search
とじる
トップ > 社会 > ネットに悪口を書き込んだ人を特定できる会社?

ネットに悪口を書き込んだ人を特定できる会社?

 ネット上の誹謗中傷やうそなどは、いよいよ深刻な問題である。解決するには、発信者情報=IPアドレスの開示請求を民事裁判で求めるという方法が考えられる。

 かつてあった事件の裁判では、「あそこの病院で失明した人が何人かいる」と書き込んだ被告が結局、メールアドレス、名前を被害者に明かすハメになり、被害者との面談も余儀なくされた。つまりその気になれば削除掲示板などつかわなくても、相手は特定出来る、ということ。さらにこの裁判では、被告にIPアドレスの開示が命令されて、被告自らが勤めるライバル病院から書き込んだこともバレた。ちなみに、法的に責任が問われる「発信者」は会社、このケースではすなわち病院である。だから、所属病院にもあえなくバレて迷惑をかけるという、踏んだり蹴ったりの被告だった。

 ところが、現在、ネットに悪口を書いた人を特定出来る会社があるようだ。いったいそんなことが出来るのか。聞いてみた。

 「御社には、スレッドごとに削除するコースがあるんですが、どのようなものですか」
 業者「書き込んで、書き込んで…」

 「スレッドごと落とすということ?」
 業者「はい」アナクロである。

 「では、人権侵害に対し、どうやって相手を特定するんですか。裁判所命令がないとIPアドレスは入手できない…」
 業者「特殊な方法でIPアドレスを入手します。それは、企業秘密です」

 「そうしたら、相手を裁判で訴えるんですね」
 業者「いえ違います。相手にIPアドレスを伝えるんですが。それで業務は完了です」

 「相手の連絡先はわかるんですか。メールアドレスとか。」
 業者「は…い」 

 まさかフシアナサン、じゃないだろうな、と思ったが、聞かなかった。それならそれで、相手もあせるのではあろうが…。

 「で、法廷に出る、と」
 業者「いえ、絶対に裁判はしません」

 その後も業者はかたくなに法的解決を拒んだ。結局詳細は不明。
 でも、こんな会社がほんとうにあったら、現代のヒーロー、といえそうだ。(了) 

関連記事


社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ