「気象神社」は、東京都杉並区高円寺南の「氷川神社」に合祀されている。例大祭は、6月1日の「気象記念日」。もとは陸軍気象部の敷地内にあり、戦後になって現在の地に移された。
「氷川神社」の方によると、受験シーズンだけではなく、年間を通して参拝者がいるとのこと。気象予報士合格を祈願する参拝者が多いのかを聞いてみると、願いごとは人それぞれでしょう、との答え。10年ほど前に、NHKの番組内で、森本健成アナウンサーにレポートされたことにより、知名度がさらにあがった。「NHKアナウンスルーム」のサイトを見ると、森本健成さんのウェブ日記の個所でも「気象神社」が紹介されている。「日本に只一つの・気象神社」というお守りもあり、「曇り」や「雨」も祈願できるそうだ。
「気象神社」では、絵馬が下駄の形をしていた。下駄を飛ばして天気を占うことと関係があるのか。
絵馬には、受験をはじめとし、恋愛の成就、結婚、身近な願いごとが書かれていた。「気象予報士になれますように」という祈願文も複数あった。加えて、「気象予報士になって、良い漁師になれますように」「世界の異常気象がおさまりますように」などが目についた。なかには「晴れ女になれますように」という願いもあった。
「気象神社」を訪れたのは、参道が黄色い落ち葉で彩られる時期だった。
「気象神社」を参拝する方の一人一人に人生があり、みな真摯に日常を生きておられる。「気象神社」は、そんな人々の願いごとを静かに見守っていた。