『Road to DESTRUCTION』
▽4日 東京・後楽園ホール 観衆1,601人(満員)
新日本プロレスの新シリーズ『Road to DESTRUCTION』が4日、東京・後楽園ホールで開幕した。日本時間1日にはイギリスのロンドンでビッグマッチを開催しているが、国内では1カ月超のロングシリーズ『G1クライマックス29』以来、初のシリーズ。『キング・オブ・プロレスリング』10.14東京・両国国技館大会に向けて、選手のコンディションに注目が集まった。
3大ビッグマッチ『DESTRUCTION』(鹿児島、別府、神戸)を含め、22日まで各地を転戦する。後楽園では6日まで3連戦。初日のメインイベントは、CHAOSのオカダ・カズチカと後藤洋央紀が、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADA、鷹木信悟と対戦するタッグマッチが組まれた。オカダとSANADAは10.14両国大会でIWGPヘビー級のタイトルマッチ、後藤と鷹木は9.22兵庫・神戸ワールド記念ホール大会のセミファイナルでスペシャルシングルマッチを戦うことがそれぞれ決定している。
ダブル前哨戦となったこの試合では、オカダとSANADAが先発して試合開始。場内の声援は6対4でSANADAが優勢だった。SANADAはG1で決勝進出を果たせなかったものの、これまで6戦6敗だったオカダから勝利を収め、10.14両国大会のタイトルマッチに向けてファンの期待は高まっている。もともと会場人気が高いSANADAだが、この試合で沸き起こったSANADAコールは、絶対王者とも言える「オカダを止めてくれ」という期待の表れと言ってもいいだろう。
お互いに“探り合い”をすると、オカダが後藤にタッチ。するとSANADAが鷹木にタッチし、G1を経て「ヘビー級転向」宣言した鷹木と後藤の前哨戦に。鷹木はG1公式戦の最終戦(8.11東京・日本武道館大会)で、決勝進出の可能性を残していた後藤にラスト・オブ・ザ・ドラゴンで完勝。力技で重量級の後藤に勝って「ヘビー級転向」に向けて自信を深めた。後藤は「ヘビー級の洗礼を浴びせる」とリベンジを誓っていたが、神戸はかつて鷹木がホームとしていた会場であり、風は鷹木に吹いている。
オカダ&後藤は「力の差」を見せつけていたが、最後は後藤の必殺フルコースを読んだSANADAがオコーナーブリッジを決めてカウント3。ロスインゴ勢が勝利を収めた。試合後、締めずにリングを降りて花道に向かったロスインゴタッグだが、場内の大SANADAコールに押される形で、SANADAはマイクを持ってリングへ。「文京区でいちばん!ここ後楽園ホールが好きです」とアピールして大会を締めた。
果たしてSANADAは、来年の1月4日に「東京ドームが好きです」とアピールできるのか?今年4度目のライバル対決に向け、SANADAが大きな一歩を踏み出した。
(どら増田)