スポーツ
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スポーツ 2018年12月26日 06時00分
賛否両論の高校野球「球数制限」 まずは一度試してみては?
「選手を守る1つの方法としては評価できる」、「これまで控えだった投手にも活躍のチャンスが出てくるかも」、「選手層が厚い強豪校がさらに有利になるだけだろ」、「全員がプロ野球目指してる訳じゃないんだぞ」、「どうせなら連投制限も設けるべき」。 これは、新潟県高野連が来春の春季新潟大会で導入する投手の球数制限について、ネット上に寄せられたコメントを一部抜粋したものである。先週末に判明し、複数メディアによって伝えられている全国初の対策に関しては、多くの高校野球ファンから賛否両論の声が挙がっている。 近年度々問題視されている、高校球児の投球過多。これを受けた日本高野連は、対策として今年からタイブレーク制(延長13回から)を導入しているが、今回の新潟県高野連の試みは、ここからさらに一歩踏み込んだ対策となる。 「100球」の球数制限はメリットもデメリットも考えられるだけに、冒頭のような声が挙がるのは非常によく理解できる。ただ、個人的な思いとしては、こうした声を承知の上で、まずは一度試してみてほしいという気持ちも強い。 今回導入の舞台となる春季大会は、夏の地方予選のシード権争いこそあれど全国大会には直結しない大会。何か新しいルールを試す場としては、非常に向いているともいえる公式戦である。 そこでどのような結果が出るかは、もちろんその時になってみないと分からない。ただ、メリット、デメリットどちらが出たとしても、それを元にさらに議論を進めることができることは確かだ。前例がないだけに難しい部分もあるだろうが、誰かが前例を作らなければなかなか現状は変わらないだろう。 「この道を行けば、どうなるものか。危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ、行けば分かるさ」。 かのアントニオ猪木が残したこの言葉のように、新潟県高野連には強い気持ちで今回の決断を実行に移してもらいたい。そう切に願っている。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年12月25日 22時10分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「獣神サンダー・ライガー」ジュニア隆盛を築いた“世界の獣神”
歴代ナンバーワンのマスクマンは誰かといったとき、最初に名前が挙がるのはやはり初代タイガーマスクということになるだろう。 しかし、実績や業界への貢献度までを考えたとき、初代タイガーマスクにも決して引けを取らないのが獣神サンダー・ライガーだ。「最近はバラエティー番組への出演も多く、プロレスファン以外の広い世代にまで認知されています。今となっては「♪燃やせ燃やせ〜怒りを燃やせぇ〜え〜」の歌詞で始まる『怒りの獣神』でライガーを思い浮かべる人の方が、「♪白い〜マットの〜」でタイガーを連想する人よりも多いかもしれません」(プロレスライター) 1989年4月、新日本プロレスの東京ドーム大会に初登場(小林邦昭を相手にライガー・スープレックスで勝利)してから、いよいよ来年で30周年。生まれてからの素顔の期間よりも、ライガーになってからの方がすっかり長くなった。そろそろキャリアは最晩年となろうが、その存在感は増す一方である。 ネットでちょっと検索すれば、その正体はすぐに出てくるし、’01年には生中継でマスクを破られて素顔もさらしている(対戦相手は村上和成。実況ではライガーの本名も連呼された)。 マスクから見える髪が実は付け毛であり、本当の頭髪がすっかり薄くなってしまっていることまでカミングアウトしている。しかし、だからといってライガーの価値が下がるようなことはない。 もともとは永井豪原作のアニメとのコラボ企画で、その放送終了とともに消えてもおかしくなかったものを、完全に独立したキャラクターにまで育て上げた。「海外からの参戦オファーは、新日本の歴代レスラーの中でもダントツだったといいます。原作を知らない外国のファンからしても、ライガーが魅力的だということなのでしょう」(同) これはプロレスラーとして、身体能力や陰の努力までも含めた才能が極めて優れているからで、さらに注目すべきはそのプロデュース能力の高さである。★お山の大将ではない特異な選手 ’94年、当時IWGPヘビー級王者の橋本真也と同ジュニア王者のライガーが対戦した“IWGP無差別級戦(ノンタイトル)”では、上半身裸でビルドアップされた肉体を示すとともに、普段のマスクから角を省いた“バトルスタイル”で登場。結果は順当に橋本の勝利で終わったが、ライガーも雪崩式ブレーンバスターやライガー・ボムを繰り出すなど、パワーで遜色のないところを見せつけた。 ’96年、グレート・ムタとの対戦ではマスクを破られたライガーだが、その下から出てきたのは白くペイントされた顔。さらに自ら上半身のコスチュームを破り捨てると、そこにもペイントが施されていて、凶器を駆使して毒霧を吐く“狂乱スタイル”に変貌してみせた(ムーンサルトプレスでムタの勝利)。 これらの試合に先立つ’90年、誠心会館・青柳政司との異種格闘技戦においては、試合途中にマスクを破られると怒り心頭でこれを脱ぎ捨て、そのまま素顔で戦うというマスクマンとしては常識外れの行動も披露している(マウントパンチの連打による流血TKOでライガーの勝利)。「あえてマスクを脱ぎ、空手家との異種格闘技戦という特殊な試合であることを、ライガーなりに表現したわけです」(同) これは単なる自己演出に留まらない。「あのライガーをそこまで怒らせた」という因縁によって、それまでFMWなどインディー団体に参戦していた青柳は、新日でも使える“商品”にまで格上げされて、以後も継続参戦することになった。「橋本戦にしても、ジュニアならではのスピードで翻弄して丸め込みを狙うなどの手もあっただろうに、玉砕を承知で真っ向勝負を挑んだのは“ジュニアの格上げ”との意識があってのことでした」(同) 一試合での己の勝ち負けより、その力がヘビー級で通用することを示して、当時、人気上昇中だったジュニア全体を改めてファンにアピールする道を選んだ。「プロレスラーは基本的に“お山の大将”ですから、業界全体を見渡して行動する現役選手などは皆無に等しい。ましてやライガーはジュニアのトップとして、ふんぞり返っていられる立場にいたのです。そう考えたときにライガーの存在がいかに特別だったかが分かります」(同) ライガーがいなければ’94年4月のスーパーJカップ以降、インディーまでも含めたジュニアの盛り上がりは決してなかっただろう。昭和から平成にかけて日本のプロレス界を支え続けた名選手にして、名プロデューサーである。獣神サンダー・ライガー***************************************PROFILE●1989年4月24日、永井豪宅出身。その正体は1964年11月30日、広島県出身。身長170㎝、体重95㎏。得意技/垂直落下式ブレーンバスター、ライガー・ボム、掌底。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2018年12月25日 22時10分
ジャイアント馬場追善興行に元三冠王者、小島聡が参戦!永田裕志&西村修とトリオ結成
来年2月19日に開催する『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』(両国国技館)の第4弾参加選手が発表され、新日本プロレスから小島聡、永田裕志の参戦が決定した。小島は永田、西村修とトリオを結成。対するは、秋山準、大森隆男、太陽ケアのトリオで、同世代による6人タッグを行う。 小島は2002年に武藤敬司、ケンドー・カシンとともに新日本から全日本に移籍。2005年に川田利明を破り、第33代三冠ヘビー級王者となる。同年には新日本のIWGPヘビー級王座との史上初の4冠戦で、天山広吉を破り日本二大メジャーのトップベルトを同時に戴冠する偉業を成し遂げている。2010年に全日本を退団するまでに、三冠ヘビー級王座を2回、チャンピオンカーニバル優勝を1回、世界タッグ王座を3回、アジアタッグ王座を1回、世界最強決定リーグ戦優勝を4回経験。故・馬場元子さんから武藤敬司社長時代の全日本の顔として大活躍した。 永田は新日本所属ながら、2011年にチャンピオンカーニバルで優勝し、世界タッグ王座も奪った。最近ではライバル秋山準とのタッグでアジアタッグ王座も獲得している。新人時代は『ジャンボ鶴田二世』と呼ばれていたこともあり、全日本のリングにおいても王道プロレスにしっかりと対応していた。ここにヤングライオン(新人)時代、新日本の道場で同じ釜の飯を食っていた西村が加わるのは興味深い。大森も一時は中西学とのタッグで、新日本を主戦場にしていただけに、新鮮な絡みが見られそうだ。 また全日本プロレスOBのキム・ドク(タイガー戸口)、百田光雄の参戦も決定。MEN’Sテイオー、TARU、土方隆司、相島勇人らとジャイアント馬場追善記念バトルロイヤルに出場する。 キム・ドクは今は亡き大木金太郎との師弟タッグで1976年、当時の全日本最強タッグだったジャイアント馬場&ジャンボ鶴田(ともに故人)を破り、インターナショナルタッグ王座を奪取するなど活躍。1979年にタイガー戸口に改名し、全日本に所属すると、馬場、鶴田に続くナンバー3のポジションに。NWA世界ヘビー級王座に挑戦するなどチャンスも多く与えられたが、1981年に新日本へ電撃移籍したため、再び全日本に戻ったのは2001年。20年もの時間を要した。 “6時半の男”として馬場全日本の前座戦線に欠かせない存在だった百田は世界ジュニアヘビー級王座も獲得しており、ファンから絶大な支持を受けた。馬場さんが亡くなる前にはラッシャー木村(故人)とともに同じコーナーに立ち、永源遙(故人)&渕正信率いる悪役商会との6人タッグを名物にしていた。2000年に三沢光晴(故人)と行動をともにし、全日本を退団、プロレスリング・ノアへ移籍している。馬場さんが亡くなった際、マスコミに公式発表したのは百田だった。 少しずつカードも決まってきた平成最後のオールスター戦『ジャイアント馬場追善興行』だが、全日本にゆかりのある選手が再び集まるのは喜ばしい限り。天国の馬場さんや元子さんが喜ぶような大会が見えてきた。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年12月25日 21時50分
大晦日RIZINやれんのか!は全7試合、朝9時に仮面女子・川村虹花登場!白鳥大珠に注目
大晦日の朝9時から開催する総合格闘技イベント『RIZIN平成最後のやれんのか!』(さいたまスーパーアリーナ)の全対戦カード7試合と試合順が発表された。メインではRIZINの前身・PRIDEでも活躍した川尻達也が北岡悟と対戦する。川尻は今大会出場選手の中で唯一、2007年に同所で旧PRIDEのスタッフが運営した『やれんのか!大晦日!2007』にも第2試合に出場し、ルイス・アゼレードに判定勝ちを収めている。 15時から『RIZIN.14』が開催されるため、『やれんのか!』は朝9時に試合開始、12時にイベント終了を予定している。ちなみに選手の入り時間は朝の7時とのこと。前日に公開計量があるため、選手によっては調整が厳しそうだが、ファンにとっては丸1日“格闘技漬け”。たまらないイベントになりそうだ。 オープニングマッチには地下アイドルグループ・仮面女子のメンバーで、プロレスラーや格闘家としても活動している川村虹花が出場する。対戦相手は強豪、埼玉栄高校レスリング部出身でこの日がプロデビュー戦となるKREZY BEE所属のあい。身体能力の高さには定評がある川村だが、あいのレスリングで培ったパワーにどこまで対応できるのか期待したい。 また注目はこれがRIZINデビューとなる“キックの王子様”白鳥大珠だ。白鳥は那須川天心の父、弘幸氏が会長のTEPPEN GYM所属。181センチの長身と甘いマスクで、キック団体『RISE』で女性ファンが急増している22歳のイケメンキックボクサーだ。第3試合で、キック団体『REBELS』を主戦場としているウザ強ヨシヤ(テッサイジム/teamREBELS)とRIZINキックボクシングルールで対戦する。ウザ強も96年生まれだが、白鳥は早生まれなので、1学年上となる。 先日、TEPPEN GYMであった天心の公開練習の後に白鳥がデモンストレーションに臨んだ。すると、あまりの迫力に集まった報道陣からどよめきが起こった。白鳥は「朝は弱い」としながらも「大晦日に試合をしたいと言っていたので、準備はしていた」と急きょ決まった出場を喜んでいた。試合に関しては「油断せずにきっちり自分のことをやるだけ。RIZINに出られるのは名を売るチャンスなんで、無難に勝つのではなく、KOは最低条件になりますね。蹴りでKOはあまりないので目立つかな」と笑みを浮かべながらキックによるKO勝利を宣言した。 彼はキックからボクシングに転向し、今年キックに戻ってきた。フロイド・メイウェザーと同じリングに上がることに関しては感じるものがあるようで「こんな日が来るとは思ってなかった」と信じられない様子。来年2月3日のRISE後楽園ホール大会では、RISEライト級王座決定戦に出場することが決まっているだけに、負けられない闘いとなる。「しっかり勝って、RISEのタイトルマッチに弾みをつけたい。自分のためにしっかり大晦日を僕が朝から盛り上げますよ!」“キックの王子様”が“キックの破壊王子”になれるのか?大晦日は午前中からさいたまがアツイ!取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年12月25日 21時30分
大晦日RIZIN、那須川天心対メイウェザーがメイン決定で、紅白&ガキ使と真っ向勝負!
大晦日の総合格闘技イベント『RIZIN.14』(さいたまスーパーアリーナ)の全対戦カードと試合順が決定した。世界中が注目するエキシビションマッチ、那須川天心対フロイド・メイウェザーの“世紀の一戦”はメインイベントにラインナップされた。 「お茶の間にはメイウェザーより、朝青龍の方が届くんじゃないかな」「この試合をメインにしていいのかどうか…」とRIZINの榊原信行実行委員長は話していたが、結果的にメインに決まった。『RIZIN.14』は15時試合開始。今年は会場でカウントダウンも行われるもようで、イベント終了時間は24時半を予定している。しかし、フジテレビ系列で放映されるテレビ中継は23時45分まで。よって天心対メイウェザーは、23時前に試合開始となる可能性が高い。この時間帯は毎年、『第69回NHK紅白歌合戦』がクライマックスに向けて盛り上がっていく時間帯。ここ数年民放の視聴率では独走状態となっている日本テレビ系『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!大晦日年越しスペシャル!』とも真っ向勝負する形となる。 フジテレビ系列ではクリスマス3連休から『RIZIN.14』天心対メイウェザーの番組スポットCMを大量に放映し始めた。29日に出場選手インタビューが、30日に前日計量があるとアナウンスされており、ここでメイウェザーが姿を現わすかどうか…つまり来日するかどうかが注目される。専門誌をはじめ、普段格闘技を取り扱わないスポーツ紙、一般紙、通信社、ネットメディアなど、マスコミも世界から大挙として駆けつけることが予想される。先日、日米で行われた天心の公開練習にも数多くの取材陣が詰めかけていた。 『RIZIN.14』は全14試合が組まれているが、ここまで世界中のメディアが注目するのは、日本の格闘技界では1976年に新日本プロレスが主催したアントニオ猪木対モハメド・アリ以来と言ってもいいだろう。 オープニングマッチでは、日本を代表する“ジョシカク・クイーン”RENAが再起戦に臨み、真珠・野沢オークレアの1年ぶりとなる復帰戦がある。後半戦では、山本美憂、アーセン親子が“休憩またぎ”で登場。ラストはRIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦、浅倉カンナ対浜崎朱加、RIZINバンタム級王座決定戦、堀口恭司対ダリオン・コールドウェルのRIZIN初のタイトルマッチ2試合が、メインの天心対メイウェザーにバトンをつなぐ役割を担う。堀口対コールドウェルは本来ならメインを張るべき黄金カードである。 「那須川天心という日本人格闘家を世界に知らせたい」とメイウェザー戦実現の経緯を榊原委員長は述べていたが、今大会はその他の選手にとっても世界に名を売る大チャンス。日本の素晴らしい格闘家たちには、普段は格闘技を見ることがない“メイウェザー目当て”のマスコミたちの目にとまるよう、すごい試合を繰り広げてもらいたい。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2018年12月25日 17時30分
レジェンド選手ほぼ巨人? テレ朝『プロ野球総選挙』ランキングに賛否両論
「格差がすごいな…」。番組を視聴していた人の中には、もしかしたら筆者と同じ印象を抱いた人もいるかもしれない。24日に放送された『国民1万人がガチで投票!プロ野球総選挙〜レジェンド選手編〜』(テレビ朝日系)のことである。 現役を引退したプロ野球選手を対象に、得票数上位30名が紹介されたこの番組。球史を彩ったスター選手たちが次々に登場したが、この30名の内25名はセ・リーグ一筋でプレーした選手やパ・リーグから移籍してきた選手。また、25名の内13名は、巨人のユニフォームに袖を通した選手で占められている。 1位は通算868本塁打、世界のホームラン王である王貞治(巨人)。残りのトップ5は、2位長嶋茂雄(巨人)、3位松井秀喜(巨人→ヤンキースなど)、4位沢村栄治(巨人)、5位野茂英雄(近鉄→ドジャースなど)と続いた。 一方、パ・リーグ一筋で現役を全うした選手は野村克也(南海→ロッテ→西武)、稲尾和久(西鉄)、福本豊(阪急)、村田兆治(ロッテ)のわずか4名だけ。日本時代はパ・リーグのみの所属である野茂英雄(近鉄)を含めても、セ・リーグはおろか、巨人の人数にも遠く及ばない。 「セ高パ低」、そして「巨人一強」の傾向が、かなり色濃く出ていた今回の投票結果。それが冒頭で述べた印象に繋がったわけだが、これと同時に筆者は「歴史は反映されるんだなあ」と妙な感心も抱いた。 地上波で試合が全国放送されていた巨人を中心に、セ・リーグについての報道は手厚かった一昔前のプロ野球。「人気のセ、実力のパ」という言葉もあるように、当時のパ・リーグは人気・報道面においてセ・リーグにかなり大きな差をつけられていた。 今回票を投じた1万人について詳細な説明はされていないが、番組内で投票理由を説明するファンを見るに、恐らくそのほとんどは先述の時代にプロ野球を見始めたオールドファン。そんな彼らに「あなたが選ぶレジェンド選手は?」と聞けば、セ・リーグびいき、巨人びいきの回答が返って来るのはむしろ自然なことともいえる。 その人選に疑問を呈する人も、ネット上には少なからず見受けられる今回の投票結果。ただ、球界が歩んできた歴史を考えると、セ・リーグの“大勝”は至極まっとうな結果であるのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年12月25日 17時30分
矢野阪神2019年リーグ優勝5つの怪奇現象
2019年、セ・リーグの勢力分布図が変わるかもしれない。 3連覇を果たした広島は丸佳浩外野手(29)を失った。「育成型チーム」なので、新しいレギュラー選手が現れるだろうが、丸は2年連続でMVPを獲得した主砲。戦力ダウンは必至で、大型補強に成功した巨人、クセ者のヤクルトが優勝争いに食い込んでくると思われる。ここに不気味な動きを見せているのが、「5つの怪奇現象」が起きている新生・矢野阪神だ。広島の連覇を止められるか。「単純な話、藤浪晋太郎が復活すれば、それだけで優勝圏内に浮上しますよ」(在阪記者) ’18年シーズン後半、藤浪は課題の「ノーコン病克服」の兆しを見せた。矢野燿大新監督(50)も計算に入れているとは思うが、それだけでは優勝には届かない。「いや、すでに阪神は2ケタ勝利の見込める先発投手を補強しています。ドラフト4位で獲得した齋藤友貴哉です。もっと上位で指名されていてもおかしくない社会人屈指の右腕です」(ライバル球団スカウト) 齋藤が下位指名となった理由はいくつかある。「完成された投手」というのが一番の理由だが、その「完成」の言葉の意味が二分していた。「即戦力」の高評価と「これ以上の伸びしろがない」という批判的な声。指名を見送った球団も「先発投手が不足する阪神の弱点を補う力はある」と活躍に太鼓判を押していた。「前中日の左腕、ガルシアを獲得できたのも大きい。今季、中日で稼いだ13勝をそのまま計算できます。救援タイプのジョンソンも獲得し、38歳の藤川球児が“クローザー復活”の色気を見せるほどまでに蘇りました」(同) 藤川の復活こそ怪奇現象と言っていい。 また、復活は藤川だけではない。福留孝介(41)、糸井嘉男(37)、鳥谷敬(37)といったベテラン勢も、妙にハツラツとした姿を見せている。鳥谷は「ショート再挑戦」を矢野監督に申し出たほどで、福留も来季はさらに存在感を増しそうだ。「来季から糸原健斗がキャプテンの座を引き継ぎます。プロ3年目でのキャプテン就任は異例中の異例ですが、福留はその後ろ盾になるとし、糸原にチーム改革についても意見させていくつもりのようです。DeNAが若い筒香嘉智を主将に抜擢し、チームの雰囲気を明るくした成功例もあります」(ベテラン記者) シーズン後半、虎ナインはファンに声援を送られても下を向いていた。失敗を恐れ、ビクビクしているような印象もあった。だが、重苦しい雰囲気は指揮官交代によって完全払拭されつつあり、同時に別の難題解消の糸口も掴んだという。「守備です。阪神は失策数が多すぎた」(同) ’18年の失策数「89」はリーグワースト。近年、このワースト記録が続き、秋季キャンプの度にハードな守備練習が繰り返されてきた。そこにメスを入れたのが、矢野監督の参謀となる清水雅治ヘッドコーチだった。「単純なミスを厳しく怒鳴り続けていました」(同) 当たり前の話だが、これが意義深いと関係者は見る。「これまでもマジメに練習してきたんですが、逆シングルで捕るなど雑なプレーも目立ち、それを注意するコーチがいませんでした。これでは巧くなるはずがない」(球界関係者) その清水ヘッドへは、あまりいい評判を聞かない。だが、それは監督の気持ちを代弁してきたからであって、強いチームにはそういった憎まれ役が必ずいるもの。その点で、矢野監督はコーチ人事において生え抜きと外様の絶妙なバランスを取ったようだ。「阪神は外国人野手が当たった年は強い。近年はハズレばかりでしたが、谷本修球団本部長は『自信アリ』と言い切りました。最下位に沈んだ今季、阪神内部で唯一、ガッツポーズが出たのは梅野隆太郎の成長です。生え抜き捕手で規定打席に到達したのは、’88年の木戸克彦氏以来。’85年の優勝、日本一の基盤となったのは、捕手の固定化でした」(同) また奇妙な傾向もある。 巨人と阪神のライバル球団が同時期に指揮官を変えたのは、過去5回。1961年、’75、’02、’04、’16年だが、阪神が巨人よりも順位が上だったのは、’75年の吉田義男氏と長嶋茂雄氏の監督就任イヤーだけだった。その巨人との因縁関係を照らし合わせると、「阪神不利」となるが、注目すべきは「フロント人事」だ。 監督とオーナーを同時に交代させたのは、’84年オフ以来。坂井信也前オーナーは金本監督の退陣を明るみに出した直後、自らも退任する会見を開いている。「現場の長とフロントトップが同時期に代わるのは、マイナスのイメージもあります。でも、’84年オフはその緊張感がフロント職員に伝わり、新体制を支えようとする使命感に繋がりました」(前出・在阪記者) 現場とフロントが一丸となった’85年、第二次吉田政権が優勝、日本一へと駆け上がったことは説明するまでもないだろう。「当時、安藤統男監督の続投が一度決まってからの急転直下でした。今回の金本政権の崩壊から矢野監督の誕生までが’84年オフに酷似しています」(同) 藤浪の復活、ベテラン野手のヤル気と藤川、憎まれ役の参謀招致、計算の立つ助っ人、’85年再来の兆し―。怪奇的な5つの前兆が見られる阪神が、’19年ペナントレースの本命に躍り出る可能性は高い。
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スポーツ 2018年12月25日 06時00分
実は勝ち組? プロ野球のセカンドキャリアに社会人野球を選んだ選手5人
2018年も多くの選手がプロ野球界から去る事になった。セカンドキャリアは非常に厳しいものがあり、未だに仕事が見つからない元選手も多いと聞く。 そんな中、昨今増えているのがアマチュア野球最高峰の社会人野球への復帰。今季の戦力外組ではベイスターズを自由契約になった須田幸太投手が、古巣のJFE東日本に戻ることが決まったほか、巨人の青山誠外野手がJX-ENEOSに入社する。 今回はそんなプロ野球選手から社会人野球に戻った選手の紹介と現状を紹介する。①加治前竜一選手(巨人→三菱重工長崎→三菱日立パワーシステムズ)巨人時代初打席でサヨナラホームランを打った加治前竜一選手は、戦力外通告後、三菱重工長崎硬式野球部に入部。そして2016年オフの統合に伴い、神奈川県の三菱日立パワーシステムズ硬式野球部に移籍した。勝負強い打撃は健在で、2017年の都市対抗野球対日本生命戦では、代打出場で決勝タイムリーを放ち、チームをベスト4進出に導いた。2017年からは兼任コーチとして、若手の育成にも乗り出している。ちなみに背番号は巨人時代と同じ50。②松本啓二朗外野手(横浜ベイスターズ→新日鐵住金かずさマジック)2018年から千葉県君津市に本拠を置く新日鐵住金かずさマジックに入部。クリーンナップを打ち、チームの主力選手として活躍。5月の都市対抗予選代表決定戦では、クレバーな走塁で決勝点をもぎ取り、チームを都市対抗出場に導いた。③中田亮二選手(中日ドラゴンズ→JR東海)ブーちゃんの相性で親しまれた中田亮二選手は、現在JR東海でプレー。シュアな打撃は健在で、主力打者として活躍している。今年久しぶりに出場した都市対抗野球では、MLB入りを決めた元パナソニック吉川峻平投手からタイムリーを放ち、7年ぶりの初戦突破に貢献した。④細山田武史(横浜ベイスターズ→福岡ソフトバンクホークス→トヨタ自動車)2球団を渡り歩いた細山田選手は、トヨタ自動車に入部。レギュラー捕手としてプロ候補がずらりと顔をそろえるトヨタ投手陣をリードし、2016年には源田壮亮(現・西武)・藤岡裕大(現・ロッテ)らとともにチームを初の都市対抗優勝に導いた。⑤加賀美希昇投手(横浜ベイスターズ→JR西日本)法政大学から鳴り物入りで入団したものの、実力が出しきれなかった加賀美希昇投手はJR西日本でエースとして活躍中。2016年の日本選手権では、ノーヒットノーランも達成した。 なおJR西日本は元中日の藤澤拓斗選手も所属している。 元プロ野球選手が増えつるある現状について、社会人野球に詳しいライターはこう語る。 「社会人野球では、元プロ野球選手の登録には人数制限があるため、ガンガン増やせるというわけではありません。また、人数枠や、基本的に正社員または契約社員の採用となりますので、配属先をどうするか、企業人として採用しても問題ないのかなどを考慮する必要があります。 当然、そんな中をくぐり抜けて入った選手は精鋭で期待がかかりますが、必ず活躍できているかというと、そういうわけではありません。 打者・野手ともこれからプロを目指す選手には押されがちですし、ベテランは『なにくそ』と闘志を燃やしてくる。また、プロと違い社会人は一発勝負ですので、短期間でピークに持っていかねばなりません。明らかに力の落ちている選手は、元プロといえども通用しません。 ただ、元プロが入ることで、かつてのファンが注目してくれるという側面はあると思います。選手も大企業に野球がきっかけで入社し、社員になれれば万々歳でしょう。ある意味勝ち組ですよ。都市対抗野球は華やかな応援と熱さで、ファンが増え始めている。そんな人気向上に一役買っている部分はあるでしょう」 来年も元プロ数名が足を踏み入れる社会人野球。注目してみてはいかがだろうか。文・櫻井哲夫
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スポーツ 2018年12月24日 17時30分
今オフだけじゃない?これまで巨人が敢行した“金満補強”
炭谷銀仁朗(前埼玉西武)、中島宏之(前オリックス)、丸佳浩(前広島)、岩隈久志(前マリナーズ)と、他球団で名を上げた選手を次々に獲得している今オフの巨人。一部報道では50億円が使われたとされるこの獲得劇に、ネット上では「金満補強」と冷ややかな目を向ける人もいる。 しかし、巨人がこのような“えげつない”大型補強を敢行するのは、何も今に始まった話では無い。過去を振り返ってみても、大補強を敢行した年は複数存在している。本稿ではその中でも、筆者が特に“えげつない”と感じた補強例を以下に取り上げていきたい。 まず登場するのは2016年。この年1位広島に「17.5」ゲームもの大差をつけられた2位巨人は、山口俊(前DeNA)、森福允彦(前ソフトバンク)、陽岱鋼(前日本ハム)のFA戦士3名を球界史上初の“トリプル獲得”。これと同時に、2013年の楽天日本一に貢献したケーシー・マギーも獲得した。 次に取り上げるのは2007年。前年にFAで小笠原道大(前日本ハム)、門倉健(前横浜)、トレードで谷佳知(前オリックス)を獲得していた巨人だが、これにとどまらずこの年も大型補強を敢行。アレックス・ラミレス(前ヤクルト)、セス・グライシンガー(前ヤクルト)、マーク・クルーン(前横浜)といった他球団の主力外国人たちを一気に手中に収めた。 最後に紹介するのは2003年。この年巨人は小久保裕紀(前ダイエー)、タフィー・ローズ(前近鉄)といった他球団の4番を手に入れたが、それまでにも清原和博(前西武)、江藤智(前広島)、ロベルト・ペタジーニ(前ヤクルト)といった4番打者たちを獲得。この結果、プロ野球記録となる「259本」ものアーチをかけることとなった翌年の巨人打線は、“史上最強打線”として今なお語り継がれている。 以上が“えげつない”と筆者が感じた過去の大型補強だが、不思議なことにいずれの年も翌年の巨人は日本一を逃している。そう考えると今オフの補強も、必要以上に恐れる必要はないのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年12月24日 15時00分
最年長は4年目、42歳の石澤美樹さん!ファイターズガール2019メンバーが決定!
北海道日本ハムファイターズは、2019年の公式チア『ファイターズガール』のメンバーが決定したと発表した。日本ハムは12月16日に新メンバーオーディションを開催。156名の応募者から、一次の書類審査を経て79名が二次審査へと駒を進み、二次審査ではダンス審査を行い、その中から44名が三次審査に進んだ?三次審査は、自己PRと特技披露、質疑応答が行われ、1日を通して行われた実技審査を経て、最終的に27名(15歳〜42歳)を選出したという。2018年シーズンは26名だったことから、1名増える形となった。新メンバーのお披露目は3月2日に札幌ドームで行われる予定だ。大塚凪紗、小玉智由実、山室萌々花、佐藤里奈、田島萌笑、藤原明日美、籏谷さくら、山根朱里、渡辺菜月の9名が卒業し、新たに辻菜穂子、渡部真優、工藤優奈、鈴木優花、讃岐花笑、田中杏奈、清水麻矢、松坂弦音、山口伶奈、吉田桃子の10名の新メンバーが加入した。最年長は4年目で、北海道移転前にもメンバーを務めていた42歳の石澤美樹。石澤は「歴代最年長」を自身のセールスポイントに掲げており、メンバーはもちろん、ファンからの信頼も厚く、SNS上でも残留を喜ぶファンの声が多く見られた。ここまで来たら、プロ野球チア界のレジェンドとして、踊れる限りは現役を続けてもらいたい。2018年メンバーは、5日に大阪・オリックス劇場で開催されるPLM主催のパ・リーグ6球団合同企画『パ・リーグダンスフェスティバル2019』が最後の活動となるのが慣例となっているが、同イベントには選抜メンバーとして、小林羽蘭、若井知世、小山ゆうき、梶浦ほのか、畠山茉央、三田部晏奈、野口遥花、高橋緋奈乃の8名が出演するため、今回は卒業メンバーは含まれていない。しかし、2018年度メンバーを代表して、2018年シーズンで培ったパフォーマンスで、大阪に北の大地の風を吹かせてくれるだろう。『パ・リーグダンスフェスティバル』では、毎年ホスト役を務めているオリックスのBsGirlsグッズの売り上げが1位なのだが、2位は日本ハムのファイターズガールが追っており、北海道からの“密航”組も数多く見られている。以前、ファイターズガールのメンバーに取材をした際には「ここでパフォーマンスが出来るのは嬉しい」と、オリックス劇場というコンサートホールでパフォーマンスが出来る喜びを素直に話していたことを思い出す。これはファイターズガールに限ったことではないが、球団公式のチアやダンス&ヴォーカルグループは、メンバーは変われども伝統はしっかりと受け継がれている。『パ・リーグダンスフェスティバル』を各球団の都市で持ち回りで開催、または関東でも開催するプランもあったようだが、現在は立ち消えとなってしまった。しかし、チアのメンバーたちにとって、オールスターイベントを開催できるのは、PLMがあるパ・リーグにしか出来ないこと。過酷なオーディションを経て、シーズン中に時には涙を流しながら、パフォーマンスをやり切った勝利の女神たちが、公式戦とは違う舞台で輝ける場所がもっとあってもいいと思う。シーズン中はチームを全力で応援し、オフは自らのパフォーマンスの集大成を『パ・リーグダンスフェスティバル』で披露するという流れはとても良いだけに、スケールアップしていくことで、各球団のチアたちのレベルも向上していくはず。石澤のような存在は特にそういう場で光ると思うので、彼女たちにスポットが当たる場を増やしてもらいたいと切に願う。ファイターズガール2019(上段左から) 安冨優菜、高橋緋奈乃、濱野亜里紗、辻菜穂子<NEW>、三田部晏奈、梶浦ほのか、渡部真優<NEW>、工藤優奈<NEW> (中段左から) 鈴木優花<NEW>、西崎光、讃岐花笑<NEW>、田中杏奈<NEW>、畠山茉央、渡邊姫琳、小林羽蘭、石澤美樹、森彩香、近藤朋華 (下段左から) 清水麻矢<NEW>、松坂弦音<NEW>、渡部穂乃香、若井知世、山口伶奈<NEW>、吉田桃子<NEW>、小山ゆうき、野口遥花、滝谷美夢取材・文 / どら増田写真 / ©︎北海道日本ハムファイターズ
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