スポーツ
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スポーツ 2011年03月22日 12時00分
全日プロが東北地方太平洋沖地震チャリティー大会を開催 武藤「これしか被災者の人を励ます方法はない!」
全日プロは21日、東京両国国技館で東北地方太平洋沖地震チャリティー大会を開催した。 会場では節電に配慮して館内の照明と音響は電力供給車でまかない、暖房も出力を押さえて行った。また諏訪間、近藤、ブードゥー・マーダーズ、蝶野らが被災者を支援するために募金活動した。 試合前には全選手がリングを囲み、1分間の黙とうを行ってから試合に臨んだ。 無事興行を終えた武藤社長は「俺たちが信じたプロレス、これしか被災者の人を励ます方法はない。とにかく今回の両国は選手、社員みんながやりたがった。おれらはチームワークの良さを見せたかった。まだ何も話していないが新日プロ、ノアとチャリティー大会をやりたい」と各団体に訴えた。(アミーゴ・タケ)
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スポーツ 2011年03月22日 11時45分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「松坂大輔=レッドソックス」トレード説、不要論と戦うジャパンのエース
1億ドル以上を投資して獲得したから、こんな厳しい批判をされるのだろうか。いや、この2年間の不甲斐ない成績を見れば、地元ファン、同メディアの憤りは…。今季、先発ローテーションを守り、2ケタ勝利数を残さなければ、本当にトレード放出されてしまうだろう。 松坂大輔(30=ボストンレッドソックス)の09年4勝6敗、防御率5.76。翌10年9勝6敗、防御率4.69。メジャー4年間の通算成績は46勝27敗だから、この2年間の不振の大きさが分かる。 昨季はDL入り(故障者リスト)もあったが、シーズンを通して25回の先発登板を果たした。「体調が万全ではないのにそれなりの成績を残した」と報じたのは、日本人メディアだけ。いや、そういう前向きな記事を書いた彼らも、本当は復活を祈るような気持ちでいたのが真相だ。 そもそも、松坂の不振が予見されたのは09年2月。WBC・日本代表の合宿前、松坂は古巣西武のキャンプに合流した。西武ナインはメジャーで成功した元同僚を歓迎したが、渡辺久信監督だけは違う反応を見せた。言葉を選ぶようにして、『投球フォームの乱れ』を指摘した。 その件は松坂も自覚していた。しかし、WBC本番までの“タイムリミット”を考え、突貫工事の応急措置をするしかなかった。松坂は日本代表の連覇に貢献したが、同年のペナントレースは散々…。昨季も9勝こそおさめたが、25回の先発登板のうち、クオリティー・スタートができたのは10回だけ(6回を3点以内に抑える)。 松坂がオフも厳しいトレーニングを重ね、2011年のキャンプに臨んだのは既報通りだが、現時点では完全復活とは言いきれない。 古巣西武の関係者がこう指摘する。 「メジャー流の調整がしっくり来ないんじゃないかな。『肩は消耗品』なる考え方が徹底していて、練習中にも投球制限が掛かるくらいだから。松坂はある程度の投げ込みをして仕上げていくタイプだから」 実際、松坂はレッドソックス首脳陣の監視下から逃れるWBCでは、試合前に100球近い投げ込みや遠投をやってから、マウンドに上がっていた。 また、メジャーの高くて固いマウンドが松坂の投球フォームを崩す遠因になったとも伝えられている。こちらも関係者が認めていたが、松坂はメジャーで5年目を迎える投手である。調整方法、マウンドの違いが不振の原因だとしたら、それこそプロ失格である。 「捕手との呼吸が合わないとも指摘されて切る」(米メディア陣の1人) チームの精神的支柱でもあるジェイソン・ヴァリテクは今季39歳となる。松坂はヴァリテクと組んだとき、好投する傾向がある。これは同僚投手のベケットもそうであり、地元メディアは「登板投手に応じて、キャッチャーを代えることも必要」と伝えてこともあった。ただ、チームとしては昨季途中に獲得したジャロッド・サルタラマキーア(25)を正捕手に育てたいと思っている。 松坂はこのサルタラマキーアと合わせようと努力もしているそうだが、オープン戦を見る限りでは「お互いがまだ気を遣い合っている感じ」(前出・同)だという。 レッドソックスの先発5人候補はジョン・レスター、クレイ・バックホルツ、ジョン・ラッキー、ジョシュ・ベケット、ベテランのナックルボーラー、ティム・ウェイクフィールドと松坂が「最後の1枠」を争う図式だ。 新任のカート・ヤング投手コーチは「松坂の調子は上向き」とコメントしていたが、同コーチがもっとも気に掛けているのは、マーリンズからトレード獲得したアンドルー・ミラー(25=左投左打)である。ミラーは将来を期待されていたが、昨季1勝しかできなかった。ヤング投手コーチはアスレチックス時代、ゴルザレスなど伸び悩んでいた投手を蘇生させてきた。その蘇生手腕を買われてのレッドソックス入りであり、松坂にとっても大きなプラスになると思われた。しかし、マンツーマン指導にあたったのはミラーだけだ…。こういうチーム内の扱われ方を見ていると、「地元紙が踊らせていた放出説はマンザラでもなさそうだ」と思えてしまう。 「ウェイクフィールドは通算200勝まで、あと7勝。7勝させるまでは(ペナント中盤)ウェイクフィールド優先で行くと思う。ウェイクフィールドは今季限りでの引退も表明しています。200勝到達後、5人目の先発枠を松坂とミラーが争うことになるのでは…」 そう予想する特派記者も少なくなかった。 松坂にとって厳しいシーズンになりそうだが、昨季、チームは故障者続出で優勝争いから脱落している。松坂もその1人だったが、現在の体調を持続できれば、首脳陣の評価を一変させる登板機会も来るだろう。まずは、ヤング投手コーチを振り向かせることだ。(スポーツライター・飯山満)外国人選手名の方仮名表記はベースボール・マガジン社刊『月刊メジャー・リーグ』を参考にいたしました
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スポーツ 2011年03月22日 08時00分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「福留孝介=カブス」 アナリストは称賛しても、日本帰還説が…
4年契約の最終年を迎える。あくまでも間接情報だが、米特派記者、並びに何人かの米メディアは「福留は契約満了をもって、日本帰還に帰還する意志を固めつつある」と言う。なかには「本人がそう言った」と断言する者もいた。本当だろうか? だが、過去3年間のデータ、不振に苦しんだ昨季の成績を改めて見てみると、たとえカブスが再契約しないとしても、他球団が移籍できると思える内容もあった。 福留孝介(33)の長所と短所を『過去3年のデータ』から整理してみたい。シカゴカブスが彼をレギュラーから外し、「右投手が先発する試合」に出場を制限した理由は、前半戦と後半戦で異なる。 前半戦は好不調の波が大きく、長打が少ないためだった。しかし、後半戦は「ライバルの出現」に泣かされた。新鋭、タイラー・コルヴィン(25)の頭角だ。もともと、長打力が期待されていた若手の1人だったが、オープン戦で4割6分8厘と大当たりし、開幕メンバー入りを果たした。6月、福留の打撃成績が落ちると、ルー・ピネラ監督(当時)は迷わず、このコルヴィンをスタメンで起用した。2カ月間で本塁打10本をかっ飛ばす大活躍だった。 この新鋭の成長を受け、フロントも動いた。年俸1350万ドル(約11億5000万円)の福留をトレード要員とし、レッドソックスなどに「高額年俸の残存をこちらが負担するから」とまで言い放った。ここまで言われれば、トレードの目的は選手交換ではなく、福留の放出だ。 こうした情報は当然、福留本人の耳に届いていたはずだ。福留が「4年契約の満了をもって日本に帰還する」と口走った情報が本当だとすれば、フロントの冷遇が理由だろう。 しかし、福留はこんなところでオトコではない。コルヴィンのバットに一時期ほどの勢いがなくなり、三塁走者としてグラウンドに立っていたときのことだ。味方打者の折ったバットが直撃し、負傷してしまった。大事には至らなかったが、再び『右翼手』としてスタメンに名を連ねた福留は「守備」で存在感をアピールした。右中間を抜きそうな鋭い打球が来れば、ダイビングキャッチを試み、かつ内野のカットマンまで鋭い返球もみせる。当然、味方投手は「福留に助けられた」と感謝する。そして、「コルヴィンはナイスガイだが、福留も必要だ」と訴えるようになった。 福留残留論が強まるのと同時に再検証されたのは、センターのマーロン・バード、レフトのアルフォンソ・ソリアーノの守備力である。とくにソリアーノは攻守ともに落ち目にあり、オフは放出トレードも画策された。しかし、ソリアーノのトレードもまとまらなかった。理由は、福留同じ「高額年俸」がネックになったからだった。 メジャー各球団、及び米メディアにはデータ分析を専門とするアナリストもいる。そのメディア系アナリストのなかには、「福留は OPS(出塁率プラス長打率)が高い。出塁率だけを見れば、コルヴィン、ソリアーノよりも高い」と“レギュラー再奪取”を推す声も多いという。 昨季5月下旬から夏場の掛けての長期スランプはいただけないが、コルヴィン故障後は巻き返し、出塁率3割7分1厘、OPS8割9厘の好成績を残した。もっとも、昨季の打率は2割6分3厘、本塁打13だから、「今季26歳になるコルヴィンを育てるべき」という声も一理ある。 「福留とコルヴィンは左打者。この2人を『対右投手』のプラトーン(併用)で使うか、コルヴィンとソリアーノをレフトでプラトーンにするか…。センターのバードは外せないと思うが、4人の好不調を見極めながらスタメンを決めるか…」(米メディア陣の1人) いずれにせよ、福留の外野守備能力は彼を外した前任者のピネラ監督も認めざるを得なったほどだ。昨年8月下旬から指揮を取ったマイク・クワーディ監督も「福留、コルヴィン、ソリアーノ、バードは横一線の競争」としており、たとえ、福留が弾き出されたとしても、他29球団は「福留はまだできる」と見ている。高額年俸がネックならば、カブスとの契約満了後、新球団と的額の新年俸額で契約し直せばいいだけのことだ。 日本帰還は既成事実のように捉えられている。福留に欠けているのは『長打率』ではなく、メジャーで生き残るという貪欲な姿勢ではないだろうか。(スポーツライター・飯山満) 外国人選手名の方仮名表記はベースボール・マガジン社刊『月刊メジャー・リーグ』を参考にいたしました。
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スポーツ 2011年03月21日 18時00分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「高橋尚成=エンゼルス」 「魔球・バルカンチェンジ」に2年目のジンクスはない?
高橋尚成(35)が成功したのは『コントロール』と『チェンジアップ』だとされている。コントロールについては、昨季のパートナーだったロッド・バラーハスは「球種が豊富なうえに、全てを両サイドにコントロールできる。同じ球種を要求しても変化も軌道も違うボールを投げてくれる」と絶賛していた。そのバラーサス捕手もメッツを退団し、ドジャースに転じた。両者が対決するシーンも見られるかもれない。 もう1つの武器である『チェンジアップ』だが、高橋が投げていたのは普通の『チェンジアップ』ではなかった。メジャーでは『バルカンチェンジ』と呼ばれている“別の変化球”だった。同じチェンジアップ系の変化球ではあるが、まず、スピードが違う。チェンジアップは失速していき、バッターの手元で沈む軌道を描くとされるが、『バルカンチェンジ』はストレートに比較的近いスピードがあり、小さく沈む。『バルカンチェンジ』なる変化球を投げるメジャー投手はほかにもいる。日本でも、巨人のグライシンガーが得意としているという。 近年、ナ・リーグ東部地区にバルカンチェンジを得意とする左投手がいなかったからか、高橋のそれは面白いようにハマった。ア・リーグ西部地区のエンゼルスに転じた今季も、『バルカンチェンジ』は大きな武器になりそうだ。 エンゼルスと言えば、昨季、松井秀喜がそのユニフォームを着た。名将の誉れ高いマイク・ソーシア監督の人柄、走者の進塁を重視する采配などが紹介されたが、高橋の加入によって、ディフェンス面の特徴も日本に報じられるだろう。ソーシア監督は高橋のような投手が「大好き!」なのである。 メジャー1年目の昨季、高橋はロングリリーバーとしてデビューした。その後、故障者などのチーム事情もあって先発の代役を務めたが、初先発のヤンキース戦で6回無失点(5月21日)と好投し、注目を集めた。その後、先発要員が復帰するとセットアッパーを、さらに故障者によるチーム事情でクローザーも務めるなど大車輪の活躍をみせてくれた。10勝6敗8セーブ、防御率3.61(53試合登板)。ソーシア監督は高橋のように、先発、セットアッパー、クローザーと、何でもできる投手を好む。そういう投手を得ると、勝負どころと見たペナントレース終盤の試合ではローテーションを崩してでも投入してくるという。高橋はいい意味で『便利屋』として重宝されるだろう。 今季のエンゼルスのブルペンだが、近年の成績から判断すると、スコット・ダウンズ以外、頼りになりそうなリリーバーがいない。先発はウィーバー、ヘイレン、サンターナ、ピニェロ、キャズミアがいる。ウィーバー、ヘイレンはともかく、故障歴の気になる投手ばかりだが、メンツは揃っている。おそらく、高橋はダウンズに繋ぐセットアッパー役でスタートするものと思われる。クローザータイプにはロドニーもいるが、勝ちゲームを落とす背信投球も多く、高橋を含めた3人でしのいでいくのではないだろうか。 故障者の出そうな先発陣の“筆頭”待機要員も高橋である。 エンゼルスは優勝を狙えるチームだ。古巣の巨人関係者によれば、先発一本で行きたい旨も明かしていたそうだが、「ワールドシリーズのウィニング投手になれる」と解釈すれば、リリーフもやり甲斐のあるポジョニングだと思うのだが…。(スポーツライター・飯山満) 変化球の定理、ネーミングは解説者や野球技術書によって異なる場合もあります。本編は西東社刊『野球 ピッチング』を参考にいたしました。外国人選手名の方仮名表記はベースボール・マガジン社刊『月刊メジャー・リーグ』を参考にいたしました。
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スポーツ 2011年03月20日 18時00分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「岡島秀樹=レッドソックス」 FA再契約でも今季は「背水の陣」…
2007年シーズン以降、ボストンレッドソックスのブルペンを支えてきたのは、岡島秀樹(35)である。過去4年間、チームへの貢献度も松坂大輔よりも「上」だ。それはチーム首脳陣、及び日米両メディアの一致した評価でもある。 昨季は苦しいシーズンとなってしまった。苦しみながらも、58試合に登板してチームを支えたが、前半戦はストレートを痛打される場面も目立った。不調の原因は下半身の故障だった。8月、ハムストリング痛でDL入り(故障者リスト)した。しかし、復帰後は16試合に登板し(14イニング)、自責点「2」、防御率1・29。『復活』を感じさせるこの好投がなければ、レッドソックスは再契約に二の足を踏んでいたかもしれない…。 というのは、岡島は年々、成績を落としているのだ。ワールドシリーズ制覇の『影の立役者』とも賞された1年目は66試合登板、防御率2.22、WHIP「0.97」(1イニングあたりに許した走者の数/安打プラス四球)。2年目は64試合登板、防御率2.61、WHIP「1.16」。3年目は68試合登板、防御率3.39、WHIP「1.26」。4年目の昨季は56試合登板、防御率4.50、WHIP「1.72」。1年目と2年目は“誤差の範疇”だが、3年目は大きく落とした。防御率だけを見ればひどい数値だが、メジャー球団は防御率よりもWHIPを重視する傾向もある。とくにリリーバーに対する評価がそうで、岡島の場合は防御率が3点台に落ち込んでも、<WHIP 1.26>とア・リーグでも上位の数値を保ったことで、首脳陣の評価は落ちなかった。 その3年目(2009年)、岡島は走者を背負った場面でも投入されたが、彼が引き継いだ計37人の走者のうち、本塁帰還を許したのは「たった6人」。生還阻止率84%という見事な火消しぶりもみせている。要するに、3年目は走者を背負わないイニングで、先頭バッターにガツンとやられていたわけだ。4年目の不振は「ハムストリングの故障で本領を発揮できなかった」と、判断してもらえたようである。 大雑把な言い方になるが、岡島がメジャーでブレークできた要因は2つ。日本時代は「ボール」と判定されることも多かったが、『軌道の大きいカーブ』を持っていること。もう1つは、『ノンルッキング・デリバリー』である。その「捕手を見ない幻惑投法」が、対戦打者のタイミングをくるわせたのである。 しかし、『ノンルッキング・デリバリー』は通用しなくなってきた。4年も経てば、対戦打者も見慣れてくるからだろう。奪三振数が「63」、「60」、「53」、「33」と減少の一途を辿っている。そうなると、大きなカーブを生かしていく配球を考え直さなければいけないが、「ストレートのキレを取り戻すこと」というのが、首脳陣の意見だ。 岡島は左投手でありながら、『ヒッターズ・パーク』とも言われるレッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークで、ハイレベルなWHIPを残してきた。その点はもっと評価されるべきだろう。 フェンウェイ・パークのレフトの11.3メートルの巨大フェンス・モンスターグリーンでも知られるが、ライトと右中間のフェンスがえぐり取られたように深くなっているのに対し、レフトはたった95メートル。モンスターグリーンがあっても、その上を越える本塁打、直撃弾の長打が量産される球場でもある。つまり、『右バッター有利の球場』であって、「左投手は好成績を残せない」とも言われてきた。しかし、左腕・岡島はたとえ右の代打を投入されても、過去4年間、高いWHIPの数値を残してきた。それが、カート・ヤング投手コーチに「まだ必要なリリーバー」と判断させた理由でもある。 「新たな左のリリーバーを探すのは、たいへんですよ。左の好リリーバーがFA市場に出たとしても、レッドソックスとの契約を嫌う傾向もあるので」(米メディア陣の1人) 下半身の故障を「年齢的なもの」と捉える声も聞かれた。テリー・フランコーナ監督も若干だが、岡島の復調に不安げな見方をしているという。その証拠が、再契約時の提示年俸に表れている。275万ドルだった年俸は175万ドルまでダウンさせた。 昨季は故障のため前半戦で躓き、一昨年は後半戦以降、夏バテ…。一年間、コンスタントな成績を残してほしい。そうすれば、減額された分もオフの契約更改で一気に取り返せるだろう。(スポーツライター・飯山満)外国人選手名の方仮名表記はベースボール・マガジン社刊『月刊メジャー・リーグ』を参考にいたしました。
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スポーツ 2011年03月19日 18時00分
2011年センバツ大会特集(2) 大会実施が決定 九州地区がマスコミ予想を覆す
日本高校野球連盟(以下・高野連)は3月18日午後4時半、臨時運営委員会を開き、第83回選抜高校野球大会(以下センバツ)を予定通りことを決定した。 同15日の組み合わせ抽選会に大阪入りできなかった東北高校に対し、高野連は被災状況の確認も行っていた。その件に関しては詳しい発表はされなかったが、同校から「開催されれば参加する」との返答を得て、臨時運営委員会に臨んだという。代表校・32校が全て出揃う−−。東日本大震災の混乱もまだおさまっていないだけにセンバツ大会の開催については賛否両論あったが、史上初めて予定されていた大会が中止になる事態は免れた。 今大会で優勝候補に昨秋の神宮大会の覇者・日大三高(東京)を挙げる声も多く聞かれた。同校は昨年度のセンバツで準優勝。夏の甲子園大会は逃したが、センバツを経験したメンバーが新チームにも多く残り、都大会、神宮大会を盤石の戦いぶりで勝ち上がって行った。エースの吉永健太朗君(3年)はプロ注目の好投手。チーム打率3割4分4厘…。優勝候補に相応しいチーム成績ではあるが、「九州地区が強いよ」と話す高校監督も多かった。九州地区を推す声は甲子園を逃した学校からも聞かれた。 九州地区からは、鹿児島実(鹿児島)、九州国際大付(福岡)、九州学院(熊本)、波佐見(長崎)の4校が出場する。鹿児島実は“プレ・センバツ”とも言える前述の神宮大会で日大三と決勝戦を争った。好左腕・野田昇吾投手(3年)が有名だが、改めて昨秋の九州大会のデータを見てみると、同大会4試合のチーム打率は3割8分6厘。昨夏甲子園で2試合38安打を放った強力打線の多くが、現チームに残っている。また、九州大会準優勝の九州国際大付も打線が強力だ。1試合平均得点は、福岡県大会で9・14点、九州大会は5・5点。特筆すべきは九州大会準々決勝戦(対沖縄尚学)。7回表に「7対6」と逆転を許したものの、その直後に3点を奪い返し、8回裏にも3得点を挙げた。波佐見は試合巧者である。出塁率の高い俊足タイプが多く、浅いフライでもタッチアップを狙い、「次の塁を狙う」の意識が浸透している。エース・松田遼馬投手(3年)は「九州で1、2位を争う好投手」とも称されている。 「東の日大三、西の報徳学園」という報道陣の予想は覆されるかもしれない。 今大会は東北勢への注目が高まる。東北勢の紹介はまた改めたいが、代表校・32校全ての球児の奮闘が「被災地の勇気となる」はずである。大会実施に関する批判的な意見も出ているようだが、「予定通り」と決まった今、我々大人は何ができるだろうか。彼らが野球に専念できる環境を最優先に考えてあげたい。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2011年03月19日 18時00分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 「上原浩治=オリオールズ」 ストッパー完全転向で大躍進も…
『チャンス到来』かもしれない。地元新聞などによると、上原浩治(35=ボルティモアオリオールズ)は「クローザーの最有力候補」のようである。 上原が“復活”したのは昨年8月。すでにチームは優勝戦線から脱落していたが、『救援投手』としての適性が試された。巨人時代も期間限定でクローザーを務めている。20代のころから「先発よりも!」と、クローザー専念を何度も勧められてきた経緯もあり、上原は首脳陣の期待に見事に応えてみせた。 20代と比べ、ストレートのスピードは落ちている。しかし、上原の『コントロール』と『修正力』は並大抵ではなかった。 昨季、上原は後半戦の33試合にリリーフ登板し、与えた四球は「1」。32試合連続無四球である。走者を背負った場面で投入されたことも何度もあったが、引き継いだ「のべ14人」の走者を1人も本塁に帰還させていない。9月に入ってから、「一発」を続けて食らったが、その後、上原は捕手のサインに首を振り、フォークボールを多投するなどし、修正している。ペナントレース終了間際の2週間、7イニングを投げ、14奪三振。こういうシーズンの終わり方をすれば、バック・ショウォルター監督も「2011年は上原がブルペン陣の中心になる」と考えたはずだ。58歳のアンディ・マクフェイルGMも「クローザー・上原」に手応えを感じているのではないだろうか。オリオールズは救援タイプの投手も補強したが、ハッキリ言って「小粒」だ。こういう「次いでみたいなクローザー投手の補強」を見せられると、チームが『クローザー・上原』を計算に入れているのは間違いない。 上原自身、メジャーで生き残るため、先発投手としての自負、こだわりをいったん仕舞いこんだようである。その決意と「生き残るための柔軟な姿勢」は評価すべきだ。 上原の脇を固めるリリーバーは2人いる。昨季、ア・リーグ4位のセーブポイントをマークしたケビン・グレッグ(32=前ブルージェイズ)が加入。昨季の37セーブは自己最多でもあるが、ストライクを先行させるタイプではない。本人も「セットアッパー役」を自覚しているそうだ。 あとは、マイク・ゴンザレス(32)だろう。ゴンサレスは昨季、快速球左腕としてかなり期待されたが、期待を裏切った。途中、DL入り(故障者リスト)もしている。「ストレートの速度、威力は蘇りつつある」との情報もあるが、オリオールズ情報に強い米メディア陣によれば、 「今でも期待されているのは本当です。でも、昨季のDL入りした理由は『肩の怪我』なんです。焦らず、慎重に場数を踏ませ、本格的にクローザー復帰させるのは来年になる」 とのことだ。 「ショウォルター監督がオリオールズの指揮を取ったのは、去年の8月4日。上原のストッパー起用は同監督のもとでテストされたんです。『上原を蘇らせたのはオレだ』という自負も強く持っています」(前出・同) おそらく、上原が登板過多になった場合、グレッグとゴンザレスが一時的にその代役を務めると思われる。 オリオールズはジム・ジョンソン、ジェレミー・アカード、アルフレード・シモーンをセットアッパーに予定している。ジョンソンはクローザー失敗を繰り返し、セットアッパーに転向。アカードもクローザー経験を持つが、昨季まで在籍していたブルージェイズに冷遇され、オリオールズに流れてきた。シモーンは事件に巻き込まれ、調整が遅れている。こうしたライバルたちの経歴から考えても、ショウォルター監督は上原を中心にブルペンを構成しているのは間違いない。 キャンプは右肘の張りを訴え、別メニューが続いていた。しかし、上原の表情は明るい。メジャー3年目、上原は自分の居場所を勝ち取ったようである。(スポーツライター・飯山満)※アルフレード・シモーンは「Simon=サイモン」と表記するメディアもありますが、本編は米国人ライター、現地特派員の発音にしたがいました。他の外国人選手名の方仮名表記についてもベースボール・マガジン社刊『月刊メジャー・リーグ』を参考にいたしました。
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スポーツ 2011年03月19日 18時00分
ドラゴンゲート3・20両国は勇気ある撤退 全日本プロレス3・21両国は強行開催〜プロレス団体の対応は様々
3月11日の東北関東大地震の影響で、格闘技界の興行は次々に中止されている。 統一協会がなく、各団体の自主性に任されているプロレス界では、その対応が様々。多くの団体が東日本での興行を中止、または延期するなか、19日に興行が再開(※注)。アイスリボンは蕨道場大会、K-DOJOは千葉・Blue Field大会を予定通り開催。余震も続く状況下、震災からまだ8日しか経っていないなかでの興行には賛否両論が渦巻いている。 そんななか、とりわけ注目を集めていたのが、ドラゴンゲート3・20、全日本プロレス3・21の両両国国技館大会。果たして、1万人規模の大会場で、観客の安全を確保できるのか、また交通網の混乱はないのか、不足している電力の問題はないのか等の議論が分かれるところ。 出した両団体の結論はドラゴンゲートが中止、全日本は強行と分かれた。中止したドラゴンゲートは、「観客の安全を100%保障できない」とした。余震が続く状況ではやむを得ない選択。一方の全日本は、「オレたちにはプロレスしか励ます方法がない。試合を通して、きっと心を温かくしてくれるはず」(武藤敬司社長)と開催に踏み切った。 両国規模の興行を中止にすれば、会場のキャンセル料のみならず、すでに販売済みのチケットを払い戻す必要があり、その損害は甚大。下手をすれば、会社が転覆する危険もある。それを承知で観客の安全確保を取ったドラゴンゲートは、まさに勇気ある撤退。 片や全日本だが、しょせんは一企業。会社の経営を考慮すれば、強行するしかなかったであろう。それまた、ひとつの選択であり、外野がとやかくいえるものでもないかもしれない。 かくして、プロレス界は被災地に向けたメッセージを発信すべく、東日本でも動き出した。※注※3月13日に夢名塾プロモーションが埼玉・越谷ケルベロス大会を開催していますが、興行規模があまりにも小さいため、ここでは除外します。(ジャーナリスト/落合一郎)
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スポーツ 2011年03月19日 18時00分
【コラム】プロ野球、セ・リーグ開幕は予定通りの3月25日でいいのか!?
3月11日に東北地方を震源とした、東日本大震災。 筆者はこちらのニュース記事を書く際の肩書き通りに秋葉原で地震発生の瞬間を迎え、電車が全く動かなくなったので、そこから12時間近く掛けて自宅まで歩いて帰ることになった。 あれから1週間。今でも計画停電が行われたり、被災地付近では、死者、行方不明者が日々増えているという悲惨な状況が続いているが、こんな状態でプロ野球は予定通り3月25日に開幕出来るのかというのが気がかりにもなっていた。 結論としてはパ・リーグは震源地に近い楽天の本拠地・クリネックススタジアム宮城が完全に使用不可能になっていることもあって、約2週間余り遅らせて4月12日に開幕となったが、セ・リーグは予定通りに3月25日に強行開幕ということだそうである。 しかし、これについて現場の選手サイドからは猛反発の声が挙がっていて、古田敦也元ヤクルト監督や、現役選手では金本知憲選手(阪神)や宮本慎也選手(ヤクルト)らが大反対のコメントを表明している。お客さんとして試合を観戦に来る野球ファンも、ほとんどが3月25日開幕は早すぎるという意見を出している。 個人的な気持ちとしても、冒頭に書いたように、今も日々犠牲者が増えている状況では、まだまだ全然野球どころではない状態だと言わざるを得ないと思う。NPBの主張としては、こんな状況だからこそ予定通りに開幕して、被災者に勇気を与えるためと説明しているそうだが、果たして被災者が、まだ野球を見られる状態まで回復しているのかどうかというのは疑問に思う。 確かに今回に似た状況として、1995年の阪神大震災の例があり、この年は予定通りに公式戦を開幕して、被災地となった神戸を本拠地とするオリックスが「がんばろうKOBE」をスローガンに見事パ・リーグ優勝を果たし、神戸の被災地の人々を勇気付けた事実があるのは確かである。 NPBが主張したいのは、この時のオリックスの例があるからなのかもしれないが、阪神大震災は、まだ開幕まで2か月半も猶予があった1月の出来事であった。それに対して今回の東日本大震災は、開幕までわずか2週間の時期である。当然わずか2週間では、まだ大混乱が全く収まっていないのではないだろうか? 被災地に一番近い楽天が所属するパ・リーグの開幕はセ・リーグより2週間遅れた4月12日とはいえ、それでも震災後わずか1か月である。阪神大震災の半分にも満たない期間である。 しかし不謹慎かもしれないが、あえて言う。セ・リーグ開幕が予定通り3月25日とNPBが決定し、その通りにプレイボールを迎えるのなら、決まってしまった以上、もちろん巨人戦はテレビかラジオを通じて観戦するし、セ・リーグのあとの2カードもネットを通じて常に試合の動向を気に掛ける。 もしかしたら開幕3連戦のうち、1試合は東京ドームに直接観戦に行くかもしれないが、一方で、もし開幕までの今後1週間の間に、選手会やファンが何かしら行動を開始してセ・リーグ開幕を遅らせることになったら、あるいは2004年に球界再編に関係するストライキがあったように、今回もストライキやボイコットといった事態が万が一起こることになったら、それもそれで今の情勢では正しいとも思う。 いずれにしても、被災地を含めた日本全国が、早く落ち着いてプロ野球観戦が出来るような平穏を一日でも早く取り戻すことが一番の願いである。(野球狂のアキバ系 伊藤博樹 山口敏太郎事務所)
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スポーツ 2011年03月17日 19時00分
大震災で事実上中止となった地下プロレス『EXIT-64 CORE:U』。コアスタジアムに出現した、幻の10 分間とは何か。
それは奇跡の10分間だった。 歴史上経験したことがない規模の大震災に見舞われた日本列島。 2011年3月13日、日常はいとも簡単に破壊され、格闘技イベントのみならず、様々なイベントが中止とならざるをえない厳しい現実が横たわっていた。 日本の現状、災害の映像はすぐさま全世界へ報道され、普段から「地下に国境なし」のポリシーのもと世界各国で闘いを繰り広げる地下戦士たちのもとにも、様々な国の戦友たちから安否を気遣うメールが送られてきた。 しかし、常に大会前日、もしくは当日に送られてきていた対戦カードが記された「フランスからのメール」は、やはり今回に限っていっこうに来ない。日本の状況から判断した「事実上中止」という選択だ。 しかし、ただでさえファンにとって情報収集が難しい地下プロレス。 「来たくても交通手段が閉ざされ来場できない、または現状を見て来場を自粛する会員様も多かろうが、そのまま会場に来られる会員様もいる」 そう判断した選手たちの決断は早かった。 2008年7月21日の日本初上陸以来3年間、フランスの地下本部からのメールによって運命を左右され続けた地下戦士たちだが、この日ばかりは「自らの意志」によってコアスタジアムに集い、来場した会員様への無償の対応をはかろうとしたのだ。 案の定、一部の地下フリークたちの足はその日もコアスタジアムへ向けられていた。新宿歌舞伎町地下の要塞、地下闘技場へ続々と集まる会員、選手。 皆それぞれ個人的事情を抱える時期であるのは明らかなのに、何の号令があったわけでも、何のメリットを得られる保証があるわけでもないのに、ここに集まってしまった…。それは3年間に渡って無言のうちに築き上げられた、地下会員と選手たちの間に生まれた「信頼」、「絆」のなせる業なのかもしれない。 万が一の場合に備え、閉ざされた地下からの「EXIT」の場所と、脱出方法を全員で確認し、常に手荷物を身近に置いておくなどの注意がなされた上で、「幻の地下プロレス」は開催された。 まずは、ネパール無差別級王座を手みやげにネパールから帰国したばかりの富豪2夢路、WUW地下世界王者紅闘士也を中心とした選手たちのトークショー。 ネパールでの戦慄体験と、国際的な日本人の思考改革の必要性を熱く訴えた夢路と紅。自らの五体のみで、紅はタイでタイ人を倒しムエタイのベルトを、夢路はネパールでネパール人を倒しプロレスのベルトを持ち帰った、いわば「格闘戦争体験者」だ。説得力のある言葉一つひとつに会員たちはどんどん引き込まれ、照明も音響もない地下室で極上のエンターテインメントが形成されていく。その体験談は考えさせられるもの、スリル満点なもの、痛快なものと途切れなく、気がつけば40分が過ぎていた。 この時間、余震は落ち着いていた。それを見はからい会員たちの期待にこたえる形で、 「我々に15分時間をください。気持ちと体を切り替えて、10分だけ試合をします」 という夢路の言葉でそれは始まった。 選手たちの気持ちはひとつだった。皆、試合コスチュームを持参していたのだ。 ロープも張られていないままのコアスタジアムで紅闘士也、矢野啓太、ナイトキング・ジュリー対富豪2夢路、小笠原和彦、入道の6メンタッグマッチ10分一本勝負が発表された。 突然の展開に、会員たちの喜びと期待が地下室に充満する。 はたして試合は、実に2年ぶりの直接対決となる紅対夢路で始まり、いつもの地下プロレスと何ら変わらぬ壮絶な展開が繰り広げられた。 各選手の汗と気持ちが飛び散る「幻の10分間」が過ぎ、拍手に包まれる会場。 試合後に夢路は 「俺には、フランスから教わった地下の価値観がしっくりくる。ネパール無差別級を取って俺も絶好調。紅の持つ地下最高峰・WUW世界地下王座に挑戦したいと、フランスにメールを送ってみるよ」 と語った。 「闘いの『真」の姿がここにはある」 とは小笠原の言葉。 こうして突発的に生まれた信頼の無料イベントは幕を閉じた。 次回3月27日[EXIT-65 WANNABEE2]@高田馬場アレイズでは、事態が少しでも鎮静し、皆が笑顔で集うことを祈るばかりだ。(山口敏太郎事務所)参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」http://blog.goo.ne.jp/youkaiou
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