昨年は9月に岡山と神戸、10月に両国で開催した秋のビッグマッチだが、今年は、9・17大田区総合体育館、9・22広島サンプラザ、9・25神戸ワールド記念ホール、そして10・10両国国技館で行われる。9月にビッグマッチを3大会も行えるところに今年の新日本の勢いと、攻めていく姿勢が感じられる。
今回は「DESTRUCTION in TOKYO」9・17大田区総合体育館大会の展望を書いてみたい。
「DESTRUCTION in TOKYO」
9月17日(土)大田区総合体育館 18時開始
(1)タッグマッチ 20分1本勝負
デビッド・フィンレー&ヘナーレ 対 ロッキー・ロメロ&バレッタ
(2)タッグマッチ 20分1本勝負
永田裕志&中西学 対 ヨシタツ&キャプテン・ニュージャパン
(3)6人タッグマッチ 20分1本勝負
真壁刀義&本間朋晃&タイガーマスク 対 天山広吉&小島聡&獣神サンダーライガー
(4)6人タッグマッチ 20分1本勝負
後藤洋央紀&石井智宏&外道 対 タマ・トンガ&タンガ・ロア&チェーズ・オーエンズ
(5)シングルマッチ 20分1本勝負
ジュース・ロビンソン 対 カイル・オライリー
(6)スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
オカダ・カズチカ&YOSHI-HASHI&ウィル・オスプレイ 対 ケニー・オメガ&バッドラック・ファレ&高橋裕二郎
(7)スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
マイケル・エルガン&棚橋弘至&田口隆祐 対 内藤哲也&SANADA&EVIL
(8)NEVER無差別級選手権試合 60分1本勝負
<王者>柴田勝頼 対 ボビー・フィッシュ<挑戦者>
※2度目の防衛戦
(9)IWGPジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
<王者>KUSHIDA 対 BUSHI<挑戦者>
※6度目の防衛戦
第6試合のCHAOSとバレットクラブによる6人タッグマッチは、9・22広島大会でシングル対決が決まっているオカダとファレ、YOSHI-HASHIとケニーのダブル前哨戦。オカダはG1でファレに恥をかかされており、前哨戦を優位に進めて当日を迎えたいところ。またケニーが持つ2017年1月4日東京ドーム大会IWGPヘビー級王座挑戦権利証戦に挑むYOSHI-HASHIも、1・4ドームでのオカダ戦をぶち上げているだけに、前哨戦を制してG1の勢いが本物であったことを証明してもらいたい。
続く第7試合は、アメリカROHでエルガンがドノバン・ダイジャックを相手にIWGPインターコンチネンタル王者を初防衛したため、9・25神戸大会での内藤戦がタイトルマッチになった両選手による前哨戦。内藤が当日までに、エルガンをどのようにして精神的に追い込めるかがポイントになりそう。エース棚橋はG1で敗れたSANADAと今シリーズ連日タッグマッチが組まれており、再戦への伏線になるのか注目したい。
セミファイナルはNEVER無差別級選手権試合。王者の柴田は先月のROH遠征で、フィッシュが保持するROH認定TV王座に挑戦したが、好勝負の末敗れている。さらにフィッシュのパートナーであるカイル・オライリーにまでノンタイトル戦ながら敗れており、ここはホームである新日本のリングできっちりリベンジする必要がある。しかし柴田やG1では柴田にも勝っているEVILから勝利を収めたことにより、フィッシュ&オライリーのreDRagonが新日本マットでもジュニアからヘビー級戦線にシフトチェンジしてくる可能性も当然考えられる。
メインはスーパーJカップ2016の覇者である地元大田区出身のKUSHIDAにBUSHIが挑戦するIWGPジュニアヘビー級選手権。Jカップではプロレスリング・ノアの石森太二、拳王、鈴木軍のタイチ、そして決勝ではノアジュニアの最高峰タイトルである、GHCジュニアヘビー級王者の鈴木軍、金丸義信といった強敵を相手に4連勝しての初優勝。来年はジュニアヘビーの代表としてG1クライマックスに出場することや、日本のジュニアを背負って、世界中の団体に出ていく用意があることも明らかにした。そんな絶対王者に待ったをかけたのが、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(L・I・J)に加入してから、存在感を増したBUSHIだ。BUSHIは2・14新潟大会で同タイトルに挑戦したときは敗れているが、6・6仙台大会で行われた「BEST OF THE SUPER Jr・XXIII」の公式戦最終戦で対戦したときにはKUSHIDAを破り、決勝進出を阻止しているだけに、今回も巧みに毒霧を使いながらラフファイトで王者を追いつめることが予想される。KUSHIDAにとって油断は禁物だ。
大田区総合体育館から開幕する新日本プロレス秋のビッグマッチも見逃せない。
(どら増田)
<新日Times VOL.33>