その正体は謎に包まれている。もとは石工職人の団体。“フリーメーソン”free masonとは、自由な石工という意味だ。
発祥は、ピラミッド建設の石工集団説 、中世イギリスの石工職人のロッジ説、テンプル騎士団説 、ソロモン神殿建築家説 、近代設立説と様々ある。
フリーメーソンの有名なシンボルに“ピラミッドと目”を用いた「万物を見通す目」がある。これは、アメリカの1ドル札の裏面にも描かれてある。
石工職人団体のフリーメーソンは世界各国で神殿や聖堂などの巨大石造建築物建設のために移動した。彼らは町から町へと自由に移動して働いたが、その際、独特のしるしや合いことばによって行く先々のロッジ(小屋)に宿泊を許された。ロッジはしだいに彼らの地方支部組織あるいは地方集会場になり、やがて石工職人団体同士のネットワークが出来たものと思われる。
そして、石工だけでなく知識人や中産層の人々も入って来て思想団体に成長したのではないだろうか。
現在、フリーメーソンは会員同士の親睦を目的とした友愛団体だ。イギリスで発生し世界中に派生した男性の秘密結社「非公開団体」といっている。
東京のシンボルでもある東京タワー。実はこの東京タワーの隣にフリーメーソンの日本グランドロッジが存在するという。情報を確かめに早速、向かった。
東京タワーが見渡せる場所にそのビルはあった。ビル正面には、フリーメイソンのシンボルマークの一つが堂々と掲げられてあった。コンパスと直角定規の結合はダビデの星を形成している。中央の「G」は至高存在の意味で、神(GOD)と幾何学(geometry)を表している。ビル周辺には強力なセキュリティーが敷かれており、関係者以外立ち入り禁止となっていた。近くにはなぜかディズニーの会社もあった。(ディズニー創始者ウォルト・ディズニーはフリーメイソン第33階級であったという説がある。)
東京タワーにも登った。タワー展望台から見渡す景色はまるで東京を支配しているような気分になる。フリーメーソンには33の階級が存在し、東京タワーの完成は昭和33年。そしてその高さは333メートル。と、これは偶然なのだろうか。
都市伝説やオカルト分野では国家の転覆や戦争などを目論む秘密結社として扱われる。フリーメーソンは、政財界などの大物の会員が多く、アメリカの歴代大統領の多くは、メーソンのメンバーだ。活動内容も秘密なので、色々な憶測を生んでいるのだろう。
秘密結社フリーメーソン。
真の姿が白日の元に晒される時が果たしてあるのだろうか?
(怪談作家 呪淋陀(じゅりんだ) 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou