スポーツ
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スポーツ 2014年11月23日 15時00分
球界の盟主交代 巨人を蹴落としたソフトバンク100億円補強の全内幕(2)
それにしても「何でも欲しがる」あの巨人は、一体どこへ行ってしまったのか−−。今季はリーグ優勝こそ果たしたものの、CSでは阪神に4連敗し、日本シリーズ出場を逃した。今まで“球界の盟主”のメンツにかけて大補強を敢行してきたはずなのに…。 今年同様にリーグ優勝してCSで中日に敗れた2007年オフには、ヤクルトから4番ラミレスとエースのグライシンガーを強奪し、返す刀で横浜の守護神クルーンも。なりふり構わず、同一リーグのライバル下位球団からエースと抑えと主砲を獲得した。落合中日の前に2年連続で3位に沈んだ'11年オフには、ソフトバンクの左腕エース杉内俊哉投手と横浜の4番村田修一内野手をFAで獲得し、今シーズンまでの3連覇につながった。 ところが、今オフはとんと景気のいい話は聞こえてこない。当初こそ、やれオリックスの金子千尋投手、中日の山井大介投手、ロッテの成瀬善久投手、DeNAのグリエル内野手、楽天の嶋基宏捕手だのと景気が良かったが、次々に逃げられトーンダウン。日本テレビ関係者がため息交じりに話す。 「巨人がFA補強の柱に据えているのは、ヤクルトの相川亮二捕手とDeNAの金城龍彦外野手。ともに38歳で“重し”程度にはなるでしょうが、戦力としては二戦級だし華がない。札束にモノを言わせ、他球団の看板選手を狙い撃ちしてきたあの巨人は、今や見る影もありません。マスコミ業界のカネの流れは紙・テレビから電子媒体へ移行している。収益もそうです。渡辺恒雄最高顧問をもってしてもソフトバンク、いや今の孫さんには太刀打ちできません」 その孫オーナーの野望は巨人の『V9』を超えることと世界一の球団を作ることにある。補強策も松坂、グリエルにはとどまらない。 「広島を退団するバリントン投手と、日本球界復帰を希望している川崎宗則内野手(トロント・ブルージェイズ)も狙っています。バリントンは右尺骨神経炎で9月以降は離脱し、今季は9勝8敗に終わったが、ケガさえ治れば2ケタ計算できるし、今季で広島との2年契約が切れる。年俸1億3000万円ならお買い得という判断です。川崎はもともと球団のOBでもあり、ファンの人気も高い。以前と同じ2億4000万円をベースに呼び戻す方針です。現在の年俸は6000万円程度ですから、すんなり復帰するとみられています」(前出のテレビ局記者) 他にもアスレチックス傘下2AからFAになった中島裕之内野手に4年12億円、昨年6月に右肘の靭帯修復手術を受けたシカゴ・カブス藤川球児投手の獲得にも本腰を入れるなど、総額100億円の選手強化計画を打ち出している。 これだけカネをかけ、抜きんでた戦力を持つ球団を作る狙いはどこにあるのか。大手広告代理店幹部が孫オーナーの構想を明かす。 「アリババへの投資で得た8兆円と、同社の電子取引会社やヤフーの検索サイトを使って映画や動画配信サービスをスタートさせるようです。既に孫社長は米国の映画製作会社『レジェンダリー・エンターテインメント』に270億円を投資して合弁会社を設立し、スティーヴン・スピルバーグ氏が設立した映画製作会社のアニメ部門の買収交渉にも乗り出している。それと日本一どころか、メジャーとも渡り合えるソフトバンク・ホークス。この三つを柱に据えて、インターネットや携帯端末を通じて配信サービスするのです。中国の人口が13億5000万人、インドは12億5000万人。この2国だけで26億人というトンデモない市場が出来上がる。そのビジネスを成功させるために、巨人を超えて10連覇を果たし、日米ワールドシリーズを実現させようとしているのです」 球界の盟主交代は、止めようのない猛スピードで動き出している。
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スポーツ 2014年11月23日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(12)第三部・100を切るゴルフ実践編「パー3コースの攻略法(失敗談編)」
皆さん、お元気ですか? この連載も12回目、連載開始から3カ月が過ぎ、今年も残り僅かですね。 さて、今回は前回・11回目に綴った「パー3」編の失敗談を紹介します。勿論、ベースは私の失敗を綴りますが、「一般的にありがちな」失敗も合わせて紹介しておきますね。恐らく、その方が「あるある」という気持ちになり、よりリアルになると思います。 「パー3」コースは1打目が勝負−−みたいな風潮がありますよね。いきなり「グリーンに乗るか」「(グリーンに)乗らないか」…という感覚です。初心者、アマチュアの人は絶対、「パー3だとグリーンに乗せたい」ものです。だから(1打目を)打った瞬間にボールの行方が気になる。結果、パー3ほどヘッドアップが多いのです。 私も以前は打球が気になるのでヘッドアップしていました。自分のスイングが出来ていなく、ボールの行方ばかり気になるので顔が上がってしまう→ボールは大きく右に流れていきました。 ここで一つ面白い傾向をレクチャー。「パー3は初心者ほど右に飛ぶ」−−仲間は前のパーティなどを見て「(パー3コースで)右に行ったな〜と」と思ったら、打った人は初心者だと考えてもらっていいでしょう。変な意味では無く、これは仕方無い事。どうしても心理としてボールを追ってしまいがちになる。ヘッドアップは付き物なのです。 私の「やっちゃった」エピソードはフェアウェーが広く、全然関係のない所に池があるコースでのチョンボ。何とヘッドアップし過ぎて、普通に打ったら池にボールが吸い込まれたのです。選りに選ってヘッドアップしたので「右に飛んだ」のです。さすがにこの時は「あちゃー」となりました。 動揺した私は池の横から2打目を打つ時に「絶対乗せなきゃ」と今度は力み全開。またまた、ヘッドアップして今度は反対側にある池に突入…。グリーンを意識するとヘッドアップするので、第3打はグリーンには向かず、「とんでもない方向」に顔を向けて打ちました。ここでフェアウェーに戻った事がありました。 続いては池超えのパー3、「140ヤード」コースでの失敗談。これは最近の話です。7番ウッドで打つのがセオリーですが実は私、7番ウッドが好きでなく、どちらかといえば苦手です。だから、刻んで6番アイアンで120ヤード飛ばす事を考え、実行したのです。 残り20ヤード…。「グリーンにはサンドウェッジで乗せようかな」と思い、得意のサンドウェッジで「ベタピン」もしくは「チップイン」を狙う作戦に出ました。そうしたら力み過ぎて、グリーン目前にある池に…。当然、池の前から打ち直しですよね。「これはチップインしかない!」と思って再チャレンジを挑んだところ、また池…。結局、これが4回も続いてしまいました。 裏話的なところで4回も池に捕まった原因は集中力の問題。2回目の池ポチャで私の集中力が一気に切れました。打ち直しの3打目は「乗せれば良いや」と思ったのですが、今度は迷走。「力んだから緩めれば良い」という理屈ですが、ミスショットが尾を引いて「どう振って良いのか、何だか分からなくなった」のです。いわゆる「イップス」ですね。 見事、3打目は緩め過ぎ。4打目になり、私は「番手を変えよう」とようやく目を覚ましました。基本的にはバンカーショットのみに使用する56度というクラブをセレクトしました。このクラブ、かなりシャフトが倒れていてフェイスが開いています。ここでは「フルショット」。打球は「キューン」と真っ直ぐグリーンを捉えました。 余談ですがパットは1発で入れましたよ。ラッキーな事にこれが、前半の9番ホール目。お昼ご飯を食べて気分を切り替え、後半に臨みました。 欲を出し始めると、ホントに崩れる。簡単そうですが、これが意外と大変なのです。こういう連載を始めるとゴルフに行きたくなりますね。小塚桃子オフィシャルブログ「季節はずれのももリンダ」 http://ameblo.jp/koduka-momoko/
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スポーツ 2014年11月22日 18時00分
NPBの目算外れた!? スーパースターも呼んだのに…日米野球は超低視聴率連発!
11月10日にスタートした「2014 SUZUKI 日米野球シリーズ」(主催=NPB、MLB、MLB選手会、読売新聞社)が20日に閉幕した。 同シリーズは、10日に「壮行試合」として、侍ジャパンvsソフトバンク・日本ハム連合、11日に「日本プロ野球80周年記念試合」として、巨人・阪神連合vsMLBオールスターチームを開催。12日から、侍ジャパンvsMLBの試合を5戦行い、20日の同カードによる親善試合で幕を閉じた。 MLBからはオールスター戦6回出場のスーパースターであるロビンソン・カノ内野手(マリナーズ)を始め、ア・リーグ首位打者のホセ・アルトゥーベ内野手(アストロズ)、ナ・リーグ首位打者のジャスティン・モーノー内野手(ロッキーズ)、今季2ケタ勝利をマークした岩隈久志投手(マリナーズ)、マット・シューメーカー投手(エンゼルス)、ジェレミー・ガスリー投手(ロッキーズ)ら、それなりのメンバーが来日した。 同シリーズは壮行試合を含め、8試合すべてが地上波テレビで中継され、全戦、放送枠に収まらなかった場合は延長もされる力の入れようだった。 ところが、弾き出された視聴率(数字は以下、すべて関東地区)は、10日の壮行試合(フジテレビ)が4.9%、11日の巨・神vsMLB(日本テレビ)が7.2%。日米野球本戦は、第1戦(12日=日本テレビ)=8.7%、第2戦(14日=日本テレビ)=7.3%、第3戦(15日=日本テレビ)=9.0%、第4戦(16日=テレビ朝日)=6.5%、第5戦(18日=TBS)=6.4%。20日の親善試合(TBS)は6.2%で、ただの1試合も2ケタ台を獲ることはできないという惨たんたるものだった。 日米野球が開催されたのは8年ぶりだっただけに、主催のNPBとしても、半分の4試合を放送した読売新聞系の日テレとしても、完全に目算が外れた格好だ。 侍ジャパンは17年のWBCを見据えて、若手主体のメンバーで臨んだため、「オールスター」にはほど遠く、人気球団・巨人から代表メンバー入りしたのは坂本勇人内野手ただ1人。前田健太投手(広島)、大谷翔平投手(日本ハム)、藤浪晋太郎投手(阪神)らも選ばれたものの、このメンバーでは、視聴者の関心は得られなかったようだ。 こんなに、視聴率が獲れないのなら、今後の侍ジャパンの試合の放送権を獲得する局が付きづらく、かつ放映権料もダンピングされかねない。(落合一郎)
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スポーツ 2014年11月22日 15時00分
球界の盟主交代 巨人を蹴落としたソフトバンク100億円補強の全内幕(1)
「今オフの補強費用は青天井と聞いています。何しろ中国電子取引大手アリババへの投資で、20億円が8兆円に大化けしたばかり。軍資金は潤沢にある。ソフトバンクを球界の盟主にするためなら、選手獲得の予算は設けるべきではない。個人資産1兆8000億円、世界有数の資産家でもある孫オーナーは、事もなげに王貞治球団会長にそう話したそうです」(福岡のテレビ局記者) それもそうだろう。ソフトバンクの時価総額は11月5日時点で9兆円超。さらに同社が保有する上場株式の時価総額は12兆8000億円。ヤフー、ガンホーなど系列会社は1300社にも及ぶ。日銀が10月31日にマネー供給量を50兆円から80兆円に増やす金融緩和策を決めたことで世界同時株高となり、株価は急上昇。ソフトバンクの含み益も膨らむ一方で、100億円程度の補強費などまるで眼中にないようだ。 おかげでへそを曲げてしまったのが、日本一を花道に退任した秋山幸二前監督だという。球団は11月24日に福岡市内でVパレードを予定しているが、秋山氏は「今の自分は福岡の一市民」とかたくなに参加を固辞。青天井でカネが使えるなら、辞めるんじゃなかったという無言の抵抗である。 というのも、後継監督は“巨人・原辰徳監督”との情報が流れていたからだ。巨人は来季から松井秀喜監督にスイッチし、王貞治会長がポスト秋山として巨人から原監督を迎え入れる−−それが巨人に代わって『球界の盟主』をうかがう孫オーナーの野望という情報を耳にしていたのだ。 ところがどっこい、いざふたを開けてみたら西武時代の1年後輩、工藤公康氏が新監督に就任。自分のときは最大40億円だった補強費が、工藤監督には100億円。「話が違う」とムキになるのもうなずける。 そんなことには全く気にも留めず、工藤監督は秋山色一掃の狙いもあり、チームの血の入れ替えに躍起になっている。 新生ソフトバンクの“投打の顔”に期待するのは、メジャーでも大活躍した松坂大輔(ニューヨーク・メッツ)とキューバの主砲で今季途中から横浜DeNAに移籍し、打率.305の成績を残したユリエスキ・グリエル内野手だ。 トミー・ジョン手術を受け長期離脱していた松坂だが、今季はメッツで34試合に登板して3勝3敗1セーブ。右肘が回復したばかりか、メッツとの契約も今季で切れた。 「松坂は先発が約束される日本球界復帰を希望しており、古巣の西武と地元の横浜DeNAが有力視されていました。しかし、ソフトバンクが西武のOBでもある工藤氏を監督に迎えたことで形勢が逆転したのです。夫人の倫世さんは元日本テレビの看板女子アナで王会長とは旧知の間柄。しかも福岡県出身。今季の松坂の年俸は1億5000万円で、西武などの評価も同額程度。一方、ソフトバンクは年俸倍増どころか、5年20億円の提示をしているそうで、たとえ巨人が割って入ろうにも金額的に手が出ません」(スポーツ紙デスク) そんな巨人が何とか一矢報いようとしているのが、今年6月、DeNAに途中入団したグリエル。キューバ政府の海外派遣解禁の方針転換で来日したが、DeNAとの契約は今季終了までで来季は再入札になる。 「当然、DeNAは残留を希望しており、年俸3億5000万円で打診している。しかし、ソフトバンクは4年16億円の提示を予定しており、とても勝負にならない。ソフトバンクにはスタンリッジ、ウルフ、サファテの3投手と主砲の李大浩の外国人4選手がいるが、今年6月に右肘の手術を受けたウルフは開幕に間に合わない。ウルフの代役を松坂に託し、三遊間をグリエルで強化する方針です。巨人もグリエルを高く評価しており、今年も獲得に乗り出したが、DeNAにさらわれた。しかし、二塁に期待したFA片岡治大が結果を残せなかったことから、再度グリエルに白羽の矢を立てているのです。ところが、ソフトバンクを上回る金額を出せないばかりか、グリエルもキューバもDeNAに恩義を感じており、同じリーグの巨人入りは選択肢にない、と否定的なのです」(キューバ野球に詳しいスポーツライター)
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スポーツ 2014年11月21日 16時30分
非情通告・吉川を巨人が獲得した真相
前中日・吉川大幾内野手(22)の巨人入りが決定した。 中日を解雇された真相を巡り、さまざまな憶測が飛び交っている。吉川は若手育成のフェニックスリーグ(宮崎)に参加したが、練習態度の怠慢さが谷繁元信・兼任監督の逆鱗に触れ、強制帰還させられたという。戦力外の非情通告を受けたのはその後の10月30日である。 「中日が堂上(剛裕)、中田(亮二)ら10選手(育成を含む)に戦力外を通告したのは、10月1日。時系列で考えると、そのあとの10月6日からフェニックスリーグは試合を行っており、吉川が強制帰還を命じられたのは同19日。ナゴヤ球場施設内で個人練習していたところを呼び出され、『戦力外』でした。若手、中堅は、フェニックスリーグのメンバーに選ばれると、『来年も契約してもらえるんだな』と安堵します。吉川を解雇した理由が勘繰られるのも無理はない」(プロ野球解説者) 報道によれば、吉川に「来季の構想に入っていない」と告げたのは、落合博満GMだという。 「中日OBの立浪和義氏が次期監督の含みを持って、コーチ入閣できないかと暗躍しているとの情報も交錯しています。立浪氏は吉川にとって、母校・PL学園の大先輩。今も吉川に強い影響力を持っているとされ、その関係を嫌ったとも推測されています」(球界関係者) 立浪氏の復帰に強い嫌悪感を示しているとされるのが、落合GMの『最大の理解者』であり、後ろ楯でもある白井文吾・中日オーナーだ。立浪氏が現役を引退した09年オフ、当時監督だった落合GMは、背番号『3』を森野将彦に継承させようとした。しかし、森野がそれを固辞し、落合GMが怒ったとの報道があった。『ミスタードラゴンズ』とも称された立浪氏をスタメンから外したのも、監督・落合だった。吉川がそのトバッチリを食ったとする話は、たしかに“一本の線”でつながる。 しかし、落合GMがそんな感情的な言動を取るだろうか。 「落合GMは堂上たちに『戦力外』を通告する際、同席していません」(前出・同) 中日OBの1人によれば、落合GMが直接、戦力外を通告したのは川崎憲次郎氏だけだったという(監督時代)。川崎氏の実績に配慮したとのことだが、今回、吉川氏への落合GM自らによる直接通告は、やはり異例ということになる。 「ドラフトで社会人の内野手、石川駿(24=JX-ENEOS)、遠藤一星(25=東京ガス)の入団が確実となりました。年齢的に見て、落合GMは即戦力と判断しているはず」(前出・プロ野球解説者) 先の時系列に、ドラフト会議(10月23日)を加えれば、最初の解雇通告と『吉川への非情通告』の間に、それが入る。ドラフト直後、遠藤が7位という下位指名を受け、プロ入り後の不安を口にしていた。その遠藤の説得に成功し、チーム登録の内野手に余剰人員が出たとも考えられるが…。 「谷繁監督が将来のクリーンアップ候補と期待している若手内野手は、高橋周平(20)です。3年目の高橋が4年目の吉川に取って代わったとも解釈できます」(前出・関係者) 真相は分からない。だが、昨年の井端弘和に続き、吉川、堂上剛裕(29)と中日勢3人が原巨人に流れた。「チーム情報がある程度握られるのは覚悟しなければならない」とこぼすスタッフもいないわけではなかった。
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スポーツ 2014年11月21日 15時00分
プロ野球トライアウトで前DeNA勢に熱視線 現役選手であり続けるために躍動
11月9日、2014年の『第1回12球団合同トライアウト』が静岡県草薙球場で開催された。 今年は投手34人、野手25人の計59人が参加。会場では例年以上に独立リーグの編成担当者の姿が多く見受けられた。北陸・上信越地区で活動してきた『ルートインBCリーグ』に来季は埼玉、福島の球団が加わり、8球団2リーグ制となる。チーム数、試合数が増えれば、既存の6球団も選手数の増員をしなければならない。群馬ダイヤモンドペガサス(ルートインBCリーグ)のシニアディレクターに就任したアレックス・ラミレス氏も視察に訪れていた。 「受験選手はNPB復帰を目指しています。スカウティングの優先順位もNPBにあると思います。NPBのスカウティングが終わるのを待ってからになると思いますが、わたしたちもきょうの調査報告をまとめ、動き出したいと思っています」 ラミレス氏はトライアウト終了後の囲み会見に応じ、そう話していた。 また、今年のトライアウトは例年以上に「レベルが高かった」(米スカウト)という。その証拠に、ベンチ裏でこんな声も聞かれた。 「使える奴、いっぱいいるじゃん!」 トライアウトは12球団が立ち回りで担当となり、ブルペン捕手やトレーナー、フロント職員を派遣する。今年はそれを巨人が務めたのだが、次年度も契約を交わす現役投手のボールを捕ってきたブルペン捕手陣がそう言うのだから、受験選手たちにこれ以上に心強いエールはないだろう。 NPBを含め、各スカウトが注目していたのはDeNAを解雇された投手たちだった。10月3日にDeNAは11人の投手に戦力外を通告した。高田繁GMは「ファームでの登板機会はドラフト上位の若手や1軍からの再調整組がどうしても優先されるからね。これだけ(投手の人数が)多いと…」と、アンバランスな選手構成を嘆いていた。投手難に泣かされた旧ベイスターズ時代の負の遺産とも言える。そんな煽りを受けて解雇された投手の中で、ネット裏のスカウト陣が表情を一変させた選手がいた。陳冠宇(24=左投左打)である。実績のある藤井秀悟(37)、小林太志(31)に対しても、「まだ使える」と見たスカウトも多かった。 まだ23歳でDeNAから戦力外になった左腕の真下貴之はこう語っていた。 「今年の6月くらいから全然投げさせてもらえなくて…。こうなることは何となく分かっていました。でも、下を向いていても始まらないし、むしろ吹っ切れたというか、きょうに至るまでの約1カ月、前を向いて練習することができました」 その他のDeNAを解雇された伊藤拓郎(21)、冨田康祐(26)、旧ベイスターズ最後の1位指名投手の北方悠誠(20)も前向きな気持ちを語っていた。若い投手には覚醒するまでの“啓蟄(けいちつ)の時間”も必要なのだ。 ベテランの藤井の言葉が興味深い。藤井は自身の登板前に投げた江尻慎太郎(37=福岡ソフトバンク)と自分のことを引き合いに出して、『トライアウトとは』を説明してくれた。 「彼が(投手の)良い流れを作ってくれて、その後に出た自分がフォアボールを出しちゃって。バッターも打ちたいはずだし、自分はちゃんと腕を振って投げられるというところをアピールしたつもりですが、こういうテスト形式のルールもあって。でも、選手の側は与えられたチャンスのなかでアピールするしかなくて」 トライアウトは『カウント1ボール1ストライク』から開始する。投手に与えられたチャンスは『対バッター4人』。この限られた対戦のなかで、藤井のような先発タイプの投手が持ち味を発揮するのは難しい。彼らに野球が続けられる機会がまた与えられればいいのだが…。(スポーツライター・美山和也/写真・佐藤基広)
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スポーツ 2014年11月20日 15時30分
12球団合同トライアウト 2014年 再起を目指す男たち(ネット裏情報)
今年度の『第1回 12球団合同トライアウト』から5日後の11月14日、巨人が中日を戦力外となった吉川大幾内野手(22)の獲得を発表した。吉川は2010年、ドラフト2位で指名され、母校・PL学園の先輩が付けていた『背番号3』を継承するなど、将来を嘱望された若手の1人だった。 吉川は若手育成の登竜門とも言うべくフェニックスリーグに参加したが、途中で強制帰還を食らった。一部報道によれば、練習態度が悪く、首脳陣の逆鱗に触れたという。名古屋の二軍施設で練習していたところを呼び出され、非情の通告を受けた。フェニックスリーグの取材で宮崎入りした取材記者によれば、「吉川解雇の一報を聞かされた中日ナインは驚いていた」そうだ。 その吉川がドラフト候補だったころのスクラップ帳を見直してみた。<PL学園が今季初実戦を行い、10球団のスカウトが訪れた。−省略−吉川は4打数1安打、巨人・益田明典スカウトは「足、肩、打撃がいいのは分かっている。夏まで見ていく」と目を細めていた>(10年3月15日付/日刊スポーツ) “4年前の恋人”が戦力外になれば、興味を持たないはずがない。 「練習態度に問題があったとする報道が本当だとしても、解雇の理由はそれだけなのか? 何か別の理由もあるのでは…」 そう勘繰るメディアもいないわけではないが、吉川はトライアウトを受験していない。過去、トライアウト受験を避け、解禁後の個別交渉で移籍先を決めた戦力外選手もいないわけではなかったが、その多くはベテラン選手である。今年度のトライアウトの受験者リストを見てみると、59人中19人。20代の出場機会に恵まれなかった選手が「自己アピールするチャンス」とも捉えられる。しかし、去る11日には、楽天が前西武・山崎浩司内野手(34)、前DeNA・藤江均投手(28)の獲得を発表した。事情は異なるが、同日、やはり広島が新井貴浩内野手(37)の獲得を決めた。第2回トライアウトを前に、北方悠誠投手(20=前DeNA)がソフトバンクの入団テストに招かれ、東野峻投手(28=前オリックス)のDeNA入りも決まった。また、巨人入団テストを受けていた堂上剛裕外野手(29=前中日)の“合格”も確実となった(17日時点)。東野、堂上はともかく、トライアウト未受験者の去就が先に決まるのはいかがなものだろうか。 トライアウトが実施されたのは、01年。球界再編で揺れた04年、選手会はトライアウト前に球団が独自の入団テストを行わないよう、経営陣側と申し合わせをした。トライアウト実施後、自軍の入団テストに選手を呼び寄せるのはルール違反ではない。但し、「改めてテストしたい」とは、現行のトライアウトでは「受験選手の見極めることができない」と言っているのも同じである。戦力外通告を受けた選手(自由契約)の一本釣りは悪いことではない。むしろ、必要と判断されたのだから、選手にとっては有り難い限りである。しかし、時期を考えるべきではないだろうか。 トライアウトの内容の見直し、個別交渉のタイミングについて、選手会と経営陣がもう一度話し合うべきである。でなければ、トライアウトは形骸化してしまうだろう。(了/スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2014年11月20日 15時00分
元ドラ1、元新人王、巨人の元開幕投手−− 現役続行へ、気持ちに区切りを付けるため、それぞれのトライアウト
戦力外を通告された選手にとって、トライアウトは野球人生を振り返る時間ともなるようだ。俺はまだ燃え尽きていない。現役を続けたい…。11月9日に行われたトライアウトでは「こんな野球のことばかり考えた時間はなかった」と語る選手も多かった。 前日本ハムの村田和哉外野手(29)が背走してのスーパーキャッチを見せれば、星秀和(27=元西武)は内野ゴロで一塁にヘッドスライディングをして観客を沸かせた。真剣勝負の野球は、これが最後かもしれない−−。そんな思いが受験選手59人に緊張感を与えていたようだ。 この日、受験投手で最速の145キロをマークした前ソフトバンクの江尻慎太郎(37)は、登板後すぐの取材要請にも応じてくれた。 「体が動くところを見せようと。(来年)38歳になるけど、『まだ元気です』ってところを見せるため、真っ直ぐにこだわって、それを(各球団編成に)見てもらえれば。2回目のトライアウト(22日)? 受けないと思う」 今後に関しては「家族とも相談して」と話していたが、「オファーがあれば、それに越したことはない。あると信じて」と、野球愛を吐露していた。 「これがラスト登板かもって、マウンドに行ってから気がついた(笑)。最後のマウンドが室内ではなく、球場でやれたので良かった」 江尻はこんな達成感も口にしていた。同日朝の天気は雨。開始当初は室内練習場でウォーミングアップと野手ノックが行われていたが、天候の回復が見込まれたところで球場職員が必死にグラウンドを整えたのだ。 前オリックス投手の八木智哉(31)はベンチ裏に引き上げるなり、「やった」、「疲れた」と叫び、その場でしゃがみ込んでしまった。打者4人に対して、奪三振1。ヒット性の当たりは1本も許していない。 「マウンドに行ったら、変に緊張するんじゃないかと思ったけど、いい緊張感を持って投げられた。やるべきことはやった」 八木が繰り返して口にしたのは「気持ちで投げた」という言葉。八木と同じく一軍実績の豊富な藤井秀悟(37)は2四球と振るわなかったが、彼のグラブには『野球小僧』の4文字が刺繍されていた。まるでそれは野球と長く向き合ってきた証でもあるようだ。 伊藤拓郎投手(21=前DeNA)はトライアウト本番に臨むまでの約1カ月間について、こう語っている。 「色々なトレーニングをしてきました。ピッチングについて教えてもらったり、人との繋がりを感じた1カ月間でした」 2年前までチームトレーナーを務めていた恩人が自ら練習相手を買って出てくれたという。伊藤以外のDeNA受験投手たちは、チームメイトが登板するとき、三塁側ベンチに入って檄を飛ばしていた。前DeNAの陳冠宇(24が登板したときには、「高田、こんなにいい投手じゃないかよぉ〜」のヤジがスタンドから響いた。ヒット1本を許したが、「陳に興味がある」と言い切ったスカウトも実際にいたほどだ。 バックネット直撃の暴投を見せた北方悠誠(20=前DeNA)は、シーズン中も制球難に苦しんだことを打ち明けている。 「自分はイップスです。でも、下を向いていても始まらないし、ボールを投げないで調整したり、野球以外のトレーニングもやったり…。これまで必死にやったけど結果が出ていなかったので、だったら新しいものに挑戦しないと」 DeNAなど数球団が興味を示した東野峻(28=前オリックス)は、連続三振を奪うなど格の違いを見せつけた。 「真っすぐの力強さをアピールできた。28(歳)なのでまだやりたい。最後になるかもしれないと気持ちを出した。新しい自分も見せたい」 東野はスライダーに定評のある投手だったが、この日はフォークを多用して投球に幅があるところも見せている。 気持ち、新しい自分…。生き残りを懸けた男たちは、今までとは違う自分への第一歩を踏み出していた。(スポーツライター・美山和也/写真・佐藤基広)
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スポーツ 2014年11月19日 15時00分
出稽古はたったの1週間 白11月場所で歴代最多32勝目への大不安
今年納めの九州場所(福岡国際センター)が11月9日から始まった。昭和以降最速の入幕2場所目で関脇に駆け上がった逸ノ城が再び旋風を巻き起こすか注目されているが、大鵬の持つ史上最多32回優勝にあと“1”と迫っている横綱・白鵬からも目が離せない。 初日、平成9年以来17年ぶりの“満員御礼”が下がるなど、福岡でも大相撲人気はうなぎ上り。しかし、場所前の稽古はどの力士も低調だった。中でも人気者の逸ノ城は帯状疱疹で秋巡業後半を休場した上、福岡入り後も下半身の違和感を訴え、ついに予定していた出稽古は1日もなかった。 このトラブル続きの若手に歩調を合わせるように白鵬の稽古熱もいまひとつ。このところ稽古期間が短くなり、稽古量も落ちてきているが、この場所は特にひどかった。秋巡業中はほとんど稽古らしい稽古はせず、やっと動き出したのは福岡入り後の10月29日になってから。 「実質的な稽古期間は1週間程度。それも今場所は出稽古を極力セーブ。デリバリー稽古と称して11月4日には琴奨菊と豊ノ島、5日は友綱部屋の力士や蒼国来を電話で自分の部屋に呼んで汗を流していました。稽古量は2日間で30番余りと相変わらず少な目。こんな稽古で大丈夫かな、と心配になるぐらいでした」(担当記者) 唯一、出稽古に出掛けたのは6日の境川部屋。3連敗中の豪栄道と手合わせして攻略法を探るためだったが、残念ながらお目当ての相手は体のケアのために東京に帰って留守。「いやあ、肩すかしを食らったな」と苦笑いする一幕もあった。 こんな稽古でも、目下3連覇中なのだから文句はあるまい、と言われればそれまでだが、この数場所、一時のぶっちぎり独走が影を潜め、混戦をやっと勝ち抜くという苦戦が目立っているのも事実。もう年齢的に無理が利かなくなってきているのか、それとも単なる手抜きなのか。 大鵬は白鵬が最も尊敬する横綱。せめて肩を並べるときぐらいは、「さすが白鵬」と言われる、内容の濃い場所を期待したいものだ。
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スポーツ 2014年11月18日 15時30分
12球団合同トライアウト 2014年 再起を目指す男たち(前福岡ソフトバンク・江尻慎太郎編)
「来て良かった」 『第1回12球団合同トライアウト』(11月9日)のシート打撃・第3組目に登板した江尻慎太郎(37)は安堵の笑みを浮かべ、そう答えていた。打者4人に対し、奪三振1、投ゴロ1、捕邪飛1、二飛。完璧に抑えてみせた。しかし、江尻がみせたのは『ベテランの配球術』ではない。「気持ちで投げた」と言う。 −−ピッチングを振り返って? 「真っ直ぐを元気良くみせないとダメだと思った。来年38歳になるピッチャーが変化球をたくさん見せるよりも、真っ直ぐで抑えられるところを見せた方がアピールになるじゃないですか」 −−145キロが出たが? 「(今日投げた)球数のうち、3分の1以上は真っ直ぐだったんじゃないですかね? 色々なことができますよというのも見せつつ、(真っ直ぐは)こだわっていた部分なので」 球速が投手の力量をはかる全てではないが、145キロは受験投手の最速数値である。 江尻は2001年、自由獲得枠で日本ハムファイターズに入団。プロ3年目の04年から先発陣の一角を任され、07年以降はリリーフとして活躍してきた。10年シーズン序盤にDeNAにトレード移籍し、12年11月に福岡ソフトバンクへ。今季は若手の頭角もあり、一軍登板は僅か3試合と激減した。チームHPによれば、最後の一軍公式戦登板は8月15日。二軍戦39試合に投げているものの、シーズン後半は若手に出場機会を譲ることの方が多かったようだ。 実戦から遠ざかっていただけに、トライアウトに臨むまでの短い期間、調整も難しかったのではないだろうか。「来て良かった」の言葉には、現役を続けるべきか否かの迷い、短期間でベストコンディションに戻せるかどうかの不安と戦ってきた思いも秘められていたようだ。 トライアウトの受験者の大半は、20代の若手や出場機会に恵まれなかった中堅どころだ。彼らは走好守の長所をアピールすればいいが、ベテランは違う。「まだ体が衰えていない」という“若さ”はもちろんだが、実戦で結果を残せる確証を見せなければならない。救援陣に不安を抱えるチームは今日の江尻に好印象を持ったのではないだろうか。 今年のトライアウトから『選手家族』なるプレス証が設けられた。選手の奥さん、子供、兄弟と思われる人たちがファン非公開のブルペンやベンチ裏を往来していたが、それに批判的な報道陣もいないわけではなかった。 しかし、トライアウト受験選手は退路を断って、この日に臨んでいる。ベテランであれば、球団の通告を黙って受け入れていれば、近い将来のコーチ帰還も可能だったはず。いや、長年の功労に応え、「翌年からフロント入り」なんてこともあったのではないだろうか。トライアウト受験選手には長年の功労を讃えるセレモニーもない。このトライアウトが『引退試合』ということにもなりかねないのだ。そう考えれば、家族の球場入りは当然の配慮ではないだろうか。 受験選手の多くは『戦力外』を通告された後、自身の野球人生を振り返る。「こんなに野球が好きだったのか」と再認識し、トライアウトに挑戦する。NPB復帰が果たされなくても、条件の良くない独立リーグや海外チームからのオファーに応じるのはそのためだ。ベテランに完全燃焼できる機会が与えられることを信じたい。(スポーツライター・美山和也)
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