涌井秀章
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スポーツ 2023年07月03日 18時40分
中日・立浪監督、DeNA戦後に涌井批判も「悪いのは野手だろ」不満相次ぐ 東に無抵抗もお咎めナシ?
2日に行われ、中日が「2-3」で敗れたDeNA戦。先発を務めたプロ19年目・37歳の涌井秀章に対する立浪和義監督のコメントが物議を醸している。 涌井は両チーム無得点の2回裏2死一、二塁から山本祐大にタイムリー安打を浴び先制されると、続く3回裏にも2死二塁から牧秀悟のタイムリー安打で2失点目を喫する。その後4、5回は無失点に抑えたものの、打線が同点に追いついた直後の6回裏に1死三塁から楠本泰史に犠牲フライを打たれ勝ち越しを許すと、後続の柴田竜拓に四球を与えたところで降板となった。 試合後に取材に対応した立浪監督は、涌井は足がつったため途中降板になったと説明した上で「あそこで踏ん張ってもらえれば勝機はあったが、次の回に失点してしまった。柴田とか長打がない打者への四球はもったいない」とコメント。2回に楠本(今季1本塁打)、柴田(同0本)での連続四球から失点を喫したこと、同点直後に勝ち越しを許したことに苦言を呈したという。 >>清原和博氏、解説中にビシエドを嘲笑?「馬鹿にしてるのか」と批判、中日戦終盤の言動が物議<< 立浪監督のコメントを受け、ネット上には同調の声が上がったが、中には「いや、監督は文句言う相手が違う」、「悪いのは東に2戦連続でいいようにされた野手陣だろ」、「一発でしか点取れなかった打線そっちのけで何を言ってるんだ」といった批判も見られた。 「DeNAは2日の中日戦で東克樹を先発マウンドに送っていますが、中日にとって同投手は今季初対戦した4月30日の試合で『9回無失点・被安打4・四死球0』の完封勝利を許した相手。約2か月ぶりの再戦ではリベンジを果たしたいところでしたが、6回表に飛び出た石川昂弥の6号2ラン以外に得点がないまま、『7回2失点・被安打7・四死球0』で今季8勝目を献上する結果になりました。その打線について、試合後の立浪監督は『スイングの速さを含め、課題はあるんでしょうけど』とどこか他人事のようなコメントを残すにとどまったそうですが、同じ投手に2度もやられたことは厳しく追及するべきだと不満を抱いたファンは少なくなかったようです」(野球ライター) DeNA相手に接戦を落とした中日は、5位ヤクルトと0.5ゲーム差の最下位に転落。6月30日に復活していた自力優勝の可能性も再び消滅している。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年11月16日 15時30分
阪神・岡田新監督、涌井への失礼発言に批判「来季コケにされるぞ」 通算154勝も評価せず? 実力は健在と指摘も
2日から高知・安芸で秋季キャンプを行っている阪神。16日に伝えられた岡田彰布新監督のコメントがネット上で物議を醸している。 報道によると、第4クールが始まった15日に取材に応じた岡田新監督は、同日に中日へのトレード移籍が発表された楽天のプロ18年目・36歳の涌井秀章について質問を受ける。だが、「まあ、別に。何勝してるって、若いときに積み重ねてやからな」と、特に恐れるような存在ではないという旨をコメントしたという。 涌井はこれまで西武(2005-2013)、ロッテ(2014-2019)、楽天(2020-2022)でプレーし、今季までに「468登板・154勝143敗16ホールド37セーブ・防御率3.57」といった通算成績をマーク。今季は5月中旬に右手中指骨折を負った影響もあり「10登板・4勝3敗・防御率3.54」と振るわなかった。 >>阪神トレード加入の渡邉、二塁奪取は絶望的か 岡田新監督は期待も致命的問題、新庄監督は愛想尽かした?<< 岡田新監督のコメントを受け、ネット上には「岡田監督、150勝投手の涌井を舐めすぎでは」、「昔は凄かった、今はそれほどでもないみたいな言い草はどうなのか」、「若い時に白星稼いでるのは事実だが、30代なってからもそんなに低迷はしてないだろ」、「そんなこと言ってたら来季コケにされるぞ、涌井は3年前にも最多勝獲ってるんだぞ」といった批判が寄せられた。 「涌井はプロ1年目・19歳のシーズンだった2005年からいきなり一軍ローテに食い込むと、翌2006年からは5年連続で2ケタ勝利をクリア。この期間は計69勝、最多勝2回(2007.2009)とリーグトップクラスの勝利数を稼いでいたため、岡田新監督の『若いときに積み重ねてやから』という評価も決して間違ってはいません。ただ、涌井は20代までの年平均勝利数が約9.8勝、30代以降の年平均勝利数が約6.6勝とペースこそ落ちたものの全く勝てていないわけではなく、2020年には自身4度目となる最多勝(11勝)に輝いてもいることから、今は脅威ではないという岡田新監督の口ぶりに首をかしげたファンも少なからずいたようです」(野球ライター) これまでの涌井と阪神の対戦成績は、涌井から見て「13登板・5勝4敗1ホールド・防御率3.28」。阪神側はそれほど涌井を苦手としているわけではないが、来季以降の対戦は果たしてどのような展開となるだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2022年11月16日 11時00分
中日、涌井獲得も新たな問題浮上? 立浪監督が直接動く新助っ人補強は難航必至か
「助っ人」はまだか? 11月15日、中日・阿部寿樹内野手と楽天・涌井秀章投手の交換トレードが成立し、両球団から発表された。 その直後、ナゴヤ球場内にある球団施設から出てきた加藤宏幸球団代表が取材陣に囲まれた。涌井獲得の意図などを答えた後、返答に窮する場面も見られた。 >>中日・阿部のトレードにファン激怒「来年も最下位確定」 貧打深刻も好打者を放出した背景は<< 「阿部は本塁打、打点はチーム2位。チームの攻撃面は大丈夫か?」 加藤代表はひと呼吸を置いてから若手起用のチーム方針などを説明していたが…。 「現在、立浪和義監督がドミニカ共和国に渡り、新外国人選手を探しています。自らの眼で確かめ、大砲タイプを連れて来る、と」(チーム関係者) 中日の今季総本塁打数は「62」。12球団ワーストである。ヤクルトの村上宗隆が56本だから、中日打線の爆発力は村上一人とほとんど変わらないわけだ。 先発投手の強化も補強ポイントに挙げられていたので「涌井獲得」は間違っていない。しかし問題は、クリーンアップも任されていた阿部以上の新外国人選手を発掘できるかどうかだ。 「かつて中日は、日本球界にも適応できる外国人選手を見つけ出すことに長けていました。でも、そのルートも途絶えてしまい…」(名古屋在住記者) 一軍監督も務めた森繁和氏がオフになると、ドミニカ共和国に行き、ウインターリーグを視察していた。立浪監督は森氏の「自分の眼で見て、確かめて」のやり方に倣ったのだ。 立浪監督の熱意は分かったが、こんな指摘もある。 「どの球団も外国人選手の獲得調査が遅れています。変化球の多い日本球界に適応できるタイプが少なくなっているせいもありますが、本当の理由は『円安』です」(在京球団スタッフ) 昨年オフは、1ドル120円前後で推移していた。現在は150円台まで付け、1ミリオンダラーは1億5000万円台ということになる。 前出のチーム関係者によれば、中日は「1ミリオンダラーで2人の新外国人選手を獲得したい」とのことだが、立浪監督が「欲しい!」と思った選手は、当然、メジャーリーグスカウトの眼にも止まっている。選手側にすれば、「わざわざ日本に行くよりも、MLBマイナーで昇格のチャンスを」と考えるので、交渉も巧く行かないだろう。 「1ドル=150円台」のレートを指して、こんなボヤキも聞かれた。 「昨年オフは120円前後、新外国人選手が1ミリオンダラーを要求してきたら、日本の球団は自動的に3000万円も損をするんです」(前出・在京球団スタッフ) ちなみに、楽天に放出した阿部の今季推定年俸は3600万円。新外国人選手に打線強化の活路を見出そうとした立浪ビジョンは、良策とは言えないだろう。もっと言えば、涌井の推定年俸は1億1000万円。中日球団は経営が苦しいと聞いていたが? 「ドラフト会議の1位指名にしても、立浪監督は自身で結論を出そうとし、ギリギリまで映像資料を見ていました。外国人選手の補強まで背負い込むことはないのに…」(前出・名古屋在住記者) 性格的なものもあるのだろう。立浪監督は来季勝敗の全責任を負うことになる。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2022年11月15日 19時30分
中日・阿部のトレードにファン激怒「来年も最下位確定」 貧打深刻も好打者を放出した背景は
プロ入りした2016年から中日でプレーし、今季までに「507試合・.261・35本・203打点」といった通算成績を残しているプロ7年目・32歳の阿部寿樹。15日、楽天のプロ18年目・36歳の涌井秀章との交換トレードが成立したと中日が発表した。 球団公式サイトはこの日、「本日(11月15日)、中日ドラゴンズ 阿部寿樹選手と東北楽天ゴールデンイーグルス 涌井秀章投手のトレードが成立しましたのでお知らせいたします。」と発表。また、「7年間中日ドラゴンズでお世話になり、人間としても野球人としても成長させてもらいました。本当に感謝しかありません」といった阿部のコメントも掲載されている。 今季の阿部は前半戦は二塁、後半戦は三塁で主にスタメン起用され、打撃では「133試合・.270・9本・57打点」をマーク。本塁打・打点はともに主砲・ビシエド(14本・63打点)に次ぐチーム2位の数字だった。 >>中日・立浪監督、京田の処遇に批判「嫌がらせだ」 実戦参加希望も無視? 秋季練習後コメントが物議<< 今回のトレード発表を受け、ネット上には驚きの声と共に「ただでさえ貧打に苦しんでるのに阿部放出は意味不明」、「ビシエドの次に打ってた打者をトレードってフロントは何考えてんだ」、「投手はテコ入れしなくても十分だろ…これじゃ来年も最下位確定だな」といった批判が寄せられた。 今季「66勝75敗2分」でリーグ最下位に沈んだ中日はチーム防御率(3.28)、先発防御率(3.46)、救援防御率(2.93)がいずれもリーグ2位と投手陣は奮闘した一方、打線はチーム打率(.247)がリーグ4位、得点数(414得点)、本塁打数(62本)が最下位と深刻な貧打にあえいでいる。今オフは打力底上げが急務という現状の中、なぜチーム屈指の好打者である阿部をトレード放出したのかと、首をかしげたファンも少なくないようだ。 「今回トレードされた阿部は主に二、三塁を守っている内野手ですが、今季後半はほぼ三塁で起用されていたこと、チームが今年のドラフトで二塁手を3名獲得したことを踏まえると、現在は三塁手として位置づけられていたものと思われます。ただ、現チームの三塁には高橋周平、石川昂弥と阿部の他にも有力な打者はいますので、フロントは阿部放出で打力が落ちるデメリットよりも、通算154勝と実績豊富な涌井の獲得で投手層が厚くなるメリットの方が大きいと判断したのでは。また、今オフの球団は立浪和義監督が直接ドミニカ視察(11月11~22日の予定)を行うなど新助っ人補強に力を入れていますが、こうした外部補強にめどが立ったことで阿部放出に至った可能性も考えられます」(野球ライター) 15日の報道では同日に取材に応じた楽天・石井一久監督兼GMが、中日側から持ちかけられたものと明かしたことも伝えられている今回のトレード。阿部放出の是非は今後どのような補強をするかにも左右されそうだ。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2021年09月17日 11時00分
巨人・中田、首位攻防戦までの一軍復帰は濃厚? 阿部二軍監督の“監視”でこれまでの悪癖を払拭か
「中田翔対涌井秀章」の豪華対戦。これ、ホントに二軍戦か? この時期の二軍球場はさまざまなドラマが交錯している。中田たちのように不振で再調整しているベテランもいれば、チャンスに飢えて目をギラギラさせている中堅・若手もいた。また一方では、完全に覇気を失っている選手もいた。“肩たたき”に遭うのを察しているからだ。 >>巨人・井納に怒りの声「三軍に落とした方がいい」 阿部二軍監督の一喝も効果ナシ? 背信投球に歯止めがかからないワケは<< そんなシーズン終盤の巨人対東北楽天の二軍戦で(9月16日)、中田翔内野手が2打席連続のホームランを放ち、復活をアピールした。“優勝争いの大一番”となる24日からの阪神3連戦のキーマンにもなりそうだ。 「中田が一軍登録を抹消されたのは、9月11日。ルール上では一軍再登録が可能となる最短日は21日。21日から、一軍は広島遠征に出ます。そこで一軍合流となるか、東京ドームが舞台となる24日からの阪神3連戦での昇格が予想されています」(ベテラン記者) 関係者も早期の一軍復帰説は否定していなかった。 中田は日本ハム時代から“練習量の多い選手”だった。母校・大阪桐蔭時代を知る学校関係者に聞いても「練習はきちんとやっていた」と言うが、今の中田は、これまでとは違う。良い意味で笑わないのだ。 4番バッターに定着して以来、中田は個人ノックやティー打撃の集中練習の場面で「笑う」ことがあった。イージーミスをした時や、スタミナ切れした時に歯を見せていた。笑うと、「間」ができる。数十秒だが、中断する。中田に限らず、ベテランと呼ばれる年齢の選手たちは、そんな場面をよく見せる。 中田からそんな“中断”がなくなった。阿部慎之助二軍監督の“監視”だ。試合前も若手と同じメニューをこなしていたが、笑って誤魔化すことができないような緊張感が漂っていた。 「長嶋茂雄終身名誉監督にも打撃を指導してもらいました(13日)。『自分のためにわざわざ時間を作っていただき…』と球団を介してコメントしていましたが、本心から出た言葉だと思います」(前出・ベテラン記者) 試合では、興味深いシーンも見られた。6回に回ってきた第4打席で、中田は見送りの三振を喫した。ここまで2打席連続アーチを含む3打数3安打。当然、スタンドのファンは「もう1本!」と盛り上がったが、打席に向かう際、阿部二軍監督がベンチを出て、何かを伝えた。 関係者によれば、「バットを振るな」と指示を出したそうだ。試合における作戦ではない。「中田のため」だ。 「バットを振るつもりで見逃し、ホームベース上でボールがどう見えるのかを分からせるためだったそうです。タイミングの取り方、バットに当たるまでのボールの軌道などをイメージさせるために」(関係者) その全球見逃しの三振後、中田は交代となった。その後も室内練習場に移動してバットを振っていた。 蛇足になるが、阿部二軍監督は痩せた。健康的にスリムになったのだが、「かなり節制していますよ。ウォーキングや運動もして」(前出・関係者)とのこと。そのストイックさも、中田には響くものがあったのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年09月06日 11時00分
楽天・涌井、好調の要因は新変化球? 三振量産のプロ16年目、7年ぶりVのキーマンとなるか
9月2日の北海道日本ハムファイターズ戦。11度目の先発登板となった楽天・涌井秀章は6回を投げ、9安打3失点でマウンドを降りている。チームは逆転で勝利を手にしたものの、開幕から8連勝を挙げたベテラン右腕もここ2戦は白星を掴めていない。ただ、新天地で復活を遂げたベテランは、毎試合の様に高いパフォーマンスを発揮している。 日本ハム戦の2回裏、2本の安打を許して1・3塁のピンチを迎えた場面では、左打者・宇佐見真吾を直球とシンカーで追い込むと、最後は外角のストレートで空振り三振に仕留めている。148kmの球速表示以上にも感じられるほど、速さと重みのある速球だった。 また、初回には4番・中田翔に対しても150km近い速球で攻め続け、凡打に打ち取っている。5回には中田がお返しとばかりにそのストレートをバックスクリーンに運ぶが、何れも強気で攻め続ける34歳右腕との、見ごたえのある力勝負だった。 初黒星となった前回登板の8月26日のロッテ戦では、初回から四球でランナーを溜めるなど、立ち上がりでの不安定さが表れるも、3回以降は無安打に抑え、途中4者連続三振を奪うなど、見事な立ち直りを見せる。7回を投げ9奪三振と、ベテランらしい切り替えと力強さを感じさせる投球内容だった。楽天打線が無得点に抑えられたこともあり敗戦投手となったものの、この日も速球、そして変化球が冴え渡っていた。 今季の好調の要因として挙げられているのが、スライダーやシュートなど持ち前の変化球はどれもキレを増した上、新たに習得したシンカーを完全に自分の武器として効果的に駆使していることが明らかだ。加えて、ミットに収まるまで軌道が変わることのない程の威力のストレートが打者の脅威となっている。 マウンド上の佇まいはもちろん、リーグ2位となる奪三振数(71個)が自身の投球回数とほぼ同数(74回 何れも2日終了時)であり、様々な記録上でもさながら本格派投手を思わせるような雰囲気すら感じさせる。 チームがAクラスを維持しており、秋以降も投手陣の中心としての期待が大きくなるだろう。ただ、今シーズンの涌井には、もはや経験から来る「円熟味」という言葉は当てはまりそうもない。その右腕から放たれる速球の球威はさらに増し、打者への気迫も大きくなっていく。2020シーズン、16年目のマウンド上でも、涌井は更なる高みを目指していることを証明し続けている。(佐藤文孝)
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スポーツ 2020年08月27日 11時50分
“ポーカーフェイス”の楽天・涌井、実は意外なキャラクター? 周囲への意味深な言動、史上初記録への原動力となるか
その性格とポーカーフェイスで、損をしているのかもしれない。 開幕から無傷の8連勝中だった楽天・涌井秀章の力投が報われなかった(8月26日)。古巣・千葉ロッテ戦に先発し、7回3安打2失点と力投。しかし、味方打線の援護に恵まれず、ついに黒星がついてしまった。 「試合後の涌井、淡々としていましたね。経験豊富なベテランだから、好投して負けた時もあれば、本調子でないのに味方打線の援護で勝ちを拾ったりと、いろいろなことがあったはず。試合後の質問にも表情一つ変えず、答えていました」(スポーツ紙記者) 前日、同じく開幕から勝ち続けている巨人・菅野が9連勝を飾った。「涌井にも勝ってもらいたい」と思ったファンも大勢いただけに、残念な結果となってしまった。 >>楽天・三木谷オーナーに「この組織はおかしい」 田尾元監督が途中解任決定後の裏話を暴露、 球団からは“口止め料”の提示も?<< とは言え、目下、パ・リーグの勝利数、防御率のトップの涌井。今から最多勝の話をするとはちょっと早いが、8勝1敗の涌井は2位・石川(ソフトバンク)を「2勝差」で離している。今季は120試合制なので、涌井優勢の状況は変わらない。 勝っても負けても淡々としている涌井だが、その印象は20代の頃から変わらない。与えられた責務を寡黙にこなすといった雰囲気だが、キャンプ中、楽天のOBがこんな事を話していた。 「結構、お喋りなんだよね。意外だった」 これは古巣ロッテの関係者から聞いた話なのだが、彼がまだ在籍していた頃、球場スタッフがナイターに備えて炎天下でグラウンド整備をしていたのを見て、かき氷機を控え室にプレゼントしてくれたそうだ。それも、面と向かって「ご苦労様です」とは言わず、「良かったら使ってください」のメモを添えて…。一方で、その多彩な変化球と配球術に魅せられた若手が近づいてくると、照れくさそうにして、離れて行ってしまうそうだ。先の楽天OBの「結構、お喋り」なる証言からすると、人付き合いが苦手というわけではない。ちょっと不器用で、打ち解けるまで時間が掛かるタイプなのかもしれない。 「ソフトバンク打線をノーヒットノーラン寸前まで押さえ込んだ時(8月5日)の第一声が、『ようやく、楽天ファンの皆さんに(自分のことを)覚えてもらったかな、と』でした。口ベタなのでしょう」(ベテラン記者) そんな涌井が担当記者団を前に、繰り返し語っている言葉がある。「こやシン」だ。これは、小山伸一郎投手コーチに教わったシンカーのことで、新たに習得したこの変化球が自分の好調さを支えているという意味。わざわざ、「こやは平仮名、シンはカタカナ」と念押しまでしているそうだ。「こやシン」を浸透させることで、小山コーチへの感謝を表したいのだろう。 “こやシン”効果で、このまま涌井が最多勝タイトルを獲得した場合、「在籍3球団全てで同タイトルを」という記録が生まれる。プロ野球史上初だそうだ。負けても、何故か人を惹き付ける力がある。今年の涌井は、今までとは明らかに違う。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年08月06日 17時00分
元巨人・上原氏「絶好調やね」、巨人・高梨も「えげつない!」 楽天・涌井の“ノーノー未遂”に選手・OBから称賛相次ぐ
5日に行われた楽天対ソフトバンクの一戦。試合は「6-0」で楽天が勝利したが、試合結果以上に話題となったのが楽天・涌井秀章の投球だった。 同戦に先発した涌井は、首位ソフトバンク打線相手に5回まで1人のランナーも許さない投球を披露。6回1死に四球でこの日初めてのランナーを許したものの、8回までヒットを1本も打たせなかった。 迎えた9回1死にソフトバンクの代打・川島慶三にヒットを打たれ、惜しくもノーヒットノーラン達成とはならなかった涌井。しかし、「9回無失点・被安打1・2四球・8奪三振」と完封でリーグトップの6勝目をマークし、チームもソフトバンクと同率の首位に浮上した。 >>中日・荒木コーチに「辞めた方がいい」 楽天・大久保元監督が判断ミスを痛烈批判、「荒木はむしろ被害者では」と反発も<< 涌井の快投を受け、複数の現役選手やOBがSNSを通じてコメントしている。元巨人・上原浩治氏は、5日に自身の公式ツイッターに「惜しい~~ でも絶好調やね」と投稿。ノーヒットノーランを目前で逃したことを惜しみつつ涌井を称賛している。 先月14日に楽天からトレードで移籍した巨人・高梨雄平も、5日に自身のツイッターに「涌井さん!えげつない!表情変わらなさすぎて!」と投稿。同戦の涌井は記録が途絶えた後も表情一つ変えずに最後まで投げ切っているが、高梨は涌井が感情的にならずに冷静に試合を締めた点に驚かされたようだ。 今回の投球を受けて、ネット上にも「ノーノーは惜しかったけど素晴らしい投球だった」、「柳田(悠岐)や中村(晃)ら好打者に何もさせなかったのは凄い、今のパ・リーグではナンバーワンの投手じゃないか」、「首位争いのライバル相手に確実に苦手意識を植え付けたはず」、「ちょっと怖すぎるぐらい調子いいな、これから夏場だけどへたらずに元気に頑張ってほしい」といった反応が多数寄せられている。 これまで西武(2005-2013)、ロッテ(2014-2019)、楽天(2020-)でプレーしている34歳の涌井は、プロ15年間で「133勝128敗・37セーブ・防御率3.51」といった数字を残している投手。昨シーズンは「3勝7敗・防御率4.50」と低迷し、オフに金銭トレードでロッテから楽天に移籍したが、今シーズンは「6勝0敗・防御率2.33」と早くも前年の2倍の白星をマークしている。 試合後の報道では、チームを率いる三木肇監督が「『涌井頑張れ!』という気持ちで見ていた。野球はそんなに甘くないと思ったが、勝つために投げきってくれた」と涌井を称賛したことが伝えられている。涌井の見事な投球で同率首位に浮上したチームは、同カードの残り4試合で単独首位に立つことはできるだろうか。文 / 柴田雅人記事内の引用について上原浩治氏の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/TeamUehara高梨雄平の公式ツイッターよりhttps://twitter.com/yuhei_takanashi
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スポーツ 2020年06月12日 11時45分
楽天・涌井、先発ローテ入りは確実? 「甘く見過ぎていた」他球団の評価も一転、2年続いた不振から復活なるか
データも大切だが、野球は「感情のスポーツ」である。 東北楽天ゴールデンイーグルスの涌井秀章投手が“復活”した。 埼玉西武戦に先発し(6月10日)、4回被安打2失点ゼロと好投したのは既報通りだが、他のパ・リーグ各球団は「甘く見すぎていた。要注意」と、現在、涌井対策をやり直しているという。 「楽天に移籍して、ある程度はやれるんだろうなとは思っていましたが。真っ直ぐのキレ、スピードが去年とは全然違う。ここまで復調するとは予想外でした」(在京球団スタッフ) 昨季の成績は、3勝7敗。防御率も4・50と振るわず、年齢的にも「このまま落ちていく」というのが、金銭トレードが成立した昨年オフ時点での評価だった。 しかし、他球団のスコアラーが「ヤバイ」と直感したのは、4イニング目の投球内容だった。三塁に走者を置き、迎えるバッターは、目下、赤マル急上昇中の新外国人選手・スパンジェンバーグ。涌井は外角低めに小さく沈む変化球を投じ、遊ゴロに仕留めてみせた。その変化球がいかに鋭角に曲がっていたか、それは、バッターボックスに投げ捨てられたバットが折れていたのを見て、分かったという。「真っ直ぐもこんなに速かったっけ?」の声も、西武ベンチから囁かれていたそうだ。 「2017年オフ、メジャーリーグ挑戦を前提にフリーエージェント権を行使しましたが、交渉のテーブルにも着けず、結局、千葉ロッテに帰還しました。同年で彼の後ろ楯でもあった伊東勤監督(現中日ヘッドコーチ)の退団し、『涌井が浮いている』という話は何度か聞いたことがあります」(スポーツ紙記者) 残留後の2年間は勝ち星よりも「負け」の方が多い。昨季は夏場の大事な時期に“リフレッシュ”を兼ねて、二軍での再調整も通達された。 「不振の原因がモチベーションによるものなのか、それとも、年齢的衰えなのか。2年続けて不本意な成績で終わったことで、涌井の評価は厳しいものになりました」(球界関係者) この調子で行けば、涌井の先発ローテーション入りは確実。「2ケタ勝利も」というライバル球団偵察部隊の評価からしても、復活は間違いなさそうだが、こんな声も聞かれた。 「涌井の胸中には『古巣を見返してやる』という思いはないみたい。オープン戦から好投が続いていますが、コメントも淡々としたものばかり」(前出・スポーツ紙記者) 07年、北京五輪・野球競技のアジア地区予選でのことだった。NPBスタッフに聞いた話だが、当時の星野仙一代表監督は本大会を戦う正規メンバーを絞り込まずに予選会場入りした。合宿練習を行い、最後に「落選者を告げる」というサバイバル形式だったが、その予選初戦の2日前、星野監督が呼んだのは涌井だった。しかし、涌井はなかなかやって来ない。あまりにも遅いということで星野監督が呼び直すように告げると、涌井は「落選した」と思い込み、部屋に“籠城”していたそうだ。星野監督は手を叩いて大笑いしたが、マイナスに捉えた関係者も少なくなかった。 「ピッチングに関しても、そう。『打たれるんじゃないか?』って警戒し、いつもストライク・ゾーンのギリギリを狙って投げています。それが決まればスゴイですが、ストライクカウントを悪くして、自滅するケースも多々あります」(前出・関係者) 10日の好投の要因は、強気な攻め。コメントは淡々としていても、涌井の胸中には「このままでは終われない、見返してやる」の強い思いもあるのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2020年06月11日 11時00分
ロッテから移籍の楽天涌井が“古巣”メットライフドームで好投!
プロ野球練習試合▼10日 埼玉・メットライフドーム(無観客試合)埼玉西武 1-1 東北楽天※規定により延長なし 楽天の先発は今シーズン、ロッテから金銭トレードで移籍した涌井秀章。西武、ロッテの2球団でエースとして活躍した涌井が、楽天のユニフォームを着て西武時代の“古巣”メットライフドームに帰ってきた。 練習試合2試合目となる涌井は、最速149キロをマークするなど、まだまだ球は衰えていない。変化球にもキレがあるだけに、ストレートに効果があるのだろう。この日は、4回を71球、被安打2、奪三振4、無失点の好投。楽天でもローテーションの一角を担うのは間違いない。 2回には、ロッテからFAで楽天に移籍した鈴木大地が、西武先発の今井達也から、ライトスタンドへ先制のソロホームラン。「打ったのはストレート。開幕が近くなってきたので一本出て良かったです。相手がいいピッチャーなので自信になりますね」と大地はニッコリとした表情でコメント。この時期に一発を打てたことで、シーズンに向けて自信がついたようだ。 試合は、6回に山川穂高のソロホームランで同点に追いつかれるが、その後、両チームともにリリーフ陣が無失点に抑えたため、引き分けに終わった。9日は西武が勝利を収めているだけに、楽天は11日の試合に勝ってイーブンに戻して3連戦を終えたい。 元ロッテコンビの活躍が目立った試合だった。 (どら増田)
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中日・立浪監督、DeNA戦後に涌井批判も「悪いのは野手だろ」不満相次ぐ 東に無抵抗もお咎めナシ?
2023年07月03日 18時40分
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阪神・岡田新監督、涌井への失礼発言に批判「来季コケにされるぞ」 通算154勝も評価せず? 実力は健在と指摘も
2022年11月16日 15時30分
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2022年11月15日 19時30分
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2021年09月17日 11時00分
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2020年09月06日 11時00分
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“ポーカーフェイス”の楽天・涌井、実は意外なキャラクター? 周囲への意味深な言動、史上初記録への原動力となるか
2020年08月27日 11時50分
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元巨人・上原氏「絶好調やね」、巨人・高梨も「えげつない!」 楽天・涌井の“ノーノー未遂”に選手・OBから称賛相次ぐ
2020年08月06日 17時00分
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スポーツ
楽天・涌井、先発ローテ入りは確実? 「甘く見過ぎていた」他球団の評価も一転、2年続いた不振から復活なるか
2020年06月12日 11時45分
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スポーツ
ロッテから移籍の楽天涌井が“古巣”メットライフドームで好投!
2020年06月11日 11時00分
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スポーツ
楽天・涌井、古巣ロッテに復讐する気マンマン? 巧みに“手の内”を隠しかく乱、記者団が知らない球種もテストか
2020年03月02日 11時40分
特集
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少年隊・錦織、東山ジャニーズ新社長就任に意味深投稿? 植草とのYouTubeもストップ、現在の活動は
芸能ネタ
2023年09月18日 12時00分
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ジャニーズ最大のタブー? 嵐メンバー4人と“男女の仲”報道、セクシー女優の死【芸能界、別れた二人の真相】
芸能ネタ
2023年09月17日 12時00分
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Snow Man向井、ジャニー氏お小遣い秘話が拡散? グループ不仲説の真相は<実は不仲?【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月16日 12時00分
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一転しジャニーズ契約継続なし、モス広告Snow Manの顔を紙で隠した画像が拡散「イジメ」「涙出てきた」ファン怒り
芸能ニュース
2023年09月13日 18時00分
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株上げた井ノ原快彦、年下に嫌われていた? 森田剛から「嫌い」緊張関係続く<芸能界【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月10日 17時00分