新日本
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スポーツ 2020年03月22日 08時00分
プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「スコット・ノートン」新日の思惑に従順だった90年代の外国人エース
新日本プロレスのエース外国人として活躍した“超竜”ことスコット・ノートンは、闘魂三銃士の壁となり、ビッグバン・ベイダーやホーク・ウォリアーとも互角以上に渡り合った。 しかしながら、どこか物足りなく感じる昭和ファンもいるのではなかろうか。※ ※ ※ 90年代半ばからの新日本プロレスファンに「最強の外国人は誰か?」と尋ねれば、その多くから「スコット・ノートン」の名前が挙がるだろう。 昭和の時代からのファンにしてみれば、「アンドレ・ザ・ジャイアントやスタン・ハンセン、ハルク・ホーガン、ビッグバン・ベイダーらを差し置いて、なぜノートン?」と違和感を抱くかもしれない。 しかし、1990年の初来日から10年以上にわたってトップ外国人の座を守り続け、100回以上来日したことへの敬意も含めて、当時のファンにとってはノートンが大きな存在であったことに違いはない。 元アームレスリング世界王者で、映画『オーバー・ザ・トップ』では端役ではあるがシルベスター・スタローンとも共演、プリンスのコンサートツアーではボディガードを務めたという。輝かしいながらも、同時にどこかうさん臭さも漂う肩書を引っ提げて来日したノートン。 アームレスリングに限らずボディビルや重量挙げ王者と聞くと、長州力と異種格闘技戦を行ったトム・マギーのような“食わせ者”ではないかと、うがった見方をしてしまうのは昭和ファンの習い性であろう。「しかし、ノートンはマサ斎藤のブッキングによる来日で、これはベイダーと同様。マサ自らレスリングの手ほどきをしたようで、基礎がしっかりできていました」(プロレスライター) ’92年にはトニー・ホームとのコンビでスタイナー・ブラザーズを破り、IWGPタッグ王座を獲得。翌年にもヘラクレス・ヘルナンデスとの「ジュラシック・パワーズ」でヘルレイザーズを破り、2度目の戴冠をするなど存在感を発揮した。この頃から新日においては、“ノートン超え”がトップに立つための合言葉となっていった。「日本マットで順調に成長していったノートンでしたが、nWoジャパンに加入したことは、果たしてノートンにとっては、どうだったのか」(同) NWOジャパンの主役はあくまでも蝶野正洋であり、ノートンはその引き立て役に回る格好となった。これは後に、やはり蝶野が立ち上げたブラック・ニュー・ジャパンの頃まで続くことになる。 岩山のようなゴツい体躯から溢れ出すパワー、フライング・ショルダーアタックなどに見る素軽い動き、一流の素材であることは多くが認めるところでありながら、かつての大物外国人たちのような伝説的名勝負に恵まれなかったのも、こうした経歴によるところが大きかった。★IWGP戴冠も会社の事情含み 新日トップの証しであるIWGP王座も2度獲得しているが、最初は蝶野が負傷して返上したとき、まだ海外武者修行帰りの若手だった永田裕志を破って獲得したもの。いわば蝶野の代役である。 2度目は佐々木健介から藤田和之へタイトル移動するためで、このときは“つなぎ”のような扱いだった。「アントニオ猪木の意向で、弟子の藤田を王者にするのが既定路線でしたが、当時の現場監督だった長州は、自分の子飼いの健介が直接対決で藤田に負けることを嫌がった。それで間にノートンを挟んだというのが、大方のプロレスファンの見解でした」(同) そんな状況下でのIWGP戴冠であっただけに、ノートンが勝った内容よりも、敗戦後の健介が藤田に対して放った「正直すまんかった」のマイクで知られる試合となってしまった。 のちにノートンは、「新日からのオファーは一度も断ったことがなかった」と語っている。 デビュー間もない頃からトップ扱いしてくれた新日への恩義があり、人としては正しい考え方なのだろうが、そうした便利屋的なところが強烈なインパクトを残せなかった要因と言えなくもない。 もっとも平成以降は、プロレスにおいてもコンプライアンスを求める傾向が強まり、猪木の無法ぶりなどはむしろファンに敬遠され、時には非難の対象になるぐらいなので、ノートンの従順さというのはそんな時代に合ったものだったのかもしれない。 ’89年のデビューから30年がすぎた今も、ノートンは正式に引退表明していない。アメリカの自動車販売会社に勤める傍ら、ときおり日本にもやってきてTEAM2000の再結成などに参加している。このあくせくしない感じも、どこかノートンらしいと言える。スコット・ノートン***************************************PROFILE●1961年6月15日生まれ。アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス出身。身長190㎝、体重150㎏。得意技/ジュラシック・ボム、パワースラム。文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
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スポーツ 2020年03月18日 22時30分
新日本、棚橋ら出場予定のアメリカ遠征中止!東京女子&DDTも
アメリカ国内での新型コロナウイルス感染拡大により、WWEが『レッスルマニア』を無観客試合にしたことにより、慣例となっていた他団体によるレッスルマニアウィークを利用した大会も、中止に追い込まれている。 プロレスイベント『レッスルコン』も中止になったことから、イベント内で開催する予定だった「新日本プロレス・ライオンズブレイクプロジェクト」、「マークヒッチコックメモリアルスーパーショー」、「ROH・スーパーカードオブオナー14」「TJPW is COMING TO AMERICA with DDT」などの大会や試合が中止となった。 新日本はシーズンオフにあたることもあり、このレッスルコンに、棚橋弘至、ザック・セイバーJr.、エル・デスペラード、ウィル・オスプレイ、鷹木信悟、ジェイ・ホワイト、KENTA、ジェフ・コブ、エル・ファンタズモ、石森太二、ロッキー・ロメロら主力選手を送り込むことを決めていただけに、残念だ。 DDTは、東京女子プロレスとともに、「皆さんに我々の興行をお届けできなかったのは非常に残念ではありますが、また海外の皆様にお会いできる別の機会を楽しみにしております。最後に、色々とご協力いただいたレッスルコンの皆様に感謝させて頂くとともに、今回コロナウィルスの影響を受けたすべてのプロレスファンの皆様にお見舞い申し上げます」とのコメントを発表した。 グレート・ムタの渡米も中止になっている。(どら増田)
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スポーツ 2020年03月18日 11時45分
WWE殿堂入りのライガー氏、セレモニー中止も「胸を張っていく」
世界最大のプロレス団体WWEが、4月6日にアメリカ・フロリダ州タンパのレイモンド・ジェームス・スタジアムで開催する予定だった世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア36』を、フロリダ州オーランドにあるWWEのトレーニング施設に会場を変えて無観客試合で開催し、レッスルマニア関連イベントの全て中止にすると発表したことで、WWE殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2020』も中止になってしまった。 アントニオ猪木氏、藤波辰爾に続いて日本人レスラーとして、3人目(レガシー部門も含めれば日本人6人目)の快挙を成し遂げた、新日本プロレスの元レスラーの獣神サンダー・ライガー氏が17日、自身のツイッターを更新。「WWEでの殿堂入りの表彰式が中止になりました。無観客試合となるみたいです。今の世界情勢からすると仕方ないと思います。ただ受賞したのは事実なので胸を張って行きたいと思います。これからもライガーを応援して下さい」と、ファンに対してメッセージを発信した。『WWEホール・オブ・フェーム2020』では、アカデミー賞やグラミー賞のように受賞のスピーチを行うのが慣例となっており、ライガー氏も「英語で…」と意気込んでいただけに、新型コロナウイルス感染拡大が世界的な問題になっている現状、仕方がないとはいえ悔やまれるところ。 2020年度の殿堂者としてはバティスタ、nWo、ベラ・ツインズ、JBL、デイビーボーイ・スミス、そしてライガー氏が発表されており、ライガー氏は1991年にWCWに参戦すると、ブライアン・ピルマンとWCWライトヘビー級王座(後のクルーザー級王座)を競い合い、その後もWCWに何度となく遠征して、レイ・ミステリオやディーン・マレンコとしのぎを削った。日本ではIWGPジュニアヘビー級王座を11度戴冠するなど、ジュニアヘビー級を代表する選手として活躍。2015年8月には「NXTテイクオーバー:ブルックリン」で、WWEのリングに初めて上がると、タイラー・ブリーズを破ってファンを熱狂させた。世界で高い知名度と人気を獲得しているライガー氏は、今年2020年1月に惜しまれながらも引退し、そのキャリアと長きに渡る功績を讃え、今回の殿堂入りが決定した。(どら増田)
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スポーツ 2020年03月17日 06時30分
デイビーボーイ・スミスがWWE殿堂入り!新日本、全日本で活躍
世界最大のプロレス団体WWEは、今年の殿堂者第5号として、“ブリティッシュ・ブルドッグ”ことデイビーボーイ・スミスが、2020年WWE名誉殿堂「ホール・オブ・フェーム」入りすると発表した。2020年度の殿堂者としては既に、バティスタ、nWo、ベラ・ツインズ、JBLが発表されている。 デイビーボーイ・スミスは、1983年に新日本プロレスへ、ザ・バンピードなる覆面レスラーで来日し、当時新日本ジュニアのエースだったザ・コブラのライバルとして期待されたが、デビュー戦でいきなり自らマスクを脱ぎ、「俺はデイビーボーイ・スミスだ」と正体を明かしてしまう。その後、従兄弟であるダイナマイト・キッドとのタッグで新日本ジュニアを制圧すると、1984年の年末に新日本のシリーズ参戦が発表されていたにもかかわらず、キッドとともに全日本プロレスへ移籍。世界最強タッグ決定リーグ戦に参戦した。 1985年にWWEと契約。キッドとのタッグチームはブリティッシュ・ブルドッグスと命名され、カナダ時代から旧知の仲であるハート・ファウンデーションらと熾烈な抗争を繰り広げ、1986年のレッスルマニア2ではドリーム・チームを破って、WWEタッグ王座を戴冠した。1988年にはWWEを離脱すると、全日本に復帰。キッドとのタッグを解消したスミスに、ジャイアント馬場は外国人エースとしてのポジションを与えようとしていたとされるが、大味な試合スタイルは日本のファンの心を掴むことが出来なかったため、期待には応えられず。1990年にはシングルプレーヤーのブリティッシュ・ブルドッグとして、WWEに復帰。ブレット・ハートを破ってインターコンチネンタル王座を奪取するなど、人気を獲得している。WCWと行き来しながら、アメリカの二大メジャー団体で活躍していたが、2002年に39歳の若さで急逝。 新日本で活躍し、全日本への参戦が発表されているデイビーボーイ・スミスJr.は実の息子である。殿堂入りセレモニー『WWEホール・オブ・フェーム2020』は、米国現地時間4月2日にフロリダ州タンパベイのアマリー・アリーナで開催される予定だ。※敬称略(どら増田 / 写真・©2020 WWE, Inc. All Rights Reserved.)
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スポーツ 2020年03月16日 16時57分
獣神サンダー・ライガー氏が大快挙!WWE殿堂入り
1月に引退した新日本プロレスの獣神サンダー・ライガー氏が、WWE殿堂入りを果たした。日本時間16日、WWEが発表した。 日本人プロレスラーとしては、アントニオ猪木氏、藤波辰爾に続く3人目の快挙。レガシー部門では“日本プロレスの父”故・力道山氏も殿堂入りを果たしている。 1989年4月に東京ドームでデビューしたライガー氏は、1991年に新日本と、後にWWEが買収したWCWが業務提携したことから、アメリカWCWマットにも幾度となく参戦。ブライアン・ピルマンを破って第2代WCW世界ライトヘビー級王者となり、全米にその名をとどろかせた。 1990年4月に新日本、全日本、WWEの3団体が共催した『日米レスリングサミット』で、ライガー氏はWWEのビンス・マクマホン現会長の真横から入場し、それを見つめるビンス会長の姿が専門誌に掲載され話題となった。当時は全身コスチュームや、ツノが生えたマスクが珍しい時代だっただけに目立っていたのだ。 日本、アメリカ、ヨーロッパ、メキシコとワールドワイドな活躍が評価され、2015年には新日本プロレスに所属する身ながら、WWEのファームブランドNXTにVIP待遇で異例の参戦。この試合は今でもWWEの配信サイトで見られる。その直後に新日本からWWEへの大量移籍が起こったこともあり、両団体の交流は途絶えたが、今回、ライガー氏が殿堂入りしたのは大きい。WWEを通じて「ニュージャパン」を世界に広められる。 新型コロナウイルスの感染拡大予防のため、4月に予定されている表彰セレモニーについては、開催が流動的。何とかライガー氏のスピーチは実現してほしい。(どら増田)
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社会 2020年03月15日 18時00分
蝶野正洋の黒の履歴書 ★新型コロナウイルスと防疫問題
新型コロナウイルスの感染者が増えるにつれて、日本の防疫に対する問題が露呈してきてるね。 なによりも、ダイヤモンド・プリンセス号への対応で、日本の防疫対策は欠陥があることが世界中に知れ渡ってしまった。 今回の対応をみていると、行政と医療機関、それにウイルスに対する現場の処理班の統制ができてないように感じた。感染対策では、安全なグリーンゾーンと、ウイルスに汚染されたレッドゾーンを区分けすることが基本らしいけど、それもできていなかったようで、船内のどこが安全で危険なのか、全く区別できていない状態だった。それで、中で防護服に着替えているから医療活動をしていた人も感染してしまったんだよ。 今回、こういう事態に陥ってしまった原因の一つに、日本の中で独立して動ける、防疫のトップチームがないことがあると思う。 組織でいえば、トップが厚生労働省なんだろうけど、お役所の役人は現場の細かいことを知らない。細菌の専門家の人たちはワクチンを開発できるかもしれないけど、現場でウイルスを入れないためにはどうすればいいかまでは考えられない。チームもバラバラなら、司令系統も整ってないから、うまく機能していないんだよね。 東日本大震災時の原発事故の対応もそうだった。いかに迅速に被害を食い止めるかって判断をしなければいけないのに、それを統括するのは大臣だと。だけど、大臣は専門家じゃないから、周りから聞いた意見をまとめるしかない。だから時間がかかってしまうし、決断がどうしても遅くなる。 欧米各国には、未知のウイルスに対応するチームがあって、それをまとめた組織もあるという。その指揮を取るのは、やっぱり軍隊なんだよね。★コロナの影響で3月以降に社会全体がどこかで止まる 日本は、軍隊イコール戦争という考え方だから、こうした事態に対応した組織に自衛隊を組み込もうとすると、アレルギー反応が出てくる。だけど、細菌テロから“国を守る”っていうのも、軍隊の役割なんだよ。日本は軍隊を持てないから、そこはどうしても弱い。だから考え方を根本的に変えないといけない。 あと、新型コロナの影響で、3月以降に日本社会全体が一度、どこかで止まるんじゃないかなと思う。 プロレス業界では、新日本プロレスやスターダムなど、多くの団体が興行中止を公表しているけど、どの業界でもイベント活動を自粛している。政府からの注意喚起も「人混みに行くな」でしょ? そしたら、都内だと通勤電車がダメになる。そうなると、学校であったり、企業であったり、すべてが機能しなくなるよ。 東京オリンピックも中止になるかもしれないって言われている。ただ、それは大丈夫だとオレは思っている。 毎年、インフルエンザの流行は止められないけど、冬場の乾燥期を超えれば収束することが分かっているんだよ。だから、新型コロナが繁栄するのも4月までなんじゃないかな。 日本政府も、今年はもう治療薬の開発が間に合わないから、なんとか4月までしのごう、という考えなんだろうね。***************************************1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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スポーツ 2020年03月11日 17時30分
新日本プロレス新潟2連戦他、大会中止を発表!3.31両国大会はどうなる?
新日本プロレスは10日、『ニュージャパンカップ2020』の全日程を中止にすると発表した。これは新型コロナウィルス感染拡大予防による政府からのイベント自粛要請に応えたもの。中止が決定したのは以下の日程だ。3月16日 富山・高岡テクノドーム3月17日 埼玉・熊谷市立市民体育館3月18日 静岡・ツインメッセ静岡 北館3月20日 新潟・アオーレ長岡3月21日 新潟・アオーレ長岡 新日本プロレスでは、今月1日から14日まで予定されていた大会の全てを中止にしており、残るは31日に開催が発表されている春のビッグマッチ、東京・両国国技館大会のみとなった。政府はさらに10日間のイベント開催の自粛を要請していることから、“現時点で”開催することは問題ないが、これは26日に福島県から始まる東京オリンピックの聖火リレーに配慮した期間とも言われており、室内で約8000人以上集まる両国国技館での大会開催は、流動的と言わざるを得ない。 新日本プロレスの木谷高明オーナーは「新日本プロレスに関しては、判断を現場に任せているし、しっかり考えていると思う」と、開催の可否を現場に委ねている。本来であれば、『ニュージャパンカップ』の優勝者が、31日の両国大会で、内藤哲也が保持するIWGPヘビー級&IWGPインターコンチネンタル両王座に挑戦する予定だったが、両国大会前の大会が全て中止になったことや、プロ野球やJリーグが3月中の公式戦開催を見送ったことなども、両国大会の開催には大きく影響を与える可能性がある。 新日本の選手たちは、SNSをフル活用しながら、現在出来ることをやることで、ファンに対してプロレス熱を発信し続けている。シリーズが再開した頃には、リフレッシュしてさらにパワーアップした新日本プロレスを見せてくれるはずだ。(どら増田)
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スポーツ 2020年03月09日 22時30分
スターダム木谷オーナー、ライガー氏が初の無観客試合を語る!
ブシロード傘下の女子プロレス団体スターダムが8日、初の無観客試合を東京・後楽園ホールで開催。無料で生配信されたYouTubeでは、同時最多視聴数が約12,000人、累計で67,182人が視聴した。この結果を受けた木谷高明オーナーは「みんなよくやってた」と、選手やスタッフを労った。 ブシロードはグループを挙げて、新型コロナウィルス感染拡大の予防対策を早期から取り組んでおり、真っ先に足りないノートパソコンを購入し、在宅勤務や時差通勤に対応している。また、外部の人間を入れた会議なども、LINEやSkypeを駆使するなど、対面する機会を減らす努力をしているという。ブシロード主催の公演や声優が出演する予定だったイベントも中止。スターダムも22日の東京・新木場1stRING大会までを中止にすると発表している。 「プロレスは密閉空間だから(判断が)難しいですよね、大会数も多いし」 木谷オーナーはプロレス興行の自粛基準について持論を述べると、同じブシロードグループの新日本プロレスに関しては、「現場に任せている」と基本的にはノータッチの考えだが、スターダムは24日の後楽園大会以降については、「15日まで自粛要請が出ているので、政府の発表を待ちながら」とした上で、「出来るものはやっていく。天井が低くて人が集まるところは厳しい。ただ、段々とどうしたら移らないかも分かってきている。お客さん全員の体温チェックは必要。あと、マスクの着用ですね。そうすれば安心でしょう」と今後の対策について語った。 YouTubeの無料生配信を使った初の無観客試合については、「ちょこちょこ(スマホで)画面越しでも見てたんですけど、違和感はなかった。やる側の問題であって、見る側は問題はなかったんじゃないですかね。選手は(観客の)リアクションとか影響はあったと思いますけど、いろいろと可能性が見えましたし、3万から4万人のユニークユーザーに見てもらえた。やって良かったと思う」と史上初の大会のメリットはあったようだ。 今大会は「チャレンジ」をスローガンに掲げていたが、「レスラーがお客さんがいなくても試合が出来るのか?」というチャレンジに対して、選手たちは全力で応えていたように見えた。実況席でゲスト解説を務めた獣神サンダー・ライガー氏も「みんなそれぞれ個性がしっかりしてる。本当に面白かった。観客が居ない状態での試合で、選手もやりにくいんじゃないかなと、元選手としても思っていたんですけど、全然普段と変わらないような感じだったんじゃないですか?すごく面白かったです。また機会があれば解説とかで来て、次の試合、その次の試合と選手が成長していく様を見られたら、またそれはそれで、この団体に対する愛着っていうのも湧くと思う」と語っており、“再登板”にも意欲的だった。 選手たちはこの大会をしたことで、ファンの有り難さを再認識したという声を多く耳にした。これはプロレスに限ったことではないだろう。1日も早く事態のゴールが見えることを願うばかりである。(どら増田)
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スポーツ 2020年03月09日 11時15分
スターダム、中西百重がサプライズ復活!ムーンサルト“プレス”を初披露
スターダム『ロストディケイド Presents NO PEOPLE GATE』▽8日 東京・後楽園ホール 最多同時視聴数 約12,000人 累計67,182人女子プロレス団体スターダムが8日、新型コロナウィルス対策として、史上初の無観客試合によるYouTube生配信を行った。実況席のゲストには、声優の相羽あいな、新日本プロレスで今年1月に引退した獣神サンダー・ライガー氏ら豪華なゲスト陣が揃う中、かつてUWFインターナショナルなどで活躍した元キックボクサーの大江慎氏も名を連ねた。 オープニングマッチは、16選手参加の時間差バトルロイヤル。DEATH山さん。と飯田沙耶の2人から始まったこのバトルロイヤルだが、4人目として現れたのが、ピンクのマスクを被っているものの、見覚えのあるコスチューム。DEATH山さん。と大声で言い合うその声は、かつて女子プロレス界のナンバーワンレスラーだった“あの選手”に違いない。そう思った瞬間、DEATH山さん。がマスクを剥がすと、大江氏の妻である大江百重さん…いや、日本女子プロレス界屈指の天才レスラー、中西百重が現れた。高橋奈苗(現・奈七永)とのナナモモは、2000年代初期、女子中高生の憧れであり、つんく(現・つんく♂)プロデュースのユニット「キッスの世界」では、CDメジャーデビューを飾り、ミディアムヒットを記録している。 中西は現役時代と変わらぬトリッキーな動きで、若い選手たちを翻弄し、場外転落の危機を脱していく。DEATH山さん。らは、“伝家の宝刀”モモ☆ラッチで3カウントを奪うと、スターライト・キッドにも綺麗なムーンサルトプレスを決めて3カウントを奪うなど、この日限りの復帰というのは勿体ないと思わせる動きを見せた。また現役時代、中西とは血で血を洗う抗争を繰り広げた下田美馬がもう1人のサプライズで登場。下田はラスカチョ時代の代名詞であるパイプ椅子を片手に入場すると、中西を追い回すも逆に踏みつけられてしまう。往年の名場面が令和の時代にスターダムのリングで見られるとは思わなかったが、若い選手たちにとってはいい経験になったのではないだろうか。 最後は、スーパー・ストロング・スターダムマシンが、中西とAZMを突き落として優勝したが、中西と下田の存在感は無観客の後楽園ホールでも十分に伝わっていた。 試合後、中西は「ムーンサルトプレスって、現役時代もやったことないんですよ。ムーンサルトアタックなら、しょっちゅうやってたんですけど、ムーンサルトって言われた時、『ムーンサルト?』って思ったんですけど、これは断っちゃダメだと思って、やってみたら、出来た(笑)。現役時代もやったことなく、初めてですが出来ましたね」と、かつて太陽のスマイルと言われた笑顔で話すと、スターダムで気になるレスラーとして、岩谷麻優と星輝ありさの名を挙げ、「実際に会って、『こんなに背が高いんだ!』『でもこんなに細いんだ!』『なのになんでこんなに動けるんだ!』ってそこですよね、今なんか、昔と全然違う。ホントに見てて、パワーボムとかも本当に人形みたいに投げられてるのに、『なんだこの!』って立ってくる姿が、『あれ?これ私もそうだったんじゃないかな』って思うくらい。そういう細い選手ほど応援してあげたい。元々ガタイがいい選手って得だから、やっぱりその、細い選手、魅せる方を重視する選手は、ホントに人一倍、二倍頑張らなきゃいけないって、みんな分かってると思うから。私もそうだったから」とエールを送った。実況席に大江氏が座っていたことについては、「初めてですよね、私が試合で、主人が実況席っていうのは。だから多分、明日明後日動けないんで、『家事、子育てよろしくね』みたいな」と照れ笑い。下田との再会も楽しめたようだ。 本人は今後の参戦について、「分かんないです!」と語っていたが、中西百重というレスラーは、まだまだ現在のレスラーたちが学べる点をたくさん持ち合わせているだけに、今回に限らず今後もスポット参戦することを期待したい。(どら増田)
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社会 2020年03月08日 18時00分
蝶野正洋の黒の履歴書 ★新日レスリングネットワーク 中西学&タイガー服部の引退
2月22日に、新日本プロレスの中西学選手が引退した。 中西選手、永田裕志選手、天山広吉選手、小島聡選手の世代は、新日本プロレスの「第三世代」と呼ばれている。藤波(辰爾)さん、長州(力)さん、タイガーマスクの第一世代、闘魂三銃士を中心とした第二世代と時代は移り変わり、それぞれ新日本を盛り上げたが、第三世代は世間を巻き込むほどのブームを起こせなかった。 俺はその原因を、みんな顔が“ブス”だったからだと分析してる。中西選手、天山選手あたりがもう少しシュッとしてたら、もっと早く暗黒時代を乗り越えられたんじゃないかな(笑)。 まぁ、俺はよくこうやって第三世代をネタにするんだけど、この世代は新日本プロレスの混乱期をすごして、そこで踏ん張ったという偉大な実績がある。中西選手も異種格闘技戦に挑んだし、永田選手はチャンピオンとしてノアとの外交をやったり、俺たちが経験しなかった難しいこともやってきた。その経験を、会社や次世代の選手に伝えていってほしいね。 俺が新日本プロレスを退団した頃、親会社がユークスに変わって、選手を50歳定年制にするという話が進んでいたことがあった。選手が試合で100%のパフォーマンスができない状態だったら、会社側から線を引いてあげるべきじゃないかという趣旨でね。50歳だと選手はまだまだやれると思ってしまうものだけど、リング上で事故が起きて、その後の半生に関わるようなケガをしてしまってからでは遅い。中西選手も首のケガがよくならないという部分があったみたいだから、ここで引退というのもいい選択かもしれないね。★新日本の参謀として活躍したタイガー服部 2月19日には、新日本プロレスでレフェリーとして活躍していたタイガー服部さんも引退した。 服部さんは、学生時代にレスリング世界選手権で優勝しているアマレスの猛者。だけど、南米の世界選手権後に、そのまま日本に帰らずにアメリカに居着いてしまったという、“アマレス界の逃亡犯”なんだよ(笑)。それでアメリカのプロレス界でマサ(斎藤)さんや、ザ・グレート・カブキさんのマネジャーを務めたり、日本でもいろんな団体のブッカーをやっていた。 新日本プロレスではマサさん、長州さんを中心に、馳(浩)先生、中西選手、ケンドー・カシン選手、永田選手というレスリングネットワークが、新日派閥の中心だった時代がある。その派閥の参謀であり、中心にいたのがタイガー服部さんなんだよ。 マサさんのアメリカレスリングネットワークを中心に、ロシア、モンゴルの外国人選手と交渉して日本に招聘してきたし、異国で不安になる彼らをリングに上がるまでしっかりサポートしていた。レフェリーとしても優秀で、時には厳しく、時にはユーモアあるレフリングをして、会場を何度も盛り上げてくれたな。 服部さんは名レフェリーだと思うし、世界中のプロレスビジネスを知り尽くした、まさに生き字引みたいな存在だ。俺もすごくお世話になったし、プロレス界に大きな功績を残した尊敬する大先輩だよ。********************************************蝶野正洋1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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