スポーツ
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スポーツ 2019年02月23日 21時10分
NTVスポーツテーマで『全日本プロレス中継』が蘇った両国国技館
19日に両国国技館で開催された『ジャイアント馬場没20年追善興行〜王者の魂〜』には、8,800人(札止め)のファンが詰めかけた。数字だけ見れば新日本プロレスが単独で開催した方が上回るのだが、会場内を歩いていると、かつて全日本プロレスの会場で顔なじみだったファンから何人も声をかけられたのが印象的だった。 話を聞くと、プロレスを生観戦するのは久しぶりだという。武藤敬司がプロデュースしているプロレスリング・マスターズは好評だが、マスターズの客層もほとんどが90年代のプロレスファン。この日はさらに、70年代、80年代のファンに加えて、現在のファンも数多く詰めかけていた。馬場さんの追善興行であり、全日本の同窓会の意味合いが強い大会だったことから、日本武道館での開催を望む声もあった。 オープニングのカード発表映像で流れたのはNTVスポーツテーマ。『全日本プロレス中継』のオープニングテーマであり、かつては馬場さんや、故・輪島大士さんも入場曲として使用していた。その直後に『炎のファイター』が流れアントニオ猪木氏が登場したのは、昔を知るファンや関係者からするとインパクトが強すぎた。あそこでリングに上がらなかったのがまた猪木氏らしく、良かったと思う。 アブドーラ・ザ・ブッチャーの引退セレモニーには、全日本、新日本でブッチャーと関わったメンバーがそろう中、元日本テレビの倉持隆夫アナウンサーも登場。倉持氏は1990年4月に全日本、新日本、そしてWWF(WWE)の3団体による夢の合同興行『日米レスリングサミット』東京ドーム大会を最後に勇退。長らく『全日本プロレス中継』のチーフアナウンサーを務め、ザ・シーク(故人)に急襲されたこともあった。日本テレビ退社後はスペインに在住していると伝えられていたが、現在は帰国しているという。倉持氏の名前が呼び込まれた時の歓声の大きさから、この日のファン層が読み取れた。 バックステージで倉持氏は、同じく『全日本プロレス中継』の実況を務めていた元日本テレビの松永二三男アナウンサーとともに、全日本のOBや外国人選手と旧交を深めていた。 メインに出場した元WWEのヨシタツが「最後のV(ビデオメッセージ)でジョニー・エースと、リッキー・スティムボートと、リック・フレアーが出てきて驚きました。あの3人っていうのは僕がすごく向こうでお世話になった3人。世界的なビッグネーム。あの人たちがあれだけ全日本プロレスと馬場さんのことを言うってことは、やっぱり全日本プロレスと馬場さんはすごいんだなって」としみじみ。エース、スティムボート、フレアーも『全日本プロレス中継』で、日本での知名度を上げた選手である。 オープニングマッチのバトルロイヤルも新春の全日本らしかった。入場式があって乱闘劇まで見られたら…それは次の機会にとっておけばいい。ブッチャーのセレモニー後、ベテラン記者や関係者からは「いいセレモニーだった」という声が多く聞かれた。平成は4月で終わってしまうが、プロレスの醍醐味は“長く見続けること”。歴史を振り返る大会は元号が変わっても続けてもらいたい。 なお、今大会はサムライTVで生中継されたが、日テレG+バージョンも3月10日に放送される。こちらも注目だ。取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年02月23日 17時30分
「DeNAはやりやすい」巨人を戦力外、中井大介“0”からのリスタート
沖縄で春季キャンプ中のベイスターズで、新戦力の中井大介が輝きを放っている。 昨年ジャイアンツを戦力外となった後、トライアウトを経て今季からベイスターズに加入。キャンプも一軍の宜野湾でスタートさせると、紅白戦から結果を出し、先週末から始まった対外試合に臨んだ。 16日の浦添でのスワローズと練習試合では、高梨裕稔からストレートをレフトに運び、“2019年チーム初”ホームランを記録。翌日の古巣ジャイアンツ戦でもマルチヒット、20日のマリーンズ戦もヒットを放つ活躍を見せ、実戦で猛アピールを続けている。 中井本人も「アピールしなければいけない立場。結果を出し続けて、バッティングでも守備でも、与えられたところでチームにプラスになるように」と、自らの立ち位置を十分理解した上で、「開幕一軍」を目指すことを明言した。 ラミレス監督も「レギュラーは難しいかもしれないが、活躍し続けていればゲームに出る時間は増えてくる」と、期待度が上がってきていることを示唆。「ユーティリティープレーヤーとしてベンチにいると価値の高い選手。(今年30歳ということで)若手ではなくベテランの部類だけあって、試合に対する理解度も高い」と高評価を与えている。昨年、田中浩康が引退し、比較的手薄な右の代打として、また内外野を守れる点も貴重なポイントだ。 ベイスターズには田中健二朗、三上朋也、平田真吾、武藤祐太、中後悠平、伊藤光と89年組が多く在籍。しかも武藤、中後、伊藤は移籍組と、チームに馴染みやすい環境で「DeNAはやりやすい」と、うまく溶け込めているようだ。ラミレス監督もジャイアンツ時代はチームメイトだった縁もある。 ジャイアンツ時代は、平成生まれ初ホームランや、球団通算1万本ホームランを放った記憶に残る“持ってる”男は、“第83代四番”を任される程、期待されていた。昨年まさかの戦力外を味わった中井は、背番号通り“0”から戦いを挑む。横浜の地でも新しい“何か”を残してくれる雰囲気が漂っている男の再出発に注目したい。取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘
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スポーツ 2019年02月23日 17時00分
元貴乃花親方が稀勢の里と“復讐”タッグ結成
強力タッグの完成だ。元横綱の注目の2人、元貴乃花親方(46)と稀勢の里改め荒磯親方(32)がいよいよ本格的に動き始めたのだ。元貴乃花親方は政界進出に向かって邁進、荒磯親方は第二の稀勢の里作りに着手。2人が目指すのは外と内からの大相撲改革。いまだカリスマ的な人気を誇る2人の“復讐”が始まる――。 これから何をするつもりなのか、いまだハッキリさせずに周囲をやきもきさせているのが元貴乃花親方だ。「7月の参院選出馬濃厚」という観測が強まる中、相変わらず口は固い。 その姿勢は2月3日、節分の豆まきに現れた際も一貫していた。京都・宇治市の龍宮総宮で、タレントのせんだみつおが「選挙に出ますか?」と直撃したときのことだ。「いいえ、出ません。(出ない可能性は)100%です」 このようにきっぱり答えた元貴乃花親方だが、これを覆す情報も事欠かないのである。その判断材料となる1つに、同7日に行われた河内音頭の河内家菊水丸との対談で明かした「再婚願望」が挙げられる。 元貴乃花親方が元アナウンサーの景子夫人と離婚したのは去年10月のこと。あれから早や3カ月半。さすがに男盛りの独り寝は堪えるようで、「そろそろ再婚しては?」という問いに、次のように答えた。「再婚は生活の基盤、方向性を決めてからですね。今度は内助の功で、表に出ない人がいい。友人たちから、『ずっと独り者でいたら娘たちが心配して嫁に行かなくなる』と言われた。そうだなあと思いますよ」 この言葉からも、再婚の意思を持っていることはハッキリと分かる。しかも政界進出となると、さらに様々な面でバックアップしてくれる妻が必要だ。「(相撲協会と対立し)いちばん痩せていた頃から(15㌔増えて)95㌔になった」 最近、このように明かした元貴乃花親方は、顔もふっくらとして、表情も穏やかになってきた。もしかすると、どこかに傷ついた心を癒やして、迷える心を後押ししてくれる女性がいると見る向きもある。 状況が煮詰まってきていることを示すように、色々な人たちと出会い、交流を深めるなど、東奔西走の多忙な日々を送っている元貴乃花親方だが、ここへ来てもう1人、動きのピッチを速めている男がいる。1月の初場所4日目の朝、引退を表明して年寄「荒磯」を襲名した元横綱稀勢の里だ。 千秋楽後に開かれた田子ノ浦部屋の打ち上げパーティーには出席し、後援者たちに挨拶して回る姿が見られたが、正式に表に出てきたのは1月31日に両国国技館で開かれた年寄総会。新米親方を物語るように、注文していたスーツが間に合わず、慌てて買ったという既製品の黒いスーツに紺のネクタイ姿で現れた荒磯親方。ほかの親方たちからの評価は「似合っている、似合っていないの声が半々だった」と苦笑いしていたが、それから4日後には一転して、まだお似合いの白い稽古用のまわしを締めて朝稽古に登場した。「みんなに強くなって欲しいので、少しでもやる気が出るようにあと押ししたい」 と指導者デビューを飾った。16歳の序ノ口の力士に、「何度もやっていればだんだん形になってくるから」と基本であるぶつかり稽古の押し方や胸の出し方などを、それこそ手取り、足取り、丁寧に教えていた。「私の相撲人生は一片の悔いもない」 引退会見で強がって見せた荒磯親方だが、晩年はけがに泣かされ続けただけに屈折した思いもいっぱい。「力士としては悔いがないけど、1人の人間としてはまだまだ悔いがある。(横綱としての)この2年間は、その前の15年間と同等に長かった。40歳までやりたかった」と話している。 この不完全燃焼に終わった鬱憤が今後のエネルギー源になる。 荒磯親方はどんなタイプの指導者になるのか。現役時代の稀勢の里は、先代師匠の元鳴戸親方(元横綱隆の里)の厳しい指導のもと、決して仲間とは群れず、孤独なガチンコ一途の日々をすごした。このあたりは尊敬してやまない元貴乃花親方と、とてもよく似ている。 しかし、「今の子供たちは現代っ子だから、現代風にやるしかない」と、決して自分の体験を頭ごなしに押し付けるつもりはないようだ。とは言っても、これまで追い求めてきた基本は守り続けていくだろう。「古くからの力士像というものがあります。それを壊すことなく、黙々と相撲をとりながら、華があるような、そんな力士を育てたい」 このように言い切っているからだ。 現役時代の荒磯親方は、寡黙で声も小さく、記者泣かせで有名だった。しかし、土俵を降りるとなかなかの話し上手。10日に両国国技館で行われた大相撲トーナメントでゲスト解説者としてテレビ初出演したが、饒舌そのものだった。自分が対戦したときの取り口を織り交ぜて的確に解説してみせた。 きっと来年の春頃には部屋を創設し、集まった弟子たちに熱のこもった、分かりやすい指導をしているに違いない。「元貴乃花親方が選挙に打って出れば、当選確実です。外部から厳しい監視の目を光らせ、また内部からは荒磯親方が無骨で融通の利かない力士を育てれば、大相撲界は大きく変わらざるを得ない。今の協会首脳なんか、どこかに吹っ飛んでしまいますよ」(協会関係者) これからも、この2人から目を離せない。
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スポーツ 2019年02月23日 11時45分
「田子ノ浦部屋×園田競馬場」だけじゃない?過去に話題を呼んだ大相撲と競馬の“異色”コラボ
字面だけをみると、“異色”のコラボといっていいのかもしれない。 先の初場所で引退した荒磯親方(元横綱稀勢の里)や、その弟弟子である大関高安などを擁していることで知られる大相撲・田子ノ浦部屋。その部屋が次の春場所へ向けて、園田競馬場(兵庫県尼崎市)内に宿舎を構えたことが複数メディアによって報じられている。 報道によると、この異色のコラボは宿舎の設営地を探していた田子の浦親方(元幕内隆の鶴)が、親交のある小牧太騎手(元兵庫県競馬、現JRA所属)から紹介を受けたことにより実現したとのこと。また、園田競馬場の公式サイトには、2月26日〜3月7日の期間は午前中に稽古を見学することが可能という記載もされている。 競馬場内に相撲部屋の宿舎が設けられるのは、全国初の出来事であるとも伝えられている今回の一件。ただ、この両者がそれぞれ属する「大相撲」と「競馬」に関しては、実は今から4年前に2度に渡ってコラボしている。 1度目のコラボは、「第82回日本ダービー」をPRするために特設サイトで展開されたレースゲーム「日本スモウダービー」。ユーザーが「JRA部屋」でMYスモウジョッキーを育成し、現役力士と組んだ歴代ダービー馬と対戦するという非常にユニークなゲームであった。 2度目のコラボは、「第35回ジャパンカップ」にちなんだレースゲーム「ジャパンスモウカップ」。人気ゲーム「ストリートファイター」も加わった三位一体のこのコラボは、時の3横綱を操り世界一のスモウジョッキーを目指すというものであった。ちなみに、使用可能な3キャラはそれぞれ「ハクホウインパクト」(白鵬×ディープインパクト)、「ハルマビスタ」(日馬富士×ブエナビスタ)、「ウオッカクリュウ」(鶴竜×ウオッカ)という名が付けられていた。 日本を代表する興行同士が手を組み、大いに話題を呼んでいた前述の2コラボ。今回報じられている「田子ノ浦部屋×園田競馬場」も、それぞれのファンから注目を集めることになるだろう。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年02月23日 06時00分
ソフトバンク孫正義氏、建設中の台北ドームを買収へ? 現地もホークスの台湾遠征を期待する声
20日、ソフトバンクグループの会長兼社長・孫正義氏が建設中の「台北ドーム」を買収する予定だと台湾各メディアが報じた。報道によると、買収額は300億台湾ドル(約1080億円)に上る見通しという。 それを受けて21日、台北市政府側は、株式譲渡に関する話について「聞いていない」とコメントしたと、現地メディアが報道。建設会社の遠雄建設事業は、現状では買い主は確定していないが、その可能性も排除できないと答えた。 台湾初のドーム型球場となる台北ドームは、4万人を収容する野球場のほか、ホテルやショッピングモール、シネマなどの商業施設を擁する全天候型多目的ドーム施設である。2012年4月に着工し、2015年末に完成する予定だったが、建設会社と台北市政府のトラブルで、工事が中断している。 この報道に対し、台湾のネットでは「ソフトバンクの春季キャンプ地は宮崎から台北に移転する可能性もあるんじゃない」「ソフトバンクグループの台湾リーグ参入に期待」「もう一度台湾でホークス戦を見たいな」などの声も上がった。 報道によると、孫氏がオーナーを務める福岡ソフトバンクホークスが台湾で公式戦を開催する可能性も浮上しているという。 台湾とソフトバンクホークスは、以前から友好関係にあった。2002年5月14と15日に、ソフトバンクの前身、ダイエーホークスとオリックス・ブルーウェーブ(現オリックス・バファローズ)は、台北市立天母棒球場で日本プロ野球史上初の海外公式戦を行っている。この試合はダイエー主催で、台湾国籍の王貞治氏が監督として指揮し、試合前の始球式と国歌斉唱は当時台湾で大人気だった松浦亜弥が行った。 ダイエーの台湾遠征は公式戦だけではない。2003年11月14〜16日には、台湾代表チーム、台湾プロ野球の興農ブルズ(現富邦ガーディアンズ)の2チームと3連戦を行った。 「2002年から2004年まで、ダイエーは台湾のテレビ局に日本での試合の放映権を売っており、現地台湾でダイエー主催の公式戦が放送されていました。それをきっかけに、ダイエーファンになった台湾人もいます。その後ソフトバンクホークスに変わってからも人気は続き、2011年11月、台湾で行われたアジアシリーズで、ソフトバンクのユニフォームを着た台湾人が応援歌を熱唱するシーンもありました」(台湾スポーツライター) また、今季パ・リーグには埼玉西武ライオンズの郭俊麟、呉念庭、廖任磊、千葉ロッテマリーンズのチェン・グァンユウ(陳冠宇)、李杜軒、北海道日本ハムファイターズの王柏融、東北楽天ゴールデンイーグルスの宋家豪、オリックス・バファローズ育成の張奕が在籍。セ・リーグには読売ジャイアンツの陽岱鋼、阪神タイガースの呂彦青と多くの台湾選手が在籍している。しかし、ソフトバンクには台湾人選手は在籍していない。 「現在ソフトバンクに台湾人選手が在籍していないので、西武や阪神と同じように“台湾デー”など、インバウンドを目的としたイベントを開催するのは難しい。孫氏は“台北ドームのオーナー”になることをきっかけに、“台湾マネー”を獲得する狙いがあると噂されています」(同) 前身球団では親交のあった台湾との関係性を復活させられるのか。台北ドームの新しい経営者はまだ正式発表されていないが、現地では期待の声が高まっているようだ。文・内木未希
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スポーツ 2019年02月22日 21時10分
前代未聞!飯塚高史、野上慎平アナ涙の実況も引退セレモニーを行わず現役生活に終止符
新日本プロレス『NEW JAPAN ROAD〜飯塚高史引退記念試合〜』▽21日 東京・後楽園ホール 観衆 1,726人(札止め)「きょうは気合い入れて頑張ります!」. 試合前、テレビ朝日の野上慎平アナウンサーは普段とは違い、緊張した面持ちで実況への意気込みを語っていた。天山広吉との“友情タッグ”が復活するかが大きなテーマになっていた飯塚高史の引退試合。飯塚を怪奇派のヒールレスラーとして押し上げたのは、飯塚による一連の野上アナ襲撃だったのは言うまでもない。野上アナのおかげもあって、飯塚は今の日本のリングでは珍しい入場時にファンが逃げる“危険”な選手となった。 「このままでいいのか?って水面下で動いてたんだよ」 飯塚を悪の道に誘ったG.B.Hの真壁刀義は当時をこのように振り返っている。当時のG.B.Hは新日本マットの極悪ヒールユニットだった。G.B.Hから追放された天山を救った飯塚は、友情タッグを結成。しかし、飯塚は天山をあっさりと裏切り、真壁のもとへ。頭をスキンヘッドにし、アイアン・フィンガー・フロム・ヘルという凶器を手にしたビジュアルに変貌。最初はコメントを発していたが、怪奇化が進みうめき声しか出さなくなってしまった。 G.B.Hはその後、真壁が追放され本間が追随して現在に至る。また真壁を追放し、中邑真輔を迎え入れた矢野通らG.B.Hの残党は、新ユニットCHAOSを結成。CHAOSからヒール色が薄れると、飯塚は名パートナーだった矢野を裏切り、“旧知の仲”の鈴木みのる率いる鈴木軍へ。こうした歴史を振り返ると、新日本本隊とCHAOSの共闘が、棚橋弘至とオカダ・カズチカだけではなく、新日本マットにとって歴史的な“和解”であることがよく分かる。 飯塚の更生を願う天山はオカダ&矢野とトリオを結成し、飯塚はみのる&タイチの鈴木軍の一員として最後の試合に臨んだ。試合前、この試合だけテレビ朝日系列『ワールドプロレスリング』の収録があったことから、野上アナが実況席に向かうと、ファンからは大「野上コール」が送られた。 実況席にはかつて山崎隊を結成していた山崎一夫氏が、会場の隅からは同じくかつてのパートナーだった永田裕志が見守った。飯塚はいつものように南側の客席から現れ、逃げるファンをかき分けながら客席を縦断すると、一目散に実況席へ。「なぜ、飯塚は私を襲うのか聞いてみたい」と話していた野上アナを再び襲撃し、Yシャツを引き裂いて、野上アナは裸にネクタイの姿に。この襲撃でマイクが1本破壊されたという。 オカダ組は1人ずつ入場すると天山がマイクを握り「飯塚さん!きょうで引退するんですよね?最後にもう1回、もとに戻ってください。飯塚さん!」と場外を徘徊していた飯塚に呼びかけると、飯塚はエキサイトしてリングインし、天山に攻撃。試合開始のゴングが鳴らされた。 試合は、なぜ引退するのか全く分からないほど、飯塚の動きの良さが目立った。噛みつきなど従来のヒールファイトを中心に試合を優勢に進めていった飯塚だが、オカダのレインメーカーを切り返すと魔性のスリーパーへ。これはすぐに逃げられたが、一瞬の隙をついてビクトル式膝十字固めを極める。馳浩とソビエト(現ロシア)にサンボ修行に行った際に習得した技だ。これには大「飯塚コール」が発生。さらに、ブリザードスープレックスの体勢に入ると、会場は一気にヒートアップしたが、これは投げられず。 しかし、飯塚が“あの頃”の飯塚に戻りそうなムードは高まっていく。その後、天山に魔性のスリーパーを極めて、大「落とせコール」。これは矢野がカット。アイアン・フィンガー・フロム・ヘルを手にすると、天山に躊躇する場面もあったが、地獄突きを放つも天山がかわして、矢野が急所攻撃。オカダのツームストンパイルドライバーから、天山がダイビングヘッドバッドを放った。 ここで天山はフォールに行かず、涙ながらに飯塚に声をかけると、友情タッグTシャツを飯塚の体に置いてから、トップロープに上がりムーンサルトプレスでカウント3を奪った。倒れたままの飯塚に号泣しながら声をかけ続ける天山は、飯塚を起き上がらせたが、意識を戻した飯塚は天山を突き飛ばした。 しかし、オカダと矢野は観客の飯塚コールを煽り、天山がコーナーで頭を抱える飯塚を説得した。何とか握手に応じた飯塚だったが、すぐに天山を攻撃。ここで鈴木軍がフルメンバーでリングインし、天山を捕獲したところで、アイアン・フィンガー・フロム・ヘルを装着した飯塚が地獄突きを放った。 結局、天山の願いは通じなかった。飯塚は引退セレモニーを開くこともなく、客席を縦断しながら、控室に向かった。これを見たタイチが「飯塚!ホントに引退するのか?最後ぐらいテメェの口で言え」とマイクで呼びかけるが、聞く耳を持たなかった。するとみのるが本部席からゴングを持ち出し、10カウントゴングを鳴らすと阿部リングアナウンサーにコールを要請。「飯塚高史〜」とコールするが、本人が不在なため、観客は帰ろうにも帰れない状態になった。 まるでコンサートのアンコールのように飯塚コールは鳴りやまなかった。しかし、本人が再び姿を現わすことはなく、阿部リングアナから「以上をもちまして本日の大会は全て終了となりました」とのアナウンスが入った。それでも飯塚コールは鳴りやまず、阿部リングアナは同様のアナウンスを繰り返しすこととなった。 実況席では野上アナが「飯塚が嫌いなのになぜか涙が止まりません」「私にとっても区切りとなりますが、またここに戻ってきます」と話すと、ジャスティスポーズで生中継を終えた。 野上アナは『羽鳥慎一のモーニングショー』などの出演で今や多忙。昨年からプロレス実況の本数が減っており、今回の実況をもって、ひとまず勇退ということになりそうだ。実況を終えるとファンから大「野上コール」が発生。深々と頭を下げてバックステージに引き上げた。野上アナは「野上コールよりも飯塚さんが…」と涙を流し続けた。 大仁田厚と真鍋由アナウンサー(当時)による大仁田劇場以来だった、レスラーとアナウンサーによる物語。真鍋アナも最後は泣いていたことを思い出す。野上アナには師と仰ぐ永田裕志の節目の試合で、また復帰してもらいたい。ジャスティス!取材・文・写真 / どら増田
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スポーツ 2019年02月22日 17時30分
ルーキーかベテランか? パ・リーグ覇者西武に囁かれる意外な開幕投手の名前
埼玉西武ライオンズの開幕投手は”サプライズ”となるかもしれない。 「浅村栄斗、菊池雄星と投打の主軸がチームを去り、百戦錬磨の好捕手・炭谷銀仁朗までいなくなりました。人的補償したとはいえ、戦力ダウンは否めません」(スポーツ紙記者) 果たして、本当にそうだろうか。西武はFA流出選手が最も多いチームでもある。ポスティングシステムによる米球界挑戦を含めて言えば、松坂大輔、松井稼頭央、清原和博、工藤公康らチームの看板選手を失っても、はい上がってきた。前年よりも順位を上げたシーズンもあるくらいだ。 こうした西武のしぶとさをさして、キャンプを取材したプロ野球解説者はこう言った。 「例年と変わらないというか…。浅村、炭谷の残留交渉に失敗した直後は動揺していましたが、新しいチームとしてスタートを切っていました。『新戦力』の評判もいい」 「新戦力」とは、ドラフト1位ルーキーの松本航(22=日体大)のことだ。 首都大学リーグで、東海大時代の菅野智之以来となる「通算30勝・300奪三振」をマークした強者である。エース・菊池がいなくなったことで「開幕投手でもいい」の声も上がるほど、調整は順調だった。こんなふうに、新しい選手がすぐに出てくるのがしぶとさの一因でもあるが、評判の良い投手がもう1人いた。 巨人から人的補償でやってきた内海哲也である。4月には37歳を迎える大ベテランだが、西武は計算の立つ左投手が少ない。辻発彦監督も先発ローテーション入りを期待していたのは間違いない。 「内海は技巧派。近年、技巧派の左腕はパ・リーグにいなくなったので、内海の西武入りは面白いのではないかと予想する声もありました」(スポーツ紙記者) 内海は若い西武投手陣ともなじんでおり、巨人時代よりも登板機会が増えるのでないかとも期待されていた。本人が明るく、やる気を見せているのはそのためだろう。 「松本は快速球が武器の好右腕です。松本の名前がクローズアップされるのは、オープン戦が盛んとなる3月に入ってからになりそう。松本に注目が集まり、その裏で内海が開幕戦に標準を合わせてきたら面白いことになるかも」(球界関係者) もっとも、ペナントレース公式戦は予告先発制。「完全に相手チームの裏をかいた」とはならないだろう。ただ、新人の松本、セ・リーグの巨人から移籍してきた内海に関するデータは、パ・リーグ各球団には少ない。松本、内海のどちらが開幕戦に来ても、相手チームは嫌な印象を抱くことだろう。 現有戦力の多和田、今井、榎田らが順調に仕上がれば、ソフトバンク、日本ハムなど上位候補と互角以上に戦える。昨年覇者の西武が順位を大きく落とすことはなさそうだが、他選手の話が聞こえてこないのは、ちょっと気になる…。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2019年02月22日 11時30分
「今は根尾くんの『ね』の字もない」中日・京田選手の強気発言に“謎の上から目線”と批判の声
同じショートを守る根尾昂の入団により、熾烈なポジション争いが勃発しているとされる中日・京田陽太。その彼が根尾に対して語った言葉が、ネット上でちょっとした話題となっている。 今回注目を集めているのは、某スポーツ紙上に掲載されたインタビュー内での発言。記者から根尾とのポジション争いについて聞かれた京田は、「今は根尾くんの『ね』の字もない」、「自分と同じ舞台に立っていないから比べてはダメ」、「自分は(比べられるのは)気にしていないけど、向こうがかわいそう」といった旨の発言をしている。 黄金ルーキーとのポジション争いに対する自信のほどが窺える京田の発言。これを受けたネット上からは、「謎の上から目線」、「根尾は眼中にないってこと?」、「あんまり調子に乗ると後が怖いぞ」といったツッコミが寄せられている。 京田と根尾の間に、そこまでの実力差を感じていないファンが多いことが浮き彫りとなっている今回の一件。しかし、個人的には2017年の新人王であるプロ3年目の京田と、プロ生活が始まったばかりのルーキー根尾を現時点で比較するのは難しいようにも思える。 また、今キャンプの京田は一軍で順調な日々を送り侍ジャパンにも選出されているが、根尾は右ふくらはぎの肉離れにより二軍で調整中。こうした現状を考えると、先の京田の発言がそれなりに的を射ていることは事実だ。 現に、ネット上のツッコミに対しては「いや何も間違ったこと言ってないやろ」、「根尾がいきなり京田と渡り合える訳ない」、「これで京田が叩かれるのはさすがに意味不明」といった反論も少なからず寄せられている。両者の比較を“時期尚早”と考えるファンも多いようだ。 ドラフト前は根尾に来てほしくなかったという旨を、地元メディアのインタビューで笑いながら明かしてもいる京田。ライバル意識があることは恐らく事実だろうが、現在は根尾を焦らせないことも含め、“先輩の対応”に努めているのではないだろうか。文 / 柴田雅人
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スポーツ 2019年02月22日 06時00分
WWEアスカ、まさかの敗戦でレッスルマニアに暗雲!リコシェがSDにも登場!
世界最大のプロレス団体WWEは日本時間20日、ルイジアナ州ニューオーリンズのスムージー・キング・センターで、主力ブランドのスマックダウンを開催した。 スマックダウン女子王者の日本人女子スーパースター、アスカが登場。ロウとスマックダウンの王座戦線に関して聞かれると、「シャーロットとベッキーはすでに倒しているから興味がない。興味があるのは、誰が私と対戦する準備ができているかだ」とキッパリ。ロウ女子王者ロンダ・ラウジーを狙っているシャーロット・フレアーと、前王者のベッキー・リンチを相手にせず、新たなる挑戦者の登場に期待すると、突如マンディ・ローズ&ソーニャ・デビルが登場した。 マンディは「誰にも相手にされないかわいそうなアスカ!でも私はあなたと対戦する準備ができてるわよ」と挑発。2人のシングルマッチが実現した。 試合では突如レイシー・エバンスが入場してきて、これに気を取られたアスカは背後からマンディの攻撃を食らった。劣勢となったアスカだが、スライディング・ニーから顔面にヒザを叩き込むと、マンディは目を押さえて怪我を主張。これにレフェリーがアスカに距離を置くよう注意。しかし、その隙にマンディがアスカを丸め込んで3カウント。怪我のふりをしたマンディの策略にハマったアスカは痛い黒星を喫した。格下の選手にシングルで敗戦したことで、4月に開催される世界最大のプロレスイベント『レッスルマニア』に向けて暗雲が立ちこめた。 前日のロウでフィン・ベイラーとの元新日本プロレスタッグを組み、インパクトを残したファームブランドNXTのスーパースター、リコシェが、ロウに続いてスマックダウンにも登場。エリック・ヤング(withアレクサンダー・ウルフ&キリアン・デイン)とのシングル戦に臨んだ。 リコシェはハリケーン・ラナからドロップキックを決めて先制したが、セコンドに挑発された隙にヤングから強烈なパンチを食らって劣勢となってしまう。しかし、アッパーカットからのスタンディング・シューティングスタープレス、日本でもおなじみの捻りを入れたトペ・コンヒーロでヤングを追い詰めると、最後はコーナートップから630°スプラッシュで完勝。“ワン&オンリー”リコシェがヤングを下し、WWE2大ブランドであるロウとスマックダウンで連勝デビューという快挙を達成。主力ブランドへの“昇格”も見えてきた。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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スポーツ 2019年02月21日 17時30分
オリックス成瀬善久、右ハムストリングス肉離れで離脱も若手左腕にチャンス拡大!
オリックス春季キャンプ第4クール2日目▽20日 宮崎・清武SOKKENスタジアム オリックスは20日、前ヤクルトで今キャンプからテスト入団した成瀬善久投手が宮崎市内の病院を受診し、MRI検査を受けた結果、右ハムストリングスの肉離れグレード1との診断を受けたと発表した。グレード1は軽度の肉離れだが、ベテランということもあり、今後は2軍でリハビリに専念する。 かつて、ロッテのエースとして活躍した成瀬は、2007年に最優秀防御率と最優秀投手を受賞。2010年にはクライマックスシリーズファイナルステージのMVPに選出されている。2014年オフに国内FA権を行使し、ヤクルトに移籍。ヤクルトでは3年間で6勝11敗。昨年はプロ入り初の未勝利に終わり、ヤクルトを自由契約に。再起をかけてオリックスの春季キャンプにテスト生として参加。6日に支配下登録された。 17日の紅白戦では、野手の間から「成瀬さんのスライダーはヤバイ」という声が出るほどの好投を見せ、主砲の吉田正尚、T-岡田から三振を奪って好調さをアピール。ロッテのエース時代に監督を務めていた西村徳文監督も「持ち味のコントロールが良かった。まだまだ行ける」と高評価した上で、「対外試合でどこまでやれるのか、我々も早く見極めたい」と24日に行われるソフトバンク戦(アイビースタジアム)での先発登板を決めていただけに、成瀬の離脱は残念な“つまづき”である。 しかし、成瀬の離脱により“左腕枠”がひとつ空いたのも事実。松葉貴大をはじめ、17日の紅白戦で好投し、球速が増した山崎福也、ルーキーの左澤優など、他の左腕のピッチャーにチャンスが生まれたのも事実。西村監督は「遠慮せず、掴み取る気持ちが見たい」と選手の貪欲さを強く望んでいるだけに、若い選手の猛アピールに期待したい。文 / どら増田写真 / 垪和さえ
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