スポーツ
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スポーツ 2010年11月15日 08時00分
荒川雄太の西武オファーを見抜いたトライアウト受験投手たち
もし、入団交渉のオファーがなかったら、どうするのか−−。11月10日に行われた『12球団合同トライアウト』で、そんな心苦しい質問もしなければならなかった。 同日、当番球団だった埼玉西武ライオンズが配布した資料には、こう記してあった。・カウントはすべて1&1から行う事・すべて1OUTで行う事・捕手は盗塁時セカンドスローを行う カウント『1ストライク1ボール』から、実戦形式のシート打撃が行われるルールは、改めて説明するまでもないだろう。限られたチャンスのなかで、自分をアピールするのは難しい。だが同日、野球センスの高さを見せつけた急造バッテリーもいた。多田野数人投手(30=北海度日本ハムファイターズ)と、荒川雄太捕手(22=福岡ソフトバンクホークス)だ。 トライアウト後の囲み会見で、多田野はこう答えている。 −−今日1日を振り返って? 「自分に力がないとは思っていません。まだ通用すると思って(トライアウトを)受けました。そのアピールも出来たと思う」 −−自信はあるか? 「今日もスピードはさほど出ていなかったが、タイミングをずらしたりして、打ち損じを誘いました。まだ出来る。シーズン中にやっていれば、こんなことにならなかったんですがね…」 多田野は打者4人と対戦し、三振1つを含む無安打。吉川元浩外野手(31)から奪った三振はストレートだったが、バックスクリーンに表示された数値は135キロ。変化球を2つ続けてからのストレート勝負であり、ウイニングショット前に放った『縦の緩い変化球』がいかに効果的であったかを印象づけた。 一般論として、多田野のような技巧派投手をリードするのは難しい。まして、この多田野のボールを受けた荒川は「年下」である。 「荒川には感謝しています。荒川に全てを任せて、こちらが(サインに)首を振ったら、すぐに球種を切り換えてくれました」 多田野は荒川をそう評していた。 一方の荒川は顔見知りのホークス番と長く喋り込み、囲み会見には応じていない。しかし、本柳も小林も規定人数の対戦を終えてマウンドを降りる際、荒川に「アリガトウ!」のシグナルを送っていた。 12日のスポーツメディアによれば、FAで正捕手・細川亨(30)を見送った埼玉西武が、その荒川に「正式にオファーを出す」と伝えていた。荒川は本柳和也(34=オリックス)、小林雅英(36=巨人)ともバッテリーを組んだが、本柳には内角中心の配球、小林に対しては力勝負の投球をさせていた。配球の巧さが球団編成員の目に留まったのだろう。しかし、それを見抜いた多田野も並の投手ではない。多田野は「もし、オファーがなかったら?」の各メディアの質問に、 「これから考えていきます。今のところは(予定が)ないです…」 と返し、唇を噛んだ。 過去のトライアウト受験者によれば、「会場には2通りの選手がいる」という。現役続行にこだわり、必死になる者と「自分自身に諦めを付けさせるため」に受験する者…。今回の受験者は前者のタイプが多かった。トライアウトを視察した球団職員が言う。 「まだ出来ると思う選手は何人かいました。ただ、上とも話し合わなければいけないので、それ以上は…。各球団に編成担当の職員がいて、解雇直後にオファーがなかったということは、今日の受験選手はみんな非常に厳しい立場にあったわけです。ドラフトも終わったばかりだからね…。でも、こちらがシーズン中に評価していた以上に動ける選手もいましたので、後は球団と相談してから」 独立リーグの関係者も視察に訪れており、彼らはプロ野球各チームのオファーが終わるころを見計らってから、選手に連絡を入れたいとしていた。独立リーグ、海外3A以下のチームを経て再受験する選手も珍しくなくなった。NPBが会員に発行している小冊子によれば、現役プロ野球選手の7割以上が「将来が不安だ」と答えていた。トライアウトで高評価を受けても、チームの編成上の理由で獲得が見送られる選手もいるという。“解雇通告を免れた”現役選手たちが「トライアウトを直視できない」とこぼす心境も分からなくはない。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2010年11月13日 11時00分
トライアウト情報 松坂健太が繰り返した「野球は楽しい」の真意
2003年のトライアウトを受験し、福岡ダイエーホークス(当時)に拾われた宮地克彦氏(39=コーチ補佐・野手担当)は、翌04年、規定打席には到達しなかったが、打率3割1分の好成績を残し、古巣・西武とのプレーオフでもスタメン出場を果たした。05年にはオールスター選手初出場、規定打席にも到達した。プロ16年目での目標達成だった。『戦力外通告』の地獄から這い上がった努力は不況・リストラに苦しむサラリーマンたちも勇気づけた。宮地氏以外にもトライアウトで再契約を勝ち取った選手はいるが、古巣時代よりも高い成績を残した選手は少ない。だが、今年のトライアウトで「ひょっとしたら…」と思わせる選手もいた。松坂健太外野手(25)である。 松坂は西武ドームで特大の本塁打も放ち、身体能力の高さもアピールしていた。松坂もトライアウト後、報道陣に囲まれた。 −−トライアウトを終えた今の心境は? 「できれば、西武でずっとやりたかったんですけど…、今は『よし、見取れよ』って。もちろん、感謝もしていますし、次に(次の球団に)行って、見返してやりたいと思います。西武のおかげでここまで出来た土台があると思っていますし、今度は『(次の球団で)ここまで出来ました』という報告がしたい。それは、物凄くたいへんなことだって分かっていますが…」 −−今日は自分をアピールできたか? 「もう、怖いものナシっていうか、落ちるところまで落ちたんで…」 −−戦力外通告を受けたときの心境を改めて教えてほしい…。 「1週間は気持ちの整理ができなくて…。トライアウトも『もういいや』って思ったときもありました、正直…。でも今日、トライアウトを受けてみて、やっぱり、野球は楽しい。野球は楽しいって分かったのがいちばんなんじゃないですか」 −−今日まで、練習はどこで? 実家に返っていたのか? 「いや、こっちにいましたよ。練習は午後5時以降…。みんな(古巣の同僚)の前でやるのが恥ずかしかったし、気を遣わせるのも嫌だったんで、1人で。1人でマシンやネットを使って」 「実家に返っていたのか?」と質問したのは、一部で「練習していない。行方が分からない」といった報道が流れたからである。それを確認するための質問だったわけだが、1人で練習していたなるコメントに、彼は立ち直ったと確認した者も多かった。 松坂は走攻守3拍子揃った逸材で、かつては「渡辺(久信=45)監督のお気に入り」とも称されていた。そんな松坂が戦力外となった理由は、「送球難によるイップス」だという。また、大久保博元・前コーチとの衝突も指摘する声も聞かれた。トライアウト当日、遠投を要する守備機会はなかったが、内野手に返球する様子を見る限りでは“解消”されたのではないだろうか。松坂が囲み取材で繰り返し語っていた言葉は「野球はやっぱり、楽しい」というもの。前コーチとのトラブルがどういったものであったのか、それは当事者しか分からない。しかし、松坂ほどの高い素質を持った選手を、道に迷わせてしまったのも事実である。 スタンドには元西武外野手の柴田博之氏の姿も見られた。氏もトライアウトの受験経験者である。その当時を拙著にまとめた関係で挨拶をさせてもらったが、当時、氏は古巣・西武のことをこう語ってくれた。 「たとえライバルであっても、アドバイスを送り、『結果で勝負しよう!』と言い合えるチームなんです」 松坂が西武在籍中の思い出を語るには、まだ早すぎる。彼にもいい働き場所を見つけてほしいと願わずにはいられない。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2010年11月13日 10時30分
大一番、JCBホールまであとわずか! 主役の座に立つのはTAJIRIか、それとも…
11月22日(月)に開催されるSMASH.10に向けての最終興行となった10月30日のSMASH.9。 JCBホールでのメインイベントを務めるTAJIRIはこの日、「スター・バックの天敵」という触れ込みで自ら売り込みをかけてきたディミトリー&オーメンと対戦。TAJIRIのパートナーはSMASH.8でスター・バックの保持するFCFチャンピオンシップに挑戦したAKIRA。深い絆を持つ両雄がリングに並ぶ。 意外と言っては失礼だが、先発したディミトリーはその風貌からは予想できないグラウンドや飛び技を器用にこなす選手。初来日ということで気合も入っていたのだろう、AKIRA相手にフライング・ヘッドシザースやドロップキックを放つ。 両陣営が交代し、リング上はTAJIRIとオーメン。オーメンを挑発するかの如く、TAJIRIは天井に向かってグリーンミストを吹き上げる。パワーを誇示するオーメンに対し、TAJIRIはキックで応戦する。だがオーメンは再びパワーでTAJIRIを振り切るとディミトリーにタッチ。今度は自分の体重を生かして攻撃するディミトリー。再びオーメンが登場すると、TAJIRIをエクスプロイダーの要領でぶん投げ、AKIRAをリフトアップ・スラムで叩き付ける。場外に落ちた二人に対してオーメンは驚愕のトペ! 試合後はオーメンを評価していたTAJIRI、本格的に暴れだしたら脅威となるだろう。 しかしTAJIRIは両者をスター・バックの天敵ではないと判断。チャンピオンシップを前に拍子抜けしてしまった感があるTAJIRIと思いきや、直後にFCFから届いたスター・バックからのメッセージが流された途端再び「打倒スター・バック」に燃える。AKIRA、そして観客のエールに送られてTAJIRIは最大の敵スター・バックと三度目の決着戦に挑む。 「JCBホールで戦いたい相手がいる」と言うMentalloは最後の刺客であるエル・サムライとの一騎打ち。元・新日本プロレスジュニアヘビー級戦線を戦い抜いたサムライは並大抵の相手ではない。執拗なグラウンドからMentalloがペースを掴もうとすると放たれる串刺しDDT。Mentalloもプランチャや場外に寝かせたサムライへのムーンサルト・プレス、エプロンからスワンダイブ式で飛び込むトペ・アトミコで応戦するが、その後のサムライが凄かった。Mentalloの体が垂直になってしまう程の串刺しDDTからダイビング・ヘッドバット、腕ひしぎ逆十字を逃れたMentalloの左腕目掛けてトップロープからのニードロップ、抱え上げられた体勢を切り返してリバースDDTからチキンウイング・アームロック。サムライの波状攻撃の前に Mentalloは防戦一方となる。 それでも勝負を諦めなかったMentalloはムーンサルト・プレスで難敵・サムライから堂々のフォール勝ち。そしてJCBホールでの対戦相手である獣神サンダーライガーからのメッセージが流れると館内からは大きな歓声が上がる。リング上のMentalloは感激しきりであったが、ライガーを倒さなければここまで続いてきた激闘の意味がない。大一番の会場で「ジュニアの象徴」と言えるであろうライガーとの一騎打ちは感動を呼ぶことが出来るのだろうか。 小路晃にとって今の「目の上のたんこぶ」は大原はじめと矢郷良明であろうか。「矢郷良明杯」と銘打たれて行われた小路と大原の一戦は、矢郷に振り回されっぱなしの小路をあざ笑うかのように大原が丸め込んで勝利。わずか2分足らずで敗れてしまった小路の下にまたやっかいな相手が現れる。矢郷良明と大家健がリング上に現れ、小路をののしる。更に小路の気持ちを逆なでするかのように矢郷がJCBホールのイメージソングを披露しようとするが、小路が大家を張り飛ばして阻止。そこまではよかったが、矢郷は小路のラリアットを掻い潜るとロックボトム一閃。そして殺人コブラツイストに小路を捕え、グラウンド・コブラの体勢に。大家がカウント3を数えると意気消沈してしまったのか、あっさりとリングから転げ出されてしまう小路。 この一連の騒動から、小路は矢郷との一騎打ちを直訴する。JCBホールでは両者によるシングルマッチが実現する運びとなった。今までの屈辱を小路が晴らすのか、それとも矢郷がJCBホールを飲み込んでしまうのか。 朱里にとっては大きなターニングポイントとなるJCBホール大会。華名と組むのか、それとも一騎打ちか。野崎渚との「アイドルタッグ」で植松寿絵&中川ともかと対戦、植松のインサイドワークと中川の突進力に苦戦するが、野崎とのコンビネーションから飛び膝蹴りを植松に決めた朱里がフォール勝ちを収めた! 勝っておかなければならない試合での勝利に、野崎と抱き合って喜ぶ朱里。そこに渦中の華名が登場しSMASH側からの返答をリング上から見つめる。映像にはアイスリボンのさくらえみが映り、華名の要望する高橋奈苗のJCBホール出場についての見解を述べる。期待された発言だが、さくらからの返答はNG。「SMASHに出場したい」と熱望するさくらの言葉に対して、朱里は「華名と戦うより、さくらえみと対戦したい」と告げた朱里。かくしてJCBホールでは朱里と華名が組み、さくらえみとさくらが連れてくる誰かとのタッグ対戦が濃厚になった。 後日、華名の挑発を受けながら正視の構えを見せていたJWP女子プロレスが動いた。華名に対し「板橋大会の会場に来い」と逆に挑発をかける。11月5日JWP板橋大会に華名が登場、リングに上がったコマンド・ボリショイと米山香織が応戦する。JCBホールでのさくらのパートナーに米山が立候補し、正式に両チームによるタッグ戦が発表された。果たして最後にリング上に立っているのはこの四人のうち誰なのか。 韓国で男色ディーノからDDT認定エクストリーム級王座を奪取したキム・ナンプン。この日は「ロッキー・マウンテン」+イケメンのダニー・ドゥガンをパートナーにしてリン・バイロン&児玉ユースケ組と対戦。再三にわたるキムの挑発に怒り心頭だったリンだったが、ドゥガンのロッキーマウンテンを目の当たりにするとどうも躊躇してしまう。若い児玉もキムの巨体・ドゥガンの立体殺法に苦戦を強いられ、最後はキムがリンを強引に押さえ込んでフォール勝ち。 リンはベストパートナーとも言えるゴーレム・ナイトと組んでキムへの反撃を口にした。対するキムは以前小路晃を血の海に叩き込んだレザーフェイスを連れてくると豪語する。嵐の予感がするこのタッグ戦の結末や如何に。 尚、ワールド・レジェンド・リバイバルで来日するルーク・ウイリアムスの対戦相手となった児玉。レジェンドを相手にして今の勢いを更に加速させるのか、ベテランのインサイドワークをルークが久々に披露するのか。 この日全ての試合がJCBホールに向けてのプロローグとなった。あとは大一番の日を待つばかり。ファンにとっても見逃す事の出来ないSMASH.10は11月22日、東京・水道橋にあるJCBホールで開催される。当日会場に集まった全員が感動を共有する巨大な空間で、何が待っているのだろうか。Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち)◆『SMASH.9』2010年10月30日(土)東京・新宿FACE (観衆590名=超満員)<メインイベント OVWチャンピオンシップ60分1本勝負>○〔王者〕マイク・モンド(21分02秒 テキサス・クローバー・ホールド)●〔挑戦者〕KUSHIDA ※第79代王者が防衛に成功<セミファイナル タッグマッチ時間無制限1本勝負>○TAJIRI&AKIRA(11分15秒 片エビ固め)●ディミストリー&オーメン ※バズソーキック<第4試合 シングルマッチ時間無制限1本勝負>○Mentallo(9分41秒 片エビ固め)●エル・サムライ ※ムーンサルト・プレス<第3試合 矢郷良明杯争奪マッチ時間無制限1本勝負>○大原はじめ(1分21秒 エビ固め)●小路晃 ※黒部の太陽を切り返して丸め込む<第2試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負>○朱里&野崎渚【NEO】(7分21秒 体固め)●植松寿絵&中川ともか ※飛び膝蹴り<第1試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負>○キム・ナンプン&ダニー・ドゥガン(8分27秒 体固め)●リン・バイロン&児玉ユースケ ※体を浴びせて押さえ込む◆『SMASH.10』2010年11月22日(月) 開場予定:17:30/開始:19:00会場 東京・水道橋『JCBホール』<メインイベント FCFチャンピオンシップ60分1本勝負>〔王者〕スター・バック vs. 〔挑戦者〕TAJIRI※以下の試合順は後日発表<8人タッグマッチ時間無制限1本勝負>スカリーIIホッティー&AKIRA&KAORU&野崎渚【NEO】 vs. ユージン&TAKAみちのく【KAIENTAI-DOJO】&植松寿絵&中川ともか<ハードコア6人タッグマッチ時間無制限1本勝負>KUSHIDA&木高イサミ【ユニオン】&スペル・クレイジー vs. 大原はじめ&ヘイモ・ユーコンセルカ&ジェシカ・ラブ<ワールド・レジェンド・リバイバル>ルーク・ウイリアムス vs. 児玉ユースケ<シングルマッチ時間無制限1本勝負>Mentallo vs. 獣神サンダーライガー【新日本プロレス】<シングルマッチ時間無制限1本勝負>小路晃 vs. 矢郷良明<タッグマッチ時間無制限1本勝負>朱里&華名 vs. さくらえみ【アイスリボン】&米山香織【JWP女子プロレス】<タッグマッチ時間無制限1本勝負>リン・バイロン&ゴーレム・ナイト vs. キム・ナンプン&レザーフェイスチケット情報、その他詳細はSMASHオフィシャルサイト http://www.smashxsmash.jp/ まで。
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スポーツ 2010年11月12日 17時00分
日本一から一転ストーブ渦中のロッテの寒過ぎる台所事情
リーグ3位から5年ぶりの奇跡の日本一を達成したというのに、ストーブリーグの渦中に立たされているロッテ。抑えに転向して29セーブを記録した小林宏之がFAでのメジャー移籍を宣言すれば、首位打者を獲得した、チームリーダーの西岡剛はポスティングでメジャー入りを希望。チームは空中分解の危機だが、球団フロント首脳が平然としているのはなぜか。 「ひどいもんですよ。小林宏はチームの功労者なのに、引き留めるための条件提示すらしていないんですからね。あれでは可哀想だ」。球団内外の関係者から怒りの声があがっている。 海外FAの権利を持っている小林宏は、「夢を叶えたい。できれば、海外でのプレーを希望していますが、ゼロではない」と、最悪のケースは、日本残留も視野に入れている。ところが、「FA宣言したら、残留は認めない」とロッテ球団首脳は明言して、慰留のポーズすら見せない。 幸いなことに、阪神、ソフトバンクなどが「メジャー球団との交渉がうまくいかず、日本へ残る気があるのならば、欲しい」とラブコールを送っているので、路頭に迷うことはないだろう。しかし、FAの小林宏だけでなく、チームリーダー・西岡のポスティングまで認めようとしているロッテ球団首脳は、何を考えているのか。今年日本一になったので、来季は勝たなくていい。早々と来季の優勝を断念したようなものだろう。事情通の球界OBがこう一刀両断する。 「ロッテ首脳の頭にあるのは、赤字額の圧縮しかない。バレンタイン監督を切って、西村監督にしたのも、経費削減が最大の目的だったからね。コーチなども含め、バレンタイン・ファミリーに総額10億円近く吸い取られていたのをカットするためだった。年間30億円以上の赤字を10億円圧縮するというのが、ロッテ本社から突きつけられたノルマだったからね。それがたまたま今年は大成功した。史上初のリーグ3位からの日本一だからね。でも、その割にロッテは儲かっていない。3位だから主催権はなく、クライマックスシリーズ・ファーストステージは2位の西武、ファイナルステージも1位のソフトバンクを儲けさせただけ。日本シリーズの分配金は入ってくるが、クライマックスシリーズはただ働きみたいなもの。球団とすれば、日本一の御利益はたかが知れている」 となれば、巨額なバレンタイン・マネー削減ができない今年の場合は、選手の人件費をカットするしかないのが現実だ。投手陣で一番年俸の高い、1億7000万円の小林宏。野手では井口の1億8000万円に次ぐ1億7000万円の西岡がいなくなれば、3億4000万円が浮く。さらに、西岡はポスティングだから、5億円前後の落札金も計算できる。トータルして、8億4000万円になる。日本シリーズの分配金も2億円以上は期待できる。 年間10億円の赤字圧縮をノルマとされている球団首脳とすれば、バレンタイン・ファミリーを一掃した昨年同様に今季も目標は達成されることになる。ファン不在のロッテフロント首脳の球団経営。来季は早くもBクラス決定と言ってもオーバーではないだろう。
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スポーツ 2010年11月12日 15時15分
中日・落合監督の“本音”が分かる1冊
圧倒的有利だった下馬評を覆され、日本シリーズで就任1年目の西村監督率いるロッテに敗れた中日・落合博満監督。 「敗戦が決まった瞬間、一番最初にベンチから消えた。相変わらず、番記者には何も話さないし、ファン離れはますます加速。来年、リーグ優勝を逃す自体にでもなれば“解任騒動”が巻き起こるのでは」(プロ野球担当記者) その落合監督だが、番記者には“貝”になっているにもかかわらず、日本シリーズ第1戦の敗戦後、ライブ動画サイト「Ustream」で中継された、長男の福嗣さんが観戦した様子を放送した番組に電話で生出演。「新聞記者にしゃべるわけないじゃん」、「ちゃんと洗濯しておけよ」などなんとものんきな会話を繰り広げたが、“本音”が分かる1冊が好評だ。 「『週刊プレイボーイ』(集英社)での福嗣さんの連載をまとめた『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』(同社刊)では『ここまで話すか?』と思えるほどの“爆弾トーク”を炸裂させている。ドラゴンズの番記者は必携の1冊」(同) その一部を紹介すると、落合監督が東洋大1年の7月に野球部の寮から脱走。2週間以上、ホームレス生活を送り、「夜は知らないおじさんの家に泊まったこともあるし、ある組織の人の世話になったこともあった」(落合監督談)というが、福嗣さんの「『ホームレス三冠王』って本、出せるよ」というツッコミがなんとも見事だった。 さらに、「自分は極度の早漏」という学生からの人生相談に対し落合監督は、「気になるんだったら回数すればいい! 1回でダメだったら、3回でも4回でもやれ!」と“オレ流”の解決法を伝授した。 この本を読めば、落合監督の見方が変わることは間違いない。
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スポーツ 2010年11月12日 14時30分
サバイバル飛田が、今夏の異常酷暑が産んだ怪人「棒暴君」(ぼうぼうくん)と、尖閣諸島領有権を懸けて激突!? 10・31 埼玉プロレス『旗揚げ第獣獣獣獣獣韋(51)戦』(2)
【メインエベント 時間無制限一本勝負】サバイバル飛田(埼玉プロレス代表)vs 棒暴君 イジョウキセウー!! 記念すべき獣獣獣獣獣韋(51)人目の怪人は、その名も「棒暴君 イジョウキセウー!!」(「ぼうぼうくん・いじょうきしょう」と読む)。 埼玉プロレス公式パンフレット(という名のペラのコピー紙)のフレコミによると、「身長1.6〜1.7m」「細マッチョ体型」とのこと。飛田代表の証言によれば、 「今年の酷暑を超えた異常な暑さ、要するに灼熱の暴君、それに対抗するためにガリガリ君を代表とする各種アイスをワタクシが食べ続けていたら…ゴミ屋敷のワタシの部屋の中で、アイスの棒たちが怪人化してしまった、それが怪人『棒暴君 イジョウキセウー!!』であります」 …というのが、今回の新怪人召還の軌跡だったらしい。棒暴君は、今夏の酷暑(異常気象)を象徴する怪人なのだ。 試合開始時こそクリーンに飛田と握手を交わした棒暴君だったが、試合が進むにつれて、その兇悪な人格を露わにする。急所蹴りをきっかけにダーティーファイトに目覚めた怪人は、“棒の暴君”だけあって、しゃもじ、スコップ、熊手と、様々な棒状の凶器で飛田を追い詰め、たちまち大流血させる。 しかも攻撃中に、「尖閣諸島は中国のモノアルヨー!」と片言の日本語で叫ぶ棒暴君。…ちゅ、中国人だったの!? 怒り心頭の飛田は、今回もまた、控室から数々の殺人アイテムを持ち込み対抗。まずは拳銃2丁(飛田の証言によれば、試合で使用する拳銃は、警察官が公式に使用する「ニューナンブM60」に酷似したモデルだとか…!)を、けたたましい爆音を響かせながら棒暴君の頭部に乱射! 引き続きCG攻撃用の“特殊兵器”を持ち出し、某暴君に向けて一閃! 誰もが勝負あったと思いきや、なんと某暴君が蘇生、特殊兵器を飛田から奪い取り、なんとなんと飛田に向けてCGを逆噴射! 顔面にCGを直撃(!)した飛田は、リング上でのたうち回り悶絶。サバイバル飛田、旗揚げ以来最大のピンチか!? しかしナショナリズムに燃える飛田(?)は、必死の力で立ち上がり渾身の反撃。「尖閣諸島は日本のもんだ〜!」と叫びながら場外でデスバレーボムをぶちかまし、観客の魂を振るわせる。 そしてトドメに飛田は、控室からもう一本特殊兵器を持ち出し、なんと“二丁拳銃CG攻撃”で棒暴君を焼き尽くす! 哀れにも背中の棒が黒焦げになってしまった棒暴君は虫の息。最後はラリアット→パイルドライバーで棒暴君を仕留め勝利したサバイバル飛田、見事にわが国の尖閣諸島の領有権も護ったのである(いや、最後は言い過ぎか)。○飛田(14分23秒 片エビ固め)●棒暴君 ※ドリル・ア・ホール・パイルドライバー CG逆噴射のダメージが色濃く残る飛田は、試合後の「飛田集会」でマイクを握っている最中に転倒。リング上でのたうち転び、寝そべりながらなおも語り続ける飛田の姿は、あたかもFMW時代のテリー・ファンクか、映画『レスラー』のミッキー・ロークか。ボロボロになりながらもどこかロックスター然とした色気も携えた、のたうち回る飛田の珠玉の言葉の数々は以下の通り。 「…くたびれたな、今日は。みんなそんないつもCGで逃げるけど…、やっぱり熱いな(場内大爆笑)。 気の利いたことも言えないで情けない限りなんだけど…、それでもやってるって凄くねぇ?(場内拍手)。いや拍手なんていらないんだけどさ(場内苦笑)、単純に凄くねぇって話ですわ。どういう反応されようが気にしないというか、「泣かないと決めた日」というかさ(場内笑)。 でもよ、俺がサラリーマンになって、課長だの部長だのってなってる姿って想像できる? いま公務員が勝ち組とか言われてるけど、なかなか俺は、それでも夢を追い続けるっていうかさ…、夢を追い続けていきたいんだ。来てくれたみんなには、本当感謝してるよ。 だってさ、FAX送っても送っても週●ロ載んないんだぜ!? なかなかねぇ…、今日はしんどかったなぁ」 「この暑さで、アイス何個食ったかって話なんだよ、今日の怪人はね。ぶっちゃけよ、今年の夏、アイス何本食いましたか(場内失笑)。 しかしアイスの棒はこの先どう処理されるのかとエコなことも考えたりするんだけど、環境保護だエコポイントだと謳っておきながら、割り箸もアイスの棒もマトモに処理できない今の日本ってのはどうなんだろうな。 小日本って中国人に言われたら、『そうですよ』って言っちゃえばラクだもんだな。もう小日本でいいんだよ。大日本帝国にはもうなれないんだからさ。愛国主義も結構なんだけど、愛国愛国って言い続けてるとさ、自分がいま本当にやりたいことを見失っちゃうような気もするんだよな。…鯨ベーコン食いてぇなぁ(ボソリ)」 「ところでさ、プロレスにおいて、なんとかゲートとかさ、そういうとこ観て、君ら楽しい?(場内苦笑)。 ぶっちゃけさ、ここであの技出して、ここでキックアウトですとか…そんな段取り一から百まで決めて、そういうプロレスが面白いか? ってのはあるんだよな。それかプロレスはギ●ルシ●●カーとか、そういうもんと一緒になっちゃうのか? 非常に寂しい限りではあるけど、埼玉プロレスは埼玉プロレスは頑として続けていきますの、でヒマと金と忍耐力のある方はさ…。 俺にとっての埼玉プロレスは、中学2年の時に家にあったジャンボマシンダーや勇者ライディーンと一緒で、捨てるに捨てられないモンになっちゃってるんだよ。 自分が人身事故を起こさないように、気をつけて帰ってください。家に帰るまでが埼玉プロレスです。…よい子は、マネしないように!」 次回埼玉プロレスは、飛田代表によると、来年1月31日に…なる予定!?(山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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スポーツ 2010年11月12日 14時00分
川崎球場を知る最後のロッテ戦士・堀幸一がトライアウトで訴えたもの
11月10日、『2010年 トライアウト』が開催された。今年は33名の選手が挑戦したが、視察に訪れた各球団の反応はあまり芳しくなかった…。 「『これは!』というピッチャーがいればいいんだけどね…。キャッチャーをチェックしにきた球団もあるみたいですよ」(在京球団職員の1人) 今回、トライアウトに臨んだ捕手は3人。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜を渡り歩いた39歳のベテラン・野口寿浩、横浜育成枠にいた杉本昌都(21)、福岡ソフトバンクホークスの荒川雄太(23)である。一部報道によれば、FA権の行使で正捕手を失う埼玉西武が荒川に興味を示しているという。1人でも多くの受験選手に『再起の場』を勝ち取ってもらいたいものだが、同日、西武ドームに駆け付けたファンからもっとも熱い声援を送られていたのが、堀幸一内野手(41=千葉ロッテ)だった。 堀選手はトライアウト後、囲み取材に応じてくれた。 −−シート打撃5打席で、本塁打を含む2安打。いいアピールができたのではないか? 「やるべきことはやった。結果が出せたことは嬉しい。まだ身体が動くところを見せたかったし、実際に動けたので良かったと思う」 −−チームはクライマックスシリーズ(以下=CS)、日本シリーズに勝利したが… 「一緒にやってきた仲間だから、勝ったことは素直に嬉しい。でも、その反面、寂しいとも思った」 −−トライアウトの当日まで、どう過ごしてきたか? 「1人で練習してきました。時間にして? 2時間ぐらいかな。怪我をしても仕方ないし、いつも通り、いつもの練習をして…」 −−今日を迎えるまでの心境を…。 「正直、もう(野球は)いいと思ったときもありました。でも、やっぱり野球がしたいとも思いましたか。その両方でした」 −−家族は何と言っている? 「ここまで(現役を)頑張ったんだからと応援してくれました。子供も続けてほしい、と…。いい報告ができそう? 今日が終わりではないので、結果が出るまで頑張っていきたい」 −−新天地について、何か希望は? 「ユニフォームが着られるのなら、12球団どこでもOK。独立リーグ? そのとき(オファーが実際に来たら)、考えます。決めなきゃいけないときになったら、続けるかどうか、考えます。野球をやりたいとは思うが、(これから先、野球を)やるか、やらないかはお金ではない。もちろん、野球ができればどこでもいい。たた、ファンが多い球場でとは思う。ああいう、緊張感を味わいたい。少しでも、(現役続行の)可能性があるのならば…」 −−日本一に輝いたチームメイトにひと言… 「日本シリーズは正直に言うと、見てないんです。CSでの勝利、日本一は本当に嬉しい。おめでとうと伝えたい。その場にいられなかった寂しさもあるし…、1人でみんなと離れて二軍にいて、考える時間がたくさんあったんで…」 複雑な心境を垣間見ることができた。CS、日本シリーズを勝利した古巣に対し、祝福を伝えると同時に、「テレビ中継は見ていない」と言ったこと…。同僚たちの奮闘を直視できなかったのだろう。今季、若手にも出場機会を奪われ、二軍暮らしによって「考える時間がたくさんあった」とも吐露している。 現役を続けたいとしながらも、引き際も意識したと話す気持ちの揺れ。我々取材陣は必死に練習する様子を聞こうと、練習時間まで聞いてしまったが、ベテランは自分の身体の鍛え方を知っている。「2時間」は確かに再起を目指す者の練習時間としては少ないかもしれないが、どういう練習を集中的にやればいいのか、それは身体が覚えている。経験に裏打ちされたキャリアであると同時に、ここまで現役を続けてきた歳月がいかに充実したものであったかを証明するコメントでもあった。 千葉ロッテは中核選手の西岡剛内野手(26)のポスティングによるメジャー挑戦を認める方向だという。近い将来、西岡に匹敵する内野手が出現するかもしれないが、ベテランが練習する姿は「生きた教材」でもある。この日、やはりトライアウト会場に姿を見せたもう1人のベテラン、野口捕手にインタビューしたことがある。彼は低迷するベイスターズを見て、「たとえば、佐伯(貴弘)さんが何故、こんな練習をしているのかを考えるだけでも」と、若手に訴えていた。プロ野球チームが世代交代を進めるのは当然だが、経験の浅い若手を牽引できるベテランの必要性を再認識させられた。堀、野口、佐藤誠投手(35=ソフトバンク)、萩原淳投手(37=ヤクルト)、本柳和也投手(34=オリックス)、小林雅英(36=巨人)、前川勝彦(32=元オリックス)、北川隼行(32=横浜)、澤井道久(31=中日)…。33人の受験者のうち、30歳以上は17人だった。「良い働き場所を」−−。彼らにエールを送りたい。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2010年11月12日 12時00分
メジャー西岡争奪戦報道に米メディア冷水
球団側に対しポスティングシステムでのメジャー行きを要望したロッテ・西岡剛(26)に関し、早くもスポーツ紙の争奪戦報道が過熱している。「ドジャースと相思相愛」「日本一から世界一のジャイアンツへ」「ジャイアンツ、ドジャースに加え、パドレス、ダイヤモンドバックスも。西海岸で西岡争奪戦」etc。 すでにポスティングでのメジャー行きが正式に決まり、入札が始まったかのような騒ぎになっている。が、米メディアは極めて冷たい反応を示している。米スポーツ専門局ESPNは「西岡は92マイル(約148キロ)より速い球は苦手だし、遊撃を守るのは厳しい」ときっぱりと断言している。 日本球界を代表する遊撃手だった西武の松井稼頭央が、「ゴジラ松井」の向こうを張って「今度はリトル松井」と大騒ぎされ、鳴り物入りでメジャーへFA移籍したが、結果的には遊撃手失格。メジャーでは二塁手に転向。メッツ、ロッキーズ、アストロズと渡り歩いたが、期待を裏切る成績しか残していない。現在、日本球界復帰へ向け、水面下で動いている。 ヤクルト時代は三塁手だった岩村明憲も、メジャー入り後は二塁手に転向。レイズ時代は一時期大活躍したものの、パイレーツでは鳴かず飛ばずで、今季終盤はアスレチックスに移籍したが、解雇されている。松井稼同様に、来季は日本球界復帰の道を探っているのが現実だ。 「打球の転がりが速い人工芝と違って天然芝は打球のスピードが落ちる。それだけに、内野手は抜群の肩の強さと守備範囲の広さを要求される。日本人には難しいポジションだ」というのが、日米球界では定説になってきている。米メディアが西岡に対し、シビアな味方をするのも仕方ないだろう。 前出のESPNは「イチローのようなスイングをするが、スピードはイチローほどではない」とまで言い放っている。イチローのコピーにすぎず、本物のイチローとは違うと断定しているのだ。他のメディアも「イチローのような選手はイチローだけということだ」と、第二のイチローはいないことを強調している。 「若いときに行って、日本人の価値を高めたい」と、西岡本人はもちろん志が高いが、イチローを引き合いに出されては、白旗を揚げるしかいないだろう。「イチローのような選手はイチローだけ」というのは、金言だ。西岡はイチロー・チルドレンという位置づけになるだろう。 実は、イチロー・チルドレンのメジャー挑戦は、西岡だけではない。西武・中島裕之も今オフのポスティングシステムでのメジャー入りを要望しながら、後藤オーナーが「認めない」と断を下し、一騒動起こっている。が、今オフは無理でも、来オフには再燃するだろう。 「イチローさんと同じチームでやりたい」と、自分で球団を選択できる海外FAの権利を取得する来オフに照準を絞っているのは、ソフトバンク・川崎宗則だ。中島も川崎も西岡と同じ遊撃手だ。実際に西岡がどの程度、メジャーで成績を残せるのか。米メディアがダメ出しした結果に終わるのか。松井稼が超えられなかったハードルをクリアできるのか。西岡の一挙手一投足を、中島、川崎も注視することになる。
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スポーツ 2010年11月12日 11時00分
田中正直のウェブランニングクリニック 「第60回 勝負脳 2」
みなさんは勝負脳って聞いたことありますか? 今回は前回の続きです。今回初めて読まれる方は、前回分がお読み頂ければ幸いです。 人間のほとんどの行動、動作に大きく関わっている脳ですので、物事を理解し取り組むことで今の2倍、3倍の効果があるでしょう。大学教授が提唱している理論によると7つポイントがあるようです。5、正しい姿勢を意識する。 人間がスポーツしたり、話をしたり、ものを考えたりするときに必ず使うのが空間認知能です。空間認知能とは、空間の中での位置や形を認識したり、先のことについて考えたりする時空をイメージするときにも働くそうです。 この空間認知能に狂いが生じていると、人間の脳は常にその状態を補正しなくてはならないため、とても大きなエネルギーを使い、脳が疲れた状態に陥りやすくなったり、正しいフォームで走れない原因にもなります。優れた空間認知脳を持っている人に共通しているのが姿勢の良さです。常に、バランスを意識し、目線を水平に保ちながら歩くなどすることです。 また、運動すること自体も空間認知脳を高めることにつながりますが、特にボールを正確な場所に投げたり、蹴ったりする球技は、空間認知脳を高める効果が高いようです。ランナーも気分転換に取り組むといいでしょう。6、試合前、練習量は落としてもテンションは落とさない。 レース前は、疲労を抜くため練習量を落とします。しかし、脳にとっては、全力を出すことを拒む指令を出すことになります。脳は楽な状態を好むので、そこから再びピークに持っていくのはリスクをともないます。以前、書きましたが2週間前からは筋疲労が少ないメニューで、筋肉や脳に刺激を入れるのです。そうすることで、テンションも落とさず、疲労が抜け大会当日を迎えられます。短い時間のトレーニングでも、試合と同様な集中力を高めて取り組むことが必要です。7、自分自身でやってやるという気持ちになる。 脳は楽な方を求めるため、人から指示されたからやる、というモチベーションでは全力まで力を発揮しにくくなります。 「コーチから指示されたから」という気持ちでスパートするよりも、「自分でいけると思った」という場所でスパートをしかけた方が全力を出しやすくなります。 コーチのアドバイスは大切ですが、最後は自分自身でやってやると思えるかどうかがレースで力を発揮するには重要な要素なのです。 このようなことを考えていけば、必ず良い結果が出るはずです。 皆さんも心がけてみて下さい。【Air Run TOKYO】ランニングクラブの練習会を体験してみたい方は、リアルライブ見たで無料体験できます。参加希望の方は、(airrun@pss1.jp)にメール下さい。 詳細は、【Air Run TOKYO】公式サイト(http://airruntokyo.syncl.jp/)をご覧下さい。写真:脳を刺激するためダッシュも入れます。
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スポーツ 2010年11月12日 10時30分
夢を掴むためにKUSHIDAは走り続ける 10月30日SMASH.9メインでOVWタイトルに挑戦!
いよいよ大一番であるJCBホール大会(SMASH.10)まで残り一か月を切ったSMASH。10月30日に行われたSMASH.10のメインイベントにはOVW(Ohio Valley Wrestling)認定ヘビー級タイトルマッチが行われ、王者マイク・モンドにKUSHIDAが挑戦した。 このOVWという団体、かつてはWWEの若手養成団体であった事もあり、数々のスーパースターを輩出している由緒ある団体である。今回賭けられたOVWヘビー級王者はリバイアサンを名乗っていた時代のバディスタも保持していた時代がある程。現王者であるマイク・モンドは第79代王者に当たる。KUSHIDAがベルトを奪取すれば第80代王者、そして日本人初の戴冠となる。 SMASHでのチャンピオンシップ恒例である日本・アメリカ両国歌が流れるセレモニーを終え、いよいよタイトルマッチが始まる。先制したのはKUSHIDA、素早いモーションからのアームドラッグを三連発。腕を取られたモンドだが、エルボーパッドで反撃。コーナーに振られた所、KUSHIDAの突進をサルト・モルタルでかわしていくモンド。続けて振り向きざまのクロスボディーを放ったモンドだがかわされて逆にKUSHIDAのクロスボディーを食らう。そして再びアームドラッグでモンドを宙に舞わせるKUSHIDA。この日のKUSHIDAはアームドラッグから始まるアメリカン・プロレスを存分に魅せているようであった。 本国のプロレスならモンドも負けるわけにいかない。エプロンに立ったKUSHIDAに対して、トップロープからのフライング・ラリアットを発射し場外に叩き落す。追い討ちとばかりにKUSHIDAの腰をエプロンに叩き付ける。こういったムーブメントがアメリカナイズされている場面であると試合後のTAJIRIが語っている。ロープに固定したKUSHIDAの胸板に正面飛びのドロップキック、更に後頭部を狙ったダブルスレッジハンマー。流れるようにKUSHIDAを攻め込んでいくモンド、流石にOVWチャンピオンである。 ブレーンバスターから尻餅をついた状態のKUSHIDAの腰目掛けてエルボーを放っていくモンド。試合中盤に差し掛かろうとした時モンドの照準がKUSHIDAの腰に集中する事になる。力のこもるサーフボードストレッチの掛け合いから一転、モンドが抱え込み式のバックドロップを放つ。再度サーフボードストレッチを狙うモンド、KUSHIDAは腹部へのエルボーからドロップキックを放つがかわされる。ロープに飛んだモンドに今度は前転からのドロップキックを放ったKUSHIDA。勢いに乗りコーナーからダッシュしたKUSHIDAだが、モンドは抱え上げて山折りに持っていく。カウント2でフォールを跳ね除けたKUSHIDAに対し、モンドはKUSHIDAの腹部を抱え込むリバースのベアハッグで絞め上げる。この攻撃に耐えたKUSHIDAはエルボーの連打から反動をつけてブレーンバスターで叩き付ける。しかしスタミナを奪われたのかフォールの体勢に入る事ができないKUSHIDA。両者ダウンの状態となり、レフェリーのソフト今井がダウンカウントを数え始める。カウント8で立ち上がった両者、エルボーの打ち合いからKUSHIDAを場外に叩き出したモンドはプランチャを放つがかわされて、逆にKUSHIDAのプランチャがヒット。場外に立つモンドに対し、エプロンを走ったKUSHIDAはコーナー超えのトペ・コンヒーロを放った! リング内に戻るとKUSHIDAの反撃が待っている。突っ込んできたモンドをロープに固定したKUSHIDAはエプロンを走ってキック、よろめいたモンドにスワンダイブ式のボディーシザースドロップを浴びせかける。すかさずその場飛びのムーンサルトを放つがカウントは2。膝立ちの状態であるモンドにトラースキックを放つが捕まれ、反転すると同時にエルボーを放ったKUSHIDA。よろめくモンドは両足タックルのような形でもたれかかる。再度エルボーを放ったKUSHIDAだがこれをかわしたモンドは両足を取ってテキサス・クローバー・ホールドへ。両足で払いのけたKUSHIDA、コーナーのモンドにダブルニーアタックを試みるが、これをキャッチしたモンドが雪崩式フランケンシュタイナーからダイビング・ヘッドバットと波状攻撃を仕掛ける。 この攻撃からのフォールをカウント2で跳ね返したKUSHIDA、エプロンでのブレーンバスター合戦をかわして卍固めを極めていく。渾身の力で絞り上げるが腰投げで切り返すモンド、そのまま再度テキサス・クローバー・ホールドへ。ロープに逃れたKUSHIDA、モンドが再度山折りを狙おうとするが回転十字固めで切り返す。エルボーをかわしてドラゴン・スープレックス、続けざまのムーンサルト・プレスは見事にヒットするがカウント2でキックアウトされる。そして満を持してミッドナイト・エクスプレスへ…だがこれをかわされたことによりKUSHIDAの勝機は逃げていった。ダイビング・ヘッドバットをカットしてラ・マヒストラルで固めようとするKUSHIDA、しかし踏ん張ったモンドが三度目のテキサス・クローバー・ホールドへ! これでもかとばかりに反りかえると堪らずKUSHIDAはギブアップ。タイトル奪取はならなかった。 敗れたKUSHIDAに対し、大原はじめが屈辱の言葉を浴びせかけてそのまま急襲する。その場を救ったのは何とユニオンの木高イサミ! シンガポール・ケイン(竹刀)を振り回して大原を退散させたイサミは盟友であるKUSHIDAの元に歩み寄る。同じくリング上に上がったTAJIRIからJCBホール参戦を要求されたイサミ。後日イサミはKUSHIDA・そして特別参戦のスペル・クレイジーとトリオを組み、大原はじめ&ヘイモ・ユーコンセルカ&ジェシカ・ラブとのハードコアマッチのカードが決定する。 敗れはしたが、KUSHIDAは改めてマイクを握り「俺達の目指すのは、世界だーっ!!」と叫ぶ。世界に限りなく近づいたKUSHIDAの健闘ぶりに館内から大きな声援と拍手が贈られた。JCBホールに向けて待ったなし! 試合後王座を防衛したモンドは「私の方が少しだけ良い試合内容だったから勝つ事ができた。KUSHIDAは非常にタフな選手だった。」とコメントした。それだけKUSHIDAが世界に肉薄した試合だったのだろう。 今後もOVWとの関係は続けていくと総括で述べたTAJIRI。実はOVWにはTV王座、タッグ王座、女子王座とあと3つのタイトルを認定している。SMASHから選手が乗り込み、それらの王座を奪取して日本に持ち帰る事ができれば大いに盛り上がるであろう。フィンランドFCFも黙ってはいないであろう。ひょっとするとFCF対OVWの対抗戦も夢ではないかもしれない…可能性は尽きない。Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち)◆『SMASH.9』2010年10月30日(土)東京・新宿FACE (観衆590名=超満員)<メインイベント OVWチャンピオンシップ60分1本勝負>○〔王者〕マイク・モンド(21分02秒 テキサス・クローバー・ホールド)●〔挑戦者〕KUSHIDA ※第79代王者が防衛に成功<セミファイナル タッグマッチ時間無制限1本勝負>○TAJIRI&AKIRA(11分15秒 片エビ固め)●ディミストリー&オーメン ※バズソーキック<第4試合 シングルマッチ時間無制限1本勝負>○Mentallo(9分41秒 片エビ固め)●エル・サムライ ※ムーンサルト・プレス<第3試合 矢郷良明杯争奪マッチ時間無制限1本勝負>○大原はじめ(1分21秒 エビ固め)●小路晃 ※黒部の太陽を切り返して丸め込む<第2試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負>○朱里&野崎渚【NEO】(7分21秒 体固め)●植松寿絵&中川ともか ※飛び膝蹴り<第1試合 タッグマッチ時間無制限1本勝負>○キム・ナンプン&ダニー・ドゥガン(8分27秒 体固め)●リン・バイロン&児玉ユースケ ※体を浴びせて押さえ込む◆『SMASH.10』2010年11月22日(月) 開場予定:17:30/開始:19:00会場 東京・水道橋『JCBホール』<メインイベント FCFチャンピオンシップ60分1本勝負>〔王者〕スター・バック vs. 〔挑戦者〕TAJIRI※以下の試合順は後日発表<8人タッグマッチ時間無制限1本勝負>スカリーIIホッティー&AKIRA&KAORU&野崎渚【NEO】 vs. ユージン&TAKAみちのく【KAIENTAI-DOJO】&植松寿絵&中川ともか<ハードコア6人タッグマッチ時間無制限1本勝負>KUSHIDA&木高イサミ【ユニオン】&スペル・クレイジー vs. 大原はじめ&ヘイモ・ユーコンセルカ&ジェシカ・ラブ<ワールド・レジェンド・リバイバル>ルーク・ウイリアムス vs. 児玉ユースケ<シングルマッチ時間無制限1本勝負>Mentallo vs. 獣神サンダーライガー【新日本プロレス】<シングルマッチ時間無制限1本勝負>小路晃 vs. 矢郷良明<タッグマッチ時間無制限1本勝負>朱里&華名 vs. さくらえみ【アイスリボン】&米山香織【JWP女子プロレス】<タッグマッチ時間無制限1本勝負>リン・バイロン&ゴーレム・ナイト vs. キム・ナンプン&レザーフェイスチケット情報、その他詳細はSMASHオフィシャルサイトhttp://www.smashxsmash.jp/ まで。
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