スポーツ
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スポーツ 2014年11月28日 15時00分
まるでレクリエーション活動 阪神秋季キャンプがジャージ姿の若手選手だらけだったワケ
まるで新人合同自主トレのような光景だった。阪神タイガース秋季キャンプ(高知県安芸市)で、なぜかユニホーム姿ではなくジャージ姿で練習をする若手が目立ったからだ。 「チーフ兼打撃コーチ(二軍)から昇格した古屋英夫二軍監督のアイデアです」(在阪記者) 古屋二軍監督は秋季キャンプ前夜に若手選手を集め、こう話したそうだ。「自分で自分を育てないとダメだ」−−。この言葉は意義深い。古屋二軍監督は現役時代に守備の名手として鳴らし、指導者としては日本ハムやオリックス、楽天を渡り歩いた。そんなベテラン指導者が他球団と比べ、トラの若手に欠けていると感じたもの…。それは自主性だという。 「いまの二軍選手はマジメに練習しますが、コーチの指示待ちばかり。指示されないと、何もできないと映ったのでしょう」(同) 和田阪神が2年連続して終盤戦で息切れした原因もこのあたりにありそうだ。自分で考え、何をすべきかが分かっていれば、試合主導権を相手チームに奪われることはない。古屋二軍監督はぬるま湯にドップリと浸かった、トラの体質を的確に言い当てているのだ。そして、そのチーム改革の象徴が、ジャージ姿での練習なのだという。 「コーチの指導を仰ぎたい者はユニホーム、自分だけで練習したい者はジャージ姿で、と伝達され、秋季キャンプに突入しました」(球界関係者) 練習開始からいきなりジャージ姿はダメ。全体練習を早めに切り上げ、その後の自主練習で、ユニホームかジャージ姿を選ぶ。大半の若手は“ジャージ君”になって、再びグラウンドに入ってきた。 古屋二軍監督以下、コーチスタッフは「若手が自分たちで何を練習すべきか、考え始めた」とご満悦だったが、ジャージ姿でノックの列に加わる若手もいた。これでは、「何も教えてくれないでくれ」と言っているのも同じだ。単にコーチ陣の指導を拒否しただけではないか? 「自主練習が設けられたのは、この秋季キャンプから。いまの若手は自己主張がヘタクソなんです。自分から『教えてほしい』とも言えないし、自主練習の時間ができても何をやっていいのか分からないようです」(前出関係者) かたや、二軍コーチからは教えたくてウズウズしている雰囲気が…。 「掛布雅之打撃コーディネーターの指導が好評だと伝えられていますが、最初は戸惑う選手もいました。チューブ状の棒で素振りをさせられ、その目的が分からない選手もいました。時間が経つにつれ、選手たちが理解できたんです」(プロ野球解説者) 自主練習が設けられたため、全体練習の時間は短くなった。自主練習が充実するようならトラの未来は明るいが、初めて行った今年は試行錯誤だけで終わってしまった。古屋イズムも、浸透するまでもうしばらく時間がかかりそうだ。 しかし、球団創設80周年を迎える来季、タイガースのペナントレース制覇は至上命令。とはいえ、チームが強くなるための即効薬はないことが証明されてしまった。
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スポーツ 2014年11月28日 15時00分
大鵬の限界がダブる史上最多タイ優勝を果たした白鵬の不安
今年の大相撲九州場所(福岡国際センター)は、横綱・白鵬(29)が大鵬と並ぶ史上最多タイの32回目の優勝を果たして幕を閉じた。8日目には、これまた史上最多となる8年連続8度目の年間最多勝を決めるなど、今年も白鵬に明け、白鵬に暮れた年となった。 「とてもうれしい。15年前、わずか62キロの小さな少年が、ここまで来るとは誰も思わなかったでしょう」 白鵬はこう喜んだものの、決して満足の場所とは言えなかったのではないか。 先場所まで10場所連続してストレートで勝ち越しを決めていたことでもわかるように、白鵬の前半の安定した強さには定評があった。ところが今場所はモタつく相撲が目立ち、6日目には高安に叩きこまれ、金星を献上してしまった。 「このところ稽古量が落ちていますからね。前半に負けたことよりも、その取組後に漏らした一言に驚きました。あの自信家が20分も風呂場にこもった後、弱いから負けたとポツリと言ったんです。もしかすると、自分でも気力、体力の限界が近づいていることを感じているのかもしれません」 そう言えば、去年まではぶっちぎりの優勝が多かったのに、今年優勝した5度全てが千秋楽までもつれている。一つ間違えば、優勝回数ゼロで終わった可能性もあったのだ。 問題はこれから。白鵬が日本の父と慕う大鵬は、29歳を過ぎて優勝したのは1回だけ。しかも最後の32回優勝の2場所後には引退している。つまり、この29歳という年齢は力士の曲がり角。果たして白鵬はあと何回、優勝を上積みできるか。白鵬に近い関係者は次のように予想する。 「35回はいくでしょう。でも、もう心身ともに目いっぱいのところにきていますからね。ケガをしないことが白鵬の強みですが、どこかやったら…」 これまで数々の記録を塗り替えてきた“白鵬伝説”もいよいよ最終章に入ろうとしている。
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スポーツ 2014年11月28日 11時45分
阪神『球団創設80周年』 「渉外担当が優秀すぎるから勝てない!?」
プロ野球・ベストナインが発表された。阪神から選ばれたのは、一塁・ゴメス、遊撃・鳥谷敬、外野・マートンの3人。『3人選出』は、12球団最多だ。個人タイトルを見ても、マートンが首位打者、ゴメスが打点王、メッセンジャーが最多勝と奪三振の2冠を獲得し、呉昇桓がセーブ王に輝いた。プロ16年目の福原忍がホールドポイントのタイトルを獲得したのは意義深いが、阪神タイガースは『エース』『4番』『クローザー』という中核を助っ人に託しているチームでもあるのだ。 トラ渉外担当者の“眼力”は、さすがとしか言いようがない。 しかし、『先発=最多勝』『セットアッパー=ホールドポイント』『クローザー=セーブ』の投手3部門を制覇したものの、トラの投手陣は「再整備が不可欠」と言わざるを得ない。 まず先発陣だが、先発した投手の勝ち星だけで見てみると、50勝52敗。2012年から『3年連続』で負け越している。もっとも、今季20試合以上に先発登板したメッセンジャー、藤浪晋太郎、能見篤史、岩田稔の4人だけで見た場合は42勝39敗。「ローテーションの5番手がしっかりすれば…」と、来季の球団創設80周年に期待する考え方もできるが、能見は9勝13敗と負け越していて、最多勝のメッセンジャーも10敗を喫している。エース候補の藤浪が稼いだ貯金は『3』。岩田は『1』。ライバル巨人のエース・菅野智之は12勝だが、負け数は『5』。故障で離脱したとはいえ、登板した試合の『勝率』が高い。阪神打線には首位打者と打点王がいる。試合序盤に失点があったとしても、巻き返せるはずだ。阪神先発投手陣の勝率はもっと高くてもいいのではないだろうか。 要するに、投打が噛み合わないチグハグな試合が多かったとも解釈できる。 また、防御率は昨季の3.07(リーグ1位)から、3.88(同5位)まで落ち込んだ。失点は614。過去10年を逆上って見てみたが、600失点以上を記録したのは、今季と10年シーズンの2季。大量失点の試合が多かったということは、メッセンジャーが投げても、「今日は絶対に落とせない」「アイツが投げるのだから、今日は勝てる」という士気が沸いてこないからではないだろうか。『チームの勝ち頭』が助っ人ではなく、生え抜きの能見か藤浪であれば、ペナントレースの結果は違っていただろう。 もっとも、藤浪は3連戦の初戦を任されることが多く、エース対決の厳しい試合が続いた。その藤浪がさらに成長し、3連戦の初戦を高い勝率で抑えていけば、チーム全体に勢いが増して来るはずだ。それは同時に、対戦チームの「エースを叩く」というダメージも与えることになる。 外国人選手が活躍しなければ、長いペナントレースは乗り切れない。『エース』『4番』『クローザー』はチームの心臓である。80周年を優勝で飾るための最優先事項は『補強』ではなく、『藤浪のレベルアップ』ではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年11月27日 15時30分
すっかり明暗分かれた巨人ドラフト1位の2人 年俸は後輩・菅野が先輩・澤村の倍以上
プロ野球・読売巨人ジャイアンツの10年ドラフト1位の澤村拓一投手(26)と、2年後輩(学年では1歳差)で12年ドラフト1位の菅野智之投手(25)が、すっかり明暗を分けてしまった。 澤村は1年目(11年)、11勝(11敗)をマークし、投球回も200イニングを超え、防御率2.03の好成績で新人王を獲得。12年も10勝(10敗)を挙げて、2年連続2ケタ勝利をマークし、年俸も6500万円まで上がった。 ところが、開幕直後に元日本テレビアナウンサーの森麻季と離婚した3年目(13年)は、不調にあえいで5勝(10敗)どまり。年俸は初のダウンで6000万円になった。 そして、今季はキャンプで肩を痛めたのが響き、わずか12試合の登板に終わり、5勝しか挙げられず、過去最低の成績。年俸は4800万円まで下がり、来季はリリーフへの降格が決まった。 一方、原辰徳監督の甥である菅野は、11年のドラフトで日本ハムに指名されるも、入団を拒否。一浪の末、12年のドラフトで巨人の指名を受け、念願の巨人入団を果たした。 ブランクをものともせず、1年目(13年)から、ローテーションの軸となり、13勝(6敗)をマークして、年俸は7000万円まで上がり、1年で澤村を追い抜いた。 そして、開幕投手を務めた今季は、先発の柱となる活躍ぶり。後半、故障に悩まされ、ポストシーズンで投げることもできなかったが、それでも12勝(5敗)を挙げた。防御率は2.33で最優秀防御率のタイトルを獲得。さらに、MVP、ベストナインも受賞した。 菅野の年俸は一気に1億1000万円まで跳ね上がった。純粋な新人選手としては、入団3年目での大台突破は高橋由伸外野手(巨人)らと並んで史上最速タイとなった。 ふと気が付けば、年俸は後輩の菅野が澤村の倍以上になり、両者の立場は完全に逆転した。菅野の後じんを拝することになった澤村は、来季リリーフという新たな役割で巻き返しを図ることになる。※年俸は推定(落合一郎)
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スポーツ 2014年11月27日 15時00分
金子のFA補強を回避した巨人が狙う韓国球界投手
またもや、巨人のショボイ補強があらわになった。FA市場で“ロートル”の部類に入る金城龍彦外野手(DeNA)と相川亮二捕手(ヤクルト)に手を出したのに続き、獲得候補の外国人選手リストが判明した。こちらも思わず「大丈夫か!?」と言いたくなるような“小粒”である。 「相思相愛だったオリックス・金子千尋のメジャー行きが確実となり、堅実路線に方向転換せざるを得なかったのでしょう」(スポーツ紙記者) 金子はルールの盲点を突いた米球界挑戦となる。行使したのは『国内FA』だが、ポスティングシステムにもかけられる。FA宣言しても、旧在籍チームのオリックスが認めれば可能とのことだが、前例はない。 「数年前、この盲点は指摘されました。『旧在籍チームが認めるなら仕方ない』とのことで改定は見送られましたが、金子がここまで調べていたとは驚きです」(日本野球機構職員) 金子の背後にいたのは、野茂英雄氏の代理人で名を馳せた団野村氏。団氏の存在を知り、巨人は金子争奪戦から撤退したという。 オリックスが金子の挑戦を後押しした理由は、「国内移籍なら人的補償と補填金。入札制度なら上限金の2000万ドルを得られる」と割り切ったからである。 巨人は金子喪失に伴う補強のため、テキサス・レンジャーズのマイルス・ミコラス(26=右投手)、アーロン・ポレダ(28=左投手)の獲得交渉に乗り出し、韓国リーグの最多勝投手もリストアップしたという。 メジャーリーグ名鑑を編著するスポーツジャーナリスト友成那智氏の話。 「ミコラスは活躍するかも。レンジャーズ本拠地は本塁打が量産される打者有利な球場で、ミコラスの防御率は6点台ですが、アウェーに限っては2点台後半。巨人はそこを評価したんだと思う。ポレダは2年前にトミー・ジョン手術を受けましたが、最速160キロ強。球種は少なくても、日本には左の剛速球がいないので通用すると判断したのでは。米球界出身の韓国リーグ投手? 日本球界の調査にも引っ掛からず、韓国に流れた投手ですから、所詮…」 巨人のリストアップした韓国球界投手とは、リック・バンデンハーク(29)。'09年WBCのオランダ代表で、今季、最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得している。 「ソフトバンクも興味を示していますが、前年の韓国最多勝セドンが通用しませんでしたからね」(関係者) バンデンハークのチームメートに元巨人・李スンヨプがいる。今年で38歳になったが、今季の成績は打率3割、本塁打30、打点100。国際試合での韓国は手ごわいが、やはりその程度のレベルなのだ。 「来季開幕は膝を手術する長野久義がいません。新たなキューバ選手を獲得しても期待薄なので、原監督は大田泰示の4番育成も考えています」(担当記者) 生え抜きの起用はファンにとっても歓迎だろうが、韓流回帰はCS4連敗敗退のダメージが相当深いことを物語っている。
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スポーツ 2014年11月27日 15時00分
大相撲人気回復でも14年連続で力士の給料が上がらない台所事情
入幕2場所目で関脇に昇進したモンゴルの怪物、逸ノ城人気もあって、九州場所(福岡国際センター)が好況だ。いきなり初日、平成9年以来、17年ぶりとなる満員大入りを記録するなど客足も上々。幕内の取組の懸賞総数も、九州場所最多の1100本を上回る勢いを示している。 「九州場所担当部長の松ヶ根親方(元大関若嶋津)は、去年よりも総数で1万人多い入場者を見込んでいる、と大変な鼻息です。例年、この九州場所はガラガラで、相撲協会のお荷物的な場所でしたからね。今年は汚名返上のチャンス、と協会首脳も久しぶりに笑顔を見せています」(担当記者) ところが、力士や親方たちに頭から冷水を浴びせる決定が8日目、11月16日の理事会で決まった。慢性的不入りや八百長問題などのトラブルのあおりで、平成13年の昇給を最後に13年連続して据え置かれたままになっている力士、親方の給料が、来年もまた据え置かれることになったのだ。 これまで力士たちが「せめて場所入りの交通費分だけでも上げてくれ」と昇給を要望するたびに、協会首脳は空席の目立つ観客席を指さし「この入りを見ろ。どこにそんなゼニがある。給料が出るだけありがたいと思え」と突っぱねてきた。しかし情勢は好転し、その論法は使えない。 何しろ昨年は4年ぶりに1億5000万円余りの黒字。今年はそれ以上に観客は増え、グッズなどの売れ行きも上向き。どうしてこんなに相撲協会のサイフのひもは固いのか。ある協会関係者はそのカラクリを次のように明かす。 「少々観客が増えても、会場の借り賃をはじめ、さまざまな部署に配置している係員らの日当、手間賃だって上がっている。相撲協会は自前の会場を持つ東京開催で稼ぎ、地方場所はいくら入ってもトントン、という計算で運営されているので、どんなに地方場所が活気づいても給料アップ分は出ないんです」 となると、今後もまだまだ力士、親方たちの据え置きは続くことになる。大相撲界にホクホク顔が戻ってくるのはいつのことか。
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スポーツ 2014年11月26日 15時00分
スカウト続かない井筒親方の消極姿勢
横綱鶴竜の師匠、井筒親方(元関脇逆鉾)に精彩がないと相撲界でもっぱらだ。せっかく愛弟子が横綱に昇進したというのにスカウト活動に消極的で、今や弟子は鶴竜を除くと、三段目に2人、序二段に1人というありさまだからだ。 相撲関係者が言う。 「普通、弟子が横綱に昇進したら、それを材料に親方や後援者が積極的に動き部屋は栄えるものです。しかし井筒部屋の場合、逆に1人減ってしまった。横綱の付き人は7人。足りない分は弟の錣山親方(元関脇寺尾)から借りているからいいとして、なぜ部屋を大きくしようとしないのか周囲は不思議がっていますよ」 今年3月、鶴竜が明治神宮土俵入りで雄姿を初披露した際も、一門外の北の湖理事長の三つぞろいの化粧まわしを着けた。本来は時津風一門内で貸与するのが通例なだけに、「一門内で評判が悪いのではないか」と取り沙汰されたものだ。 井筒親方の現在のポジションは、副理事で審判部副部長。 「審判部長は伊勢ヶ濱親方(元旭富士)。こちらは積極的にスカウト活動をし、日馬富士以下5人の関取がいる。一時は部屋経営にあまり積極的ではなかったが、協会幹部に上り詰めると俄然やる気を出してきた。井筒親方も、いつ理事になり審判部長の職責が舞い込むかわからない立場なのですが…」(同) 鶴竜も、横綱に昇進して九州場所が4場所目だが、まだ優勝はない。 「白鵬には大きく負け越しているうえ、日馬富士、稀勢の里に分が悪い。はっきり言って、苦手力士がこれだけ多いと優勝のチャンスはなかなか巡ってこない。存在感は薄れるばかりです」(スポーツ紙記者) 現在、相撲界は混沌としており、消滅する部屋も後を絶たない。 「このままでは、鶴竜が引退する2、3年先には部屋に力士が誰もいなくなる事態も考えられる。井筒親方には現役時代の相撲巧者ぶりを発揮して部屋経営も上手くやって欲しいものです」(関係者) 親方の奮起に期待したい。
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スポーツ 2014年11月26日 11時45分
中島争奪戦 トラと獅子の駆け引きに秘められたチーム事情
阪神が中島裕之(32=アスレチックス2A)に入団条件を再提示していたことが分かった。当初、阪神が中島側に提示した条件は『4年12億円』と伝えられていた。「再提示した」ということは、さらに上乗せしたわけだが、この“大盤振る舞い”には『トラの意地』も秘められていたようだ。 中島争奪戦に名乗りを上げたのは、阪神、埼玉西武、福岡ソフトバンク、オリックス、中日。古巣でもある西武は11月6日、鈴木葉留彦・球団本部長が電話連絡を取り、具体的な年俸額も伝えた。関係者によれば、「4年10億円」とのこと。しかし、中島はこの古巣からのオファーに対し、返事を保留。鈴木本部長は「年内に回答してほしい」とも伝え、電話を切ったそうだ。 『中島争奪戦』と言えば、阪神が国内他球団を一歩リードしていたはず。9月には「中島に近い関係者との接触にも成功し、日本帰還にマンザラでもないこと」も確認できたという。プロ野球解説者が、阪神の今回の『再提示情報』をこう分析する。 「シーズン中の9月と、今では状況が分かってきたんですよ。米FA市場は内野手の人材が少なく、代理人も敏腕のスコット・ボラス氏に変更したことで、中島自身、『アメリカに残り、メジャー昇格に向けて再チャレンジできるかも』と思ったんでしょう。阪神は鳥谷の米挑戦が確実となり、金子(千尋=オリックス)、成瀬(善久=千葉ロッテ)といった国内FA選手にヒジテツを食らっています。クリーンアップを任せられる内野手が欲しい、そして来季、80周年を迎えるチームの話題作りのためにも中島が必要なんです」 だが、古巣西武の反応がビミョ〜に変わってきた。鈴木本部長は『阪神の再提示情報』と前後して、こんな言い方をするようになった。「マネー戦争には参加しない」「(中島側の連絡を)待つしかない」。 積極的なトラと、受け身の獅子…。西武サイドが中島に伝えた条件とは金銭面だけではなかったようだ。 「西武サイドは中島に『三塁手で使う』とも伝えたようです。中島は遊撃手としてのプライドも高い」(球界関係者) 秋季キャンプ、フェニックスリーグでの西武を見て感じ取れる『2015年構想』だが、田辺徳雄監督(48)は、3年目の永江恭平(21)を『遊撃手』として定着させたいのではないだろうか。ドラフトで外崎修汰内野手(富士大=3位)と山田遥楓(佐賀工=5位)の2人の内野手を獲得した。2人とも守備には定評がある。年齢的に見て、外崎は即戦力として獲得したはずだが、富士大学では主に二塁を守っており、まずは主砲候補・浅村栄斗(24)とレギュラーを争うことになるだろう。山田は遊撃が本職だが、「高卒でいきなり」は考えにくい。現有戦力では、鬼崎裕司、渡辺直人もいるが、彼らは30代だ。 「永江は渡辺久信シニアディレクターが監督時代から一目置いてきました。『松井稼頭央2世』と首脳陣は見ており、渡辺SDの後を継いだ伊原春樹氏が遊撃手だった浅村を二塁に固定しようとしたのも、永江の成長に期待していたからなんです」(前出・同) 松井稼2世・永江は守備範囲も広い。浅村の遊撃守備も躍動感があって見ていて楽しかったが、2人を競わせてどちらかを潰すよりも、その両方を使う守備シフトを選択したのだろう。その永江の課題は打撃。必死にバットを振らされていた。 「13年ドラフト4位の金子(一輝=19)もいい。守備範囲が広く、一塁への送球も早い」 西武二軍と対戦するイースタンリーグ首脳陣から、そんな話を聞いたこともある。永江、金子、新人・山田…。西武には堅守俊足の遊撃手候補が控えているのだ。 「19日、西武は日本ハムからFA宣言した小谷野栄一と初交渉を行い、好感触を得ています。小谷野の本職は三塁。しかも、人的補填の発生しない『Cランク』のFA選手です。西武の本命は中島ではなく、この小谷野では?」(前出・プロ野球解説者) 小谷野の14年・推定年俸は7000万円。FA獲得となれば『昇給提示』は当然だが、『4年10億円』の中島よりも“割安”だ。日本ハムは3年目の捕手・近藤健介を三塁にコンバートしているだけに、小谷野の気持ちは『獅子』に傾いているのではないだろうか。 中島は米ウインターミーティングの行方を見てから日本帰還を正式に判断すると思われる。しかし、タイミングを見誤れば、「トラがキューバの遊撃手を物色」なんてことにもなりかねない。
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スポーツ 2014年11月26日 11時45分
中日勢流出に隠された『トラの補強』の舞台裏
中日を『戦力外』となっていた森越祐人内野手(26)の阪神入りが決定した。同じく、『第1回12球団合同トライアウト』を受験した前中日・矢地健人投手(26)の千葉ロッテ入りが確実となり(19日時点)、巨人に拾われた吉川大幾内野手(22)、堂上剛裕外野手(29)と合わせ、中日勢は4人が生き延びることができた。 「ある程度のチーム情報の流出は覚悟しなければなりませんね」(プロ野球関係者) 見方を変えれば、『戦力として十分に見込める若手』が解雇されたとも捉えられる。その中日はトライアウトで好投した左腕・八木智哉投手(31)、福岡ソフトバンク育成の亀沢恭平内野手(26)の獲得を発表した。阪神が獲得した森越を切って、育成の亀沢が…。2人の差がどこにあるのか、また、大量解雇に踏み切った中日の決断が正しかったのか否かは、来季のペナントレースが終わるまで分からない。 しかし、阪神が内野手を獲得したのは興味深い。 「森越は内野ならどこでも守れますが、本職はショートです。打撃はイマイチですが、守備センスは一軍のレギュラー遊撃手と比べても引けを取りません。良い補強だと思います」(プロ野球解説者) 森越は中日の地元・愛知県の出身。愛知啓成高、名城大を経て、10年ドラフト会議で4位指名された。高校、大学時代から守備には定評があったが、「ショートが本業」と聞いて、ピンと来るのが、主将・鳥谷敬(33)の去就だ。 森越の獲得が発表された2日前(17日)、阪神は鳥谷と残留交渉を行っていた。阪神側が提示した慰留条件の詳細は不明。だが、推定年俸3億円からの大幅昇給はもちろん、『将来の監督手形』も提示されたという。 「鳥谷が海外FA権を行使した直後、スコット・ボラス氏と代理人契約を結んでいます。代理人契約の情報を掴んだ時点で、阪神は鳥谷の退団を半ば覚悟したような雰囲気でした」(前出・関係者) ボラス氏と言えば、松坂大輔(34=前メッツ)の代理人として日本でも名を馳せた“豪腕交渉人”だ。当時、松坂がレッドソックスと結んだ「6年総額5200万ドル」の超大型契約に日米がド肝を抜かされたが、今回、阪神が恐れた理由は敏腕ぶりだけではない。 「今オフの米FA市場が注目するナンバー1投手は、デトロイトタイガースからFAとなったマックス・シャーザーです。昨季、最多勝とサイ・ヤング賞の2冠に輝き、今季も18勝(5敗)、252奪三振をマークしました。そのシャーザーの代理人がボラス氏なんです」(前出・同) 米国人ライターによれば、タイガースは昨年オフ、14年シーズンで契約が満了となるのを見越して、このシャーザーの放出トレードを画策したという。エース放出が検討された理由もやはりボラス氏もあり、「残留交渉にメチャクチャなカネが掛かる」と恐れたのだ。ボラス氏は昨年オフの時点から「7年2億ドル」をチラ付かせていたが、 「シャーザー獲得を狙う球団との交渉で、鳥谷との“抱き合わせ”もある」 と、メジャー球団側も出方を警戒している。 「鳥谷に興味を持ち、純粋に彼を評価しているチームもあります。たとえば、内野手が不足しているブルージェイズがそうです。でも、シャーザーの交渉の場で、鳥谷の名前を出されたら、相手球団は『鳥谷獲得がシャーザー獲得の条件』と解釈するでしょう」(米国人ライター) こうした『抱き合わせ戦術』は、複数のメジャー選手を抱える代理人の常套手段でもあるのだ。鳥谷の去就は12月の米ウインターミーティングの終了後になる見込み。阪神が鳥谷だけにこだわり、米球界流出が決まった場合、後任遊撃手が補強できなくなる。 日本帰還が伝えられる中島裕之内野手(32)も、代理人をボラス氏に変えた。ボラス氏は日本の一部メディアに対し、「阪神以外の日本球団が好条件を提示した」とも答えている。阪神は中島にいち早く接触していたはずだが…。トラはこのボラス氏に振り回されていると言っても過言ではない。森越獲得は、鳥谷流出と中島の獲得失敗の両方に備えた“保険”でもあったようだ。【訂正】文中誤りがありました、訂正してお詫び致します。
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スポーツ 2014年11月25日 15時00分
関東圏の低視聴率連発でプロ野球日本シリーズ放送危機
テレビ界がまさかの事態に騒然となっている。 「今後、巨人が出場しない日本シリーズは関東ローカルで放映できなくなるかもしれない…」と真顔で語るのは、某民放キー局のスポーツ番組プロデューサー。 プロ野球日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスが阪神タイガースを4勝1敗で破り、3年ぶりの日本一に輝いた。ところが問題となったのは関東圏の視聴率。昨年は巨人対楽天のカードで高視聴率を連発したものの、今年は関東圏は低視聴率を連発したのだ。 「第1戦(10月25日・テレ朝)は11.8%、第2戦(26日・TBS)は10.2%、第3戦(28日・テレ朝)8.3%、第4戦(29日・フジ)8.4%、第5戦(30日・TBS)関東10.3%で、なんと平均視聴率は9.8%。ちなみに巨人が出場した昨年は22.6%、'12年は18.1%だった」(事情通) 当然、この低視聴率はスポンサーの広告出稿料に大きく跳ね返ってくる。 「今回のシリーズで民放各局が機構サイドに支払った放映権料は、一試合あたり約1億5000万円〜。これに番組制作費が一試合当たり2000万円前後かかる。つまりは、視聴率15%以上で初めて儲けが出る厳しいビジネスプラン。ただ、これまで巨人が出場すればどうにか成り立ってきたんです。当然、巨人が出ない日本シリーズを中継しなくなります」(関係者) 一方で、関東圏と比べ常に視聴率20%超えを達成した関西や北部九州圏は、お祭り騒ぎだったという。 「想定以上の高視聴率に、関係者は喜んでいます。ただし、はやり関東圏がシングルだと利益幅は大幅に下落してしまう。関東圏も高視聴率を取れれば誰もがハッピーなのですが…」(関係者) 今も昔も野球は巨人頼みなのだ。
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