スポーツ
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スポーツ 2014年12月08日 15時00分
オリックス・金子争奪最終局面 本命中日、対抗楽天、大穴阪神
『国内FA』と『ポスティングシステムによる米球界挑戦』のWブッキングを仕掛けたオリックス・金子千尋投手の今後を占う意味で、11月21日は大きな分岐点となったようだ。 同日、金子は日米野球を終えて帰阪した。空港で記者団に囲まれ、去就について質問されると、「それをこれから考える」と返すだけ。“時の人”となり、金子のマスコミ嫌いと口ベタもクローズアップされたが、米メディアは「あんな調子ではメジャーリーグでやっていけない」と苦言を呈していた。 しかし、瀬戸山隆三球団本部長はこう対応してくれた。「できたら、今年のうちに…」。残留交渉を年内に行うと明言したのだ。 「金子はマスコミ嫌いだが、ウソは付かない。米挑戦の確固たる信念が感じられないので、本当に決めかねているのでは」(在阪記者) 金子争奪戦から巨人がリタイアし、ソフトバンクは一歩引いて“様子見”している。国内では、本命中日、対抗楽天、大穴が阪神といったところだろうか。 「金子は中日の地元財界でもある社会人トヨタの出身で、当時の同僚である吉見もいます。落合GMは『FAは選手の当然の権利』とし、2、3年後に米挑戦で退団してしまう選手でも認めるとの考えを持っています。中日が本命に躍り出たのは、そういった理由からです」(同) しかし、中日が頼りとする“地元ルート”は機能しないかもしれない。 「地元財界の全てが落合GMに加勢するとは限りません。トヨタルートには楽天の星野仙一シニアアドバイザーと親密な者も多い。星野氏はそのパイプを使って動き出すタイミングを見計らっています」(関係者) 一方、阪神は金子がオリックスに入団したときの担当、熊野輝光スカウトを引き入れている。それ以外は特に何も伝えられていなかったが、ここにきて一発逆転の可能性が高まってきた。 「11月19日、中村勝広GMが金子の代理人と会っています。かなり突っ込んだ情報を得ることに成功したのです」(チーム関係者) 金子は12月中に国内球団との直接交渉に応じる予定。金子が何を求めてFAを行使したのか、それを知っているのは今のところ阪神だけだ。 「日米野球の序盤、日本の投手の大半は『国際球の違和感』を口にしていました。金子もその一人です。本当に米移籍の準備をしているのか疑問です」(スポーツライター・飯山満氏) メジャーリーグ公式サイト『MLB.com』の注目FA投手欄に金子の名前はない。オリックスが提示した残留条件は3年15億円だが、注目されるのが苦手な金子にとっては、残留が最良の選択かもしれない。
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スポーツ 2014年12月07日 15時00分
俺達のプロレスTHEレジェンド 第49R 興行主から技術と経験を重用された実力者〈マサ斎藤〉
マサ斎藤とアントニオ猪木の“巌流島決戦”が行われたのは、1987年10月のこと。はや四半世紀以上が過ぎたが、いまだ強烈なインパクトとともにこれを記憶する人は多いだろう。 この年、マサ斎藤は海賊ガスパーの乱入により観客の暴動を招いた不可解試合と、その再戦となったノーロープ手錠デスマッチ、IWGPリーグ決勝戦(この大会よりIWGPヘビー級王座を制定)と、猪木との重要な試合を立て続けにこなしていて、巌流島はその最終決着戦的な位置付けにあった。 とはいえファンの間に「またマサ斎藤?」というマンネリ気味の感情があったのも事実である。 ファンが望む前田日明とのシングルマッチは実現しないまま。近い将来、新日に本格復帰となる長州力との対戦も期待されていた。そんな中にあって、猪木とマサはいったんナウリーダー軍として世代抗争での共闘姿勢を見せていながら、再度両者が闘う、その意義からして曖昧だった。 それでも猪木が「巌流島での無観客試合」という未体験の試みに際してマサを指名したのは、恐らく「マサなら安心して任せられる」という考えがあってのことだろう。 もしこれが、同年に初来日したクラッシャー・バンバン・ビガロが相手であったなら、2時間を超える長丁場はもたないだろうし、そもそも“決闘”というムードを作ることすらかなわなかったはずだ。また、レフェリーの仕切りや観客の声で試合のリズムをつくることもできない状況なのだから、まだまだ若い前田が相手というのも、きっと難しかっただろう。 「しかもこのとき、猪木の体調は最悪。40度近い発熱と、試合途中には右肩の脱臼もあったらしい。そんな猪木をリードし、試合を形作ったのはマサの力があってこそでしょう」(プロレス記者)。 ちなみにこの試合、マサが松明にぶつけられる場面の印象が強いものの、フィニッシュはそれからまだしばらく闘った後の猪木のスリーパーホールド。満身創痍の猪木を引き立て、なおかつ試合を最後までダレさせなかったのはさすがとしか言いようがない。 実際、マサにはどんな状況にも対応できるだけの技術と経験があった。 技術面でいえば、レスリング東京五輪代表の実績からも疑いの余地はなく、経験でいってもアメリカでは数えきれないほどの修羅場をくぐってきている。 「ムタやカブキのようにギミックでスターとなったのも立派なことですが、マサのアメリカでの活躍はそれらと一味違います」(同・記者) マサがアメリカで獲得したタイトルにはタッグ王座が多く、これは興行の脇を固める人材として重用されていたことの証である。 「特にレスリング技術に長けた選手が好まれたAWAにおいては、帝王ニック・ボックウィンクルのパートナーまで務めるほど高く評価されていました」(同) 日本人という属性に関係なく現地のマットに溶け込んでいたともいえよう。 そのAWAでは、ヘビー級王座にも挑戦するなどメーンキャストの一員となったが、そこで予期せぬ事態に巻き込まれる。'85年、警察官への暴行容疑により収監されてしまったのだ。 重量挙げ五輪代表からプロレス入りしたものの日本ではイマイチ振るわなかったケン・パテラが器物破損の嫌疑を受け、これを逮捕しようと宿泊ホテルにアメリカンポリスたちが踏み込むと、同室のマサがこれを次々となぎ倒した…というのが巷間伝わる武勇伝だ(実際にはマサは手を出していないとの説もある)。 残念なのは、このときの1年6カ月に及ぶ監獄生活のため、アメリカでの選手活動が中断してしまったこと。40代半ばで選手寿命もそろそろ終盤という大事な時期で、この直前までロード・ウォリアーズやハルク・ホーガンとも抗争していたマサが、アメリカマットでどこまでキャリアアップしていたかは興味深いところである。 ただ、そうなればアメリカでの活動が主体となるだろうから、巌流島決戦が行われなかった可能性は高い。また、その後にマサがスカウトして日本マットに送り込んだビッグバン・ベイダーの来日もなかったかもしれず、きっとプロレスの歴史は大きく様変わりしていたことだろう。〈マサ斎藤〉 1942年、東京都出身。本名は斎藤昌典。明治大学在学中にレスリング日本代表として東京五輪に出場。卒業後の'65年に日本プロレス入り。東京プロレスに参加するも崩壊後は渡米してフリーに。猪木のライバルや維新軍の参謀として活躍。'99年引退。
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スポーツ 2014年12月07日 10時00分
小塚桃子ゴルフ連載(14)第三部・100を切るゴルフ実践編「パー4コースの攻略法(コースマネジメント編)」
皆さん、こんにちは。何度も何度も繰り返しますが、今年もあと少し。いよいよカウントダウンですね。 2014年もそろそろ終わりと思うと寂しいですが、実は今が、スポーツをするには絶好の季節。夏場の暑さに比べればゴルフをするのは最適な季節です。 さて今回は前回の延長戦。「パー4コースの攻略法」です。実践について綴っていきますね。 第一打…つまり一番大事なのは1打目をフェアウェイに落とす事。セカンドショット(2打目)の事を考えて、まずはセカンドが打ちやすい所に落とす事を心がけます。例えば右の森超えのコース。第1打では強引に森超えを狙ってはいけません。まずはセカンドを意識してフェアウェイ…森を狙わず遠回りして刻む事を意識します。第1打は中央キープ…ここを狙いたい。森やグリーンは頭に入れない事が大事です。すると、2打目はどこを狙えばいいか−−という案が如実に生まれます。 第1打目で森を意識して、森超えを画策したら、大体、気持ちがめちゃくちゃになります。というのも森超えは滅多にできませんから。やはり2打目を考えてファーストショットに臨む、これこそがコースマネジメントですね。 ただ、ストレートホールでしたら何も考えず、ピンだけを意識するケースもあります。この場合は、第1打目をいかに飛ばすか−−矛盾しますが、この方が賢明でしょう。ただ、真っ直ぐの何にもないコースは滅多にありません。運良く、そんなコースに出会ったら、迷わずパーを取りに行きましょう。勿論、ファーストショットは飛距離重視といっても力まない程度で…。 第1打目を「ここに落とすか」、「あそこに落とすか」で今後の状況が一変します。ピンの脇に大きな森があったとします。バーディを取ってスコアを伸ばしたいところですが、ここは我慢。ここに打って→ここに打って…というように刻むことが理想。3打目でグリーンを捕らえられる場所までボールを引き上げる…この感じが大事ですね。焦って狙ってはいけません。「パーで良し!」が大原則です。 基本的には、第1打を打てばピンが見えます…そうすると、ピンめがけて真っ直ぐに打つ。これが第2打…このショットがハマればツーオンです。けれど、最初から「イーグル狙い」…これは良くない。「ここに打ったらワンオン。一気にカップを狙う…」こういった考えはよくあり、理解出来ますが、そもそもゴルフは「積み重ね」が大事なスポーツ。次の展開を考えながらプレーしましょう。 パー4の難しい所はコースマネジメント。しかし、それが一番大事でゴルフの基本だと思います。私自身、以前こんな失敗をしました。 ドッグレッグでキャディさんに「OBになるから170までしか飛ばしちゃダメですよ」と言われているのに、「大丈夫。軽めに打つから」と、こんな時に限って調子が良くてヘッドのド芯にボールが当たり、170ヤードを簡単に超えてしまい、結果、OBになってしまいました。 最後に木超えのレクチャーです。木と木の間を狙います。そういう場合は飛ばすのではなく、一番大きいクラブ−−例えば6番アイアンなどでパターの様に転がします。「転がす」という行為はパターと同じ感じで、飛ばすよりも正確です。 とはいえ、転がす事は距離も出ませんし、格好が悪いですよね。もっと言えば、「打数がもったいない」…。 私も「転がす」極意を得たのはつい最近です。それまでは先生から「コースマネジメントとしてここは転がすのが一番だよ」と言われても「無理無理無理。私、そういう打ち方やった事が無い。普通に打っても大丈夫」と拒否。貴重なアドバイスを無視して、ショットで打ったのですが、案の定、木に当たって戻って来た…こういったケースは本当に多くありましたね。 その経験値から学んだのが「転がし」の極意。難しいと思ったら、転がして出す−−貴重なプレーですよ。*カメラマン波田佳典小塚桃子オフィシャルブログ「季節はずれのももリンダ」 http://ameblo.jp/koduka-momoko/
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スポーツ 2014年12月06日 18時00分
ブーイングを跳ね返せるか!? 大久保新監督の“プチ・チーム革命”
秋季キャンプを終え、大久保博元・新監督(47)は「百点満点!」と、その手応えを声高に言い切った。他球団と比べても、中身の濃いキャンプになったと思う。投内連係プレーをメインとしたサインプレー、実戦形式の中継プレーが目立ったが、単にその練習時間を長く割いたわけではない。個人練習から実戦形式に移り、サインプレーなどの組織野球へ。その流れを『1つのプログラム』を見れば、東北楽天ゴールデンイーグルスはそれを3往復した計算になる。コーチ人事がきちんと決まったのはキャンプ中盤(11月10日)。新体制が整っていない状況で、これだけのキャンプをやってのけたのだから、大久保監督は“タダモノ”ではないのかもしれない。 大久保監督が秋季キャンプを充実させた背景を探ってみた。 二軍監督、担当コーチなどを歴任し、チームや選手の状況を把握している。『内部昇格』という点では、東京ヤクルト・真中満、埼玉西武・田辺徳雄、広島東洋・緒方孝市の3人の新監督と同じだ。他球団の秋季キャンプを全て見たわけではないが、大久保楽天の秋季キャンプは、他の内部昇格監督のチームとも異なるのだ。 「一般論として、内部昇格で監督が決まったチームは秋季キャンプで特別なことをする必要がありません。選手も監督の性格が分かっているし、監督も選手の力量を分かっているので、秋季キャンプは『来季への調整』の意味合いが強くなります」(プロ野球解説者) それに対し、外部招聘で着任した新監督は『自身の考え』『野球スタイル』を伝えるため、ミーティングが長くなる。 大久保監督のキャンプは、外部招聘の指揮官に近い。練習プログラムは刷新とまでは言わないが、星野時代とは大きく異なる。まず、紅白戦が5試合も行われた。また、練習の意義、目的を明確にした。先の『個人プレーから実戦へ』の流れを日程で組み立てたことにより、選手も「なぜ、この練習をやったのか」を自ずと考えるようになった。それを3往復したわけだから、1回目の投内連携プレーでできなかったことを2巡目の『個人練習』で補い、2回目に臨もうとする。 言葉ではなく、練習で感じ取らせた“意識改革”ではないだろうか。 報道によれば、三木谷浩史オーナーの鶴の一声で大久保政権が誕生したという。立花陽三・球団社長が途中退場した就任会見も重なって、さらに“憶測”に拍車を掛けた。 大久保監督も就任会見(10月14日)で「受けるかどうか、迷った」とも話していたが、秋季キャンプを見る限り、来るべき日に備え、入念な準備をしていたと思われる。 「打撃コーチだった12年、大学教授を連れてきて選手全員の心拍数を計測しました。緊張の場合がいかにプレーに影響を及ぼすかを訴えていました」 先のチーム関係者がそう言う。 大学教授のもとを個人的に訪ね、心理学や運動生理学、栄養学などを学んできたそうだ。プロ野球の監督の大半は『輝かしい実績』を持つスタープレーヤーである。近年では実績ではなく、卓越した理論で指導者に選ばれるOBも増えてきたが、大久保監督は選手を納得させる理論を習得するため、影で努力してきたのかもしれない。 「コーチスタッフとのミーティングが長く、2時間近く議論を戦わせていた日もありました。話し合いの内容が来春のキャンプのことまで及び…」(前出・チーム関係者) オフの間、2月のキャンプメニュー(日程表)を選手に配布するそうだ。単に体を作って臨むのではなく、「どこで自分をアピールするか、予定を立てて来い」というメッセージだろう。 11月16日の紅白戦後、大久保監督は走者を背負いながらも2イニングを無失点に抑えた松井裕樹(19)を指し、来季のクローザー候補の1人と評した。 「補強次第」と前置きしていたが、その数日後、クローザーを務めたファルケンボーグの退団が発表された。松井のクローザー転向に関する是非はともかく、紅白戦を5試合も行ったのは、先入観を捨てて選手を見るためでもあった。 古巣西武を退団した経緯などから、大久保体制に批判的なファンも多いが、三木谷オーナーの「(監督を)やらせてみたい」なる言葉は気まぐれではなかったようだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年12月06日 15時00分
球界サプライズ裏 本誌入手! 松井秀喜と共同で「レイズ買収」へ動き出した孫正義社長(2)
まず、秋山幸二前監督の日本一の花道勇退。王貞治監督の後を受け、ソフトバンク監督に就任した秋山氏は指揮した6シーズンでリーグ優勝3回、日本一2回。今季はともに果たしたのにもかかわらず、任期満了で勇退が決まった。そこには孫オーナーならではの深謀遠慮があったというのだ。 「秋山氏が西武ライオンズに入団した当時、西武は堤義明オーナーの絶頂期でした。広岡達朗監督の意向に沿って若手の有望選手は日本では育てず、MLB傘下の3Aや1Aに野球留学させて育てていた。日本のペナント戦は田淵、山崎、片平、太田らの熟練打者、東尾、江夏、松沼兄弟といったベテラン投手を使って好成績を収める一方で、次期主力部隊は米国で英才教育していたのです。秋山氏はその象徴的な若手で、通算3シーズンくらい日米野球を行き来し、実力を磨くとともに語学力と人脈を築いていた。そのキャリアを今度は米球団で発揮してもらおうというのが孫オーナーの考えなのです。松井氏やジーターも経営参画する以上、秋山氏が現場を指揮するかどうかはわかりませんが、孫氏の代理人的立場で送り込むのではないか。そういった青写真を描いていたからこそ、秋山氏を現場から引き揚げさせたのです」(スポーツ紙デスク) それは監督の人選にも当てはまる。秋山氏の後任は西武ライオンズ黄金期のチームメートで1年後輩、海外留学も同様に経験している工藤公康氏。両者には共通した米球界の関係者も多く、連携するには実はもってこいの関係だ。 また、メッツからFAとなり、日本球界復帰を決めた松坂大輔が年俸4億円の4年契約で移籍が確実になったのも、ソフトバンクなら「メジャーに再挑戦できる」と踏んだからだろう。 一方、巨人の次期監督が約束されている松井氏にも動きがある。今回の日米野球の解説と巨神OB戦などで来日した松井氏は、巨人から来春のキャンプの臨時コーチを依頼されたものの、断ったという。孫氏とのレイズ共同購入の渦中にあることから、巨人と一線を画しているとみられる。 巨人の白石興二郎オーナーも11月21日に行われたプロ野球オーナー会議後、「原監督の契約はもう1年あるわけで、来年中にいろんなことを考えなきゃいけない。松井君もポスト原の有力候補」と話したものの、「原監督の続投もあるかもしれない…」と言葉を濁すなど、微妙に軌道修正してきている。高橋由伸外野手を急ぎ兼任打撃コーチにしたのも、松井氏のなかなか見えない腹の内と無縁ではないのだろう。 阪神の鳥谷敬、オリックスの糸井嘉男などがメジャー転身に意欲的なのも、松井氏とジーター氏とともに孫氏がレイズ購入に動いているのが、漏れ伝わっているからである。
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スポーツ 2014年12月06日 15時00分
『兼任』の功罪 中畑監督を取り囲む旧ベイスターズOB
去る11月30日、中日OB会が開かれた。OB会長の木俣達彦氏(70)は谷繁元信・兼任監督(43)に、こうエールを送ったそうだ。 「あと27試合で野村(克也)さんの記録を抜いたら、監督一本で若い人を育てて、我々にいい夢を見させてほしい」 谷繁兼任監督が来季、野村氏の持つ『最多出場記録3017試合』を抜くのは“確実視”されている。この大先輩のエールに「何もありません…」に苦笑いしていたそうだが、選手・谷繁の成績は打率1割9分5厘、本塁打1、打点23まで落ち込んだ(91試合出場)。もっとも、選手一本だった13年の打率も2割1分6厘と低かったが、木俣会長はあえて「監督と現役選手を兼任する難しさ」を口にすることで、谷繁兼任監督を労っていたのだろう。 中畑清監督(60)も“兼任廃止”によるチーム改革に着手した。 DeNAベイスターズは、来季から進藤達哉・打撃兼作戦担当コーチが『ヘッドコーチ』に昇格する。それにともない、筆頭コーチだった馬場敏史・総合兼内野守備走塁コーチは、『総合』の肩書が外れ、内野守備走塁部門に専念することになった。 「馬場さんは三塁コーチャーも“兼任”していましたので、大変な負担でした。来季、チームがクライマックスシリーズに進出できるかどうかは、馬場さんに掛かっています。内野守備走塁部門をどう建て直すか…」(チーム関係者) 今季の失策116個はリーグワースト。二遊間の守備力に中畑監督は一抹の不安を持っており、『無駄な失点』を相手に与えないことも課題に挙げていた。 DeNAはすでに来季のコーチスタッフを発表しているが、14年との違いは一目瞭然である。一軍から兼任コーチがいなくなった。※14年コーチングスタッフ○馬場敏史・総合兼内野守備走塁コーチ○進藤達哉・打撃兼作戦担当コーチ○小池正晃・打撃コーチ○川村丈夫・投手コーチ○篠原貴之・投手コーチ○蓬莱昭彦・外野守備走塁コーチ○新沼慎二バッテリーコーチ●二宮至・二軍総合兼外野守備コーチ●岡本克道・二軍投手兼育成コーチ※15年コーチングスタッフ(一軍)○進藤達哉ヘッドコーチ○大村巌・打撃コーチ○坪井智哉・打撃コーチ○川村丈夫・投手コーチ○篠原貴之・投手コーチ○馬場敏史・内野守備走塁コーチ○小池正晃・外野守備走塁コーチ○新沼慎二バッテリーコーチ 7人体制だった14年と比べ、人数は1人しか増えていないが、コーチの担当セクションは明確になった(現役兼任コーチの三浦大輔は除く)。二軍監督だった大村を一軍打撃コーチに配置換えしたのは、桑原将志(21)、梶谷隆幸(26)、中畑監督の期待も大きい関根大気(19)など若手野手の性格や長所を知り尽くしているからだろう。前出のチーム関係者によれば、筒香嘉智(26)の覚醒は大村コーチの徹底指導によるものだという。外部招聘の坪井コーチは阪神、日本ハム、アメリカを渡り歩いた苦労人。コーチ経験はないが、日本ハム時代に大村コーチの指導を仰いでいるので問題はないだろう。 コーチの職域を明確にした目的は、「勝つ」こと。投手陣を建て直した川村、篠原の両投手コーチと新沼バッテリーコーチの3人に対する経営陣の信頼は厚い。進藤ヘッドコーチがその肩書通り、ベンチのまとめ役を務めることになるが、そうなると、主導権は旧ベイスターズOBが主導権を握る。その体制に、ファンはむしろ歓迎するだろう。 CS進出、優勝争いに食い込むという明確な目標も見えた。しかし、14年のDeNAには中畑監督のサポート役がいなかったようにも見えた。ベイスターズOBのコーチとは年齢が少し離れているせいか、もっとも話をしていたのは退団した蓬莱コーチ(57)だった。昇格した進藤、大村両コーチは選手とのパイプ役を口にしていたが、『指揮官との距離』も意識すべきだろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2014年12月05日 15時00分
球界サプライズ裏 本誌入手! 松井秀喜と共同で「レイズ買収」へ動き出した孫正義社長(1)
今シーズン、パ・リーグ優勝と日本シリーズ制覇を遂げた孫正義オーナー率いる福岡ソフトバンク・ホークス。巨人に代わって球界の盟主を不動にしたことで、興味の的はメジャーリーグ進出に向けられている。 「当初の構想では、日本一チームとワールドシリーズチャンピオンが真の世界一の名誉を懸けて決定戦を実現させることでした。しかし、メジャー側がワールドシリーズの価値を下げかねないとの危惧から反対の声が多く、暗礁に乗り上げていた。そこで今度はメジャー球団を買い取り、米球界進出にかじを切ったのです。究極の目標は孫氏が所有する日米の球団がそれぞれのチャンピオンになり、リアルワールドシリーズを開催することです」(大手広告代理店) 狙いを付けているターゲット球団は、フロリダ州タンパを本拠地とするレイズだという。ア・リーグ東部地区に属し、黒田博樹、田中将大、イチローが所属するヤンキース、上原浩治が守護神を務めるレッドソックス、名門オリオールズ、川崎宗則のブルージェイズが地区優勝を争う、メジャーリーグの中でも屈指の人気エリアである。 実はレイズをめぐっては、同球団のOBでもある松井秀喜氏がヤ軍時代の盟友で、今季限りで引退したデレク・ジーター氏と共に球団買収に動いているという情報も囁かれている。松井氏はメジャー移籍した2003年から7年間、ジーターと共にヤンキースでプレーし、'09年には世界一に輝いた。お互いがそれぞれの引退式に駆け付け、友情を確認するとともに“メジャー球団の共同購入”を話し合っていたという。 そこで浮上したのが、松井氏がかつて4番を務めたレイズ。買収には10億ドルが必要とされ、2人は共同経営する投資家を模索しようとしているのだ。 円に換算すれば約1180億円。円レートが1円動くごとに10億円が変動する気の遠くなるような金額だが、個人資産だけで184億ドル、世界長者番付42位で日本トップの孫氏ならどうにでもなる額。松井氏の球団買収の情報をキャッチし、孫氏もすでに調査を開始しているという。 「孫氏の資産額は今年3月に米経済誌フォーブスが報じたもので、前年の2倍以上になっていた。米携帯電話3位のスプリント社買収でソフトバンクの株が上昇したからです。いや、今年はさらに資産を増やしている。中国のインターネット通販最大手アリババがアメリカ市場に上場したことで、同社株式の約3割を持つ筆頭株主のソフトバンクが8兆円近い含み益を得たからです。これも全て14年前に孫氏が、アリババの創業者で現会長の馬雲(ジャック・マー)氏に20億円をポンと投資したのが大バケしたわけで、孫氏にしてみれば予想外のボーナス。そこで得た資金をレイズ購入に充てる考えなのでしょう」(全国紙経済部記者) そう考えると、いろいろなところでツジツマが合う。
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スポーツ 2014年12月04日 15時30分
高校野球 タイブレーク制のシナリオを修正させた教員の人事異動(後編)
明治神宮大会(大学の部)で、タイブレーク制が実施された。大会資料等によれば、明治神宮大会、国体ではすでにタイブレーク制が導入されている。過去、タイブレーク制を経験した高校もあったが、高野連が導入を議論している時期だけに、スタンドのファンも強い関心を寄せていた。 関大対創価大の一戦(準々決勝)は、1対1のまま延長戦に突入。両校は大会ルールに従い、一死満塁から試合を再開。創価大学がそのアドバンテージを生かし、「1点」をもぎ取り、準決勝へ進出−−。 試合前の下馬評だが、創価大の圧勝を予想する声も多かった。一回戦をコールド勝ちした打線の破壊力を見せつけられたからだが、この試合の主役は同大学打線ではなかった。対戦した関大の先発・石田光宏投手(2年生)だった。試合後のインタビューで語っていたが、やはり創価大のコールド勝ちした一回戦を指し、「丁寧に低めを突いていけば」と打ち損じを誘うピッチングで強力打線を『1失点』に抑えた。味方野手もその好投に応えるように右翼手がフェンス際の大飛球を好捕、7回一死一塁の場面では、勢いを失った高いゴロにも対応し、素早い動きで併殺プレーを成立してみせた。 ゲームセットの瞬間、スタンドがざわついた。通常の野球ルールで延長戦を戦っていたら−−。石田投手の好投をもっと観たいと思ったファンは、両校の整列前に席を立ってしまった。『タイブレーク制の非情さ』もあるが、消化不良な感もしないではなかった。 高野連の技術・振興委員会は「選手の健康管理と大会のスムーズな運営方法を…」(相沢孝行委員長)と、導入を検討した理由を説明してきた。ならば、この試合のデータも検討材料に加えてほしい。石田投手は『一死満塁』の状態からマウンドに上がり、スクイズも警戒し、かつ牽制球も混ぜ、時折、マウンドを外すなどし、打者との心理戦を重ねていた。勝利した創価大学・田中正義投手(2年生)もそうだった。一球も気を抜けない場面の連続で、「どちらが勝っても、精神的疲労は相当なもので、次試合までダメージが残るのではないか」と思われた。 田中投手は同18日の準決勝では3イニングを投げているが、「中1日」とはいえ、休養日がなければ、高野連の言う『健康面』にも影響を及ぼしていたのではないだろうか。こんな緊迫したマウンドを10代の球児に上がらせるのも残酷だと思った。 高校野球の地方大会一回戦を取材・観戦した際、炎天下で戦う代償も目の当たりにさせられた。足をつってベンチに下がる球児や、暑さで集中力を失って審判に声を掛けられる内野手もいた。これらは熱中症や脱水による初期症状だと聞く。高野連がタイブレーク制導入の理由を聞かれる度に「選手の健康管理」を口にする。対策は必要である。だが、明治神宮大会でタイブレーク制を経験した高校から聞き取り調査を行うなどし、その功罪をもう一度整理すべきではないだろうか。(了/スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2014年12月04日 15時00分
代表選でも視聴率が取れない日本サッカーのスポンサー離れ危機
アギーレジャパンの不人気を懸念していたJリーグ関係者は少なくなかったが「ここまでヒドイ」とは思わなかったようだ。 11月14日の対ホンジュラス戦のテレビ視聴率は15.5%だが、18日のオーストラリア戦は13.6%まで落ち込んだ。視聴率が落ちれば、協賛スポンサーの出方も変わってくる。契約途中の企業は値下げを、新規参入を考えていた企業も二の足を踏むのは必至だ。 「Jリーグの試合は視聴率が稼げなくても、代表戦は高視聴率を稼げる、といわれてきました。サッカー協会が企業との強気な交渉を進めてきた根拠はここにありました」(専門誌記者) 勝利したにもかかわらず、13%台に落ち込んだ原因は裏番組で野球・侍ジャパンの中継があったせいもあるだろう。侍ジャパンのテレビ視聴率は6%台。野球中継が数字を稼げないのは今に始まった話ではなく、同日の第5戦は日本側の勝ち越し決定後の消化試合のようなもの。「サッカーよりも野球が見たい」というファンもいたかもしれないが、J関係者ががくぜんとさせられたのは、ホンジュラス戦の方。同日深夜、『男子テニスATPツアー・ファイナル準決勝』が放送され、平均視聴率15.2%をはじき出したのだ。錦織圭が世界1位のジョコビッチに挑み、惜敗した一戦である。 「深夜で15%台は異例の高視聴率です。瞬間視聴率で17%強を出しており、これまでサッカーが“売り”にしていた国際試合の緊張感、醍醐味を錦織に奪われてしまいました」(関係者) アギーレ体制になり、代表メンバーも覇気がない。9月のウルグアイ戦も13.6%と伸び悩んだ。 「代表の新戦力は武藤嘉紀くらい。来年1月のアジア杯も、毎度おなじみの海外組、香川、本田、岡崎らに頼るでしょう」(前出・記者) アギーレ体制になって集客数も6万人を割っている。幹部は平常心を装っているようだが、現場入りするスタッフの表情は暗い。 ファン離れ、スポンサー離れの現状−−。W杯の“惨敗メンバー”では、盛り返せるはずもないのだが…。
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スポーツ 2014年12月03日 15時30分
高校野球 タイブレーク制のシナリオを修正させた教員の人事異動(前編)
日本高校野球連盟(以下=高野連)はタイブレーク制導入までのシナリオを描いていたようだが、『修正』を余儀なくされた。 去る11月27日、高野連は理事会を招集し、兼ねてから導入を検討している『タイブレーク制』について“結論”を出した。といっても、原案を修正しなければならなかった。10月の技術・振興委員会で話し合った時点では、春の都道府県大会と各地区大会で「来春から一斉導入する」スケジュールを描いていた。しかし、一部から「1年先送り案」が出て、地区大会のみで導入することに改められたのである。 「大きな改革なので、大会後(来春の地区大会)にさまざまな意見を聞いて検証する。一歩一歩、進んでいきたい」 竹中雅彦・事務局長はそう伝えたが、ここに来て“導入への慎重論”が出るとは思っていなかったのではないだろうか。10月時点では「(来春の導入は)将来的に甲子園大会に導入するステップ」とも語っていたのだ。 そもそも、高野連が延長タイブレーク制の導入を検討した理由は、選手の健康を守るため。高校野球に詳しいジャーナリスト、メディアからは「日程問題など、他に改善する方法もある」との声も聞かれたが、導入議論の始まりは、『引き分け再試合』や『雨天順延』などで大会中の休養日が消滅したことで、今夏の軟式大会・準決勝で延長50イニング、計4日間に渡る“死闘”を受け、「サスペンデッド(=一時停止試合)にも限界がある」と痛感させられたからである。 高野連はこれまでにも日程問題に取り組んできた。大会期間を増やすのがいちばん手っ取り早いが、そうなった場合、学校行事にも影響が出る。文部科学省にも協力と許可を求めなければならないだろう。 「いや、今回、地区大会のみに制限したのは『学校側に影響を与えてしまう』と分かったからなんです」 県高野連役員の1人が匿名を条件に理事会の内容を教えてくれた。 春季大会は3月から始まる。しかし、同時期は学校教員の異動もある。県高野連は公立校の責任教諭が要職を任されており、その定期的な会合に野球部長や監督が出席する高校も多い。 タイブレーク制の導入準備に当たってきた教諭指導者が『異動』となった場合、「専念できない」というわけだ。 都道府県の高野連は教員が要職を務めているが、全国を統括する中央の高野連には学校関係者がいない。前出の県高野連役員によれば、都道府県の高野連を見ても、「私立高よりも公立校の責任教諭が要職に就く」ケースが多いそうだ。走者を置いた設定からゲーム再開となるタイブレーク制は、高校野球の歴史を変えると言われている。まさに『改革』である。ここまでの経緯を振り返ってみると、全国の硬式加盟校4030校にアンケートを行ったとはいえ、技術・振興委員会で議論が始まって2か月ほどしか経っていない。教員の人事異動を見落としたのも、結論を急ぎすぎたためだろうか。(スポーツライター・美山和也)
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