これはつまり「女はだまってろ」であり、ひいては「会議を長引かせるような問題のあるヤツは男でもだまってろ」という意味でもある。
さて、そんな森喜朗とはどんな人なのであろう?
第85・86代総理大臣なのだが、とにかく失言が多い人であった。2000年4月に内閣総理大臣に就任した森氏は、5月にさっそく「日本の国は天皇を中心としている神の国」と語り、政教分離や国民主権に反すると野党やマスコミにたたかれた。
>>「周りが聞き流すから、何が問題かも分かんない」森会長の失言をフィフィがバッサリ、共感の声<<
この発言以外にも失言の多かった森氏の内閣支持率は、時事通信の調査で6月に18.2%まで下落。同月2日には野党から衆議院に内閣不信任決議案が提出され、衆議院解散を決定。
そして総選挙となるのだが、このとき森氏は選挙中にもかかわらず演説で「無党派層は自民党に投票してくれないだろうから、投票日には寝ていてくれればいい」と発言。自民党大苦戦の原因となった。
またソチ五輪のとき森氏はすでにオリパラ組織委会長であったが、同五輪のフィギュアスケート・女子ショートプログラムで16位だった浅田真央に対して「見事にひっくり返った。あの子、大事なときには必ず転ぶ」と発言。
また昨年2月、日本に新型コロナが猛威を振るい始めた頃「私はマスクをしないで最後まで頑張ろうと思う」と発言。どうやら森氏という人は、あまり深く考えずに話してしまう人であるようだ。
実はいま森氏の謝罪会見を聞きながら、この文を書いているのだが、ずいぶんお耳も遠く、ロレツも回らなくなっているご様子。
森会長に辞任の意思はないようだが、今後引きずり下ろされるようなことがあるとすれば、その前に自ら勇退をした方がいいのではと思うばかりである。
プロフィール
おぐらおさむ
作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、社会問題全般に関心が高く、歴史、時代劇、宗教、食文化などをテーマに執筆をしている。2004年、富山大学教養学部非常勤講師。2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。空手五段。