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高校野球、7イニング制導入の決定持ち越し 米国、韓国、ベネズエラではすでに導入

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日本高等学校野球連盟の公式Xより

日本高野連が5日、大阪市内で理事会を開催した。7イニング制導入の決定を見送り、引き続き議論を継続していくことを発表した。

同会では、今年1月から11月までの間、計10回にわたって実施した「7イニング制等高校野球の諸課題検討会議」からの議論の結果が報告された。「2028年の採用が望ましい」との意向が示されたが、導入には反対意見が多くあることから、決定には至らなかった。

7イニング制の導入が検討されるようになった大きな理由は、選手の健康を守るためだ。投手の場合、短い期間で投球数が多くなるため、肩や肘に大きな負担がかかり、選手生命に大きな影響を及ぼす。

また、夏の大会では熱中症のリスクも伴う。実際、今年の夏の大会でも、熱中症が疑われる事例が相次いで発生している。これらの問題から選手を守るために、7イニング制を導入しようというわけだ。すでに7イニング制を導入している国もあり、米国や韓国、ベネズエラなどの高校生世代は7イニング制でプレーしている。

7イニング制をめぐっては、一般モニターと加盟校を対象にしたアンケート調査が実施されている。野球に関心のない層も含まれている一般モニターを対象にした調査では、賛成が反対を上回ったものの、加盟校を対象にした調査では、反対が多数派だった。特に、部員数が増えるほど反対が増えており、主な理由は「プレー機会が減る」であった。

プロ野球OBも意見を表明している。読売ジャイアンツやメジャーリーグで活躍した上原浩治氏は反対の姿勢で、理由は「出場機会が減る」ことを挙げている。一方、元北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹氏は賛成しており、「野球がつまらなくなることは絶対にない」と断言。投手や打者が7イニング制に対応することで、よりレベルの高い野球になると想定している。

「野球は9回2死から」といわれるように、体力、集中力も勝敗に大きく影響してきた。それだけに、7イニング制になると野球が変わってしまうと考える野球ファンが多くいるようだ。選手の健康を守ることは重要だが、実際にプレーする球児の意見に耳を傾けながら、慎重に議論を進めていく必要がある。

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