山口敏太郎
-
ミステリー 2022年12月11日 23時00分
AIは将来的に「核戦争並みの大災害」を引き起こす!?専門家が警告
様々な分野に用いられ、日々進化を続けているAI(人工知能)。現在では家電や自動車などにも取り入れられ、我々の生活の中に浸透しつつある。 そんな人工知能の研究者を対象にした調査で、研究者の実に3分の1以上が「AIが今世紀中に、全面的な核戦争に匹敵するほどの世界的な大災害を引き起こす可能性がある」と懸念している。 >>Google社の「人格を持つ」AI、生きていることを証明するために自ら弁護士を雇う!?<< この調査はニューヨーク大学データサイエンスセンターのジュリアン・マイケル氏が行ったもの。そこではAI関連の専門家の36%が「2030年までにAIが大災害を引き起こす可能性がある」と考えていることが明らかになった。 AIはスマートフォンやAlexaなどのアシスタント、部分的または完全な自動運転を可能としたドローンや自動車など多くのデバイスに組み込まれている。そして何より、現在最先端の軍事システムの多くにもAIが導入されている。 今後は兵器を搭載した無人機がAIで制御され、大規模な編隊を組んだ状態で戦場に投入されるのも時間の問題であり、基地や船を急速に攻撃できるようになるという。 2018年10月、中国の防衛企業Norincoの上級幹部であるZeng Yi氏は講演で「未来の戦場では、人が戦うことはない」と述べ、戦争における致死的な自律型兵器の使用は "必然" であると語っている。 確かにそういった側面はあるかもしれないが、楽観視はできないとする専門家も多い。例えば防衛する人間は早晩AIの猛攻に対抗できなくなる、と米軍の上級専門家が警告している。 米陸軍未来司令部の責任者であるジョン・マリー将軍は「AIを搭載したドローンの群れから防衛する場合、人間が最初の決断を下す必要があるかもしれませんが、人間が自動化した兵器にどれだけついていけるか分かりません」と述べている。 また、AIのシステムに不具合が生じた場合、現状より大きな混乱を招く可能性が高いという。例えば単純な電話連絡でさえ、壊滅的な結果をもたらす可能性があるというのだ。 AIの専門家であるMatthew Kershaw氏はDaily Star紙に対し、「AIが害を及ぼした例はすでにいくつかあり、普及が進むにつれて、問題が起こる可能性は高くなるかもしれません」と語っている。 Kershaw氏はディープフェイク技術を使って簡単な画像やテキストから即席の動画を作成する企業、D-ID社のマーケティング&グロース担当の人物だ。 この技術は主にビジネスリーダーがスタジオなどのセットアップを必要とすることなく、プロ並みのプレゼンテーションを作成するために使用されている。 同時にAIを用いることで「世界中に偽の情報を拡散し、政治的混乱を引き起こすために使用される可能性がある」とKershaw氏は語る。 同様の懸念を表明しているのは彼だけではない。それどころか、実際にAIは情報戦の分野で既に現実を侵食しつつある、と警告する専門家もいる。 専門家のニーナ・シック氏によれば、現代の戦争は「国境を越える軍隊のようなものではなくなりつつある」という。 もちろん、戦車や軍艦、戦闘機が前線に出るのは変わらないが、「AIによってより強力になる」と彼女は語る。さらに、AIは情報戦をさらに高度なものにするだろうと語っている。 「現代の戦争はもはや、情報をコントロールし、世論を一方的に揺さぶるものになっています。ですが、戦争の本質があまりにも急速に変化しているため、誰も追いつけていないだけなのです」 また、こういったAI兵器の脅威は何も、敵対する国家だけがもたらすのではない、と米国防総省の元AI兵器専門家ポール・シャール氏は語る。 何故なら、近い将来は誰でもすぐに「自分のガレージで簡単な自律型兵器」を作ることができるようになるから、というのだ。 「既にその可能性の萌芽は出てきています。AIを搭載した自律型兵器を作るために必要な無料のツールは現在でもすべて、オンラインで見つけることができます」とシャール氏は警告している。 一方で、AIは単なる道具であり、他の道具と同じように、プログラムの仕方によって、良いようにも悪いようにも使えるものだという意見も存在している。単なる筆記用具の鉛筆だって先を尖らせれば武器にもなりうるのだから、結局は使い手次第ということだ。 果たしてAIはどのような進化を遂げていくのか。その結果は我々が思うよりも早く出てくるのではないだろうか。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Top AI experts warn groundbreaking new tech could spark 'nuclear-scale' catastrophe(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/top-ai-experts-warn-groundbreaking-28122607
-
ミステリー 2022年12月10日 23時00分
地球に衝突し、海底に眠る墜落したエイリアンの宇宙船」を探せ 天文学者アヴィ・ローブ氏の挑戦
2017年、一つの小惑星が太陽系に接近している様子が確認された。その小惑星は「オウムアムア」。太陽系よりずっと遠くの深宇宙から来た恒星間天体であり、太陽系や原始生命の発生の謎を解明できる存在ではないかとして注目を集めることとなった。 中にはオウムアムアのような星間天体が、地球外知的生命体によって人工的に作られた天体である可能性があると、驚きの説を提唱する専門家も現れた。ハーバード大学の天文学者アヴィ・ローブ氏がそうだ。 >>エイリアンからの信号?天文学者らが「Wow!シグナル」信号が発生した宇宙空間を観測へ<< ローブ氏がどこまで本気で主張しているのかは分からないが、彼は太陽系外から飛来した恒星間天体を調べることで、より詳しいことが明らかになると主張している。 実は、オウムアムアのような恒星間天体は珍しいものではない、という分析結果も存在している。今年初め、今から8年前の2014年にパプアニューギニア上空で爆発した高速移動する火球が、実は太陽系外から飛来したことが米宇宙司令部(USSC)によって明らかにされた。 また、ローブ氏と同僚の天体物理学者であるアミール・シラジ氏の2人が2017年にポルトガル沖で爆発した別の天体が恒星間物体であることを特定した、と発表して注目も集めている。 どちらの天体も通常の隕石と比較すると非常に頑丈で、ローブ氏は海底で眠っているこれらの恒星間物体の破片を回収できれば解明につながると主張。実に190万ポンド(約3億1600万円)を出資し、オーストラリア沖で2014年に墜落した恒星間物体の破片を回収するプロジェクトを始めているのだ。 計画としては海底から磁石でその物体を引き上げ、回収するというもの。その後、回収した物体の組成を解明するため様々な分析にかける予定だという。そして「恒星間物体が地球外生命体による人工物である」という説を実証できればと考えているそうだ。 ローブ氏は「星間隕石は、新たな研究分野を告げるものです」と語る。 「これらの物体の材質は鉄よりも硬い。問題は、それが単なる珍しい岩石なのか、それとも他の文明の宇宙船なのか、ということです。その起源として人工物である可能性は捨てきれません」 ローブ氏は今回のプロジェクトで、生涯の夢であったエイリアンの技術を手に入れるという夢がかなうことを信じているそうだ。 「私の夢は、地球外で製造された機能的な機器のボタンを押すことです」とローブ氏は語っている。 この言説がプロモーション的なものを含むものなのか、心からの本音として出たものなのかは分からない。だが恒星間物質の存在が確認される可能性がある点は前向きに捉えている専門家も多いという。 ローブ氏の挑戦はどのような結果になるのか、今後に期待したい。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Hunt for 'crashed alien spaceship that hit Earth and is laying at bottom of sea'(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/world-news/hunt-crashed-alien-spaceship-hit-28559731Astronomers urge NASA to prepare probe to check interstellar asteroids for alien tech(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/astronomers-urge-nasa-prepare-probe-28451100Avi Loeb claims that there may be a second interstellar object on Earth(The Daily Star)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/360855/avi-loeb-claims-that-there-may-be-a-second-interstellar-object-on-earth
-
ミステリー 2022年12月04日 23時00分
エイリアンからの信号?天文学者らが「Wow!シグナル」信号が発生した宇宙空間を観測へ
広大な宇宙には、地球以外にも生命がある天体が存在しているのではないかとされている。もし、知的生命体が生息しているなら、我々のように向こうも知的生命体を探し、住んでいる星から離れて活動しているかもしれない。 そんな仮定から生まれたものが地球外知的生命探査、通称SETIである。 探査には様々なものがあるが、一般的なものが宇宙空間を飛び交う電波を調べるというもの。もし我々と同じ程度、もしくは高度に技術が進歩した地球外知的生命体が存在するなら、交信するために我々人類と同様に電波信号を発信している可能性が高い。その普通の天体から発せられる電波とは違うものになる可能性が極めて高いのだ。 >>人類が宇宙でエイリアンを発見できない6つの理由<< 天文学者は長年、地球外生命体の信号を探し求めてきた。その中でも40年前にオハイオ州立大学の学校の望遠鏡が捉えた奇妙な信号は特に有名なものだ。この信号は射手座の球状星団M55から約72秒間にわたり発したもので、信号強度は「6EQUJ5」という非常に大きなものだった。 この信号を解析したところ、水素原子が遷移するときに放出される21センチ線(水素線=周波数1420MHz)に極めて近い値を持つことが判明。水素線は恒星間通信で使われると予想されていた電磁波であったため、地球外知的生命体が交信していた電波を受け取ったのではないかと注目を集めていた。 ちなみに、この受信記録を最初に調べた天文学者のジェリー・エーマン氏はそのページに「Wow!」という言葉を書き込んだため、この信号は通称「Wowシグナル」と呼ばれている。 後にこの信号は自然発生した可能性が高いという結論が出たものの、その発生源については複数の説があった。そしてこのほど、実に40年越しに各国の天文学者が協力して、この信号が観測された宇宙空間の調査を行った。 信号の発生源として最も可能性が高いとされていた天体2MASS 19281982-2640123に向け、ウエストバージニア州のグリーンバンク望遠鏡とカリフォルニア州のアレン望遠鏡が向けられたのだが、残念なことに再び「Wowシグナル」は検出されなかった。 結局のところ、「Wowシグナル」の正体解明には至らなかったものの、今回の調査は同様の観測や捜索を行う際のデモンストレーションになったと研究者たちは述べている。果たして「Wowシグナル」の正体が明らかになる日は来るのだろうか。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Astronomers scour region of space where 'Wow!' signal originated(unexplained-mysteries.com)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/362236/astronomers-scour-region-of-space-where-wow-signal-originated
-
-
ミステリー 2022年12月03日 23時00分
世界で人口の40%が魔女を信じている、との研究報告
三角の帽子をかぶり、ほうきにまたがって空を飛ぶ魔女。魔女は何千年も前から欧州を中心とした迷信の主要な登場人物だった。超自然的な力を使って他人に呪いや傷を負わせる魔女がいるという話はもはや遠い過去の話に思えるかもしれないが、現代でも国によっては実在が信じられている。 このたび、海外の調査会社のピュー・リサーチ・センターが中国とインドを除く95カ国の14万人を対象に9年間にわたって大規模な調査を行った。なんと国によっては10人中9人が魔女や魔術が実在すると信じているという驚きの結果が出た。 >>パキスタンの弁護士、英国女王にダイヤモンドの返還で裁判を起こしていた!?「コ・イ・ヌール」返還にパキスタンが参戦か<< この調査では「あなたは邪眼や、特定の人が呪いや魔法をかけて悪いことが起きると信じていますか?」といった複数の質問に答えてもらったという。その結果、世界では実に10人に4人が魔術を信じており、女性や若者、都市に住む人ほど「はい」と答える傾向があることが判明したとのこと。 また年収が高い人や高学歴の人、より裕福な人ほど「いいえ」と答え、貧困層の人ほど「はい」と答える傾向があった。また強い信仰心を持つ人ほど、魔術を信じる可能性が高いという共通点もあった。 この傾向は国によっても大きな違いがあった。例えば、スウェーデンでは91%の人が「いいえ(信じていない)」と回答し、チュニジアではなんと90%の人が「はい(信じている)」と回答したそうだ。 今回の結果を受けて、研究者は「全体として、宗教的信念と魔術的信念は、どちらも人生における『超自然的な力への理解』について重要な役割を担っており、密接に関連している」と述べている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事40% of the world's population believes in witches, study claims(unexplained-mysteries.com)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/362163/40-of-the-worlds-population-believes-in-witches-study-claims
-
ミステリー 2022年11月27日 23時00分
ハリケーンが迂回したのはエイリアンのおかげ!?メキシコに存在する「エイリアンの基地」に守られている都市
アメリカのエリア51のように「UFOやエイリアンの基地がある」と言われている場所や、UFOがやたらと目撃されている地域は世界中に多々ある。メキシコにはなんと「近くの海中にエイリアンの基地があり、彼らによって守られている」と信じられている町があるという。 その町はメキシコのマデロとタンピコ。この2つの都市に住む多くの人々は、「近海の海底にエイリアンの基地が存在し、『水中エイリアン』が自分たちの街をハリケーンから守ってくれている」と信じているそうなのだ。 >>イギリス空軍が機密にしていた1990年に撮影されたUFO写真が32年の時を経て公開<< この2つの町では、1967年に複数の住民が「空に9つのUFOが飛行している」様子を目撃したという記録がある。この目撃事件は当時の地元の航空管制塔によっても確認され、「超自然的な存在」が町の近くにあるミラマー・ビーチに飛来したのだと多くの住民らがうわさした。 その後、エイリアンは人目を避けて海中に基地を築き、以来50年以上にわたって恐ろしい気象現象を防いでいるというのだ。もしかすると自分たちの隠れ住んでいる基地を守るためかもしれないが、結果的にマデロとタンピコの町も災害が非常に少なくなっているため、エイリアンが自分たちを守ってくれていると住民らは信じているのだ。 たとえば今年10月にメキシコ付近で発生した熱帯低気圧カール(Karl)は、途中で海岸線から急に遠ざかり、メキシコ湾方面へ進路を変え、町から外れていったという。 過去の記録をさかのぼると、1955年と1966年に両市に巨大なハリケーンが接近した。しかしこの時も途中で方向が変わったため、被害は想定されたよりも小さかったという。1988年には、ハリケーン・ギルバートがこの地域に上陸すると予測されていたが、実際にはカリブ海とアメリカに上陸した。 2005年にはハリケーン・カトリーナが上陸すると言われていたが、この時もハリケーンはニューオーリンズへ進路を変えた。この時はなんと地元住民が「宇宙人の保護」を求めるプラカードを持ってエイリアンが上陸したとされているミラマー・ビーチを訪れた。その後、ハリケーンが進路を変えたため住民らはますます「本当にビーチの沖合に住むエイリアンたちが守ってくれた」と信じるようになったのだとか。 この基地は「アムパック」という名前で呼ばれており、基地に一番近いビーチであるミラマー・ビーチと周辺地域は立派な観光スポットとなっている。周囲には地球外生命体をテーマにした商品を販売する店や露店がたくさん立ち並んでいるほか、実際にこの地域では数十年にわたって数多くのUFO目撃報告が出てきている。 本当に「エイリアンの基地」がこの地域に存在し、エイリアンが介入していたのか証明することはできない。しかし、非常に興味深い地域であることは間違いないと言えるだろう。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事'Underwater aliens' thanked for protection as deadly tropical storm diverted again(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/underwater-aliens-thanked-protection-deadly-28533941?int_source=nbaTwo cities in Mexico are said to be protected by a nearby 'alien base'(unexplained-mysteries.com)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/361999/two-cities-in-mexico-are-said-to-be-protected-by-a-nearby-alien-base
-
-
ミステリー 2022年11月26日 23時00分
ロシアでヒグマとホッキョクグマが交配、気候変動に対抗!?新たなハイブリッド生物「ブロラーベア」とは
近年、世界規模で温暖化や気候変動が起き、異常気象の発生が報告されている。極地では氷がとけ、寒冷地帯にいた生物たちの生息域が脅かされる状況となっている。 そんな中、生息域を減らしつつあるホッキョクグマがロシア極東に進出、さらにヒグマと交配して気候変動に強いハイブリッド種が誕生しつつあることが明らかになった。 >>遺伝子操作で新しく生まれるUMAの可能性<< このヒグマとホッキョクグマの混種は「ブロラーベア」または「ピズリー」と呼ばれ、過去に米国とカナダで報告されていた。このハイブリッド熊は、体の多くを白い被毛に覆われているが、ところどころ茶色がかった色合いになっており、ホッキョクグマとヒグマやグリズリーを掛け合わせたような鼻先が特徴的だという。 ロシアの北極圏に位置するサハ共和国(ヤクーチア)で10月に行われた調査では、現在この地域に約60頭のホッキョクグマが生息していることが判明し、ベア・アイランド自然保護区に生息する生物として保護されている。 ロシア科学アカデミーシベリア支部(SBRAS)の生物学者であるInnokentiy Okhlopkov博士はロシアのタス通信社のインタビューに対し、「現在、ヒグマがツンドラ地帯へ移動している。ヒグマはホッキョクグマの住むコリマ川の下流域で目撃されており、将来はホッキョクグマとヒグマのハイブリッドが生まれるかもしれない」と語っている。 また、ヴァンダービルト大学の古生物学者Larisa DeSantis氏は次のように語る。 「ホッキョクグマとヒグマは50万年から60万年前に共通の祖先を持ち、その後分岐しています。ホッキョクグマの臼歯はヒグマより小さいですが、犬歯は大きい。これは、ホッキョクグマが基本的に特殊な脂肪食をとっていることに由来します。ホッキョクグマの細長い頭蓋骨は、海氷を利用してアザラシを効果的に狩るのに適しているのです」 しかし現在、多くの研究により北極の海氷が減少し、彼らが必要とする栄養を得ることが難しくなっていることが確認されている。NASAによれば、今年北極の冬の海氷は史上10番目に少なく、ウェールズの40倍もの面積がなくなっていることが確認されたという。NASAは「北極海氷の減少は、大気中に熱を閉じ込めて気温を上昇させる二酸化炭素の排出など、人間の活動による温暖化に関連している」とコメントしている。 また、SBRASの永久凍土研究所によると、サハ共和国全域の年間平均気温は、過去50年間で1.1度上昇し3.4度になった。 生息環境が変化した結果、ホッキョクグマはより多くの食料を求めて内陸に向かうことが既に知られている。またヒグマも温暖化により北へ狩りに出るようになり、生息地が重なり互いに遭遇する機会が増えた。さらにヒグマやグリズリーはホッキョクグマと異なり、植物の塊茎のような硬い食べ物を食べたり、資源が限られているときに死骸をあさるためより環境に適応できる。 これらのことから、ハイブリッド種であるブロラーベアはホッキョクグマよりも食生活や気候の変化に適応する能力が高く、遺伝子を維持するのに役立つ可能性があるとみられている。 一方で、専門家からはヒグマの個体数はホッキョクグマの数を大幅に上回るため「交雑種が生まれる前にホッキョクグマを食べ尽くしてしまう」可能性があると警告している。生息圏の縮小は近親交配、つまり子孫の繁殖力の低下、そして共食いを余儀なくされていることが研究により判明している。 2020年の研究では、北極圏の海氷が地球温暖化によって減少し、ホッキョクグマの個体群が2100年までに絶滅する危険があると警告された。また、トロフィーハンティングを含む密猟や環境汚染などのリスクもある。温暖化の影響を何よりも受けるのは、自然や野生動物たちなのだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Meet the 'brolar bear': Brown bears are mating with polar bears in Russia and creating a hybrid animal that is more resilient to climate change(Daily Mail)よりhttps://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-11438383/Brown-bears-mating-polar-bears-creating-climate-resilient-hybrid-animal.html
-
ミステリー 2022年11月20日 23時00分
天文学者が地球に最も近いブラックホールを発見
巨大な星はその長い一生を終えた後、質量によっては光さえも逃さないブラックホールに姿を変える。ブラックホールは極めて密度が高く、強い重力を有しているので光すらも逃げ出せないほどの強い引力を持っている。 これまで発見されたブラックホールは、はくちょう座X-1やおとめ座A(M87)銀河など。2019年には世界中の望遠鏡を用いてブラックホールの地平面の輪郭「ブラックホールシャドウ」の直接撮影に成功している。 >>ハロウィンの日にドクロのような顔が浮かんだ不気味な小惑星が目撃されたことがある!?小惑星2015 TB145<< ブラックホールは比較的有名な天体だが、幸いなことに我々の太陽系やその周辺には存在していないとされていた。だが今月頭に、天文学者の研究チームが「地球からわずか1600光年の位置にブラックホールを発見した」と発表して注目を集めた。このブラックホールはへびつかい座(Ophiuchus)の連星系から約1566光年離れたところに存在するブラックホールで、ガイアBH1と命名された。あまりにも遠い所に位置しているように思えるが、この距離はかつて知られていた最も近いブラックホールの距離の半分。だがこの星系自体が非常に珍しいものであることも、今回の発見の重要な点だという。 宇宙物理学者のカリーム・エル=バドリー氏は次のように語る。 「このような星系を検出したという報告は過去にも多数ありましたが、後にこれらの発見のほとんどすべてが否定されてきました。今回の事例は我々の天の川銀河系にある恒星質量ブラックホールを広く周回する太陽型の恒星を、初めて明確に検出したものです。さらに興味深いのは、このブラックホールが我々の太陽の20倍以上の質量を持つ星として始まり、長い人生の終わりにその軌道上の全てを消費して膨れ上がったであろうということです」 そのため、ブラックホールの伴星がどのようにしてまだ存在しているのかは謎のままだという。また、このブラックホールは休眠していることも判明している。 NSF(米国立科学財団)のNOIRLabが運営するハワイ島のジェミニ・ノース望遠鏡を使って発見されたこのブラックホールは、Gaia BH1(ガイアBH1)と命名された。ちなみにこの連星系は欧州宇宙機関の宇宙船ガイアからもたらされたデータ分析の際に発見されており、その時点でブラックホールを含む可能性のある連星系であることは指摘されていた。 私たちの太陽系の「裏庭」とも言える近い場所にブラックホールが、それも休眠状態で発見されたのは今回が初めて。もしかすると、今後の調査次第ではもっと近くに他のブラックホールが存在する可能性もあるのではないか、と考えられている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Astronomers discover closest known black hole to Earth(unexplained-mysteries.com)よりhttps://www.unexplained-mysteries.com/news/361743/astronomers-discover-closest-known-black-hole-to-earth地球から最も近いブラックホールの発見に天文学者たちは困(Forbes Japan)よりhttps://forbesjapan.com/articles/detail/51922
-
ミステリー 2022年11月19日 23時00分
旅客機から飛び降りた伝説のハイジャック犯「D.B.クーパー」事件の犯人につながる新たな証拠が発見か?
今から約50年前、アメリカ史上最も謎に満ちたハイジャック事件が発生した。未だに犯人も多額の現金も見つかっていない、謎めいた事件「D.B.クーパー」事件だ。 1971年11月24日午後4時35分、アメリカの上空を飛行していたノースウエスト航空11便にて、一人の男性乗客が客室乗務員の女性にメモを渡し、「爆弾を持っている」と告げた。 男性はかばんの中に導火線がつながったダイナマイトを所持しており、身代金20万ドルとパラシュート4つを要求。身代金とパラシュートを受け取った犯人は乗客全員と客室乗務員3名を解放し飛行機を離陸させ、午後8時11分頃に高度約3000メートルの飛行機からパラシュートを付けて飛び降り、逃げてしまったのである。 >>UFOを発見して消えたパイロット 44年間未解決のUFO事件「バレンティッチ事件」<< 犯人はポートランドから北約50キロのアリエル郊外に降りたと考えられたが、以降足取りは全くつかめていない。しかし後に、家族と一緒にキャンプをしていた8歳の少年が身代金の一部を発見。そこにはいくつかのメモが残されていたという。 非常に謎めいた事件だけに、アメリカでは今もこの事件の検証が行われており、研究者も多数存在している。容疑者についても様々な説が出ているが、このほどD.B.クーパーが残したネクタイの分析から容疑者を突き止めたと、ある研究者が主張して注目を集めている。 この発表を行ったのは長年この事件を研究してきたエリック・ユリス氏。このネクタイは2017年までFBIが所有していたが、後に捜査員グループがその資料にアクセスできるようになり、電子顕微鏡による分析でさまざまな金属の粒子が含まれていたことが判明した。ユリス氏はネクタイから見つかったある特定の合金から犯人が分かる可能性があると主張している。 彼が目をつけたのは分析で検出されたチタン合金で、当時、アメリカ国内でこの物質を生産していたのはピッツバーグ州にあるクルーシブル・スチール社(当時はレム・クルー・チタンとして知られていた)のみであると指摘。彼は同社の元従業員から話を聞き、ペンシルベニアにある施設にも足を運んだ結果、チタン研究室に勤務し2002年に亡くなったヴィンス・ピーターセンという人物に行き着いた。ユリス氏は、鉄鋼業界の不況が業績悪化につながったことから彼がハイジャックに踏み切ったのではないかと推測している。 なお、ユリス氏は亡くなったピーターソン氏の息子にもこの説を話しており、息子からは彼の説に懐疑的なコメントを得ている。そのためユリス氏自身もこの男性が間違いなくD.B.クーパーである、とは言い切れないと認めている。とはいえ、ユリス氏はこの男性が働いていたピッツバーグの会社が事件解明の鍵になるという主張を覆してはいない。 「この金属粒子がどうやってこのネクタイに付着したのか、納得のいく説明が出ない限り、この金属粒子の出所を突き止めることが事件の実質的な解決につながると考えています」とユリス氏は述べている。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Analysis of D.B. Cooper Tie Leads to New Suspect in Legendary Skyjacking Case(coast to coast am) よりhttps://www.coasttocoastam.com/article/analysis-of-db-cooper-tie-leads-to-new-suspect-in-legendary-skyjacking-case/
-
ミステリー 2022年11月13日 23時00分
ハロウィンの日にドクロのような顔が浮かんだ不気味な小惑星が目撃されたことがある!?小惑星2015 TB145
10月のイベントといえばハロウィン。元々は古代ケルトに端を発し、一年の収穫を祝い悪霊を追い出す宗教的な意味合いのある行事だったが、現代では欧米で民間行事として定着し、本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。近年では日本にも定着して仮装やお菓子を楽しむイベントが開催されるようになっている。 海外のハロウィンでは様々なモンスターが家を訪れるというイメージがあり、衣装も気合いの入ったホラーなものが多い。そんなホラーな見た目の客が宇宙からもやって来る、というニュースが2015年に話題になった。 >>初めて宇宙にメッセージを送ったプエルトリコ・アレシボ天文台の電波望遠鏡、再建されない見込み<< このとき注目を集めたのは2015年に地球の側を通過した小惑星2015 TB145。大きさ700メートルほどの小さな天体なのだが、表面にいくつかの大きなくぼみが存在しており、まるで眼窩と鼻、口元のようで頭蓋骨を思わせる見た目だったのだ。しかも当時、ハロウィンの日に月の1.3倍の距離まで地球に接近したため、当時は「宇宙からかぼちゃ大王が飛来した」と話題になったそうだ。 後に2018年11月に再び地球に接近することが判明したため注目が集まり、以降もハロウィンのシーズンになるたびに話題に上ることから「ハロウィンの小惑星」と呼ばれるようになった。 この小惑星だが現在は発見から3年以上が経過しているため、形状が変化して既に頭蓋骨のような形に見えなくなっている可能性が高いとみられている。NASAによれば、この小惑星は活動を終えた「死んだ彗星」の核とのこと。宇宙空間を漂う間に小さなちりとぶつかったりして、少しずつ形状が変化していっているはずだという。 次にこの小惑星が最接近するのは2088年だと言われているが、その時にはどのような「顔」になっているのだろうか。気になるところだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Terrifying skull-shaped asteroid was once spotted flying by Earth on Halloween(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/terrifying-skull-shaped-asteroid-once-28379430?int_source=nba
-
-
ミステリー 2022年11月12日 23時00分
世界で初めて宇宙へメッセージを送ったアレシボの巨大望遠鏡、最後のデータは地球に接近する小惑星を捉えたものだった
初めて宇宙へメッセージを送ったことで知られていたが、大規模な破壊に見舞われ廃棄が決定されたアレシボ天文台。天文台の望遠鏡が最後に捉えていたものは、地球に迫り来る小惑星だったことが判明した。 プエルトリコのアレシボ、バリオ・エスペランサにあるアレシボ天文台は1974年に初の宇宙人に向けた信号「アレシボ・メッセージ」を送ったことで有名だ。しかし設備の老朽化がささやかれる中、2020年に地震の影響で設備が壊れ、望遠鏡が崩壊したことによってついにその役目を終えた。 >>初めて宇宙にメッセージを送ったプエルトリコ・アレシボ天文台の電波望遠鏡、再建されない見込み<< そんなアレシボ天文台の最後の研究成果が9月22日のPlanetary Science Journalに掲載されたのだが、そのデータは史上最大のレーダーベースの地球近傍小惑星レポートであることが明らかになった。太陽系に無数に存在し、地球の近くにやってくることもある小惑星。既知の小惑星の中でも特に地球に近づくものは191個あり、そのうちの70個が「潜在的な危険を有する小惑星」に分類されている。これは小惑星の中でも地球から1200万キロ以内の距離を通過するものが該当し、これは月までの20倍の距離に相当する。 これらの小惑星のデータは遅延ドップラーというレーダー観測の技術を使って2017年から2019年にかけて丹念に集められたもの。その中には2017 YE5という小惑星を捉えたものもあった。この小惑星は、2つの別々の宇宙岩石が宇宙空間を移動しながら互いを周回する等質量小惑星として知られている。レーダー信号の反射率が高いため、科学者たちはこの岩に氷がある可能性を唱えている。 アレシボの惑星レーダー科学グループの責任者で、共同研究者のフラビアン・ヴェンディッティ氏は「アレシボ天文台で収集された貴重なデータの量は他に類を見ないものであり、これらの結果は他の既存の施設では達成できなかったものです」と語る。 アレシボ天文台からのデータは現在NASAが行っている惑星防衛の実験の一つ、探査機を用いて地球に接近する小惑星をコース外にたたき出すという「DARTミッション」にも貢献していることが分かっている。NASAは少なくとも今後100年間は、問題となりうる小惑星の衝突から地球は安全であるべきだとしており、今後も多くの小惑星が軌道を逸脱する可能性を考慮されながら注意深く監視されていくとみられている。アレシボ天文台はなくなっても、天文台の記録したデータは今後の研究に引き継がれていくのだ。山口敏太郎作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中関連記事Final report by huge wrecked telescope gives chilling last near-Earth asteroid warnin(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/final-report-huge-wrecked-telescope-28376489
-
ミステリー
現代の埋蔵金、富豪が隠した3億円の財宝「フォレスト・フェンの埋蔵金」
2022年05月15日 23時00分
-
ミステリー
トルコのギョベクリ・テペ遺跡は宇宙人が作った!?トルコの市長が衝撃発言
2022年05月14日 23時00分
-
ミステリー
数百万人が亡くなった人からメッセージ受け取った? イギリスで行われた大規模調査の結果
2022年05月08日 23時00分
-
ミステリー
木星の小さな衛星エウロパに宇宙人が潜んでいる可能性か エウロパにて
2022年05月07日 23時00分
-
ミステリー
本物の霊能者と偽物の霊能者の見分け方とは?30年間活躍してきたオーストラリアの霊能者が語る
2022年05月01日 23時00分
-
ミステリー
宇宙の謎の物質「ダークマター」検出のためにCERNの研究者たちが大型ハドロン衝突型加速器を始動へ
2022年04月30日 23時00分
-
ミステリー
映画監督が大英博物館に「トリノの聖骸布を複製できれば100万ドル」と挑戦状をたたき付ける!?
2022年04月24日 23時00分
-
ミステリー
エリア51のUFOからパックマンまで、Googleマップに隠された「イースターエッグ」
2022年04月23日 23時00分
-
ミステリー
恐竜を絶滅させた小惑星の証拠が恐竜の化石や琥珀から発見される
2022年04月17日 23時00分
-
ミステリー
「タイムトラベルは可能であり、他の世界を訪問するのに役立つ可能性がある」 アメリカ国防省のUFOファイルに書かれた驚きの文言
2022年04月16日 23時00分
-
ミステリー
旧ソ連軍がテレパシーや超能力の実用化をめざしていた事実がCIAの文書に!
2022年04月10日 23時00分
-
ミステリー
白黒テレビでカラー映像が見られる!?60年前にスウェーデンで放送された驚きの「嘘」
2022年04月09日 23時00分
-
ミステリー
謎多き遭難事件、ディアトロフ峠事件 現地での調査でついに解明への道筋が?
2022年04月03日 23時00分
-
ミステリー
「火星の生命」の証拠をつかむため イギリスが新たな宇宙研究所を建設
2022年04月02日 23時00分
-
ミステリー
怪人「キラー・クラウン」が子犬を盗む!?都市伝説にかこつけた犯罪が海外で増加傾向
2022年03月27日 23時00分
-
ミステリー
16日に発生した震度6強の地震は人工地震!?ネットを騒がせる「人工地震」説とは
2022年03月20日 23時00分
-
ミステリー
キリストの遺体が浮かび上がったトリノの聖骸布は修道院のテーブルクロスだった!?
2022年03月19日 23時00分
-
ミステリー
新たな恋愛の形?AIのガールフレンドと恋に落ちたおかげで「結婚生活を救われた」と主張する男性
2022年03月13日 23時00分
-
ミステリー
ロシア軍の侵攻を受けたウクライナに天使やUFOが飛来している!?現地から届く奇妙な報告
2022年03月12日 23時00分