スポーツ
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スポーツ 2018年09月05日 17時45分
日本代表 見誤るべきではない真剣勝負とアジアの価値
今月2日までジャカルタで行われたアジア大会。最終日に行われたサッカー男子決勝は大会史上初の金メダルを懸けた「日韓決戦」となり、試合前から大きな話題を呼んだ。 日韓戦となればどのカテゴリーでも注目が集まるが、今回は両国の勝負に対する「温度差」もクローズアップされた要因の一つだった。何と言っても韓国代表の原動力となったのは「兵役免除」という大きすぎる「ニンジン」だったことが各メディアで報じられ続けた。ソン・フンミンらオーバーエイジ枠をフル活用し、海外組も呼び寄せるなど大会前から「金メダル獲得が目標」を公言していた韓国代表に対し、21歳以下の選手のみで挑んだ日本代表の今回のゴールはあくまでも2年後の東京五輪。経験を積むための場であることは明らかだった。■点差以上に現れた実力差 日韓における金メダルマッチは延長に入り2点を挙げた韓国が勝利し、前回大会に続き優勝を果たした。日本も試合終了間際に上田綺世のゴールで食い下がったものの及ばず、銀メダルに終わった。日本は試合序盤から劣勢に立たされ続けた。出場選手の顔触れ通りの試合展開が繰り広げられたものの、前述の通り両陣営の大会への捉え方が異なるのだから、この結果は順当とも言える。ただ、銀メダルを本気で悔しがった日本の選手、スタッフは果たして何人いたのだろうか。今後も日本にとってアジア大会というステージを世代別代表の育成の場として参加し続けるかどうかは定かではない。だが、韓国とはこれで2大会続けて敗れており(前回は2014年仁川大会準々決勝)、大会ごとに金メダルを使命とする隣国とは「勝負へのこだわり」という点で大きな差が生じる気がしてならない。メンバー編成の違いを差し引いても選手としての成長過程において大きな影響を及ぼし、果てはステージを上げたさらなる真剣勝負の場でその差が露呈することは想像に難くない(例えばロンドン五輪3位決定戦のように)。■アジアカップでは優勝をノルマに また、フル代表で挑むアジアカップ(UAE、来年1月)もどれだけの熱量が見られるか。言うまでもなくアジアでの覇権を争う戦いではあるはずだが、選手のみならず森保一監督のための「経験の場」にならないことを願うばかりだ。前回大会(豪州)ではUAEに無得点で敗れトーナメント1回戦で姿を消した日本に対し、韓国は決勝まで進み、敗れたものの豪州と死闘を繰り広げた。1996年大会(UAE)での加茂周氏以来となる日本人指揮官で戦う来年のアジアカップでは、是が非でもチャンピオンに返り咲くとともに、いまだに賛否のある兼任監督への懸念を森保監督自身が払拭しなければならない。いつの時代でもアジアでの真剣勝負は紛れもない「戦場」だ。そしてその修羅場を勝ち抜いてこそ選手としての本当の経験値と実力が植え付けられる。そして見誤るべきではないのはわれわれファン、さらには日本サッカー協会にも同じことが言える。6月のロシア・ワールドカップのように、本番だけの好結果のみで喜ぶべきではないはずだ。(佐藤文孝)
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スポーツ 2018年09月05日 17時15分
「清宮の失敗」を生かせ!吉田輝星も驚いた国際ルール
「清宮の失敗を繰り返すな!」――。第12回U−18アジア選手権の日本ベンチでそんな言葉が囁かれていた。 吉田輝星(17=金足農)、根尾昂(18=大阪桐蔭)など今秋のドラフト1位候補の高校球児を集めたU−18野球・日本代表は、開幕2連勝の好スタートを切った。しかし、今回は“異例の講習会”も開かれていた。「昨年のU−18ワールドカップ大会で、清宮(19=幸太郎/現日本ハム)が標的にされてしまいましたからね。『見聞』を広めるためというよりも、日本と海外ではプレーに対する捉え方が違うことを知っておかないと」(関係者の一人)「アンリトン・ルール」が説明されたのだ。それも、国際大会での失敗経験を持つ明治大学OBをわざわざ講師に招いて説明されたという。「去年の大会中、日本が大差で勝っていた場面で清宮が死球を食らいました。ハッキリ言って、相手投手が狙ってぶつけたんです。清宮は大差で勝っていても手抜きはせず、フルスイングしていました。海外では大差で勝っているチームがバントや盗塁を仕掛けると、相手を馬鹿にしたと解釈します。これ以上やったら、相手を侮辱したことになる。そういう暗黙のルールがあるんです」(前出・同) しかも、清宮は死球で出塁した後、盗塁まで決めてみせた。スタンドは立ち上がって清宮にブーイングを浴びせ、かつ球審が「相手チームへの思いやりがない」と注意していた。 清宮は何を注意されたのか、分からずにキョトンとしていた。 スポーツに対する考え方、文化の違いだ。日本は最後まで全力でプレーすることを教えられるが、大差で負けているチームを思いやり、トドメを刺すようなプレーは嫌われる。 講師は「大差で勝っているときにバント、盗塁はするな」「大差で勝っているとき、ピッチャーは変化球でストライクを取ってはならない」など具体的な例を出しながら、説明していたという。正規のルールブックには載っていないが、これらのスポーツマナーはアンリトン・ルールと呼ばれている。 屈辱を受けた場合、狙ってぶつける報復死球も“黙認”されている以上、高野連は球児たちに説明しておくべきと考えたのだろう。「プロアマの懇親会で、プロ側が『国際試合に臨む前にアンリトン・ルールを説明してほしい』と強く要望したとも聞いています。将来のプロ野球界を背負う金の卵たちに怪我をされたら、一大事ですからね」(ベテラン記者) 講習を受けた球児たちは「へえ〜」と、一同に驚いた顔をみせていたという。 しかし、こうも解釈できる。日本の野球だけが特異な進化を遂げたのではないか、と。 試合前、ホームベースを挟んで「整列、礼」をする“儀式”は、高校野球が発祥である。それは、学生野球や市井の少年野球、草野球に至るまで定着している。また、最後まで全力を尽くすという教えも学生野球に端を発する。こうした歴史を否定するつもりはないが、今後、野球の国際大会が増えていく以上、「国際ルールを学ぶ機会」をもっと増やしていかなければならないだろう。「U−18アジア選手権のネット裏はプロ野球のスカウトでいっぱいです。試合を見ているスカウトもいれば、他球団と情報交換をしているのか、何かずっと喋っているスカウトもいました」(前出・同) 9月5日17時、高野連はプロ志望届を提出した球児名をホームページ上で発表した。U−18に選ばれなかった地方の雄のなかには、すでに「出す」と明言した者もおり、スカウト陣の会話はその話題だと思われる。球児たちにアントリン・ルールを説明するのも大切だが、せっかくの国際大会がドラフト候補の品評会も兼ねているような気がしてならない。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2018年09月05日 12時05分
各地で猛威を振るった台風21号 初めての経験に、イニエスタらもSNSで実況
四国地方と近畿地方を縦断し、各地で大きな被害をもたらしている台風21号。“今季最強クラス”の勢力とも呼ばれたこの台風に、数多くの人が恐怖を抱いたことは想像に難くないが、それはあのスターコンビも同じであったのかもしれない。 台風が猛威を振るいながら近畿地方を北上していた午後4時31分に、自身のツイッターを更新したのはルーカス・ポドルスキ(ヴィッセル神戸)。強風によってトラックが横転する様子を収めた動画付きのツイートを“リツイート”した上で、青ざめた顔の絵文字や手を合わせる絵文字を綴っている。あらゆるものをなぎ倒す自然の猛威には、さすがのポドルスキも驚きや不安を隠せなかったようだ。 一方、チームの同僚であるアンドレス・イニエスタも、同日に自身のインスタグラムを更新。台風関連のニュースを伝えるNHKのテレビ画像を投稿すると、その後、自身で撮影したと思われる複数本の動画に「Coming」、「During」、「After」といった英単語を添え、リアルタイムで台風を“実況”している。カメラを手に取るイニエスタの胸中は本人のみぞ知るところだが、恐らくはいくばくかの恐怖心も混ざっていたことだろう。ちなみに、前述したイニエスタの一連の行動は、『アス』や『マルカ』といった母国スペインメディアにも取り上げられている。本国の人々の中には、これらの記事でイニエスタが置かれていた状況を把握したという人もいたのかもしれない。 ヨーロッパ出身の両名にとっては、恐らく人生で初めてとなる体験となったと思われる今回の記録的台風。物的被害のみならず、数多くの死傷者も出てしまっている中、共に無事であったことは何よりだろう。ただ、これから次々と露わになる被害の全容を受け、彼らが精神的ショックを受ける可能性も否定できない。過去には自然災害による精神的ショックを理由にJリーグを去った助っ人もいることを考えると、チーム関係者には両名への今後のサポートを切にお願いしたいところだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月04日 21時15分
「もし悩んでる人がいるなら...」プロレスラー・小島聡が子供の「夏休み明け自殺」を憂う
「いっちゃうぞ、バカヤローッッ!!!」のフレーズで知られる、プロレスラーの小島聡。現在主戦場とする新日本プロレスでは、鍛え上げられた肉体から繰り出す「剛腕ラリアット」などの技でファンを沸かせているが、そんな彼が憂いを感じていることがあるようだ。3日に更新された小島のツイッター。そこには「こないだニュースで、夏休み後の学生の自殺が一番多いと言ってました。もし悩んでる人がいるなら、思い留まってほしい。学校なんて長い人生の、ほんの僅かな時間でしかないし、無理やり行く必要もない」という、小島の心境がつづられていた。 近年、深刻な社会問題となっている子供の「夏休み明け自殺」。人間関係、学業、家庭に問題を抱える子供が、休み明け前後のストレスを理由に自ら命を絶ってしまうこの問題は、テレビ・ネットを問わず数多くのメディアによって取り上げられている。おそらく、今回小島が目にしたのも、その中のひとつであったのだろう。 小島はこの問題を憂うとともに「私にできる事は…プロレスを通じて、学校以外の世界も楽しいということを伝えたいです」と自分なりの対応策を表明している。今回のツイートに対し、コメント欄には「私も、学校が全てではないと思っています」、「社会人みたいに、ある意味逃げ道を用意してあげたいものですね」、「プロレスを見て、そう言うストレスを吹っ飛ばせる人が増えるといいですね」といったコメントが寄せられている。 こうした声を受け、小島はその後「学校についての貴重なご意見、ありがとうございます。私の学生時代は、『とにかく行け』とか『嫌な奴がいるならブン殴れ』とかいう世界だったけど、今は色んな選択肢もあるから…とはいっても簡単ではないし、その辺を大人がサポートしてあげられるような感じになれば…とは思います」と改めて自身の考えを表明している。問題の解決に向け、それぞれのやり方で子供たちを守っていくことが、大人たちには強く求められていると言えるだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月04日 17時45分
オリックス担当記者が分析、残り23試合も「諦めなければ何が起こるかわからない!」
▼8月28日〜9月2日 オリックス・バファローズ戦績【対北海道日本ハムファイターズ KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎】8月28日●東明大貴 0-4 ロドリゲス○【対北海道日本ハムファイターズ 京セラドーム大阪】8月30日○山岡泰輔 6-1 村田透●【対埼玉西武ライオンズ 京セラドーム大阪】8月31日●ディクソン 0-1 菊池雄星○9月1日○黒木優太(先発はローチ) 10x-8 ヒース●(先発は十亀剣)9月2日○西勇輝 5-1 今井達也●※120試合55勝60敗5分、パ・リーグ首位の西武と13ゲーム差、CS進出圏内3位の日本ハムと8ゲーム差の4位。残り23試合。 夏休みも終わり、今シーズンもいよいよ終盤戦に突入した。オリックスは8月31日の西武戦に敗れて、5位のロッテよりも先に自力でのCS進出が消滅した。これはロッテよりも5試合消化が早いのと、上位チームとの残り試合数によるものだが、他力本願ながらCS進出はもちろん、優勝の可能性も完全消滅はしていないので、復活する可能性は十分にある。 「まだ試合がありますから、何が起こるかわからないですからね。“そこは”」 報道陣から自力CS進出が消滅したことを伝えられると、福良淳一監督は今シーズンに関してはまだ戦えるという姿勢を示していた。私は監督代行だった2015年から偶然、自力優勝と自力CSの消滅日を毎年取材しているのだが、過去3年間は「これだけ借金がある(負けている)んだから仕方ないですね」と、前向きなコメントは発して来なかった。しかし、今シーズンは3位とはかなり離されているとはいえ、借金はひと桁。2位のソフトバンク、3位の日本ハムとの直接対決も多く残している。また、福良監督が目をかけて来た若い選手たちが、8月辺りから次々に活躍し始めて来ているのも手ごたえを感じているのだろう。 そして、「何が起こるかわからない」と言った翌日に、西武を相手に7点差をひっくり返す大逆転劇を演じてみせた。“守護神”の増井浩俊は「ずっとオリックスにいた選手も『こんな試合ないですよ』って興奮してましたし、僕らもずっと投げて来て、ああいうシビれる試合をしてくれると、ホントに報われた気分になるし、嬉しい。僕も前のチームで大逆転で優勝してますから、このチームでもそういうことを成し遂げたいなと思いました」と、2日の試合前に話してくれた。チームは上記のとおり、2日も勝利を収め、9月は連勝スタートとなった。 2日の試合を観戦に訪れた宮内義彦オーナーは「前の日のような最後まで諦めない精神で、残り試合を戦ってもらいたい」とチームにエールを送り、球団首脳陣も「シーズンが終わったときに1日の試合がターニングポイントになったと言いたいですね」と福良監督同様、パ・リーグを「何が起こるかわからない」状況にするために、最後まで諦めずにこのチームでのCS進出を目指す方針だ。 まずは7日からのソフトバンク3連戦に最低でも勝ち越すこと、そして、14日からの日本ハム4連戦を4連勝すること。もちろんその他の試合でも連敗は禁物だが、これを達成できれば「何が起こるかわからない」状況に持ち込める可能性は極めて高い。いずれもビジターでの連戦で、先発陣が厳しいところだが、疲れが見えていた中継ぎ陣が、黒木を筆頭に復活。中継ぎ陣に離脱者や疲労が見えて来たときに、比嘉幹貴&山田修義のコンビがフル稼働したのが、まだチームに可能性を残す大きな要因になっているのは間違いない。 野手陣もロメロと中島宏之に当たりが戻り、下位に置いたT-岡田が、西武のメヒアのような威圧感を相手チームに与えている。ルーキーの福田周平の全力プレーはチームに活気を与えており、小田裕也は足も使える怖い存在となった。開幕当初はレギュラーだった宗佑磨もいい当たりを見せており、“マッチョマン”吉田正尚が全試合に出場し、4番に座ったのも頼もしい限りである。 チームが掲げた秋のスローガン『ミッションオクトーバー2018』を達成するためにも、チーム、球団、そして何よりもファンが一体となって「諦めなければ何が起こるかわからない」気持ちを胸に、残り23試合を全力で戦い抜かなければならない。取材・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年09月04日 17時15分
まさか?さすが?侍ジャパンU‐18代表・根尾昂がサイクルヒットでチームの大勝に貢献
3日に開幕した「第12回BFA U18アジア選手権」。夏の甲子園に出場した選手を中心に編成される侍 U‐18代表は、同日に行われた香港との初戦で26‐0の大勝を収めたが、この試合の主役となったのが「5番・ライト」で先発出場した根尾昂(大阪桐蔭)であった。 両軍0‐0で迎えた2回裏。無死一塁の場面で打席に入った根尾は、相手先発ウォン・シチャンが投じた初球を捉え、レフトへ先制タイムリーとなるスリーベースを放つ。この一打を皮切りにチームは香港に怒涛の攻勢を仕掛け、終わってみればこの回一挙19点を記録。この間2打席が回ってきた根尾も、それぞれソロホームラン(チーム第1号)、タイムリーヒットを記録した。 さらに、3回裏二死二塁の第4打席でボールをレフトへ弾き返した根尾は、相手守備の隙を見逃さず一気に二塁へ。これが2点タイムリーツーベースとなったことにより、なんと3回時点でサイクルヒットが記録されることとなった。 4回裏の第5打席でも、もう一つおまけとばかりにタイムリーツーベースを放った根尾。この活躍もありチームは4回裏終了時点で26点のリードを奪取し、5回表の終了をもって試合はコールドゲームとなった。 この試合「5打数・5安打・1本塁打・5打点」と大暴れし、さらにはサイクルヒットまで達成することとなった根尾。このセンセーショナルな活躍ぶりを受け、ネット上では「根尾さん流石すぎる」「まさか高校野球でもサイクルヒットを拝めるとは」、「贔屓チームに入団してほしいわ」といった声が数多く寄せられている。 試合後に放送された『報道ステーション』(テレビ朝日系)でのインタビューに、「このままの状態ではアジア選手権は勝ち抜けないと思うので、今日の経験を生かして1日1日しっかり吸収、成長して、必ずアジア選手権優勝したいと思っています」と語っている根尾。本日行われる第2戦スリランカ戦でも、そのバットに大きな期待がかかることは間違いない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月04日 06時15分
首位独走の立役者 大瀬良が習得したレジェンド投球フォーム
緒方カープが順調にマジックナンバーを減らしている。 9月1日のヤクルト戦での勝利は、70勝目。3年連続での「70勝一番乗り」であり、優勝マジックは「15」まで減った。他球団はAクラス争いに目標を変えたせいだろうか。ネット裏の話題も”優勝後”に変わってきた。MVPは誰に決まるか――。 同日も7回被安打2失点1とバツグンの安定感を見せ、リーグトップの15勝目を挙げた大瀬良大地投手(27)が有力視されていた。「大瀬良は昨年オフからフォーム改造に取り組み、それが好調の要因となりました」(プロ野球解説者) 大瀬良に新投球フォームのヒントを与えたのは、レジェンド・黒田博樹だった。左腕を高く上げ、右手のテイクバックも大きくする。新フォームは黒田を模倣したものと言っていい。しかし、単なるモノマネではない。左腕を高く上げるスタイルに改造したのには、明確な目的があった。 大瀬良は今年の自主トレを公開した1月8日、記者団にこう語っていた。「左手を高く上げれば、戻す(体に引き寄せる)ときに右肘も上がる。大きく使えば、力強さも出てくるので」 左腕を高く上げることで、ストレートの精度を高めようとしたのである。 昨季はルーキーイヤー以来の2ケタ勝利を挙げたが、その内容は決して褒められるものではなかった。先発ローテーションを託された投手としては145回2/3は少ない。原因は分かっていた。ストレートに威力がなかったからだ。スピードガンでは140キロ台後半を出していても、シュート回転してしまう悪癖があり、それを気にするあまり、ボールそのものに威力がなかった。「今までの大瀬良の投球フォームはコンパクトなものでした。シュート回転させないため、右腕を小さく回していました」(関係者) このままではヤバイと思ったのだろう。大瀬良は右腕の振りを力強いものにしなければ、威力のあるストレートは投げられないと考えた。かといって、シュート回転の悪癖もなんとかしなければ、先発投手として使ってもらえない。そこで考えたのが、右腕を無駄な力を使わずにシャープに腕を振る方法だった。左腕を高く挙げ、その反動で右腕を大きく、鋭く振る。レジェンド・黒田と同じ投げ方である。「大瀬良はオフの間、黒田と食事をしながら相談したそうです。自身の投げ方を単に真似るだけだったら、黒田は何も教えなかったと思います。でも、シュート回転の克服と力強いストレートを投げるためという目的がはっきりしていたので、技術的なアドバイスも送ったのでしょう」(前出・同) オフの練習も危機意識をもって励んだ。これまでは前田健太を中心とした“広島グループ”で和気あいあいと自主トレをやってきたが、今年は辞退した。一人で考えながら黙々と体を鍛えたという。新フォームが馴染んできたのはオープン戦中盤だった。 一般論として、プロ野球投手はオフシーズンに投球フォームを微妙にマイナーチェンジさせている。打者も同様だ。前年と同じままでは通用しないと思うからだが、大瀬良の場合はマイナーチェンジの域ではない。「キャンプの時点では大瀬良はローテーション入りが確実視されていませんでした」(スポーツ紙記者) 大瀬良が最多勝などの投手タイトルを獲得すれば、MVP選出もほぼ確実だろう。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2018年09月03日 21時15分
「日本とアメリカの良さをミックスさせたい」WWE大阪公演にカイリ・セイン凱旋!
WWE『WWE Live Osaka』▽8月31日 エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館) 観衆3,693人 世界最大のプロレス団体WWEは8月31日、今年初の大阪公演をエディオンアリーナ大阪で開催した。 宝城カイリことカイリ・セインが登場した。彼女は元スターダムで、8月18日に中継された、WWEのファームブランドNXTのビッグマッチ「テイクオーバー」で、日本人ではASUKAに続いて2人目となるNXT女子王座を奪取した。WWE入団後、初の凱旋マッチとあって、試合前には特別に囲み会見の場が設けられた。 カイリは「初めての凱旋なので、そこに何かお土産を持って帰れたらいいなとずっと思っていた。やっぱり一番のお土産はチャンピオンベルト」と感慨深げに振り返る。「今まで6年NXTの歴史がある中で、8人しか巻いたことないNXTの女子のベルトを巻くことができて、本当に光栄。今日こうしてみなさんに日本でこのベルトをお披露目できるのが本当にうれしく思います」とベルトを机の上に置きながら感無量の表情を浮かべ、チャンピオンとして凱旋できた喜びをストレートに言葉に出した。 スターダム時代の同僚だった紫雷イオがWWEに入団し、NXTに配属されたことについて聞かれると、「イオさんとは毎日パフォーマンスセンターでも会いますし、プライベートでもよく一緒にご飯に行ったりしてうれしいです」と明かした。 カイリは続けた。「私、ずっと今まで1年間一人だったので、プロレスの会話は全部英語になっちゃう。細かいことは頭の中で一人で考えるしかなかったんですけど、今イオさんが来て『あそここうしたら良かったのかな?』とかお互いの試合について意見交換できたり。それがすっごい私はうれしい」と喜びを爆発させていた。気心が知れたイオが移籍してきたことは、カイリにとってかなりプラスの出来事だったようだ。 試合での絡みについては「今後組むのか対立するのかまだ分からないですけど、どっちになっても、いいものを見せられるんじゃないかなと思います」と話す。「日本でいた時よりもお互いがパワーアップして、もっとすごいものを見せられるんじゃないかなと。(日本の女子プロレスの素晴らしさを世界に広めたい?)そうですね。やっぱ日本のプロレスの良さとアメリカのプロレスの良さのどっちもある。それをうまくミックスしていい感じにできたらいいなと思いますね」と今後の抱負を力強く語ってくれた。 大歓声に包まれながら第3試合の6人タッグマッチの赤コーナーサイドの3人目に入場したカイリは、堂々とした出で立ち。腰にはNXT女子王座のチャンピオンベルトが巻かれていた。試合ではパートナー2人の好アシストもあり、裏拳から、トップロープに上り、インセイン・エルボーでサラ・ローガンを沈めると3カウントが入り、完璧な勝利を収めた。見事に凱旋試合を務め上げ、試合後にはベルトを客席に掲げてアピール。そこには宝城カイリの姿はなかった。まさにスーパースター、カイリ・セインの姿だった。 今後の快進撃にも期待したい。取材・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年09月03日 20時00分
同時に農業も? 沖縄SV・高原直泰、ゼロからサッカーチーム創設の経緯を語る
サッカー元日本代表で、現在は沖縄SVで代表、監督、選手を務める高原直泰が2日放送のフジテレビ系『ジャンクSPORTS』に出演。チーム創設の経緯について語った。 「チームを作って行って、モデルケースみたいなものを作ってほしい」という沖縄県うるま市からの依頼をきっかけに、沖縄でのチーム作りを決意したという高原。「これからやりたい事全部できるな、面白れえな」と感じた彼は自分の住まいを売却し、土地勘の無い沖縄へ移住することとなった。 しかし、高原曰く当初のチームは「選手誰も決まってない、自分しかいない」状況であったという。そこで、高原は過去に自身とプレーしたことのある選手を中心に「一緒に沖縄行って、一緒にやってくんねえか」とスカウト活動を展開。これが功を奏し、チームは元Jリーガー4名を含む17人の選手を確保することに成功した。 その後、高原はボールや練習器具を全て自費で購入するなど環境作りにも腐心。こうした取り組みの甲斐あって、晴れてチームは2016年2月に始動した。ただ、高原はチームの現状について「(自腹で出したお金は)回収はまだ全然してないです。出ていく一方」と語っており、現在でも練習の傍らスポンサーへの営業へ足を運ぶ日々が続いているという。 また、番組内では「ただ自分が強いチームを作って上を目指しますっていうんじゃなくて、地域貢献・地域活性に少しでもつながるチームにしたい」という高原の思いの元、チームが農業に関わっていることも紹介されている。20年以上耕作放棄されていた土地を、地元の農家と共に開墾した高原や選手たち。現在はその土地でマンゴーやバナナといった作物を栽培して、クラウドファンディングの返礼品などに用いているという。 今回の放送を受け、ネット上には「高原思い切りよすぎて凄い」、「農業も同時にやってたのか」、「なんだかんだで楽しそう」といった声が寄せられている。地域に根ざしたチームの実現へ、高原の取り組みは今後もグラウンド内外で続いていく。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月03日 17時45分
オリックス宮内オーナー、来季の人事は「動きが取れなくなってから」
オリックスの宮内義彦オーナーが2日、京セラドーム大阪で行われたオリックス対埼玉西武の23回戦を観戦に訪れた。オリックスが自力でのCS進出が消滅してから観戦に訪れるのは初めて。 試合は5対1でオリックスが勝利し、7点差をひっくり返す大逆転劇を演じた前日に続いて連勝した。最後まで試合を見届けた宮内オーナーは報道陣の前に姿を現わすと、連勝に関しては「結構です」と評価。シーズン終盤になり、3位と大差をつけられて4位になっている今シーズンについては、「まあ、毎年厳しいけどね」と苦笑い。気になる来季の構想に関しては、「ちょっと待ってください。今シーズンやっとるんやからね。来シーズンのことはどういうんかな。順位でも決定してね、もう動きが取れないという時に考えるんであって、それは今シーズン。来シーズンのこと全く考える必要ないと思うから。全力をあげてやってもらいたい」とし、順位が決まるまでは監督人事も含めて、来季の構想には着手しない意向を明らかにした。 宮内オーナーは1日の大逆転劇を例に出し、「きのう(1日)のような試合をする。あれもいかんが、8点入れられたらまずい(笑)。7点差か。入れられるのいかんけど、きのうの試合はああいう精神ね、最後まで諦めない。シーズンも最後まで諦めない、それでやってもらいたいと思いますね」と残り試合に期待を込めて球場を後にした。 オリックスは岡田彰布氏が2010年に監督に就任し、2012年シーズン終盤まで。森脇浩司氏が2012年シーズン終盤から監督代行となり、2013年に監督に就任すると2015年の6月上旬まで。福良淳一監督が2015年6月上旬から監督代行を務め、2016年からチーム初の生え抜き監督として監督に就任し、現在まで指揮を執っているが、今季の契約は1年契約で去就が注目を集めている。 一般的には、CS進出となる3位以内が続投ラインとされているが、チームの勝率は就任した2016年以降毎年上向いており、福良監督が中心となり育成した福良チルドレンも着実に成長しているだけに、最終的に3位以内にならなかった場合、その辺の評価も判断基準に影響を与えそうだ。 しかし、今はまだCS進出の可能性が残されている状況なだけに、チームには全力で3位を掴みに行くことで、監督の去就問題を一蹴するような連勝街道を築いてもらいたい。取材 / どら増田写真 / 舩橋諄
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K-1 ヘビー級王者のバダ・ハリが3冠制覇を宣言
2008年06月30日 15時00分
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K-1 Sヘビー級 シュルトV3&14連勝
2008年06月30日 15時00分
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ノア 力皇猛が新技開発に着手
2008年06月30日 15時00分
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ノア 森嶋猛の右足が急速に回復に向かっている
2008年06月28日 15時00分
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PREMIUM “火祭り男”大谷晋二郎がG1参戦直訴
2008年06月28日 15時00分
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ゼロワンMAX 日高郁人が火祭り参戦を猛アピール
2008年06月28日 15時00分
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ゼロワンMAX 田中将斗が永田裕志をKO予告
2008年06月27日 15時00分
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戦極 五味隆典が原点回帰での勝利を誓う
2008年06月27日 15時00分
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ROOKIES(ルーキーズ) その6
2008年06月27日 15時00分
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2008年06月26日 15時00分
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ノア 森嶋猛GHCヘビー級王座防衛にピンチ!?
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戦極 ピーター・グラハム新婚パワーで総合初Vだ
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新日本プロレス 棚橋弘至がオモローボディーに
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2008年06月25日 15時00分
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サスケ「被災者の方々を勇気づけることをしたい」
2008年06月24日 15時00分
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ゼロワンMAX 大谷晋二郎の世界ヘビー級王座獲得計画が始動
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