この日の会見では、DREAM参戦時から打倒KIDを掲げる所が「負けると戦線離脱になってしまうので、なんとか生き残りたい」と山崎戦での必勝を誓った。
KIDからは「チャンピオンでもないのに、やる必要ないでしょ」と対戦拒否された。そればかりか、刺客として同門の修斗世界フェザー級5位の山本篤を送り込む意向を示されるなど、挑発されている。
完全になめられている所だが、「1個1個実績を作っていかなきゃいけないと思う」と、今後送り込まれてくることが予想される刺客を迎撃し、勝利していくことで念願のKID戦の実現を目指していく考えだ。
KIDと所の遺恨が深まる中、“神の子”への挑戦権をめぐる争奪戦は過熱する一方。HERO'Sで1つ上の階級であるミドル級王者となり、DREAMマットでは適性階級であるフェザー級を主戦場とするKID。頭一つ抜けた存在とあって、その首を狙うファイターは所だけではない。
日本人ファイターではDEEPなどで活躍する今成正和が、KID戦を熱望している。また、笹原圭一イベントプロデューサーによれば「(DREAM.3で破れた)昇侍選手も評価が下がったわけでない。日本人でもまだまだ知られていない強豪もいる。KID選手と試合をしたいという選手はたくさんいる」と、KID狩りを虎視たんたんと狙う選手は多いという。
また、海外に目を向ければ、米国WECフェザー級王者ユライヤ・フェイバーがいる。今回KIDは、そのユライヤが送り込む刺客ジョセフ・ベナビデスと対戦するが、「(ユライヤが送り込む)また別の選手が来ることもあり得る」(笹原EP)とあって、KIDへの挑戦権をめぐって、国内外で激しい争奪戦が繰り広げられることになりそうだ。
笹原EPは「9月(DREAM.6)もあるし、秋にも1大会ある。その中でフェザー級のカードもあるし、(KID戦を実現させるのは)そんなに簡単じゃない」とした上で「勝ち負けだけじゃない。最高のパフォーマンスを見せていかないと。判定(勝利)じゃ評価は上がらない」と、挑戦権獲得に向けた条件を提示している。
年内の頂上対決実現に向け、ますますヒートアップするフェザー級戦線。“神の子”への挑戦権を得るのは果たして誰か。