社会
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社会 2019年06月25日 06時30分
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第325回 ポルナレフ国家
最近の安倍政権の社会保障、少子化、消費税増税関連の動きを見ていると、荒木飛呂彦の名作『ジョジョの奇妙な冒険』の第三部の佳境の戦いで、ジャン=ピエール・ポルナレフがDIO(ディオ)と遭遇したシーンを思い出す。DIOのスタンド「ザ・ワールド」の攻撃を受けたポルナレフが、主人公の承太郎たちに、「あ…ありのまま、今、起こった事を話すぜ! 「おれは、奴の前で階段を登っていたと思ったら、いつのまにか降りていた」な…何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった…」と語る、あの名場面だ。 6月3日、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループが「高齢社会における資産形成・管理」報告書を公表。報告書では、高齢夫婦無職世帯では家計収支が毎月5万円の赤字になり、30年生きるなら2000万円の資金が必要とされていた。 預金にほぼ金利が付かない現状、30代の日本人が老後までに2000万円貯めるには、毎月6万円ほど貯蓄をする必要がある。貯蓄とは、つまりは消費や投資の削減だ。「老後に備えて2000万円の資金が必要」との試算を公表する時点で、途轍もない「デフレ化政策」になる。 ところで、現実問題として、子供を育てるにはおカネがかかる。ある試算によると、22年間で2655万〜6283万円が必要とのことだ。 その状況で、政府(金融庁)が、「高齢夫婦無職世帯では家計収支が毎月5万円の赤字になり、30年生きるなら2000万円の資金が必要」 と、ぶち上げた。普通に考えて、「子供を作らず、老後に備える」ことが、合理的になってしまう。日本政府が、実のところ「少子化」を全く問題視していないことが、如実に理解できる。 しかも、このタイミングで「実質賃金を引き下げ、国民を貧困化させることで、少子化をもたらす消費税増税」が、何と「少子化対策」という名の下で強行されようとしているのだ。まさに、ポルナレフの台詞「な…何を言っているのか、わからねーと思うが」である。筆者にしても、自分で何を書いているのかよく分からなくなってきた。 ちなみに、消費税増税の理由が「少子化対策」であると説明したのは、安倍総理本人だ。 日本の“主権者”たる財務省が緊縮財政至上主義の旗を掲げる我が国では、消費税増税という結論“だけ”は変わらず、推進の理由、あるいは「言い訳」だけが次々に出てくる。日常生活で、前言を何度も翻す人物がいた場合、普通に無視するところだが、残念なことに日本政府である。 我が国は、「高い確率で発生が予測されている首都直下、南海トラフなどの大地震も財政破綻の引き金になり得る。これに備えるためにも地道な財政再建が必要」と主張する反面、「大震災に備えて消費税増税が必要」と支離滅裂を主張する財務省の御用学者、吉川洋が立正大の学長を務めているような国なのだ。過去の消費税増税の言い訳を見てみると、「直間比率是正のために増税」「プライマリーバランス維持のために増税」「社会保障の安定財源確保のために増税」「ギリシャのようにならないために増税」「財政破綻を避けるために増税」「国債の格下げを避けるために増税」「国際公約だから増税」「大震災のために増税」 いっそのこと「太陽が東から昇るから、増税」と結論付けてしまえばいいような気がするが、とりあえず正解は「官僚や政治家や学者や国民が愚かだから増税」である。 さて、安倍総理は6月5日、国会の答弁で、「消費税率の引き上げについては、全世代型社会保障の構築に向け、少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保するために、どうしても必要なもの」 と、消費税率を予定通り引き上げる考えを示した。新たに「少子化対策で増税」が加わったわけだ。 消費税増税の弊害は様々だが、最も露骨に分かる悪影響が実質賃金の低下である。何しろ、消費税増税は強制的な物価の引き上げになる。物価が増税で上昇したところで、実質の生産が増えるわけではないため、国民の実質賃金は一気に下落する。 図は、日本の名目賃金と実質賃金について、半期ごとに対前年比を見たものだ。消費税増税により、’14年以降に猛烈な実質賃金の下落が起きたことが確認できるだろう。 そもそも、日本の少子化の原因は二つ。東京一極集中と、若者の実質賃金の低下による婚姻率下落だ。実は、日本の結婚した夫婦が産む子供の数は、それほど減っていない。というよりも、すでに底打ちして上昇傾向にある。 ところが、婚姻率の下落に歯止めがかからず、少子化が終わらない。そして、なぜ婚姻率が下がっているのかといえば、もちろん実質賃金が低下し、結婚適齢期(特に男性)の可処分所得が落ち込んでしまっているためなのである。 特に、2014年の消費税増税は、「(増収分は)全額、社会保障安定化に使います」などと政府はPRをしていたものの、実際にはPB(プライマリーバランス)赤字の削減に使われた。つまりは、負債返済だ。負債の返済は貯蓄と同じく、消費でも投資でもない。財務省は消費税増税で我々から所得を奪い取り、その8割を需要(消費+投資)にならない負債返済に回してしまったのだ。結果、誰の所得も生まれず、おカネがブラックホールに吸い込まれて消滅した。国民の貧困化が一気に進んだのは、至極当然だ。 安倍総理は「少子化対策や社会保障に対する安定財源を確保」などと語っているが、実際には10月の増税による増収分も、過半が赤字縮小に回される。何しろ、政府がPB黒字化目標を維持している以上、どうにもならない。 結局のところ、大本の財務省の緊縮財政至上主義がある以上、日本政府は社会保障の安定化も、少子化対策も実現できないのである。何しろ、政府が「カネを使わない」という立場を堅持している以上、当たり前の話だ。とにもかくにも、緊縮財政を打破できない限り、我が国の衰退は終わらず、ポルナレフ国家のまま朽ち果てることになる。********************************************みつはし たかあき(経済評論家・作家)1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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社会 2019年06月25日 06時00分
ゲーム依存の息子の母、ネカフェに食事を運び食べさせる 「甘やかしすぎ」と批判殺到
世の中には、子供に厳しい親もいれば、甘やかす親もいるだろう。オンラインゲームに夢中になった息子をとことん甘やかせた母親が、世界中から批判を浴びているようだ。 2019年2月、海外ニュースサイト『Oddity Central』は、フィリピン・ルソン島に住む37歳の母親がオンラインゲーム依存の13歳の息子のため、食事を食べさせるなどの世話をしていると報じた。 同記事によると、息子は2年ほど前からインターネットのオンラインゲームに夢中になり、インターネットカフェで夜遅くまで遊ぶようになったという。自宅にほぼ帰らず、ゲームに夢中で食事も取らない息子を心配した母親は、ネットカフェに足を運び、ゲーム中の息子に食事を食べさせるようになったそうだ。 同記事が公開している映像には、「私のかわいそうな息子、なんとか私が食事を食べさせてあげる」と話しかけ、息子の口元に食事を運ぶ母親と、口を開けるだけで母親の存在に目もくれない息子の姿が映っている。 この様子は偶然ネットカフェにいた人によって撮影され、世界中に拡散された。ネット上では「母親は愚かだ。もっと息子に厳しい言葉をかけて突き放すべき」「人間は食事なしでも数日は生きられる。息子に空腹を味わわせるべき」といった母親への批判や、「13歳なら息子もそろそろ自分で甘やかされていると気づくべき」「怠け者な息子。母親にここまでさせて恥ずかしいと思わないのか」といった息子へのバッシングの声も挙がっていた。 オンラインゲーム依存によるトラブルや事件は、世界各国で起きている。 2012年4 月、韓国で26歳の女がゲームに没頭し、ネットカフェのトイレで出産する事件があったとAFP通信が報じた。女は毎日ネットカフェに通っており、出産日となった日もネットカフェでオンラインゲームに熱中。破水したことにも気づかず、トイレで赤ちゃんを産むことになったそうだ。出産後、女は赤ちゃんをプラスチック製の袋に入れて駐車場に遺棄したとみられ、逮捕された。 他にも、世界中からオンラインゲーム依存に関連する事件が報告されており、世界でもオンラインゲームに依存することは問題視されている。WHO(世界保健機関)は2018年6月、「ゲームをする時間を自分でコントロールできなくなり、生活に支障をきたす」という状態が12か月以上続くことを“ゲーム障害”と定義づけ、国際疾病分類に加えた。 2018年2月、『産経新聞』は、特にアジアではオンラインゲーム依存が深刻になっていると伝えている。同記事によると、中国では推定5億6500万人がネットゲームを利用しており、約10年前からネット依存症を医学的な疾患と認めているそうだ。また、韓国では、長時間オンラインゲームに没頭して死亡した事案が複数例、報告された。西欧諸国の若い世代の、WHOが定義したゲーム障害の割合は1〜10%だが、アジアでは10〜15%に上るという。 ゲームに依存すればするほど、自分でコントロールが利かなくなる。時間を制限したり、他の趣味を見つけるなどして、ゲームと程よい距離を保つことも大切だろう。
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社会 2019年06月25日 06時00分
中国の発表した「人身売買被害者1100人超救出」がG20直前だった意味とは
中国公安省が6月21日、《中国警察が昨年、妻として“売られた”東南アジア出身の女性1100人超を救出した》などと発表した。 同省は、ミャンマー、カンボジア、ラオス、ベトナム、タイの警察と7月から12月にかけて実施した合同捜査で「17人の子どもも救出した」とも述べている。救出先の容疑は「拉致、人身売買、結婚詐欺」だ。 中国では、長年続けられていた一人っ子政策と親が男子を望む傾向により、男性の方が女性より3300万人近く多く、多人数の男性が生涯独身となる可能性に直面している。 その一方、主に貧困から抜け出すために中国人男性と結婚するカンボジアやベトナム、ラオス、ミャンマーといった「メコン諸国」出身の若い女性たちは、毎年数万人に上っている。 今年5月、中国・雲南省昆明の公安局は、雲南省とベトナム国境地帯でベトナム人女性を拉致し、中国国内への人身売買を行ってきた中国人容疑者23人を逮捕した。ベトナムの人権団体によると、「最大商業都市のホーチミンには、連日100人以上の中国人が花嫁を物色しにやって来る。その数は増える一方」だという。お見合い結婚ツアーと言えば聞こえがいいが、実態は人身売買ツアーで、ベトナムだけでなく、東南アジア女性は自分の意思と関係なく、結婚を強制させられる場合がほとんどだ。 嫁に来る数が多ければ多いほど、比例して逃げる確率も高い。そのため中国のネット上には、「東南アジア妻5万元」「3カ月以内の結婚可。原則処女。1年以内に嫁が逃亡した際、別の嫁紹介の3大保証付き」などと、公然と人身売買の広告が掲載されている。 今年6月、国連が国際的人権組織のアムネスティ・インターナショナルとの共同調査で、児童を拉致して強制結婚させるなどの犠牲者は、世界で7憶6500万人にも上ることが明らかになった。中でも中国はその犯罪確率が極めて高いことで知られ、その実態は年々深刻化しているという。 今回の中国当局の発表は、G20大阪サミットで中国の抱える人権問題を、西側が追及するのをかわす狙いがあると見られているが…。
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社会 2019年06月24日 21時15分
秋篠宮殿下“それ相応の対応”トーンダウンにネット騒然「要するに無関心ってこと?」
6月27日からポーランドとフィンランドを公式訪問される秋篠宮ご夫婦が記者会見を行い、両国についての幼少期の思い出などともに抱負を語られた。また、長女・眞子さまと小室圭さんのご結婚の見通しについて質問が出ると、秋篠宮殿下は「それについては私は娘から話を聞いておりませんので、どのように今なっているのか、考えているのか、ということは分かりません」とお話しになり、紀子さまも「私も同じです」と述べられた。 この件が報じられると、ネット上では、《オイオイと思わず声が出てしまった》《いやいや、親なんだから聞いてください》《娘と全然会話してないんだね》《要するに無関心てこと?》《何も聞いてない何も知らないってさー何なん? 親でしょ!!》 などと、殿下の言葉に対する不満が多く流れた。 殿下は昨年11月に会見した際、「多くの人がそのことを納得し、喜んでくれる状況。そういう状況にならなければ私たちは、いわゆる婚約にあたる『納采の儀』というのを行うことはできません」と語り、現在のままでは婚約は難しいとの見解を示していた。さらに「今でも2人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をするべきだと思います」 と強い語調で希望を明らかにしていた。 どうやら今回の殿下のお言葉が、“それ相応の対応”に対して明らかにトーンダウンしていると受け止められてしまったようだ。 この会見の後、小室圭さんの母親の元婚約者がコメントを発表。あくまでも小室圭さんの母親との間の金銭トラブルであり、「圭さんとの直接の問題ではない」とした上で、「問題があることで、お2人の結婚の障害になっているのであれば、大変心苦しく思います」と述べた。小室さん側は話し合いの機会を求めていて、男性も応じる方向だという。 しかし、『デイリー新潮』の報道によると、小室さん問題は皇室の制度にも影響を及ぼしているようだ。それは、女性宮家の創設である。皇族方の減少が著しいため、喫緊の課題として検討が急がれているが、記事によると、「仮に女性宮家が創設されれば、外部から素性の定かでない男性が入り込んでくるおそれがある」という反対派の主張が、小室さんの問題によって「それ見たことか」と大きくなっているという。 宮内庁は昨年2月、ご結婚に関する一連の行事を「2年後に延期」すると発表している。だが、小室さんは5月にフォーダム大ロースクールの『LLMコース』を卒業し、9月から法務博士号を取るための『JDコース』に編入。2年間、留学を続ける予定になっている。つまり宮内庁が延期をした期日には、まだ留学生でいるということだ。 秋篠宮殿下もサジを投げた格好の小室さん問題は、一体どこに落ち着くのだろうか。
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社会 2019年06月24日 19時00分
玉川氏、小室圭さん母借金問題に“自分も貢いでいた”過去暴露でかばう? 「誰が自分の話をしろと」疑問の声
24日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)でコメンテーター・玉川徹氏が発言した内容に疑問の声が上がっている。 この日の放送では、21日に秋篠宮夫妻が外国訪問前に行った会見で、延期されている眞子さまの結婚について聞かれ「どのようになっているのかは分からない」と見通しが立っていないと述べたことを取り上げた。 眞子さまの結婚は、お相手である小室圭氏の母親とその元婚約者が、400万円以上の金銭について「貸していた」「贈与された」と返済の必要性を巡りトラブルになっているとして延期。秋篠宮さまは「まずはお金の問題をすみやかに解決してほしい」と要望しているとされるが、進展がないまま小室氏は留学へ旅立ってしまった。 世間では、元婚約者から受けた金銭を小室氏の学費などに充てたとの報道を受けて「圭さんも自分に関わることと認識すべきでは」「贈与されたと思ってたって感覚が信じられない」といった声が上がっている。 玉川氏は「今のところ、元婚約者の方にお金が返ってくるのが相当だなという報道もない。『それは小室さん、お金返さなきゃ』と思えるほどの説得力が、元婚約者側にはない」と、メディアの小室氏に対するバッシングに苦言。「普通だったら(こんなにバッシングを受けて)嫌になりますよ。それでも婚約(を)解消しないのは(眞子さまへの)愛があるから」と語った。元婚約者は、小室氏と眞子さまが結婚を発表してから金銭返済について声を大にし始めたという報道もある。 玉川氏は「僕だったら過去の女性をさかのぼって『お金返して』なんてみっともないこと言いません」と感情的になる素振りも見せ、羽鳥慎一アナウンサーに「婚約者にお子さんがいて、『学校でお金かかる』って言われたら出します?」と聞かれると、玉川氏は「あるよ、人生でそんなことは、過去にも。でも(お金を)返してもらおうとは思わない」「(過去の女性は)一人や二人じゃないわけでしょ」と強調。「(お金をあげたことが)あった?」「貢ぎましたね?」などとざわつく一幕もあった。羽鳥アナや石原良純が「玉川さんが一般の人だから」「今回は皇族だっていうことが問題で」とたびたび強調する様子も見られた。 これを見た視聴者からは「これは皇族のことで、結婚に税金も使われるからって話なんだよ。誰がお前の話をしろと言った」「自分重ねたの(笑)?」「なんでこんなに小室圭を庇うんだろう?もっと論理的なコメントしてよ」といった声が相次いだ。 また一方で、普段は保守的思想に否を唱えることも多い玉川氏がこのような発言をしたことに、「小室さんはやっぱり問題アリだと思う。彼を庇っているように見せて、皇族に彼を押し付けたいのでは?」「玉川さんがあまりにも擁護するとかえって不信感が…」などの声も上がった。 小室氏を擁護し続けるのには何か理由があるのだろうか? 視聴者の猜疑心は強まってしまったようだ。
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社会 2019年06月24日 12時45分
『スッキリ』阿部祐二、逃走犯かくまった男に「友情」と美談にし批判 加藤浩次は「“助ける”意味が違う」
24日朝放送された『スッキリ』(日本テレビ系)での阿部祐二リポーターの取材に、疑問が寄せられている。 阿部リポーターが取材した相手は、刑務所に収監直前に逃走し、公務執行妨害の疑いで逮捕された小林誠容疑者と少年院時代に知り合ったという知人男性。お互い少年院を出たり入ったりしながら30年間旧交を温めてきたという。 事件を簡単におさらいしておこう。傷害、窃盗などの罪に問われていた小林容疑者を収監するため、横浜地検職員と警察官が先週水曜日、神奈川・厚木市にある彼の自宅へ。だが、そこで小林容疑者は刃物を振り回して抵抗し、車で逃走。5日目にしてようやく、自宅から47キロ離れた横須賀市のアパートで発見されたのだ。さらに、小林容疑者をかくまったとして別の男も逮捕されている。 だが、そんな小林容疑者を知るという知人男性は、彼について「人思いでやさしい」「人望があって親方と呼ばれていた」と語り、容疑者をかくまった男も脅されたのではなく、「友達が困ってるんだからなんとかしなきゃという思い」から来ていると語った。 すると、阿部リポーターは感情移入したわけではないだろうが、「警察に協力するよりも、皆さんの絆とか、友情とかそっちのほうが強い?」と質問したのだ。知人男性はそれに対し、「ともに泣いて、ともに笑って、ともに汗流してそういう中で培った絆」と回答していた。 これには、SNS上でも「汗と涙の絆とかなんか酔ってるけどお前らみんな前科者」「逃走犯の逃走を助けるのが友情、絆って…それを美談風に聞き出すレポーターもちょっと」「いくら絆云々言ってもさ。 刃物もって逃走する人がいい人なわけないし」などと疑問が集中した。 そこで、極楽とんぼ・加藤浩次が真っ向から反論する。「助けるっていう言葉全然が違う。本当に彼を助けるんだったら、『ちゃんと出頭しろ』『しっかり自首しろ』と連れてくるのが友達だったりするじゃない。これ友達じゃないよな」と言い切り、ハリセンボン近藤春菜は「絆っていう風におっしゃってましたけど、絆の使い方が全然違うというか」と、やんわりと「絆」という言葉を持ち出した阿部リポーターを批判していた。 先の知人は、少年院時代の仲間たちと同窓会を開き、当時の失敗談に花を咲かせるとも語っていた。犯罪者の闇は深い。
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社会 2019年06月24日 12時00分
北朝鮮 金正恩委員長に幹部連が「面従腹背」崩壊シグナル
北朝鮮は国連安保理決定による経済制裁によって、制裁強化前の2016年に比べて、貿易収入が約88%減少し、2700億円もの外貨を失った。この打撃は首都・平壌の朝鮮労働党の支配層や富裕層、さらには軍隊にまで及んでおり、北朝鮮は深刻な状況に陥っている。 「世界食糧計画の報告によれば、北朝鮮は人口の4割に相当する1000万人以上が、深刻な食糧不足に直面しています。経済制裁が『兵糧攻め』のように利き、外貨不足で家畜の飼料、農業用の種子や肥料が入ってこないため、食糧が確保できていないのです」(北朝鮮ウオッチャー) 現在の北朝鮮は1995〜1997年の100万人以上が餓死した『苦難の行軍』と呼ばれた時代の再来とされている。 「平壌で6月3日から始まったマスゲーム『人民の国』(集団体操と芸術公演)が、10日から中断されるとメディアで報道されました。観覧した金正恩党委員長が、制作の不備を批判したことが中断理由だと報じられています。しかし、実際は地方からマスゲームに動員された児童や学生たちが、空腹で練習どころではないからです」(同) 軍に入れば食えるというのも、今や昔の話だ。咸鏡北道・清津市に駐屯する高射銃部隊の女性兵士たちが、飢えに苦しんだ揚げ句、民家から食料品を盗み大問題になっているという。 「北朝鮮軍は少子化によって、ただでさえ兵員数が減少しています。北朝鮮社会はいまだに男尊女卑社会で、軍内での女性の地位は低い。男性上官による性的虐待も横行している折りでもあり、盗みをして食いつなぐような軍に入れたくない、と親たちが兵役忌避行動に出ているのです」(同) もはや食糧不足が北朝鮮の国防力まで低下させる結果となり、軍当局も大慌てだという。 問題はこれだけではない。北朝鮮当局は、昨年12月、生活困難者以外のすべての世帯に「朝鮮民族保険総会社」が運営する損害保険への加入を強制し始めた。 「日本の町内会に似た人民班と呼ばれる会議では、保険の内容や保険金の支払いについては説明がなく、『愛国心で加入せよ』と、強要するのみ。要するに、国にカネがないので“捧げよ”というわけです」(北朝鮮に詳しい元大学教授) 食糧不足で生活が苦しい上に、さらに搾取された国民は、不満を溜め込んでいる。だが、そんな国民の心情も正恩氏は関心がないようだ。 5月31日の万国共通で禁煙を推進する「世界禁煙デー」では、北朝鮮でも禁煙キャンペーンが実施された。しかし、朝鮮中央通信がこれを伝えたまさにその日、正恩氏が喫煙している様子が配信されてしまった。 「正恩氏の前にだけ灰皿が置かれている様子がバッチリ写っていました。驚くのは党、軍幹部はともかく、一度は禁煙を促したはずの夫人さえ注意できなかったのです」(同) 北朝鮮は男性を中心に愛煙家が多い。「自分だけタバコを吹かしやがって」と、幹部連たちさえも不満を募らせているという。 また、正恩政権が誕生して以降の人事の特徴は、女性の抜擢である。これも男社会を自負する党幹部連の反発を招いている。 「対米外交の現場指揮官となった崔善姫第1外務次官や、統一戦線部の司令塔である金英哲部長の参謀格である金聖恵策略室長、歌手出身で党中央委員会委員となった玄松月副部長は3大出世頭です。中でも崔次官は、いまや上司の李容浩外相を見下すほどの権勢です」(元ソウル支局員) ただ、金聖恵室長はベトナム・ハノイで行われた2度目の米朝首脳会談が決裂したことへの責任を取らされ、収容所送りになったことを韓国の有力紙に報じられた。 同報道では、米朝会談を取り仕切った金英哲部長は「強制労働」、そして正恩氏の実妹・金与正党第一副部長は「謹慎」、ビーガン国務省北朝鮮担当特別代表のパートナーとなった金革哲・対米特別代表は処刑と報じられたが…。「金革哲代表は、『自由朝鮮』に襲撃されたスペイン大使館の元大使で、彼の対米交渉の機密も奪われていますから、この方面での処分も考えられます。一度は姿を確認されましたが、金英哲部長に関しては不透明な部分が多い。軍出身のエリートですから、それが“冷や飯”を食わされているとなれば軍は面白いはずがありません。正恩氏に“面従腹背”しているだけで、内心は相当不満を抱えているはずです」(国際ジャーナリスト) 国内で正恩氏の求心力が低下している北朝鮮は、対外的にも追い詰められつつもある。「6月3日に韓国で、米国のシャナハン国防長官代行が、韓国の鄭景斗国防部長官と会い、米韓連合司令部をソウルから南方の平沢の米軍基地キャンプ・ハンフリーに移転することで合意しましたが、この移転は、韓国政府・軍にとって寝耳に水でした。在韓米軍司令部が平沢に移っても、米韓連合司令部だけはソウルに残ると米国は約束してきたからです」(軍事ライター) つまり、在韓米軍撤収が現実となったわけだ。「裏を返せば韓国に気兼ねなく、北朝鮮を先制攻撃できる体制が整ったということ。先制攻撃の“フリーハンド”を得た米国のこれからに目が離せません」(同) 国内では金正恩氏の求心力が低下し、対外的にも追い詰められている北朝鮮。崩壊へのカウントダウンは始まったのかもしれない。
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社会 2019年06月24日 08時00分
近頃、頭痛・めまい・倦怠感・うつ症状に悩む人は要注意! 梅雨特有の「気象病」、対処法はあるのか?
気象庁によると、西日本(九州北部・四国・中国・近畿)の梅雨入りが遅れている。昨年の梅雨入りは6月5日ごろだったので2週間以上も遅れていることになる(6月21日現在)。梅雨時期になると、頭が痛くなる、古傷が痛む、気分が落ち込む、めまいがひどいといった症状に困ったことはないだろうか。気象や天気の変化、気圧の変動で発症し、症状が悪化する病気は「気象病」や「天気病」と呼ばれる。 2013年に発表された『日本神経学会・日本頭痛学会』の「慢性頭痛の診療ガイドライン」によると、日本人の1割が頭痛に悩んでいるといわれるが、そのうち約半数が、天候が誘因になると感じているという。不安定な天候を誘因とする頭痛は「気象病」の代表格であり、そのほか天候に左右される症状としてはめまい、耳鳴り、倦怠感、うつなど多岐にわたる。 気象病は、不安定な天候による気圧の低下を耳が感知し、自律神経に影響を及ぼすことで起きるのではないかと考えられている。気圧の変動で慢性的に痛みを感じることで脳に強いストレスがかかり、不安やうつなどの精神症状が現れ、さらに痛みが増してしまうという悪循環が起きてしまうのだ。 気象病が起きないようにするには、まず自律神経のバランスを整えることが重要だ。適度な運動やちょうどいい睡眠、規則正しい食生活が自律神経のバランスを整える。「内閣」という手首にあるツボも自律神経の乱れに効くので試すといいだろう。 この時期暑くなってくるが、エアコンも考えものだ。エアコンの効いた室内は快適に過ごせる代わりに自律神経の働きを弱めることにつながる。汗をかくぐらいの運動をしたり、湯船にゆっくり入ったりなど意識して汗をかくことで自律神経の働きを維持することができる。 頭痛の症状が強い人は赤ワインやチーズ、チョコレート、ナッツなどが症状の誘因になることが知られている。食べすぎには注意したい。 気象病の人には内耳の血流が悪い傾向があることが最近の医学研究で分かってきた。内耳の血流を改善する「めまい薬」を内服することで痛みの改善に役立ったり、水分の循環を良くする作用がある「五苓散(ごれいさん)」といった漢方薬、日常的に首や耳周辺の血流を良くするストレッチを行うことで気象病の症状を和らげることができる。 梅雨の時期、台風の時期には天候が不安定で体調不良を訴える人も増える。梅雨が明けると台風がやってくるが、気象サイト「ウェザーニュース」によると今年の台風は日本に直撃する可能性も高い。天気と体調を記録することで気象と自分の症状の関係を把握し、心構え、薬を飲むタイミングなどを計ることで少しでも症状から解放された生活にしたいものだ。参考文献:『天気痛を治せば、頭痛、めまい、ストレスがなくなる!』佐藤 純 2015/11慢性頭痛の診療ガイドライン 2013 日本神経学会・日本頭痛学会 よりhttp://www.jhsnet.org/GUIDELINE/gl2013/gl2013_main.pdf文: 医師 木村ゆさみ
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社会 2019年06月24日 07時00分
NHKのネット同時配信開始で民放が壊滅状態危機
「民放局も一部番組コンテンツに有料化を検討しなければいけない時代が到来するでしょう」 今、キー局関係者が顔を会わせれば、こんな冗談が飛び出す有様だとか。 5月29日、NHKのテレビ番組を放送と同時にインターネットに流す「常時同時配信」を可能にする改正放送法が可決された。2019年度中にはパソコンやスマートフォンでNHKの番組をリアルタイムで視聴できるようになる。今回の法案可決に焦りまくっているのが民放局だ。 「まさにNHKの独り勝ち時代になるからです。今後、民放局はこれまで経験したことのない危機的状況に追い込まれます」(民放キー局編成マン) 日本民間放送連盟(民放連)は現在までのところ、地上波とネットの常時同時配信を実施する戦略はゼロベースなのだ。 「24時間常時同時配信するには、莫大なコストがかかるんです。初期投資で数十億円、ランニングコストが年間数十億〜100億円程度とみられている。ちなみに、これはハード面だけ。他に人件費もかかるわけです。予算が潤沢なNHKでなければ、絶対に成立しえない事業ですよ」(事情通) 結果、24時間常時同時配信を実施するNHKの存在意義だけが注目される時代になるという。 「ネット民や10〜20代の若い世代は、数あるメディアの中で『NHKのみを支持するようになる』とのリサーチ結果があるほどです」(大手広告代理店系シンクタンク研究員) もちろん、民放局も同時配信を実施していないわけではない。キー局を中心に共同ポータルのTVer(ティーバー)や日本テレビが主導するhulu(フールー)などを運用していることは、改めて説明するまでもないだろう。 「地方局でさえも配信プラットフォームにコンテンツを提供するなど、技術革新を進めています。赤字覚悟で災害時の報道や注目されるスポーツイベントなどでは同時配信を試行している」(制作会社関係者) もっとも、“受信料”という打ち出の小槌を持つNHKと違い、民放は収入の大半を番組間に放送するCM収入でまかなっている。参考までに、昨年度の地上波テレビ放送の総広告収入は約1兆8000億円。 民放局の危機的状況に対し、総務省もNHK独り勝ちを懸念しているという。 「ネット業務の総制作費は受信料収入の2.5%以下にするという基準を設けたが、法的拘束力は一切ない。NHKは鼻っから順守する気などありません。常時同時配信の本当の目的は、受信料の取りこぼしをなくすためですから」(関係者) 10年後のテレビ局勢力図はどう変わっているのか。
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社会 2019年06月24日 06時00分
田中角栄「怒涛の戦後史」(4)最大の親友・入内島金一(上)
人は多くが、長い人生の中でその“濃度”はともかく、親友と出会う。しかし、本当に心を許せる親友を持つことは、実際は一生に一人がいいところだろう。親友があちこちにいるなどという話は、あまり聞いたことがない。 なぜなら、最大の親友を指す言葉に「刎頸の友」というのがあり、これは、たとえ首を切られても悔いのないほど生死を共にする親しい仲を示しているのだが、人間、首は一つしかない。だから最大の親友、すなわち刎頸の友は、一人しかできないという理屈になる。田中角栄にとっての唯一無二の刎頸の友が、この入内島金一であった。 本連載の以前の号で取り上げた、メディアが田中との関係を刎頸の友として報じた天才事業家の小佐野賢治は、じつはこれに当たらない。田中と小佐野との関係は、似たような境遇から同世代を生き抜いてきた戦友的、あるいは同志的なシンパシーの共有にとどまったと見るべきである。入内島こそ、刎頸の友として長く田中の心の支えとなった人物だったのだった。 昭和9(1934)年3月、数え16歳の田中は青雲の志を抱いて上京、群馬県高崎に本社を置く土建会社の井上工業東京支店に、小僧として住み込みで働いた。そこに田中より2歳上、先輩の小僧として働いていたのが入内島だった。 入内島は群馬県の出身。田中同様に尋常高等小学校を出て家業の土建屋を手伝っていたが、小僧をしながら技術を身につけるため、新宿にあった夜学の工学院土木科に通っていた。一方、田中も入内島同様、昼は小僧として働き、夜は神田の中央工学校土木科で学んでいた。 二人の小僧としての仕事は、約50坪あった井上工業社屋の毎日の掃除、工事現場への作業員の手配、確保などのほか、現場での作業である。時に、手配したはずの作業員が集まらず、二人で船から瓦を担いで倉庫へ運ぶ沖仲仕まがいなことまでやった。 この二人の屁っぴり腰を見ていた現場の親方が「腰だ。腰を入れろ」と叫んだが、田中にこの言葉は強く焼き付いたようだった。のちに田中は「人生、何でも大事なのは腰だ」と、腰の入らぬ選挙運動、議員活動をやっている若手議員を一喝したものだった。田中はどんな仕事からでも、「人生」をすくい取る名人だったということである。★夢を語る日々 こうした苦しい仕事ではあったが、二人は新潟と群馬という隣接する地の出身であることや、境遇もいささか似ていたことで、すぐ親しくなった。 田中は性格も陽気、磊落な入内島と妙に気が合い、共に夜学から帰ったあと、休日には深夜まで酒を飲んで夢を語ることもしばしばだった。当時の田中は色白のなかなかの文学少年で、「小説家になりてぇ」と熱っぽく入内島に語ったこともあったという。 ここで、異な話に触れておく。井上工業は群馬県に本社があったと記したが、なんと、のちに田中と「角福総裁選」で天下を争うことになる同じ群馬出身の福田赳夫が、この次期に井上工業高崎本社の社員から、偶然、東京支店で働く田中少年の評判を耳にしていたそうなのだ。 それによると当時の田中少年は、井上工業では「角どん」と呼ばれ、仕事は熱心、向学心も並々ならずということであった。時に、福田は大蔵省に入省5年目で横浜税務署長を経て、人事異動で陸軍省担当という当時のエリート中のエリートの事務官(注・現在の主計官)であった。 小僧と大蔵省の重職、まさに“雲泥の差”の立場だったが、40年近くの歳月を経たあとこの二人が天下を争うのだから、奇縁と言えばこれ以上のものはない。 さて、その田中は、間もなく井上工業を辞めるハメになる。小学校の屋根にスレートを敷く工事のさなか、田中は誤ってスレートを割ってしまった。失態として現場監督からなじられ、もともと短気な田中は言い合ったあと、さっさと井上工業を辞めてしまったのだ。 田中はこのとき入内島から、当座の生活費としてわずかばかりのカネを借りた。これを元に、次は職さがしである。新聞広告を頼りにまず入ったのが保険の業界紙、そのあとは高砂商会という貿易商と転々だったが、向学心は衰えることがなかった。中央工学校土木科に通う一方で、同じ神田の研数学館、英語学校にも通うなど勉強に励み、手を抜くことはなかった。 かくて、田中と入内島の交流は、田中が井上工業を辞めたところで、いったん途切れた格好になったが、戦後、復活を果たすことになる。 田中の中に、常に苦しさを分かち合った若き日の光景が浮かぶ。刎頸の友と宿命的な出会いを果たし、田中にとって入内島の存在は終生の心の支えになるのである。(本文中敬称略/この項つづく)***********************************************【著者】=早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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