そんな恐竜たちの絶滅に関係している小惑星衝突の痕跡が、様々な化石から発見されて話題になっている。先日話題になったのはアメリカのノースダコタ州で発見された琥珀(こはく)だ。
>>その下地は恐竜の時代に生まれた アメリカ南部に浮かび上がる「青い帯」<<
樹液が固まってできた琥珀には、昆虫やその他の小さな先史時代の生物などが閉じ込められていることがある。今回、科学者たちは琥珀の中から約6600万年前に恐竜を絶滅させた小惑星の小さな破片を発見したのだ。もしこの琥珀から発見された破片が本当に恐竜を絶滅させた、小惑星のものであることが決定的になれば、この破壊的な隕石衝突の性質について、これまでで最も強力な証拠が発見されたことになる。
また、2008年に同じくノースダコタ州タニス発掘地から発見された草食恐竜テスケロサウルスの化石を分析した所、「隕石衝突時に皮膚が引きはがされ、落下してきたがれきに埋もれて化石になった」ことも判明している。この化石は恐竜絶滅の原因の一つになった小惑星チクシュルブが衝突した「最初の数分から数時間後まで」を極めて詳細に記録している貴重な化石でもあると、考古学者らは述べている。
マンチェスター大学の古生物学者ロバート・デパルマ氏は、今回の発見について「白亜紀末に小惑星の衝突によって恐竜が死んだという史上初の物理的証拠を提供する可能性がある」と語っている。事実、肝心の小惑星衝突時に死んだと断定できる生物の化石はこれまで発見されてこなかったため、このテスケロサウルスの化石や琥珀は恐竜絶滅の引き金になった小惑星衝突について、これまでで最も強力な証拠が発見されたことになる。
前述のデパルマ氏は今回の発見が、絶滅の謎を解く鍵になると語っている。近いうちにBBCで、彼とNASAの著名な科学者とのインタビューを収録したドキュメンタリーが放送される予定とのこと。詳しい結果が気になるところだ。
山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中
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Scientists find fossil leg of Thescelosaurus that died on day of asteroid strike(YouTube)より
https://www.youtube.com/watch?v=0DDxaYrzJ0E
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https://www.unexplained-mysteries.com/news/356830/shards-of-dinosaur-killing-asteroid-found-preserved-in-amber
Scientists find fossil from THE DAY the dinosaurs died 66m years ago: Leg of Thescelosaurus was 'ripped off in aftermath' of huge asteroid strike that wiped out most species on Earth(Daily Mail)より
https://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-10694949/Fragment-Chicxulub-asteroid-unearthed-remains-dinosaur-killed-impact.html
Did an asteroid wipe out dinosaurs? All proof so far as leg with skin discovered(The Daily star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/latest-news/asteroid-wipe-out-dinosaurs-proof-26656817?int_source=nba