その他
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その他 2017年04月21日 17時00分
熱に強いビタミンCでかぜ予防! 「じゃがいものヨーグルトサラダ」
今回ご紹介するレシピは、子供から大人までみんな大好きな「新じゃが」を使った、春らしいアレンジポテトサラダです。じゃがいもに豊富に含まれるビタミンCは熱に強く、加熱調理しても壊れにくいのが特徴です。新じゃがをミントとヨーグルトでさっぱりと和えた春らしい一品、スッキリ辛口のスパークリングワインと一緒にお召し上がりください。【材料 2人分】新じゃが 300gヨーグルト 大さじ3マヨネーズ 大さじ1/2レモンジュース 小さじ1レモンの皮のすりおろし 小さじ1/2オリーブオイル 小さじ1砂糖 小さじ1/2ミントの葉 5枚(せん切りにする)塩黒コショウ 適量 1.新じゃがを一口大に切り、耐熱皿に入れ、ふんわりとラップをする。電子レンジで柔らかくなるまで加熱する。 2.ボールにヨーグルト、マヨネーズ、レモンジュース、レモンの皮のすりおろし、オリーブオイル、砂糖、ミントの葉を加え、よく混ぜる。 3.1のジャガイモの粗熱がとれたら、2のボールに加え、和える。塩と黒コショウで味を調えて出来上がり! ミントの葉はディルやバジルなどのハーブにも代用可能です!【オダーナルみさ】
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その他 2017年04月15日 12時00分
【不朽の名作】麻雀に全てを賭けた男達の生き様が見れる『麻雀放浪記』
1984年公開の『麻雀放浪記』は、阿佐田哲也原作の同名小説の第1巻「青春編」を映像化したものだ。イラストレーターの和田誠が初監督した作品で、当時は伊丹十三監督と共に異業種から映画監督になった人物として知られることとなる。 作品の特徴としては、全編モノクロな点がある。ミニチュアを使った、冒頭の焼け跡のカットや、セットや古い建物の質感が、この演出により強調されており、戦後間もない頃の空気感を演出するためにいい味を出す。 作品のメインの登場人物たちは、賭博麻雀に人生を賭けている博徒たちだ。その博徒達の生き様が、学生から賭博の世界にのめり込んだ青年・哲(真田広之)を中心に描かれる。 内容は細かい配牌などの描写はなく、賭博をしている人々の様子を描写することに重きを置いているため、麻雀を知らなくても楽しめる。しかし、麻雀を知っている方がより楽しめるかもしれない。いや、他の麻雀系の作品を知っていた方がいいという方がより正確か。 当時は自動卓などなかったので、自身が有利になるようにツミコミをしたり、サイコロに細工をしたり、出目を偏らせる振り方をするなどは当たり前。本編中にも「燕返し」を始めとしたイカサマが飛び交う。漫画『哲也-雀聖と呼ばれた男-』やVシネマの雀鬼シリーズでよく見る光景がこの作品でも展開される。これを映画でやってしまうところが、多種多様なジャンルの作品が登場した80年代の魅力的な点か。アクション俳優出身である真田の動作の早さが、イカサマをするときに活かされる。 ちなみに主要な登場人物は、今の基準でいえば全員社会不適合者と言えるだろう。しかし、登場する人物の誰もが、どうしょもないが魅力的だ。勝負事にイカサマは付き物。見破られない方が悪いとばかりに、悪びれもせず2連続天和(親の配牌の時点で既に上がっている状態。確率は33万分の1)で上がる出目徳(高品格)。カモを見つけると、それにつけこみ徹底的にかすめとるドサ健(鹿賀丈史)。哲に麻雀やチンチロリンなどの賭博を最初に教えた上州虎(名古屋章)など、個性的な人物が、公営ギャンブルではありえない、違法賭博だからこその殺伐さを出している。 他にも進駐軍相手の賭博麻雀場を経営するママ(加賀まりこ)や、死んだ父親の店を引き継いだが、ドサ健の行き過ぎた勝負師としての本能に振り回される愛人のまゆみ(大竹しのぶ)など、女性陣も、しっかりとストーリーに関わり花を添える。 この作品の主要登場人物の間では、生き死にを含め、全ての事柄が賭博、特に麻雀で決まる。あらゆる決め事が麻雀賭博という絶対的な価値感で動いているのだ。この点は、最近のカードゲームを題材とした映像作品などにも通じるものがあるだろう。「何でカードゲームで命賭けるの!?」というツッコミが、この世界では「何で麻雀に命賭けるの!?」で成立する。しかも、この作品のような賭場の世界は、雀鬼シリーズが雀士・桜井章一の実体験を元に作られているように、誇張は多少あるものの、戦後日本の世界に確実に存在したものなのだ。 その点を考慮すると、劇中で哲は、賭博をまだ教わっている途中の立場の人物なので、作中で博徒たちに振り回されはするが、まだ勝負師にはなりきれていない印象を受ける。他の登場人物達がむきになりながら賭博麻雀に挑むなか、一歩引いたテンションでいることが多いのだ。という訳で、この作品の中では特に出目徳やドサ健に魅力を感じる人が多いだろう。正直主役を喰うレベルだ。 勝ちつつも、これではむしり取り足りないと青天井ルール(麻雀の採点方法の一つで超ハイリスク・ハイリターン)を提案する出目徳。それをまゆみ家の不動産権を賭けて挑むドサ健。そんな全てを失いかねない緊迫した場面で、ツミコミで出目徳が淡々と「ちょっと待ってくれ。上がってんだよ」と、天和で上がる無茶苦茶さ。描写はないものの、しくじると指や命が飛びかねない修羅場をくぐってきた様子がこのシーンだけでわかる。 ドサ健も普通の作品ならば確実にダメな部類の人間なのだが、この作品では、博徒としてのプロ意識のようなものが感じられ、どの台詞も印象に残る。「あいつは俺の女だ。俺は死んだって手前っちに甘ったれやしねえが、あいつだけには違うんだ。あいつと死んだおふくろと、この2人だけには迷惑かけたってかまわねえんだ」という自己中に振り切った発言も、らしいなと好感が持ててしまうほど。 ラスト対局では、人買の女衒の達(加藤健一)と哲が同じ卓を囲んでいるものの、ほぼ傍観者のような状態で、出目徳とドサ健のやり取りが中心に描かれる。最後は出目徳が発作に倒れ、終局となるが、ドサ健が「死んだやつは負けだ」と根こそぎかっぱぐ姿がなんとも言えない。最後は出目徳の自宅近くの土手に遺体を転がり落とすが、この時もドサ健「いい勝負だったな、おっさん」と清々しい顔。麻雀の魔力に取り憑かれた男達の生き様がひしひしと伝わってくる。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
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その他 2017年04月14日 17時00分
ビタミンたっぷり! 二日酔いにも「焼きグレープフルーツのヨーグルト添え」
今回ご紹介するレシピは、さっぱりとした苦み、バランスのとれた酸味と甘みが美味しい、グレープフルーツを使った「焼きグレープフルーツのヨーグルト添え」です。そのまま食べるのも美味しいグレープフルーツですが、表面をバターでサッと焼くだけで、いつもとは違う、ほろ苦さと甘みを楽しむことができます。グレープフルーツに豊富に含まれる、ビタミンCはかぜ予防に、カリウムは利尿作用や高血圧予防効果を期待できます。さっぱりとさわやかなグレープフルーツの香りは、二日酔いのときにもおすすめです。【材料 2人分】グレープフルーツ 1個バター 大さじ1はちみつ 大さじ3ヨーグルト 大さじ4カルダモンパウダー ひとつまみミント 適量(トッピング用) 1.グレープフルーツは横半分に切る。フライパンにバターを熱する。グレープフルーツを、切った断面が下になるように、フライパンに並べる。 2.グレープフルーツが好みの焼き加減になったら、お皿に移しはちみつを回しかける。ヨーグルトをのせ、カルダモンパウダーをひとつまみ振りかける。ミントをトッピングして出来上がり! 中東やインドでよく使われるスパイス「カルダモン」のスッキリとした香りにはリラックス効果があると言われています!【オダーナルみさ】
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その他 2017年04月08日 12時00分
【不朽の名作】『シン・ゴジラ』で怪獣特撮に興味を持った人にオススメ『ガメラ 大怪獣空中決戦』
1995年公開の『ガメラ 大怪獣空中決戦』は、後の2作品と合わせ、「平成ガメラシリーズ」と呼ばれ特撮史において、現在では外すことの出来ない作品の一つとなっている。 監督は後に『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』や実写版『デスノート』の監督を担当した金子修介、特技監督は最近実写版『進撃の巨人』や『シン・ゴジラ』の監督・特技監督などで有名な樋口真嗣となっている。 同作の大きな特徴は、怪獣映画にありがちなトンデモ兵器や対怪獣用のスーパーロボットなどを登場させず、現用の兵器だけで「もし怪獣が現れたらどう対処するのか?」という想定の元に作られている点にある。このあたり『シン・ゴジラ』でも評価の高い部分になっている。しかし、この作品では一応敵か味方は不明瞭だが、ガメラという主役怪獣がいるので、『シン・ゴジラ』よりは若干人類側の絶望度は観ている分には低いかもしれない。 平成に入ってからガメラの世界観をリセットしたことにより、ガメラの設定にも修正が加えられている。それまでの作品では、アトランティス大陸で超古代文明が栄えた頃に生きていた超大型のカメ型の古代怪獣とされていたが、本作では、敵怪獣の怪鳥・ギャオスと同じく、超古代文明が作った生体兵器という位置づけだ。ちなみに本作の世界観では、カメが絶滅、あるいは存在しないという設定になっており、劇中に「カメ」という言葉は一切出てこない。 また、それまでの作品では「ガメラが主人公である少年と共に冒険する」というコンセプトのもと、作品に応じて人類の敵になったり味方になったりと、ポジションが変わってきたゴジラとは違い、ガメラは一貫して人類に寄り添う力強い存在となっていた。しかし、平成に入ってからは地球を破壊しかねないマナ(生命エネルギー)のバランスを乱す者から地球を守るという存在になっており、地球の生物である人間、特にマナの力が強い子供は最大限守るようにはなっているものの、地球の破壊を防ぐという目的を常に優先して動くような立ち位置だ。 つまり大事のためには、多少の人類の犠牲ならば、やむをえず許容するところがあり、後のシリーズではそのあたりが物語の中心になっていく。本作ではそこまでではなく、とにかくギャオスがいる場所に現れる謎多き存在というポジションだ。ガメラの扱いを巡って人類側が論議や調査をすることにより、人間ドラマの厚みをつけることにも手を貸しており、シリーズ最初の作品としては、とにかくわかり易い展開が多いのが本作の評価が高い点でもある。さらに、ガメラと感情をシンクロできる草薙浅黄(藤谷文子)の存在により、ガメラの考え方も、視聴者側はなんとなくわかるようになっており、世間からは理解されないがひたむきに戦う、ダークヒーロー作品的な魅力も持っている。 そしてなんといっても、この作品の評価の高い理由がアクションシーンだ。序盤では、完成して数年しかたっていない福岡ドーム(現・ヤフオクドーム)が屋根の開閉機能を持っていることを活かし、印象的なギャオス捕獲作戦の場面を演出する。ドームの屋根をぶち破ってガメラが登場するシーンや円盤状態になってドームからガメラが飛び立つシーンは圧巻だ。この作品の3か月前に公開された『ゴジラvsスペースゴジラ』では、福岡タワーが派手にぶっ壊されており、特撮でとにかく福岡が目立つ時期でもあった。 タイトルに「大怪獣空中決戦」とあるように、空中戦が多いのも同作の魅力だ。実はそれまでのガメラ映画は、予算やテクノロジー的な制限もあり、ガメラと同じく飛べる怪獣が出てきても空中戦はイマイチなことが多かった。例を出せばギャオスの吐く「超音波メス」光線演出は昭和時代の作品では別映像を張り込むにも予算が結構かかったため、回数制限がついていたという話もある。加えて昭和のガメラは火炎を吐くが、こっちも予算の都合で本物の火を使っていたため危なっかしくて空中で飛び道具の応酬など夢のまた夢だった。しかし本作ではテクノロジーの進歩により、光線演出も楽になったおかげで空中でのギャオスの「超音波メス」とガメラの「プラズマ火球」の撃ち合いが見れる。しかも、「超音波メス」がビルを直撃すると、爆発せずにそのまま切れて落ちる演出なども存在し、特撮ファンが思わず「こういうのが見たかったんだ!」と叫んでしまいそうなシーンの数々が用意されている。空中戦のスピード感もかなりのものだ。 また爆発もこの作品を語る上では重要だろう。ラストのコンビナートでのガメラとギャオスの戦闘シーンは大爆発を背景にしたガメラの立ち姿が傷つきながらも戦うヒーロー然としており、ゴジラとは違った魅力をこれでもかとアピールしている。クライマックスの一撃が入る場面では、この戦いをコンビナートの対岸から見ているような状態となっており、まるで本当に巨大怪獣がそこに立っているような錯覚を与える。この作品、とにかくミニチュアの風景に怪獣の着ぐるみを溶け込ませる演出が上手い。これで予算は同時期の「vsゴジラシリーズ」よりかなり少ないというのだから驚きだ。 人間側が怪獣の謎に迫り、どう対処していくのかを考えるという部分は『シン・ゴジラ』にも通じるところが多く、『シン・ゴジラ』から怪獣特撮に興味を持ったという人にはこの作品を含む、「平成ガメラシリーズ」をぜひオススメしたい。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
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その他 2017年04月07日 17時00分
疲労回復にはアスパラギン酸「アスパラガスとマッシュルームのオムレツ」
今回ご紹介するレシピは、鮮やかな緑が春の訪れを感じさせてくれるアスパラガスを使ったシンプル料理「アスパラガスとマッシュルームのオムレツ」です。アスパラガスに含まれる、アミノ酸の一種、アスパラギン酸は、新陳代謝を促進し、疲労回復に効果があると言われています。味付けはバターと塩コショウのみ。シンプルな料理だからこそ、新鮮な材料で作ってみたい一品です。【材料 2人分】卵 3個牛乳 大さじ1塩黒コショウ 適量バター 大さじ2アスパラガス 3本(斜め薄切りにする)マッシュルーム 3個(薄切りにする)パセリ 大さじ1/2(みじん切りにする)パルメザンチーズ 大さじ1/2(トッピング用) 1.ボールに卵を割り入れ、牛乳、塩コショウを加えかき混ぜる。 2.フライパンに大さじ1のバターを熱し、1の卵液を加える。菜箸で大きくかき混ぜながら、半熟になるまで火を通し、オムレツの形に整え、お皿に移す。 3.フライパンに、残ったバター、大さじ1を熱し、アスパラガス、マッシュルームを加え、サッと炒め、パセリを加え、塩で味を調える。 4.3を2のオムレツの上にのせ、パルメザンチーズ、黒コショウを振りかけ出来上がり! アスパラガスはシャキシャキ食感を楽しむために、火を通しすぎないようにしましょう!【オダーナルみさ】
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その他 2017年04月01日 15時15分
溜まった疲れにはビタミンB1「豚肉とエビのこってり炒め」
今回ご紹介するレシピは、豚肉とエビ、マッシュルーム、パプリカを、甜面醤とオイスターソースでこってり味付けた満足感たっぷり炒め物です。豚肉に豊富に含まれるビタミンB1は、疲労を回復し、イライラ解消に役立つと言われています。温かいご飯にのせて、よく冷えたビールと一緒にお召し上がりください!【材料 1人分】甜面醤 (テンメンジャン) 大さじ1/2酒 大さじ1/2ごま油 大さじ1/2オイスターソース 大さじ1ニンニク 1かけ(みじん切りにする)サラダ油 大さじ1むきエビ 100g豚こま切れ肉 100gマッシュルーム 5個(4等分に切る)パプリカ 1/2個(一口大に切る)塩コショウ 適量香菜 適量(トッピング用) 1.ボールに、甜面醤、酒、ごま油、オイスターソースを混ぜ合わせる。 2.フライパンにサラダ油を熱し、ニンニクを炒める。香りが出てきたら、エビを加える。エビに火が通ったら、お皿に取り出す。 3.フライパンに豚肉、マッシュルームを加え、炒める。豚肉に火が通ったら、パプリカと1の調味料を加え、更に炒める。2のエビを戻し入れ、塩コショウで味を調えて出来上がり! お好みで香菜を添えてお召し上がりください! パプリカやマッシュルーム以外にも冷蔵庫の残り野菜をうまく活用して、栄養バランス摂れた炒め物を作ってみましょう!【オダーナルみさ】
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その他 2017年04月01日 12時00分
【不朽の名作】あの仲間由紀恵も声での出演をしていた「機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-」
今回は1998年に公開されたアニメ映画『機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness-』を紹介する。同作は、1996年10月から1997年3月までテレビ東京系で放送された『機動戦艦ナデシコ』の続編に当たる。「劇場版ナデシコ」という呼び方でも知られ、『新世紀エヴァンゲリオン』や『新機動戦記ガンダムW』などと共に、90年代後半に話題となった作品の一つだ。 現在は作品の内容よりも、『ガメラ3 邪神覚醒』と並び、まだあまり有名ではなかった頃の女優の仲間由紀恵が出演していた作品としての方が知られているかもしれない。しかもガメラ3では、ただ怪獣の犠牲となる一カップルとしての出演だったが、同作ではセリフ数こそ少ないものの、劇場版の展開を説明する上で重要キャラの1人であるラピス・ラズリの声を当てている。 テレビシリーズは『宇宙戦艦ヤマト』の「波動砲」のような必殺砲がある宇宙戦艦モノと『機動戦士ガンダム』に代表されるロボットアクション要素、さらに1970年代スーパーロボット要素も盛り込みつつ、そこにギャグやSF理論を混ぜ合わせたような作品となっている。シリアスな展開がありつつも、全体的にはおバカなノリが多かったが、劇場版では、かなりシリアスのほうに重きを置いている印象を受ける。話のノリ的にはおバカノリなところが多少あるのだが、全体的には重めな空気であり、テレビシリーズとかなり雰囲気が変わっているのが、この作品の大きな特徴だ。その影響か、シリーズとしての連続性はありつつも、別の作品として単体でもストーリーの流れはそれなりに理解出来るようになっている。おそらくテレビシリーズのノリを知っている状態で観るのとそうでないとでだいぶ印象の変わる作品だ。 同作はテレビシリーズの3年後が舞台となっているが、テレビシリーズの主人公であるテンカワ・アキトはメインキャラにいるものの、主人公的なポジションは、テレビシリーズで機動戦艦ナデシコのオペレーターをしていたホシノ・ルリに譲っている。 冒頭から、いきなり前作の主人公であるアキトと、ヒロインポジションのミスマル・ユリカが事故で死んだという前置きから始まる。後の展開でこの死は、とある陰謀のための隠蔽工作と判明し、その真相と2人の行方を追う展開が、ナデシコBの艦長となったルリの視点で描かれる。 特にアキトは今回、重い使命を背負っているため、テレビシリーズと大きく性格の変わったキャラとなっている。この部分はテレビシリーズを観た人の方が違和感を感じるところだ。それまでの過程を飛ばしているので、キャラの成長を感じる機会が全くなく、いきなりダークヒーローになってしまっている。以前までのキャラの魅力の一つだったバカノリが全くない。この辺りでテレビシリーズが好きな人には賛否が分かれる部分と言える。加えて重々しい場面で突如に挟まれるギャグノリの設定などとの温度差がテレビシリーズ以上に激しく、下手をすると混乱するレベルになっている。所々明るい雰囲気で取り繕っても、正直どうにもならない。 重い展開を重視した割に、結局最後は犠牲は最小限に、あっさりと終わってしまうのもこの作品の残念な点だ。それなら従来のバカ展開多めでも良かったのではと思うほど。しかも続編の含みをかなり残した中途半端ともいえる終わり方だ。まあ、ユリカが合流した時点でおそらく普段のバカノリに戻ってあっさり解決するだろうということは続編がなくてもなんとなく感じられはするが。 結果的にこの作品で一番のみどころは、実質的な主人公であるルリになる。元々、エヴァの綾波レイと同じく口数が少ないヒロインとして当時は比較されることも多かったが、ルリの方が皮肉などを言うなど、テレビシリーズから感情の揺れ幅が綾波よりは大きい。容姿の他に、そこがこのキャラの大きな魅力の一つだった。そして、この作品では、元々属性に艦長としての責任感もありつつという、より意思の強い性格となっており、さらにルリと同じく遺伝子操作によって生まれた少年でナデシコBの副長補佐、マキビ・ハリの面倒を見るという姉属性も追加され、また違った魅力を見せる。これらの新規の設定に加え、従来通りの皮肉屋な所も残っており、振り切りすぎて、まるでルリを愛でることに特化した作品と感じてしまうほどだ。テレビシリーズからのファンが見たい部分をしっかりと押さえており、さらに劇場版からの鑑賞者にもキャラの魅力をわかりやすく伝えている。ルリの視点から話を展開するという方法は大成功だったと言えるだろう。キャラの存在感だけで作品を良い方向に引っ張っていけるという部分では。 あと、戦闘シーンの動画はかなり力が入っている。当時のアニメ映画の盛り上がりを考慮してもこのレベルの描き込みなかなかだろう。この作品でアキトの乗機となっているブラックサレナが登場するシーンの演出は、どれも印象的だ。この戦闘作画だけでも観ていて楽しい作品かと。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
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その他 2017年03月25日 12時00分
【不朽の名作】松田優作の怪演が魅力「野獣死すべし」
80年代の邦画といえば、忘れてはならない俳優がいる。松田優作だ。この「不朽の名作」のコーナーでは、現在・過去問わず、既に方々のメディアで取り上げられたことのある松田に関してあえて避けてきた感もあるが、今回は1980年公開の松田主演作品『野獣死すべし』を扱う。 同作は、『西部警察』『あぶない刑事』で有名な村川透が監督をした。松田と村川監督も『蘇える金狼』や『探偵物語』などの作品で関係が深い。松田が同作の役作りのために、上下4本の奥歯を抜いたことや、かなりの減量をしたことは有名だが、この辺は他のレビューなどでも取り上げられることが多いので割愛する。 この作品はとにかく松田の役者としての評価ばかりが注目されがちだが、公開を決意した製作陣の意気込みもかなりのものだったのではないだろうか? 主役の伊達邦彦(松田)は、通信社のカメラマンとしてウガンダなどの激しい戦場を渡り歩く内に、大勢の人の死を目撃し、死をある意味甘美なものと思うようになってしまい、殺人や銀行強盗をはたらく大量殺人鬼だ。要は凶悪犯罪者が主役の作品を商業ベースにのせた作品なのだ。 同じく80年代に犯罪者を主人公に描いた作品というと、「津山三十人殺し」を元ネタにした『丑三つの村』(1983年公開)や「瀬戸内シージャック事件」が元になっている『凶弾』(1982年公開)などがあるが、これらの作品は元になった事件が明記されている。しかし、この作品ではそれもないので、ドキュメンタリー的な要素もない。かといってアメリカン・ニューシネマとして有名な、『俺たちに明日はない』のような、銀行強盗を繰り返し、自ら絶望に向かいながらも、どこか切なさを感じるロードムービー的な部分も少ない。ただひたすら邦彦が人間として壊れてしまった末の凶行を見続けるという状態で、とらえようによってはかなり特異な作品に仕上がっている。製作に関わっていた角川春樹事務所の新しい映画を作ろうという意思の強さが、かなり感じられる。 作品の分類上はハードボイルド作品となっているが、正直「どこが!?」レベルだ。ひたすら凶行を見せ続けるという部分ではむしろ、2010年代に入って公開された『冷たい熱帯魚』や『悪の教典』とかの方が近い、完全にサイコキラーモノだ。ある意味では、延々と胸糞悪い展開を見続けさせられる作品と言える。 実は同作、大藪春彦の同名小説が原作になっている。同作の他にも何度も映像化されており、仲代達矢や藤岡弘主演のバージョンが存在する。原作では狂気な部分はありつつも、ハードボイルドといえるジャンルには収まっており、後半のシリーズ作品にはスパイアクション的な要素があるものも。しかし、同作はというと原作と人物像がかなりかけ離れているのだ。さらに復讐譚的な部分も巧妙に薄くしており、始めから主人公をサイコキラーとしてとらえて製作した意図がうかがえる。 原作があるものを使って大幅改変を行うことの賛否は現在でも論議となることが多く、問題のあるケースも多々存在するので、あまり強くは言えないが、この作品に関しては、陰湿で不気味な狂気を持った若者という人物像を描くという意味では成功している。松田演じる邦彦は狂った部分を持つが、それだからこそ魅力的だ。劇中で殆どまばたきをしない松田の演技も狂いっぷりに拍車をかけている。巷にあふれる、とにかく叫ぶだけとか笑うだけの“ヤバいヤツ”の演技とは比較にならない。 また、同作は長回しが非常に印象的だ。邦彦が自身の思想などを語る場面などに使われている。ほぼ独り言で、所々音量を上げないと聞き取れない部分などもあるのだが、とにかく独特のテンポでまくし立てる感じが、この作品をさらに特異なものとしている。おそらくアドリブもかなり多いはず。 また、松田の怪演の前に薄れがちだが、ひょんなことから知り合い、邦彦の銀行強盗に加担することになる、真田徹夫役の鹿賀丈史もなかなかの存在感だ。徹夫もなかなか頭のネジが外れた男なのだが、邦彦という“本物”と出会って、仲間になる条件として恋人殺しを強要され、その後も無茶苦茶な命令にあい、段々とおびえていく様がかなり印象的だ。全編通して、とにかく方々で凄まじい立ち回りを松田がしており、下手をすると松田のワンマンショーとなってしまう同作において、このポジションでも存在感を発揮できる鹿賀がいたことはかなり重要だったのではないだろうか? 作品全体としては雑な部分がない訳ではない。拳銃や小銃の入手経路とか、あそこまで派手にやってなんで犯人像が全く特定されなかったのかとか。他にも同じ銀行になんどもちょっかい出しすぎなどなど。特に前半部分はちょっとダレ気味。しかし、そういった荒い部分を松田の怪演一つで帳消しにしてしまっているのが、この作品が邦画のなかでも有数の作品として語られる部分だろう。まさに松田のためにあったような作品だ。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
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その他 2017年03月24日 18時00分
食物繊維たっぷり! あっさりおいしい「ワカメとエビのにゅうめん」
今回ご紹介するレシピは、今が旬のワカメをたっぷり使った温かい素麺「ワカメとエビのにゅうめん」です。ワカメに含まれる食物繊維の一つ、アルギン酸はコレステロールの低下に役立ち、動脈硬化や生活習慣病の予防に働きます。また、豊富な食物繊維は便秘の解消にも役立ちます。あっさりとしているので、夜食や食べ過ぎた翌日にもピッタリです。さっぱりとした辛口の白ワインや日本酒と一緒にお召し上がりください。【材料 1人分】エビ 2-3尾酒 小さじ1塩 適量乾燥カットわかめ 大さじ1鶏がらスープの素 小さじ1だしの素 小さじ1/4しょうゆ 大さじ1/2みりん 大さじ1/2オイスターソース 大さじ1/2ごま油 大さじ1/2素麺 1人分刻みねぎ 大さじ1七味唐辛子 適量 1.エビに酒、塩を振って5分おく。ワカメは水で戻して、水気をきる。 2.鍋に水500ml、鶏がらスープの素、だしの素、しょうゆ、みりん、オイスターソース、ごま油を入れ、火にかける。塩で味を調える。 3.素麺をゆで、流水で洗い流し、水気をきる。ワカメ、エビと一緒に2の鍋に入れる。 4.エビに火が通ったら、器に盛って、刻みねぎと七味唐辛子をトッピングする。 ボリュームが欲しい場合は、落とし卵がおすすめです。半熟の黄身と素麺を絡めてお召し上がりください。【オダーナルみさ】
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その他 2017年03月18日 12時00分
人間は映像に全く出ないドキュメンタリーではない動物映画「子猫物語」
動物をテーマにして人々の感動を誘い話題となった映画は数ある。しかし、“動物のみ”を出演させて話題となった作品というと、ドキュメンタリー映画をのぞけば殆どないのではないだろうか? そんな“動物のみ”で映画を作り話題となったのが1986年公開の『子猫物語』だ。 監督はムツゴロウさんこと畑正憲。協力監督として市川崑の名前がクレジットされている。80年代後半から90年代の「ムツゴロウ動物王国」ブームはすさまじく、フジテレビ系で特番放送『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』が組まれる度に話題となっていた。そんな大ブームの時期と、南極の昭和基地に取り残された犬ぞり犬をテーマとした『南極物語』(1983年公開)のヒットを受けて製作されたのが同作だ。 主人公は子猫のチャトラン。サブ主人公のポジションをパグ犬のプースケが務める。ひょんなことから母猫とはぐれてしまったチャトランが、北海道の大自然をバックに、大冒険をする話となっている。一応人間側のキャストとして露木茂アナウンサーと、小泉今日子がいるが、露木アナはナレーションとして、小泉は詩を朗読をするだけという声の出演に留まる、本編の映像中には動物以外全く出てこない純粋な動物映画だ。 内容はというと、ほぼないに等しい。ナレーションは状況説明をしてはいるが、そもそもチャトランが北海道の大自然を巡るというだけなので、それほど状況を詳しく説明するものではない。劇中に挟まれる詩も意味のわからなさに拍車をかけている。当時はキョンキョンブームの全盛期。小泉の朗読目当てに当時劇場へ行った人は楽しめたのだろうか? ただ「チャトランがカワイイ」という作品だ。公開当時文部省推薦作品だったが、確かに子供が夢中になる要素は満載だろう。チャトランの他にも、クマ、アライグマ、キタキツネ、ブタ、馬、ミミズク、とにかく多数の動物が登場し、様々なしぐさをしてくれる。 が、内容を深追いするとこれほどへんてこな映画もそうない。他作品の人が登場しない動物映画は、ほぼ人の手が加えられないので、動物のありのままを見せることが重要になっている。しかしこの作品では“物語”なので、人の手が加わりまくりなのだ。序盤からかなり飛ばしている。いきなり、猫とヘビの格闘シーンが挟まれる。猫の習性を利用した撮影なのだそうだが、まあよく撮ったなと。その後のカニとチャトランの対決では、チャトランが鼻をハサミで挟まれていたが、あれは大丈夫だったのだろうか? しかし、その後は序盤のネコの扱いなど、どうでもよくなってくる。まず、プースケとクマの対決が強烈に視聴者の目に焼きつくことに。クマとはいっても小熊だが、それでも小型犬パグとの体格差はかなりのもの。このクマに映画『空手バカ一代』に出演したウィリー・ウィリアムスやトニー・ガレントのようなノリで、プースケが果敢にクマ挑んでいくというなんともいえない映像が展開される。しかもクマ相手にやはりプースケは劣勢となり、のしかかられる形となってしまう。プースケは怪我しなかったのだろうかと心配になってしまう。 クマとの対決に衝撃を受けた後も過激な映像は続く。今度はチャトランが箱に乗って川に流されているではないか、「あ! 滝だ」じゃないよナレーション! よく箱の中でネコをおとなしくさせるようにしたと多少は感心するが、さすがにシーンが作為的過ぎて若干引く。他にもチャトランを崖から投げたり、穴に落としたりと、無理矢理感のある冒険が多いのがこの作品の特徴だ。いくらネコが身軽とはいえ、危なっかしく思ってしまうほど。そのせいか、『南極物語』と同様に、撮影中に死んだ動物がいるのではないかと都市伝説が現在でも語られるほどだ。まあ、思うことがどうあれ、衝撃的な演出を視聴者に見せるという意味では成功してるかもしれない。 だが、『南極物語』と大きく違うのが、これらのシーンにそれほど必要性を感じない部分だ。『南極物語』では、南極という過酷な環境に取り残された犬ぞり犬たちが、どうこの難局を乗り切ろうとしたかで必要だった。しかし、同作はというともうちょっとほのぼの系でも良かったのではと感じるほどだ。劇中の、しっぽを使って魚を獲るシーンなどはリアリティーがないとはいえ、かなりネコの可愛らしさを表現する意味では成功しているのではないだろうか? そういったシーンより“冒険”を強調したいがための過激シーンが目立つのがこの作品の残念な点だ。チャトランが脚を引きずるような、痛々しいシーンもあり、楽しむのにかなり人を選ぶ作品になってしまっている。 同作は、ある意味この時代でしか出来なかった映画かもしれない。公開した年の興行収入では、同作が邦画ダントツのトップだ。現在だったらネコを主役にしようという企画が上がれば必ず人間の俳優を入れろと方々から注文があるだろう。ムツゴロウ動物王国のブームと『南極物語』のヒットが上手く重なった結果といえる。ちなみに音楽は坂本龍一でこれも印象的。内容に関しては時々カルト映画的な側面もあるのだが、まあチャトランとプースケという“アイドル”が出演しているアイドル映画として観るならば許容できる範囲だろう。あとは普段動物にどういう感情を持っているかでこの作品の評価は人によって大きく変わってくる。(斎藤雅道=毎週土曜日に掲載)
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その他
発毛を実感したい! 自毛再生治療最前線 その2
2013年05月31日 12時00分
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【声優の履歴書】第19回 サンデージャポンのナレーション、『名探偵コナン』毛利蘭役の山崎和佳奈
2013年05月30日 15時30分
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発毛を実感したい! 自毛再生治療最前線 その1
2013年05月30日 12時00分
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物忘れは20代から始まっている! 普段からできる「健忘症」に陥らない徹底対策術(2)
2013年05月29日 12時00分
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物忘れは20代から始まっている! 普段からできる「健忘症」に陥らない徹底対策術(1)
2013年05月28日 14時54分
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専門医に聞け! Q&A 現代社会の“目の疲れ”対策
2013年05月28日 14時52分
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本好きオヤジの幸せ本棚(55)
2013年05月28日 14時52分
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航空自衛隊・静浜基地で航空祭 5年ぶりのブルーインパルスの飛行に歓声
2013年05月28日 11時45分
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【声優の履歴書】第18回 『名探偵コナン』コナン役でおなじみの、高山みなみ
2013年05月23日 15時30分
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気付いた時には遅い! 心筋梗塞・脳卒中の前兆現象 脚の動脈硬化を見極める(2)
2013年05月23日 12時00分
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気付いた時には遅い! 心筋梗塞・脳卒中の前兆現象 脚の動脈硬化を見極める(1)
2013年05月22日 12時00分
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専門医に聞け! Q&A ストレス性うつ病の“撃退法”
2013年05月21日 12時00分
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セガWii U参入タイトル第一弾 『龍が如く 1&2 HD for Wii U』の発売が決定!
2013年05月20日 11時45分
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本好きオヤジの幸せ本棚(54)
2013年05月19日 12時00分
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アダルト業界も注目する「3Dプリンター」の実力
2013年05月18日 12時00分
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今年は症状3割増し“5月の真夏日”で続出する「寒暖差アレルギー」
2013年05月17日 12時00分
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【声優の履歴書】第17回 『セーラームーン』、『プリキュア』両作品で戦士を演じた久川綾
2013年05月16日 15時30分
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グレープフルーツジュース・納豆・海藻類… 知っておくべき薬と食物飲料の“最悪”の組み合わせ(2)
2013年05月16日 12時00分
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グレープフルーツジュース・納豆・海藻類… 知っておくべき薬と食物飲料の“最悪”の組み合わせ(1)
2013年05月15日 12時00分
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少年隊・錦織、東山ジャニーズ新社長就任に意味深投稿? 植草とのYouTubeもストップ、現在の活動は
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2023年09月18日 12時00分
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ジャニーズ最大のタブー? 嵐メンバー4人と“男女の仲”報道、セクシー女優の死【芸能界、別れた二人の真相】
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2023年09月17日 12時00分
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Snow Man向井、ジャニー氏お小遣い秘話が拡散? グループ不仲説の真相は<実は不仲?【犬猿の仲】の有名人>
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2023年09月16日 12時00分
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一転しジャニーズ契約継続なし、モス広告Snow Manの顔を紙で隠した画像が拡散「イジメ」「涙出てきた」ファン怒り
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2023年09月13日 18時00分
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株上げた井ノ原快彦、年下に嫌われていた? 森田剛から「嫌い」緊張関係続く<芸能界【犬猿の仲】の有名人>
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2023年09月10日 17時00分