤の家に行くか。フメは「アニにカネを借りになんて行かせたくない」と言ったが、角栄はそれを振り切るように借金に出かけたのだった。 結局、近藤家はカネを貸してくれたが、角栄の強い感受性をさらに刺激する一言が、おやじさんの口から出た。「おまえのおやじも、なかなかうまいこといかんねぇ」 田中は自らの生いたちなどを綴ったのちの著書で、この一言の苦い思いを、おおむねこう告白している。「あの一言は、いまも私の耳に残っている。自分の父がほめられたのではなく、その不運を指摘されたつらさだった。その後の私は、人にカネを貸してくれと頼まれたとき、できないと思ったらキッパリ断わるし、貸すとなったら返ってこなくてもいいという気持ちで、一言も言わず貸すことにしている。この考え方は、父のことを言われたあの瞬間に培われたものだと思っている」(『私の履歴書』日本経済新聞社) 父の生業は好転せず、二田尋常高等小学校開びゃく以来の秀才だった田中は、自ら上級学校進学を断念、15歳で土工の仕事に出ることになるのである。 後年、田中がものした文章などに、父・角次へのうらめし気なそれは、一行たりとも出てきていない。(文中敬称略/この項つづく)***********************************************【著者】=早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2019年05月05日 23時00分
AV業界、最大の衝撃的な死!桃井望さんは誰が“殺した”!?
2002年10月、長野県の奈良井川河川敷から炎上した車が見つかった。車内からは男性の焼死体が発見され、さらに車から10メートル離れた場所で、全身を数カ所刺され、焼死状態となっている女性も見つかった。警察がその女性の身元を調べたところ、当時の人気AV女優・桃井望さんの変わり果てた姿であることが判明。警察は男性が桃井さんを殺害後、焼身自殺を図った“無理心中”と断定した。しかし、車のドアはすべてロックされていて、鍵は車内で見つかっており、現場には血痕や指紋も残されていなかった。 結局、男性の遺族が保険金の支払いを求めた民事訴訟により、07年に裁判所は「2人は何者かに殺されたと考えるのが自然」として、死後5年を経て正式に“他殺”と認定。死亡保険金の支払いを拒否していた保険会社に支払いを命じる判決が下された。事件は、闇の商売に手を出していた男性が口封じに殺され、桃井さんはその巻き添えを食った可能性が高いとされているが、殺人事件としての捜査本部が設置されることはなく、真相は今も闇の中である。
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社会 2019年05月05日 15時00分
北村真美〜大牟田一家4人連続殺害事件
2004年9月16日、福岡県大牟田市で高校1年生男子(当時15歳)が行方不明となり、翌日には母親である女性(58歳)も失踪。そこで1年生男子の兄(18歳)が友人(17歳)とともに捜したものの、この2人も行方がわからなくなる。 5日後、1年生男子が遺体で発見され、警察の捜査から市内に住む主婦、北村真美(45歳)が逮捕される。その証言から、母親、兄と友人の3人が遺体で発見され、夫(60歳)、長男(23歳)、次男(20歳)の3人も次々に逮捕された。 真美の夫はほとんど収入がなく、借金が膨らんでいった。そこで、夫が真美の知り合いで金融業を営む女性を殺害して現金を奪うことを計画。まず長男と次男が女性宅を襲ったものの不在だったため、金庫を盗むと、居合わせた高校1年生男子を殺害して遺体を捨てた。次に真美が女性を誘い出し、長男が絞殺。1年生の男子の兄と友人も、口封じのために兄弟が殺害した。3人の遺体を女性の車に乗せ、大牟田川に水没させた。そうまでして奪った現金は、26万円足らずだった。 当初、「たかが金銭目的だけで息子たちまで殺すとは考えにくい」と思われていたが、犯行動機は実際に金目当てで、息子のみならず、まったく無関係の友人まで殺害していた。 2011年10月までに、4人全員の死刑が確定。一家全員に死刑判決が確定するという、前代未聞のケースとなった。
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メール便配達のアルバイト事情
2010年05月26日 12時30分
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