新日本
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スポーツ 2019年08月29日 17時30分
新日本バレットクラブ電撃加入のKENTA、ノア、WWE時代に“やり残した”ヒール転向!
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』最終戦(12日、日本武道館大会)で事件は起きた。この日、CHAOSの石井智宏&YOSHI-HASHIとトリオを結成したKENTAは、バッドラック・ファレ&タマ・トンガ&タンガ・ロアのバレットクラブとの6人タッグマッチが組まれていた。 KENTAはCHAOS勢とは別入場となったが、G1ではCHAOSのオカダ・カズチカに敗れた後、握手を交わしている。WWEを退団したKENTAを新日本マットに仲介した柴田勝頼の新日本本隊とCHAOSも現在は“友好関係”にあり、試合はスムーズに展開するものと思われた。しかし、試合が中盤に差し掛かってきた頃、石井のタッチをエプロンのKENTAは場外に飛び降りて拒否。場外から試合を見つめるKENTAに観客が戸惑う中、リングに入ったKENTAは石井にブサイクへの膝蹴りからgo 2 sleepを決めると、そのままタマが石井から3カウント。バレットクラブの勝利に加担したのだ。 場内が騒然とする中、ブーイングを楽しむ様子のKENTAがマイクをつかもうとすると、柴田が猛ダッシュでリングインしてKENTAを制裁。長期欠場中とは思えぬ動きでKENTAを圧倒したが、セコンドの邪道に気を取られKENTAの返り討ちに遭ってしまう。インタビューブースにバレットクラブ勢とともに現れると、KENTAはメインイベントで早速バレットクラブTシャツを着ていた。結果的には控室に戻されたが、ジェイ・ホワイトのセコンドとして、飯伏幸太の動揺を誘おうとするなど、新日本マットでは悪の道を歩んでいくことが確実になっている。 バレットクラブにはプロレスリング・ノア時代のパートナー、石森太二もいる。ノアのジュニアタッグ戦線をにぎわせたKENTA&石森の姿が見られるのかもしれない。今回のヒール転向に新日本ファンは驚いているが、ノア時代の晩年の3年間(2011〜2014年)は、ノー・マーシーなど反体制ユニットを率いていた。この際、椅子などを使った凶器攻撃などもいとわず、“ヒール志向”な一面も見せていた。 またWWEでも最後はラフファイトを中心としたスタイルで闘い、ヒール転向か?と話題になった矢先に契約を終えていた。今回、新日本の本格的なヒールユニット、バレットクラブへの加入は、レスラー人生でやり残したことを全うするためのチャンスと捉えているのではないだろうか。 31日に開催される『NJPW Royal Quest』イギリス・ロンドン・ザ・カッパー ボックス大会では、石井が保持しているNEVER無差別級王座への挑戦が決定。また今年のG1で優勝し、来年1.4東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座挑戦権利証を所有している飯伏は、G1公式戦で敗れたKENTAとの防衛戦を明言している。 ファンからは大ブーイングを浴びているが、KENTAにとってはこんな“追い風”はない。KENTAはWWEで世界的な知名度を上げた。新日本にとっても世界戦略に向けて重要な存在だ。ここから来年の1.4、1.5ダブルドームに向けてKENTAがどのような動きを見せるのか見逃せない。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月28日 22時30分
新日本プロレス、日米ヤングライオン抗争加熱で2年ぶりにヤングライオン杯開催!
新日本プロレスは次期シリーズ『Road to DESTRUCTION』内で『第12回 ヤングライオン杯争奪リーグ戦』を開催すると発表した。 2017年10月以降、約2年ぶり12回目の開催となる今回の『ヤングライオン杯』には8選手がエントリー。総当たりのリーグ戦を行う。 出場メンバーは以下の通り。海野翔太(新日本プロレス)成田蓮(新日本プロレス)辻陽太(新日本プロレス)上村優也(新日本プロレス)クラーク・コナーズ(LA DOJO)カール・フレドリックス(LA DOJO)アレックス・コグリン(LA DOJO)マイケル・リチャーズ(FALE DOJO) 今回は新日本から4選手、新日本のLA道場から3選手、バッドラック・ファレが主宰するFALE道場から1選手がエントリーし、ヤングライオン版『G1クライマックス』とも言える『ヤングライオン杯』を争う。シリーズ開幕戦の9.4東京・後楽園ホールから、最終戦の9.22兵庫・神戸ワールド記念ホール大会まで公式戦が行われ最高得点の選手が優勝となる。 ヤングライオン杯の歴代優勝者は、小杉俊二、山田恵一、蝶野正洋、山本(天山)広吉、小島聡、中西学、石澤常光(ケンドー・カシン)、鈴木健三(KENSO)、田口隆祐、後藤洋央紀、北村克哉。引退、退団した選手もいるが、ヤングライオン杯優勝後、海外遠征を経て飛躍した選手が多い。 今回、ヤングライオン杯が実現したのは、新日本のヤングライオン勢と、LA道場勢との抗争が『G1クライマックス29』のアンダーカードで白熱したことが大きな要因として考えられる。 優勝候補は海野翔太と成田蓮のヤングライオンツートップと言ってもいいだろう。2人は組んで良し、闘って良し。ライバル関係をデビュー時から築き上げており、お互いを「生涯のライバル」と認め合っている。将来はIWGPヘビー級王座を巡り、高いステージでのライバルストーリーの展開に期待したいところ。その第一歩として、どちらが先手を取るのか。今回は大事な勝負の場となる。海野はジョン・モクスリーの付き人の役割を果たしており、成田は今年の『ベスト・オブ・ザ・スーパーJr.』に急遽出場し自信をつけている。両者が対戦する9.8千葉・東金アリーナ大会は注目だ。 辻陽太と上村優也は、LA道場勢と抗争中なだけに、LA道場の選手には負けたくない気持ちが人一倍強い。柴田勝頼コーチのもと新日本マットに上陸したクラーク・コナーズ、カール・フレドリックスの実力は既に折り紙つき。これに加えて、アレックス・コグリンが新日本マット初上陸を果たす。コナーズは『スーパーJカップ2019』にエントリーし、大会の目玉だったTJPを相手に激闘を繰り広げた。 また今回、もう一人初登場となるのが、バッドラック・ファレがニュージーランドで主宰するファレ道場出身のマイケル・リチャーズだ。インディー選手として活動後、ファレ道場に入門。新日本の野毛道場でも練習を積んで、今年6月オーストラリア大会でデビューを飾っている。バレットクラブとの関係性は不透明だが、新日本育ちのファレが送り出した選手。LA道場とは違った色が出るのではないだろうか。 12回目にしてグローバル化した『ヤングライオン杯』。数年後の新日本マットを見据えながら、しっかりとチェックしておきたい。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月27日 22時30分
新日本次期シリーズで内藤哲也がジェイ・ホワイトとIC戦! 2大王座戴冠へ三つ巴
新日本プロレスは秋の関西ビッグマッチ『DESTRUCTION in KOBE』(9月23日、兵庫・神戸ワールド記念ホール)の一部カードを発表した。 『G1クライマックス29』の優勝を逃し、IWGPヘビー級王座の道がいったん遠のいたIWGPインターコンチネンタル王座・内藤哲也。2冠を狙っていた内藤を「少し意識した」というG1覇者の飯伏幸太が、来年1.4東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座に、翌1.5東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王座に2夜連続で挑戦したいと表明。新日本サイドはIWGPヘビー級王座挑戦権利証を飯伏に“発行”しているが、インターコンチ戦に関してはまだ答えを出していない。 この史上初のIWGP2大王座戴冠プランは内藤が“言い出しっぺ”なだけに、心中穏やかでないのは間違いないが、そんな内藤のインターコンチのベルトを狙う男がもう一人いた。8.11東京・日本武道館大会で行われたG1公式戦で、内藤を破り決勝に進出したジェイ・ホワイトである。内藤とジェイは日本時間26日に開催されたアメリカ・ロサンゼルス大会で行われたタッグマッチで激突。試合後、ジェイはブレードランナーで内藤をKOすると、内藤に挑戦表明するだけでなく、なんと“2冠”奪取を宣言した。 G1で敗れている内藤に断る理由もなく、新日本は9.23神戸ワールド大会で両者のタイトルマッチを決定した。G1覇者の飯伏は公式戦で敗れているKENTA、EVILと権利証の防衛戦を行うとコメントしており、内藤とジェイが東京ドーム大会までに飯伏と対戦する可能性は低い。2冠を得るには飯伏が権利証を守り抜き、1.4東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座を奪取し、1.5東京ドーム大会でインターコンチ王座を狙う形となるだろう。三つ巴となった東京ドーム大会での2大王座戦線に向けて、この一戦の結果は重要なカギを握ることになりそうだ。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月26日 22時30分
ケニー・オメガがDDTに電撃凱旋決定!新日本移籍から2014年以来、5年ぶりの里帰り!
DDTプロレスリングは11月3日に東京・両国国技館で開催するビッグマッチ『Ultimate Party 2019〜DDTグループ大集合!〜』に、ケニー・オメガ&里歩対アントーニオ本多&山下実優のカードを「ドラマティック・ドリームマッチ」として追加すると発表した。 ケニーが2014年の10.26東京・後楽園ホール以来、約5年ぶりに古巣のDDTマットに戻ってくる。ケニーは自らDDTに売り込む形で2008年に初来日し現在、新日本プロレスに所属。先の『G1クライマックス29』で初優勝を飾り、当時はDDT所属だった飯伏幸太とのタッグチーム“ゴールデン☆ラヴァーズ”で、DDTのみならず日本のマットを席巻。シングルプレーヤーとしても新日本や全日本プロレスなどに参戦し、世界ジュニアヘビー級王座など数々のタイトルを獲得した。 2014年秋、新日本へ“円満移籍”すると、明るく楽しいキャラクターから一変し、ヒールユニットのバレットクラブに加入。IWGPジュニアヘビー級王座を獲得するなどジュニア戦線で活躍していたが、2016年に、当時リーダーだったAJスタイルズを裏切り追放。ケニーはバレットクラブのリーダーに就き、ヘビー級に転向した。棚橋弘至との王座決定戦を制してIWGPインターコンチネンタル王座を奪取すると、同年8月の『G1クライマックス26』に初出場、外国人選手として初優勝を飾った。 2017年からオカダ・カズチカとライバル抗争がスタート。60分フルタイムドローなどの死闘を経て、昨年6月、IWGPヘビー級タイトルマッチ初の時間無制限3本勝負を制して、同王座を獲得した。昨年は飯伏が新日本マットでの闘いに重点を置いたこともあり、ゴールデン☆ラヴァーズが復活。ケニーのファイトスタイルもラフファイト中心のスタイルから本来のスタイルに戻っていく。結果、バレットクラブは分裂。ケニーはヤングバックスらと行動をともにし、“THE ELITE”として、タマ・トンガ、バッドラック・ファレらオリジナルメンバーと袂を分かっている。 昨年のG1では、飯伏とのシングルマッチがDDT東京・日本武道館大会以来、6年ぶりに武道館のメインイベントで実現。飯伏が勝利し決勝に進出した。その後はG1優勝者の棚橋と“イデオロギー闘争”を繰り広げ、今年1.4東京ドーム大会でのIWGPヘビー級選手権試合では激闘の末、棚橋に敗れて防衛に失敗、ベルトを明け渡している。この試合を最後にケニーは新日本との契約を延長せず、ヤングバックス、Codyらの後を追うようにアメリカの新団体AEWと契約。副社長に就任した。AEWはDDTと友好関係にあり、ケニーの盟友である中澤マイケルが移籍した際には、ケニーがビデオメッセージを送り、DDTマットに戻ることも示唆していた。 今大会はDDTグループの全ブランドが集結。スペシャルシングルマッチとして、DDTグループの「大社長」高木三四郎と、年内でDDTグループからの独立を発表したプロレスリングBASARA代表の木髙イサミがシングルマッチを行う他、KO-D無差別級選手権試合、プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合、ユニオンMAX選手権試合、インディペンデントワールド世界ジュニアヘビー級選手権試合といったDDT本隊、東京女子プロレス、BASARA、カンハレ☆プロレスの主要シングルタイトルの防衛戦も行われる。その他の出場選手は次の通り。<DDT>竹下幸之介、HARASHIMA、佐々木大輔、遠藤哲哉、男色ディーノ、高木三四郎、彰人、勝俣瞬馬、飯野雄貴、大鷲透、平田一喜、上野勇希、吉村直巳、高尾蒼馬、マッド・ポーリー、島谷常寛、坂口征夫、高梨将弘、大石真翔、樋口和貞、納谷幸男、渡瀬瑞基、松永智充、ゴージャス松野、スーパー・ササダンゴ・マシン、ポコたん、ヨシヒコ<東京女子プロレス>中島翔子、坂崎ユカ、辰巳リカ、天満のどか、愛野ユキ、原宿ぽむ、YUMI、うなぎひまわり、桐生真弥、舞海魅星、鈴芽、渡辺未詩、乃蒼ヒカリ、らく、まなせゆうな、伊藤麻希、上福ゆき、白川未奈、瑞希、沙希様、操<プロレスリングBASARA>関根龍一、FUMA、塚本拓海、中津良太、トランザム★ヒロシ、久保佑允、風戸大智、SAGAT、阿部史典、下村大樹、中野貴人、神野聖人<ガンバレ☆プロレス>大家健、今成夢人、石井慧介、勝村周一朗、岩崎孝樹、翔太、鷲田周平、HARUKAZE<団体所属外>黒潮“イケメン”二郎、クリス・ブルックス、朱崇花、大和ヒロシ、ヤス・ウラノ、藤田ミノル、ミス・モンゴル DDTグループのオールスター戦である今大会にケニーが凱旋するのは、DDTファンにとってかなりうれしいビッグニュース。今後のAEWとDDTの関係も含めて気になるところだ。(どら増田)
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芸能ネタ 2019年08月26日 18時00分
蝶野正洋の黒の履歴書 ★迷惑な平成の維震軍
8月30日に後楽園ホールで開催される「プロレスリング マスターズ」に、TEAM2000を率いる“黒の総帥”として俺が出場することになった。 マスターズは、武藤敬司プロデュースの興行で、今回で開催が6回目となる“プロレスの達人”たちが呼ばれるスペシャルな大会だ。 最初はどんなものかと観戦に行ったら、リングに上がっている選手はジジイばっかり集まっていて、パッと客席を見渡したら、お客さんも40代〜60代のオッサンばっかり。お客さんも“マスターズ”だし、リング下のカメラマンもジジイになってて、選手の動きについてこれなくて「シャッターチャンスを逃すんじゃねえか?」って思ってたら、選手の方がもっと遅かった(笑)。全体的にスローモーションのマスターズは、不思議な世界だよ。 あと、選手の誰かがケガするんじゃないかって心配になる。前回の大会では、60歳半ばのベテラン選手が、試合中にセカンドロープに上がって注目が集まった。だけど、そこであきらめて、そのまま1段ずつロープを使って降りたんだよ。控室のモニターを見ながら思わず笑っちゃったけど、リングに上がっている選手は必死なんだよ。あの年でどこまでできるのかを考えて、「ジャンプしたら怪我するな」って判断したんだ。怪我をしたら元も子もないし、あそこで引けるのはプロだよ。 前に藤波さんの興行にゲストで参加させていただいたんだけど、それもベテラン選手がたくさん出てる大会だった。控室には長州さんがいて、挨拶したら「蝶野、オマエ、こんなとこ絶対にこないほうがいい。今日は死人が出るぞ」って笑ってるんだよ。控室にいた選手たちは、どこのケガが治ってないとか、いつ手術したとか、そんな話ばっかりで、確かにヤバイなって思ってたら、試合して帰ってきた長州さんが肉離れを起こしてたよ(笑)。 ただ、こういう興行は、たとえ動きが悪くても、ベテラン選手が出てくるだけでお客さんは大喜びしてくれる。今度のマスターズも、カード発表前にチケットが売り切れた。楽しみにしている人が多いから東京だけじゃもったいないし、シリーズにして全国ツアーしたらどうだって思うんだけど、武藤さんは「選手がついてこれない」って言うんだよ。選手の体力的に、移動も連戦も無理らしい(笑)。 俺は今回、TEAM2000を引き連れて行くが、その対戦相手が平成維震軍。時代はもう“令和”だぜ? 平成の出番じゃないだろ。 そもそも、平成を代表するのは、俺たちTEAM2000とかnWo、闘魂三銃士だし、維震軍は平成プロレスの汚点だからな。平成という時代は、各団体がドームを満杯にするような、プロレス史の繁栄期。そんな時代に、維震軍はなんにも貢献していない。 あの頃は「平成維震軍興行」っていうのがあったが、維震軍だけでは客が入んないから、結局、俺がその頃やってた「狼群団」がいつもメインで出なきゃいけなかった。実質、俺たちが主役で、ポスターのトップも俺の写真。あいつらは勘違いしているが、アレは「狼群団興行」なんだよ。 越中さんは、まだ俺に歯向かってきてるみたいだけど、その前にお中元の1つでもよこせって話だよ。********************************************蝶野正洋1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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スポーツ 2019年08月25日 17時30分
新日本イギリス大会はG1スペシャル!鈴木みのると棚橋弘至がチャンスを掴む!
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス29』が終わり、ジュニアヘビー級勢はアメリカで『スーパーJカップ』に参加し、31日には英ロンドン・ザ・カッパー・ボックスで新日本ロンドン大会『NJPW Royal Quest』を開催する。 新日本は90年代、G1の次のシリーズで、G1になかったスペシャルカードをメインに、主要都市のアリーナクラスの会場で『G1スペシャル』というシリーズを開催していたが、今回のイギリス大会はまさに『G1スペシャル』というタイトルをつけても文句のないカードぞろいだ。 “何かが起こる”G1最終日。12日の東京・日本武道館大会のセミファイナルで、オカダ・カズチカ&棚橋弘至対鈴木みのる&ザック・セイバーJr.のタッグマッチが実現した。この中でG1にエントリーしなかったのは、みのるだけ。昨年もエントリーされなかったタイチが、後藤洋央紀を最終日のアンダーマッチで破り、NEVER無差別級王座への挑戦権を得たが、今年はみのるがオカダを完膚なきまでに叩き潰しピンフォール。なんとG1に“選ばれなかった”みのるが、驚きの飛び級でIWGPヘビー級王座への挑戦権を得たのだからたまらない。 みのるは10、11日と試合後に不気味な笑顔を見せていたのだが、全ては最終戦でオカダとの対戦を実現させるためだったことを12日の試合後に明かしている。みのるはその日が来ると確信してG1のアンダーマッチに出場し続けていたのだ。昭和最後の新日本を知るみのるにとってIWGPヘビー級王座は手に入れておきたいタイトル。本人も「あのベルトは予約済みなんだよ」とかつて語っていた。ファンからの待望論も多く、イギリスの地で悲願達成なるか注目されるところだ。 G1を負け越して終わってしまった前年度覇者の棚橋。ウィル・オスプレイに敗れ負け越しが決まった10日の武道館大会では「G1負け越し、いつ以来だろう。みんなが俺に引導を渡してくる。『棚橋もういいよ、棚橋もういいよ』って。オカダ、飯伏、内藤、オスプレイ…もう引導はもらいすぎてるから。必ず復調して、必ず棚橋は戻ってくるから」と強がっていたが、内心穏やかではないのは表情を見れば一目瞭然だった。 しかし、11日の武道館大会でブリティッシュヘビー級王者のザック・セイバーJr.とのタッグマッチで3カウントを奪うと潮目が変わってきた。12日の試合後に次期挑戦者としてザックから逆指名を受けたのだ。本人も「G1クライマックス最終日にして、進むべき道、また、テッペンを目指すための第一歩、見つかりそうです」とニヤリ。今年のG1は棚橋の「志」を引き継いだ飯伏幸太が優勝したが、まだまだ「タナハシ」のブランドは落ちていない。 その証として、すぐにタイトルマッチ挑戦のチャンスが巡ってきた。棚橋にとってはブリティッシュヘビー級王座も巻きたいベルトのひとつ。ここから再び新日本プロレスの中心に戻るキッカケを作ることができれば、来年のダブルドームも面白くなるはずだ。 他にも石井智宏と、バレットクラブに電撃加入したKENTAのNEVER無差別級選手権試合、IWGPタッグ選手権試合など、新日本のビッグマッチがロンドンで爆発する。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月24日 17時00分
藤波辰爾ドラディション、10月ツアーはヒロ斎藤40周年記念ツアーに決定、旧友集結!
プロレスラー“炎の飛龍”藤波辰爾が主宰するドラディションは19日、都内で会見を開き、『RAGING OUTLAW TOUR〜HIRO SAITO 40th ANNIVERSARY〜』(10.25東京・後楽園ホール大会、10.27大阪・大阪南港 ATCホール Cホール大会)の概要を発表した。 今回のツアーは藤波とともに新日本プロレスを退団し、現在ドラディション所属のヒロ斎藤のデビュー40周年記念ツアーとして行われる。 ヒロは1978年に新日本に入団してデビュー。メキシコ、カナダでの海外武者修行生活を経て、85年に当時、初代タイガーマスク引退に伴い初代タイガーの“後継”として新日本のジュニアヘビー級戦線のトップだったザ・コブラのライバルとして凱旋した。コブラからはWWF(現WWE)ジュニアヘビー級王座を奪還している。 故上田馬之助さんと金髪タッグなども結成したが、同年8月、スーパー・ストロング・マシン、高野俊二とともに新日本を電撃離脱。カルガリー・ハリケーンズを結成し、全日本プロレスに主戦場を移すと、86年には初代世界ジュニアヘビー級王座を獲得。新日本から移籍してきた選手の中で、故ジャイアント馬場さんが最も評価していたと言われている。しかし、翌年には長州力、マシンらとともに新日本へUターンした。 新日本復帰後はヒールユニットのバイプレイヤーとして、ブロンド・アウトローズ(レイジング・スタッフ)、狼軍団、nWoジャパン、TEAM2000で存在感を発揮。特に蝶野正洋とは狼軍団時代から脇を固めており、信頼も厚かった。2006年に新日本を再び退団すると藤波と行動をともに。近年では新日本の東京ドーム大会にサプライズ参戦し、武藤敬司プロデュースのプロレスリング・マスターズにも参戦している。 10.25後楽園大会では、蝶野の来場が決定。ヒロは、武藤、天山広吉とnWoジャパンを復活させ、藤波、越中詩郎、獣神サンダー・ライガーのドラゴンボンバーズと対戦。10.27大阪大会では、新日本の道場で一緒に汗を流した藤原喜明、船木誠勝とトリオを結成し、大阪初登場となるドラゴンボンバーズと対戦する。新日本は前回大会のライガーに続いて、今回もライガーと天山をドラディションに派遣。新日本の協力で、最高の形で40周年を祝うことができるだろう。 ライガーにとっては師匠の藤原、同じく藤原門下生だった船木と最後の対戦になる可能性があるだけに、こちらにも注目したい。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月23日 06時30分
ザ・デストロイヤーさんの名の下に…令和初のプロレスオールスター戦開催!
今年2月に『ジャイアント馬場没20周年追善興行〜王者の魂〜』(両国国技館)を成功に導いた株式会社H.J.T.Productionは、ザ・デストロイヤーさんの追悼興行『ザ・デストロイヤー メモリアル・ナイト〜白覆面の魔王よ永遠に〜』を11月15日、大田区総合体育館で開催する。 今年3月に亡くなったデストロイヤーさんは、馬場さんの追善興行にビデオメッセージを送っていた。2月の両国大会は平成最後のプロレスオールスター戦と言われたが、今回も縁が深かった全日本プロレスをはじめ、業界最大手の新日本プロレスら多くの団体が協力する令和初のプロレスオールスター戦になりそうだ。 大会プロデューサーは全日本の和田京平名誉レフェリーと木原文人リングアナウンサーが務め、ドリー・ファンク・ジュニアPWF会長、スタン・ハンセン氏、徳光和夫氏がゲストとして来場することが発表されている。デストロイヤーさんと対戦経験はないが、日本プロレス時代に一緒だった藤波辰爾も大会に協力することになった。藤波は「デストロイヤーさんとは一度、対戦したかったですが、今回の追悼興行に自分が名を連ねられるのは光栄です。精いっぱい協力したい」と今大会への意気込みを語っている。 和田京平プロデューサーは「多くのレスラーを呼びたい。いろんな人に来てほしい。7〜8試合と考えていますけれど、内容の濃い、来てよかったなと思ってもらえるようにしたい。カードを期待してください。みなさんを驚かせるものになると思う」と、2月の両国大会と同じくバラエティーに富んだ華やかな大会にすると示唆していた。 その言葉通り、豪華なカードが発表された。武藤敬司&宮原健斗&獣神サンダー・ライガー対SANADA&KAI&BUSHI。これは武藤の師弟対決に、現三冠ヘビー級王者の宮原、来年1月に引退するライガーが絡む興味深いカードである。新日本はライガー、SANADA、BUSHIを派遣。SANADAとKAIは、全日本、W-1で出世争いを演じていたライバルだ。 デストロイヤーさんと関わりがあった現役選手は減ってきているが、マスクマンのパイオニアをしのぶべく、ライガーら現役のマスクマンが出場するのは大会の名にふさわしい。若手時代、デストロイヤーさんに連日足4の字固めの洗礼を受けていた井上雅央ら、全日本系の選手にも出場してもらいたい。第1弾カードを見ただけで、今回和田氏を支える木原プロデューサーの手腕が発揮されているのは間違いない。今後もドリームマッチの発表を楽しみに待ちたい。(どら増田 / 写真©︎H.J.T.Production)
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スポーツ 2019年08月20日 22時30分
新生KNOCK OUT、江幡塁が“エース”を粉砕し初代夏男に!那須川天心戦に強い意欲!
KNOCK OUT『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』▽18日 東京・大田区総合体育館 観衆3,100人(満員) キックボクシング団体KNOCK OUT真夏のビッグマッチ『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』が開催された。 オープニングファイト2試合を除くと、2部構成の全14試合と、長時間興行になった。今年5月に山口元気REBELS代表が新プロデューサーに就任。新体制となって初の大会がビッグマッチになった。試合前はバタついたようだが、木谷高明オーナーは「試合数は多かったけど、白熱したエキサイティングな試合が多かった」と高評価。山口プロデューサーは「3,000枚というのが目標でしたけど、それを超えたのは良かった」と2月に開催した同所での大会と比べ、倍近く動員したことに胸をなで下ろしていた。木谷オーナー、山口プロデューサーともに「課題はたくさんある」としながらも「来年2月(11日)は全面開放して、4,000人入れて札止めにしたい」と語った。 今大会の柱である『KING OF KNOCK OUT 初代スーパーバンタム級王座決定1DAYトーナメント』は、1回戦から死闘の連続となった。 まず、新生KNOCK OUTの“エース”小笠原瑛作は、“エース”をテーマに、新日本プロレスの棚橋弘至をオマージュしたコスチュームで入場し、場内を沸かせる。一方のミケール・フェルナンデスは新日本時代に故ダイナマイト・キッドが使用していたテーマ曲「マジック」で入場した。この試合、身長差を生かした攻撃を見せるフェルナンデスに苦戦しながらも有効打を決めていった瑛作だったが、フェルナンデスが倒れた瑛作に放った打撃で、瑛作は鼻を骨折。ドクターチェックを受けたが、何とかフルラウンドを闘いきり、決勝に進出した。 さらに壮絶だったのが、もうひとつの1回戦、江幡塁と大野貴志の試合だ。序盤は江幡がダウンを奪うなど有利に試合を運んだが、2Rになると、大野が猛反撃。江幡もあわやダウンという場面を許してしまう。江幡は結局フルラウンドを闘い抜き判定勝ちを収めたが、目尻周辺に深い傷を負ってしまう。 「実はドクターから決勝は違う日にできないかと言われたんですが、それでも2人は『絶対やる』と譲らなかったんです」山口プロデューサーは試合ができるコンディションではなかったことを試合後に明かしていたが、この決勝戦は両者ともに怪我を感じさせない熱戦となった。 試合は2Rに瑛作からダウンを奪った江幡が、3Rも優位に進めて3-0の判定勝ち。エースを粉砕し、初代王者になった江幡はマイクを渡されると「今回KNOCK OUTのベルトを持って『代表』として闘うことができると思うので、キックボクシングを引っ張っている存在の那須川天心選手と交われたら盛り上がると思います」ときっぱり。以前から希望している天心戦への思いを口にすると、会場は大きな歓声に包まれた。ちなみに決勝戦は丹羽圭介のセコンドで来場していたTEAM TEPPEN那須川弘幸会長も観戦している。 階級を上げている天心との対戦が実現する可能性は、現時点では低いかもしれない。しかし、天心サイドが再び振り向くぐらいの熱い闘いを、江幡をはじめとした新生KNOCK OUT全体が繰り広げていけば、実現する可能性も出てくるはずだ。 山口プロデューサーは江幡に「強敵を用意する」と約束。敗れた“エース”瑛作もSNSで「諦めない」と切り替えており、木谷オーナーも「今度はタイトルマッチで見たい」と2人の対戦を後押し。江幡も「KOできなかったので、3度目もやりたいですね」と、三たび瑛作と闘う考えがあることを明かした。また僅差で敗れた大野も黙っていないだろう。 キック界の“夏男”江幡塁を止められる日本人はいるのか?そう考えると天心戦はやはり見ておきたいカードである。(どら増田)
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スポーツ 2019年08月20日 22時30分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「力道山」“日本プロレス界の父”の企画力と先見の明
「総理大臣の名は知らなくとも、力道山を知らぬ者はいない」とまで称された戦後最大級のヒーロー。今ではその複雑な背景や人間性などから、アンチ・ヒーローとして語られることも増えているが、それもまた一面的なことにすぎない。※ ※ ※ 力道山が亡くなってから56年がすぎた今、その戦いぶりをリアルタイムで見たというファンはいったいどれほどいるだろうか。力道山の経歴を改めて振り返ると、プロレスでの活動期間は10年余りしかなく、その短さに驚かされる。 現役選手と比べると、オカダ・カズチカの新日本プロレス移籍後が12年(闘龍門時代を含めれば15年)。同じ相撲からの転向組では、2005年から本格的にプロレス参戦した曙が、ほぼ同じくらいの経歴。力道山の活躍ぶりのすさまじさが実感できる。 今も語り継がれる名勝負、シャープ兄弟とのタッグ戦や木村政彦との昭和巌流島決戦、ルー・テーズからのインターナショナル王座奪取などが、いずれもデビューから5年以内のことだったというのも驚きだ。「大相撲での実績があったとはいえ、その程度のキャリアで日本中を熱狂させるファイトを見せたというのは、やはり天才だったとしか言い様がない」(プロレス記者) 力道山によるプロレスブームを「戦後、自信をなくしていた日本人が、白人をぶちのめす力道山に快哉を叫んだ」などと説明されることは多い。確かにそうした面はあろうが、しかし、それだけの理由であったならば、なぜ「日本プロレスより先に本格的な興行をスタートさせた」と言われる山口利夫の全日本プロレス協会は、うまくいかなかったのか。「そこはやはり、力道山の企画力や先見の明があってのことでしょう」(同) まず大事なテレビ中継の初戦に、タッグマッチを持ってきたというのが非凡であった。 元来1対1の対決を重く見る日本人の気質と自身の売り出しということを思えば、まずシングル戦でというのが普通の考え方。そこにタッグ戦を持ってきたのは、力道山自身が「プロレスの面白さがどこにあるのか」ということをしっかり認識していた証しである。 「いまだにいろいろ言われる木村政彦戦にしても、ああいう“ガチンコ”を見せることが自身や日プロにとって将来的にプラスになるという、絶対的な読みがあったのではないか」(同) プロレスが真剣勝負ではない何かしらの“裏”があるというのは、実はかなり初期から言われていたことで、木村戦はそういう世間の認識をひっくり返したからこそ大きな話題となったのだ。 当時の記録をひも解くと、観衆は力道山の勝ちっぷりに熱狂するよりも、どこか「引いていた」ようで、これはすなわち世間の思うプロレスとは別物であったからだろう。★朝鮮半島出身の出自を明言せず プロレスを一過性のブームに終わらせなかったことも、力道山の功績である。1955年の木村との頂上決戦後、ファンから「クライマックスが終わった」とみなされ、一時的にプロレス人気が低迷することになった。しかし、力道山は’58年に世界王者のルー・テーズを招聘し、プロレス人気を盛り返す。 テーズ戦後もまた世間のプロレス熱は冷めるのだが、その翌年には画期的なワールド大リーグ戦の開催により、人気復活に成功している。「まだ1ドル360円の時代、大物外国人選手たちを招聘するために、多額のドルを用意することは決して容易ではなかった。アントニオ猪木は大金を積んでモハメド・アリ戦を実現しましたが、力道山は10年以上も前にそれを継続的にやっていたわけです」(同) ジャイアント馬場がアメリカ遠征で稼いだドルを、そのまま借りて外国人選手のファイトマネーに充て、結局、返済しなかったという逸話もある。 力道山は実業家としても、マンションやナイトクラブ、常設会場のリキ・スポーツパレスなどの経営に着手。ビジネス成功の裏には、朝鮮半島人脈によるところもあっただろうが、力道山はそれを活用しながらも、決して自身が朝鮮半島出身であることを公言しようとしなかった。 大相撲時代の番付表には朝鮮出身とされていたので、事情を知っていた人も少なくなかったはずだが、それでも頑なに隠し続けたのは、そうすることが人気を保つために不可欠との思いがあったからに違いない。 もし、力道山が凶刃に倒れることがなければ、その後はどんな戦いを繰り広げたのか、引退の花道はどう飾ったのか、引退後にはいったいどんな手法でプロレス界をプロデュースしていたのか、いずれも興味が尽きないところである。力道山***************************************PROFILE●1924年11月14日〜1963年12月15日。日本統治下の朝鮮出身。身長176㎝、体重116㎏。得意技/空手チョップ。_文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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