この影響は芸能人が経営する飲食店にも及んでいる。どのような工夫で乗り切っているのかを見てみたい。
2012年から東京・渋谷にラーメン店「鬼そば藤谷」を構えるHEY!たくちゃんは、オリジナルラーメンを冷凍し通信販売で提供している。この店のウリは、さまざまな創作ラーメン。珍しいメニューを家庭で楽しめると人気だ。店舗は営業時間を短縮しており、空いた時間でネタ作りにも励んでいるという。ラーメンばかりではなく、お笑いへの情熱も高まっているだけに今後に期待したいところだ。
芸人実業家として名高いたむらけんじが経営する焼肉店「炭火焼肉たむら」も、多くの店舗で時短営業や休業を余儀なくされている。そのため、ネット上では約40%引きの超お買い得価格で、肉をまとめて通信販売している。ホルモンに至っては70%引きだ。多くの店舗を持ち、在庫を抱えるたむけんの店だからこそ出来る出血大サービスだと言えるだろう。さらに、近畿エリアでは「炭火焼肉たむら」監修のオリジナル商品をローソンで1~2月に販売。実店舗に足を運べない人へも、お店の味を広めようと工夫しているのだろう。
>>芸人やミュージシャン、俳優夫婦も コロナをきっかけに東京を離れた芸能人たち<<
女優の矢部美穂は家族とともに、バー、YABEKE(ヤベケ)を営んでいる。芸能人経営の店は本人不在の場合が多いが、こちらは芸能の仕事がない場合は、矢部自身がお店に立つこともある。『ノンストップ!』(フジテレビ系)に出演した矢部は、月100万円ほど固定費がかかっているが、店の規模が小さいため、1日6万円の協力金で何とかフォロー出来ていると語っている。矢部の場合、必要以上に規模を広げなかった点が功を奏したと言えるだろう。
芸能人経営の店も、生き残りに必死なのは確かかもしれない。