search
とじる
トップ > スポーツ > 大相撲 白鵬帰化宣言の裏で朝青龍いい人化

大相撲 白鵬帰化宣言の裏で朝青龍いい人化

 大相撲の両モンゴル横綱が土俵外で覇権争いを繰り広げている。白鵬が、このほど親方になるべく近く帰化する意向を示した。しかし、実はこのタイミングで帰化を示唆したのには、ライバル横綱の朝青龍をけん制する狙いがあったという。かねてから因縁浅からぬ2人。ここにきて、また両横綱の溝が深まっている。また29日には横綱審議委員会(横審)による夏場所(5月10日初日、東京・両国国技館)のけいこ総見が両国国技館で行われ、約5000人の一般客に無料公開して行われた。

 3月場所で全勝優勝を飾り、10度目の賜杯を手にした横綱白鵬が、4月15日の外国特派員協会の会見で、「親方になって弟子を育てたい気持ちがあります」と近く帰化申請することを明らかにした。
 将来は相撲界に残るため、年寄名跡を取得したうえで親方になり、相撲協会に恩返しする決意を示した。だが、帰化発言には懐疑的な見方もある。大相撲関係者が言う。
 「横綱として区切りとなる10回目の優勝を果たしたこともあり、帰化することを発言したのでしょうが、このタイミングで親方への決意を示したのは、フライング気味。白鵬が帰化するとしても、まだクリアしなければならない問題があるわけですから」

 確かに白鵬にはモンゴル相撲の横綱だった父・ムンフバトが国民的英雄ということもあり、第一に親からの理解が不可欠となる。いくら白鵬が「そのために僕は一生懸命やってる姿を見せたい。みなさんが分かってくれると思う。時間の問題だと思います」と語っても、現実的にはまだ全面的に周囲の理解を得られている状況ではない。
 それでも夏場所開幕前に、日本で親方になることを明言したのは、現在の相撲界の事情が密接にかかわっているという。
 「白鵬はこのタイミングで『僕は帰化して相撲協会に残ります』と意志表示しなければならなかった。親や周囲の同意をもらってからでも良かったのでしょうけど、そう悠長なことも言っていられない。3月場所を終えてから朝青龍が不穏な動きを見せていますからね」(前出関係者)
 同じモンゴル横綱の朝青龍の動向とは何なのか。前出関係者が続ける。
 「相撲界に残る白鵬としては、朝青龍の評判がうなぎ上りなのが煙たい限り。初場所で復活優勝して、大阪場所も頑張った朝青龍の評価が最近ガラリと変わった。3月場所後には子供相撲の開催を明言して相撲界への貢献をアピールもしてますし、ライバル心を燃やすのも当然です」
 ライバル朝青龍の様子は明らかに変わった。「朝青龍は春巡業でも巡業部の親方が若手が出てこないことを嘆いていたところに『じゃあ俺が言ってやる』と言って、自身のサボリ癖を棚に上げて、しゃしゃり出るなどすっかり善人気取り。年明けには相撲界から出ていく可能性すらあった朝青龍が態度を急変させたことで、白鵬はいち早く親方になる意志表示をしたのでしょう」(前出関係者)
 これまでも白鵬は朝青龍と仲の良い同郷の先輩後輩力士というより、確執ばかりが取りざたされてきた。ただ、年明けには朝青龍に引退危機などが浮上したこともあって両雄の関係が悪化することはなかった。だが、2強がそろって息を吹き返し、土俵外の攻防も熱を帯び始めたようだ。

関連記事

関連画像

もっと見る


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ