スポーツ
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スポーツ 2016年03月20日 16時00分
野球がアンケート調査で史上初の3位に転落の裏
これは、東京五輪の追加種目競技で野球・ソフトが落選し、空手が当選する布石なのか…。 笹川スポーツ財団がスポーツ種目別の実施頻度、同時間に関するアンケート調査結果を発表した(3月1日)。10代の男子、4〜9歳の男子児童の人気1位はサッカー、2位はバスケットボール。野球は調査史上初の3位に後退した。同財団はこうしたアンケート調査の他、スポーツ政策の提言などを行っているが、「笹川」と聞いて、ピンと来た関係者も少なくなかった。 「東京五輪の追加種目は、野球・ソフトボール、空手、スケートボードなど5種目に絞られました。この5種目の中から、今年8月のIOC総会で決まります。日本国内では野球・ソフトの人気が一番ですが、世界的な普及、各国と地域にどれだけの広がりがあるかが決定の大きなポイントとなります」(スポーツライター・美山和也氏) その世界普及の度合いで言うと、世界で競技者人口約6000万人を誇る『空手』がもっとも有利とされ、元自民党総務会長で全日本空手道連盟の会長を務める笹川堯氏が発起人となり、“空手当確”を応援する議員連盟も立ち上がっていて('14年6月)、同連盟には官房長官・菅義偉代議士も名を連ねている。 しかも、今回の“野球陥落”のアンケート結果を出した笹川スポーツ財団は、笹川堯氏の弟・陽平氏が実質取り仕切っており、理事などには荒木田裕子氏らの東京五輪組織委員が名を連ねている。 「空手有利、野球・ソフト劣勢」の風潮が作られたというのは、うがった見方だろうか。 「昨秋からの野球賭博問題は、新たに巨人の高木京介投手も関与していたことが判明。清原和博容疑者の覚醒剤逮捕で野球界は激震に見舞われました。NPBはIOC傘下のアンチドーピング機構には加盟せず、独自の薬物検査をしてきた。きちんと調査をしていましたが、野球界は甘いと見られても仕方ありません」(ベテラン記者) 政治力で優る空手が追加種目に決定する風潮もできつつある。野球ファンには、つらいアンケート結果となった。
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スポーツ 2016年03月20日 12時00分
4・10両国に向けて動き出した新日本、棚橋の巻き返しはあるか?
「NEW JAPAN CUP 2016」(以下NJC)は、内藤哲也が後藤洋央紀を決勝で破り初優勝。試合後にはロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンに襲撃された後藤をオカダ・カズチカ、石井智宏らCHAOSが救出。後藤は先月の大阪大会終了後よりオカダからCHAOSに勧誘され続けていたが、オカダが差し伸べた手を握り返したことで、ついにCHAOS入りが決定的となった。NJC覇者の内藤は、オカダが保持するIWGPヘビー級王座への挑戦を“上から目線”で選択。4・10両国国技館大会での対戦が決まった。 また、真壁刀義&本間朋晃が保持するIWGPタッグ王座への挑戦表明をしていたタマ・トンガは、実兄のタンガ・ロアをバレットクラブの新メンバーとしてパートナーに指名。こちらも4・10両国大会での挑戦が決定した。タンガ・ロアは、アメリカのWWEやTNAでカマーチョのリングネームで活躍した大物。実父のキング・ハクも1・4東京ドーム大会、1・5後楽園ホール大会にバレットクラブTシャツを着て参戦しており、バッドラック・ファレも含めて新日本マットにサモア旋風が吹き荒れそうだ。 さらに、第三世代に対して「ケツの青い先輩たち」と挑発を続けていたNEVER無差別級王者・柴田勝頼が、12日の青森大会で田口隆祐と組み、天山広吉&小島聡のテンコジタッグと激突。パートナーの田口が小島のラリアットでスリーカウントを許しただけでなく、試合後には自身も小島からラリアットを食らってリング上で大の字に。小島がNEVER挑戦を堂々と表明すると、バックステージに戻った柴田は、小島がNEVERへの挑戦権も掛けられていたNJCを2回戦で敗退したことについて苦言を呈した上で、挑戦を受諾。3・19愛知県体育館での対戦が決定した。 3・3大田区大会で、今年のNJCベストバウトと言ってもいい死闘を演じたROH世界TV王者の石井智宏とEVIL。この試合で開花したEVILは、12日の青森大会にてパートナーBUSHIの毒霧援護があったとはいえ、必殺技EVILで石井からスリーカウントを奪った。試合後にはリング上で石井のベルトを手にしアピール、バックステージでは「オイ! 無様な負け方だったな、石井! この後どうすんだ!? 答えは見えてんだろ」と凱旋帰国後、最も長い“日本語”でまくし立てた。この結果、3・20尼崎大会での挑戦が決定。EVILにとっては大チャンス到来である。 3・20尼崎大会では、もうひとつ気になるタイトルマッチが組まれた。それはケニー・オメガ&マット・ジャクソン&ニック・ジャクソンに棚橋弘至&マイケル・エルガン&ジュース・ロビンソンが挑戦するNEVER無差別級6人タッグ選手権試合だ。今年に入ってからの棚橋は、重要な試合で負けが込んでいる。1・4ドームでのオカダ戦、2・14新潟大会のケニー戦、そして3・3大田区大会でのファレ戦。“エース”にとってこの3連敗は痛いだろう。棚橋がこれから巻き返しを図るためには、どこに照準を絞ればいいのか? そんな中、今回組まれたタイトルマッチは、挽回のキッカケを掴む機会となるかもしれない。 棚橋がNEVERブランドに絡むのは今回が初めてのこと。本稿執筆時点で棚橋からコメントが出ていないので、あくまで推測に過ぎないが、その先にはケニーが保持するIWGPインターコンチのベルトがあるのは言うまでもないだろう。2年前に中邑真輔を破ってインターコンチのベルトを巻いた時、「オレの色に染める」と宣言していたが、結果的にそれは実現できなかった。そして中邑の離脱に際し、「鬼の居ぬ間にオレの色に染めますよ」と言って臨んだケニーとの王座決定戦でも完敗を喫してしまう。棚橋の中で「3度目の正直」という思いがあるのと同時に、まずケニーに勝たなければ巻き返しは図れないという気持ちもあるはずだ。 王者であるケニーの口からも「タナハシが挑戦してきても問題ない」という言葉があるように、棚橋に2連勝すればバレットクラブの新しいリーダーとして磐石の地位を築けるという計算があるはず。この2人に加え、IWGPヘビー級王座獲りを諦めていないエルガンや、LION'S GATEでノアの中嶋勝彦を相手に大善戦したロビンソン、そしてIWGPジュニアタッグ再戴冠を狙うヤングバックスが絡むこのタイトルマッチは、4・10両国、5・3福岡国際センター、そして6・19大阪城ホール大会までを占うカードになる可能性を秘めている。 巻き返しを図るエースが、初夏に向かう新日本の鍵を握っているのは間違いなさそうだ。(増田晋侍)<リアルライブ・コラム連載「新日Times」VOL.10>
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スポーツ 2016年03月19日 16時00分
浜本由惟 モデル卓球美女が披露するブルブル・レシーブ
これまで福原愛(27)や石川佳純(23)がけん引してきた日本の卓球界に、新星美少女が登場した。現役高校生の浜本由惟(17)だ。 「彼女は5歳から卓球を始め、当時から注目されていたのですが、先に芽を出したのはモデルの仕事。小学1年生から吹石一恵と同じ大阪の芸能プロに所属し活動していたんです。今は卓球中心でモデルの仕事は休業中とのことですが、目が大きく印象的な顔立ちから、ファンの間では“卓球美少女”とも呼ばれています」(スポーツ紙記者) 彼女は、現役高校生でありながら、日本オリンピック委員会が設置した『JOCエリートアカデミー』にも所属。現在、世界ランキング48位と、トップレベルも目前なのだ。 「父親はバレーボールの実業団選手で、母親は中国出身の卓球選手。母親は日本に卓球留学した先駆けで、典型的なアスリートの血筋なんです」(同) 福原や石川など日本人選手のほとんどが身長150センチ台。その中で浜本は174センチという長身も魅力の一つだ。 「ネットスポーツにあって、卓球は必ずしも長身が有利ではありませんが、パワーは抜群。瞬発力では日本人選手最速という声もあるんです」(卓球関係者) 3月6日に終了した『世界卓球2016マレーシア』では、日本代表として女子グループBに出場。ブラジル戦などで勝利を収め、団体銀メダルに貢献した。 「まだ日本代表の控えですが、いずれ先発する逸材です。世界卓球でも、その長い手足と力強いスマッシュは目を引いた。東京五輪の有力主力候補なのは間違いありません」(同) さらに、彼女の素晴らしさは、選手としての能力だけではない。モデルをやっていただけあってスタイル抜群の悩殺プレーがとっても好評なのだ。 「卓球は上体を使うせいか、選手は皆、肉付きがよくて乳房が大きいんです。浜本もご多聞にもれず、推定90センチのFカップ級。評判のブルブル・レシーブは、とにかく迫力満点。腕を振った時など、その躍動感を見ているだけでワクワクします」(投稿雑誌編集者) 当然、今後男性誌の素材になることは必定。 「グラビア系雑誌などは、すでに彼女を中心とした企画を考案中とか。近々、ムッチリとしたボディーを拝める期待は大ですね」(前出・投稿雑誌編集者) ますます日本の卓球人気が上がる。
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スポーツ 2016年03月17日 14時00分
清原の呪いか 松坂大輔、斎藤佑樹「崖っぷち」の甲子園ヒーロー(2)
昨季チーム最多勝の武田翔太、5年連続2ケタ勝利の攝津正、9勝無敗のバンデンハーク、移籍以降の2年間ローテーションを守り続けた中田賢一、そこに5年ぶりに日本球界に復帰した和田毅、ほかに東浜巨、岩嵜翔、千賀滉大、大隣憲司、寺原隼人らもいる。 ホークス首脳陣が松坂にマイペース調整を許しているのは、「復帰できなくても戦況に問題ナシ」を確信しているからだ。 「他球団も松坂復帰に期待している感があります。松坂が投げるとなれば、営業(観客増)につながるので」(前出・スポーツ紙記者) 営業といえば、斎藤が厚遇される理由もこれだった。新人時代の'11年、「斎藤が投げる」だけで観客動員数は確実に増えたが、近年は違う。名前で観客増が望めるのは、大谷翔平のほうだ。 「日ハムはBOS(ベースボール・オペレーション・システム)で選手を評価するので、チーム功労者のベテランでもバッサリ切ってしまいます。機械的に見れば、大学卒6年目の斎藤はキャリアハイがシーズン6勝。過去5年間で通算14勝しか挙げていません。今季は“決断”されるでしょう」(ベテラン記者) 今さらではあるが、斎藤がドラフト候補だった'10年、東京六大学リーグの舞台・神宮球場には各球団のスカウトが大挙してやってきた。当時を知る元スカウトマンがこう証言する。 「プロでは厳しい、というのが全球団の評価でした。なのに、1位で指名したのは営業目的です。斎藤の登板時は見ているフリ。後年、早大から本当に欲しい選手が出たときのためにね」 甲子園を制した実績は皆が認めるところ。だが、若くして「日本一」の称号を得た2人は自分を見失った。 「松坂、斎藤も先発にこだわっています。ダメならチームに貢献するため、中継ぎでも何でもやろうという発想がありません」(前出・元スカウトマン) 斎藤は別の意味でも転機を迎えそうだ。 「DeNA、広島、阪神、ヤクルトは先発でのトレードを狙っています。外国人投手がローテーションにいるチームは『中5日で投げたがる助っ人と中6日で投げる日本人投手』が必要なため、連戦になると谷間ができてしまう。それを斎藤に埋めて貰えれば」(前出・スポーツ紙記者) 松坂世代最強の打者・村田修一(巨人)もスタメン落ちの危機と戦っている。“最後の三冠王”松中信彦は引退を表明した。チームに尽くす気持ちがなければ、甲子園スターであっても奈落の底に落ちていくだけだ。
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スポーツ 2016年03月16日 14時00分
清原の呪いか 松坂大輔、斎藤佑樹「崖っぷち」の甲子園ヒーロー(1)
30年前の甲子園大会を沸かせた清原和博容疑者が、連日ニュースを賑わせている。PL学園時代のユニホームなどを飾っていた甲子園球場内の歴史館では「教育的配慮」を名目に、同容疑者に関する展示物すべてを撤去してしまった。その余波だろうか。'98年、'06年の甲子園ヒーローたちも、もがき苦しんでいる。 「いろいろ考えている。これからのことも含めて」 日本ハム・栗山英樹監督がそう憤ったのは、斎藤佑樹(27)に関してである。'06年夏の甲子園大会を沸かせたスターは、今季、プロ6年目を迎える。3月6日に行われたDeNAとのオープン戦で中継ぎ登板し、1イニングを無失点に抑えたものの、そこに至るまでの実戦3試合では全くいいところがなかった。とくに巨人戦では「2回披安打5失点4」と炎上している。 「1イニングを抑えたDeNA戦がラストチャンスでした。結果は出したものの、6番からのほぼ下位打線が相手ですからねえ…」(スポーツ紙記者) 一方、'98年の甲子園優勝投手、ソフトバンクの松坂大輔(35)には「早期復帰」に関して一縷の望みが見えてきた。韓国・斗山との練習試合では288日ぶりの実戦マウンドを踏んだ。2イニングを投げ、披安打ゼロ。最速は141キロだったが、昨年8月にメスを入れた右肩は順調に回復しているようだ。 「5月の交流戦が始まるころ、松坂の一軍復帰が見られるはず。そこで長いイニングが投げられれば、ペナントレース中盤までは先発で使ってもらえると思う」(スポーツ番組担当デスク) 選手層の厚いソフトバンクにおいて、松坂に先発を任せられる余地が果たしてあるのか。いくら松坂獲得を決めた王貞治球団会長や株主総会で「見守ってほしい」と訴えたオーナーの孫正義氏のバックアップがあったとしても、プロ野球は実力の世界。“昔の名前で出ています”で、そうそう勝利が舞い込むわけがない。 だから「松坂の早期復帰」に、「中盤まで」と付くのは、工藤公康監督の“計算”だという。 「ドラフト1位の高橋純平ですよ。他球団では、オコエ瑠偉(楽天)、高山俊(阪神)、平沢大河(ロッテ)たちが連日マスコミを騒がせている。高橋は、ファームでじっくり育てる方針とはいえ、いまだベールに包まれたまま。そこがミソ。その育成プランは工藤監督が評論家時代に学んだスポーツ科学が影響しています。高校3年時に痛めた左太股、新人自主トレで故障した左スネも順調に癒えており、シーズン後半に将来のエース候補である高橋がお披露目される段取りです」(球団関係者)
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スポーツ 2016年03月15日 14時00分
貴乃花親方が春場所前“打倒八角”決起集会で見せた決意表明
大相撲春場所は「エディオンアリーナ大阪」で熱戦が繰り広げられているが、それにもまして親方たちが激しい火花が散っている。 先場所後に行われた理事選で、10人の理事が当選したばかりの大相撲界だが、次の焦点は春場所後に行われる理事長改選だ。北の湖前理事長亡き後に就任した現職の八角理事長(52=元横綱北勝海)に、若手のホープ貴乃花親方(43=元横綱)が挑むという構図で、すでに理事選前からさまざまな場面で両者のぶつかり合いが見られ、闘いは激しさを増すばかり。 「まさに両者、一歩も引かずといった感じです。現職の強みで逃げ切りを図る八角理事長に対し、攻勢をかける貴乃花親方。どっちに転ぶか、各親方たちは会場のあちこちでひそひそ話をしています」(担当記者) その来たるべき本番の激しさを窺わせる出来事が、この春場所前にもあった。3月3日、大阪市内のホテルで貴乃花一門の激励会が開かれたのだ。通常、激励会は個人や部屋単位で開かれるもので、一門による激励会というのは極めて稀。言わばこれは、貴乃花親方を理事長にする会で、出席者は厳選された200人。 その中には貴乃花一門に属する4つの部屋の8人の親方、力士たちの他、1月の理事選で当選した山響親方(元幕内巌雄)、時津風親方(元幕内時津海)、錣山親方(元関脇寺尾)、湊親方(元幕内湊富士)、佐ノ山親方(元大関千代大海)ら9人、さらに現役の豊ノ島や逸ノ城らも出席した。 会は冒頭から異様な盛り上がり。万雷の拍手の中、登壇した貴乃花親方だったが、その姿を目にした出席者らは驚きの声を上げ、場内はどよめきに包まれた。 貴乃花親方が、まるで不退転の決意を示すようにツルツルの丸刈り頭で現れたのだ。 「伝統、文化はどこの国にもなくてはならないもの。文化は礼節に始まり、礼節に終わるもので、誰が理事長になっても大相撲界を次の世代に残していければと思っています」 司会の河内家菊水丸に促されてマイクを握った貴乃花親方は、すかさずこう先制パンチを繰り出した。もちろん、受けて立つ八角理事長もこのまま黙ってはいないはず。さあ、どうなる?
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スポーツ 2016年03月13日 14時00分
俺たちの熱狂バトルTheヒストリー〈“黄金の柔道王”吉田秀彦〉
1992年にバルセロナ五輪柔道78キロ級で優勝。試合直後には拳を握った両腕を天に広げ、喜びを爆発させた吉田秀彦だが、表彰式での表情はどこかさえなかった。緊張感が解かれると、替わって頭の中に持ち上がってきたのは、翌日に試合を控える古賀稔彦のことだった。 五輪本戦まで2週間を切った練習中に、古賀は左ヒザ靭帯損傷の大ケガを負い、そのとき乱取りの相手を務めていたのが吉田だった。不運な事故だったとはいえ、ケガを負わせてしまったという悔恨は強く残った。 なにしろ吉田にとって、古賀は憧れの柔道家であり、古賀をまねて無精ひげを生やしたこともあった。五輪選手村でも2人は同部屋で、むろん古賀は吉田を責めるようなことは一切なかったが、それが余計に心の重しとなっていた。 金メダルを手にした吉田が部屋に戻ると、翌日に試合を控えた古賀はすでにベッドに入っていたが、気配を察してムクリと起き上がり、笑顔で一言「おめでとう」と声を掛けた。それでようやく吉田も、優勝を実感することができたという。 吉田は翌日、ヒザに痛み止めを打ちながら試合に臨む古賀に向けて、懸命に声援を送り、その金メダル獲得の瞬間を心から祝福した。 '96年のアトランタ五輪では、86キロ級で2階級制覇を目指した吉田だったが、結果は5位に終わる。翌年からは母校・明治大学柔道部で監督を務めながら競技を続け、'00年のシドニー五輪では、90キロ以下級で出場を果たした。 しかし、その3回戦、吉田は対戦相手の投げをこらえようと手をついてしまい、右ヒジ脱臼の重傷を負う。受け身には自信を持っていたはずの吉田が、なぜ、そんなことをしたのかといえば、五輪制覇への執念が、無意識のうちにそうさせたとしか言いようがない。 はたから見ても腕が逆に曲がるのが分かったほどの重傷で、対戦相手の襟をつかむことすらかなわず、敗者復活戦を棄権。これにより吉田は第一線から退くことになる。 元来は明るい性格の吉田だが、その格闘人生においてはどこか暗い影がついてまわった。 '02年にプロ格闘家に転身した吉田だが、その原点ともいえる闘いが'94年の全日本選手権だろう。無差別級で行われる同大会の準決勝で、吉田は小川直也と対峙する。 吉田にとって明治大学柔道部の先輩にあたる小川だが、2人の間には当時から確執があったといわれる。 「小川の理不尽なしごきに対し、吉田が反抗的な態度を取ったためとも伝えられるが、それはどこの部活動でも見られること。柔道エリート養成所の講道学舎出身の吉田と、高校から柔道を始めた小川。社交的な吉田と一匹狼的気質の小川というように、いろんな面で対照的で、単に反りが合わなかったということだったのでは?」(スポーツ紙記者) だが、世間からすると「期待を集めながらバルセロナ五輪で銀に終わった下り坂の小川」と、「ダークホース的存在ながら金を獲得した新スターの吉田」であり、30キロ近い体重差からの判官贔屓もあって、吉田を応援する声の方が大きかった。 試合は序盤から吉田が背負い投げを中心とした積極的な攻めを見せ、小川をグラつかせる場面もあった。しかし、中盤に小川が支え釣り込み足で吉田を宙を舞わすと、ポイントにはならなかったものの、以後は小川が攻勢に…。そのまま互いに決め手を欠き、試合は旗判定へと持ち込まれた。 試合後も余裕を残す小川と息の上がった吉田。試合を通しては吉田の攻めが目立ったものの、技の質では小川が上回り、どちらが優勢と言い難い内容ではあった。 審判の旗が2本、自分に上がったのを見ると、吉田はバルセロナ五輪のときと同じように、両拳を突き上げた。一方の小川は「マジか?」と吐き捨て、不服な表情のまま試合場を後にした。その勢いのまま全日本初制覇となれば、吉田は一気に国民的ヒーローとなっただろう。 だが、決勝の相手も超重量級の金野潤とあっては、小川戦で力を使い果たした吉田に勝ち切るだけの余力はなかった。今では反則技とされるカニ挟みで金野にペースを奪われると、見せ場なく判定負けに終わったのだった。
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スポーツ 2016年03月13日 12時00分
新日本の選手が実名で登場! 『タイガーマスク』3度目のアニメ化へ
新日本プロレス3・3大田区総合体育館大会の試合前にリングに登場した木谷高明オーナーは、アニメ版『タイガーマスク』の企画が進行中であることを明らかにした。 「私と同世代のかたは、昔のプロレスや野球、サッカー、すべて実名のスポーツ選手が出ていたアニメやコミックの記憶があると思いますが、いまはもはやそういうことができない時代になってます。ただ、新日本プロレスは違います! そのアニメの中で選手が次々、実名で登場します」 場内のビジョンにはタイガーマスクと対峙する“アニメ版”オカダ・カズチカの姿が映し出されていた。アニメ版の『タイガーマスク』は、1969年から71年まで、日本プロレスが全面協力のもと、よみうりテレビ・日本テレビ系列にて放送され、大ヒットした。アニメの中ではジャイアント馬場がグレート・ゼブラに変身している。そして、81年から82年までは新日本プロレスが全面協力のもと、『タイガーマスクII世』をテレビ朝日系列で放送。アントニオ猪木、山本小鉄からスタン・ハンセン、アンドレ・ザ・ジャイアントなど当時の常連外国人選手も実名で登場した。これに伴いデビューしたのが、初代タイガーマスク(佐山聡)である。このメディアミックスは大成功し、昭和の新日本プロレス黄金期を支えた。歴代の“プロレスラー”タイガーマスクのコスチュームは『II世』のデザインがベースになっている。 「このアニメは世界にくまなくネット配信や番組販売で広がり、世界中から引き合いがあるはずです。そのことによって、タイガーマスクというコンテンツと、新日本の選手が世界中に広まるんじゃないかと考えています。ブシロードという会社は、どちらかというと二次元中心で活動していますが、今はやはり二次元から三次元に入るという男性、女性が非常に増えています。このアニメを放送することで、アニメから入って新日本のファンになる人もいるんじゃないかと思います」 木谷オーナーは、3度目となるアニメ版『タイガーマスク』を新日本世界戦略用のコンテンツのひとつとして捉えている。日本のアニメ文化は、クールジャパンとして世界でも認められており、親会社のブシロードとしても得意なジャンル。現在、新日本は台湾で興行を行っているが、今年は香港やシンガポールでの開催も視野に入れており、アジアツアーに向けても強力なコンテンツになる可能性を秘めている。 「真壁(刀義)さんなんか自分でできるんじゃないですかね」と語った木谷オーナー。選手自らが声優を担当することに関しては、スケジュール等との兼ね合いもあるが、声優向きの選手に関しては可能性が残されているようだ。 「(提供スポンサーは)新日本とブシロードになるかもしれませんが、まだ決まってないです。そこはおもちゃや音楽、いろんな業界に広がってほしいなと思います。(放送開始時期については)編成の話なので言えないですが、そんなに遠くないはず」 最後に放送局などに関する具体的な質問が飛んだものの、木谷オーナーは調整中の部分に関しては明言を避け、「内容は今風になっていて面白い。女性ファンが増えるのではないか」と語った。ブシロードはかつてTOKYO-MXで再放送された『タイガーマスク』の1社提供スポンサーになった実績もある。『タイガーマスク』と『タイガーマスクII世』、アニメ版タイガーマスクはいずれもプロレスファンを爆発的に増やしてきただけに、今回も1人でも多くの目に触れる環境下での放送に期待したい。どのような形でプロレス界に還元されるのか、派生するさまざまな展開も含めて非常に楽しみである。(増田晋侍)<リアルライブ・コラム連載「新日Times」VOL.9>
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スポーツ 2016年03月12日 14時00分
世界水泳の福岡開催を決めた 小谷実可子氏の “実戦”スピーチ
「小谷氏が大会招致のプレゼンテーション・スピーチに立ち、その好評さが勝因となったことは間違いありません」(体協詰め記者) 元シンクロナイズドスイミングの女王が表舞台に帰ってくる。2021年、世界水泳の福岡開催が決定。その招致に大きく貢献したのが、元シンクロの小谷実可子氏(49=現姓・杉浦)である。 小谷氏は'92年バルセロナ五輪後に第一線を退き、その後はJOC広報員、JRA非常勤監事など、スポーツ界の裏方業に徹してきた。その積み重ねもあって、「橋本聖子(JOC選手強化本部長)より頼りになる」(同)と周囲の評価はうなぎ上りだという。 これまで“実戦”で鍛えられたのも小谷氏の強み。というのも、'97年11月には国連総会という大舞台に立っているからだ。翌年に控えた長野五輪の宣伝的意味合いもあったが、五輪開催中の紛争地域の停戦を訴え、出席者からの好感を呼んだのである。 「通常、国連総会でスピーチをしてしまうと、ジミな仕事ができなくなってしまう。しかし、彼女は地方の小さな大会でも招待者挨拶をコツコツとこなしてきたんです。今回の世界水泳招致の成功により、それまでの堅実な仕事ぶりが永田町界隈でも高く評価されている」(JOC関係者) スポーツライター・飯山満氏がこう続ける。 「'19年には日本でラグビーワールドカップが開催される。また、'19年開催のフィギュアスケートや柔道の世界選手権でも日本招致の動きがあり、'23年に予定されている女子サッカーワールドカップの招致も信憑性が出てきました。'26年の陸上アジア大会招致には、愛知県が立候補しています。日本は東京五輪前後に世界的なスポーツ大会が重なっており、小谷氏や元五輪選手も政治の場に担ぎ出されるでしょう」 昨年10月からスタートしたスポーツ庁の存在も大きい。橋本氏の場合は、元フィギュアスケート選手・高橋大輔との“キス事件”でミソを付けているため、小谷氏が前面に出てくる可能性が高いのだ。 「スポーツ庁の初代長官は元競泳選手・鈴木大地氏。競泳とシンクロの違いこそあれ、同じ水連出身の小谷氏のほうがスケート連盟の橋本氏よりも話が通じやすいはずです」(関係者) シンクロ同様、水面下の努力が功を奏したようだ。
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スポーツ 2016年03月09日 16時00分
阪神分裂! アニキ金本vs川藤・江夏・掛布「抗争」が勃発(2)
また、江夏氏はテレビ局の取材で訪れた宜野座キャンプ(沖縄)で、能見、岩田、岩崎優、岩貞祐太など、トラが誇る左腕先発候補を視察し、細かく声を掛けてまわっていた。 金本監督はOBの取材はすべて練習終了後に制限していたのだが、そんなことはお構いなし。 揚げ句は番記者に「左投手が多すぎる、今の球界は左打者が多い、いい商売ができる。オリックスは欲しがるやろ」と耳打ちするパフォーマンス。メディアを使ってトレードを進言し、同時に投手陣の競争をあおるなど、“江夏流”が猛威をふるったのだ。 江夏流は、それだけにとどまらない。専門外の野手にも口出しし、金本監督が打ち出した大和外野手の二塁手コンバートにも反発してみせた。 「センターラインはタイガースの生命線、大和のセンターは強力。二塁には上本(博紀)、西岡(剛)もいる」 サングラス姿で視察を続ける江夏氏の相次ぐ現場介入で、チームは大混乱に陥った。 「大和自身は監督のコンバート案を好意的にとらえ、二塁手転向に真剣に取り組んでいた。今季の外野陣は、江越大賀、横田慎太郎、ドラ1ルーキーの高山俊(明大)など打撃が売りの若手が台頭し、3割近く打たないと大和の定位置確保は難しい。一方、二遊間は今年35歳を迎える鳥谷敬の守備範囲が狭くなっており、出場機会が見込める。そこまで配慮したうえで金本監督は大和の二塁転向を打ち出したのですが、思わぬところから圧力がかかった。これには選手たちも戸惑っています」(トラ番記者) もっとも、江夏氏の狙いは「次期掛布政権」への橋頭保にある。生粋のOB監督が誕生すれば、阪神OBはコーチの重職、フロント幹部にありつける。川藤会長の求心力も一層高まる。 本来なら致命傷ともいえる「江夏氏の覚醒剤所持事件」だが、意外なことに、清原容疑者逮捕が逆風どころか、追い風になっているという。 江夏氏は'93年、覚醒剤所持の現行犯で逮捕され、実刑判決を受けた。大量所持だったため、初犯ながら懲役2年4カ月の実刑判決を受け、静岡刑務所に服役。しかし、清原容疑者とは違い、野球に真摯に取り組んできたことから野村克也、衣笠祥雄、江本孟紀氏らが尽力し、出所後は野球解説者、評論家に復帰した。 刑務所で規則に従って生活したことで肉体的にも精神的にも健全さを取り戻し、現役時代に獲得したトロフィーなどをすべて捨て去って一からの出直しを図った。清原容疑者に求められる姿勢を、江夏氏はすでに体現してみせている。 「江夏氏が野球を通してしっかり更生し、昨年から阪神球団に臨時コーチを託されるまで信頼を回復したことで、球界には清原容疑者を更生させるお手本にしようという動きがある。江夏氏を美化することで事件の収拾を図り、プロ野球人気の回復を築きたいのです」(球界の重鎮解説者) 上がりに上がる江夏氏の内部評価に対し、金本人気は凪状態。初年度に躓けば、「一、二軍の監督交代」の声まで囁かれている。
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ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
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大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
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珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
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生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
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猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分