同シリーズは、10日に「壮行試合」として、侍ジャパンvsソフトバンク・日本ハム連合、11日に「日本プロ野球80周年記念試合」として、巨人・阪神連合vsMLBオールスターチームを開催。12日から、侍ジャパンvsMLBの試合を5戦行い、20日の同カードによる親善試合で幕を閉じた。
MLBからはオールスター戦6回出場のスーパースターであるロビンソン・カノ内野手(マリナーズ)を始め、ア・リーグ首位打者のホセ・アルトゥーベ内野手(アストロズ)、ナ・リーグ首位打者のジャスティン・モーノー内野手(ロッキーズ)、今季2ケタ勝利をマークした岩隈久志投手(マリナーズ)、マット・シューメーカー投手(エンゼルス)、ジェレミー・ガスリー投手(ロッキーズ)ら、それなりのメンバーが来日した。
同シリーズは壮行試合を含め、8試合すべてが地上波テレビで中継され、全戦、放送枠に収まらなかった場合は延長もされる力の入れようだった。
ところが、弾き出された視聴率(数字は以下、すべて関東地区)は、10日の壮行試合(フジテレビ)が4.9%、11日の巨・神vsMLB(日本テレビ)が7.2%。日米野球本戦は、第1戦(12日=日本テレビ)=8.7%、第2戦(14日=日本テレビ)=7.3%、第3戦(15日=日本テレビ)=9.0%、第4戦(16日=テレビ朝日)=6.5%、第5戦(18日=TBS)=6.4%。20日の親善試合(TBS)は6.2%で、ただの1試合も2ケタ台を獲ることはできないという惨たんたるものだった。
日米野球が開催されたのは8年ぶりだっただけに、主催のNPBとしても、半分の4試合を放送した読売新聞系の日テレとしても、完全に目算が外れた格好だ。
侍ジャパンは17年のWBCを見据えて、若手主体のメンバーで臨んだため、「オールスター」にはほど遠く、人気球団・巨人から代表メンバー入りしたのは坂本勇人内野手ただ1人。前田健太投手(広島)、大谷翔平投手(日本ハム)、藤浪晋太郎投手(阪神)らも選ばれたものの、このメンバーでは、視聴者の関心は得られなかったようだ。
こんなに、視聴率が獲れないのなら、今後の侍ジャパンの試合の放送権を獲得する局が付きづらく、かつ放映権料もダンピングされかねない。
(落合一郎)