新日本
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スポーツ 2009年11月16日 15時00分
新日本 長州 IWGP王者・中邑に痛烈忠告
「猪木に触るな」。新日本プロレスの酸いも甘いもかみ分けた“革命戦士”長州力が15日、現IWGPヘビー級王者の中邑真輔に対して緊急提言。アントニオ猪木とのケンカを掲げるチャンピオンに苦言を呈したほか、次期挑戦者の永田裕志にも“革命指令”を出した。 真輔よ、いまはひたすら前の敵に集中せよ! 革命戦士があの一件について口を開いた。「過去の経験から言えば猪木さんがらみなら触るなって言いたいね。あまり良い方向にもいきそうにないみたいだし…」。良い方向に行ってないこととは、紛れもなく現王者の中邑が猪木とのケンカををブチ上げたことだ。 単に先輩レスラーからのアドバイスではない。長きに渡って新日本のリング内外で猪木と闘ってきた長州だからこそわかる言葉だ。「真輔はやっとベルト巻いたんだから、いまは中邑真輔っていう位置づけをする方に力を入れていったほうが良い」。 長州があえて「猪木には触るな」と苦言を呈すのは、中邑のことをおもんばかってのこと。「これでまた短命だったら、なんなんだって言われちゃう。いまは少しでも長く防衛していくこと。それで初めてスタンスが大きくなる」。 自身が過去3度もIWGPヘビー級王者になりながら、すべて短命政権しか築けなかっただけに、過去2回、短命政権に終わっている中邑のことは痛いほどよくわかる。それだけにいまは猪木を倒すことや初代IWGPベルトを奪還することより、長期政権を樹立することに全精力を注ぐべきだと説く。 「真輔は長く防衛記録を作る目標を立てた方が良い。過去にないぐらいの記録をね」。12・5愛知大会で対戦する永田裕志を倒し、まずは永田の持つIWGPヘビー級王座最多防衛記録のV10超えを狙えというのだ。 その一方で次期挑戦者の永田にも激励エール。長州は「永田には良いチャンス。最近は永田、中西が見えなくなってきている。彼らもがんばらないといけない」と奮起を促し「ここで良い試合をしていかなきゃ。彼らのスタンスを見せつけるためにもね」と、永田の王座戴冠を機に第三世代での“新日革命”に期待をよせた。 なお、この日は東京・水道橋の闘魂ショップでサイン会。当初予定していた100人以上のファンが殺到したが、長州は「どうも!」「ありがと!」などとひとりひとり丁寧に握手を交わし、ファンサービスに応じていた。
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スポーツ 2009年11月16日 15時00分
DDT 飯伏 “Jカップ”に首ったけ
インディー界のスーパースターでDDTの現KO-D王者・飯伏幸太が、ジュニア最高峰の祭典に出場アピールだ。15日には新宿FACE大会に出場。DDT最強戦士として力を誇示し「無類のJカップ好きとしてあの祭に出たい」と、スーパーJカップ参戦を熱望した。 この日は伊橋剛太との一騎打ちに臨み、巨漢の相手を軽々ジャーマンでブン投げ、格の違いをみせつけ快勝した飯伏。11・29後楽園ホール大会で行われる次期タイトル戦の相手も石川修司に決まった。 ただ、いまの飯伏にはKO-D王者としてタイトルを防衛するのはもちろん、もうひとつの目標がある。それが5年ぶりに開催される「スーパーJカップ」(12月22、23日、東京・後楽園ホール)への出場。「憧れのハヤブサさんやサスケさんが出てスターに駆け上がった大会。俺もあの舞台に立ちたい」と参戦を熱望する。 団体のワクを超え、数々のジュニアの名選手を生んだJカップへの思い、熱意はハンパではない。「女性ならDカップぐらいが一番好みなのでDカップ美女をものにしたいですけど、ボクはレスラーなので憧れのJカップをものにしたいです」。 今年は上半期に新日本プロレスのスーパージュニアでベスト4、その後KO-D王者となった飯伏。2009年の締めくくりに憧れのJカップもものにして、一気にスターダムを駆け上がる気でいる。
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スポーツ 2009年11月14日 15時00分
ノア 魅せる!!若き王者の貫禄
プロレスリング・セムが13日、東京・ディファ有明で行われた。GHCヘビー級王者・潮崎豪が次期防衛戦(12月6日、東京・日本武道館)の挑戦者・杉浦貴と前哨戦。若きチャンピオンが2度目の防衛に向けて幸先のいい白星スタートをきった。 次期シリーズ最終戦の武道館大会でV2戦を行う潮崎は、谷口周平と組み、杉浦&青木篤志と対戦。7日の健介オフィス熊谷大会で行われたGHCタッグ選手権でフォール負けを喫し、試合前から不穏なムードが漂っていたが、この日は磐石の試合だった。 ゴングと同時に杉浦とエルボー合戦を展開。場外に連れ出すと逆水平、エプロンサイドでは顔面にランニングニーを叩き込む非情攻撃で、先の敗戦による不安を一蹴してみせた。その後も杉浦のサッカーボールキック、ジャーマンを被弾しながらも、ラリアートで反撃し、最後は豪腕ラリアートで青木を葬った。 タイトルマッチ前の試運転で若き王者が貫禄を見せつけた。 青木篤志が、「4年ぶりの開催となるジュニアの越境タッグトーナメント大会「スーパーJカップ」(12月22〜23日、東京・後楽園ホール)への参戦を直訴した。 青木は先シリーズの「第1回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」公式戦で新日本プロレスの獣神サンダー・ライガーと時間切れ引き分け。「ライガーが言い出したんだったら、ウチなら青木篤志しかいないんじゃないかと。まだまだやりたりないところもあるんで」と完全決着を見据えていた。 A型インフルエンザにより10・31JCBホール大会を欠場していた鈴木鼓太郎が復帰した。 この日、モハメド・ヨネと組み、橋誠&伊藤旭彦と対戦。試合後は「1回しか休んでないですし、インフルエンザも治ったし、体調は万全。リッキー・マルビンがごちゃごちゃ言ってるようだけど、久々に金丸(義信)さんとやりたい」とGHCジュニア王者との対戦を熱望していた。
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スポーツ 2009年11月14日 15時00分
リアスポ週間バトルナビ
イベント,場所,ゴング11月15日(日)DDT,東京・新宿FACE,18:00K-DOJO,千葉・Qiball特設会場,12:00OZアカデミー,東京・新宿FACE,12:30NEO,神奈川・横浜道場,14:00新日本キック,東京・ディファ有明,16:3016日(月)17日(火)健介オフィス,埼玉・健介オフィス道場,19:3018日(水)シュートボクシング,東京・後楽園ホール,18:00紅白プロレス合戦,東京・新木場1st RING,19:0019日(木)ノア,東京・後楽園ホール,19:00ZERO1,東京・新木場1st RING,19:3020日(金)大日本プロレス,東京・後楽園ホール,19:00JWP,東京・板橋グリーンホール,19:0021日(土)K-DOJO,千葉・Blue Field,18:30アイスリボン,埼玉・イサミレッスル武闘館,18:0022日(日)新日本プロレス,栃木・雀宮体育館,16:00アイスリボン,埼玉・イサミレッスル武闘館,17:00R.I.S.E.,東京・JCBホール,15:00
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スポーツ 2009年11月13日 15時00分
ノア 杉浦“毒ガス”攻め予告
プロレスリング・ノア次期シリーズ最終戦(12月6日、日本武道館)でGHCヘビー級タイトルマッチを控える杉浦貴が絶好“腸”だ。12日に都内の同道場で調整を行ったが、あまりの体調のよさに放屁癖があることを告白。まさかの毒ガス攻撃を予告した。 杉浦は、先シリーズ最終戦で試合後に潮崎を奇襲。まんまと12・6武道館大会でタイトル挑戦権を手に入れることに成功した。 すべてはヘビー級戦線活性化のため。杉浦は「誰も挑戦者として名乗りをあげていなかったし。潮崎が6月にベルトを巻いた時からずっと後輩に先を越されたと思っていた。おじさんのジェラシーをみせてあげますよ」と不敵な笑み。 昨年6月以来、約1年半ぶりのシングル王座挑戦となるが「今年に入って、シングルマッチをたくさん経験しているんでね。新日本とやったり、タイトル(IWGPヘビー級王座)挑戦したり、G1に出たり。ノアでは高山(善廣)さんとやったり。勢いは全然あるんじゃないですかね」と手応えをつかんでいる。 すでにタイトルマッチに向けて仕上がりは万全。「チャンピオンだからお付き合いも大変だろうけど、体調を崩さないようにしてほしい」とおたふく風邪にかかっていた王者を皮肉る余裕も見せた。 さらに杉浦は自身の好調ぶりを示すバロメーターとしてある現象が起こっていることを明かした。 「最近オナラが本当に良く出るんですよ。一日20回ぐらいじゃないですかね。体調がいい証拠ですよ。チャンピオンの顔面にくらわせてやりますよ」と言い放った。 なんと、潮崎にオナラ攻撃をぶっ放すというのだ。お下劣極まりない行為だが、試合に負けた上に放屁なんてされた日には、王者のプライドはズタズタになることは間違いない。 すべてを語り終えた挑戦者は「ブー」と本紙記者の顔面に毒ガスを噴射すると、きょうの「セム」ディファ有明大会での前哨戦に備えて事務所を後にした。
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スポーツ 2009年11月13日 15時00分
格闘技界斜め斬り・三者三様 真壁&飯塚「ヒールタッグ」を見たい
吉川 マット界の暮れの風物詩といえば全日本の世界最強タッグリーグ戦になります(21日開幕)。よくプロレスのだいごみはシングルマッチと言いますが、今回は「タッグはタッグの面白みがある」というテーマで話を進めていきたいと思います。 菊池 タッチをすれば選手がいくらでも代われる競技はプロレスだけだろうな。それに日本のプロレス史は力道山とシャープ兄弟のタッグで始まっているからね。俺としてはシングルよりタッグの方が面白いと思うよ。人間性も出るし、合体技や連係を含め、作戦は多種多様にわたるものな。 永島 タッグで名をなした選手はいっぱいいるよね。ザ・ファンクス、ハンセンとブロディ、ロード・ウォリアーズ…。でも個性があってすぐに名前が出てくるのは外国人選手だよな。 吉川 最近はどの団体も、息の長い日本人タッグチームはいないですからね。 菊池 新日本は最初からバラバラだったけど、全日本は馬場と鶴田、それから鶴田と天龍と必ず固定していたじゃない。四天王時代に関してはタッグを組ませればみんなうまかったもんな。 永島 奇妙なことに、俺の中で新日本のタッグの歴史は、まるで印象がないんだよ。MSGタッグリーグとかをやっていたけど、にわかタッグが多かったんだよ。まてよ、印象に残っているタッグが一つだけあったよ。タイガー・ジェット・シンと上田馬之助。あれはインパクトがあった。でもタッグはやっぱり全日本だな。 菊池 タッグリーグ戦を年末に定着させたのは馬場だからね。昭和50年の暮れのオープン選手権でいろんな世界の強豪を呼んだら、選手を呼びすぎてシングルの総当り戦ができなかったんだよな。そこで2人1組で組ませてしまえばいいんだと、単純な発想で52年からオープンタッグ選手権が始まったんだよ。 吉川 各団体、絶対的なタッグチームを作るべきでしょうね。そうすればタッグ戦線はもっと面白くなりますから。 永島 まったくキャラが違う2人がタッグを組んでもいいんじゃないかな。俺なんか飯塚と真壁がタッグを組んだら面白いと思うね。それこそ第二のシン、上田型になるよ。タッグを組んで日本中を荒らし回ればいいんだよ。 菊池 やっぱり固定したコンビで、人気のあるチームが出てくればだいぶ違ってくると思うよ。BI砲(馬場&猪木)なんて負けたら大変な騒がれようだったもんな。力道山&豊登組が初めてアジアタッグを取られた時(昭和37年2月)、日大講堂で暴動が起きたんだから。あれが日本マット初のファン暴動だもんな。
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スポーツ 2009年11月12日 15時00分
新日本 棚橋 復活へノロシ
新日本プロレスIWGPヘビー級王座奪還に失敗した棚橋弘至が心機一転リスタートを切る。現王者でライバル中邑真輔に苦杯をなめた無念の敗戦から3日。もうひとりのエースが、ライバルへの思いのたけ、再起に向けて逆襲のビジョンを明かした。 8日の両国大会で前王者としてライバル中邑に敗れてタイトルを奪還できなかった棚橋。さらにはストーカーのTAJIRIから毒霧で襲われる散々な結末に、試合後は「なんもねぇよ」と珍しく語気を荒らげて会場を後にした。 それだけ悔しい一敗だった。ストロングスタイルの復興を掲げてアントニオ猪木にケンカを吹っかける中邑に対し、待ったをかけながら止めることができずじまい。感情を爆発させたのも無理ないが、悪夢の敗戦からこの日はようやく重い口を開いた。 「なんか嫌な予感がしたんすよね。実はタイトルマッチの直前にメンタルトレーニングを兼ねてひとりでキャバクラに行ったんですけど、全然女の子を落とせなかった。60分フルタイムドローですよ。しかもその“負けいくさ”を会社の人にも見られちゃうし。そりゃ中邑にも勝てませんよね」 あたかもタイトル奪還できなかったのは精神的な理由だったいわんばかりだが「負けたのは紛れもなく俺。試合後に中邑は『なりたい自分になる』みたいなこと言ってたけど、それを全うすればいいと思う。ただ『なりたい自分になる』って言葉は、俺が22歳くらいのときから使ってた言葉だけどね」 中邑に敗れたことなどすっかり忘れてしまったかのような棚橋には、すでに再起に向けたビジョンがある。「2009年についた汚れは今年中に落とすということで、とりあえずTAJIRI問題は年内に解決する。そうしたら選手の中でドームに向けた姿勢、アティテュードを一番に打ち出したい。エースとしてこの前の両国の集客には満足してないですから」 主役の座は譲らない。棚橋はドームでもリングのど真ん中で「愛してマース」と叫ぶつもりでいる。
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スポーツ 2009年11月10日 15時00分
新日本 王者が吠える 中邑 指名挑戦者・永田をコキ下ろす
新日本プロレスIWGPヘビー級王者の中邑真輔が、次期挑戦者のミスターIWGPをお山の大将呼ばわりだ。9日に都内の同事務所で会見に臨み、12・5愛知大会で永田裕志とのV3戦が決定。早くも近年の永田の体たらくぶりを指摘し「ここ何年なにしてたんだって」と過激挑発弾を放った。 8日の両国国技館大会でライバル棚橋弘至を破ってV2を達成した中邑は試合後、次期挑戦者にG1タッグの直接対決でピンフォール負けを喫した永田を指名。この日は12・5愛知大会での防衛戦が正式決定した。 最近の永田はまるで評価していないが、過去の栄光だけは認めている。「最近の永田裕志ではなくミスターIWGPが残っているのであればそれと(闘いたい)」。中邑からしてしみれば、2002年から03年のIWGP史上最多10度の防衛記録を打ち立てたころの全盛期の永田でなければ、相手にならないと言い張る。 永田から「最近のIWGP戦はマンネリ化している」という指摘を受けたこともせせら笑う。 中邑は「じゃあここ何年、自分は何をしてたんだっていうこと。何かにつけて理由をつけて挑戦をしぶってきただけ」と永田の近年の体たらくぶりを指摘し、そっくりそのまま言葉を返す。 そればかりではない。最近は青義軍を結成し、リーダーとして3人を束ねているが、そのことすらもあざ笑う。「青義軍? なに部活動やってんの?」「正直、かかわりたくない」などとウザがり、最近の永田を酷評する。 タイトル戦決定直後にもかかわらず、すでに両者の中にはギスギスしたムードが漂い始めた。
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スポーツ 2009年11月09日 15時00分
新日本 “真時代”開く 中邑V2
新日本プロレスIWGPヘビー級王者の中邑真輔が8日、東京・両国国技館大会でライバル棚橋弘至の挑戦を退けた。来春1・4東京ドーム大会を控えるこの時期に、新日きってのトータルファイター中邑が政権を保持したことは、新日マットひいてはプロレス界にとって大きな意味を持つ。中邑の歩む道の先に待っているのは、新日戦士なのか、はたまたアントニオ猪木やMMAファイターなのか。 新日プロにとって分岐点となる闘いだった。近年のセルリアンブルーのマットをけん引してきたアメリカンプロレス・スタイルの棚橋か、新日伝統のストロングスタイルの復興を掲げる中邑か。両雄の“イデオロギー闘争”にも注目が集まった一戦は、中邑が前王者のライバルを返り討ち。見事V2達成で幕を閉じた。 来春1・4東京ドーム大会が迫る中で中邑がタイトルを保持したことは、新日プロにとって一大事。脱ストロングスタイルの棚橋ではなく、ストロングスタイルを継承し“総合で勝てるレスラー”中邑なら「対猪木」や「対総合格闘技」という、2つのアンタッチャブルな闘いができるからだ。 打倒猪木については当の本人から、腰椎すべり症の影響によるバッドコンディションを理由に、闘えない旨の回答があったが、決して中邑は「まだどこで何が起こるかわからない」として完全に対猪木を諦めていない。いまだにIWGP創始者の猪木を超えることで、ベルトの輝きを高めるとともに“真時代”を切り開きたい意向がある。 ただ、猪木戦が実現できない状況において、これ以上こだわる必要がないことも分かっている。チャンピオンとして「ベルトに輝きを、プロレスに未来を」と憂う中邑には、対猪木ではなくても、時代を切り開くすべがある。それがプロレスというジャンルにとらわれない闘い、いわゆる異種格闘技路線だ。 中邑はV2達成後に謎めく言葉をつぶやいた。「自分は行きたい所に行く。なりたい自分になる。まだまだ強くなりたい」。最近は素人のケンカ自慢が集うアマチュア総合格闘技「OUTSIDER」を自腹でチケットを購入して観戦。その際には前田日明氏と密談したり、プロレスの垣根を越えたところでチャンピオンとして英気を養っている部分もあっただけに、今後の闘いの道標が注目される。 V3戦は早ければ年内最後のビッグマッチ12・5愛知県体育館大会、ないしはドーム大会で開催予定。中邑自身がこの日の試合後に対戦指名した永田裕志との対戦や、中邑へのリベンジに燃える真壁刀義の挑戦に可能性は残るが、いずれにせよその先にはすぐドームが待っている。果たして王者の闘いのベクトルはどこに向くのか、新日最強戦士の決断は団体の生死を左右するだけに、今後の展開から目が離せない。◎棚橋を顔面KO 防戦一方だった。ゴングが鳴るや意外にもスタンドの攻防を仕掛けてきた棚橋に面を食らって主導権を奪われた。必殺ボマイェを警戒されてしまい、低空ドロップキックとドラゴンスクリュー2連発で執ように左ヒザに集中砲火。 15分過ぎにはテキサスクローバーで絞め上げられ、思うように足が動かなくなった。20分過ぎにはドラゴンスープレックスからのハイフライフローで絶体絶命。それでも間一髪でかわしてピンチを回避すると、リバースパワースラムで反撃ののろし。最後は22分47秒、痛むヒザを鼓舞して必殺ボマイェでライバルの顔面を打ち抜き勝ち名乗りを聞いた。 戦前にケガでベルト返上した前王者の棚橋から「暫定王者」呼ばわりされたが、試合後は開口一番「もう暫定王者じゃなくなった」とピシャリ。ライバルからの挑発が一番の発奮材料となった。◎永田 中邑からの指名願ったり叶ったり IWGPヘビー級王者中邑真輔からV3戦の相手に指名された永田裕志は「願ったり叶ったり」と応戦の構え。 前シリーズのG1タッグリーグ10・23新潟大会で中邑から、直接ピンフォール勝ちを奪ったことにより「先シリーズででっかい借りをつくってしまった」(中邑)として次期防衛戦の相手に指名された永田。この日は、大会後に指名されたことを聞かされ「(挑戦者指名)つまんねぇ理由だけど、まあでも願ったり叶ったり」とにんまり。 さらには「なんで俺なんだ。俺、実績ねーよ」とうそぶきながら、拳を鳴らしていた。
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スポーツ 2009年11月09日 15時00分
新日本 真壁 血の海で飯塚KO
新日本プロレス8日の東京・両国国技館大会では、“暴走コング”真壁刀義が因縁が絡む飯塚高史とチェーンデスマッチに臨み、大流血戦の末に遺恨清算マッチを制した。飯塚との抗争に決着をつけ、新日最強のデスマッチキングであることを証明。次なる獲物をIWGPに定め、9月の王座決定戦で敗れたIWGPヘビー級王者中邑へのリマッチを要求した。 暴走コングが恨みを晴らした。1日の後楽園ホール大会終了後に菅林直樹社長と接待に向かうところ、駐車場で飯塚からテロ攻撃された真壁は「観客が喜ばない凄惨で静まり返る試合。消し合いになる」としていたが、フタを開ければまさにその言葉通りの潰し合いだった。 入場とともに襲いかかってきた飯塚に引きずられてリングイン。互いにチェーンで結ばれる中、場外でチェーンナックルを食らい額を割られた。額に噛みつかれて出血し、10分過ぎにはエプロンサイドで絞首刑。飯塚の猛攻に、普段は「チェーンデスマッチの事なら任せとけ」と豪語している暴走コングも成す術がない。 額の流血で駐車場での惨劇がよぎったのか、新日最強のデスマッチファイターはへたり込むばかり。その光景に観客からもタメ息が漏れる。だが、15分過ぎにトップロープでの攻防で息を吹き返し、スパイダージャーマンでブン投げて一気に形勢逆転。そのまま最後は16分55秒キングコングニーを首もとにブチ込んでなんとかKO勝ち。 ほぼ見せ場がない試合ながら、一瞬のスキをついて憎き飯塚の息の根を止めて担架送りにした真壁は「この試合は存在の消し合い。観客が喜ばない試合をやっただけ。飯塚とは3段も4段も格が違うんだよ」とミッション遂行にご満悦。飯塚との抗争にケリをつけたデスマッチキングは「次の標的はIWGPだ」とIWGP挑戦を要求した。 「俺はG1獲った男だぞ。オイ中邑、次は俺だ」。G1決勝で勝ち、9月神戸大会の王者決定戦では敗れたが成績1勝1敗の中邑との再戦を熱望していた。