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IGF有明大会 凶獣サップ暴走

 驚くほど、噛み合わない試合だった。9日のIGF有明大会のメーンで行われたタッグマッチには、自我の強いトップファイターが集結。試合がまとまるはずがなく、IGFのエースの座を巡る闘いは、収拾がつかないものとなった。

 混乱を呼び込んだのはボブ・サップ。猪木による“野獣再生計画”の第一弾として、高山善廣と組み、小川直也&ジョシュ・バーネットと対戦。
 パートナーの高山を押しのけて先発を買って出ると、小川&バーネットに猛進。まとめてタックルで吹き飛ばす。さらに相撲特訓で習得した破壊力抜群の突っ張りを見せるなど、パワーにものをいわせた一連の攻撃は、誰のどの技よりもインパクトがあった。
 師匠の猪木も「サップが一番いい動きをしていた」と合格点を出したが、いかんせん暴走がアダとなった。凶獣のスタンドプレーに高山がブチ切れて2人は空中分解。バーネットが一瞬の隙を突き、かつてのまな弟子であるサップに裸絞めを決めた際、高山はカットに入らず、前回の3・15広島大会で遺恨が勃発した小川と大乱闘を繰り広げた。

 サップは力尽きて失神KO負けを喫したが、試合直後、猪木の闘魂ビンタで覚醒。バーネットに殴りかかり、さらに仲裁に入った猪木にボディースラムを試みる。セコンドらの制止で未遂に終わったが、サップは錯乱したのではなく、あくまでも計画的な行動で「あれはビンタの仕返し。ビーストは飼いならされない」と宣言。真の野獣に戻るためには、師に噛み付くことも辞さないとした。
 また今回、小川とサップとの初遭遇に注目が集まったが、2人の激突は数えるほどしかなく、小川の本命はやはり高山であった。だが「今回はシングルでやると思っていたら、サップが入ってきて、正直いら立っている」と”猪木の仕掛け”に振り回され、対高山が不完全燃焼に終わったことに怒り心頭だ。高山もまた被害者で「小川は物足りないし、テーマが見つからない」と不満を爆発させた。
 ただし、小川は「猪木さんの掌の上で泳がされている感じだが、これが猪木プロレスの味」とも発言。ビーストが復活の兆しを見せたことで、メーンに登場した4人を軸とするIGFの覇権争いは、猪木との間接的な戦いというテーマを内包しながら、し烈をきわめていきそうだ。

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