スポーツ
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
IGF有明大会 猪木襲われる
IGF旗揚げ2周年記念興行が9日、東京・有明コロシアムで行われた。主宰のアントニオ猪木による国会議事堂破壊デモや“暴走王”小川直也&ジョシュ・バーネットVS三冠ヘビー級王者・高山善廣&ボブ・サップで勝負に出たものの、観客動員で苦戦。おまけに猪木はサップにボディースラムで抱えられるなどご難な日となり、まな弟子の小川にまで苦言を呈された。“アントン狂騒曲”が鳴り止まない。 燃える闘魂が“道”に迷っている!? 自身の主宰する団体が旗揚げ2周年を迎えた猪木。会場となった有明コロシアムは、過去に2度興行を行っているが、いずれも観客動員の面で苦戦しており、IGFにとって“鬼門”となっている。 それだけに、4日の成田会見では「9日のリング上では面白い話をします。北朝鮮の話もありますし…」と意味深な予告を放ち、大会をPR。前日には、猪木自身が千葉で開催されたロックフェス「サマーソニック09」に出演するなど、営業活動に奔走した。 この日、猪木は後半戦開始前にリングに登場すると、コントグループ、「ザ・ニュースペーパー」扮(ふん)する小泉純一郎元首相、麻生太郎首相と北朝鮮の金正日総書記似の男と“猪木劇場”を展開。一部報道でウワサされている衆院選出馬について「出馬しようかと迷っていたら(故)ジャイアント馬場から挑戦状が届いた。『三途の川で待っている』と。逃げるわけにはいかない。馬場からの挑戦と出馬、どっちを先にするか、それはこのイベントが終わってから考えます」と宣言。目の前に置かれていた国会議事堂の模型をハンマーで粉砕した。 さらに、メーンで行われたタッグマッチ終了後にも再びリングに登場。ここでハプニングが起こった。サップにカツを入れるビンタを放った直後、逆ギレしたサップが猪木を抱え、投げようとしたのだ。周囲が止めて事なきを得たが、最後は「1、2、3、ダー」と強引に締めた。 なんとも中途半端な形で幕を閉じた2周年興行。宣言どおりのパフォーマンスや豪華タッグマッチで華を添えたが、結果には結びつかず。今大会も6523人(主催者発表)と満員にすることはできなかった。 終わってみれば、今後について一向に進展はなし。衆院選出馬については「これから1週間以内に」と結論を先送り。次回興行の開催についても「まだ今のところは」と未定のままだ。 そんな行き先不透明な主宰にまな弟子・小川から不満が噴出。「このカード自体ふざけんなって。次、高山とシングルかと思ってたら、サップが入ってたりとか。猪木さんの手のひらに乗せられてやってるのかもしれないけど、いいかげんにしろ。(広島大会から)5カ月も間隔が空いて、モチベーションを保つのは難しい」と怒りを露わにした。 IGF旗揚げから2年。これまで「迷わず行けよ行けばわかるさ」と突き進んできた猪木だが、ここにきて道が見えなくなってしまった。この先どんな道を切り開いていくのか、動向に注目が集まる。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
新日本G1 中邑独走の裏に“アレ”封印
新日本プロレス「G1クライマックス2009」(16日の東京・両国国技館で決勝)で初優勝を狙う中邑真輔が9日、公式戦3日目の大阪府立体育会館大会を終え、Bブロック単独トップに躍り出た。無傷の開幕3連勝で早くも決勝トーナメント進出も見えてきたが、いったい好調の要因は何か。ここにきて主役に躍り出た中邑が、“G1必勝の掟”を明かした。 夏男に一番縁のない中邑が今夏はグイグイきている。開幕戦からいきなりディフェンディング王者の後藤洋央紀を撃破。昨年は予選リーグで勝ち点8を挙げながらも、後藤との直接対決で敗れて決勝進出を逃したが、初戦でその屈辱を晴して勢いに乗っている。 2日目のプロレスリング・ノア杉浦貴戦では新必殺のヒザ蹴り「ボマイェ(スワヒリ語で殺す)」がうなりをあげて連勝。この日も同じくボマイェで天山広吉を難なく10分弱で葬り「(弱すぎて)調子が狂うぜ。マジで殺せば良かった」と、もはや“蹴撃マシーン”と化した中邑を誰も止めることができない状況だ。 G1といえば、05年に予選リーグの静岡大会で空中殺法を放って自爆して担架で運ばれる不運を皮切りに、07年にも準決勝の永田裕志戦で左肩を負傷、昨年もリーグ戦で敗れた同期の後藤に優勝を持っていかれるなど、近年とことん夏にはツイていない。 むしろ史上最年少でIWGP戴冠したのが12月、カート・アングルとのIWGP王座統一戦を制したのが2月など、たいてい大仕事をやってのけるのは冬。そんな“冬男”が今年はふたを開けば開幕3連勝で、この日も夏男として蝶野と並び称される天山も下して“夏男食い”。単独首位をひた走る快走劇なのだ。 いったい例年と何が違うのか。中邑いわく答えは単純明快「まだ今年はアレを解禁してない」から。「アレ」とは熱い夏に欲するアイスのことで「アイスキャンディーを食ってると良いことがないことに気づいた。なんで大阪でも551のアイスをガマンした」と真顔で言うが、どうやら真剣な話のようだ。 常に自宅の冷蔵庫に数十本のアイスを備蓄するほどの“アイス依存症”だが、中邑にとって夏のアイスには負のジンクスばかり。一昨年はG1前にパワーアップを掲げて10キロ弱の体重増をしたが、結局アイスの暴飲暴食が祟ったこともあって、準決勝で肩にアクシデントを起こしたほか、昨年も勝負どころで後藤に敗れたり、すべてアイスのせいといっても過言ではない。 「マジでアイスは良くない。2006年にメキシコ行ってたときもあずきバーばっか食って太ったし…」。つまり、中邑がもしアイスに手を出せば、このほどドラックで転落人生を歩むことになったのりピーと同じように、自らの身を滅ぼすことにもなりかねない。 たかがアイス、されどアイス…。果たして中邑は今年こそアイスにむしばまれることなく、このままG1を独走できるのだろうか。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
新日本G1 棚橋G1制覇に黄信号
打倒棚橋に燃える他団体勢がひしめくAブロックは混沌としている。開幕ダッシュにこそ失敗したIWGPヘビー級王者の棚橋弘至は、2日目以降はジャイアント・バーナード、この日の矢野通と順調に勝ち星を築いているが、かねてから痛めている両ヒザのほか、ワキ腹にも違和感を覚えて満身創痍だ。 その一方で打倒棚橋を掲げるZERO1田中将斗は連勝。前夜に前人未到の火祭り4連覇こそ逸したが、この日は元ZERO1大森隆男との再会マッチを制して勝ち点を4に伸ばした。 一方のBブロックは頭ひとつ抜け出した中邑を追う展開。この日は永田裕志VS杉浦貴が30分ドローに終わって決着がつかなかったこともあり、互いに勝ち点を1伸ばしただけ。またもG1初勝利がお預けとなった杉浦は、いよいよ決勝リーグ進出に黄信号が灯った。 開幕スタートに失敗したディフェンディング王者の後藤洋央紀は中西学を必殺の昇天で沈めて3日目でようやく初日。なお、勝ち点4で単独2位の天山広吉は中邑に敗戦後、因縁の飯塚高史から襲撃されて担架で運ばれた。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
IGF有明大会 凶獣サップ暴走
驚くほど、噛み合わない試合だった。9日のIGF有明大会のメーンで行われたタッグマッチには、自我の強いトップファイターが集結。試合がまとまるはずがなく、IGFのエースの座を巡る闘いは、収拾がつかないものとなった。 混乱を呼び込んだのはボブ・サップ。猪木による“野獣再生計画”の第一弾として、高山善廣と組み、小川直也&ジョシュ・バーネットと対戦。 パートナーの高山を押しのけて先発を買って出ると、小川&バーネットに猛進。まとめてタックルで吹き飛ばす。さらに相撲特訓で習得した破壊力抜群の突っ張りを見せるなど、パワーにものをいわせた一連の攻撃は、誰のどの技よりもインパクトがあった。 師匠の猪木も「サップが一番いい動きをしていた」と合格点を出したが、いかんせん暴走がアダとなった。凶獣のスタンドプレーに高山がブチ切れて2人は空中分解。バーネットが一瞬の隙を突き、かつてのまな弟子であるサップに裸絞めを決めた際、高山はカットに入らず、前回の3・15広島大会で遺恨が勃発した小川と大乱闘を繰り広げた。 サップは力尽きて失神KO負けを喫したが、試合直後、猪木の闘魂ビンタで覚醒。バーネットに殴りかかり、さらに仲裁に入った猪木にボディースラムを試みる。セコンドらの制止で未遂に終わったが、サップは錯乱したのではなく、あくまでも計画的な行動で「あれはビンタの仕返し。ビーストは飼いならされない」と宣言。真の野獣に戻るためには、師に噛み付くことも辞さないとした。 また今回、小川とサップとの初遭遇に注目が集まったが、2人の激突は数えるほどしかなく、小川の本命はやはり高山であった。だが「今回はシングルでやると思っていたら、サップが入ってきて、正直いら立っている」と”猪木の仕掛け”に振り回され、対高山が不完全燃焼に終わったことに怒り心頭だ。高山もまた被害者で「小川は物足りないし、テーマが見つからない」と不満を爆発させた。 ただし、小川は「猪木さんの掌の上で泳がされている感じだが、これが猪木プロレスの味」とも発言。ビーストが復活の兆しを見せたことで、メーンに登場した4人を軸とするIGFの覇権争いは、猪木との間接的な戦いというテーマを内包しながら、し烈をきわめていきそうだ。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
IGF有明大会 甦った“ゾンビ藤原”
藤原喜明の復調ぶりに初代タイガーマスクが舌をまいた。2人は昨年12月の昭和プロレス・後楽園大会で対戦。前回は藤原が胃がんの手術後、初めての試合のために体調は万全ではなく、初代タイガーが一方的に攻め、キックの連打でKO勝ちを収めている。 だが今回、初代タイガーは肌を合わせて「レスリングのパワーが戻ってきている」と実感。それだけに「プレッシャーがありすぎて、不用意に蹴れなかった」という。それでもキックにこだわる戦術をとったのは、意地以外のなにものでもない。 一方、リベンジに燃える藤原は、ハイキックを受けた際、ガードをした右腕が腫れて自由が利かなくなり、得意の関節技に持ち込めなくなってしまう。ならばと、もう一つの得意技である一本足頭突きを連発。ムキになるほど、激しさの度合いが増していったキック対ヘッドバットの根比べは、10分では決着がつかず、時間切れ引き分けに終わった。 大技が乱発傾向にあるいまのプロレス界の中にあって、2人が見せた1つの技で魅せるプロレスは、自分たちが培ってきたストロングスタイルの根幹をなすもの。逆に、いまだからこそ新鮮に映った。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
大相撲 9・3秋場所特集 “ミニ朝青龍”と“ミニ琴欧洲”
大相撲秋場所は9月13日に両国国技館で初日を迎えるが、なんとも面白い力士が2人いる。“ミニ朝青龍”といわれる新十両の星風(25=尾車)。もう一人は新序ノ口の碧山(あおいやま・23=田子ノ浦)というブルガリア出身力士だ。これがまた“不良”と“優等生”と正反対。さてさて…。 同じモンゴル出身で顔つきも、態度も、かの悪名高き横綱朝青龍にそっくり。大相撲界関係者からひそかに”ミニ朝青龍”と呼ばれている力士がいよいよ秋場所、新十両として土俵に上がることが決定。「何か問題を起こさなければいいが」と関係者の不安をかきたてている。 相撲協会は秋場所の番付編成会議で新十両3人、再十両2人を決め、発表した。問題の力士は、新十両の1人の星風。入門までのキャリアはなかなかのもので、15歳のときに大関琴光喜の母校でもある鳥取城北高にモンゴルから相撲留学。7年前の九州場所から尾車部屋に入門、初土俵を踏んでいる。 「最初は先輩の琴光喜がいる佐渡ケ嶽部屋に入門する予定だったんですが、ちょうど琴欧洲の入門とぶつかったため、1部屋1人という外国人枠に引っ掛かってはみ出てしまい、先代佐渡ケ嶽(元横綱琴桜)がまな弟子の尾車(元大関琴風)に譲り渡したんです」と佐渡ケ嶽部屋関係者は話している。 入門する前から注目の存在だったのだ。出世が遅れたのは、181センチと身長はまずまずだったが、体重が114キロとなかなか増えなかったことと、気性が激しくて相手をブン投げないと気が済まないところがあったため。 この気性の激しさは、ひょっとすると身内の不幸が相次いだためかもしれない。入門して1年目に、息子の出世を心待ちにしていた母親のバストフさん、4年前には父親のボルドさんを脳こうそくで亡くし、天涯孤独に。 以来、星風の勝利に対するこだわりは一気にエスカレートし、マワシを締めると朝青龍も顔負けのやりたい放題という“札つき”力士となってしまった。 去年の夏場所には、相手が「待った」をしているにもかかわらず、ワザと強烈なカチあげを見舞い、取組後、審判委員室に呼び出され、こってり脂を絞られている。十両昇進を決めた先場所12日目の保志光戦でも、意識的に早くつっかけて「待った」を誘い相手を幻惑し突き落として勝った。 もしこんなことを、ファンの注目度が違う十両の土俵でやったら、批判の集中砲火を浴びるのは確実。星風は「これでやっと両親にうれしい報告ができます」と目をうるませたが、師匠の尾車親方は祝福どころか、大きな不安を抱えてしまっているのだ。さっそく星風を捕まえて「上にあがれば、何かしでかしたときの反響も大きい。これからは愛される相撲を取れ」と注文をつけた。 大先輩の朝青龍との“トラブル・タッグ”で秋場所は騒々しい15日間になりそうだ。 大相撲で大関琴欧洲に次ぐ史上2人目のブルガリア出身力士、碧山(あおいやま)=本名ダニエル・イバノフ、田子ノ浦部屋=が、先場所の前相撲でデビューした。碧眼(へきがん)の23歳は「けいこを積んで大関を目指したい」と目を輝かせる。 2年前にアマチュア相撲を始め、2008年に重量級の国内王者に輝いた。190センチ、146キロで得意は右四つ。恵まれた体を生かした寄りが持ち味。先場所は3日目から始まった前相撲で「とにかく前に出る」という愚直な攻めで3戦3勝。新序出世を決め、秋場所から番付にしこ名が載っている。 琴欧洲と同じ母国のスポーツアカデミー出身。12歳で始めたレスリングでは国内トップクラスの選手だった。転向のきっかけは「大関の姿をテレビで見てあこがれた」から。動画配信サイトで大関の映像を検索し、角界入りの夢を膨らませてきた。 遠く欧州から来日して3カ月。食生活では生魚など食べられない物も多く、また割りの痛さに涙を流すこともある。それでも今は出世を夢見てけいこに励む毎日だ。師匠の田子ノ浦親方(元幕内久島海)は「技術がある本格派の力士に育てたい」と期待を込める。 来日に一役買った琴欧洲は「あとは本人次第。どれだけ努力できるかだね」とエールを送っている。
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スポーツ 2009年08月10日 15時00分
メジャーリーグ極秘情報 アストロズ松井稼編 日本球界復帰のシナリオ
米大リーグ、ヒューストン・アストロズの松井稼頭央は現地時間5日、ヒューストンでのジャイアンツ戦で日米通算400盗塁を達成した。 「今まで気付かなかったけど、周りがそう言うので耳に入ってきた」という思わぬ区切りだった。 松井稼は2003年のオフに西武ライオンズを退団し、FAでニューヨーク・メッツに移籍したのだが、その背景には「米国で日米通算2000本安打を達成したい。それがかなったら、再び日本でプレーしたい。その時は東尾(修)さんが監督でいるチームがいい。そして西武を見返してやりたい」との発言もあり、東尾が西武球団に掛け合って大リーグ移籍をゴリ押ししたという経緯があった。 松井稼の西武時代の監督であった東尾は放任主義。彼の1年目は黒江透修ヘッドコーチの“ほめ殺し”で成長していった。 つまり、松井稼は東尾によって“飼育”され、西武を代表する選手に育った。そのため東尾にはことのほか恩義を感じている。 言い換えると、今でも東尾のために日本で頑張りたいという気持ちをずっと持ち続けている。 大リーグのように“ハングリー”を追求される競争社会では、内面的に脆弱な性格になっていては生きていけない。その点、松井稼はそういった精神的な部分を克服してきたのも事実である。 ある人に松井稼は「もう大リーグはいいよ」とまで言ったといわれている。400盗塁という素晴らしい記録について「人から言われるまで忘れていた」というあたり、大リーグへの未練はあまりなさそうに見えるが…。 西武時代にレギュラーの8年間で3度も盗塁王を獲得し、306盗塁したのに対し、故障で悩まされた大リーグ移籍後は6年で94個。それでも、盗塁への飽くなき執念は「来るべき日本球界復帰への格好の手土産」というものではないかというのは、日本のプロ球界で、かつての盗塁王だった一人である。 松井稼の盗塁成功率は84.7%と、メジャー単独3位という成績である。 日本のプロ野球は、すでに来季のチーム構想などが進んでいる。特に監督の去就は各方面で注目されている。 松井稼がすでに米国での生活そのものに嫌気がさしているのはどうも事実のようだ。なぜなら、「できることなら、日本球界で…」といった気持ちの動きがすでに起きているという声も聞かれる。 松井稼はもう一つの大記録、日米通算2000本安打達成についてもすでにカウントダウンに入っており、今週中というより意外に早い日に“バンザイ”シーンが見られるだろう。 そこで松井稼がどんな感想を漏らすのか、大変注目されるところだが、前出の通り「これでメジャーリーグでの自分の時代は終わった」と決断すれば、意外なことが起こる可能性もある。 しかし、一方ではアストロズがこれだけの実績を持つ松井稼を簡単に手放すとも思えない。そんな時、松井稼が頼るのは、やはり東尾だろう。仮に東尾が噂通り東北楽天イーグルスの監督になれば、松井稼楽天入りのシナリオが完成するともいえる。 果たして松井稼が選ぶのはどういった道なのか。今後の動向に注目したい。
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スポーツ 2009年08月08日 15時00分
見せるぞインディー魂 いざ両国へ 三四郎見参
見せるぞインディー魂 いざ両国へ 三四郎見参 プロレス界で武藤敬司(全日本プロレス)、田上明(プロレスリング・ノア)のように社長業を兼任しているレスラーがいる。その中の一人、DDTプロレスリングの“大社長”高木三四郎は今、人生最大の勝負に挑んでいる。今月23日に初進出する両国国技館大会の成功に向けて、最後の詰めに東奔西走。社長レスラーとして常にチャレンジを続ける男の本音に迫った。 −−インディー団体としては快挙となる両国へ初進出します。 「不況不況といわれる中で、元気を与えられると思ったんですよね。無謀な挑戦と思われるかもしれないけど、限界点を作るのじゃなくて、常にチャレンジしていきたいっていうのがあったんで。これをやることによって起爆剤になればいいと」 −−どんな興行にしたいか。 「インディー、メジャーとかっていうのではなく、100人でも1000人でも1万人でも、来たお客さんに満足してもらうっていうのは変わらないんですよ。今回は特に試合の中身で勝負したいですね。それとDDTの未来を見せたいですね。うまく若手にバトンタッチできれば」 −−飯伏幸太をはじめ、若手選手が他団体に参戦しているが。 「どんどん他のマットに上がって学び、揉まれればいいと思いますよ。プロなんで、試合してなんぼだと思ってるので」 −−今、プロレス界は変革の時に来ています。 「チャンスですよね。序列とかをぶっ壊すつもりでやってるんですよ。団体それぞれに歴史があるけど、それがどうなのよって。その中で、両国大会が終わった後に、プロレス界の中核に入れたらと思います」 −−改めて選手と社長業の兼業については。 「ぶっちゃけ、しんどいはしんどいですけど。試合自体も変わってきていて、ハードコア的な路上プロレスとかもやってますし。でも、健康には気をつかってますし、やり続けるしかないですね」 −−そこまでして続ける意味は。 「僕は今39歳なんですけど、お客さんもそれぐらいの人って多いですよね。独身で寂しい人もいる。20代まで許されていたことが30代、40代になるといろいろとしがらみが出てきたり。会社では上司からは責められ、部下からは突き上げを食うみたいじゃないけど、ストレスが溜まっていると思うんです。39歳という年齢でも頑張ってるぞっていうメッセージを送りたいですよね。アラフォー世代に訴えていくプロレスがあると思う」 −−最近は三沢光晴さんの事故がありました。 「事故が起きてしまったという部分については避けられないこと。リングに上がっている以上は0%ではないですよね。でも、可能性を低くすることはできるので、残った自分たちでやらなきゃいけない」 −−具体的な対策などは。 「救命装置の導入や医療講習の実地体験とかですよね。現状ではリングドクターの常駐は厳しいと思う。でも、地方のネットワークを作って、地方巡業の時、夜の時間だけドクターに来てもらうとかね。選手もどこかで技のセーブをして行かなきゃいけないですね」 −−今後はどういう形でプロレス界を盛り上げたいか。 「元気がない、元気がないって言うけど、うち以外に両国でやる団体もありますからね。プロレスの楽しさを世間に広めるためにやるのみですよ」 −−スポーツバー「ドロップキック」(新宿)や「フレンチカレー☆☆☆ミツボシ」(中野)などの飲食店も経営をされていますが。 「飲食店を始めたのは、プロレスの楽しみの中には、試合が終わった後『今日は楽しかったね、面白かったね』って言いながらご飯を食べたり、飲んだりっていうのがあると思ったからですね」 −−これからのプロレス界に必要なことは。 「10年前はカードを発表すればチケットが売れた。今は売れない。営業力・企画力で全面的に勝負したい。東京タワーの下でビアガーデンプロレスをやりたいよね。東京タワーの上からダイブとか(笑)」 −−何か他にやりたいことはありますか。 「居酒屋をやりたいですね。30人〜40人ぐらいのところで。プロレス色を出すかは別としてね。あとは、トレーニング後、選手のケアができる治療院をやりたいですよね。とにかく、プロレスに何らかの関連性のあることがあればね」 −−プロレスラーになっていなかったら。 「やっぱり実業家になっていたんじゃないですかね」<プロフィール> たかぎ さんしろう=本名・高木規(ただし)。1973年1月13日生まれ、大阪府豊中市出身。175センチ、100キロ。94年IWA格闘志塾に入門、95年デビュー。PWC、フリーを経て97年にDDTプロレスを旗揚げ。06年に正式にDDTの社長に就任した。現在はユニオン、マッスルなどDDTグループの「大社長」を務める。なお、リング名の三四郎は漫画『1・2の三四郎』の主人公・東三四郎からとったもの。
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スポーツ 2009年08月08日 15時00分
新日本プロレス 杉浦の野望 ノア重役の座買う
新日本プロレス真夏の最強戦士決定戦「G1クライマックス2009」(16日、東京・両国国技館で決勝)が9日、広島サンプラザで開幕した。外敵戦士が波乱を起こす中、プロレスリング・ノア杉浦貴は、Bブロック初戦で天山広吉に敗北。広島の地で亡くなった故・三沢光晴さんに捧ぐ勝利こそ挙げられなかったが、実は杉浦はその胸に逆襲Vでの極秘ミッションを秘めている。 ディフェンディング王者とIWGP王者がそろって敗れる波乱の幕開けの中、ノアの看板を背負ってG1初参戦を果たした杉浦も天山広吉相手に黒星スタート。右膝蜂窩織炎(ほうかしきえん)の負傷明けとあって、厳しい初戦を強いられた。 投げ放しジャーマンにランニングニーで出バナをくじいたものの、いずれも踏ん張りが利かないのか、普段の破壊力はない。逆にモンゴリアンチョップからバックドロップを食らってピンチ。ダイビングヘッドバットこそ間一髪で交わすも、その後アナコンダバイスで捕獲されて万事休す。 無念のタップアウト負けでG1初勝利はお預け。故・三沢光晴さんが亡くなった広島の地で捧ぐ勝利は挙げられず、試合後はノーコメントで控え室に戻ったが、実は杉浦にとってはここから逆襲Vを図り、G1制覇後に描いている青写真があるのだ。 「どんな形であれ賞金1000万はオレが頂く。800万は家のローンを返して、残り200万を持って六本木で豪遊しようかと思ってたけど、プライベートじゃなくてノアのために使う。前社長(故・三沢さん)は会社の反映とノアを良くすることを願ってたから…」 なんと杉浦は激動のノアを支えるため、ぜがひでもここから巻き返して賞金1000万を手にしようというのだ。しかし、よくよく聞いてみると、ちょっと話が違うようで「優勝しても会社に渡すのは20万の予定だったんだけど、俺を取締役にしてくれんならそこそこ金を用意しても良いと思ってんだわ」。どうやら1000万をチラつかせ、ノアの要職に就こうという魂胆なのだ。 「オレは物言う取締役になるよ。なんなら代取(代表取締役)狙っちゃおうかな」。真夏の最強王者となって田上政権入閣はおろか、方舟マットでの成り上がりを目論む杉浦のG1はまだ始まったばかりだ。◎TAJIRI 毒霧○ Aブロックではそのほか他団体選手がそろって勝利。まずは新日所属の外国人レスラーのジャイアント・バーナードと対戦したTAJIRIが白星発進だ。大会前には毒霧禁止に調印していたが、終盤にタイガー服部レフェリーの死角で噴射。そのまま目が開かないバーナードにトラースキック4連発で畳み掛けて3カウントをかっさらった。 禁止事項だったはずの毒霧。TAJIRIは「レフェリーに見られなきゃ良い」と悪びれることなく微笑を浮かべた。また、ZERO1から参戦している田中将斗は矢野通を破って白星スタート。鬼殺しに悶絶しかけるも、こん身のスライディングDを連発して勝負を決め「あくまで他団体選手初のG1優勝や。火祭り刀も持って来てやる」と言い放っていた。◎棚橋 100年に1度の負け 大波乱の幕開けだ。Aブロック公式戦では外敵戦士がそろって初陣を飾り、IWGPヘビー級王者の棚橋弘至が大森隆男に敗れる大番狂わせが起きた。必殺ハイフライフローで試合を決めにかかろうとコーナーに駆け上がったところ、アックスボンバーで追撃されて悶絶。そのままアックスギロチンでマットに叩きつけられ、まさかの3カウントを献上した。 それでも試合後は「きょうは100年に1度の負け。足元をすくわれても上しか見ない。必ず優勝します」と気持ちを切り替えていた。
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スポーツ 2009年08月08日 15時00分
IGF 凶獣も“乱心” どうなる有明のタッグ戦
あす9日、有明コロシアムで行われるIGF『GENOME9』の直前会見が7日、都内で行われ、アントニオ猪木&“野獣”ボブ・サップの師弟揃い踏みが実現した。 最近のサップは負けが続き精彩を欠いているが、猪木はその資質を高く評価しており、野獣再生計画に着手。9日が再生の第一歩となる。 会見には9日の有明大会のメーンで小川直也と組み、サップ&高山善廣と対戦するジョシュ・バーネットも出席。2人はかつて師弟関係にあったが、現在、袂を別つバーネットは「ミスター・イノキがサップの再生プロジェクトを組んでいるが、残念ながらそれは無駄になる。俺がサップを終わらせる」と宣言。 これがビーストの怒りに火をつけた。会見後、サップは本誌の単独取材に「彼からは多くのことを教わった。今回はリング上で恩返しをするチャンス。俺に終わりはない。俺が何をやってきたか、すべてを見せつける」と応戦。師匠越えを誓い、猪木からは「有明は強いビーストに戻る第一段階。パワー中心に行け」というアドバイスを受けたことを明かした。 さらに、サップは所用のために会見を欠席した小川、高山についても言及。小川との初遭遇については「オガワのことは日本に来る前から知っている。グレートなファイターだからな」と目を輝かせた。 一方で暴走王の“野獣狩り宣言”はカンに触って仕方がなく「もう十分に研究済みでオガワの弱点は分かっている。肉体的にアドバンテーは私にある。パワーで押し潰す」と圧殺を予告した。 パートナーの三冠ヘビー級王者の高山とは、2002年大晦日の『イノキ・ボンバイエ』で死闘を繰り広げた間柄で、サップは「頼もしいパートナー」としながらも、「信用はしてない」と言い切る。その理由は明快だった。 「メーンの試合は全員が敵。俺がそうであるように、4人とも“誰よりも目立ってやる”と考えているはず。俺は誰にも負けない。有明で新生サップを強くアピールしてみせる」 IGFの主役は小川でなければバーネットでもない。ましてや高山でもない。サップは有明大会で覚醒し、師・猪木の目前で、IGFの主役の座に躍り出るつもりだ。◎会見場所は猪木酒場 もう、ハチャメチャだ。IGFが有明大会の前夜祭として公開記者会見を開いた場所は、なんとアントニオ猪木酒場新宿店。酒場での公開記者会見など前例のないことだ。 会見スタート時には、店内は猪木信者で膨れ上がる状態となったが、大多数はすでにアルコールが入った状態。ほろ酔い気分も手伝って会見は異常な盛り上がりをみせた。ただ、盛り上がりすぎるあまり、出場選手たちがマイクを手に、有明大会への抱負を口にするものの、話がよく聞こえないという前代未聞の事態となる。 そんな中、有明で激突する澤田敦士と“超獣”ザ・プレデターの乱闘が勃発。米国武者修行で自信を培い、たくましさが増した澤田の「お前は準備ができているのか?」という挑発に、プレデターが「お前がたいして実力のないことを、俺がリング上で証明してやる」と激怒。場外乱闘を目の当たりにしたファンのテンションが、一層高まったのは言うまでもない。「面白ければいい」とは猪木がよく口にする言葉だが、今回はまさにそれを字でいく会見であった。 また、猪木は噂される衆議院議員総選挙への出馬については「どこまで正式と言っていいか分からないが、政党からの話はある」と打ち明け、「9日のリングの上で『イエス』か『ノー』の答えを出す」とした。
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ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
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大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
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珍指令 KID 秒殺禁止
2006年12月12日 15時00分
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1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分