山口敏太郎
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社会 2011年03月28日 15時30分
山口敏太郎の直言「言霊の国・日本では、最悪を想定した話が出来ない」
3月18日、名古屋「パルル」で開催された東日本大震災関連のイベントに参加した時、作家・ミュージシャンのモーリー・ロバートソンさん(父親が原爆傷害調査委員会放射線影響研究所に勤務しており、広島市に住んでいた)が、興味深い話をしていた。 こういう災害が発生した場合、欧米では政府の発表する情報のみを信じることはしない。各個人が情報精度の高いものから低いものまでありとあらゆる情報を集め、それを列挙し総合的に判断するというのだ。情報の精査、それに伴う行動まで、個人の責任にゆだねられているわけだ。 大変興味深い話であったが、我が国ではなかなかこういう行動が出来ない。 日本では古来より言霊(ことだま)という概念が強く、忌むべき言葉を口にすることを回避する習慣がある。これは現代でもあることで、山や海で使ってはいけない言葉があり、各職業でも忌み言葉がある。もっと親しみやすい例をあげるならば、結婚式で「切れる」「離れる」「別れる」「お終い」という言葉は使用しないように細心の注意が払われる。また、受験生の前でも「すべる」「落ちる」という言葉を使用しないように配慮される。 しかし、結婚式で「別れる」という言葉を言っても本当に離婚するわけでもないし、受験生の合否は本人の実力であろう。だが、日本にはなるべく不吉な言葉を口にしないという習慣があり、不吉な言霊を口にすることでそれが実現されてしまうのではないかという潜在的な恐れがあるのだ。 したがって、今回のような災害が引き起こされた場合、最悪の可能性に関して口すると「そんなことを言うな」「不謹慎だ」「不適切だ」と非難にさらされることになる。東京電力や政府関係者の歯切れが悪いことを批判する声もあるが、彼らが現状から分析される最良の事態から最悪のシナリオまで隠すことなく明言した場合 、欧米人のように冷静に情報分析し、自己責任で行動に移れる日本人は何割いるだろうか。 もちろん、東京電力や政府関係者による曖昧な会見は許されるべきではない。出来る限り正確な情報を断固要求すべきである。だが、今さら“役人体質丸出しの東京電力”では無理な相談であろう。 では我々は、何をすればいいのであろうか。まずは、欧米のニュース映像や関係者から意図的にリークされた情報をネットを活用して集め、自分の行動指針は、自ら判断すべきである。この時に他人がとった行動や発言を「自分だけ逃げた」「扇情的な言葉を口にするな」と批判するべきではない。日本人それぞれが、あらゆる情報に取り組み、行動の決断を求められている時なのだ。言わば、“情報リテラシー”の試験に取り組んでいるような現状である。 他人がどんな言動を発しようとも、“怒らず”“乗らず”自分のジャッジ基準で冷静に判断すればいいのだ。政府の曖昧な“いい子ちゃん発表”だけ聞いて、危険性を訴える声を「扇情的だ」と言って言論封鎖することがあってはいけない。曖昧な情報から扇情的な情報まで、全ての情報を並べて冷静に判断するこそが、今我々のなすべきことであろう。(山口敏太郎)
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社会 2011年03月28日 11時45分
大地震におけるデマその2「不安の心理学」
今回の震災で、数多くのデマ情報が出回っている。そこでどのような方が、デマ情報に振り回されやすいかを、過去の例から述べてみよう。 1938年10月30日、アメリカCBSラジオで放送された『宇宙戦争』というラジオドラマがあった。 原作はH・G・ウェルズ。プロデューサーは、かの名優オーソン・ウェルズ。ドラマの内容は、火星人が地球に攻めて来て、地球の軍隊が火星人と戦うというSFである。 このラジオドラマは報道ニュースや、ドキュメンタリーの手法を取り入れた当時でもめずらしい「フェイク・ドキュメント」の方式を取って制作されたものだったこともあり、ラジオを聴いていた人々は 「本当に火星人が地球に攻撃をしかけてきた!」 と勘違いし、全米各地でパニックを起こしてしまったという事件である。 この事件に対して、アメリカの心理学者キャントリルは、 「パニックになってしまった人々は、教育レベルが低い人が多かった」 と、指摘している。 教育レベルの高い人々は、【火星人襲来】という大ニュースならば、CBSラジオ一局だけではなく、他のラジオ局も報道しているはずだと判断し、他局のラジオニュースを聴いたり、被害を受けたとされる地域の人に電話をして裏を取ることで、このラジオドラマが作り物であることを見破り、パニックになることはなかったという。 この例から、わたしたちが何を学べるかというと、うかつにデマに流されるのではなく、まず情報のソース(出どころ)を調べる必要があるということだ。 ネットなどのデマでも、どこかの誰かが「たまたまつぶやいた言葉」だったり「冗談」が発達してきて伝聞、流言と化してしまうことがある。 特に震災時のような非常時においては、不安も手伝い一つの情報が誇張され、巨大な恐怖デマになってしまうことは、決してめずらしいことではない。 第二次大戦敗戦直前、あるいは敗戦直後に、日本には「アメリカ人がやってきて女はみな強姦され、男は去勢される」というデマが流れていたのは、その例のひとつである。 いま、過去にデマに流されてしまった人々を笑うことはできない。 人々が不安になったとき、デマのようなニセ情報に流されてしまうのは、ある程度あり得ることなのだ。 今回の東北関東大震災において、被災地ではない場所で、米やパン、インスタント麺といった食料や、トイレットペーパーといった生活物資の買い占めに走る人がたくさんいた。これもまた不安な心理がやらせたことである。 実は、今回の地震において被災地以外の場所、例えば首都圏などでは、食料やトイレットペーパーといった生活物資が、直後になくなるほど困窮していたわけではない。 ただ、多くの人々が「いまのうちに買っておかないと…」という不安な心理から、買い占めという行動に出てしまったのだ。 これも過去にいくつかの例がある。1973年に起きた石油ショックのときに日本全国でトイレットペーパーが買い占めによってなくなるという事件がおきた。 原因は、大阪のスーパーマーケットが、安売りのため「紙がなくなる!」とトイレットペーパー特売の広告を出したところ、2〜300人の人が並んでトイレットペーパーが、そのスーパーでは売り切れてしまった。 そのことを新聞が書いたため、トイレットペーパーの買い占めが全国的に起きてしまい、日本中がパニックになってしまったという事件だ。 また、1993年には「平成コメ騒動」があり、米がなくなると不安に思った人々が米を買い占めたため、市場から米が消えてしまうという事件も起きている。 災害時に不安になるのは仕方がない。 また、そのためデマが起こるのも、ある程度仕方がないことであるかもしれない。 しかし、不安は不安を増し、やがて不安は怒りに変わってくる。 そのため、デマを流した人と、デマで不安になった人との間で不和が生じるかもしれない。 そうならないためにも、少し不安が落ち着いたら、デマを流してしまった人や、デマに乗ってしまい買い占めなどをした人を許すことも必要だろう。 また、自らデマを広めてしまった人や、買い占めをしてしまった人は、開き直るのではなく、素直に反省し、次からはそのようなことがないようにしてもらいたいものだ。(巨椋修(おぐらおさむ) 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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社会 2011年03月26日 18時00分
障がい者による専用サイト 「あす街プロジェクト」が始動、記者も大募集!
◆ソーシャル・エンタープライズ伊藤専務に聞く 「日本を変えるのは身近な善意から」 心身にハンディキャップのある方に朗報です。4月1日より 、株式会社ソーシャル・エンタープライズのサイトがリニューアルされます。 同日より「あす街プロジェクト」という障がい者のメルマガネットワークが始まります。あなたも、派遣記者となり、記事を書いてみませんか。 以下、同社・伊藤専務に聞く社会貢献のあり方の未来形です。 「街は、人に優しくあるべきだと思います。障がい者に優しい街とは、障がい者目線で情報を発信しないと、実現しません。街のここをこうしてほしい、私の街のここがすばらしい、どんな情報でも構いません、障がい者として、記者になりませんか」 ここで言う、障がい者とは、身体、知的、精神の三大障がいに限りません。どんなハンディキャップでも構いません。あなたの想いが、何十万人の心を打つかもしれないのです。 皆さんの苦しみを乗り越えた体験が、周りの人に生きる希望を与えるかもしれません。 皆さんの書いた文章が、絶望の淵にいる人を救うかもしれません。 注意事項としては、批判的なネガティブな表現ではなく、建設的な前向きな意見を希望するとのこと。これからの時代を生きる子供たちに、私たちが残していけるものは何なのでしょうか。 「私たちは、どんな状態で生まれてきたとしても、生きてきた証を立てて、これからこの世に少しでもお役に立っていける存在ではないでしょうか。 生まれてきたときは、誰でも祝福されて生まれてきたと思います。その、貴重な機会を、棒に振ることはありません。 一部のエリートのために、世の中があるわけではありません。一方的に強者と弱者が分かれ、一握りの人のために、周りが犠牲になる、そんな世の中であってはならないのです。むしろ、力のある人は、周りのお役に立つべきではないでしょうか。そういう世の中に、変えていかないといけないのではないでしょうか。 どんな非力で、無名な人でも、周りに影響を与えられます。それがこれからのネット社会だと思います。朝日新聞や読売新聞の受け売りではなく、むしろそういう人が書かない情報にこそ意義があるのです。あなたの、その立っている場所の、生の情報がほしいのです」 と、伊藤専務は熱く語ります。 日本が今後発展していくために必要なのは、有名大学出の政治家でも、大金持ちの力でもありません。今まで苦しんで、それでも必死に明日を信じてがんばっていく皆さん一人ひとりの想いと体験ではないでしょうか。 今回、東日本で、大変な震災がありました。でも、その現地で実際に活動している方の想いは、なかなか報道されません。現地のハンディキャップのある方が、どんな状況に置かれているのか、皆でシェアしませんか。薬が手に入らなくて苦しんでいらっしゃる障がい者もいるかもしれないのです。 あす街プロジェクトの記者になりたいと思う人はいませんか。「ハンディキャップを持っている」といわれる人たちから、ムーブメントを起こしましょう。 記者といっても、別に特別なことではなく、「うちの施設でこういうイベントがありました」でもいいのです。記者の条件として必要なものは・本名(匿名希望可)・ペンネーム・現地写真(文章が書けない人は画像情報だけでも可)・所在県名 まずは、下記アドレスまで! あなたの善意を待っている方が必ずいます!あす街プロジェクトURLhttp://www.mamafes.jp/_pc/asumachi.php問合せは株式会社ソーシャル・エンタープライズ 伊藤ito@social-enterprise.co.jpHP http://www.mamas-heart-club.com (4月1日HPが改定され、新HPとなります。このHPアドレスは4月30日まで有効です) 最後に、さまざまな社会問題に造詣が深い、山口敏太郎先生の、以下の言葉を添えさせていただきます。 車椅子の視線でこそ、見える社会がある。 見えない目だからこそ、見える真実がある。 聞こえない耳だからこそ、聞こえる声がある。(山口敏太郎事務所)
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ミステリー 2011年03月26日 18時00分
怪談作家 呪淋陀のミステリー紀行『秘密結社フリーメーソンのアジトが日本に!?』
秘密結社フリーメーソン。 その正体は謎に包まれている。もとは石工職人の団体。“フリーメーソン”free masonとは、自由な石工という意味だ。 発祥は、ピラミッド建設の石工集団説 、中世イギリスの石工職人のロッジ説、テンプル騎士団説 、ソロモン神殿建築家説 、近代設立説と様々ある。 フリーメーソンの有名なシンボルに“ピラミッドと目”を用いた「万物を見通す目」がある。これは、アメリカの1ドル札の裏面にも描かれてある。 石工職人団体のフリーメーソンは世界各国で神殿や聖堂などの巨大石造建築物建設のために移動した。彼らは町から町へと自由に移動して働いたが、その際、独特のしるしや合いことばによって行く先々のロッジ(小屋)に宿泊を許された。ロッジはしだいに彼らの地方支部組織あるいは地方集会場になり、やがて石工職人団体同士のネットワークが出来たものと思われる。 そして、石工だけでなく知識人や中産層の人々も入って来て思想団体に成長したのではないだろうか。 現在、フリーメーソンは会員同士の親睦を目的とした友愛団体だ。イギリスで発生し世界中に派生した男性の秘密結社「非公開団体」といっている。 東京のシンボルでもある東京タワー。実はこの東京タワーの隣にフリーメーソンの日本グランドロッジが存在するという。情報を確かめに早速、向かった。 東京タワーが見渡せる場所にそのビルはあった。ビル正面には、フリーメイソンのシンボルマークの一つが堂々と掲げられてあった。コンパスと直角定規の結合はダビデの星を形成している。中央の「G」は至高存在の意味で、神(GOD)と幾何学(geometry)を表している。ビル周辺には強力なセキュリティーが敷かれており、関係者以外立ち入り禁止となっていた。近くにはなぜかディズニーの会社もあった。(ディズニー創始者ウォルト・ディズニーはフリーメイソン第33階級であったという説がある。) 東京タワーにも登った。タワー展望台から見渡す景色はまるで東京を支配しているような気分になる。フリーメーソンには33の階級が存在し、東京タワーの完成は昭和33年。そしてその高さは333メートル。と、これは偶然なのだろうか。 都市伝説やオカルト分野では国家の転覆や戦争などを目論む秘密結社として扱われる。フリーメーソンは、政財界などの大物の会員が多く、アメリカの歴代大統領の多くは、メーソンのメンバーだ。活動内容も秘密なので、色々な憶測を生んでいるのだろう。 秘密結社フリーメーソン。 真の姿が白日の元に晒される時が果たしてあるのだろうか?(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ) 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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社会 2011年03月26日 18時00分
大地震におけるデマその1「ツイッターによるデマの発生」
3月11日、関東・東北にこれまでにない巨大地震が襲った。この地震での死者・行方不明者は2万人を超え、今後まだまだ増えていく見込みである。 災害にデマはつきものであるが、関東東北大震災も起こった直後から「デマ」「流言」「虚言」が横行することとなる。 その理由はいくつかある。 ひとつは、あまりにも巨大で広範囲に渡る大地震であったため、当初、政府行政がほとんどのその実態を把握することができなかったからである。 よって政府による発表も、煮え切らない言い方しかできなかった。 政府の発表を聞いた報道関係者も、生放送を観ていた市民も、その煮え切らない物言いに、どうしてもストレスを感じてしまう。そして次にこう思う。 「政府は、何か隠しているのではないか…?」と…。 次に、被害地にいる家族や友人、知り合いなどと連絡を取りたいと思った人々がいっせいに電話をかけて安否を知りたがった。 が…、電話はパンクし被害地とつながらない。 人々は不安になった。 そして、電話はつながらなくても、インターネットは被害のひどい所以外ではつながっていた。 そこで2ちゃんねるや、ツイッター、ミクシィ、フェイスブックといったソーシャルネットワークが人々の情報源となったのだ。 特にツイッターは、これまでにない活発な情報交換の場になったようだ。 2ちゃんねるやツイッターといったネット媒体が、どこよりも、誰よりも早い情報源となって、日本を、世界を駆け巡ることになる。これが21世紀の大災害「関東東北大震災」の特徴であったといえよう。 ツイッターのデマは、地震の直後から起こった。 「若い男が1人暮らしの女性宅に侵入しようとする事件が続発しています。東京杉並区○丁目に住んでいるのですが、ピンポンが鳴って「ガスの点検に来ました」という声が聞こえたのでカーテンの隙間から覗いてみると、耳にピアスのある若い男性が4人立っていました。出ないでいると「チッ」と舌打ちして帰っていきました。1人暮らしをしている女性は気をつけて!」 というツイートが出ていたのが、筆者が見た最初。 コピー&ペーストで、市区町村の違うバージョンが次々と出てきて、一週間後には震災被害地である宮城県にも、同様のツイートがつぶやかれるようになる。 第二次大戦前に、軍と警視庁が実験で、デマがどれぐらいのスピードで広がるかを調べたことがある。その結果では時速約43キロ。つまり当時の汽車のスピードと同じ速さでデマ情報が伝わったということだ。 戦後になってデマ拡散のスピードは、電話や電波のスピードで伝わるようになったというが、今回の例では、東京という被害が少ない場所から、ネットと同じスピードで拡散していったと言えるだろう。 またこのツイートについては、「これはオレの友だちの体験談だからマジ気をつけて!」と、書き加えてあるものが出てきたりもした。 この「独身女性の部屋に男が侵入しようとする」というデマをツイッターや2ちゃんねる等で流したのは、おそらく“善意”の人々であろう。 よって誰かが、この話はデマであると批難しても、流した当人は「万が一本当だったらどうするんだ! たとえデマでも用心して悪いことではない!」と、開き直ってしまう場面もよく見られる。 確かに「独身女性の部屋への侵入」ということは、平常時でもありうることだから用心に越したことではない。しかし、ただでさえ不安になっている一人暮らしの女性の不安を煽っていることも違いはない。 今回の震災では、他にも数多くの「デマ」が表れ、多くの人々が踊らされ、大なり小なりの被害を受けた人も少なくない。次回はそれを検討してみようと思う。(巨椋修(おぐらおさむ) 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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トレンド 2011年03月26日 18時00分
うちなんちゅやまとんちゅ〜沖縄身の丈見聞記〜(9)「300年前の空気 〜首里 内金城嶽と大アカギ」
まず始めに、この度の東日本大震災にて被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。遠方につき直接の支援を差し上げる事が出来ず歯痒いですが、これ以上被害が大きくならないこと、また皆様が一日でも早く元の生活に戻れますよう、祈っております。 本土から沖縄にやってきた筆者が、歴史や事件の舞台を追いかけ、沖縄の独自文化や日々のカルチャーショックのつれづれを綴っていく『沖縄身の丈見聞記』。今回は“地域密着型の聖地”、首里の内金城嶽と大アカギについてです。 独特の宗教観を持ち、自然と一体化した聖地の多い沖縄には、パワースポットとされる場所が多くあります。筆者は所謂流行からくるパワースポットの類は信じていません。が…『ここには確かに、“何か”があるかも知れない』そう思ったのが、この首里の内金城嶽でした。 御嶽(うたき)とは、琉球独自の信仰における祭祀場のことです。ざっくり説明すれば、御嶽は神話の神や土地・祖先神が“おわすところ”。この土地神・祖先神を祀るという性質上、昔は一集落に必ずひとつ御嶽がありました。今でも沖縄の信仰の要となっていますが、色々な理由で破壊されたり、逆に観光地化が激しくなってかつての佇まいを失ってしまった物も多くあります。 ですが、今回の内金城嶽は市街地にある大きな御嶽ながら、古の御嶽の『空気』を今も保ち続けているのです。筆者も斎場御嶽等の有名な御嶽へは行った事がありましたが、ここは特に異質だったと言うか…。何故なら、住宅地のど真ん中なんですよ。この御嶽があるのは。 日本の道百選にも選ばれた『首里金城町石畳道』からの脇道がありますので、ある程度は景観保護の恩恵を受けているのかも知れませんが、そんな所に、いきなり切り取ったかのように静謐な空気と、自然と一体化した神秘的な空間が現れるのです。 この内金城嶽は石門を備えた石垣で囲われています。中央にアカギの大木があり、その下に3個の石が立てられるという形態をとっています。以下は御嶽内の説明文から。 「琉球国由来記等々の文章によると、340年前、豊かな森だったこの辺りを、村人が通る度に霊気に打たれるので、これはただ事ではないと時の王府に願い出て拝所を置き、神々と王府との交流の場となる。王府解体後は、個人信仰にゆだねられている」 神名は、東側の大嶽がカネノ御イベまたはモジヨルキヨノ大神、西側の小獄はイベツカサ御セジ。真壁大阿志母良礼が仕えていたとされています。 『霊気に打たれる』って表現がスゴイ…ですが、御嶽内では確かにそのような空気に圧倒されるのも事実。戦争を越え、当時の聖地を守りながら今に伝えるアカギの大木は、畏ろしくも神々しくありました。 なお、一番大きなアカギにはいつしか自然のほこらが出来、旧暦の6月15日に神様が降りてきて一つだけ願いを叶えてくれる、そうです。 欲張らずに、ひとつだけ。そうすれば、神様が願いを実らせてくれるかも知れません。(黒松三太夫 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou/
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トレンド 2011年03月25日 15時30分
かもめマシーン新作公演『プライマルスクリーム』
演劇カンパニー「かもめマシーン」が、3月23日(木)〜3月27日まで、新作公演『プライマルスクリーム』を上演する。 劇場に芝生を敷き詰め、観客も芝生の上に座りながら芝居を見るという斬新なスタイル。 今回は、稽古風景をUSTREAMで配信しながら、6人の魅力的な俳優とともに、下北沢の小劇場「楽園」にて上演することになる。■あらすじ ここは分譲地です。 そこには、かつて、とても美しい桜の園がありました。 小川が流れる小高い丘につくられたその場所は、多くの人を魅了しました。 陽気のいい日には、外に出て、ささやかな宴会が催されました。 人々がその美しさを愛してやまないような、そんな場所でした。 そこには、学校も、病院も、ショッピングモールも建設される予定です。 そして、これから多くの人々が、幸せな暮らしを送るでしょう。 素晴らしい思い出も、絶対に思い出したくない記憶も、 これから、この街で生み出されていくことでしょう。 あるとき、ひとりの女は問いかけました。 “ここはどこですか?” “ここには何がありますか?” “ここには何がありましたか?” “ここはどこですか?” ここは分譲地です。■劇場 下北沢・小劇場楽園世田谷区北沢2-10-18藤和下北沢ハイタウンB棟地下1F■作/演出 萩原雄太■公演日時23日(水) 19:3024日(木) 19:3025日(金) 19:3026日(土)14:30/19:3027日(日)13:30/18:30※開場は開演の30分前※上演時間は90分程度を予定■USTREAM生配信スケジュール(予定)URL:http://www.ustream.tv/user/hgwryt23日(水) 19:3027日(日) 18:30※1台の定点カメラによる簡易的な配信となります。※※状況によっては配信できない場合がございます。■チケット料金:前売 1,800円当日 2,000円初見割引 1,500円(かもめマシーンを初めてご覧になる方。自己申告。要劇団予約)■チケットお取扱いかもめマシーンwebサイトhttps://sites.google.com/site/kamomemachine/■かもめマシーンについてチェーホフの「かもめ」と、ハイナー・ミュラーの「ハムレット・マシーン」という戯曲から命名されたカンパニー。2007年旗揚げ。カンパニーとしての当面の目標として、フジロックフェスティバルへの出演を掲げる。これまでの上演作品としては「Barrett」(2007年、pit北/区域)、「日本の言葉」(2008年、ギャラリー ルデコ)、「家族」(2009年、西荻窪がざびぃ)など。また、シアターX国際舞台芸術祭にて「かもめ/マシーン」(2010年、シアターX)を上演。萩原個人としては、江東区民とともに「芝浜」(2010年)の創作、ダンサー・手塚夏子とともに「ASIA INTERACTIVE RESEARCH」(2011年、森下スタジオ)を行う。現在、フェスティバル/トーキョー公募プログラムの1次審査を通過中。■萩原雄太プロフィール83年、茨城県出身。演出家・劇作家。2007年より自身の演劇カンパニー「かもめマシーン」を主宰する。チェーホフの「かもめ」に着想を得た翻案劇「かもめ/マシーン」で、シアターX国際舞台芸術祭参加。また、他劇団への脚本提供など各種。主な受賞歴に「浅草キッド『本業』読書感想文コンクール」優秀賞。本件に関するお問い合わせ:かもめマシーン(担当:ハギワラ)東京都江東区深川2-24-3-301kamomemachine@gmail.comhttps://sites.google.com/site/kamomemachine/(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ) 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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社会 2011年03月24日 11時45分
愛知県西三河地方の伝説 「桜の木が植られた城(桜城)」
愛知県豊田市元城町にあった桜(佐久良)城の元となったものは、慶長19(1614) 年、三宅康貞という武将が武蔵国瓶尻から挙母に転封された時、元城町一帯に築いた陣屋がその始まりであった。その陣屋の内外に多数の桜の木を植えられたため、佐久良城と呼ばれたという。三宅氏が寛文4(1664)年に渥美半島の田原に転封された後、挙母は幕府の直轄地となった。その時代、名代官といわれた鳥山牛助精元が曲尺手堤を築き、さらに城跡に倉庫7棟を建設した。 天和元(1681)年、磐城国白河城から本多忠利がこの地に転封され、桜城跡に新しい陣屋を築いた。本多氏は以後3代にわたり、挙母の藩主として統治した。寛永2(1749)年、本多兵庫筆頭忠央が遠江国相良へ転封され、その代わりに上野国安中城主・内藤政苗が挙母の藩主となった。 内藤政苗は寛永2(1749)年5月23日に安中を発ち、中仙道を経由して、6月3日に挙母に到着したが、12月には築城の設計図の作成した。実際に築城工事は宝暦6(1756) 年2月に始まった。挙母藩の財政は窮迫のため幕府より4千両を借用した。しかし、桜城(挙母城)は完成半ばにして、矢作川の氾濫を避けるため、童子山(小阪本町)に第2の挙母城である七州城の築城をするに至った。桜城がどの程度まで作られていたかは不明であるが、天明2(1782)年に七州城は完成した。『七州城沿革小史』によれば、本丸、二の丸、天守閣は築かれた。33年間も藩主2代が居城したと記されている。 桜城時代の街筋は中町通り、西町通りなどはいずれもカギの手に曲がった城下町特有の町割りは現在でも残っている。また桜城隅櫓跡は昭和47(1972)年2月24日に豊田市指定・登録文化財となった。(写真:「桜城北隅櫓台」愛知県豊田市元城町1丁目)(「三州の河の住人」皆月 斜 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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トレンド 2011年03月23日 15時30分
希望の声がここにある たったひとりのMAMALAID RAG
青い空から光が降り注ぐように 美しい声がする。 声の主は、MAMALAID RAG(ママレイド・ラグ)。2002年メジャーデビュー。デビューアルバムが音楽業界で絶賛され注目を浴びる。結成当時はバンド編成であったが、2008年より田中拡邦のソロプロジェクトとして活動する。 何より田中の声が美しい。洋楽テイストのサウンドに透き通る声、まさに美声の持ち主だ。最新曲『君がいるから』には、その声に聴く人のからだを優しく包み込むような温かさがある。舞い降りる歌と奏でるギターが心地よく、春の季節によく似合う。 また、この歌には希望もある。趣味は「最後までバンドに居残ること」とあるように、田中は、たった一人になっても歌をつくり続ける。決して肩肘を張らずに、ゆっくりと正直に音楽に立ち向かう。この曲をリリースするにあたって田中は、「詩は、今を生きる事の素晴らしさをテーマに書いている」というメッセージを寄せている。日本に起こった厳しい現実。こんな時にこそ聴いて欲しい。一人でも多くの人が歌を聴いて、目に浮かぶ情景を思い描き、希望を持って欲しい。 素晴らしい音楽との出会いは、思わぬところにある。一度聴くと体が覚えてくれる「MAMALAID RAG」の声。是非、『君がいるから』を心とからだで感じて欲しい。◆NEW RELEASE INFO3月23日 配信限定シングル『君がいるから』iTunes Store他で配信リリース◆LIVE INFO『MAMALAID RAG 新曲発表会 2011』■3月26日(土)OPEN 18:00/START 19:00■会場:東京・渋谷gee-ge.(ジージ)http://www.gee-ge.net/『東京春前線』■4月10日(日)OPEN 18:30 / START 19:00■会場:東京・青山月見ル君想フhttp://www.moonromantic.com/■出演:MAMALAID RAG / ベベチオ◆OFFICIALWEBSITEhttp://www.mamarag.com(「詩人musicライター」海音ロマン 山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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その他 2011年03月23日 15時30分
震災に漫画家たちが立ち上がる! チャリティー同人誌『まんがぶらふCheers!』制作決定
東北地方太平洋沖地震の被害に対してのチャリティー同人誌『まんがぶらふCheers!』(略して『ぶらチラ』)がアニメーター・漫画家の森井ケンシロウ氏を中心とした同人サークル斑桐舎(ぶちぎりしゃ)で制作される。 森井氏は13日、自身のツイッターで「みんなで4コマ描いて、1000部刷ってアキバで手売りして100万程度寄付できないだろうか」とつぶやき、多くの漫画家がこれに賛同。制作が決定した。 森井氏はすぐに公式サイトを立ち上げ、インターネットを中心にした告知を行っている。 現在、参加予定の漫画家は、小池田マヤ、こいずみまり、カレー沢窯、重野なおき、みずしな孝之らほか多数。価格は1冊1000円で、売り上げはすべて義援金として寄付される。 『まんがぶらふCheers!』は4月から秋葉原での手売りの他、同人誌即売会イベントへの出店、公式サイトでの通販も予定されている。 なお、斑桐舎(ぶちぎりしゃ)は2010年の夏、商業誌でも活躍する4コマ漫画家総勢45人が執筆した同人誌『まんがぶらふオリジナル』を出版しており『ぶらふシリーズ』としては今回が第2弾。今年の夏には第3弾となる『まんがぶらふすとろべり〜』を出版予定だ。 『まんがぶらふCheers!』を読んで、みんなでチャリティーに参加しよう!! 【参加予定者】※変更になる場合があります※漫画での参加者のほかにコラムでの参加者、編集者、売り子も含みます。青木俊直/天羽真理/あべかよこ/阿部ゆたか/あらい・まりこ/池尻エリクソン/石田敦子/伊藤黒介/浦地コナツ/江崎ころすけ/王嶋環/カレー沢薫/ カワハラ恋/川村りばー/久保内信行/久保田順子/ゴンドウケンジ/神奈川のりこ/上福忍/桐原小鳥/楠見らんま/海月れおな/くりきまる/小池田マヤ/こいずみまり/小坂俊史/小島アジコと801ちゃん/後藤羽矢子/小林銅蟲/さくらいま/佐藤真冬/佐藤両々/さんりようこ/しおやてるこ/重野なおき/白石 稔/ソウマトウ/高久尚子/龍波しゅういち/長崎ライチ/なかしまゆみこ/なるあすく/日路/猫田リコ/野広実由/春吉86% /春原ロビンソン/日高トモキチ/ふかさくえみ/ふくた伊佐央/藤生/藤島じゅん/古川紀子/北条 晶/星わたる/まがりひろあき/みずしな孝之/室井大資/むんこ/桃井はるこ/森井ケンシロウ/山口舞子/結城鹿介/吉田貴司/吉田仲良/渡辺伊織/若尾はるか斑桐舎公式サイトhttp://www.mangabluff.jp/cheers/index.html(昭和ロマン探求家・穂積昭雪(竹書房ファン『さかな&ねこ』単行本化希望の24歳)山口敏太郎事務所)【参照】山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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ミステリー
特命! 日本ダービーを予想せよ! 馬の姓名判断、霊能犬の動物予知で大予想
2008年05月28日 15時00分
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ミステリー
衝撃!! 羽田の鳥居の祟り事件はインチキだった!!
2008年05月13日 15時00分
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ミステリー
グラビアアイドル疋田紗也がゴム人間に襲われた!!
2008年04月01日 15時00分
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ミステリー
船橋の神社で、狐の生首が出現!
2008年03月18日 15時00分
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東京にザシキワラシ出現!!
2008年02月19日 15時00分
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小さな侍幽霊 新宿に出現!
2008年02月05日 15時00分
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ミステリー
うずまき生物
2008年01月22日 18時18分