スポーツ
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スポーツ 2018年09月19日 17時00分
塚原夫婦「朝日生命」vs具志堅派「日体大」権力奪還抗争
ただの「パワハラ騒動」ではなくなってきた。宮川紗江選手(19)側に「金銭トラブル」が発覚したのだ。塚原夫婦との抗争劇は、「覇権争い」へとすり変わりつつあるようだ。「日本体操協会に告発文が届いていたんです。宮川と暴力指導を問われた速見佑斗コーチ(37)が『スポンサー契約で揉めている』とするもので、その発信者は2人とスポンサー契約を交わしていた体操クラブの代表者でした」(アマチュアスポーツ要人) '17年10月からの5年契約で、宮川は大阪体育大学とアスリート契約を結んでいた。これは海外合宿費やコーチ料をサポートするという内容になっていた。「5年という契約期間になったのは、'17年時点で宮川選手が入学してくれると見込んだからです」(同) だが、宮川は'18年4月からの大体大入学を見送った。さらに奇妙なのは、'18年5月に大手体操クラブRともスポンサー契約を締結。R側は大体大との契約を「知らされていなかった」とし、すでに支払っていた一部サポート資金の返還を含むトラブルに発展していたのだ。「弁護士を入れての話し合いになりました。速見コーチには宮川選手への指導料を含む通信費を渡されていたんですが、告発文によれば、お金はもう残っていないと。同コーチの謝罪会見が行われた9月5日時点では解決したと言っていましたが」(体協詰め記者) 宮川サイドの山口政貴弁護士は「2社との契約例は他にもある。事前に大体大のことは知らせていた」と反論していたが、そもそも速見コーチの処分を話し合っていた7月時点で、協会幹部は告発文を受け取っていた。ゆえに同コーチの処分を検討するきっかけは暴力指導ではなく、二重契約の告発だったのだ。「速見コーチの行きすぎた指導はこれまで黙認されてきたんです。それはそれで問題ですが」(同) 宮川選手の「処分は重すぎる」「塚原夫妻によるパワハラ」なる会見も額面通りには受け止められなくなってきた。しかし、騒動の焦点は、これだけではない。 宮川選手の会見以前に協会の全幹部が告発文に目を通し、裏取りも終えていた。なのに、彼女の会見後に現れた具志堅幸司・副会長はこうコメントしている。「18歳の少女が嘘をつくとは思えない」 具志堅氏は渦中の塚原光男氏(70)と同じ副会長職にある。この時点で、世論は塚原副会長の「全部ウソ!」なる発言に呆れていたのだが、告発文書を知っていたのなら、せめて中立の発言をしてもよかったはずだ。具志堅副会長の発言で、塚原夫婦の闇の部分を察した取材陣は少なくない。「派閥抗争にすり替えられたようです。体操協会は塚原夫婦を頂点とする朝日生命体操クラブと、日本体育大学出身の二大勢力があって、微妙な人事バランスによって均衡が保たれていました」(前出・要人) メディアに出演し、宮川擁護の発言を続けてきた森末慎二、池谷幸雄、そして、宮川を応援する立場を鮮明にした田中理恵、鶴見虹子らは日体大の出身。そして、具志堅副会長も日体大OBである。「'91年の全日本選手権で朝日生命クラブ寄りの採点がされ、出場選手の大半がボイコットする大事件も思い出されます。その際、塚原夫婦は責任を取って辞任しましたが、結局、戻ってきました。宮川サイドは塚原夫婦の『直接謝罪したい』という申し出を断っています。その理由は、塚原夫婦が協会に残る可能性があるからだと話していました」(スポーツ紙記者) 宮川サイドと日体大グループの狙いは、塚原夫婦の“排除”である。 また、その全日本選手権を混乱させた“千恵子判定”だが、'80年代を知る関係者はこう語っていた。「選手が大技を決めたとき、加点するかどうか迷いますよね。そういうとき、塚原千恵子さんは『ひねりきっていないわね』と囁いたり、朝日生命クラブの選手が演技をするときは、その近くまでいき、技を決めるたびにいちいち頷くんです。そういうしぐさで採点に圧力を掛けていたんでしょう。他クラブの指導者はそう解釈していました」 その塚原千恵子強化本部長(71)だが、ここしばらくは「心労」で公務も欠席していた。しかし、一部メディアに出演し、5時間も自身の正当性をぶちまけ、「心労で休んでいたのに長時間もしゃべらされて、お気の毒に」なる皮肉も聞かれた。「具志堅副会長は日体大OBたちと連絡を取り合っています。第三者委員会の調査ですが、宮川サイドと塚原夫婦の痛み分けになると予想されており、塚原夫婦はそのまま退くと見る関係者も少なくありません」(前出・体協詰め記者) 塚原夫婦の除名はともかく、退任が確実となれば、陣頭指揮を執るのは筆頭副会長の具志堅氏だ。 「第三者委の調査報告前に、宮川サイドが一転して謝罪を受け入れるのでは。オトナの対応を見せて世論を味方にする。そして、『協会は塚原体制を変えられないのか?』という空気を作るのではないかと」(前出・要人) 暴力指導は許されない。塚原夫婦が二重契約の問題を出してきたことで、宮川サイドへの見方も少し変わっていた。しかし、この一件で、体操協会の覇権争いは加速した――。
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スポーツ 2018年09月19日 06時15分
今後に大きな不安も?14日の死球以降ノーヒットが続く巨人・岡本和真
今季の巨人において、一番の“出世株”となっている岡本和真。勝負強い打撃でチームを牽引するその姿は、既に多くのプロ野球ファンに知れ渡っていることだろう。しかし、これまで順調にきていたその道のりに、ここにきて一抹の不安が生じ始めている。 シーズン途中から4番としての出場が続いている岡本は、8月終了時点で「打率.310・26本塁打・84打点」という成績をマーク。シーズンが佳境を迎えた9月も、13日終了時点で「打率.407・5本塁打・10打点」と好調をキープしていた。 しかし、14日に行われたDeNA戦の8回表、相手投手スペンサー・パットンが投じた内角の直球が、スイングの体勢に入っていた岡本の右手を直撃。苦悶の表情を浮かべた22歳は、その後一度はグラウンドに戻るも、結局は途中交代を強いられることとなった。 不幸中の幸いで登録抹消までは行かず、翌日以降もグラウンドに立ち続けている岡本。ただ、15日のDeNA戦で3打数ノーヒットに終わると、さらに16、17日の中日戦でもそれぞれノーヒット。やはり死球の影響は大きかったのか、その打棒は鳴りを潜めてしまっている。 現在セ・リーグ3位につけている巨人は、4位中日、5位DeNA、6位阪神と共にクライマックスシリーズ(CS)出場を争っている。昨年はDeNAの後塵を拝し出場を逃しているだけに、今年は同じ轍を踏みたくないところだろう。 2年ぶりとなるCS進出のためには、打線の中心を担う岡本の存在は必要不可欠。しかし、仮にこのまま調子が戻らないとなると、当然ながら今後の見通しは非常に厳しくなる。 また、現在「打率.309・31本塁打・95打点」の成績を残している岡本は、プロ野球史上最年少での「3割・30本・100打点」達成も大いに期待されている。ただ、不調が長引くようならば、こちらにも暗雲が立ち込めることになるだろう。 来月4日のレギュラーシーズン最終戦(対広島)まで、残る試合はあと10試合。チームにとって、そして、岡本個人にとって、試練の10試合となることは間違いない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月18日 21時45分
新日本ケニーがIWGP防衛成功!次期挑戦者は飯伏か?CHAOS分裂危機にオカダ困惑!
新日本プロレス『DESTRUCTION in HIROSHIMA』▽15日 広島サンプラザホール 観衆 3,761人(札止め) 新日本プロレス今シリーズの3大ビッグマッチ第1弾『DESTRUCTION in HIROSHIMA』が15日、広島サンプラザホールで開催された。 メインイベントでは『G1クライマックス28』で、IWGPヘビー級王者ケニー・オメガに土をつけた石井智宏が挑戦。G1同様、両者の壮絶な“根比べ”に広島のファンは大きな歓声を送った。あっという間に20分、25分、30分と経過し、両選手がグロッキーとなった中、最後の力を絞り切りケニーより先に立ち上がろうとした石井だったが、その際に見せた隙をケニーは見逃さなかった。Vトリガーで石井を倒すと、そのまま一気に担ぎ上げ、片翼の天使で石井をマットに叩きつけてカウント3。ケニーが2度目の防衛に成功した。 試合後、ケニーのセコンドを務めていた飯伏幸太がリングに上がり、ケニーが何とか立ち上がると、腰にIWGPヘビー級のベルトが巻かれ、締めのマイクパフォーマンス。ここでケニーは「イブシ、自分がベストなのはお前のおかげだ」と飯伏に感謝。続けて「(王座を奪取した)大阪城ホールからいつでもいいと言ってるんですよ」と観客にアピールした。これに対して飯伏は「約束を果たそう」とIWGPヘビー級王座を懸けて再戦することを示唆。会場は大きくどよめいた。 バックステージでケニーは、IWGPヘビー級王座挑戦権利証を持つ棚橋弘至がG1の一夜明け会見で「ケニーのプロレスは好きじゃない。これはイデオロギーの闘い」と話したことに対して反論。棚橋とプロレス観が違うこと強調し、隣にいた飯伏に対して「君が好きだと叫びたい(笑)」とジョークを放った。 『DESTRUCTION in KOBE』9.23神戸ワールド記念ホール大会で、棚橋の権利証に挑戦する大一番を控えるオカダ・カズチカはハプニングに見舞われた。この日の大会で行われた棚橋組との6人タッグマッチで、2012年の凱旋帰国から同じCHAOSの盟友としてともに行動してきたYOSHI-HASHIと試合後に仲間割れしたのだ。G1開催中に暴走ファイトを繰り返し、CHAOSの中で浮いた存在になっているジェイ・ホワイトがオカダに詰め寄り、YOSHI-HASHIを非難したことから、この3人が割れる形となってしまった。 YOSHI-HASHIはG1の公式戦で棚橋と対戦した際、「変わりたいなら俺のところに来いよ」とアプローチを受けた。G1最終戦の8.12日本武道館大会でYOSHI-HASHIは「棚橋の闘いを見させてもらう」と意味深な発言を残している。この日もYOSHI-HASHIはそんな棚橋と場外で視線を合わせて、控室に戻った。棚橋は「(CHAOSが)ゴチャゴチャしてきたね。俺はボールを投げたから。プレイボールはしてる。YOSHI-HASHIだって分かってるでしょ?変われるのは一瞬だって。やっぱコレ(権利証が入ったアタッシュケース)があると違うんだよ」と、棚橋のG1優勝がさまざまなところに波及していると冷静に分析した。 一方のオカダは大一番を前に困惑した様子。今まであればマネージャーの外道がオカダにプレーヤーとして専念できる環境を作ってきたが、G1最終戦をもってマネージャーとしての関係は解消している。自分に降りかかった問題は全て自分で処理しなければならない。これはオカダにとって、乗り越えるべき試練なのだろう。 9.23神戸決戦は今のところ、棚橋が精神的に優位に立ってしまった形。オカダにとっては想定外だろう。取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年09月18日 21時15分
新日本「我々が一歩踏み出す勇気…」内藤哲也が意味深発言!タイチがNEVER奪取!
新日本プロレス『DESTRUCTION in BEPPU』▽17日 大分・別府ビーコンプラザ 観衆 2,280人 新日本プロレスの今シリーズ3大ビッグマッチ第2弾『DESTRUCTION in BEPPU』が17日 、大分の別府ビーコンプラザで開催された。 タイトルマッチを重んじる思いが強い内藤哲也は、試合順に不満を示していた。NEVER無差別級選手権ではなく、ノンタイトルマッチの自身の試合がメインイベントになったのだ。これに乗じて対戦する前王者の鈴木みのるや、セミファイナルで同王座の選手権試合を行う現王者の後藤洋央紀、挑戦者のタイチに対して、ギリギリまで挑発を続けた。内藤はみのるの気持ちを少しでも引き出そうとしていたようだが、主催者側は予定通り内藤対みのるをメインイベントに据えた。 セミファイナルでは、後藤に挑戦したタイチが今年からヘビー級に転向したにもかかわらず『G1クライマックス28』に出場できなかったうっぷんをぶつけた。タイチは、飯塚高史、金丸義信ら鈴木軍のメンバーを介入させ、マイクスタンドなど凶器攻撃、急所攻撃などで後藤を追いつめた。 「あいつが何でG1に選ばれなかったのか教えてやる」と意気込んでいた後藤も負けてはいなかった。タイチの技を次々に返し意地を爆発させていたが、最後はタイチ式ラストライドから、ブラックメフィストが決まり3カウント。タイチが新王者に輝いた。タイチはベルトを踏みつけたり、バックステージで床に投げ捨てるなどの暴挙に出た。さらに「新米社長をはじめ上層部は頭を下げに来い」とハロルド・メイ社長ら新日本のフロント陣に対し、G1に選ばなかったことに謝罪するよう要求した。タイチのフロント批判にメイ社長がどのように応じるのか注目だ。 タイチのベルト奪取に会場がざわつく中、みのると内藤が入場。4.29グランメッセ熊本大会以来、約5カ月ぶり、今年2度目のシングル対決となった。前回もみのるが内藤を逆指名するような形で、みのるのIWGPインターコンチネンタル王座に内藤が挑戦。内藤がタイトルを奪取している。 試合は前回よりもさらに厳しいみのるのサブミッション攻撃に、内藤が何度も顔をゆがめる展開になった。特に膝に爆弾を抱えている内藤にとって、ヒールホールドなど足への関節技はかなりキツかったはず。しかし、内藤は場外戦やスピードを使った動きでみのるを翻弄。最後は強烈な張り手合戦を制した内藤が、延髄斬りから掟破りのゴッチ式パワーボム(パイルドライバーを狙ったと思われるが、パワーボムの体勢になった)を放った。これを決め、正調デスティーノでみのるを沈め、30分を超える死闘は内藤が逆転勝ちで幕を閉じた。 バックステージで内藤は「変わろうとする思い、変わろうとする覚悟、そして一歩踏み出す勇気も大事なんじゃないかなって、4月の熊本大会のお客さまの前で言ったんだけど、まさにわれわれロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが今こんな状態(高橋ヒロムが怪我で長期離脱)になって、われわれにピッタリの言葉なんじゃないかなって、ちょっと思ったりもしたけどね」としみじみ。「一歩踏み出す勇気…。これが何を指しているのか?俺が何を考えているのか?みなさまでいろいろ想像して楽しんでくださいよ。答えはもちろん!…トランキーロ!あっせんなよ!」と意味深発言。 バレットクラブに続いて、CHAOSにも内紛が起こっている中、盤石の結束力を誇るロスインゴと鈴木軍の大将対決を制した内藤が新たに考えていることは何なのか?来年1.4東京ドーム大会で何を狙っているのか?負けたままになっているクリス・ジェリコとの再戦はあるのか?今後の動向が注目される。取材・文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年09月18日 17時45分
オリックス担当記者が分析、思いはそのままに…来季へ舵を切ったチームの方向性
▼9月11日〜17日 オリックス・バファローズ戦績【対埼玉西武ライオンズ ほっともっとフィールド神戸】11日●松葉貴大 0-7 多和田真三郎○12日○東明大貴 7-0 榎田大樹●【対北海道日本ハムファイターズ 札幌ドーム】14日●ローチ 3-4 ロドリゲス○15日○山岡泰輔 10-0 有原航平●16日○西勇輝 8-4 マルティネス●17日●山田修義(先発は榊原翼) 2-4 上沢直之○※131試合59勝67敗5分け、パ・リーグ首位の埼玉西武ライオンズと17ゲーム差、CS圏内3位の北海道日本ハムファイターズと9.5ゲーム差の4位。今シーズン残り12試合。 オリックスは17日現在、9月の戦績が6勝7敗と1つ負け越している。“たられば”は禁物かもしれないが、ほっと神戸の楽天戦、ヤフオクドームのソフトバンク戦を連敗ではなく、連勝していれば、日本ハムとの4連戦も違ったシチュエーションで迎えることができたのではないだろうかと悔やまれる。 今シーズンを5割で終えるには残り試合を10勝2敗とこちらの目標も厳しいものとなった。監督、選手はもちろんチームから「今年はもう…」という声は出ていないが、17日に高卒2年目の榊原翼を先発に起用。試合後、指揮官は好投を見せた榊原を「次もある」と試合には敗れたにもかかわらず、笑みを交えながら高評価。これを機に「可能性が少しでもある限りは…」という思いはそのままに、チームは来季に向けて舵を切って来るだろう。 「中長期的に強いチームを作って行ってもらいたい」というのは福良監督が監督就任挨拶でオリックス東京本社に宮内義彦オーナーを訪ねた際、オーナーが会見で述べており、「チームを強くするには少し時間がかかるのではないかと思っている」とも話していたことから、球団の続投要請に関しては、ある程度順位が固まった時点で、「チームにとって」ベストな選択を指揮官自らの口から明らかにしてくれるはずだ。辞めることだけが責任の取り方ではない。ただ、続投するにしても代行時代を含めた4年間の検証と改善すべき点は改善する必要がある。 チームは札幌から移動日なしで、18日から京セラドームで楽天と2連戦。中2日を挟んで22日にヤフオクドームでソフトバンクと対戦し、24日から京セラ4連戦を行う。5位ロッテとは2ゲーム差をつけているが、オリックスのほうが8試合多く消化しており、CS進出の微かな可能性もロッテのほうが高いのだ。2年連続で4位になるには4ゲーム以上は離しておきたい。下旬からは離脱組が復帰するのではとの情報もあり、“神童”山本由伸と“守護神”増井浩俊のタイトル争いとともに、来シーズンを見据えたオリックスの試合を楽しませてもらいたい。取材・文・写真 / どら増田、舩橋諄
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スポーツ 2018年09月18日 17時15分
ついに勝ち越しにリーチ 横綱稀勢の里が“会心の相撲”で大関栃ノ心を撃破
17日に行われた大相撲9月場所9日目。現役続行へ向け負けられない戦いが続く横綱稀勢の里は、今場所カド番の大関栃ノ心と対戦。昨年7月場所以来となる対戦を寄り切りで制し、今場所7勝目を挙げた。 立ち合いの時点で完敗だった前日の玉鷲(東小結)戦から一夜、この日は立ち合いで当たり負けしなかった稀勢の里。左を差しつつ右上手を掴み栃ノ心を捕獲すると、相手の下手投げを凌ぎつつ徐々に土俵際へ。執念の寄りで、そのまま栃ノ心を土俵の外へ寄り切った。 この日NHK大相撲中継の解説を務めた北の富士勝昭氏は、「今場所初めて自分の相撲取ったね」とこの取組を高評価。加えて、ネット上にも「今場所最高の一番だった」、「横綱の意地が感じられた」、「明日もこのまま行ってほしい」といったコメントが寄せられている。多くの人が、今日の一番を“会心の相撲”と感じたようだ。 先述した玉鷲戦で黒星を喫し、6勝2敗で前半戦を終えていた稀勢の里。苦戦続きの内容に後半戦を不安視する声も少なくなかっただけに、今日の相撲内容は残る6日間に向け大きな手ごたえをもたらしたことだろう。 勝ち越しにリーチをかけた稀勢の里は、本日10日目に遠藤(西前頭3枚目)と対戦する。相手はここまで1勝8敗と苦しんでいるだけに、立ち合いさえ間違わなければ勝機は十分。2横綱1大関2関脇との対戦(注・同部屋の高安とは当たらない)が予想される最後の5日間を迎える前に、勝ち越しを決めてしまいたいところだ。 また、仮に今日勝ち越しを決めると、自身の進退問題も進展を見せるかもしれない。既にご存知の方も多いだろうが、5連勝を飾った5日目の時点で、横綱審議委員会(横審)は稀勢の里を高く評価している。このことを考えると、勝ち越しを受けた横審が現役続行へ“合格点”を出す可能性も少なくない。 稀勢の里が本場所で勝ち越したのは、賜杯と怪我を同時に手にした昨年3月場所が最後。この場所から始まった苦難の道のりに、一応の“ピリオド”を打つことはできるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2018年09月18日 14時10分
“神の子”山本KID徳郁さん訃報に“神童”那須川天心、K-1のエース・武尊が追悼コメント
今年の8月25日に公式のインスタグラムでガンであることを公表していた総合格闘家の山本KID徳郁さんが18日に亡くなったことを、山本さんが代表を務めるKRAZY BEEが18日午後に発表した。41歳の若さだった。 山本さんは今年8月25日に公式インスタグラムを更新し、「私事で急なご報告となりますが、私山本KID徳郁はガン治療のために頑張っています。絶対元気になって、帰ってきたいと強く思っていますので温かいサポートをよろしくお願いします!山本KID徳郁」(原文そのまま)とガンに侵されていることを告白。格闘技業界全体を驚かせた。ガンの患部などは明かされておらず、死因に関しても現時点では発表されていない。 ミュンヘン五輪レスリング日本代表の郁榮氏の長男、姉は元女子レスリング世界王者で現在はRIZINで総合格闘家として活躍している美憂、妹の聖子も元レスリング世界王者であり、メジャーリーガーのダルビッシュ有の妻として知られている。美憂の息子であるアーセンも総合格闘家として活動しており、アマレス・格闘技一家として育った山本さんは、アマレスでオリンピック出場を目指していたが、その道を絶たれたとき、当時、美憂さんの夫(後に離婚)だったエンセン井上に師事し、格闘家に転向。 身体能力と格闘家のサラブレッドとしての潜在能力が、総合格闘技の世界で開花し、修斗のリングでデビューすると、勝ち星を積み重ねて、K-1に参戦。K-1では魔裟斗との対戦で名を上げた。その後、HERO'Sではホイラー・グレイシーにKO勝ち。北京オリンピック出場を目指し一時総合格闘家の活動を休止した時期もあったが、再び復帰を果たすとDREAMを経て、2011年にアメリカのUFCと電撃契約。2015年まで試合を行ったが、その後は公式な実戦は行わず、姉や甥がRIZINなど大会に出場する際にセコンドに付く姿などが見かけられていた。 若すぎる訃報に格闘関係者に衝撃が走ったが、真っ先に反応したのはキックボクサーで格闘家の“神童”那須川天心だった。 天心はツイッターで「KID選手。お会いした時に日本の格闘技盛り上げてよ、君なら行けるよと言ってくださいました。絶対盛り上げます。ありがとうございました。」(原文そのまま)と面識があった山本さんから授かった言葉を胸に格闘技を盛り上げていくと宣言。最後は山本さんへの感謝の気持ちで締め括っている。山本さんも“神の子”と呼ばれていただけに、その精神は“神童”天心が受け継いでいく。 また、K-1のエース武尊も「KIDさん日本の格闘技を盛り上げてくれて本当にありがとうございます。自分より大きい選手を倒していく姿に体の小さかった僕はたくさん勇気貰いました。これから引き継いでもっと盛り上げていきます。天国でゆっくり休んでください。ありがとうございました。」とツイッターを更新している。 山本さんは後身の育成をしており、姉や甥とともに弟子たちの活躍する姿をしっかり見届けたかっただろう。あまりにも早すぎる訃報は残念でならない。文・写真 / どら増田、萩原孝弘
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スポーツ 2018年09月18日 12時10分
“アメリカの投手は走らないから故障する” 張本勲氏と高橋慶彦氏の「走り込み至上主義」に物議
16日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で張本勲氏と広島東洋カープなどで活躍した高橋慶彦氏が「走り込み至上主義」を熱弁した。 番組では例によってメジャーリーグ選手の珍プレーを紹介。今回は2人の投手が投球の際にバランスを崩し、ベンチ方向に暴投する様子を取り上げる。これを見た張本氏は、 「アメリカのピッチャーの80%はだいたい上半身で投げるんですよ、強いから。日本の大投手、名投手は80%下半身で投げるんですよ。ああいう状態は日本のピッチャーは起きないんですよ。(アメリカの投手は)下半身が安定していないから、前の足がつまずいているもんね」 と持論を展開する。これに乗ったのが高橋氏で、 「走り込みが足らないってことでしょう。日本のピッチャーは走り込んでしなやかさを持っているから、投げ方があんまり突っかかることはないですね」 と、張本氏の持論である「走り込み理論」を支持する発言をする。 さらに、日本人メジャーリーガーの話題でも、「走り込み理論」の話が登場。ニューヨーク・ヤンキース田中将大が12勝目を上げた話題で、高橋氏が「マー君はきれいに下を使って投げている」と絶賛すると、張本氏が、 「走らないから。アメリカの選手は。日本のようにピッチャーは80%、90%走り込まなければダメだけど、逆だからね、アメリカのピッチャーは」と「メジャーリーグの投手は走り込みが足りていない」とバッサリ斬る。 そして、ダルビッシュ有投手が肘の手術を受けた話題でも、関口宏が「アメリカに行くとどうしてこうなっちゃうの」と質問したのに対し、高橋氏が「走り込みですかね」とコメントし、張本氏も「そうだね、わっははは」と笑いとばした。 2人が展開した理論は、野球の投手は下半身が大事であり、それを鍛えるためには「走る」事が重要であるとの考え方。このような考えを持つ野球関係者は多く、選手・監督として高い実績を持つ落合博満氏も、阪神・藤浪晋太郎投手の不振を問われ、走り込み不足を指摘し、「走らせて下半身を作れ」と提言したことがある。 一方、ダルビッシュ有投手は、長距離走を強要するトレーニングを否定し、「短距離を短い時間走るだけで良い」と発言している。実際、アマチュア野球では無駄な長距離走を廃止し、その時間を食事と筋力トレーニングに切り替えるチームが登場しており、愛知県の高校野球チームでは、300メートル以上走らないというルールを設け、筋力アップに務めたチームが強豪校を倒すまでに成長している。現代は「走り込み至上主義」から「無駄な走り込み不要論」に代わりつつあるのだ。 その現代でも「走り込みは重要」と考える人も多く、「走れ、走れ」を推奨する指導者も存在するといわれる。走り込み至上主義が正しいのか間違っているのかは意見が分かれるところだが、張本氏と高橋氏は、メジャーリーグの投手は走らないからコントロールが悪く怪我に繋がっていると考えているようだ。
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スポーツ 2018年09月18日 06時15分
岩隈の日本帰還を巡って激突!イチロー対石井GM
キーマンは、イチローということになりそうだ。シアトルマリナーズが岩隈久志投手の今季限りでの退団を発表した(9月11日現地時間)。岩隈を知る関係者の「日本復帰も視野に入れている」との談話も米国内で報じられ、これに古巣・東北楽天が敏感に対応した。「しっかり調査させていただく。個人的には迎える準備はあると思っている」 立花陽三球団社長が記者団にそう発した。楽天も投手力が豊富なほうではない。全盛期のピッチングができないとしても、ローテーションを守る力があれば、他投手への好影響は計り知れない。また、藤平、安樂、小野、森、松井といった若手投手のお手本にもなってくれるだろう。しかし、スンナリと古巣帰還とはいきそうにない。「巨人、中日、阪神なども先発投手のコマ不足に悩んでいます。岩隈には代理人が付いていますし、楽天とだけ話をすることは考えにくい」(米国人ライター) それだけではない。シーズン途中の退団は事実上のクビだ。しかし、これに異を唱えたのが、イチローだという。「岩隈は一見、ノホホンとした雰囲気ですが、実際は違います。イチローはリハビリ中の練習熱心さ、対戦打者の研究に余念のないマジメさを高く評価しています」(MLB中継の解説も務めるプロ野球OB) 岩隈は昨年9月に右肩にメスを入れている。その影響で今季も大きく出遅れ、5月にはマイナーでの実戦登板も果たしたが、完全復帰とはいかなかった。マリナーズは復帰まで待てないと判断し、楽天・立花社長の言う「調査」も、そのことを指しているのだ。「肩、肘にメスを入れた場合、復帰までそれなりの時間を要します。個人差はあるが、1年以上は掛かります」(前出・米国人ライター) 37歳という年齢も、マイナス要素として捉えられたのだろう。もっとも、40歳を過ぎても現役を続ける選手もいる。巨人に帰還した上原浩治も43歳である。「イチローが岩隈を高く評価しているのが気になります。滅多なことでは他人を褒めたりしないタイプです。そのイチローが認めているということは、オリックスも獲得に参戦してくるのでは」(前出・プロ野球OB) イチローはオリックスと定期的に連絡を取り合っている。そのイチローが“推薦”するとなれば、オリックスは復帰を確信して獲得に動くだろう。 思い出されるのが、2004年のオリックスと近鉄の合併騒動である。合併にともない、新規参入の楽天と両チームの選手を分配ドラフトにかけたが、当時の岩隈は「楽天に行きたい」とし、オリックス行きを最後までゴネて、最終的には「金銭トレード」という形で楽天一期生となった。こうした経緯からして、オリックスが岩隈に好印象を持っているとは思えないが、イチローの推薦となれば、獲得を検討するだろう。「楽天のゼネラルマネージャーになった石井一久氏も元メジャーリーガーです。米国にネットワークもありますし、イチローとの駆け引きになりそう」(前出・同) 関係者によれば、新旧・日本人メジャーリーガーの中で、もっとも強い発言力を持っているのは、長谷川滋利氏だという。長谷川氏の肩書はオリックスのシニアアドバイザーであり、マリナーズOBでもある。石井GMも岩隈獲得に失敗すれば、就任早々に求心力を失ってしまう。 岩隈はどんな選択をするのか…。イチロー&長谷川氏と石井GMの駆け引きも興味深い。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2018年09月17日 17時45分
時の流れは早く…4選手の引退によりその数を減らした前身球団の“生き残り”
村田修一(栃木/独立リーグ)、後藤武敏(DeNA)、加賀繁(DeNA)、杉内俊哉(巨人)といった実力者たちが、相次いで現役引退を決断した先週の野球界。各メディアによる一連の報道は、多くのファンに一抹の寂しさを感じさせていることだろう。 また、こうした報道の中では、村田、後藤、杉内の3名が「松坂世代」であることも盛んに取り上げられている。世代の筆頭である松坂大輔(中日)をはじめ、数多のスター選手を輩出している黄金世代。彼らがその一翼を担っていたということは、以前からご存知の方も多いかもしれない。ただ、ほとんど取り上げられてはいないが、実はこの3名と残る加賀の間にも、ある1つの共通点が存在する。それは、過去に存在した球団に在籍した経験があるということだ。 2001年のドラフトで3位指名を受けた杉内は、ソフトバンクの前身である「福岡ダイエーホークス」に入団。翌年の2002年から、オフにチーム名が変更となった2004年までプレーし、2003年には「10勝8敗・防御率3.38」の成績でチーム最後の日本一に貢献している。 村田、加賀の両名は、過去にDeNAの前身である「横浜ベイスターズ」に所属。村田は2002年のドラフト自由獲得枠で、そして加賀は2009年のドラフト2位で、それぞれチームへの入団を果たしている。ちなみに、村田はチーム名変更前年の2011年オフにFAで巨人に移籍したため、後継のDeNAでのプレー経験はない。 横浜高校の一員として、松坂と共に1998年の甲子園で春夏連覇の偉業を成し遂げた後藤は、2002年のドラフト自由獲得枠で「西武ライオンズ」に入団。2008年にチーム名が「埼玉西武ライオンズ」と変更されるまで、5シーズンに渡り在籍した。なお、2006年に関しては、中村剛也の台頭もあり一軍出場は一度も無かった。 在籍経験のある選手たちがユニフォームを脱ぎ、年々“生き残り”が少なくなってきている当該3球団。時の流れは早いものだが、残る選手たちには1日でも長く現役生活を送ってもらいたいところだ。文 / 柴田雅人
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ゼロワンMAX 大谷晋二郎がG1、IWGP奪取と完全制圧ブチ上げた
2008年08月06日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 永田裕志が奇想天外トレーニングでG1制覇誓う
2008年08月06日 15時00分
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スポーツ
北京五輪に合わせるように調子を取り戻してきた上原浩治
2008年08月05日 15時00分
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スポーツ
全日本プロレス 太陽ケアがヒクソン殺法で3冠奪取狙う
2008年08月05日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス IWGPヘビー級王座戦 武藤敬司VSG1優勝者決定
2008年08月05日 15時00分
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スポーツ
ゼロワンMAX 大谷晋二郎がG1でのリベンジ誓う
2008年08月05日 15時00分
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スポーツ
37個獲得したアテネ五輪超えへ 日本メダルラッシュ作戦
2008年08月04日 15時00分
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スポーツ
ゼロワンMAX 田中将斗が神のお告げで火祭り3連覇
2008年08月04日 15時00分
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スポーツ
健介オフィス 佐々木健介が誕生祝いでノアとの対抗戦必勝誓う
2008年08月04日 15時00分
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スポーツ
ダルビッシュ来季メジャー移籍!?
2008年08月04日 15時00分
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スポーツ
全英女子ゴルフ速報 上田桃子 逆襲誓う
2008年08月02日 15時00分
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スポーツ
ノア 小橋建太が衝撃告白 母親もがんだった
2008年08月02日 15時00分
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スポーツ
新日本プロレス 後藤洋央紀がG1制覇に向けて新技を開発
2008年08月02日 15時00分
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スポーツ
ROOKIES(ルーキーズ) 最終回
2008年08月02日 15時00分
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スポーツ
OZアカデミーが本紙編集局を襲撃
2008年08月02日 15時00分
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スポーツ
山田直稔氏が新五輪構想をぶち上げた
2008年08月01日 15時00分
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新日本プロレス 蝶野正洋が武藤敬司にケンカ状
2008年08月01日 15時00分
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ノア 青木篤志&伊藤旭彦が肉の絆を武器にリーグ戦制覇を宣言
2008年08月01日 15時00分
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スポーツ
ボクシング 亀田乱入いいとこ取り
2008年07月31日 15時00分