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【放送都市伝説】競馬レース中継中に幼児が競走馬にはねられた?

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画像はイメージです

 これは1983年1月30日に発生した放送事故である。

 この日、愛知県豊明市にある中京競馬場で、3歳の男の子がレース中のコースに入り込み、2番手につけていた競走馬にはねられるという事故があった。

 当時、この事故を報じた記事などによると、事故があったのは午前10時50分頃に行われた、第1回中京競馬4日目の第2レース。各馬がダートコースの第4コーナーを過ぎ、ゴールまであと300メートルというところで、3歳の男の子が突然、コース内に飛び出したのだという。

 「あ!危ない!」

 男の子の存在に気がついた競走馬の騎手は男の子を避けようとしたが間に合わず。哀れなことに男の子は前脚で跳ね飛ばされてしまった。

 「ぎゃ!」

 異変に気づいた後続馬はなんとか男の子を避けたのだが、男の子は跳ね飛ばされたショックでピクリとも動かない。

 このレースは当時、ラジオで放送されていたほか、約8,000人の観客が目撃しており、客席からも「あ!」と悲鳴が上がっていたという。

 男の子が競馬場に迷い込んだ原因は以下のものだった。

 中京競馬場には競馬場の内部に遊園地を併設しており、男の子の家族のうち、父親はレースを見るためにスタンドへ向かった。男の子は母親と姉と遊園地で遊ぶことになった。

 男の子と姉は遊園地の滑り台で遊んでおり、母親が弁当の準備のために目を離した瞬間、男の子が生け垣の隙間をくぐり抜け、レース場へ迷い込んでしまったのだという。

 なお、競走馬にはねられた男の子はすぐに競馬場内で応急手当を受け、近くにある大学病院に搬送された。幸いにも男の子は頭にかすり傷を負っただけで済み、命に別状はなかった。

 また、このレースでは各馬が止まることなくゴールになだれ込んだ。運営側はレースの成立を認めている。また男の子をひいてしまった騎手は「なんとかゴールしたが心の中では子どものことが心配だった。長年騎手をやっているがこんなことは初めてだった」と振り返っている。

 なお、この事故を受けて中京競馬場では遊園地の再整備が行われ、現在では誰もが安心して楽しめる競馬場、遊園地となっている。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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