定例会初日に市長への不信任案が出されたことに対し、議会の姿勢を問うため市議会の解散に踏み切った田久保市長。市議選が12日告示され、定数20人に対し前職18人、新人12人の計30人が立候補を届け出た。投開票は19日に行われる。
田久保市長は自身を支持する候補者が7人当選すれば失職を回避できる。しかし、事前のアンケートなどで、候補者の26人が新しい市議会で不信任決議案に賛成する意向を示しており、失職が不可避の状態だ。一方、田久保市長サイドは、選挙戦で市長支持を明確に打ち出さない「ステルス田久保派」も含めて水面下で候補者の擁立を模索したとみられるが、7人には及ばなかった。
31日に予定されている臨時議会に3分の2以上の議員が出席し、過半数の同意で不信任決議案が再び可決されれば市長は失職となる流れだ。これまで延命を繰り返し、「市長の座にしがみ付いている」と批判されていた田久保市長だが、いよいよ「失職待ったなし」となった。
田久保市長は12日、立候補者の応援演説に駆けつけ「私への賛否。これは他のところでまた問われることがあるでしょう。その時には皆さんの信を問います」と話しているように、再度市長選に出馬すると見られる。現在、公職選挙法違反、偽造私文書等行使など4件の刑事告発を抱える田久保市長。市長の職を追われて「ただの人」となったら、警察、検察の本格的な取り調べが待っているだろう。
もし31日に2度目の不信任決議案が可決した場合、出直し市長選は12月にも行われる見込みだ。