KENTAはG1最終日に“ソウルメイト”だった柴田勝頼を裏切り、バレットクラブに電撃加入。日本時間1日に開催されたイギリス・ロンドン大会では、バレットクラブの介入三昧で石井智宏を破りNEVER無差別級王座を半ば“強奪”した。
両者はG1開幕戦となったアメリカ・ダラス大会(同7月7日)の公式戦初戦で激突。飯伏がDDT、KENTAがノアで活躍していたジュニアヘビー級時代以来の再会となったが、久々に対戦したとは思えぬ好勝負の末、KENTAがgo 2 sleepを決めて勝利を収めている。
試合後には握手を交わし、対戦前からKENTAに「思い入れがある」と語っていた飯伏。KENTAのバレットクラブ入りには「あの握手は何だったのか?」と憤りを隠せない様子だった。しかし、飯伏は1.4東京ドーム大会でIWGPヘビー級王座に、翌1.5東京ドーム大会でIWGPインターコンチネンタル王座にそれぞれ2夜連続で挑戦し、前人未到のIWGP2大王座同時戴冠を目指す身。G1公式戦で敗れたKENTA、EVILに勝った上で挑戦したい思いがあるだけに、対戦は「想定内」だったはずだ。
「飯伏、次はお前だよ!」
NEVERのベルトを手にしたKENTAは開口一番、飯伏の名前を出して「挑戦権利証」への挑戦をアピールした。今年、世界一のプロレス団体アメリカのWWEとの契約を終えて、新日本に拠点を移したKENTAにとって、新日本で長くレスラー人生を送るためにもIWGPヘビー級王座への挑戦権は早く手に入れておきたいところ。バレットクラブという悪の道を選んだのも“生き残る”ため。そしてG1公式戦で敗れたIWGPヘビー級王者、オカダ・カズチカへのリベンジを果たしたい思いが、気持ちを動かしたのかもしれない。
ロンドン大会を見る限り、今回の再戦はダラスとは全くシチュエーションが違うだけに、好勝負になるかは極めて不透明。バレットクラブの介入は必至で、KENTAは飯伏に対して大きな揺さぶりをかけてくるだろう。
飯伏は自身のツイッターを更新し、「9/16初権利証決まりましたか…そうですか。あれで決まりましたか。あれで。ボッコボコにします!!」とKENTAに制裁宣言。地元鹿児島で行われるビッグマッチのメインイベント。くしくもKENTA戦で痛めた左足首の状態が気になるところだが、次期シリーズの飯伏とKENTAは今大会から合流となるため、前哨戦はない。最後は飯伏がキッチリと締めてくれることを願うばかりだ。
(どら増田)