新日本
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スポーツ 2009年08月18日 15時00分
新日本プロレス 9・27神戸大会 真壁VS中邑で王座決定戦
新日本プロレスのG1クライマックスを初めて制した真壁刀義が17日、都内の同事務所で会見に臨んだ。IWGPヘビー級王者・棚橋弘至のタイトル返上により、9・27神戸大会で中邑真輔と王者決定戦に臨むことが決定。新政権樹立に向けてIWGP王座初戴冠を誓った。 プロレスリング・ノア杉浦貴との準決勝と中邑との頂上決戦を制し苦節13年でG1初制覇を成し遂げた真壁。激闘から一夜明けたこの日も連戦の疲れをみせることなく「優勝賞金1000万でこれからキャバクラとか風俗とか、豪遊しまくってピンクな夢を全部叶えるぜ」と意気揚々で「俺には休みはない。G1、その次はIWGPだ」とその視線は王座初戴冠に向いている。 9・27神戸大会ではIWGPヘビー級王者・棚橋弘至に挑戦する予定だったが、チャンピオンの王座返上で中邑真輔と王者決定戦に臨むことが決定。またしてもG1決勝で破った中邑とのリマッチにも自信満々で「間違いなく俺が取ってやる。結果は一緒。俺が獲ったら新日本はもっと盛り上がるぜ」とIWGP初戴冠を高らかに宣言。「俺がチャンピオンになったらバンバン女性ファンも来るんじゃねーか」とうそぶいていた。
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スポーツ 2009年08月17日 15時00分
G1クライマックス2009決勝戦 真壁が奇跡の大逆転!中邑KO
新日本プロレスの“暴走コング”真壁刀義が『真夏の祭典』初の栄冠に輝いた。16日に東京・両国国技館で「G1クライマックス2009決勝戦」が行われ、真壁は苦節13年でようやく頂点へ。暴走コングがこれまで決して語ろうとしなかった挫折と苦悩を激白した。 G1の女神は新日きっての苦労人に微笑んだ。連敗スタートから脅威の逆襲劇で予選リーグを突破し、準決勝では杉浦貴に血だるまにされながらも、なんとか2年連続で決勝進出した真壁。新必殺技ボマイェを武器に予選から無傷の7連勝で勝ち上がってきた難敵・中邑真輔との頂上決戦に臨んだ。 因縁の相手だった。2005年のG1では中邑戦でアキレス腱を切って途中欠場。その後は長期欠場を余儀なくされ「あー、これでG1も終わり、選手生命も終わりだと思った」が、そこから這い上がってこの日の決勝の舞台にたどりついた。 だからこそ自信に満ち溢れていた。ゴング前には「ナカムラさんよ、俺は本間を外すぜ」と盟友の本間をセコンドから退席させたほか、代名詞のチェーンも本部席に預け、実力勝負を提案。その心意気に大「マカベ」コールの後押し。一昨年のベスト4や昨年の準優勝は、チェーン巻きラリアートを使って結果を残してきたが、今年はラフファイトを捨て、クリーンファイトで正々堂々闘った。 のっけから中邑のえげつない蹴りをテンプルに食らい、赤鬼のように額が鮮血で染まったが、何度となくゾンビのように立ち上がった。思えば今大会すべて勝った試合は血だるまにされてから。「断崖絶壁、追い込まれるほど燃える」というように、15分以上もサンドバック状態になりながら、終盤に防戦一方の展開を一気にひっくり返した。 中邑の飛びつき腕十字、執ような蹴りで右腕が悲鳴をあげたが、その右腕を鼓舞してラリアートで反撃。たちまち形勢逆転するとスパイダージャーマンからキングコングニー2連発の必殺フルコースで難敵を沈め、真夏の最強戦士の勝ち名乗りを上げた。 G1初制覇により、9・27神戸大会ではIWGPヘビー級王者・棚橋弘至への挑戦権ももぎ取ったが、その一方で狙われる存在にもなった。試合後にはバックステージでZERO1の夏男こと「火祭り」王者の崔領二から“夏男決定戦”を要求され、すぐさま「いつでもやってやる」と呼応した。 デビュー13年目のレスラー人生を物語るかのようなG1だった。開幕2連敗から大どんでん返しで栄冠をつかみとった。新日プロに入って初めて最強の称号を得た暴走コングは柄にもなく感慨にふけった。 「俺は入門したとき、高田延彦からベルト獲ってヒーローだった橋本真也に憧れたよ。武藤でも、蝶野でもねぇ、橋本なんだよ。アノ人に食らわされたこともあるけど、早くあの位置に行きてぇと思ってやってきた。まあ俺が付き人やってたアノ人(佐々木健介)も一緒。でも次IWGP獲ったら並ぶ。いまの俺の夢は先人たちを追い抜くことだ」 36歳の遅咲きだが、なかなか芽が出なくとも決して腐らず、歯を食いしばって突っ走ってきた13年が、この夏ようやく実った。「俺は去年、一昨年とG1であと一歩のところまで行って、ナイガイ賞も2年連続でかっさらった逸材だ。俺の時代はすぐそこだったんだから、今年はそれが結果として優勝になったまでだ」と暴走コングは胸を張った。 チャンピオンにはホロ苦い夏となった。予選リーグ最終戦では憎きZERO1田中将斗を下し、準決勝に駒を進めたIWGPヘビー級王者の棚橋弘至。 この日は永遠のライバル中邑から危険度MAXの雪崩式ランドスライド、ボマイェを食らって立ち上がれなかった。試合後は「一番負けたくない相手に負けちまった。この悔しさは絶対忘れねぇ」とポツリ。 ただ、激戦の代償は大きく、右目眼窩(がんか)底骨折を負ったことから、きょう17日に精密な検査を受けることになった。9・27神戸大会の次期防衛戦はおろか、戦線離脱や最悪の場合は王座返上も想定される事態。チャンピオンに暗雲が垂れ込めた。 ノアの杉浦が、初参戦ながらベスト4入りを果たし、内外タイムス賞に輝いた。予選リーグ最終戦では、同点で並んだディフェンディング王者・後藤洋央紀を超危険な雪崩式の五輪予選スラムで破ったが、この日の準決勝では真壁に悪戦苦闘。最後はキングコングニーを被弾して無念の3カウントを献上した。 納得のいかない結末に「何の賞かと思ったらナイガイって、まるで俺が風俗好きみてーじゃねーか。テメェ俺に恥かかせやがったな、オラァ! ナイガイ賞なんて金になんねぇ。1000万ねーのか」などと八つ当たり。
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スポーツ 2009年08月15日 15時00分
折原昌夫率いるメビウス インディー界の本流に
日本インディー界に新たな流れが生まれそうだ。本紙社葬にも乱入した“元祖トンパチ”折原昌夫率いるメビウスを中心に、金村キンタローや東京愚連隊などひと癖もふた癖もあるメンバーが集結。他のインディー団体とは異なるドロ臭いプロレスを展開し、ジワジワとファンの支持を獲得し始めているが、果たしてインディー界の本流となれるのか。 電流爆破デスマッチなど過激なファイトをウリにした大仁田厚のFMWが人気を博した1990年ごろから、日本のプロレス界に変化が訪れた。それは団体数の急激な増加だ。新日本プロ、全日本プロ、ノアの3大メジャー団体の流れをくまない新興団体は「インディー」と呼ばれ、今では日本全国にいくつの団体が存在するのか、把握できないぐらいまで増加しているのが現状だ。 この多団体化、細分化が日本マット界の人気凋落の一因であるとする声もいまだ根強いが、各団体ともそんな批判の声を吹き飛ばすべく、独自の闘いを繰り広げ、根強い人気を誇っている。 新木場1stRINGでの「毎日ビアガーデンプロレス」から初の両国国技館進出まで、振り幅の大きな活動を続けている高木三四郎率いるDDT、蛍光灯デスマッチなど過激路線で熱狂的なファンを獲得する大日本プロレス、ローカルインディーの先駆けとして東北で圧倒的な人気を誇るみちのくプロレスなど。苦しい現状のなかでも、各団体が頭を捻り、想像を超えるようなアイデアと闘いでファンをインディープロレスにひきつけている。 そんなインディー界に新たなムーブメントを起こしつつあるのが折原率いるメビウスだ。折原は全日本プロレス、WARなどを経て97年にメビウスを立ち上げた。しかし、旗揚げ直後にマット界から失踪。のちにドメスティック・バイオレンス症候群であったことを明かしたものの、一時は引退状態に追い込まれた。 そんな折原だが、持ち前のバイタリティーで05年にリング復帰。フリーとしてリアルジャパンなどでプロレスを続け、08年3月に新生メビウスを再始動させた。 当初、メビウスは、メビウス本隊と敵対勢力のジョリー・ロジャー・メビウスとの抗争など非常にコアな世界を描いていた。しかし、折原を慕い、金村やNOSAWA論外、MAZADAら東京愚連隊もレギュラー参戦するようになる。 昨年1月にセクハラ騒動を起こして謹慎処分を受けた金村を筆頭に、強烈なメンバーが揃うのも、WAR時代、師匠の天龍源一郎から厳しいプロレスを叩き込まれた折原がトップにいるから。例えば、金村が他のレスラーから厳しいことを言われれば、「フザけんな!」となり、すぐ別のリングに戦場を移すだろうが、折原に言われれば「オリさんがそう言うなら…」と素直に言うことを聞くから不思議なものだ。 さらにウルティモ・ドラゴンやザ・グレート・サスケらインディー界の大物もスポット参戦、時には現三冠ヘビー級チャンピオンの高山善廣も大暴れする。いつの間にかメビウスはインディー界の本流になりつつあるのだ。 現在、メビウスのリングでは金村らヒール軍、東京愚連隊がそれぞれ折原の首を虎視眈々(こしたんたん)と狙っている状態。そこに前述のジョリー・ロジャー・メビウスなどメビウス独自のユニットが絡んで、実に見応えがあるプロレスが繰り広げられている。 メンバー的にもインディー界名うてのレスラーたちがこぞって参戦しており、IGFのアントニオ猪木ではないが、“一寸先はハプニング”を地でいく団体となっている。 今年6月に東京・ディファ有明で行われた本紙社葬に、なぜか折原が乱入し大暴れしたことがそれを象徴していると言っていい。 そんなメビウスの闘いの軸となるのはふたつのタイトルだ。 ひとつは「エイペックス・オブ・トライアングル」という6人タッグのベルト。このタイトルの特徴は金・銀・銅とベルトの格付けがつけられており、金ベルトを持つリーダーの主張次第では試合形式を変更できる点。その時の流れやファンのニーズによって、シングル王座にもなるし、タッグタイトルにもできるという、まさにインディーらしい柔軟なベルトなのだ。 もうひとつは、マスクマンの頂点を決める「エル・メホール・デ・マスカラード」。このタイトル保持者には、折原が私財をはたいて購入した黄金のマスクと王者のマントが与えられるという、他団体にはないシステムが導入されている。インディー団体の“うさんくささ”が好きなファンにはたまらないタイトルとなっている。 他のインディー団体にはない独自色を打ち出している折原や金村らトンパチ連合の面々。今後、どういう形でインディー界を引っかき回してくれるのか。メジャー団体にはない、独立精神で日本マット界をアツくさせてくれることだけは、間違いないだろう。(折原(=写真上)は「別に、最初からそういう大きなものを目指して動いてたわけじゃない。結果的にみんなが集まってきて、ファンの人からも期待されるようになった。それなら、『じゃあやってやるか!』となる。もっと大きなものを目指したいね」と語る。)
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スポーツ 2009年08月15日 15時00分
全日本プロレス 船木 30日復帰戦は“裁判”だ
全日本プロレス8・30両国国技館大会で20年ぶりにプロレス復帰する船木誠勝が14日、横浜市内の同道場で練習を公開。同大会で発射を予告している若手時代からの“宝刀”ドロップキックを披露した。復帰戦に向けて着々と準備を整える船木には、20年ぶりの復帰に懸ける特別な思いがあった。 30日の両国大会でデビュー25周年の武藤敬司と組み、新日本プロレスの蝶野正洋、パンクラスMISSIONの鈴木みのると対戦する船木。この日は、道場の若手レスラーと合同練習形式で汗を流した。 練習は7月から参加しており、閉め切った道場は40度を超える暑さ。20年ぶりの体験に「スクワットや基礎体力(練習は)はきついですね。初日は失神しそうになりましたよ。筋肉痛が3週間ぐらい抜けなかった」と語るほど、過酷さを極める。 それでも持ち前のプロレスセンスの良さ、ヤングライオン時代に幾度となく繰り返したであろう記憶を蘇らせ、ボディースラム、ショルダータックル、受け身など基本動作の感覚を取り戻していった。 最後に行われた真田聖也との“シングルマッチ”では、スリーパーや腕ひしぎ逆十字などの総合格闘技の技に加え、両国大会での発射を予告している打点の高いドロップキックを試し斬り。 ヤングライオン時代から使用してきたフィニッシュムーブに「いきなりやっても意味がないんで。試合でいろんな技を相手にぶつけて、最後に出す。一番力を持ってフィニッシュにつながる技だと思ってるので、その辺は温存したい」と手ごたえを口にした。 20年ぶりのプロレス復帰に向けてブランクを感じさせない動きを披露した船木だが、この一戦はただの同期揃い踏みや“盟友”鈴木みのるとの15年ぶりの対戦というテーマだけではない。 船木は復帰戦を「お客さんに自分自身を査定してもらう、裁判みたいなもの。30日、会場に来てくれたファンの反応を見てですね」と設定している。それだけにこの一戦が、今後を左右する重要なターニングポイントになることは間違いない。 1試合限りの限定的な復帰なのか、それともプロレスに専念するのか。はたまた両刀使いになるか。いずれにせよ判決は30日に両国で下される。
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スポーツ 2009年08月15日 15時00分
新日本プロレス 真壁吠えた! “自慰1”俺のモン
いよいよあす16日に真夏の最強戦士が決まる新日本プロレス「G1クライマックス2009」(東京・両国国技館)で“暴走コング”真壁刀義が崖っぷちの闘いを繰り広げている。14日には2年連続の決勝進出に向けて「“自慰1”は俺のもん」と怪気炎をあげた。 Aブロック勝ち点5の真壁は、きょう15日に同所で行われる公式リーグ最終戦の矢野通戦でベスト4入りを狙う。予選突破に首の皮一枚を残している状況だが、真夏の祭典も佳境に入って現在2連勝中とすこぶる調子は良く「よく聞け、いまの俺はのりピーもビックリするほどノリノリだ、コノヤロー!」と、微妙な冗談が出るほど勢いづいている。 今大会は過酷な予選を強いられてきた。開幕2連敗でスタートダッシュに失敗。3戦目もIWGPヘビー級王者の棚橋弘至が相手で苦戦必至だったが、チャンピオンと真っ向勝負で30分ドローに持ち込んだことから息を吹き返し、ようやく暴走コング本来の調子を取り戻した。 一昨年はベスト4、昨年は準優勝と結果を残し「今年はテッペンしかない」とG1初優勝に照準を定めてきたが、崖っぷちに立たされているいまなおその思いに揺るぎはない。 「確かに良いスタートは切れなかったが、もうそんなこと忘れちまったよ。断崖絶壁、ここからが真壁刀義の真骨頂。俺のG1はここからがクライマックスだ」 昨年のリベンジを果たすべく、苦境からのG1初制覇に息巻く暴走コング。「G1の目標は人それぞれ。連覇を目指すヤツ、ひたすら復讐に燃えるヤツ…。つまりそれぞれが自分の欲求のために闘う、オナニーみてーな大会だ。いわばその自慰ナンバー1決定戦で今年、テッペンに立つのは俺。自慰1は俺のもんなんだよ」と鼻息は荒い。
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スポーツ 2009年08月15日 15時00分
ドラディション 藤波 昭和プロレス伝道師に
藤波辰爾が昭和プロレスの伝道師になる! 藤波が主宰するドラディションは9月6日に大阪大会を開き、その後は13日の札幌を皮切りに、4大会の北海道巡業を行う。 見せつけるべきは、昭和プロレスだ。前回の7・28新宿では、藤波は長州力、初代タイガーマスクとトリオを結成し、藤原喜明、グラン浜田、ヒロ斉藤と対戦。個々の存在感と安定感は抜群で、会場は大歓声に包まれた。 藤波は「今後も昭和のにおいがするものを出していきたい。若い頃は元気のいいところを出せたけど、いまは違ったアプローチで見せられるからね。実際、レジェンド路線への需要はあるし、特に地方からの要望が多い。金曜ゴールデンタイムの、いい時期のいい思い出が残っているんだと思う」とレジェンド路線を継続しながら、全国に昭和プロレスの良さを伝えていく考えだ。 ただし、必要以上に自分たち世代が目立つのではなく、若い選手たちとの共存共栄が団体の理想系だ。テーマはズバリ、温故知新。ドラディションには大日本プロレスの関本大介をはじめ、他団体の若手選手たちが参戦しており、藤波は「自分たちの試合を見て、若い選手が何かをつかんで育ってほしい」という。 また、折りを見て、レジェンド軍と若手選手の対決を組んでいく予定で、藤波は「新日本プロレスがいくつかに分裂して、いい形で世代交代ができず、プロレス界が崩れてしまった。長州や僕が育ったのは、猪木さんとの世代交代ができたから。今はいい世代交代ができてない」というひずみをドラディションのリングで少しずつ埋めていきたい意向だ。 新宿大会で長州が「時間がない」と藤波との一騎打ちを希望したことについては「唐突にやっても意味がない。徐々に熱を高めていきたい」と発言。機が熟して藤波VS長州が行われる時、それは最後の“名勝負数え唄”になるかもしれない。
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スポーツ 2009年08月14日 15時00分
新日本プロレス TAJIRI暴走 新日社長もKO
新日本プロレスのIWGPヘビー級王者・棚橋弘至が、まさかの予選敗退の危機だ。13日の「G1クライマックス2009」(16日、東京・両国国技館で決勝)愛知県体育館大会では、怨敵TAJIRIにまたも襲撃されて不覚の敗北。さらには、同社・菅林直樹社長までもが毒霧で奇襲される大失態に、セルリアンブルーのマットが威厳を失いかけている。 「ツイてない。やっぱりツイてるのは、霊なのか…」。またも棚橋が不運に見舞われた。 7・21札幌大会の防衛戦後にリング上で毒霧で奇襲したTAJIRIにG1出頭を命じた棚橋。真夏の祭典で制裁すべく、わざわざチャンピオン権限を行使してまで、因縁の相手をG1の舞台に引きずり込んだはずが、散々な結末となった。 序盤から妙なムードが漂っていた。棚橋は場外戦で額から流血させられる苦しい展開。それでもスリングブレイドで反撃ののろしを上げ、ドラゴンスクリューからテキサスクローバーで追い込み、伝家の宝刀ハイフライフロー。だが、2発目を撃墜されてしまうと、一気に形勢逆転を許す。最後はローリングクレイドルで気を失ったところに毒霧を食らって、万事休す。試合後はヤングライオンにおぶられてノーコメントのまま会場を後にした。 そればかりではなかった。試合後はリング上で「きょうはボクが締めます。名古屋のみなさん、愛してマース!」と棚橋の決めゼリフを奪ったマイクアピールで締めたTAJIRIに、菅林直樹社長が退場を促すも、逆に毒霧を噴射されてKOされる始末。新日側が組んだG1での遺恨清算マッチは想定外の大失態で幕を閉じた。 IWGP奪取後は不運の連続の棚橋だが、思えばG1に入ってからもツイてない。この夏はG1開幕戦で大森隆男に不覚をとったが「実はあの日は行きの新幹線で広島で降りるはずが、新山口まで寝過ごしちゃって嫌な予感がした」というように、ここのところ悪いムードを引きずっている。 「ワキ腹が痛いのが治らない。まあ考えてみれば俺のワキが甘いってことなんでしょう」と棚橋。憎きTAJIRIに無念の3カウントを喫し、現IWGPヘビー級王者が予選リーグ突破も怪しい雲行きとなった。◎中邑 5連勝ベスト4進出 中邑真輔が一番乗りでベスト4進出を決めた。魔の食べ物「アイス」を口にしないことで、好調をキープしているBブロックの中邑は、第三世代の永田裕志と壮絶な“蹴撃戦”。強烈な永田のハイキックを食らって悶絶しかけたが、最後は新必殺技ボマイェで逆転勝ち。なんとか無傷の5連勝を決め、「ひとり見つけた。欲していた形のないストロングスタイルを…。永田裕志さすがだよ」とたたえていた。◎後藤 飯塚から反則勝ち なんとか首の皮一枚を残した。開幕2連敗からの厳しい予選リーグ戦を強いられているAブロックの真壁刀義とBブロックの後藤洋央紀が、それぞれ準決勝進出に望みを繋ぐ1勝。開幕から勢いに乗るZERO1の田中将斗を迎え撃った真壁は、必殺キングコングニードロップで息の根を止めて勝ち点を5に伸ばし「いつも断崖絶壁、ここからが俺の真骨頂だ」と巻き返しを誓った。 一方の後藤はここまで反則オンパレードの飯塚高史と激突。この日も凶器アイアンフィンガーフロムヘルを使ってきた飯塚に、消化不良の反則勝ち。あす15日に東京・両国国技館で行われる予選リーグ最終戦に望みを残す結果となった。◎天山 涙の予選連敗 夏男が無残に散った。真夏の祭典3度の優勝を誇るBブロック天山広吉は、中西学との第三世代対決に最後の望みをかけたが、ケガの影響から本来の力を発揮できずに予選敗退が決まった。 痛む首と右肩を鼓舞しながら闘い、前半戦こそモンゴリアンチョップと頭突きなど根性をみせたが、ジャーマンで首からマットに叩きつけられて悶絶。ダメ押しのヘラクレスカッターでマットに突き落とされ、夏の終わりを告げる3カウントを献上した。 試合後は天敵の飯塚が乱入してきて、リング上で公開リンチされる始末。担架に運ばれ、無言のまま会場を後にした。 また、新日最強外国人の夏も終わった。Aブロックでもジャイアント・バーナードが矢野通にまさかの敗戦。今年は開幕から連敗でスタートダッシュに失敗した“イレズミ獣”の夏は、勝ち点5で公式戦全日程を終えて予選敗退が決まった。
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スポーツ 2009年08月13日 15時00分
戦極 “傷牛”最後の抵抗
満身創痍で新日本プロレス「G1クライマックス」(16日、東京・両国国技館で決勝)を闘っている“夏男”天山広吉がもはや限界にきている。12日には悩める胸中を激白。「もう一回やり直せたら…」と現実逃避するほどボロボロだ。 公式リーグ戦Bブロックの天山は7日の広島での開幕戦ではプロレスリング・ノア杉浦貴を破って好発進。続く大阪での怨敵・飯塚高史戦で試合には勝利したものの、執ような凶器攻撃などで襲撃されてしまい、首と右肩を負傷してしまった。 開幕前は「オレが夏男のテンザンってところをみせたる」と威勢が良かったが、3日目以降は痛めた首の影響で「もう力が入らへん」ことから、中邑真輔と永田裕志にサンドバック状態でボコボコにされた。担架で運ばれて医務室に直行する日々。ボロ雑巾のような不甲斐ない自分に「最後まで闘うしかないやろ」と言い聞かせてきた。 すでに自力での決勝トーナメント進出は消滅しており、残すはきょう13日の愛知大会で中西学戦にわずかな望みを託す状況。それでも天山は「この夏もう一回やり直せたらってのはあるけど、同じ世代の中西との闘いが残ってるし最後まで突っ走ったるよ。まだまだ下の世代にも負けてられんし。気持ちは20代や。最後までやるしかない」とめげていない。 G1開幕から5連戦を終えてこの日は貴重な休養日。これまでの天山なら大好きな娯楽施設などに繰り出して息抜きしていたが、この日は遊びにも行かず、午前中に都内で首と肩の治療を施した。猛牛の終わりかけた夏。ボロボロの天山は最後の一戦まで猪突猛進ならぬ“牛突猛進”する。
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スポーツ 2009年08月12日 15時00分
新日本プロレス 「痛っ」永田 それでも胸張る「ナゼ」
新日本プロレス「G1クライマックス」(16日、東京・両国国技館大会で決勝)のBブロック永田裕志が11日、予選リーグ5日目の東京・後楽園ホール大会で中西学と第三世代対決でG1初黒星を喫したが、敗戦後は「G1の星より大きなもの、俺たちが生きている軌跡を残した」と意味深発言。そこには第三世代の葛藤から会社への不満…世間では中間管理職に位置する“新日アラフォー戦士”のやり場のない思いが込められていた。 負けてなお永田から中年の意地を見た。 強烈な逆水平チョップに悶絶しながらも「このゴリラッ!」と気合を入れてのミドルキックで突破口を開き、ドライブスクリューやマジックスクリューで圧倒。雪崩式エクスプロイダー、こん身のバックドロップホールドでたたみ掛けた。 だが、このチャンスをキックアウトされると、猛攻実らず逆に大☆中西ジャーマン一閃で3カウントを献上。試合後はリング上で再戦を約束。 開幕前から「中西と同じブロック」と口にして盟友との一騎打ちを心待ちにしていた。ここまで2勝1分けで無敗ロードを築いてきたものの、結果的には後半戦の初戦となる第三世代対決を落として決勝進出に足踏みした。とはいえ、永田にとってこの闘いだけはハナから勝ち負け以上に特別なものだった。 「きょうはG1の星取勘定、G1なんてちっぽけなことより大きな足跡を残した。俺たち第三世代といわれるヤツが生きている軌跡を残せたことの充実感がデケェや」。盟友との名勝負で超満員1900人の立ち見客であふれる聖地・後楽園を揺らしたこと。それこそが永田だ。 メーンで第三世代の存在価値を証明した一方、日ごろハラに溜め込んでいる思いも漏らした。「たぶん周りは中西ってものをこんなに強いとは思ってない。まあ軽く見てんだよ。このカードは4年ぶり。ある意味ないがしろにされていたカード。でも俺たちは地方の片隅でいつもタッグでこういう試合してんだよ。俺たちをナメんなよ。腐っても第三世代、腐っても永田裕志、中西学…」 今夏のG1でも同世代の中西や天山広吉がそれぞれ苦戦を強いられる中、永田が発した第三世代の心の叫び。IWGPヘビー級王者の棚橋弘至や後藤洋央紀ら新世代がマットのど真ん中をかっ歩している一方、決してまだ彼らの熱も冷めていない。谷間の世代と称される男たちの逆襲に期待がかかる。◎田中将斗 首位キープ Aブロックは3連勝の田中将斗がジャイアント・バーナードと対戦。場外乱戦の中、両者リングアウトに終わり、勝ち点7で首位をキープした。矢野通は大森隆男を下して2勝目を上げた。 まだ1得点で崖っぷちに立たされる真壁刀義は、TAJIRIのグリーンミスト攻撃により反則勝ち。勝ち方に不満はあれ得点を3に伸ばした。 一方のBブロックは、後藤洋央紀が右肩を負傷のため攻撃力が半減する天山広吉を昇天で撃破。 杉浦貴は飯塚高史に流血に追い込まれるが、ジャーマンスープレックスで形勢逆転で勝ちを拾った。
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スポーツ 2009年08月11日 15時00分
もうひとつのクライマックス G1裏戦士
真夏の最強戦士を決める新日本プロレス「G1クライマックス」(16日、東京・両国国技館大会で決勝)の激闘が各地で繰り広げられている。しかし何も真夏の祭典を彩るのは、参戦選手だけではない。その舞台裏でも“G1裏戦士”たちによるそれぞれのアツい夏がある。 「G1」はあくまで個人戦だが、リング上では時に公式戦に参戦しない選手が試合介入し、水を差すこともある。昨年の公式リーグ戦では天山広吉がG1に参戦していない天敵の飯塚高史から場外などで執ように襲撃を受けた。そのダメージもあって、復活Vを目指していた天山は予選リーグ敗退に追い込まれた。 個人闘争であるG1に、日ごろの軍団抗争の恨みつらみが持ち込まれてしまうことも多々ある。今年は昨年数々の暴挙をはたらいた飯塚が公式戦に出場し、敵対するチームに反則攻撃を連発。本隊、GBH、CHAOSの3軍がひしめく新日マットにおいて今年もこうした懸念は拭えない。 G1裏の場外バトルが思わぬ結末を導くことも多く、G1不参加選手の動向からも目が離せない。 今年のG1期間中には本戦以外にも注目の団体対抗戦がある。それがノアとのG1裏の対抗戦だ。今大会にはノアから杉浦貴がBブロックに参戦しているが、公式リーグ戦のない13日愛知大会には青木篤志を引きつれて対抗戦に登場。これに対して新日サイドは、スーパー・ストロング・マシンと岡田かずちかが迎え撃つ。 この一戦はそれぞれの思いが交錯する。マシンにとっては杉浦から「マシンは平田だろ」と不可解な挑発をされたうっぷんをはらす闘い。ノアとの対抗戦でことごとく苦渋をなめている岡田はリベンジに燃える。 また「G1は全試合が対抗戦」を掲げる杉浦と、6月のスーパージュニアであと一歩決勝に届かなかった青木のノア勢にとっても、この闘いは負けられない。 新日VSノア番外編ともいうべき一戦。対抗戦の女神はどちらにほほえむのか。◎3週連続両国出場 G1最多記録となる5回の優勝を誇り「元祖夏男」と称される蝶野正洋だが、今年は自身の25周年記念興行となる10・12両国大会に向け「G1には出ないでコンディション作りをする」と欠場。ただ、蝶野によれば「両国の決勝の日にはなにか自分のテーマを持ったカードで出る」と最終戦には参戦するという。 思えば今年は6月の時点で早々とG1欠場を表明したが、実はそこには夏男のしたたかな狙いがあった。それが真夏の両国3週連続出場。16日の新日プロ両国大会を皮切りに、翌週23日のDDT両国大会と翌々週30日の全日本プロレス両国大会の3週連続日曜日に両国に参戦し、“サンデー蝶野”になることだ。 「夏に3回も両国に出れば、10月に両国で自分の25周年をやる上でもプラス。G1で前人未到の6回制覇の記録更新よりも、いまの蝶野には両国3週連続出場の方がメリットがある。だから今年はサンデー蝶野なんです」とは蝶野の側近。ミスターG1と称された男の夏は今年G1最終戦から開幕する。◎マスクマン頂上決戦 IWGPジュニアヘビー級王者タイガーマスクはこの夏、最強の覆面挑戦者を迎え撃つ。G1予選リーグ戦の最終日となる15日の両国大会に、CMLLトップレスラーのミスティコの挑戦を受ける。今年1・4東京ドーム大会に初参戦した時から「彼とベルトをかけて闘いたい」と言い続けてきたミスティコの願いが実現する。 タイガーにとってもこれまで8カ月、4度も防衛を重ねてきただけに「やっとメキシコの英雄とやれるのかという感じ」と思いもひとしお。G1クライマックス本戦に勝るとも劣らないアツい一戦になることは間違いないし、ルチャファン必見の闘いとなる。
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スポーツ
新日本プチシルマ争奪戦勃発
2007年03月07日 15時00分
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棚橋時代到来
2007年02月19日 15時00分
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スポーツ
アングル 永田 新日制圧へ IWGPヘビー級タッグ王者中西、大森組への挑戦急浮上
2007年02月19日 15時00分
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スポーツ
猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
特集
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あかつ、アメリカ・アポロシアターでの「動きで笑わせるネタ」は世界にも テレビに年数回でも出られる自分は「持ってる」
芸能
2025年10月03日 12時00分
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TKO・木下、篠宮との一件を明かす 目標は「タイと日本のハブ」 挑戦に対する厳しい声には「どうでもいい」
芸能
2025年09月26日 18時00分
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元ボーイフレンド・宮川英二、最大の挫折は「M-1グランプリ」 セカンドキャリアは、芸人やお笑いサークルの学生の就職支援 芸人の給料も赤裸々に語る
芸能
2025年09月18日 17時00分
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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misono、家族について「マジで気持ち悪い家族」 「⼦ども⾃然にできると思っていたけど……」と不妊治療の再開、明かす
芸能
2025年09月16日 11時00分
