スポーツ
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スポーツ 2009年12月25日 14時00分
日本球界は大恐慌時代を乗り越えられるのか? 独立リーグ化(上)
「本当に良かった、菊池がメジャーへ行かなくて。行かれていたら、日本のプロ野球は終わっていたよ」。球界関係者、テレビ局関係者が口を揃える。20年に1人の逸材と言われる花巻東の左腕・菊池雄星がメジャー行きを断念、ドラフト会議で西武が交渉権を獲得、無事に日本プロ野球界入りすることになったからだ。 「入団先が西武だというのも良かった。甲子園のスーパースターだった松坂(現レッドソックス)を日本球界のエースに育てたように、育成には定評がある球団だからね」。球界のOBたちも胸をなで下ろしている。 一方、菊池大争奪戦に参戦したドジャース、レッドソックス、レンジャーズ、ジャイアンツ、マリナーズ、メッツ、ヤンキース、インディアンスといったメジャー球団側は怒り心頭だ。「本人がメジャーへ行きたいと言っているのに、周囲がよってたかって邪魔して、日本球界入りさせてしまった。本当にフェアじゃないよ」と。菊池大争奪戦に関しては、勝者・日本球界vsメジャーという図式で一件落着した。が、日本球界の危機は去るどころか、メジャー側の大攻勢に風前の灯火である現実に変わりはない。 「野茂、イチロー、佐々木、松井、松坂といった日本球界のスーパースターが相次いでメジャーへ流出した時は『このままでは、日本球界はメジャーのマイナー化してしまう。せっかく育てた集客力のあるスーパースターを次々に取られてしまい、残るのはメジャーに行く実力のない選手ばかりになってしまう。日本球界は日本人メジャーリーガーの養成所、マイナーリーグに成り下がってしまう』と、深刻な危機感を抱いた。が、今はそれどころではない。 菊池のメジャー入りは危機一髪で回避されたものの、昨オフ、史上初めてドラフト候補生のいきなりメジャー行きという快挙を演じ、1年目の今季、2勝をあげた田沢(新日本石油ENEOS→レッドソックス)が、日本球界に開けた風穴はぽっかり空いたままだ。来年のドラフトの目玉の早大・斎藤佑樹もメジャー志向が強いから、どうなるか予断を許さない。アマ球界の逸材がいきなりメジャー挑戦のルートが出来てしまった以上、防止する具体的な対策はない。日本球界に背を向けるドラフト1位候補が相次げば、メジャーのマイナー化どころか、日本プロ野球界は将来性のない選手ばかりの独立リーグ化してしまう恐れがある。姨捨山になってしまう」。 メジャーリーグに精通する球界関係者は、こう重大警告を発する。確かに、菊池の場合も最後の最後まで予断を許さなかったし、西武に入団後には松坂同様に、ポスティング(入札制度)でのメジャー挑戦という問題が起こってくる。そのXデーはまだ5、6年先だろうが、その前に来年、早大・斎藤佑樹のメジャー挑戦という深刻な問題が待ちかまえている。一難去ってまた一難だ。 11月22日に東京ドームで行われたセ、パ誕生60周年記念『U|26NPB選抜対大学日本代表』で見せた早大・斎藤の集客力は驚異的だった。関係者ですら「初めてのプロ野球選抜対大学日本代表といっても、3万人来るかどうか」と予想していたのに、前売り完売、当日券なしの大盛況で4万人を超える大観衆が集まったのだ。「この佑ちゃん人気を見たら、巨人がなんとしても欲しいのは当然だろうな。ロッテが今からドラフト1位・斎藤を宣言するのもわかるし、神宮を本拠地にするヤクルトが熱視線を送るのも無理はない。キャンプ、オープン戦だけでどれだけ稼ぎ出すか、天井知らずでまさに金のなる木だよ。我々、電波メディアにとっても佑ちゃんは最高のソフトだからね」。視聴率がすべてのテレビ局関係者はこう言って舌なめずりする。 相思相愛といわれる巨人などは、斎藤獲りのためにドラフト改正、希望枠復活を画策しているが、反対多数で実現性は極めて薄い。「選手の希望を聞くような制度に改正しないと、アマ球界からの逸材のメジャー流出は阻止できない」といくら訴えても、多勢に無勢では勝てない。来年も現行制度通りのドラフトになると、意中以外の球団が交渉権を獲得した場合、斎藤のメジャー行きの確率はかなり高いといわれる。それでなくとも、ハンカチ王子狂騒曲を奏でた早実時代、「早大進学」「プロ野球入り」の他に第三の選択肢として、「メジャー挑戦」があったほどメジャー志向が強い斎藤だけに、説得力のある話だろう。(つづく)
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スポーツ 2009年12月25日 13時00分
大嶺弟『飲酒補導』で禁酒命令のトバッチリ!?
千葉ロッテが“落とし所”を模索している。何の落とし所かと言えば、飲酒で補導されたドラフト3位指名、大嶺翔太内野手(18=八重山商工)の処分だ。 「補導されたのが新入団選手の会見直前でしたからね…。かといって、大嶺とのドラフト指名・仮契約を取り消すなんてことにはならないはずです」(内部関係者) 大嶺本人も軽率な行動を悔やんでいる。 球団としては、大嶺を許す大義名分が欲しいのである。今季、球団はボビー・バレンタイン監督とは再契約しない旨をシーズン前に発表。この違例の措置に一部ファンが“暴徒化”し、フロント幹部をバッシングする横断幕まで張り巡らせた。『世論』を敵に回す怖さも知っただけに、「大嶺に甘い処分を下せば、何を言われるか分からない」と怯えているのである。 「28日に石川晃・副代表が石垣島に行き、大嶺と面談し、反省の度合いを確認します。石垣島の行政職員、学校関係者からも寛大な措置を求める電話も球団に入っています」(前出・同) 大嶺の出身地・石垣島は、千葉ロッテの春季キャンプ地でもある。兄の大嶺祐太投手(21)を指名した翌07年にキャンプ地を移転し、石垣島も急ピッチで球場施設を拡大させてきた。島内には『島民限定ファンクラブ』もあり、第2本拠地と言っても過言ではないほどの盛り上がりを見せている。石垣島とは“親戚”も同然で、大嶺兄弟が揃って活躍すれば、今以上に球場・設備投資してもらえるのは必至だ。となれば、やはり大嶺翔太には世論も納得するような禊ぎをしてもらわなければならない。 「兄貴の祐太が一緒に謝ることになりそうです」(前出・同) 去る12月16日、千葉県船橋市内で行われたトークショーで、兄・大嶺祐太は弟を電話で叱責したことを明かしている。しかし、こんな指摘も聞かれた。 「新人選手全員にキャンプ地中の『禁酒命令』が出るかも。20歳以上の選手も、です。休日の外出にもかなり厳しい門限が課されそうですね」(地元関係者) これには、若い選手がかなり不満をもらしているという。兄・大嶺は全選手に謝ってあまるハメになりそうだ。
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スポーツ 2009年12月24日 15時30分
日本球界は大恐慌時代を乗り越えられるのか? 我先にと身売りの準備に走る球団の数々(下)
結局、ない袖は振れないのが今の寂しいソフトバンクの実情といえる。マリナーズへFA移籍した際に、背番号2を準永久欠番扱いして、「いつでも復帰して欲しい」と城島へラブコールを送ったはずなのに、現実はそれどころではなかった。城島が失望したのも当たり前だろう。真っ先に恩義ある王球団会長に阪神入りを報告し、「仕方ない」と王球団会長も了承するしかなかったのが真相だ。「真っ先に声を掛けてくれた阪神の誠意に感謝し、お世話になります」という城島の一言はソフトバンクフロント首脳への痛烈な皮肉でもある。 実は、この城島獲り失敗だけでなく、王球団会長を落胆させているソフトバンクの資金不足が起こした別件事件がある。自らが後継監督に指名した秋山幸二監督のために、就任早々の王球団会長は、「お金がかかってもいいから良い新外国人選手を取らないといけないな」と高らかに宣言して、陣頭指揮で大物メジャーリーガー獲得も辞さずの強気の姿勢だった。が、いつの間にかいつも通りのマイナーリーグ級の新外国人選手獲りになってしまったのだ。「お金がないのがわかって王さんはガックリしていたよ」。現役時代から親交のある球界関係者はこう証言している。 楽天の方は来季の監督人事でも球団経営への情熱のなさと金欠を露呈している。球団創設5年目で初めてクライマックスシリーズ出場を果たし、続投に執着していた野村監督を、契約期間満了を理由に解任している。「CS出場をさせた野村監督を辞めさせるのはおかしい」と、野村解任反対を叫ぶ世間を敵に回してまでなぜ強行したのか。1億5000万円といわれる高い年俸がネックになったのだ。後任が広島監督だったブラウンということでもわかるだろう。4000万円と今季12球団一年俸の安い監督だ。野村監督の4分の1弱に過ぎない。 笑ってしまうのは、お金をけちって、結果的に野村監督の口封じのために慰謝料を払わせられる羽目に陥ったことだ。「楽天の暴露本を上中下の三巻で出す」という野村監督の脅迫まがいの予告に負け、三木谷球団会長が「名誉監督」のポストを提示、事実上の慰謝料を支払うことになったからだ。「名誉監督に3年間という期限が付くこと自体おかしいよ。1年5000万円として3年間でこれまでの1年分の年俸を支払うのかな」と球界関係者、OBから冷笑されている。 が、楽天本社からの株買い占め、乗っ取りを阻止したTBSも「いい気味だ」と笑っていられない。横浜球団をもてあましており、身売りしたくてもできない現実に頭を抱えているからだ。「球団経営に情熱がないなら、身売りしろと言われても、今の体たらくの横浜を買ってくれるところなどありませんよ。あったら教えて欲しい」と、TBS関係者が言うのだから、笑い話にもならないだろう。語るに落ちたというしかない。 毎年、監督を取っ替え引っ替え、ついに来季は前阪神監督の岡田彰布新監督を誕生させたオリックスも、最後の勝負といえる。関西での野球人気を独占する阪神タイガースにジュエラシーを隠せなかった宮内義彦オーナーにしたら、現役時代は猛虎の主砲、阪神監督としても優勝している岡田監督は切り札と考えている。 「ウチは宮内オーナーに何かがあれば、すぐに球団は身売りでしょう」とオリックス関係者が断言している。阪神時代の人気を当て込んで勝負手とした岡田監督が失敗すれば、宮内オーナーの球団に対する熱意は完全に消滅するだろう。そもそも、球界参入に預かり保証金なる制度ができたのは、オリックスが阪急ブレーブスを球団買収したのが、引き金だった。「オリエントリースからオリックスの社名変更するために球団を買ったのが目的だ。新企業名が広まったら、いつ球団を手放すかわかったものではない。そうさせないためには、簡単に球団身売りができないようにする必要がある」という、他球団の懸念から出来た制度なのだ。当時の新機軸のレンタル会社、巨人・渡辺球団会長言うところの『金貸し』のオリックスの立場と、一時期、現在の時代の寵児ともてはやされたID企業のソフトバンク、楽天がオーバーラップしてくるだろう。 オリックスの場合は故・仰木彬監督という個性派監督の元でスーパースター・イチロー(現マリナーズ)が誕生したおかげでどうにかこうにか、ここまで生き延びてきたが、とうとう正念場を迎えている。04年の球界再編成、1リーグ制度への移行が決まりかけた時の主役が近鉄を吸収合併したオリックス・宮内オーナーだったことを忘れてはいけない。当時の西武・堤義明オーナーと2人で巨人・渡辺オーナー(現巨人球団会長)に対し、「今のままではパ・リーグ球団はやっていけない」1リーグ制度実現を懇願、実現一歩手前までいっている。 あれから5年。「あの時に思い切って1リーグ制度にしておけばよかったんだ」と悔やむ球界、球団首脳は少数派ではない。それはそうだろう。球団身売り競争のトップを切るのは、ソフトバンクや楽天か。それとも横浜、オリックスになるのか。一番手がどこになるのかが焦点になっているのだから。(了)
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スポーツ 2009年12月23日 15時30分
日本球界は大恐慌時代を乗り越えられるのか? 我先にと身売りの準備に走る球団の数々(上)
身売りの準備を密かに進める球団。テレビ局からオールスター、日本シリーズの放映権料までダンピングされ、財政破綻でお手上げ状態の日本プロ野球組織(NPB)。現状認識のない、ノーテンキな労組・日本プロ野球選手会。アマ球界の逸材にまで触手を伸ばすメジャー球団の日本市場拡大戦略の前に、大リーグ組織(MLB)のマイナー化どころか、独立リーグ化の危機に立たされる日本プロ野球界。スポーツ紙や週刊誌ではわからない、球界平成大恐慌のにわかには信じがたい実態をすべて露わにする。 今、プロ野球協約に定められている「球界参入の際の預かり保証金25億円」撤廃へ、ソフトバンクと楽天が動き出し、球界は騒然としている。「ついにソフトバンクと楽天は球団身売りの準備に入ったか」と。それも無理はない。預かり保証金25億円というのは、球界に新規参入、球団買収をした新球団がすぐに身売りをするのを防ぐための条項だからだ。 10年以上、球団を持っていれば、この預かり保証金25億円は返ってくるが、それ以前に身売りすれば返却されない。 その制度を廃止しろということは、新たに球界参入する門戸を広げろということだ。要は、球団を買いやすく、売りやすくすることになる。7月22日の12球団オーナー会議で、楽天・島田亨オーナー、ソフトバンク・笠井和彦オーナー代行が相次いで預かり保証金撤廃を提案したのだから、球界内部に衝撃が広がったのは当然だろう。「ソフトバンクや楽天といったIT企業は目先の利益追求がすべてだから、儲からないと思ったら簡単に球団身売りするだろう。既存の球団のようにメンツとか世間体など気にする企業ではない」というのが球界関係者の一致した見方だったからだ。しかも、どちらも本社の業績悪化がささやかれている。 「ソフトバンクはやたらテレビCMなどにカネを使い、犬を主人公にしたCMは話題になっているが、実は借金まみれの自転車操業が実態だといわれている。ソフトバンクに球団身売りしたダイエーにそっくりな現状だと言えるだろう。拡大路線をひた走り、気がついたら身動きができなくなっている」。こう球界関係者が語り、球団身売り報道に神経をとがらせている現実をこう明かす。 「一部でこの預かり保証金撤廃提言は球団身売りにつながる危機だと報道され、ソフトバンク球団幹部は顔色を変え、抗議している。『身売りなんて書かれたら、本社の株価に影響してくる』と。が、『根も葉もない報道ではなく、痛いところを突かれたから、怒っているのだろう』と球界内部では受け止められている」。 楽天本社もTBSの株を買い占め、買収をもくろんだが、返り討ちにあい、大きなダメージを負っている。巨人・渡辺恒雄球団会長が指摘していた「楽天がTBSを買収すれば、楽天球団とTBSが親会社の横浜と二つの球団を保有することになる。野球協約で禁止されていることで許されない」という、球団二重保有問題は解消されているが、今度は楽天球団の経営そのものに疑問符が付けられるようになっている。 ソフトバンク、楽天とも、このストーブリーグでも球団身売り情報を裏付けるような動きをしている。ソフトバンクは、マリナーズを退団した城島健司を復帰させることができず、阪神にさらわれている。「城島の恩師の王さんが球団会長でいて、実際に会っているのになぜソフトバンクに行かないのか」という疑問から、一部週刊誌では「恩師を裏切り、大金に目がくらんだ城島」という城島バッシングが起こったが、真相は違う。バリバリのメジャーリーガー・城島を呼び戻すお金がなかったら、復帰させられなかったのだ。 王球団会長が城島と会って復帰要請したのも、阪神が南球団社長、真弓監督が城島と会談、4年総額20億円という条件提示をした後だが、これもワケありだ。王氏に近い球界OBがズバリ楽屋裏を明かす。「球団が『松中との年俸のバランスもあるし、田上がレギュラー捕手になったし』と二の足を踏んだことに激怒した王さんが城島と会うことで、球団側が獲得に動かざるを得ないようにしたんだよ。が、球団側にしたら、王さんとファンに対し、一応城島獲得に動いたというアリバイ作りだけ。だから動きはスローモーで、条件提示もしないうちに、阪神入りが決まっている。その結果、何も知らない週刊誌が『恩師の王さんと復帰を願う博多のファンを裏切った城島』などと書けば、ソフトバンク球団の思うつぼだろう」。(つづく)
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スポーツ 2009年12月22日 12時30分
ダルビッシュの大幅昇給は入札金釣り上げの策略?
北海道日本ハムファイターズのダルビッシュ有が、「3億3000万円プラス出来高」で契約更改を終えた(12月9日)。23歳での『3億円到達』は史上初。防御率トップで15勝を挙げ、かつ日本シリーズでは右手人さし指を負傷していながらも先発し、勝利投手に。その活躍ぶりは圧巻だったが、球団の大盤振る舞いには“ウラ”がありそうだ。 「アメリカの野球ファンの間では、すでに有名人ですよ」(米特派員) 第2回WBCでの好投によるところもあるが、米スポーツ専門チャンネル・ESPNで『ダルビッシュ特集』の特番もオンエアされていた。元日本ハム監督だったロイヤルズの指揮官、トレイ・ヒルマン氏もインタビューに応じており、「いかにダルビッシュが凄い投手か」を伝えていた。 「ダルビッシュは『ネクスト松坂』とも紹介されました。松坂の次にメジャー挑戦する日本人投手という意味です」(前出・同) メジャーがダルビッシュに“強い関心”を示していることは、改めて説明するまでもないだろう。しかし、同特番ではこうも伝えていた。「ポスティングで彼を落札するには、7500万ドルは必要だろう」と−−。日本円にして、約78億円だ。松坂の落札金が約52億円だったことを考えると、それ以上に評価されているわけだ。 「ダルビッシュは『メジャーに興味がない』と繰り返し語っています」 その言葉に、ウソはないだろう。 とはいえ、ダルビッシュの実弟は野茂英雄氏の代理人で有名だった団野村氏のオフィスに勤務している。また、ボーイズリーグ時代(中学硬式野球組織)、ダルビッシュは「将来の夢はワールドシリーズの決勝マウンドで投げること」と語っており、それを聞かされたアマチュア野球取材者は1人や2人ではない。 平成20年2月5日、春季キャンプにメジャースカウトが『ダルビッシュ詣で』にやってきたときのことだ。山田正雄GMは「制度に則った移籍は認める方針です。選手を縛りつけるようなことはしない。ウチはむしろ、メジャーに求められて活躍できるような選手を育てたいという方針でやっていますから」とまで言い切った。 3億3000万円の契約更改は、近年中にゲットできる入札金を釣り上げるための策略かもしれない。
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スポーツ 2009年12月21日 13時00分
菊池フィーバーでドラフト逆指名が復活!?
菊池雄星(18=埼玉西武ライオンズ)の人気ぶりが、ドラフト会議を“改悪”させてしまうかもしれない。 「今オフ、野球ニュースのないときは『今日の菊池は何をしているか!?』を探り、それで凌ぐつもりです。球団は二軍キャンプでじっくり育てるつもりらしいが、マスコミは一軍キャンプよりも多い『菊池番』を編成することになりそう」(TV局員の1人) ペナントレース前、有望新人に注目が集まるのは仕方ないとしても、「菊池がメジャーに行かないで良かった」の声も聞こえてきた。それも、西武以外の他球団から…。 平成22年、プロ野球12球団はドラフト規約の改定を話し合う。 現行の『ウエバー制』は同19年3月発覚の『裏金事件』により、自由枠(事実上の逆指名制)をなくすことにした。存続を訴える球団もあったが、同年のドラフト会議が約半年後に迫っていたため、「3年後にもう1度改める」ことで、とりあえずは折衷できたのだが、ここに至るまでの間、新たな問題も加わった。『対メジャー』である。 メジャー志望の強いアマチュア選手が増えてきたのは、説明するまでもないだろう。昨年は『即戦力右腕』の呼び声も高かった田澤純一投手(23=元新日本石油ENEOS)をレッドソックスに奪われ、実は菊池も、ギリギリの段階まで「ドジャース行き」を真剣に考えていた。『金の卵』を水際で引き止めた直後なだけに、ドラフト改定の焦点が、単に「ウエバー制を維持するか否か」では済まなくなった。12球団は、人材流出に効果的な名案を検討しなければならない。 「プロ野球を経由せずにメジャー挑戦したアマチュア選手は帰国後、国内リーグ入りするまで、高卒は3年、大学・社会人は2年のハンディを設けていますが、そんなルールは“ザル”ですよ。だって、ドラフト指名を受けて、交渉決裂後に米挑戦したら、ハンディの対象になりませんから」(連盟関係者) 名案の浮かばない12球団は「米流失するより、ライバル球団に奪われた方がマシ」と考えている。そうなると、「好きな球団に行かせてやれ」の発想で逆指名制が復活し、資金力豊富な一部の球団に有望選手が集中することになるかもしれない。 菊池の注目度が高まるほど、ドラフトの規約は“悪い方向”に転がってしまうのである。
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スポーツ 2009年12月19日 15時00分
ナックル姫の米挑戦は転職のための箔付けか!?
ナックル姫こと、吉田えり(17)の米・アリゾナウインターリーグへの挑戦が発表された。同リーグに参加する選手はマイナーや米独立リーグとの契約を目指すのが一般的だが、吉田は来年4月以降に在籍するチームがすでに“内定”しているという。今回の米挑戦は、その新球団と契約するための“箔付け”でもあるようだ。 「来年? じっくり検討しているところです」(12月6日) 関西独立リーグ・神戸9クルーズ退団後、去就に関する質問にはそんなふうに明言を避けてきた。しかし、彼女の移籍先は『関西独立リーグ・神戸9クルーズ』退団前から“内定”していた。来年4月からスタートする『日本女子プロ野球機構』である。 「その関係者が吉田の名前をチラつかせ、協賛スポンサーを探しているんです。入団の可能性? 既成事実のように捉えている人もいますよ」(関係者) 『日本女子プロ野球機構』とは、健康食品会社・Wが全面出資する別会社によって運営される。『W』は健全経営で知られるが、女子プロ野球リーグの運営には「最低でも年間3億円は掛かる」とされ、出資分を回収できるのかどうかを不安視する声も会社内部から出ていた。『チケットの売上げ』を収支の柱としているだけに、吉田の獲得はリーグ存亡の死活問題と言っていいだろう。 「Wは『関西独立リーグ・神戸9クルーズ』との関係もかなり深いです。『関西独立リーグ・神戸9クルーズ』の経営難を知り、距離を置くようになりました。でも、吉田個人にも強い影響力を持っており、『女子プロ野球』は吉田獲得を前提に発足されたようなもの」(芸能プロ関係者) 吉田は大手芸能プロダクションとマネジメント契約を交わしており、その意向も窺わなければならない。いずれにせよ、吉田の去就は“大人の都合”で決められるようだ。 「『関西独立リーグ・神戸9クルーズ』に限らず、どの独立リーグも経営面で苦しいので、人気の吉田には興味を示していました。唯一、気になるのは、吉田が女子硬式野球チームに在籍した時代、釣瓶打ちにされているんですよね」(前出・同) 細かい技術論は省くが、「吉田のナックルは『揺れ』が小さいため、女子相手では通用しない」という専門家の意見もある。男子のなかに入って、初めて光る投手とも言えるが、当の本人は今回の挑戦を「実験」と話している。何が何でも、米独立リーグと契約しようとは思っていないのだ。『女子プロ野球』に加盟する朝日トラストは、吉田が独立リーグ入りするまで在籍していた古巣。元同僚たちは彼女の帰還に好意的だというが、果たして…。
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スポーツ 2009年12月19日 13時30分
「時代」を彩った男と女・あの人は今 元バレーボール選手・三屋裕子さん
女子バレーボールの日本代表選手から一般企業の社長に三屋裕子が就任したことは世間に大きな話題を提供した。 04年4月、現役を引退してタレント活動をしていた三屋は、女性下着の訪問通信販売会社シャルレ(現テン・アローズ)の社会貢献活動にも参加していたことがきっかけで、同社の顧問になった。そして同年6月29日付けで社長に就任した。 しかし、三屋のネームバリューだけで会社の業績は向上せず、しかも経営方針の違いから創業家と対立。07年6月27日、テン・アローズと子会社シャルレの両株主総会で、三屋は両社の社長職を解任された。 この時、三屋は「80年のモスクワ五輪をボイコットで出場できなかった時と同じな心境」と、涙ながらに語った。 三屋は58年7月29日生まれの福井県勝山市出身。中学かバレーボールを始め、東京・八王子実践女子高で本格的なバレーボール選手として全国的に有名になった。さらに筑波大学に進学した。 最高到達点308センチというジャンプ力を誇り、攻撃型のセンタープレイヤーとして「サイ」(三ツ矢サイダーのサイから取ったニックネーム)はまさに敵なしだった。 大学卒業後の81年、日立製作所に入社。同女子バレーボール部に所属、全日本代表の主軸として活躍。83年のアジア選手権で優勝した。続く84年のロサンゼルス五輪では銅メダルを獲得した。そして「世界のサイ」は各国がマークするまでのトップのセンタープレイヤーになっていた。 現役引退後は国学院高校の教師、そして学習院大学助手を経て、87年に同大学の講師に就任するとともに女子バレーボール部の指導をした。また全日本ジュニアチームのコーチも務めた。90年、筑波スポーツ科学研究所の主任研究員で非常勤講師に就任した。このような経歴を引き下げてのシャルレ入社だった。 現在は、Jリーグや日本バレーボール協会理事を務め、筑波スポーツ科学研究所の副所長である。
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スポーツ 2009年12月18日 15時30分
「時代」を彩った男と女・あの人は今 元ボクシング選手・西島洋介山さん
日本国内初のクルーザー級ボクサーとして注目を浴びた西島洋介山。1992年3月にオサムジム(会長・渡辺治)からプロデビューした。だが当時、国内には対戦相手がおらず、洋介山は試合のために米国へ渡るという生活を強いられた。 4戦連続KO勝ちした洋介山は、この時「世界チャンピオン挑戦も夢ではない」とまで騒がれたものの、93年10月、米国のケニー・シリガンに4回判定負けを食らった。 95年2月19日、洋介山は11戦目にして初タイトルのNABO(北米ボクシング機構)クルーザー級王座決定戦に臨んだ。洋介山は対戦相手のジョン・カイザーを12回判定で下し王者の座に就いた。だが、NABOはJBC(日本ボクシングコミッション)が未公認だったため、洋介山はJBCから正式な王者とは認定されなかった。 翌96年10月5日、洋介山はOPBF(東洋太平洋ボクシング連盟)クルーザー級王座決定戦に出場、対戦相手オーストラリアのピーター・キンセラを3回KOで下し王座に就いた。この時、洋介山は初めてJBC認定の王者となった。 97年7月11日、WBF(世界ボクシング連盟)世界クルーザー級王座決定戦でブライアン・ラスパタを判定で下し世界王座に就いた。だが、WBFがマイナー団体であり、JBC未公認であったため世界王者と認定されなかった。 その後、JBCからWBF王座の返還を求められたが、これを拒否。ジム側が返還に応じた。これに対して洋介山はジムを脱退、JBCにも引退を自ら通告して、米国に拠点を移した。そして98年、リングネームを「西島洋介山」から「西島洋介」の本名に戻した。 99年から02年は年に数回の試合とブランクの繰り返しだった。03年7月、カリフォルニア州クルーザー級王座決定戦に出場するが、2回TKOで負けたためこれを機にボクサーを引退した。 そして再び西島洋介が我々の前に姿を現したのは05年の6月だった。ボクシングから総合格闘技に転向した。PRIDE参戦を経て、現在はK-1のリングに上がっている。
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スポーツ 2009年12月18日 12時30分
松井がヤンキース残留に固執した真相
ゴジラ松井のエンゼルス移籍がようやく決まった。ここに至るまで、古巣・ヤンキースは「指名打者(DH)なら、球界ナンバー1」とは言うものの、具体的な金銭提示は一切していなかった。現地入りしていた日本人メディアの多くは「スタメン出場を約束していた球団がエンゼルス以外にもありました。ヤンキース退団を前提に交渉していたら、もっと早くまとまった」と嘆く。 しかし、松井秀喜外野手(35)には、ヤンキースの本拠地・ニューヨークから離れられない事情もあったのだ。 「ニューヨークから引っ越すことになるので、松井は大損ですよ」(関係者) メジャーは30代半ばのDHを買いたたく傾向にある。エンゼルスにしても、松井側に提示した年俸は、ヤンキース時代のちょうど半分の650万ドル(約5億7000万円)。「昨年オフ、アブレイユが大幅減俸でエンゼルスに拾われました。今季、『まだ活躍できる』ことを証明し、オフに大幅増で契約更改したので、松井も…」の声も聞かれたが、ゴジラの減収はバットでは取り替えそうにない。 松井は昨年3月の結婚を機に“愛の巣”を購入している。ニューヨーク・ハドソン川沿いの再開発地に新築された超高級マンションで、広さは約200平方メートル。ベッドルームが4室もあり、その購入費用は日本円で10億5000万円。05年にも『トランプ・ワールドタワー』の一室を購入しており、こちらはイーストリバーの摩天楼も一望できる。お値段は、推定3億円強…。 「どちらのマンションも、不動産王のドナルド・トランプ氏の開発したもの。日本人向けの観光ガイドにも紹介されていますよ」(前出・同) エンゼルスの本拠地・アナハイムの近郊に転居する予定なので、2軒の高級マンションは手放さなければならないが、この不況下である。米・不動産紹介誌に興味深い記事も掲載されていた。 <A-RODの豪邸が売れない> A-RODこと、アレックス・ロドリゲスといえば、マドンナとの不倫が発覚し、昨年に離婚。前夫人と暮らしていたフロリダの超高級豪邸を約14億円で購入したものの、<10億円以下にダンピングしても、買い手がつかない>というのだ。 松井の高級マンション2軒が同じ運命を辿るのは必至だ。買いたたかれたのは、打棒だけではないようだ。
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
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2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分