社会
-
社会 2013年01月31日 11時00分
良書の『ランダムハウス社』破産の波紋 表面化した出版界の“負のスパイラル”
米環境問題への警告書など、良書を出版してきたことで知られる武田ランダムハウスジャパンが、昨年12月12日に東京地裁へ自己破産を申請。破産手続き開始決定を受けた。徐々にその波紋が広がっている。 直接的な原因は、単行本不況がある。だが、破産の引き金となったのは'11年7月に出版した『アインシュタイン その生涯と宇宙』のコンピューター・ソフトによる翻訳ミス。回収と修正作業などのロスが発生した結果、収益を圧迫したのだ。 同社は'03年5月にランダムハウス社(親会社はドイツのメディア系コングロマリット、ベルテルスマン社)と講談社の合弁で『ランダムハウス講談社』として設立された。 '07年1月に出版したゴア米副大統領(当時)のドキュメンタリー映画を出版化した『不都合な真実』は実売10万部のヒットとなり、業務拡大のけんいん力となった。 この資金をもとにタレント本(つるの剛志『つるっつるの脳みそ』など)の出版を手がけ売り上げを拡大してきた。 さらにその後に出した『最後の授業』『フェルメール展の図録』などの販売も好調で、'08年12月期には売上高約12億円を計上。社員数も30人に膨れ上がった。 しかし、それからは出版不況の中でヒット作も減少。'11年3月期の売り上げは約4億5000万円に激減し、約2億円弱の最終赤字を計上していた。 破産直近の売り上げは約3億2000万円にとどまり厳しい状況が続いていた。ここにきて回収事件もあって決済難に陥り、今回の措置となったのだ。負債は債権者207名に対し、約9億2600万円。 「2010年に合弁会社契約打ち切りで講談社が手を引き、当時の社長だった洋書販売会社出身の武田雄二氏が全株式を個人で引き受けた。このあたりから資金繰りが悪くなり、編集者も次々に辞めていった。破産申請時はわずか6名でした」(出版界事情通) これだけの良書を出しているにもかかわらずスポンサーがつかなかったのは、出版業界がかなりの“負のスパイラル”に陥っているからだろう。 しばらくは、この空回りは止まりそうもない。
-
社会 2013年01月30日 11時45分
大宮でオシッコひっかけ男を逮捕
なんとも、イヤ〜な事件が起きてしまった。 埼玉県警子ども女性安全対策課と大宮署は、JR大宮駅(埼玉県さいたま市)前の路上で女子高生に下半身を露出したなどとして、公然わいせつの現行犯で、会社員の男(35=同市大宮区上小町)を逮捕した。 県警によると、男は容疑を認め「オシッコをかけようと思った」と、とんでもない供述をしているという。 逮捕容疑は1月17日午後9時40分頃、同市大宮区桜木町の大宮駅西口ペディストリアンデッキで、近くを通りかかった私立高校3年の女子生徒に、ズボンのファスナーから下半身を露出し、わいせつな行為をしようとしたなどとしている。 現場周辺では昨年1月頃から、男が下半身を露出し、女性にオシッコをかける事件が複数発生しており、捜査員が警戒にあたっていた。それにしても、男の犯行は狂気の沙汰というしかない。路上で女性に開チンするだけでも、十分問題なのに、イチモツを見せた上に、オシッコをひっかけるとは尋常な神経でできることではない。 被害に遭った女性の精神的な被害は想像を絶するものがある。一日も早く、ショックから立ち直ってほしいものである。 こういった犯罪は再犯のケースも多い。男は、これを機に十分反省して、同じようなことをしないように願うばかりである。(蔵元英二)
-
社会 2013年01月30日 11時00分
ユニバーサルがEMI買収で業界激震 コロコロ変わるトップ人事に現場困惑
レコード会社ほど社員が居づらい職種はないとみていい。トップがコロコロと代わるためで、現場はどの派閥についていいのか迷うのである。 昨年暮れ、わが国のレコード業界で最大級の買収合併劇がおこなわれ、その余震が続いている。 KARAなどを抱えるユニバーサルミュージックが、松任谷由美らがいるEMIミュージック・ジャパンを買収したのだ。ユニバーサルの親会社は仏・ヴィヴェンディ傘下で、世界77カ国にレコード会社を置くユニバーサルミュージック。同社が英EMIのCD・レコード部門を買収したため、日本でも今回の措置となった。 買収されたEMIは、ビートルズの日本出版権も持つ英名門レコード会社の日本法人。 最近はヒットがなく経営不振に陥っていたが、それでも社員数250名、年商250億円の規模を誇る業界では老舗のトップ企業である。 「松任谷由美の他、宇多田ヒカルらと契約し、昨年はユーミンがベストアルバムを出すなど営業的には活気づいていた矢先でした」(音楽業界関係者) かたやユニバーサルはいまもっとも元気のいい会社といわれ、KARAのほか、少女時代らK-POP旋風でひと儲けした。福山雅治らも所属し直近の決算では年商300億円、社員数400名。 今回の買収劇でEMIの社員が困っているのは、EMIのトップがユニバーサル幹部へ格下げ状態で異動したこと。 「1月半ばに正式に合併するが、昨年6月にEMI代表取締役会長に就任したばかりの行方均氏がユニバーサルの副社長になった。EMI社長には小池一彦ユニバーサル社長が兼務という形式で就任する。EMIは最近トップが変わりすぎて現場は困惑しています」(前出・音楽業界関係者) 買収されたEMI社員が恐れているのは、次に続く大幅なリストラであろう。 EMI社員に対し同情の声は少なくないが、今後別のレコード会社でも同じようなことが起きるに違いない。(編集長・黒川誠一)
-
-
社会 2013年01月30日 11時00分
トップ返り咲きも不安なトヨタ
トヨタ自動車が、2012年の世界販売で2年ぶりに首位に返り咲いた。国内では前年の震災の落ち込みから大きく盛り返し、北米や東南アジアなどでも販売を伸ばしたことから、過去最高の970万台(ダイハツ、日野自動車を含む)を達成、900万台強だった米GM、独VW(フォルクスワーゲン)を一気に抜き去った。 この勢いで、'13年のトヨタは、自動車メーカーで初めて世界生産台数「1000万台」の快挙を視野に入れそうだ。 「尖閣問題の逆風で中国での販売が急ブレーキとなり、一時は『トヨタ、中国から撤退か』の観測さえ飛んだ。そんな地獄のどん底を乗り越えてのトップ奪回だけに、御曹司(豊田章男社長)は感慨ひとしおでしょう」(トヨタ自動車OB) しかし“好事魔多し”が世の習い。トヨタは'08年にGMを蹴落としてトップの座に躍り出た翌'09年に章男社長が就任した直後から、米国で空前のリコール騒動が勃発。'10年1月には米下院の公聴会で矢面に立たされた揚げ句、米国トヨタ関係者の前で涙ぐむ場面さえあった。トヨタが再びGMから世界一の座を奪取した今、その悪夢が再び直撃しないとも限らない。 「世界の自動車王国を自負する米国民にとって、日本企業がトップの座に君臨し続けるのは屈辱でしかありません。あのリコール騒動も、そんな屈折した米国民の心情から捉えるとわかりやすい。そして米国だけでなく、中国では欧米勢と韓国、中国がタッグを組んで日本車の排除を画策している。特に欧州勢はEU諸国の景気が失速していることもあって『中国命』の度合いが強い。目障りな日本車、とりわけ“世界一”となったトヨタは標的になりやすいのです」(業界関係者) 世界トップを奪回したトヨタの試練はまだ続く?
-
社会 2013年01月29日 11時45分
女子高生によるマッサージ店を一斉摘発
女子高生を雇用したビジネスが、雨後の竹の子のごとく、あの手この手で出てくる。警視庁では昨年2月に「女子高生見学クラブ」と称される業種の多くの店舗を摘発したが、その後、急激に増えたのが「JK(女子高生)リフレ」と称される業種。そこに、ついに警視庁が捜査のメスを入れた。 警視庁少年育成課は1月27日、18歳未満の女子高生らに個室マッサージをさせたとして、労働基準法違反(危険有害業務への就業)容疑で、東京・秋葉原や池袋などの通称「JKリフレ」のマッサージ店計17店舗を一斉に捜索した。同種店舗の摘発は全国で初めてで、同課は経営者らを同法違反容疑で立件する方針。 「JKリフレ」は現役の女子高生が、個室で肩や足をマッサージしたり、添い寝をしたりするサービスを行う業種。語源はリフレクソロジー(足裏マッサージ)から来ている。基本料金は30分3000円程度。オプションでひざ枕やハグ(抱きしめる)、さらには「お散歩」と称して、外でお茶を飲んだり、食事やカラオケに行くなどの「店外デート」を楽しめる店舗もあった。 捜索されたのは秋葉原8店、池袋4店、新宿3店、渋谷と吉祥寺が各1店。警視庁は「JKリフレ」で働いていた100人以上の女性を保護したが、18歳未満は76人もいたという。他に18〜22歳の女性39人もいた。 同課によると、同種の店舗はここ1年で急増。現在は都内に70〜80店あるといい、店の経営者らから事情聴取し、実態を解明する。 表向きは性的サービスがないため風俗営業法の規制外とされるが、同課は労働基準法が18歳未満に禁じる「有害業務」にあたるとみて家宅捜索に踏み切った。 保護された少女らは「友達に『面白くて楽なバイトがある』と誘われた」「気持ち悪かったが、楽に稼げるので我慢していた」などと話しているという。女性従業員の給料は時給ではなく、料金の半分を店と折半する完全歩合制のケースが多かったようだ。 摘発された17店のうち、13店の経営者らは違法性を認めたが、4店は「悪いことはしていない」「(オプションは)子どもが勝手にやっている」などと容疑を否認している。(蔵元英二)
-
-
社会 2013年01月29日 11時00分
60秒ルール、宅配、メニュー廃止 現場が疲弊するマクドナルドの“迷走”
外食産業の「勝ち組」として君臨した日本マクドナルドが、今や苦境に立たされている。先に発表した昨年12月の売上高は、既存店ベースで前年比8.6%減と、9カ月連続で前年を下回った。通期の数字は未公表だが、1〜9月期が前年同期比2.2%減、10、11月も前年割れだったため、年間での減収はほぼ確定。2004年の就任以来、8年連続で年間の既存店売上高を伸ばしてきた原田泳幸社長(CEO会長兼務)の“原田マジック”が、ついに崩れた格好である。 都内繁華街にある店舗のマネジャーに聞いた。 「原田社長は売り上げ増に向けて檄を飛ばすが、現場は疲弊しきっている。目先を変えようと宅配サービスの強化に着手したばかりか、去年10月には客が注文する時間の短縮を狙ってレジカウンターのメニューを廃止する奇策に打って出た。行列の縮小、回転率のアップなど理由はいくらでも並べられるが、客の目には上から目線というか、高い商品を買わせようとの魂胆としか映っていない」 しかし、そんな現場の冷めた声に耳を貸すほど謙虚な原田社長ではなかったようだ。同社は1月4日から31日までの間、11時〜14時の限定で客が注文して会計を済ませてから60秒以内に商品を届けられない場合、ハンバーガーの無料券を配布している。この発想はレジカウンターからメニューを撤去したのと同じで、顧客への気配りよりも時間短縮=回転率の上昇を狙った商魂しか見えてこない。 「マクドナルドからヘッドハンティングされたとき、原田氏は米アップル社の副社長を務めていました。人間味のある考えとは対極的なコンピューター一筋の人間ですから、顧客の食生活や嗜好の変化を読み違えたとすれば、軌道修正するのに相当苦労するのでは…」(経済記者) ハードなマニュアル術しか透けてこない戦略は、とんだ“マック”違いといえるかもしれない。
-
社会 2013年01月29日 11時00分
電通が100人のリストラ募集の裏事情 アベノミクス上昇機運に冷水の危険度
年明け早々、電通にリストラ旋風が吹き荒れている。 いきなり早期退職募集が発表されたのだ。 同社では6年ぶりのことで、募集人数は100人(社員数は電通単独で7500名)。1月7日から31日まで募り、退職日は3月31日としている。 対象者には通常の退職金に加算退職金を上乗せして支給する他、再就職支援サービスを提供するという。 電通は「決してリストラではなく、転職を希望する社員を支援するのが目的」と説明。たしかに'13年3月期中間決算('12年4〜9月)では、ロンドン五輪景気に沸いて業績は悪くはなかった。売上高は9210億円、経常利益が197億円、純利益も93億円と増収増益である。 これではリストラをやる理由が見えない。 広告業界ビッグ3では2010年にアサツーデイ・ケー(ADK)が早期退職者100人を募集したところ、定員を上まわる128人が応募した。博報堂DYHDは、早期退職者募集をおこなっていない。 「業界の頂点に立つ電通がリストラに踏み切ったことで、景気が好転するという見方が怪しくなってきた。たしかに下期のテレビCMは前期比15〜20%ダウンして景気はいいとはいえない」(広告業界関係者) さらに、電通の一連の動きは海外の広告関連企業を次々に買収するから、との指摘も少なくない。昨年暮れには、米国の独立系PR会社『ミッチェル・コミュニケーション・グループ』を買収した。 その前にも電通は大きな買い物をしている。昨夏、英広告代理店イージス社を邦貨にして4000億円で買収することを決めている。このときは業績を心配してか、電通の株式が2000円割れ直前まで下落した。こうした積極的な海外進出志向が背景にあるともいわれている。 電通のリストラは、アベノミクスで上昇気流に乗っている株式市場に冷や水を浴びせたとの見方も多く、広告業界は予断を許さない状況が続く。
-
社会 2013年01月29日 11時00分
内憂外患 三越伊勢丹離婚寸前!? アパレルとの軋轢、社員相互不信、JRへの反発…(2)
不吉な兆しがある。JR大阪三越伊勢丹は一昨年5月、JR大阪駅構内に鳴り物入りでオープンした。ところが開業初年度となった昨年3月期の売上高は目標の550億円に遠く及ばない310億円にとどまった。今年の3月期は340億円の目標を掲げているが「下手すると前年を下回りそう。既に撤退観測さえ出ている」(ライバル筋)のが実情だ。 「これに危機感を募らせたのが、運営会社の株式の6割を保有するJR西日本です。売り場を縮小し、隣接するJR西のファッションビル『ルクア』のテナントを誘致して集客力を高めようとしているのですが、4割を出資する三越伊勢丹は『余計なお世話だ』の態度を崩さない。餅は餅屋のプライドがそうさせるのでしょうが、JR西からは『三越伊勢丹とビジネスパートナーを組んだのが間違いだったのではないか』といった不信感さえ聞こえてきます」(業界関係者) そうなるのも当然か−−。当初は「三越大阪店」を運営するなど土地勘のある三越主導で出店する計画だったが、途中から伊勢丹が前面に出た結果「独自のファッション性をアピールしたものの、地域ニーズと商品戦略に大きなズレが生じた」(前出・ライバル筋)。これぞJR大阪三越伊勢丹が業績低迷のアリ地獄に陥った最大の原因とされる。 三越伊勢丹HDを巡る怪しい雲行きの駄目押しは、三越と伊勢丹の合併以来、絶えず“救済された側”として人事や待遇面で冷遇されてきた三越側に「伊勢丹、恐れるに足らず」の気概が台頭していることだ。 同社は昨年11月、JR大阪三越伊勢丹の大不振を理由に今年3月期の業績見通しを大幅に下方修正した。しかし、実質的に蚊帳の外に置かれていた三越系の目には「伊勢丹、とりわけ大西社長の責任は大きい」と映る。まして昨年夏のセール不振は大西社長が持論にこだわり過ぎたことが最大の原因だ。これで名古屋、大阪の造反を招いた冬セールが“期待通り”の惨敗に終われば「三越勢は大西社長の引きずり降ろしに走るのではないか」と、同社ウオッチャーは指摘する。 「各社とも業績は厳しいが、そんな中で新宿の伊勢丹本店は増収の見通し。これを逆手にとって大西社長の応援団は『経営者としては立派』と言うでしょうが、新宿はもともと優良店舗だった。それよりも大阪を舞台にJR西との軋轢が長引けば、シビレを切らせた彼らが大西社長の追放を画策しないとも限らない。ただでさえ周囲に敵が多い彼のこと、どう転ぶか予断を許しませんよ」 内憂外患とは、よくぞ言ったもの。大阪や東京では阪急、高島屋、松坂屋などの包囲網が進んでいる。大西社長にとって、今年は本当の正念場になりそうだ。
-
社会 2013年01月28日 11時45分
下着メーカー社員装い女子中学生の胸をお触り
残念ながら、わいせつ事件は次から次へと起きている。犯罪を起こす側も、あの手この手で知恵を絞っているようだ。 昨年9月、福岡の銀行副部長が報道関係者を装って、取材の撮影と偽って、ビルの屋上に女子大学生を誘い出し、女性に後ろ向きでポーズを取らせ、背後から複数回下半身を押し付けるなどのわいせつな行為をしたとして、逮捕された事件があった。今度は下着メーカー社員を装ったわいせつ男が出現した。 警視庁捜査1課は1月16日、女子中学生の胸を触るなどしたとして、準強制わいせつ容疑で、住所不詳、不動産関連会社の社員・前沢邦彦容疑者(23)を逮捕した。同課によると、「間違いありません」と容疑を認めている。 逮捕容疑は、昨年10月下旬の夕方、都内の路上で女子中学生に下着メーカーの社員を装って声をかけ、「ブラジャーをつくる生産部門にいる。アンケートに協力してほしい」などとウソをつき、それを信じた女子生徒を、空き家の敷地内に連れ込んで胸を触るなどしたとしている。 同課によると、現場周辺の防犯カメラの映像などから、前沢容疑者の関与が浮上した。 都内では、昨年4〜12月に世田谷区や目黒区などで、小中学生や高校生が声をかけられたり、胸を触られたりした被害が約10件あり、同課が関連を調べ、前沢容疑者に余罪がないかを追及している。 相手が大人の女性なら、引っかからないであろうケースでも、子どもならだまされてしまうこともあるだろう。このような事件はなくなってほしいものだ。(蔵元英二)
-
-
社会 2013年01月28日 11時00分
内憂外患 三越伊勢丹離婚寸前!? アパレルとの軋轢、社員相互不信、JRへの反発…(1)
全国の主要デパートには、今年も初売りの福袋を求める買い物客が大勢押し寄せた。このタイミングに合わせて冬のバーゲンセールに踏み切る店舗が相次いだのも、いつもの通りである。 ところが三越伊勢丹ホールディングスだけは、そんなライバル各社を尻目に、バーゲンの時期をほぼ半月遅れの1月18日にずれ込ませた。昨年2月に就任した大西洋社長は、かねてから「デパートをセールに頼らない体質に変え、価格への信頼を取り戻す」が持論。そこで昨年夏のバーゲンセールを通常よりも半月遅れの7月半ばに実施したが、予想に反して7月、8月とも減収だった。 「例年ならばデパートが一斉にセールになだれ込むのですが、大半のライバルは従来通りに実施したことから逆に客が混乱して商戦が盛り上がらず、業界全体で見ると散々だった。これに懲りた有力アパレルメーカーのオンワード樫山が、冬セールでは『初売りと同時開始』をぶち上げ、他のアパレルが追随したのですが、頑固な大西社長は持論にこだわり、再び後ろ倒しを決断した。お陰で商品を供給するアパレルからは『あの真夏の悪夢が再現するのでは』との悲鳴に近い声さえ漏れています」(経済記者) アパレル各社は昨年夏、予想外に在庫を抱え込んだ。最大手のオンワード樫山では、セール開始前に正価品の拡販を狙って機能性の高い夏物衣料を前年比5割増しで準備したが、結果は「大幅な見込み外れだった」(アパレル関係者)。他社も軒並み討ち死にで「9月に入っても夏物セールの売れ残り品が婦人服売り場に山積みになっていた」(同)などの悲惨な状況が随所で報告されたという。 「それぐらいだからアパレルには『もう三越伊勢丹に追随するのは御免被りたい』の気持ちが強い。今回の冬セールだって、渋々応じたのが実情。そんなアパレル側の本音を察知したのか、三越伊勢丹は今年から委託工場を通じた衣料品の自社生産を始める。これではセール後ろ倒しに消極的な我々と縁を切る布石としか映りません」(同) 三越伊勢丹は現在、衣料品の大半をアパレルメーカーからの供給に依存している。売れ残れば返品できるが、自社生産の場合は利益率が10ポイントほど改善するとはいえ、在庫リスクを抱える。それを承知で“脱アパレル”に舵を切るのは「セールの後ろ倒しに抵抗するアパレルへのけん制の意味がある」と三越伊勢丹ウオッチャーは指摘する。 だが、そんな大西社長に真っ向から挑戦状を突き付ける動きが相次いだ。名古屋三越とJR大阪三越伊勢丹が「冬セール、1月18日実施」の大方針に背き、1月2日から冬セールを断行したのである。 ライバルとの顧客争奪戦に勝ち抜くための抜け駆けといえば聞こえは良いが、要は大西社長に対し、腹心中の腹心が「殿、ご乱心」といさめた図式だ。これに大西社長がどう応じるか。その決断次第では、三越伊勢丹の“奥の院”が激震に見舞われないとも限らない。
-
社会
都知事選 ラストサンデーで石原氏を袋叩き
2007年04月02日 15時00分
-
社会
都知事選特集 占い師対決
2007年04月02日 15時00分
-
社会
谷隼人が都知事選候補者を応援
2007年04月02日 15時00分
-
社会
都知事候補 黒川氏がメイドさんと“合体”
2007年03月31日 15時00分
-
社会
都知事選 ドクター中松、夜の渋谷交差点で新発明「回転舞台」披露
2007年03月30日 15時00分
-
社会
都知事選 石原氏「厳戒歌舞伎町演説」で語った手柄話
2007年03月29日 15時00分
-
社会
石原陣営に焦りアリアリ!? 今朝の政見放送でまさかの慎太“老”ぶし炸裂!!
2007年03月28日 15時00分
-
社会
都知事選政見放送で仰天マニフェスト
2007年03月27日 15時00分
-
社会
都知事選「浅草雷門で時間差対決、石原VSドクター中松」
2007年03月26日 15時00分
-
社会
都知事選 浅野スニーカー街頭演説でセクシーポーズ
2007年03月24日 15時00分
-
社会
都知事選 石原氏満員電車でGO!
2007年03月23日 15時00分
-
社会
都知事選きょう告示、石原氏ら第一声
2007年03月22日 15時00分
-
社会
桜金造都知事選正式表明
2007年03月20日 15時00分
-
社会
都知事選 黒川氏が石原知事をホリエモン呼ばわり
2007年03月19日 15時00分
-
社会
ホリエモン実刑
2007年03月16日 15時00分
-
社会
丸山弁護士東京都知事選出馬へ
2007年03月09日 15時00分
-
社会
石原カジノ構想消滅!?浅野氏に“追い風”吹く
2007年03月07日 15時00分
-
社会
上層部スタッフが告発 NOVA 怪文書
2007年02月21日 15時00分