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南青山の住民を“ヘイトスピーチ集団”にさせた元凶はやっぱり厚生労働省!?

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提供:週刊実話

 東京・港区が南青山に児童相談所(児相)を建設する計画を立てたところ、一部の住民がトンデモない反対論を持ち出し、これをマスコミが大きく取り上げたことで、すっかり南青山は「ヘイトスピーチのメッカ」に成り下がっている。

 区が開いた住民説明会で、反対派は「ブランドのメッカ青山に傷が付く」「地価が下がる」「子どもが騒ぎを起こしたら近所迷惑になる」「事業費が高額過ぎる」などの意見が声高に、時にヒステリックに上がった。

 中でもTBS系列で放送されている『ひるおび』で、反対運動をしている南青山住民が、「一流ブランドやかわいい服を売る店があるから絶対に万引をする」「ここらの小学生は、塾やお稽古事に高額投資をしているので、かえって疎外感を抱くのでは」「非行少年が脱走したら自衛手段がないので、自警団を作り正当防衛をしたい」に至っては、よほどこのご仁は教養がないと見え、児相と少年鑑別所の区別も付いていない。完全なるヘイトスピーチのオンパレードだ。

 賛成派の住民の一言に胸のすく思いも。いわく「昔から住んでいる本当のお金持ちは、ここがブランドのメッカなどと思っていません。高級ブランド店なら銀座などの方がよほど本場ですし、学校も特に名門校がそろっているわけでもありません。日常生活の買い物には不便ですしね。『南青山ブランド』などという言葉は、最近になってやって来た人たちの独りよがりの見方です」

 児相を建設するには一定の広さの土地が必要で、港区の計画について、事業費が高過ぎるという意見もあるが、少なくとも3200平方メートルの土地取得費72億円は高くない。そもそもこの土地は国有地であり、国有地の売買については、まずは地方自治体に手を挙げる権利がある。

 住民も、国の土地を民間の開発業者が競争して値をつり上げて獲得し、その揚げ句に乱開発した方がよほど困りはしないか。

 話は少々大きくなるが、児相の監督官庁である厚生労働省の腰も定まっていない。
「同省は、場合によっては厚生、労働、年金に三分割されかねないところまで来ています。この背景には、2007年の年金記録漏れ問題に始まり、直近では裁量労働制に関するデータの不備、児相の不手際から幼児を虐待死させるなどの相次ぐ不祥事に、厚労省の対応が追い付いていないとの問題意識が官邸や与党内に根強いのです」(政治ジャーナリスト)

 17年前の行革で旧厚生省と旧労働省が統合された厚労省は、3万1000人の職員を抱える巨大官庁で、一般会計予算の半分以上を握っている。その一方で、労働者の時短問題を抱える労働部局の職員などの残業は、霞が関一の長さで「強制労働省」とヤユされているほどだ。

 あまりに組織が巨大化してしまった結果、1人の大臣では十分に全体を管理できないジレンマを抱えている厚労省だから、件の児相問題にも早急、抜本的な解決策も見出せない。

 「実は09年に発足した民主党政権時代にも分割案は浮上している。少子化対策や児相、子供の貧困問題を所管する『こども省』を厚労省から分離して創設してはどうかという案があったのですが、ひとたび統合した官庁が再び分割されることに官僚の抵抗は強く、お蔵入りになってしまったのです」(同)

 南青山の児相問題に戻れば、港区は差別的な反対派の意見に流されず、困っている子供のための施設がいち早く建設されることを願うばかりだ。

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