ソフトバンク
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スポーツ 2020年08月09日 11時00分
ソフトB・サファテ、股関節痛で引退危機?「一生続くものだと思いたかった」同じ故障から復活できなかった杉内の無念
NPBでは広島、西武、ソフトバンクの3球団でプレーし、「27勝20敗・234セーブ・防御率1.55」といった数字を残しているソフトバンク・サファテ。6日、そのサファテが翌7日に母国アメリカに一時帰国することを複数メディアが報じた。 2018年4月にアメリカの病院で右股関節を手術して以降一軍登板はないが、3月のオープン戦で1年ぶりの対外試合登板を果たすなど復活に向け進んでいたサファテ。ただ、報道によると7月中旬に右股関節の痛みが再発し、日常生活にも支障が出ていることから一時帰国を決断したとのこと。帰国後は手術を受けた病院で検査を受ける予定というが、場合によっては再手術に踏み切る可能性もあるという。 >>ソフトバンク・サファテ、「もう限界」? 復帰登板“最速144キロ”が波紋、工藤監督は「投げられたことが収穫」と評価<< 名球会入りまで残り16セーブに迫っている元守護神の帰国報道を受け、ネット上には「日常生活に支障とか相当状態悪そう」、「再手術になったら最悪来年も復帰できないかも」といった心配の声が多数寄せられた。一部では「この調子だと杉内の二の舞になりそう」、「杉内のようにこのまま復活できず引退してしまうのか…」といったコメントも見受けられた。 コメントで挙がっている「杉内」は、ダイエー・ソフトバンク、巨人で活躍した杉内俊哉(現巨人二軍投手コーチ)。現役時代に「142勝77敗・防御率2.95」といった成績を残した投手だが、サファテと同じ股関節の故障で引退に追い込まれている。 杉内が股関節の故障に苦しみ始めたのは2015年シーズンからのこと。当時巨人移籍4年目で34歳の杉内は、前年まで3年連続で2ケタ勝利をクリア。計算の立つ先発として、この年も活躍に期待が寄せられていた。 しかし、ソフトバンク時代から抱えていたという右股関節痛が同年に入ってから悪化し、「6勝6敗・防御率3.95」という成績を残していた同年7月23日に一軍登録から抹消。勤続疲労が原因ともいわれるアクシデントにより、その後再昇格はできないままオフに手術を受けた。当時の報道では手術は球界では前例がほとんどないほど大規模なもので、復帰時期も不明の見通しであると伝えられている。 その見通しの通り杉内の離脱期間は長期にわたり、2016年7月に三軍戦でようやく実戦復帰。ただ、同年の一軍登板はなかったものの、翌2017年はオープン戦での登板も果たすなど着実に復活への歩みを進めていた。 ところが、手術以降の登板で股関節をかばいながら投げていたことが災いし、杉内は2017年4月に左肩痛にも見舞われてしまう。2つ目の故障を抱えてしまった杉内は同年、そして翌2018年も一軍に復帰できないまま、9月12日に同年限りでの引退を表明。会見では「プロ野球選手が一生続くものだと思いたかった」と、37歳での引退に無念さを吐露している。 杉内は引退後の翌2019年から巨人で指導者に転身したが、現在自身の体には人工股関節が埋め込まれているとのこと。また、今年初めの報道では「人工股関節を20年間入れ続ける。ダメになったらまた入れ替える」と、人工股関節の使用は長期にわたると口にしたことも伝えられている。 球界ではひじや肩に比べ股関節の故障の事例は少ないが、満足に投げられないまま引退という致命傷になるリスクは高い上、杉内のようにフォームの乱れから他の故障を抱えるケースも少なくない。実際、2011年オフに右股関節の手術を受けた巨人・久保裕也(現楽天)も、翌2012年4月に右ひじ痛を発症。翌5月にはトミー・ジョン手術を余儀なくされている。 サファテは7日、自身のFadebookに「私にとって最後の試合は既に終えた」と現役引退を示唆するような内容を投稿している。球団からはまだ何も発表されてはいないが、杉内と同じくこのまま無念の引退となってしまうのだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年08月06日 17時00分
元巨人・上原氏「絶好調やね」、巨人・高梨も「えげつない!」 楽天・涌井の“ノーノー未遂”に選手・OBから称賛相次ぐ
5日に行われた楽天対ソフトバンクの一戦。試合は「6-0」で楽天が勝利したが、試合結果以上に話題となったのが楽天・涌井秀章の投球だった。 同戦に先発した涌井は、首位ソフトバンク打線相手に5回まで1人のランナーも許さない投球を披露。6回1死に四球でこの日初めてのランナーを許したものの、8回までヒットを1本も打たせなかった。 迎えた9回1死にソフトバンクの代打・川島慶三にヒットを打たれ、惜しくもノーヒットノーラン達成とはならなかった涌井。しかし、「9回無失点・被安打1・2四球・8奪三振」と完封でリーグトップの6勝目をマークし、チームもソフトバンクと同率の首位に浮上した。 >>中日・荒木コーチに「辞めた方がいい」 楽天・大久保元監督が判断ミスを痛烈批判、「荒木はむしろ被害者では」と反発も<< 涌井の快投を受け、複数の現役選手やOBがSNSを通じてコメントしている。元巨人・上原浩治氏は、5日に自身の公式ツイッターに「惜しい~~ でも絶好調やね」と投稿。ノーヒットノーランを目前で逃したことを惜しみつつ涌井を称賛している。 先月14日に楽天からトレードで移籍した巨人・高梨雄平も、5日に自身のツイッターに「涌井さん!えげつない!表情変わらなさすぎて!」と投稿。同戦の涌井は記録が途絶えた後も表情一つ変えずに最後まで投げ切っているが、高梨は涌井が感情的にならずに冷静に試合を締めた点に驚かされたようだ。 今回の投球を受けて、ネット上にも「ノーノーは惜しかったけど素晴らしい投球だった」、「柳田(悠岐)や中村(晃)ら好打者に何もさせなかったのは凄い、今のパ・リーグではナンバーワンの投手じゃないか」、「首位争いのライバル相手に確実に苦手意識を植え付けたはず」、「ちょっと怖すぎるぐらい調子いいな、これから夏場だけどへたらずに元気に頑張ってほしい」といった反応が多数寄せられている。 これまで西武(2005-2013)、ロッテ(2014-2019)、楽天(2020-)でプレーしている34歳の涌井は、プロ15年間で「133勝128敗・37セーブ・防御率3.51」といった数字を残している投手。昨シーズンは「3勝7敗・防御率4.50」と低迷し、オフに金銭トレードでロッテから楽天に移籍したが、今シーズンは「6勝0敗・防御率2.33」と早くも前年の2倍の白星をマークしている。 試合後の報道では、チームを率いる三木肇監督が「『涌井頑張れ!』という気持ちで見ていた。野球はそんなに甘くないと思ったが、勝つために投げきってくれた」と涌井を称賛したことが伝えられている。涌井の見事な投球で同率首位に浮上したチームは、同カードの残り4試合で単独首位に立つことはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について上原浩治氏の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/TeamUehara高梨雄平の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/yuhei_takanashi
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スポーツ 2020年08月05日 17時00分
阪神・伊藤も「負けてられない」 楽天・津留崎のプロ初勝利に祝福相次ぐ 三木監督も期待の苦労人
4日に行われた楽天対ソフトバンクの一戦。試合は「7-6」で楽天が勝利したが、試合結果以上に話題となったのが楽天のドラ3ルーキー・津留崎大成のプロ初勝利だった。 同戦の津留崎は「4-6」と楽天2点ビハインドの8回表に登板し、「1回無失点・1四球・2奪三振」と好投。ソフトバンク・甲斐拓也に四球を1つ与えたものの、ストレートとカットボールを軸にした投球でそれ以外のランナーは許さなかった。 すると、その裏にチームがブラッシュのタイムリー、浅村栄斗の2ランで3点を挙げ逆転。そのまま「7-6」で勝利したため、津留崎に勝利投手の権利が転がり込んでくる形となった。 >>楽天・浅村「ボクでいいのかどうか」 弱気な西武時代から変貌したワケ 新たな“4番打者像”を体現する?<< 津留崎のプロ初勝利を受け、複数の現役選手がSNSを通じてコメントしている。慶応義塾大時代の同期である中日・郡司裕也は、4日に自身のツイッターに投稿。津留崎の初勝利を伝えるスポーツ紙記者のツイートを引用リツイートした上で、「めでたい」とプロ初勝利を祝福している。 慶応義塾大OBである阪神・伊藤隼太も、5日に自身のツイッターに「初勝利おめでとう!プロに入る前に一緒にトレーニングしたけど、その時から意識高くて感心した」、「後輩に負けてられない!」と投稿。自身と在学期間は被っていないが、後輩の活躍に刺激を受けたようだ。 津留崎の活躍を受けては、ネット上にも「初勝利おめでとう!裏の逆転劇を呼び込むいい投球だった!」、「プロ入り前の苦労を考えると今日の初白星は感動するなあ」、「試合後に記念写真撮る時は三木(肇)監督も凄く嬉しそうだったね」、「今はビハインド時の出番が多いけど、ゆくゆくは勝ちパターンを担う中継ぎ陣の柱まで育ってほしい」といった反応が多数寄せられている。 「今回プロ初勝利を挙げた22歳の津留崎は、慶応義塾高・大学を経て2019年ドラフト3位で楽天に入団してきた選手。アマチュア時代の経歴を見るといかにもエリートのように見えますが、実は高校3年生だった2015年に右ひじの靭帯損傷でトミー・ジョン手術を余儀なくされた苦労人です。一時は投手生命も危ぶまれたという大怪我を乗り越えてプロ初勝利をつかんだ姿は、多くのファンや選手の心を揺さぶったようですね」(野球ライター) 試合後の報道では、チームを率いる三木監督が「一生の思い出になると思うけど、一生といわずにこれを機にもっともっといろんなことに取り組んで、チームに必要な投手になってもらいたい」とさらなる期待をかけたことが伝えられている津留崎。どん底からはい上がりプロ1勝目をつかんだ22歳は、これからどんな成績を残していくのだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について郡司裕也の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/gunji_yuya伊藤隼太の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/itohayata0508
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スポーツ 2020年07月25日 11時30分
日本ハム投手がシーズン絶望の大怪我! 本人は「見えませんでした笑」と前向き? ソフトB投手陣より壮絶だったピッチャー返し
17日から19日にかけて行われたソフトバンク対オリックスの6連戦後半戦。ソフトバンクが3連勝を飾ったこの3連戦中には投手への打球直撃、いわゆるピッチャー返しが2度あり注目を集めた。 1度目は17日の試合の2回裏に起こった。この回先頭のオリックス・T-岡田が放った打球がワンバウンドして、ソフトバンク先発・東浜巨の右足甲に直撃。東浜は一旦ベンチで治療を受けた後に続投したが、3回まで投げた後に降板。試合後に病院で検査を受けた結果打撲と診断された。 当たりどころが悪ければ骨折の危険もあった東浜への打球直撃だったが、翌18日の試合でも同様の事態が起こってしまう。同戦の7回裏、ソフトバンクはこの回から2番手の高橋礼がマウンドに上がったが、オリックス先頭のT-岡田の打球がノーバウンドで右太ももに直撃。治療後に続投してこの回を投げ切った高橋は、東浜と同じく試合後に病院で打撲と診断されている。 >>元ソフトB・川崎氏も「外野を見とかないと」 西武・源田の“深追い守備”に心配の声、過去には複数箇所を骨折した選手も<< 2試合連続で起こったピッチャー返しを受け、ネット上にも「2日連続で打球直撃は不運でしかない」、「連続で当てちゃったT-岡田も複雑だろうな」といった反応が多数寄せられた。一部では、「上沢のような大怪我に繋がらなくて良かった」、「去年の上沢みたいな悲劇が起こらなくて本当に安心した」といったコメントも挙がった。 名前が挙げられている「上沢」は、日本ハムに所属する上沢直之。今シーズンは2試合に登板し「0勝1敗・防御率3.60」といった数字を残しているが、昨シーズンにピッチャー返しが体を直撃しシーズンを棒に振る大怪我を負っている。 2019年6月18日、横浜スタジアムで行われた日本ハム対DeNAの一戦。同年に自身初の開幕投手を務めた上沢は、試合前時点で「5勝2敗」と好調。同戦でも5回まで投げて1失点と好投を見せていた。 しかし、6回裏2死の場面で予期せぬアクシデントが上沢を襲う。この場面で打席に入っていたDeNA・ソトの打球が、目にも止まらぬ速さで上沢の左膝にノーバウンドで直撃。跳ね返った打球を捕手がつかみ、一塁に送球したためソトはアウトとなったが、上沢は左膝を曲げたまま仰向けに倒れ込んでしまった。 すぐさま木田優夫一軍投手チーフコーチやトレーナーが駆け付けるも、上沢は激痛で顔をゆがませ立ち上がることができず。チームを率いる栗山英樹監督も心配そうに見つめる中、上沢は担架でグラウンド外へ運ばれ、そのまま病院へ救急搬送された。 病院での検査の結果左膝蓋骨骨折と診断された上沢は、同年6月19日に手術を受けるも全治5カ月の重傷でそのままシーズンを終えることに。ただ、翌20日には自身の公式ツイッターに「ソト選手の打球は速すぎて見えませんでした笑」、「これからリハビリ頑張ってまた1軍の舞台で投げれるように頑張ります!」と前向きな言葉を投稿した。 その後懸命なリハビリを続けた上沢は、2020年6月2日の練習試合・対ロッテ戦で実戦復帰を果たすと、開幕後の同月30日には378日ぶりに一軍マウンドに復帰。一軍復帰戦は「5回1失点」と勝ち星こそつかなかったが、ネット上には「長いリハビリを乗り越えてよく戻ってきてくれた」、「怪我直後はもう戻ってこないことも覚悟してたから泣けてくる」といった歓喜の声が多数寄せられた。 冒頭で取り上げた東浜、高橋の両名は幸いにも登録抹消や長期離脱には至らず一軍に帯同しており、高橋は直撃翌日の19日の試合にも登板しているが、当たりどころ次第では上沢のような大怪我のリスクもあるピッチャー返しの直撃。投げた投手はもちろん、打った打者にも全く予想ができない打球だが、今後の試合でもなるべく起こらないことを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月23日 11時00分
ソフトB・松田「やっぱり俺はプロ野球選手だ」 観客解禁で復調気配、工藤監督も「一番乗ってほしい」と期待
その存在感の大きさを改めて思い知らされた気がした。 今シーズン初めて、プロ野球が有観客で開催された7月10日、PayPayドームは松田宣浩の一振りにより、それまでの空気が一変した。 初回から三者連続を含む4つの三振を奪うなど、絶好の立ち上がりを見せていた楽天のエース則本昂大に対し、2回裏2死後、この試合最初の打席に立った松田は、初球、149kmの外角ストレートを捕らえると、右方向へと上がった打球はそのままライトスタンドに飛び込んだ。 ダイヤモンドを回り、チームメイトの祝福を受けた後、2020年シーズン初めて見せた「熱男」ポーズは、歓声が制限されているスタンドの観客の分まで、力が込められているように見えた。 それまで打率2割を下回るなど、不調のどん底に喘いでいたものの、スタンドのプロ野球ファンの前で放ったこの日の今シーズン初本塁打に加え、翌日にも貴重な同点本塁打を打つなど、夏を迎えるとともに本来のバッティングを取り戻しつつある。 今季ホークスは柳田悠岐の復帰、バレンティンの補強など、3年連続日本一へ向けて攻撃面での強化は万全のはずだった。ただ、グラシアル、デスパイネの両外国人の来日が遅れていることもあり、打線の厚みがもう一つ足りないことに加え、投手陣の失点も目立ち3連敗を2度記録するなど、開幕から投打の歯車も噛み合わない戦いが続いていた。その中で、ムードメーカーでもある松田の存在が、例年以上にクローズアップされていた。 松田の復調がチームへも好影響をもたらしたのは明らかで、首位楽天戦は10日から3連勝で、ようやく借金返済し、続くオリックス戦でも勝利し、今季初の貯金も得た。「一番乗ってほしいのはマッチ」とは工藤公康監督のコメントだ。指揮官の願いの通り、松田の成績とチーム状態が比例して上向きとなっているのが面白い程だ。 11日の今季2号を打った試合後、「やっぱり俺はプロ野球選手だ」と観衆の前でプレーすることへの喜びを語っていたという。松田の存在、そして豪快な一振りはチームを上昇気流に乗せるとともに、プロ野球を観る者に勇気と活力を届ける。果たして、ファンと共に繰り広げる「熱男」パフォーマンスはこの夏、何度、観られるのだろうか。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年07月21日 11時50分
ソフトB、キューバ勢の8月合流は想定内? 意味深なローテ投手抹消、「楽しみ」と語る工藤監督の狙いとは
本当は、最初から計算に入っていたのではないだろうか。 福岡ソフトバンクホークスに“主砲”が合流する。キューバ共和国に帰国していたアルフレド・デスパイネ外野手、ジュリスベル・グラシアル内野手が再来日した。球団によれば、7月20日に福岡入りしており、今後は日本野球機構(NPB)のガイドラインに沿って2週間の待機期間をいったん経ることになるという。 「新型コロナウイルスの影響で、デスパイネたちの今季中の合流は『ない』と見ていましたが」(球界関係者) チーム合流は8月上旬となる。工藤公康監督も、「3月以降、会ってないので楽しみにしています」とコメントこそ出したが、ちょっとアッサリしすぎていないか? 他のチーム関係者も同様だ。 「故障者が続出していますが、千賀滉大が合流した後、上昇ムードが高まってきました。千賀の一軍復帰が第一ロケットなら、デスパイネたちの合流はその第二弾。柳田、バレンティン、デスパイネ、グラシアルの並ぶ打線は破壊力バツグン」(スポーツ紙記者) ひょっとしたら、ソフトバンクは「デスパイネたちが7月中に再来日できる」との情報を入手していたのではないだろうか。 再来日直前の7月17日だった。工藤監督はリック・バンデンハークの二軍降格を決めた。前日(16日)のオリックス戦で3回途中4失点と大炎上してしまったからだが、球団は降格の理由として、「背中に張りがあった」と故障を明かしている。 「バンデンハークが故障していたなんて、分かりませんでした。同日のピッチングは確かに『らしくないもの』でしたが、通常、主力選手が故障した場合、詳しいことを明かさないのが球界の慣例です。ライバル球団の手の内を明かすのも同然ですから」(プロ野球解説者) 無理をさせたくないとしても、主力投手をあえて二軍に落としてまで再調整させるということは、その後の戦力によほどの自信がなければできない話だ。 バンデンハークに代わって昇格してきたのは、3年目の椎野新投手。昨季36試合に登板した中継ぎタイプのピッチャーだ。先発ローテーションを託した投手を降格させて、中継ぎを昇格。工藤監督はデスパイネの再来日と、超・強力打線による攻撃的な野球をこの時点で描いていたのかもしれない。 「ソフトバンクが現在、一軍登録している外国人選手はモイネロだけ。来日10年目のバレンティンは日本人選手扱いで登録できるので、バンデンハークが帰って来た時、モイネロ、デスパイネ、グラシアル、バンデンハーク、バレンティンの5人を一軍ベンチに入れることできます」(前出・スポーツ紙記者) 6月19日の開幕戦前、ソフトバンク首脳陣は東京五輪出場の予選を戦うデスパイネたちについて、「今季はいないものとして…」と語っていた。3月に開幕し、新型コロナ禍がなければ本当にそうなっていただろうが、たとえプロアスリートであっても、再来日の手続きには時間も掛かる。6月の開幕戦前から球団は“デスパイネたちの円滑な再合流”をサポートしていたものと思われる。ペナントレース序盤戦に出遅れても動じなかったのは、彼らがシーズン中に合流するという確証も得ていたのだろう。工藤ホークスは超・強力打線で追い上げ態勢を整えつつある。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年07月20日 18時30分
元ソフトB・川崎氏も「外野を見とかないと」 西武・源田の“深追い守備”に心配の声、過去には複数箇所を骨折した選手も
19日に行われた西武対楽天の一戦。試合は「9-5」で楽天が勝利したが、同戦に「2番・遊撃」でスタメン出場した西武・源田壮亮のプレーに、ネット上のプロ野球ファンから心配の声が集まっている。 話題を呼んだのは、「5-1」と西武4点リードで迎えた3回裏に飛び出たプレー。この回、1死ランナーなしの場面で打席に入った楽天・鈴木大地が、左翼方向へフラフラと上がる打球を放つ。遊撃の源田は捕球を狙い、守備位置から猛ダッシュで背走し打球を追った。 ところが、左翼・スパンジェンバーグも源田と同じく全速力で打球を追っていたため、打球が地面に落下する直前に両者が接触。幸いにも正面衝突はしなかったが、この影響もあり源田のグラブは打球にわずかに届かず。落下した打球が転がる間に鈴木に二塁まで進塁を許す形になった。 >>西武捕手がロッテ助っ人に投げられ肩脱臼! 予想外の処分に不満も? 相次ぐ死球が呼んだ前代未聞の暴力騒動<< この源田のプレーを受け、ネット上には「源田はちょっと深追いし過ぎ、左翼手に任せても良かったんじゃないか」、「全力プレーなのはいいけど、交錯して大怪我しそうで怖い」、「源田は絶対的なショートだから離脱されたら困る、衝突のリスクも考えながら慎重にプレーしてほしい」といった心配の声が多数寄せられている。 源田のプレーに対しては、遊撃手として2度のゴールデングラブ賞獲得経験(2004,2006)を持つ元ソフトバンク・川崎宗則氏もコメントしている。川崎氏は19日放送の『S☆1』(TBS系)にVTRで出演したが、番組内で「こういう時は(内野は)外野を見とかないといけない」、「源田君も後ろのレフトをチラチラ見て確認を取っておかないと(危ない)」と交錯のリスクを指摘している。 「今回の源田のように内野手が内野と外野の間に飛んだ打球を果敢に追うプレーは珍しくありませんが、こうしたプレーには外野手との交錯で大怪我を負うリスクがあります。記憶に新しい事例といえるのが、2014年3月30日の阪神対巨人戦。同戦ではフライを追った阪神の二塁手・西岡剛と右翼手・福留孝介が、お互い全速力のまま正面衝突。福留は交錯後しばらくして何とか起き上がりましたが、立ち上がれなくなった西岡はグラウンドに乗り入れた救急車で病院へ搬送されました。検査の結果、福留の負傷は胸部打撲のみでしたが、西岡は鼻骨骨折、左肩鎖関節脱臼、左右の第一肋骨骨折の重傷で約3カ月の離脱を強いられています」(野球ライター) 今回のプレーでは接触がわずかだったこともあり、幸いにも源田、スパンジェンバーグ共に特に怪我などを負ってはいない。ただ、一歩間違えれば重大なアクシデントにもつながりかねないプレーだったため、源田に心配の声が集まったのもある意味では当然だったのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月19日 11時00分
ソフトB・柳田が「めちゃくちゃダサい」と落胆? 阪神・ボーアの珍打で話題、本人も予想外の“劇的10m弾”
6月19日に開幕し、1カ月が経過した今シーズンのプロ野球。本塁打、タイムリー、奪三振といったプレーに連日多くのファンの注目が集まっているが、中には予想外の一打で注目を集めた打者もいる。その1人が阪神・ボーアだ。 ボーアの一打が話題となったのは、14日に甲子園で行われた対ヤクルト戦でのこと。7回裏2死で第4打席を迎えたボーアは、ヤクルトの3番手・中澤雅人が投じた変化球を強振するもボテボテの打球に。ところが、一度は三塁側ファールグラウンドへ向かったこの打球が、強烈な回転がかかっていたことによりフェアゾーンへ急転換。ヤクルトの三塁・村上宗隆はこの不規則な打球を捕球できず、ボーアは内野安打で出塁となった。 >>阪神・ボーア、アーチ量産体制に突入?チームと共に続く低迷、本拠地連戦で復活に光明か<< スイングからは想像できないような軌道となったボーアの一打を受け、ネット上には「何だ今の打球、生きてるみたいな転がり方したぞ」、「とんでもないスピンのかかり方だな」といった驚きの声が多数寄せられた。一部では、「数年前の柳田のサヨナラ打思い出した」、「柳田のサヨナラヒットを彷彿とさせる打球だ」といったコメントも挙がっている。 名前が挙げられている「柳田」は、ソフトバンクに所属する柳田悠岐。今シーズンはここまで「.366・8本・19打点」と好調だが、過去にボーアと同じような“珍打”で話題を呼んだことがある。 2017年6月6日、福岡ヤフオク!ドーム(現福岡PayPayドーム)で行われたソフトバンク対ヤクルトの一戦。両軍「1-1」で迎えた延長10回裏、ソフトバンクは2死三塁とサヨナラのチャンスを作る。ここで打席に入った柳田はヤクルトの6番手・久古健太郎の変化球を強振するも、打球はボテボテの三ゴロに。打球に駆け寄った久古やヤクルト捕手・中村悠平は、三塁線を跳ねる打球をファールになると判断し捕球しなかった。 ところが、跳ねた後に転がったボールはまるで図ったかのように、ラインの内側ギリギリにピタリとストップ。この間に三塁走者・明石健志がホームインしたことで、試合は「2-1」でソフトバンクのサヨナラ勝利となった。 推定飛距離がわずか10メートルであったことから、“劇的10m弾”といった表現で報じられたこの一打。敗戦投手となった久古は、「捕ってセーフになるよりもファウルの方がいいと思った。芝にとられて止まってしまった」とガックリ肩を落とした。 一方、柳田は試合後のヒーローインタビューで「めちゃくちゃダサい打球だった」と苦笑いした上で、「明日はもっと打球を飛ばします」と宣言。実際に翌7日の同カードでは2本の本塁打を放ち、2日連続のヒーローインタビューで「昨日と違ってすごい飛んでくれたんで最高です」と語っている。 その柳田を想起させるような一打を放ったボーアも、翌15日の試合で1本塁打を含む3安打と活躍し、今シーズンの打率を「.309」と初めて3割台に乗せている。予想外の軌道となった前日の珍打が、もしかしたらツキを運んできてくれたのかもしれない。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月18日 11時00分
ソフトB・川島の足を日本ハム選手が破壊! 巨人パーラの守備妨害にも影響、ルール変更に繋がった危険スライディング
12日に行われた巨人対ヤクルトの一戦。試合は「3-2」でヤクルトが勝利したが、試合結果以上に注目を集めたのが巨人・パーラの守備妨害だった。 「2-3」と1点を追う巨人は6回裏、1死一、三塁の場面で炭谷銀仁朗がゲッツー性の遊ゴロを放ったが、一塁走者のパーラが二塁にスライディングした際にヤクルトの二塁手・山田哲人と交錯。山田は転倒して一塁送球できず、この間に三塁ランナーが生還したため同点と思われた。 すると、この直後にヤクルト・高津臣吾監督が、パーラのスライディングについて審判団にリクエストを要求。審判団がリプレー検証を行った結果、パーラのスライディングは「走塁時の勢いでベースを越えている」との理由により、ゲッツー崩しの危険なプレーと判断され守備妨害に。これによりパーラ、並びに打者走者の炭谷がアウトとなり、巨人は併殺でチャンスをつぶす形になった。 >>巨人、ウィーラーに続くトレードの可能性コロナ禍で吹く追い風、ソフトBの年俸額も抜き返すか<< 試合が振り出しに戻るかという重要な場面で起こったということもあり、パーラの守備妨害の判定を受けてネット上には賛否両論が巻き起こった。一部では、「判定厳しいとか言ってる奴は川島の悲劇を忘れたのか」、「厳しくしないと第2、第3の川島が生まれかねないから審判団の判断は当然」といったコメントも寄せられている。 名前が挙げられている「川島」は、ソフトバンクに所属する川島慶三。内外野の複数ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして知られる選手だが、危険なスライディングを受け重大なアクシデントに見舞われた過去がある。 2016年4月3日に行われたソフトバンク対日本ハム戦の一戦。6回裏、「1-0」と1点リードのソフトバンクは無死一、三塁のピンチを迎えるも、ここで打席の日本ハム・中田翔が三ゴロ。打球を捕った三塁・松田宣浩は、三塁ランナーを目でけん制しながら二塁の川島へ送球。川島が一塁・内川聖一に送球すれば、ゲッツーで2死三塁となるはずだった。 ところが、川島が松田の送球を捕球した直後、日本ハムの二塁走者・田中賢介はゲッツー崩しを狙い川島の足を目掛けてスライディング。交錯して転倒した川島がその場にうずくまる間に三塁ランナーが生還した。 このプレーを見たソフトバンク・工藤公康監督は、審判に守備妨害ではないかと猛抗議するも認められず。川島の負傷交代や同点といった痛手を負ったまま試合は再開され、結局ソフトバンクは「3-4」で敗れてしまった。 試合後に田中が川島に謝罪の連絡をしたこともあり当人同士はすぐに和解したが、このスライディングにより川島は右足の靭帯を損傷し約4カ月の戦線離脱。この件も影響して翌2017年から、野球規則にゲッツー崩しを狙った危険なスライディングを禁じる一文が新たに盛り込まれた。また、2019年からはリクエストの対象内にも追加されている。 これらのルールが適用されたことにより、守備妨害と判定されたパーラのスライディング。幸いにも交錯した山田が怪我を負ったという情報は伝えられていないが、こうした危険なプレーが今後なるべく起こらないことを願うばかりだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2020年07月10日 11時45分
ソフトB、早期の復調は絶望的? 頼みの“切り札”にアクシデント、工藤監督の苦悩はますます深まるか
福岡ソフトバンクホークスが下位に低迷している。首位楽天との一戦に敗れて、早くも今季10敗目を喫した(7月9日)。各メディアが伝えている通り、開幕18試合目での10敗到達は、工藤公康監督にとって、指揮官に就任して以来「最速」となる。 >>ソフトB・工藤監督に「もう辞任しろ」ファン激怒 3連敗を招いた継投ミス、本人も「僕自身も見直して」と反省?<< 「打線の中核を担うデスパイネとグラシアルが新型コロナウイルスの影響もあって、来日できてません。打線が日替わり状態なのに加え、故障者が続出しています。選手層の厚いチームなので、『影響ナシ』というのが開幕前の大方の予想でした」(プロ野球解説者) 投打ともに“代役選手”を頼みにするようでは、厳しいと言わざるを得ない。10敗目を喫した首位・東北楽天との一戦だが、投手陣は4投手を投入して、計9失点。前日の同カードでも12失点と炎上している。工藤監督は「結果を受け止めないといけない」と、ひと言。冷静な口調でいられたのは、“切り札”が残っているからだろう。 「工藤監督は、故障で出遅れたエース千賀滉大と、再調整となったベテランの内川聖一の状態を気にしています」(球界関係者) 千賀は7日に初勝利を挙げ、内川は目下二軍調整中だ。エースの本格稼働となればもちろんだが、経験豊富なベテランが復帰するだけでチームの雰囲気は好転する。工藤監督が投打のキーマンの状態を気にかけるのは当然だが、こんなことがあった。 阪神対巨人戦、今春のセンバツ大会出場校による「甲子園交流戦」(8月10日~)の組み合わせ抽選会の取材で関西入りしていた7月8日だった。同日、日中に行われていた阪神とソフトバンクの二軍戦で、「内川が一打席も立たないで途中交代した」という一報が飛び込んできた。一塁の守備についていた内川が初回の守備で打球処理を誤り、右手親指に直撃させてしまったという。 「トレーナーに右手を支えてもらいながらベンチに下がっていきました。球団が診断結果を詳しく伝えていないので、それ以上は分かりませんが」(同時点/関係者) 5日の広島二軍との試合では快音を連発させ、格の違いを見せつけていたという。工藤監督も期待していたはずだが、内川の合流は遅れそうだ。 一方の千賀だが、昇格が前倒しになった。6月20日、オリックス二軍との一戦に先発し、こちらもやはり「格の違い」を見せつけていた。 「初回、先頭打者に投じた初球でした。いきなり、157キロを計測しました。オリックスベンチから出た、『すげえ~』の声が内野フィールドまで聞こえて(笑)」(チーム関係者) 千賀は失点もしているが、同関係者によれば、現在、習得中のシンカー系の変化球をテストしていたためだという。 「もう一度、二軍でテスト登板させ、問題がなければ一軍というスケジュールがこの時点で確認されました」(前出・同) 先発の一角であるムーア、一時は代役4番を務めた長谷川も故障し、頼みのバンデンハークも本調子ではない。千賀の一軍昇格について前倒しの話が出たのも致し方ないところだが、「それが故障の再発に」なんて事態になったら、取り返しがつかない。 精神的支柱がいなければ、選手層の厚さもストロングポイントにはならない…。工藤監督はチームスポーツの難しさを痛感しているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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