この日の番組では、司会の羽鳥慎一アナウンサーがパネルを使い、1日に政府対策本部会議が開かれ、3府県6市に「まん延防止等重点措置」が初適用されたことを紹介した。その内容として、適用対象が市単位であること、期間が5月5日までの1か月であること、飲食店が午後8時までの時短営業となる措置などが行われることを報じた。
この「まん延防止等重点措置」初適用について、コメントを求められた玉川氏だったが、発言の大半が「まん防」という略語についての批判となった。まず、「危機感が大事なんですよ、うちの番組は『まん延防止』という略し方をしてますけど」と話し、「『まん防』という略語に危機感がない」とした前日の主張を繰り返した。そして、1日の参議院議員運営委員会で西村康稔経済再生担当大臣が「私自身は『まん防』は使わないようにしている。ふざけたような雰囲気もある」と発言したこと、2日の東京新聞朝刊では「『まん防』って緩すぎませんか」という特集記事があることなど、1日の番組での自らの発言を発端にして「まん防」という単語を使わない流れになっていることを、少し誇らしげに紹介していた。
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しかし、その後は厳しい表情で朝日新聞を批判した。「朝日新聞がいまだに『まん防』。朝日新聞だけ、全国紙でいまだに『まん防』と略している。緊張感ないのか」と語気を荒げて発言すると、羽鳥アナから発言の途中に「テレ朝の社員なんですから」とたしなめられる場面があった。玉川氏は「いや」と一瞬躊躇したようだったが、「関係会社であるけれど、関係ないと言えば関係ない」と断言し、最後には「緩いんじゃないの、朝日新聞」とカメラをにらみ啖呵を切ってみせた。
ネットでは「朝日批判、大丈夫か」「連日言うなんてよほどのこと」など発言を心配する声とともに、「『まん防』という略語をやめさせたのは玉川さんの功績」「玉川さんは、立場を気にせず言う時は言う」など、称賛する声も目立った。
大切なのは略語ではなく措置の内容、という意見もある。しかし、国民一人ひとりの危機感がなければ感染を抑えることができないのも確かだろう。略語から受けるイメージが危機感を削ぐのなら、マスコミ自ら呼称を変えていくことも大切かも知れない。