昨年は、巨人対楽天のカードで高視聴率を連発したが、今年はソフトバンクの一方的な勝利に終わったこともあり、関東地区ではさっぱり盛り上がらなかった。
<日本シリーズ 地上波テレビ視聴率>
★第1戦(10月25日=甲子園=テレビ朝日系)
関東=11.8%、関西=25.7%、北部九州=26.7%
★第2戦(26日=甲子園=TBS系)
関東=10.2%、関西=21.0%、北部九州=21.3%
★第3戦(28日=ヤフオク!=テレビ朝日系)
関東=8.3%、関西=17.3%、北部九州=24.3%
★第4戦(29日=ヤフオク!=フジテレビ系)
関東=8.4%、関西=18.7%、北部九州=23.9%
★第5戦(30日=ヤフオク!=TBS系)
関東=10.3%、関西=19.6%、北部九州=26.7%
上記の通り、ソフトバンクの地元・北部九州では全戦、高視聴率を記録したが、一方的な展開となったことで、阪神の地元・関西でもいまひとつ盛り上がらず。関東地区では低視聴率を連発した。今シリーズでは、NHK BS1が第2〜5戦を同時中継したため、地上波の視聴率に影響したと思われるが、それにしても低すぎる。
近年、巨人抜きの日本シリーズとしては、11年の中日対ソフトバンク戦があった。この際は、第1、2戦で視聴率1ケタ台(関東地区)だったが、じょじょに上昇し、第7戦では18.9%(関東地区)まで上がった。この例で明らかなように、両軍きっ抗した闘いにならず、第5戦で終わってしまったことも低視聴率の要因のようだ。
今シリーズと同一カードだった03年(阪神対ダイエー)の関東地区の視聴率は、第1戦=25.9%、第2戦=19.5%、第3戦=23.2%、第4戦=22.3%、第5戦=21.5%、第6戦=26.1%、第7戦=20.0%と良かった。ただ、11年前とはテレビの視聴動向に大きな変化があるため、同じ基準では比較できそうにない。
総じて、阪神が頑張って、第7戦までもつれていれば、関東地区でももっと高い数字が上がったと思われる。放送した各局としては、期待外れに終わってしまった。
(落合一郎)