新日本
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スポーツ 2019年09月05日 22時30分
オカダ対SANADA、IWGP前哨戦初戦は「後楽園ホールが好き」なSANADAに軍配!
新日本プロレス『Road to DESTRUCTION』▽4日 東京・後楽園ホール 観衆1,601人(満員) 新日本プロレスの新シリーズ『Road to DESTRUCTION』が4日、東京・後楽園ホールで開幕した。日本時間1日にはイギリスのロンドンでビッグマッチを開催しているが、国内では1カ月超のロングシリーズ『G1クライマックス29』以来、初のシリーズ。『キング・オブ・プロレスリング』10.14東京・両国国技館大会に向けて、選手のコンディションに注目が集まった。 3大ビッグマッチ『DESTRUCTION』(鹿児島、別府、神戸)を含め、22日まで各地を転戦する。後楽園では6日まで3連戦。初日のメインイベントは、CHAOSのオカダ・カズチカと後藤洋央紀が、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADA、鷹木信悟と対戦するタッグマッチが組まれた。オカダとSANADAは10.14両国大会でIWGPヘビー級のタイトルマッチ、後藤と鷹木は9.22兵庫・神戸ワールド記念ホール大会のセミファイナルでスペシャルシングルマッチを戦うことがそれぞれ決定している。 ダブル前哨戦となったこの試合では、オカダとSANADAが先発して試合開始。場内の声援は6対4でSANADAが優勢だった。SANADAはG1で決勝進出を果たせなかったものの、これまで6戦6敗だったオカダから勝利を収め、10.14両国大会のタイトルマッチに向けてファンの期待は高まっている。もともと会場人気が高いSANADAだが、この試合で沸き起こったSANADAコールは、絶対王者とも言える「オカダを止めてくれ」という期待の表れと言ってもいいだろう。 お互いに“探り合い”をすると、オカダが後藤にタッチ。するとSANADAが鷹木にタッチし、G1を経て「ヘビー級転向」宣言した鷹木と後藤の前哨戦に。鷹木はG1公式戦の最終戦(8.11東京・日本武道館大会)で、決勝進出の可能性を残していた後藤にラスト・オブ・ザ・ドラゴンで完勝。力技で重量級の後藤に勝って「ヘビー級転向」に向けて自信を深めた。後藤は「ヘビー級の洗礼を浴びせる」とリベンジを誓っていたが、神戸はかつて鷹木がホームとしていた会場であり、風は鷹木に吹いている。 オカダ&後藤は「力の差」を見せつけていたが、最後は後藤の必殺フルコースを読んだSANADAがオコーナーブリッジを決めてカウント3。ロスインゴ勢が勝利を収めた。試合後、締めずにリングを降りて花道に向かったロスインゴタッグだが、場内の大SANADAコールに押される形で、SANADAはマイクを持ってリングへ。「文京区でいちばん!ここ後楽園ホールが好きです」とアピールして大会を締めた。 果たしてSANADAは、来年の1月4日に「東京ドームが好きです」とアピールできるのか?今年4度目のライバル対決に向け、SANADAが大きな一歩を踏み出した。(どら増田)
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スポーツ 2019年09月04日 22時30分
「ボッコボコにします!!」飯伏幸太、挑戦権利証初防衛戦は地元でKENTAと再戦!
『G1クライマックス29』覇者で、1.4東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証を持つ飯伏幸太の初防衛戦が決定した。『DESTRUCTION in KAGOSHIMA』9.16鹿児島・鹿児島アリーナ大会のメインイベントで、KENTAの挑戦を受ける。 KENTAはG1最終日に“ソウルメイト”だった柴田勝頼を裏切り、バレットクラブに電撃加入。日本時間1日に開催されたイギリス・ロンドン大会では、バレットクラブの介入三昧で石井智宏を破りNEVER無差別級王座を半ば“強奪”した。 両者はG1開幕戦となったアメリカ・ダラス大会(同7月7日)の公式戦初戦で激突。飯伏がDDT、KENTAがノアで活躍していたジュニアヘビー級時代以来の再会となったが、久々に対戦したとは思えぬ好勝負の末、KENTAがgo 2 sleepを決めて勝利を収めている。 試合後には握手を交わし、対戦前からKENTAに「思い入れがある」と語っていた飯伏。KENTAのバレットクラブ入りには「あの握手は何だったのか?」と憤りを隠せない様子だった。しかし、飯伏は1.4東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座に、翌1.5東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王座にそれぞれ2夜連続で挑戦し、前人未到のIWGP2大王座同時戴冠を目指す身。G1公式戦で敗れたKENTA、EVILに勝った上で挑戦したい思いがあるだけに、対戦は「想定内」だったはずだ。 「飯伏、次はお前だよ!」 NEVERのベルトを手にしたKENTAは開口一番、飯伏の名前を出して「挑戦権利証」への挑戦をアピールした。今年、世界一のプロレス団体アメリカのWWEとの契約を終えて、新日本に拠点を移したKENTAにとって、新日本で長くレスラー人生を送るためにもIWGPヘビー級王座への挑戦権は早く手に入れておきたいところ。バレットクラブという悪の道を選んだのも“生き残る”ため。そしてG1公式戦で敗れたIWGPヘビー級王者、オカダ・カズチカへのリベンジを果たしたい思いが、気持ちを動かしたのかもしれない。 ロンドン大会を見る限り、今回の再戦はダラスとは全くシチュエーションが違うだけに、好勝負になるかは極めて不透明。バレットクラブの介入は必至で、KENTAは飯伏に対して大きな揺さぶりをかけてくるだろう。 飯伏は自身のツイッターを更新し、「9/16初権利証決まりましたか…そうですか。あれで決まりましたか。あれで。ボッコボコにします!!」とKENTAに制裁宣言。地元鹿児島で行われるビッグマッチのメインイベント。くしくもKENTA戦で痛めた左足首の状態が気になるところだが、次期シリーズの飯伏とKENTAは今大会から合流となるため、前哨戦はない。最後は飯伏がキッチリと締めてくれることを願うばかりだ。(どら増田)
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スポーツ 2019年09月04日 11時30分
デストロイヤーさん追悼興行で、全日本プロレス対UWFが実現!渕と藤原がタッグ対決!
令和初のプロレスオールスター戦の呼び声の高い、11月15日に東京・大田区総合体育館で開催される『ザ・デストロイヤー メモリアル・ナイト〜白覆面の魔王よ永遠に〜』。今年3月に亡くなられたザ・デストロイヤーさん(享年88)の追悼興行で、時代を超えた全日本プロレスとUWFのドリームマッチがラインナップされた。 全日本プロレスの渕正信、ジェイク・リー、野村直矢、岩本煌史が、藤原喜明、船木誠勝、長井満也、田中稔と対戦する。渕は全日本の選手としては珍しく、新日本プロレスのコーチを務め、その後にUWFでも象徴的な存在だった“プロレスの神様”カール・ゴッチさん(故人)の門下生とあって、UWFスタイルにも対応可能な王道レスラー。UWFインターナショナルの神宮球場大会では、当時Uインターに所属していた高山善廣と急遽対戦することになった、同じく当時全日本所属だった川田利明のセコンドにも付いている。対する藤原、船木、長井はUWFに在籍し、田中はUWF分裂後に藤原が旗揚げした藤原組に在籍していたことから、この一戦は時代を超えた全日本とUWFの対抗戦と言ってもいいだろう。船木、長井、田中は全日本に所属していたこともあっただけに、いろんな意味で面白いマッチメイクだ。 和田京平大会プロデューサーは「やっぱりデストロイヤーといったら渕くんなんだよね。じゃあ渕くんと誰が対戦かと考えたら組長が思い付いたんだよ。渕くんと組長は過去にも名勝負もしているし、渕くんもゴッチさんに教わった時期もあったんだよね。これで渕くんと組長の対戦ラインができて、組長に船木選手達を付けたら面白いんじゃないかと思って声を掛けてみた。皆さんが期待して、組長とだれが対戦したら面白いかって思ったらジェイク・リーだったんだよね。これで8人タッグが決まったんだよ。よく考えたら深いよね、この戦い。対戦も凄いけど、タッグを組んでいるのも凄いよね。スタイルが違うだけに、なんか対抗戦の匂いもするし、危険な感じもするよね」と語り、異種格闘技感溢れる“対抗戦”による化学反応に期待を寄せている。 デストロイヤーさんの必殺技である「足4の字固め」はプロレス界において究極の関節技であり、芸術技として、現在も世界中のレスラーたちが使用しているが、今回の対決はそんなデストロイヤーさんの洗礼を浴びた渕と、その他のサブミッションマスターたちが繰り広げてくれるであろうスリリングな攻防に期待したい。(どら増田)
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スポーツ 2019年09月03日 22時30分
新日本10.14両国大会でオカダ・カズチカとSANADAが今年4度目のライバル対決!
新日本プロレスは2日、ビッグマッチ『キング・オブ・プロレスリング』(10月14日、東京・両国国技館)の一部対戦カードを発表した。メインイベントでは、IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカが、SANADAを相手に4度目の防衛戦に臨む。その他、IWGP USヘビー級王者のジョン・モクスリーに、前王者ジュース・ロビンソンが挑戦。IWGPジュニアヘビー級王者ウィル・オスプレイに『スーパーJカップ2019』覇者エル・ファンタズモがそれぞれ挑む。 日本時間1日に行われたイギリス・ロンドン大会で鈴木みのると対戦し、33分を超える死闘の末にIWGPヘビー級王座3度目の防衛に成功したオカダ。試合後マイクをつかむと、鈴木との再戦をアピール。「まだ、借りを返せてない人がいますね」と、先の『G1クライマックス29』公式戦で唯一敗れたSANADAを逆指名するかのような発言。すると入場ゲートからSANADAがスーツ姿で現れ“分かりやすい英語”で、「今度ここ(ロンドン)に戻ってきたときは俺がチャンピオンだ」と事実上の挑戦表明。ライバルと認め合う2人が対峙すると、ロンドンのファンは歓喜していた。 3月の長岡、5月の福岡、そしてG1公式戦の8.3大阪大会と、2人は今年に入ってから既に3回対戦しており、いずれも好勝負を繰り広げている。通算7度目の対戦となった先月の対戦では対オカダ6連敗中のSANADAが、師匠である武藤敬司から伝承したラウンディングボディプレスで初勝利を挙げている。4度目の対戦は単なるタイトルマッチや、ライバル対決という枠には収まらない。なぜならここ数年の流れを見ると、10月の両国大会以降、年内はIWGPヘビー級選手権試合が組まれない傾向にあるからだ。つまり、この試合の勝者が来年1月4日から開催される東京ドーム2連戦初日のメインイベントで、東京ドームIWGPヘビー級王座挑戦権利証の所有者と防衛戦を行う可能性が高い。 挑戦権利証が導入されてから、1.4東京ドーム大会までの間に挑戦権利証が“移動”した例はこれまで一度もないが、IWGPヘビー級王座はAJスタイルズから棚橋弘至に移動したことがある。あれも10月の両国大会だった。オカダが「新日本の顔」としてドームのメインに駒を進めるか?それともSANADAがニュージャパンドリームをかなえるのか?今度のライバル対決も激戦になるのは必至である。(どら増田)
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スポーツ 2019年09月03日 22時30分
◎プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「テリー・ゴディ」馬場が高く評価した_“人間魚雷”の妙技
三冠ヘビー級王座を2回、世界タッグ王座を7回にわたり獲得した“人間魚雷”テリー・ゴディ。スティーブ・ウィリアムスとの殺人魚雷コンビではWCWタッグ王座を獲得するなど日米マットで活躍し、その才能は関係者から高く評価されていた。※ ※ ※ 80年代半ばから90年代初頭にかけて、全日本プロレスでトップの一角を占めたテリー・ゴディ。その素質たるや相当であったに違いなく、これはジャイアント馬場の“偏愛”ぶりからもうかがえる。 「1982年にゴディは、アメリカマットにおいて馬場のPWFヘビー級王座に挑戦していますが、その翌年に初来日となったのは、当然、馬場の推挙があってのことでしょう」(プロレスライター) その頃のゴディはマイケル・ヘイズ、バディ・ロバーツとのユニット「ファビュラス・フリーバーズ」として活躍していたが、ゴディ単独での招聘であった。 初戦はスタン・ハンセンとタッグを組み、ジャンボ鶴田&天龍源一郎とのメインイベントで、日本初披露となったパワーボムにより天龍からフォールを奪っている。 なお、この時の技の入り方は自ら相手を振り上げるのではなく、ハンセンが天龍を逆さに持ち上げたところを引き受けて、そこから落とすものだった。 「ゴディの売り出しのために勝ち役を与えながらも、天龍のプライドを傷付けないよう、ゴディ単独の技で仕留められたのではなく、あくまでもツープラトン攻撃でやられたことにしたと思われます」(同) また、実況では“パイルドライバー”と称されており、のちにゴディ自身がパワーボムという技名を披露したことで、その名称が広まることとなった。 さらに、同シリーズでは同じくハンセンのパートナーとして、テリー・ファンク引退試合の相手も務めている(テリーは実兄のドリー・ファンク・ジュニアとのザ・ファンクス)。結果は、テリーのコーナーポスト最上段から飛び込んでの回転エビ固めに敗れたが、巧みなインサイドワークでハンセンをフォローするなど、随所に見せ場をつくっている。 この時のゴディは22歳。14歳の頃から年齢を偽ってリングに上がっていたというが、それでもハンセンや天龍とは一回りほど若かった。にもかかわらず、これだけの大役を任されるレスラーは、なかなかいるものではない。 翌年にはフリーバーズそろっての来日となったが、その後はゴディのみが全日の常連外国人となる。 「同時期に、やはりフリーバーズとして参戦したWWFでは、メンバーそれぞれを単独で売り出そうとしたことに反発し、ゴディは短期で離脱しています」(同) それでいて全日での単独参戦を受け入れたというからには、相当の配慮がなされたに違いなく、これも馬場がゴディを買っていたことの証しと言えそうだ。★差し替えられたメインイベント 1992年10月、日本武道館で行われた全日本プロレス創立20周年記念大会でも、ゴディは特別タッグマッチに抜擢されている。馬場&ハンセン&ドリーvsアンドレ・ザ・ジャイアント&ジャンボ鶴田&ゴディという組み合わせに、「ゴディだけ格が落ちる」と見る向きもあろうが、馬場にしてみればここに加えるにふさわしい選手ということだった。 なお、この試合は鶴田がドリーのスピニング・トーホールドを首固めで丸め込んで勝利しており、決してゴディは負け役として選ばれたわけではない。鶴田は肝炎による欠場直前で、馬場、ドリー、アンドレも全盛期をすぎていたことから、ハンセンとゴディで試合を引っ張ることを求められての起用であった。この頃、すでに馬場と鶴田の日本人トップ2人からフォールを奪っているゴディは、馬場の認識においては押しも押されもせぬトップファイターだったのである。 ただ、こうした馬場の高評価ほどにファンからの信頼を得ていたかというと、そこには疑問も残る。 1990年4月に東京ドームで開催されたWWFと全日、新日本プロレスの合同興行「日米レスリングサミット」で、当初にメインイベントとして発表されたのはハルク・ホーガンとゴディのシングル戦であった。しかし、これがまったくと言っていいほどにファンには響かず、チケットの初動はまったくもって芳しいものではなかった。 結局、体調不良の名目でゴディを下げ、代役にハンセンを立てたことでチケットの売れ行きは一気に加速、大会も無事成功に終わったのだが、それにしてもなぜ馬場とファンの間で、ゴディの評価にこれほどの乖離が生じたのか。「パワーファイターでありながら、実は相当のテクニシャンでもあるゴディ。同業者の馬場はそこを買ったのでしょうが、ファンにしてみれば巧さゆえに、ハンセンのような荒々しさが足りないと感じたのでは…」(同) やはりプロレスというジャンルは難しく、決して一筋縄ではいかない。テリー・ゴディ***************************************PROFILE●1961年4月23日〜2001年7月16日。アメリカ合衆国ミネソタ州出身。身長195㎝、体重135㎏。得意技/パワーボム、魚雷ラリアット。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2019年09月02日 22時30分
三冠も視野?棚橋弘至、苦手のザックから“柴田が巻いていた”ブリティッシュ王座を獲得!
新日本プロレス初のイギリス大会『NJPW Royal Quest』が日本時間1日、ザ・カッパーボックスで開催され、セミファイナルでブリティッシュヘビー級王者のザック・セイバーJr.に、棚橋弘至が挑戦するタイトルマッチが行われた。 8.11東京・日本武道館大会で行われたタッグマッチで、棚橋がザックから3カウントを収め、翌12日の武道館大会では、ザックがブリティッシュヘビー級王座の次期挑戦者として棚橋を逆指名。真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』では公式戦4勝5敗に終わり、連覇の道が途絶え“次の光”を探そうとしていた棚橋にとっては願ってもないチャンスが舞い込んできたことになる。 イギリスはザックにとって地元なのだが、2012年のロンドンオリンピックでも競技で使用された会場に集まった6,119人(満員)のファンは、日本から直輸入された『ニュージャパン』の世界を純粋に楽しみにしていた。棚橋の入場テーマ曲に合わせて手拍子が沸き起こり、ザックには日本よりも大きなブーイングが起こった。ひと昔前であれば、たとえヒールレスラーであっても地元の選手が応援され、日本人レスラーはブーイングを浴びていたものだが、時代が変わった証である。ファンは“ニュージャパンのエース”タナハシをスーパースターと見なし、憧れの眼差しで声援を送っていた。 直前の前哨戦ではザックが勝利を収めており、やはり棚橋にとってザックは自他ともに認める「苦手なタイプ」であることに違いはない。また満身創痍の棚橋にとっては、ザックの予測不能かつバラエティーに富んだ関節技の数々で、再び欠場に追い込まれるリスクもある。本当に厄介な相手なのだが、この日はザックのバリエーションに富んだ関節技をあえて引き出しながら、隙を突く作戦で理詰めの闘いを展開していく。ザックとグラウンドで渡り合うことで、棚橋が新日本で学んだグラウンドテクニックを世界にアピールしているようにも見えた。 試合は中盤からザックも棚橋の土俵に上がって張り手を繰り出すが、棚橋の「諦めない気持ち」は揺るがず。最後は渾身のハイフライフローがズバリと決まり、ファンと一緒にカウント3。棚橋が初のブリティッシュヘビー級王座を戴冠した。怒り狂いながら退場するザックを横目に、タイトルコレクターとして新たに加わった同王座のベルトをギターに見立てて、棚橋はエアギターを披露。ザックは次期シリーズでのリターンマッチを要求している。 棚橋は「このベルトとつながっているのは、月イチでイギリスに来られる(権利がある)ことと、(同期で長期欠場中の)柴田勝頼が巻いていたこと」とコメントした。来年1月のダブルドームに向けて、IWGPヘビー級王座、IWGPインターコンチネンタル王座と合わせて、三冠統一王座も視野に入れていると言われている棚橋の野望は、そう簡単に崩れることはないのではないか。そう感じさせるほどの完勝劇であった。 これで今年の両者のシングル戦績は棚橋の2勝1敗だ。(どら増田)
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その他 2019年09月02日 18時00分
蝶野正洋の黒の履歴書 ★白熱したWCWとWWFの“興行合戦”
先日、川口オートレースで開催された『第13回 週刊実話杯』のイベントで、トークショーをやらせてもらった。暑かったけど、たくさんのお客さんが来てくれて、大いに盛り上がった。 俺は『バラいろダンディ』という生放送番組のMCをやらせてもらってるけど、トークショーはテレビで喋るのとはまた勝手が違う。どちらかといえば、リング上でマイクアピールする感覚のほうが近いな。 とはいえ、俺が所属してた新日本プロレスは『ワールドプロレスリング』という中継番組があるから、マイクアピールは会場のお客さんだけでなく、テレビの向こうの視聴者も意識しなくちゃならない。プロレスはライブであり、テレビコンテンツでもあるんだよ。そのことを俺は、アメリカ遠征時に学んだ。 俺は1996年頃に、アメリカのWCWというプロレス団体に参戦していた。その頃のWCWは、ライバル団体のWWFと激しく競い合ってて、月曜夜の同じ時間帯にテレビ生中継を行って、「マンデーナイトウォーズ」と呼ばれる視聴率戦争を繰り広げてたんだ。向こうよりも1%でも多く取るというのが命題で、対戦カードをお互いギリギリまで出さない。生中継が始まってから試合順を変えるなんてのもしょっちゅうで、あっちがじっくりとシングルやってるから、こっちは派手なジュニアのタッグ戦で視聴者を奪おうとか、そういうことをリアルタイムでやっていた。 お互いにスパイの選手を潜り込ませていて情報を探り合ったり、どうせスパイがいるんだからガセ情報を流そうとか…、ホントに戦争みたいな雰囲気だった。 一度、ニューヨークの川を挟んだ会場で、WCWとWWFが興行戦争するということになった。WCWの会場モニターでWWFの中継を見てたら、向こうの選手がジープに乗り込んで、こっちの会場に向かってきている。試合をやらずに殴り込みをかけてきたんだよ。 そしたらフロント陣から「WWFが殴り込みに来る。選手はゲートに集まってくれ」という指令が下った。みんな殺気だち、鉄パイプなんか持って、WWFを待ち構えた。結局、ゲートまでは来なかったけど、不良中学生がやる学校同士のケンカみたいだったよ(笑)。 あるときは生中継してるときに、急に向こうを挑発しようっていう流れになった。俺もマイクを渡されたんだけど、何言っていいか分かんないから『ファッキュー!』とか叫んだら客が大盛り上がり。いま思うと、生放送だからヤバかったよ(笑)。当時はこんなことが毎週繰り広げられてんだから、見てるほうもエキサイティングだったと思う。 プロレスって不思議なジャンルで、単なるスポーツ中継番組でもないし、バラエティーでもない。テレビ的にいえば、ニュースをエンターテインメント的に扱う「報道バラエティー」みたいなものかもしれない。 いま、日本の『ワールドプロレスリング』は深夜放送で録画になってるけど、これはもったいない。昔みたいにゴールデンで生中継をやれば、もっと面白くなるし、ファンも増えると思う。 そもそもテレビが生まれた頃のキラーコンテンツはプロレスだった。プロレスとテレビは切っても切り離せないし、そのポテンシャルはまだまだあると思う。********************************************蝶野正洋1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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スポーツ 2019年08月30日 17時30分
新日本ジュニアの世界に戻ったオスプレイ、スーパーJカップ優勝のファンタズモと抗争!
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』に、鷹木信悟とともにジュニアヘビー級代表として出場したIWGPジュニアヘビー級王者のウィル・オスプレイ。オスプレイは今年の1.4東京ドーム大会で、憧れだった飯伏幸太を破り、NEVER無差別級王座を獲得するなど、ヘビー級の選手を相手にしても通用することは証明済みだっただけに、G1でどこまで闘えるのか期待されていた。 結果、SANADA、バッドラック・ファレ、KENTA、そして最終戦では棚橋弘至から完璧なフォール勝ちを収める快挙。10選手中7人が並んだ4勝5敗の組の中に入ってみせた。敗れはしたが、兄貴分であり同じCHAOSのIWGPヘビー級王者、オカダ・カズチカをあと一歩まで追い込んだ。G1を経て自信をつけたオスプレイがその後、どんな道を選択するのか気になるところだったが、結局、ヘビー級転向を宣言した鷹木とは違ってアメリカで初開催されるジュニアオールスター戦、スーパーJカップにIWGPジュニアヘビー級王者として出場し、優勝すると宣言した。 Jカップではベスト4まで順調に勝ち上がったが、準決勝(日本時間26日、米カリフォルニア州ロサンゼルス)のエル・ファンタズモ戦で、石森太二が乱入。この隙をついたファンタズモのCR Ⅱが決まり、オスプレイはまさかの準決勝敗退。同日に行われた決勝戦ではファンタズモとドラゴン・リーが対戦したが、マスク剥ぎ、急所攻撃とラフ殺法のやりたい放題で、ファンタズモがリーにもCR Ⅱを決めて優勝してしまった。 ファンタズモは試合後のセレモニーに登場したプロデューサーの獣神サンダー・ライガーを挑発。怒ったライガーが去ると、今度はオスプレイを挑発し、IWGPジュニア王座への挑戦を表明した。 ここで現れたオスプレイを、石森とともに滅多打ちにすると、ファンタズモへの不信感を持ったことがきっかけでバレットクラブからCHAOSに移籍したロビー・イーグルスがオスプレイを救出。31日のイギリス・ロンドン大会で、オスプレイ&イーグルス対ファンタズモ&石森が電撃決定した。ロンドン大会の行方によっては、次期シリーズでオスプレイとファンタズモのタイトルマッチが組まれる可能性もある。 10月シリーズでは『スーパーJr.タッグリーグ』の開催も決定しているだけに、ジュニアの世界に戻ったオスプレイにとって息をつく暇はない。東京ドーム大会に向けたオスプレイの物語は、ファンタズモとの抗争から始まる。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月29日 17時30分
新日本バレットクラブ電撃加入のKENTA、ノア、WWE時代に“やり残した”ヒール転向!
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』最終戦(12日、日本武道館大会)で事件は起きた。この日、CHAOSの石井智宏&YOSHI-HASHIとトリオを結成したKENTAは、バッドラック・ファレ&タマ・トンガ&タンガ・ロアのバレットクラブとの6人タッグマッチが組まれていた。 KENTAはCHAOS勢とは別入場となったが、G1ではCHAOSのオカダ・カズチカに敗れた後、握手を交わしている。WWEを退団したKENTAを新日本マットに仲介した柴田勝頼の新日本本隊とCHAOSも現在は“友好関係”にあり、試合はスムーズに展開するものと思われた。しかし、試合が中盤に差し掛かってきた頃、石井のタッチをエプロンのKENTAは場外に飛び降りて拒否。場外から試合を見つめるKENTAに観客が戸惑う中、リングに入ったKENTAは石井にブサイクへの膝蹴りからgo 2 sleepを決めると、そのままタマが石井から3カウント。バレットクラブの勝利に加担したのだ。 場内が騒然とする中、ブーイングを楽しむ様子のKENTAがマイクをつかもうとすると、柴田が猛ダッシュでリングインしてKENTAを制裁。長期欠場中とは思えぬ動きでKENTAを圧倒したが、セコンドの邪道に気を取られKENTAの返り討ちに遭ってしまう。インタビューブースにバレットクラブ勢とともに現れると、KENTAはメインイベントで早速バレットクラブTシャツを着ていた。結果的には控室に戻されたが、ジェイ・ホワイトのセコンドとして、飯伏幸太の動揺を誘おうとするなど、新日本マットでは悪の道を歩んでいくことが確実になっている。 バレットクラブにはプロレスリング・ノア時代のパートナー、石森太二もいる。ノアのジュニアタッグ戦線をにぎわせたKENTA&石森の姿が見られるのかもしれない。今回のヒール転向に新日本ファンは驚いているが、ノア時代の晩年の3年間(2011〜2014年)は、ノー・マーシーなど反体制ユニットを率いていた。この際、椅子などを使った凶器攻撃などもいとわず、“ヒール志向”な一面も見せていた。 またWWEでも最後はラフファイトを中心としたスタイルで闘い、ヒール転向か?と話題になった矢先に契約を終えていた。今回、新日本の本格的なヒールユニット、バレットクラブへの加入は、レスラー人生でやり残したことを全うするためのチャンスと捉えているのではないだろうか。 31日に開催される『NJPW Royal Quest』イギリス・ロンドン・ザ・カッパー ボックス大会では、石井が保持しているNEVER無差別級王座への挑戦が決定。また今年のG1で優勝し、来年1.4東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座挑戦権利証を所有している飯伏は、G1公式戦で敗れたKENTAとの防衛戦を明言している。 ファンからは大ブーイングを浴びているが、KENTAにとってはこんな“追い風”はない。KENTAはWWEで世界的な知名度を上げた。新日本にとっても世界戦略に向けて重要な存在だ。ここから来年の1.4、1.5ダブルドームに向けてKENTAがどのような動きを見せるのか見逃せない。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月28日 22時30分
新日本プロレス、日米ヤングライオン抗争加熱で2年ぶりにヤングライオン杯開催!
新日本プロレスは次期シリーズ『Road to DESTRUCTION』内で『第12回 ヤングライオン杯争奪リーグ戦』を開催すると発表した。 2017年10月以降、約2年ぶり12回目の開催となる今回の『ヤングライオン杯』には8選手がエントリー。総当たりのリーグ戦を行う。 出場メンバーは以下の通り。海野翔太(新日本プロレス)成田蓮(新日本プロレス)辻陽太(新日本プロレス)上村優也(新日本プロレス)クラーク・コナーズ(LA DOJO)カール・フレドリックス(LA DOJO)アレックス・コグリン(LA DOJO)マイケル・リチャーズ(FALE DOJO) 今回は新日本から4選手、新日本のLA道場から3選手、バッドラック・ファレが主宰するFALE道場から1選手がエントリーし、ヤングライオン版『G1クライマックス』とも言える『ヤングライオン杯』を争う。シリーズ開幕戦の9.4東京・後楽園ホールから、最終戦の9.22兵庫・神戸ワールド記念ホール大会まで公式戦が行われ最高得点の選手が優勝となる。 ヤングライオン杯の歴代優勝者は、小杉俊二、山田恵一、蝶野正洋、山本(天山)広吉、小島聡、中西学、石澤常光(ケンドー・カシン)、鈴木健三(KENSO)、田口隆祐、後藤洋央紀、北村克哉。引退、退団した選手もいるが、ヤングライオン杯優勝後、海外遠征を経て飛躍した選手が多い。 今回、ヤングライオン杯が実現したのは、新日本のヤングライオン勢と、LA道場勢との抗争が『G1クライマックス29』のアンダーカードで白熱したことが大きな要因として考えられる。 優勝候補は海野翔太と成田蓮のヤングライオンツートップと言ってもいいだろう。2人は組んで良し、闘って良し。ライバル関係をデビュー時から築き上げており、お互いを「生涯のライバル」と認め合っている。将来はIWGPヘビー級王座を巡り、高いステージでのライバルストーリーの展開に期待したいところ。その第一歩として、どちらが先手を取るのか。今回は大事な勝負の場となる。海野はジョン・モクスリーの付き人の役割を果たしており、成田は今年の『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.』に急遽出場し自信をつけている。両者が対戦する9.8千葉・東金アリーナ大会は注目だ。 辻陽太と上村優也は、LA道場勢と抗争中なだけに、LA道場の選手には負けたくない気持ちが人一倍強い。柴田勝頼コーチのもと新日本マットに上陸したクラーク・コナーズ、カール・フレドリックスの実力は既に折り紙つき。これに加えて、アレックス・コグリンが新日本マット初上陸を果たす。コナーズは『スーパーJカップ2019』にエントリーし、大会の目玉だったTJPを相手に激闘を繰り広げた。 また今回、もう一人初登場となるのが、バッドラック・ファレがニュージーランドで主宰するファレ道場出身のマイケル・リチャーズだ。インディー選手として活動後、ファレ道場に入門。新日本の野毛道場でも練習を積んで、今年6月オーストラリア大会でデビューを飾っている。バレットクラブとの関係性は不透明だが、新日本育ちのファレが送り出した選手。LA道場とは違った色が出るのではないだろうか。 12回目にしてグローバル化した『ヤングライオン杯』。数年後の新日本マットを見据えながら、しっかりとチェックしておきたい。(どら増田)
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スポーツ
歴代とは違う! 新日本でデビューした「タイガーマスクW」は新しい形のメディアミックス!
2016年10月16日 12時00分
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スポーツ
プロレス解体新書 ROUND21 〈最強を懸けた神宮決戦〉 高田延彦vsS・ベイダーの大一番
2016年10月10日 14時00分
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スポーツ
いよいよ10・10新日本両国決戦! オカダvs丸藤! タイガーマスクWがデビュー!
2016年10月09日 12時00分
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芸能ニュース
KABA.ちゃん 女性として初めてイベントに登場「お婿さんお待ちしています」
2016年10月06日 11時05分
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スポーツ
新日本、内藤哲也インターコンチ奪取! 気になる次期挑戦者は?
2016年10月02日 15時30分
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スポーツ
プロレス解体新書 ROUND19 〈“大巨人”に完勝した猪木〉 生涯唯一のギブアップ負け裏事情
2016年09月26日 14時00分
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スポーツ
新日本10・10両国で実現か? 後藤がケニーに再戦要求!
2016年09月25日 12時00分
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スポーツ
プロレス解体新書 ROUND18 〈ライバル闘争の裏事情〉 長州力vs藤波辰巳“名勝負数え歌”
2016年09月19日 16時00分
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スポーツ
IC挑戦! 内藤哲也の反撃が始まるか? オカダvs丸藤が前哨戦! 【新日本9・25神戸ワールド大会展望】
2016年09月18日 12時00分
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スポーツ
G1覇者ケニーが本格始動!ブリスコ兄弟とヤングバックスが兄弟対決!【新日本9.22広島大会展望】
2016年09月11日 12時00分
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スポーツ
プロレス解体新書 ROUND16 〈“BI砲”奇跡の復活〉 プロレス夢のオールスター戦
2016年09月05日 16時00分
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スポーツ
絶対王者KUSHIDAを止めるのは誰だ? BUSHIが再挑戦! 【新日本9・17大田区大会展望】
2016年09月04日 12時00分
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スポーツ
すべての闘いは1・4東京ドームへ…新日本プロレス“リベンジ”の秋がはじまる!
2016年08月28日 12時00分
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スポーツ
新日本G1、天山&小島「浪漫の夏」終わる
2016年08月21日 12時00分
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スポーツ
新日本G1が閉幕! ギラギラの夏、メラメラの闘いを制したのはケニー・オメガ!
2016年08月16日 12時13分
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スポーツ
プロレス解体新書 ROUND14 〈新日本vsUインター〉 対抗戦の裏メーン「長州vs安生」
2016年08月15日 14時00分
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プロレス解体新書 ROUND13 〈夏の祭典『G1』の原点〉 期待に応えた蝶野vs武藤の熱戦
2016年08月08日 16時00分
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新日本G1中盤戦はオカダがAブロックを独走! Bブロックは大混戦!
2016年08月07日 12時00分
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棚橋弘至がまさかの3連敗で連覇に赤信号!新日本G1波乱の幕開け
2016年07月31日 12時00分