同戦に先発した涌井は、首位ソフトバンク打線相手に5回まで1人のランナーも許さない投球を披露。6回1死に四球でこの日初めてのランナーを許したものの、8回までヒットを1本も打たせなかった。
迎えた9回1死にソフトバンクの代打・川島慶三にヒットを打たれ、惜しくもノーヒットノーラン達成とはならなかった涌井。しかし、「9回無失点・被安打1・2四球・8奪三振」と完封でリーグトップの6勝目をマークし、チームもソフトバンクと同率の首位に浮上した。
>>中日・荒木コーチに「辞めた方がいい」 楽天・大久保元監督が判断ミスを痛烈批判、「荒木はむしろ被害者では」と反発も<<
涌井の快投を受け、複数の現役選手やOBがSNSを通じてコメントしている。元巨人・上原浩治氏は、5日に自身の公式ツイッターに「惜しい~~ でも絶好調やね」と投稿。ノーヒットノーランを目前で逃したことを惜しみつつ涌井を称賛している。
先月14日に楽天からトレードで移籍した巨人・高梨雄平も、5日に自身のツイッターに「涌井さん!えげつない!表情変わらなさすぎて!」と投稿。同戦の涌井は記録が途絶えた後も表情一つ変えずに最後まで投げ切っているが、高梨は涌井が感情的にならずに冷静に試合を締めた点に驚かされたようだ。
今回の投球を受けて、ネット上にも「ノーノーは惜しかったけど素晴らしい投球だった」、「柳田(悠岐)や中村(晃)ら好打者に何もさせなかったのは凄い、今のパ・リーグではナンバーワンの投手じゃないか」、「首位争いのライバル相手に確実に苦手意識を植え付けたはず」、「ちょっと怖すぎるぐらい調子いいな、これから夏場だけどへたらずに元気に頑張ってほしい」といった反応が多数寄せられている。
これまで西武(2005-2013)、ロッテ(2014-2019)、楽天(2020-)でプレーしている34歳の涌井は、プロ15年間で「133勝128敗・37セーブ・防御率3.51」といった数字を残している投手。昨シーズンは「3勝7敗・防御率4.50」と低迷し、オフに金銭トレードでロッテから楽天に移籍したが、今シーズンは「6勝0敗・防御率2.33」と早くも前年の2倍の白星をマークしている。
試合後の報道では、チームを率いる三木肇監督が「『涌井頑張れ!』という気持ちで見ていた。野球はそんなに甘くないと思ったが、勝つために投げきってくれた」と涌井を称賛したことが伝えられている。涌井の見事な投球で同率首位に浮上したチームは、同カードの残り4試合で単独首位に立つことはできるだろうか。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
上原浩治氏の公式ツイッターより
https://twitter.com/TeamUehara
高梨雄平の公式ツイッターより
https://twitter.com/yuhei_takanashi