スポーツ
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スポーツ 2012年03月26日 15時30分
久しぶりに盛り上がった大相撲春場所だが依然ふがいない大関陣
八百長問題による中止で2年ぶり開催となった大相撲春場所(大阪府立体育会館)は、3月25日、千秋楽を迎え、横綱・白鵬(27=宮城野)とモンゴル出身の関脇・鶴竜(26=井筒)が13勝2敗で並び、優勝決定戦の末、白鵬が上手投げで鶴竜を破った。白鵬は元横綱・貴乃花と並ぶV22を達成し、優勝回数史上5位となった。 ここ数場所、優勝が千秋楽前に決まることが多く、先場所(1月=両国)、先々場所(昨年11月=九州)は13日目に優勝が決まってしまうドッチラケの場所だった。今場所は大関獲りが懸かった鶴竜が14日目まで1敗を堅持し、2敗の白鵬の前を走った。千秋楽では鶴竜が前頭6枚目の豪栄道(25=境川)に苦杯を喫し、大関・把瑠都(27=尾上)戦、決定戦で連勝した白鵬が逆転Vを遂げた。決定戦にもつれたのは、10年九州場所(11月)にて14勝1敗で並んだ白鵬対前頭9枚目・豊ノ島(28=時津風)以来、1年4カ月ぶりで、優勝争いの点では久しぶりに盛り上がった場所となった。 興行的にも一連の不祥事で不入りが続いていたが、今場所は15日中9日に満員御礼が出て、最近では09年春場所の8日を超えるなど、相撲人気復活の兆しを見せた。これは、春場所担当部長・貴乃花親方の奮闘に加え、土俵の充実が客入りにつながったもよう。 しかし、根本的な部分では何も問題点は解消しなかった。場所を盛り上げたのは白鵬と“関脇”の鶴竜。先場所、初優勝を飾って綱獲りが懸かった把瑠都は12日目に3敗目を喫し、優勝争いから早々に脱落し、綱獲りも消滅。気落ちした把瑠都は、最終的に10勝5敗という平凡な成績で大きく期待を裏切った。 他の大関陣も誰一人優勝争いに絡めず、日馬富士(27=伊勢ヶ浜)の11勝4敗が最高。大関5人中、琴欧洲8勝7敗(29=佐渡ヶ嶽)、稀勢の里9勝6敗(25=鳴戸)、琴奨菊9勝6敗(28=佐渡ヶ嶽)の3人は1ケタに終わるふがいなさだった。 新横綱の誕生は待望されるところではあるが、1人横綱の現状では、白鵬と大関による優勝争いが千秋楽まで持ち越されることが理想であり、それが最も盛り上がる形。だが、残念ながら大関陣が情けない現状では、それが望めない。大きな期待を背負って昇進した日本人の琴奨菊も稀勢の里も、昇進場所こそ11勝(4敗)を挙げノルマを達成したものの、2場所目以降は1ケタにとどまった。 3場所で33勝をマークした鶴竜の大関昇進には誰も異論はなく、28日に正式に決まる。これで、実に6大関時代に突入する。人数だけ多くても、みんなで星の潰し合いをしているようでは、白鵬の独走を許すだけ。先場所の把瑠都のように、大関陣の踏ん張りがなければ、大相撲は盛り上がらない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月26日 15時30分
ロンドン五輪カンボジア代表に決定した猫ひろしに銀メダリスト・有森裕子さんが冷や水!
カンボジア国籍を取得してロンドン五輪出場を目指していたお笑い芸人の猫ひろし(34=本名・滝崎邦明)が、同国の男子マラソン代表に決まった。カンボジア・オリンピック委員会のワット・チョムラーン専務理事が3月25日、明らかにした。他の競技の代表とともに4月に正式発表する予定だという。 チョムラーン専務理事は「猫の五輪出場を祝福する。たゆまぬ努力、厳しい練習を積んだ彼にはその資格がある。わずか2、3年で記録の大幅向上を図るのは難しいが、彼はそれをやった。五輪ではまず自己記録更新を期待したい」と話した。同国陸連のペン・ブティ専務理事も「猫さんは経済大国から来てくれた。猫さんのような日本人がカンボジアのために身を捧げ、努力してくれることは、カンボジアにとって誇りだ」と賛辞を送った。 猫は08年2月に初挑戦した東京マラソンのタイムは3時間48分57秒だったが、その後、本格的にマラソンを始め、10年2月の東京マラソンでは2時間55分45秒と3時間を切った。同年12月のカンボジア国内でのアンコールワット国際ハーフマラソンで3位になったことを評価した同国政府から、国籍を変更しての五輪挑戦を打診された。猫は11年6月に国籍取得を申請し、同年10月には国籍取得が認められた。 今年2月の別府大分毎日マラソンでは2時間30分26秒(50位)で、自己記録を大きく更新。同国北京五輪代表のヘム・ブンティンの昨季最高タイム2時間31分58秒を上回り、代表選出が有力となっていた。 猫は参加標準記録B(2時間18分)をクリアしていないが、五輪の陸上では、参加標準記録を突破した選手が1人もいない国・地域は、男女1人ずつがいずれかの種目に出場できる特例がある。カンボジアはこれに該当し、このわずか1枚の枠に猫が入ったもの。 この報に対し、日本陸連理事で84年ロサンゼルス、88年ソウル五輪の男子マラソン代表の瀬古利彦氏は「本当におめでたいこと。五輪は参加することに意義がある。選ばれた以上、カンボジア国民の夢を背負って頑張ってほしい」とエールを送り、日本陸連強化委員会の木内敏夫統括ディレクターは「最近の成長を見ると、ただの市民ランナーの走りではない」と評価した。 一方、女子マラソン92年バルセロナ五輪で銀メダル、96年アトランタ五輪で銅メダルを獲得した有森裕子さん(日本陸連理事)は「心情的にはこれが本当にいいことなのか複雑だ」と、猫に冷や水を浴びせた。有森さんはマラソンを通じて、カンボジアとの国際交流に力を入れているとあって、「カンボジアの選手を選んでほしかった」との思いが強かったのだろうか。 世界的には五輪に出るために国籍を変えることは決して珍しくない。国内では女子フィギュアの井上怜奈が米国籍を取得し、06年トリノ五輪に出場。同じく女子フィギュアの川口悠子が、ロシア国籍を取得し、10年バンクーバー五輪に出場している。 国籍を変えてまで、五輪に出ることに関しては確かに賛否両論あるだろう。しかし、ド素人から短期間で、ここまでの記録をつくり、なおも発展途上の猫。ロンドン五輪本番では思わぬ好記録が出るかもしれない。ここは、猫の努力を評価したいところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月24日 17時59分
マイナー落ちのツインズ西岡剛 日本球界復帰は近し!?
昨季、鳴り物入りで米メジャーのツインズに入団した元千葉ロッテの西岡剛(27)を取り巻く環境が極めて厳しくなってきた。 1年前、レギュラーが確約されていた西岡。開幕当初こそ、スタメン二塁手として起用されたものの、開幕直後に左足を骨折。戦列復帰してからは遊撃手として出場したが、故障も多く不本意なシーズンに終わった。残した成績はわずか68試合出場、打率.226、本塁打0、打点19、盗塁2で、期待はずれの惨たんたるものだった。 ツインズはポスティングシステム(入札制度)で西岡を獲得したビル・スミスGMを解雇し、ドジャースからFAになっていたジェイミー・キャロル内野手を獲得。今季、西岡レギュラーの構想はなく、二遊間は二塁がアレクシー・カシーヤ内野手、遊撃が移籍のキャロルになる予定。 キャンプでの西岡の位置付けは、控えからレギュラーを狙うという役どころで、レギュラーのバックアップ要因だった。しかし、オープン戦での不調がたたり、3月19日、西岡はマイナーに降格。「受け入れるのは難しいが、ここには挑戦しにきているのだし、これで終わりじゃない。落ち込んでいる場合じゃない。少しでも早く上がれるように頑張るしかない」(西岡)と語ったが、開幕メジャーが絶望的になったとあって落胆の色がありあり。 これには、地元メディアも辛らつに報じた。ミネソタポスト紙電子版は「日本のゴールデングラブ賞は併殺プレーができず、肩も弱い。最低でもレギュラーを期待したが、補強は失敗だった」と酷評。「(総額)1450万ドル(当時のレートで約12億円)の投資を無駄にした」とのきつい見出しも躍った。 落札額約533万ドル、3年契約925万ドルの総額約1458万ドルで、大きな期待を受けて入団した西岡。昨季期待外れに終わった上、ついにマイナー落ちしたとあっては、周囲の風当たりも強くなった。 オフには関係者に「日本に帰りたい」ともらしたとも伝えられる西岡。3年契約が満了したら、早々に日本に引き揚げることも現実味を帯びてきた。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月24日 17時59分
マリナーズ入団の川崎と岩隈が明暗分ける!
FA権を行使してマリナーズに入団した川崎宗則内野手(30=前ソフトバンク)と岩隈久志投手(30=前楽天)がまさに明暗を分けた。 「イチローと一緒にプレーしたい」とカネを捨てて、マリナーズとマイナー契約を結んだ川崎。昨季年俸は2億4000万円(推定)だったが、今季は60万ドル(約4940万円)。メジャーに昇格した場合は100万ドル(約8234万円)に上昇するもようだが、いずれにせよ大幅減。しかし、あくまでも、カネより夢を優先させた格好だ。 川崎は招待選手としてキャンプに参加。オープン戦では12試合出場で、打率.387と好成績を挙げ、走塁、守備面でも猛アピールした。 それが評価されて、川崎は3月22日にマリナーズが発表した来日メンバー30人に名を連ねた。マリナーズは28、29日に東京ドームで行われるアスレチックス戦で開幕戦を迎える。それに先んじて、25日に阪神、26日に巨人とオープン戦を行うが、その後に発表される開幕戦のメンバー28人に入れば、メジャー昇格の条件となる40人枠(メジャー契約)に食い込むことになる。オープン戦でのアピールぶりからいって、開幕メジャーが有力視されている。 一方、岩隈にとっては失意の来日となった。先発枠入りを目指した岩隈だが、オープン戦では4試合12回を投げ、防御率3.75と低調。調整不足が目立った岩隈は先発5人の枠からもれ、中継ぎに回ることが決まった。岩隈は「今までほとんど(中継ぎを)やったことがないが、いい経験ができると感じたし、どんな状況でも投げられる投手になれればいい」と語ったが、金銭面でのマイナスは大きい。 昨季年俸3億円(推定)の岩隈は、150万ドル(1億2351万円)の格安で1年契約を結んだ。その代わり、出来高は最大340万ドル(約2億7995万円)と手厚い。出来高のおもな内容は先発登板が20試合から、投球イニング数は140回から増えるにつれ加算されるシステムになっているとみられている。投球内容はともかく、先発ローテーションを1年間守れば、昨季を超える年俸が手にできるはずだった。しかし、中継ぎではいずれもクリアするのは不可能に近い。早々に先発に回らなければ、大減俸となってしまうのだ。 そのためには、中継ぎで結果を求められるが、国内での公式戦では226登板中、リリーフはプロ初登板の際の1試合のみ。あとはすべて先発登板で、慣れない中継ぎには不安が覗く。 岩隈は26日の巨人戦に先発予定で、開幕2連戦にはベンチ入りしない方向で、まさに顔見せ的な来日。当初は開幕2戦目での先発が見込まれていただけに、そのショックも大きい。 明暗を分けた川崎と岩隈。厳しいメジャーでは日本での実績は通用しない。サバイバルできるかどうかは、結果を出す以外にない。(落合一郎)※注=為替レートは1ドル=82.34円で計算
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スポーツ 2012年03月23日 15時30分
南海キャンディーズしずちゃん大丈夫? アジア選手権惨敗で五輪出場に赤信号!
ロンドン五輪出場を目指すお笑いコンビ・南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代(33=よしもとクリエイティブエージェンシー)が、3月22日、モンゴル・ウランバートルで開催されている「アマチュアボクシング女子アジア選手権」ミドル級(69〜75キロ=8人参加)1回戦に出場。 韓国のキム・へヨン(16)と対戦したしずちゃんは、開始早々スタンディングダウンを取られ、さらに相手のパンチをもらったしずちゃんのヒザが折れたところで、2度目のダウンが取られ、レフェリーが試合を止めた。わずか1回1分38秒、RSC(レフェリー・ストップ・コンテスト)で惨敗を喫した。 国内では重量級のミドル級は選手層が薄く、試合経験は2月の「全日本選手権」での1試合だけ。国際試合もこれが2戦目で、実戦経験不足が露呈した形となった。 敗れたしずちゃんは「絶対に負けないと思っていたんですが…」と悔し涙にくれ、言葉にならなかった。 しずちゃんが五輪出場を果たすためには、5月の「世界選手権」(中国・秦皇島)でベスト8に入らなければならない。ベスト8に残れなくても、各国・地域に振り分けられる大陸枠に選ばれれば、五輪に出ることは可能。現状、この大陸枠の選考基準が明確になっていないが、「アジア選手権」での成績も対象になるだろう。そうなると、1回戦で敗退したしずちゃんが、この枠に選ばれる可能性は低い。 当然のことながら、「アジア選手権」より「世界選手権」がレベルは上。アジアで通用しなかったしずちゃんが、世界でベスト8に入るのは至難のワザで、五輪出場へ赤信号が灯った。 ただ、希望はある。ボクシング経験が浅いしずちゃんには、まだまだ伸び代がある。「世界選手権」までの2カ月弱での猛練習でレベルアップを図ることは可能。ぜひとも、世界の舞台で奇跡の五輪切符を勝ち取ってほしいものだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月23日 11時00分
失敗だった!? 山本山の海外進出
八百長メールに連座して昨春に大相撲を引退した山本山が今、「YAMA」の愛称で海外タレントとしての道を探っているが、前途多難のようだ。 山本山は現役時代の最高体重が277キロ。引退後は40キロ痩せたものの、いまだその巨漢ぶりは健在だ。 「山本山は埼玉栄高校時代、同じく八百長で引退を余儀なくされた清瀬海と同期。あの巨体の上、当時は世界ジュニア相撲選手権で優勝したこともあり、国際的には名が知られている。それで引退後、米カリフォルニアの相撲協会から誘いを受けたんです。夢はチョイ役でもハリウッドデビューと大きいようですが、今のところインドの爆発的人気番組『ビッグボス』にゲスト出演したほか、3月中にヒューストンのイベントに出演することが決まっているぐらいです」(相撲関係者) 海外で常に仕事があるわけではないため、現在は都内で弟と生活しているという。山本山を知る元力士が近況を明かす。 「タレントと言えば聞こえはいいですが、やっていることは“相撲レスラー”役。相撲は海外の競技人口が増え、昨年の八百長でも有名になった。だから米国でも注目されていますが、キャラの扱いは日本のデブタレ以下。要は、いかに大きくてよく食うかを売り物にするだけ。英語も話せない上に芸がないとくれば、この先厳しいですよ」 あのKONISHIKIは、巨漢に加えて歌も喋りもいけるオールラウンダーで人気を集めたが、山本山の場合はそうもいかないようだ。ただし、関係者の間ではこんな声も。 「コソコソ隠れて表に出てこない八百長疑惑力士に比べ、山本山は錦糸町でスナックをやっている清瀬海同様、逃げ隠れせず世の中を渡っていこうという気概がある。その意味で、2人は潔いですよ」 せめて英語の勉強くらいはしたらどうか。
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スポーツ 2012年03月22日 15時30分
日本ハム開幕投手に斎藤佑樹を抜てき その裏側を探る
日本ハム・栗山英樹新監督(50)が、3月19日、開幕投手を2年目の斎藤佑樹投手(23)に委ねることを発表した。監督が選手に内示することはあっても、マスコミに向け、開幕11日も前に公表するのは異例の早さだ。 日本ハムの開幕投手はダルビッシュ有(現レンジャース)が5年連続で務めてきた。その代わりとなるのだから、責任は重大。昨季わずか6勝(6敗)の斎藤に、責任を果たせるかどうか疑問は尽きない。 その理由について、栗山監督は「ファイターズが優勝するために、どういう順番で投げてもらうのが、実りの大きな秋になるかを一番に考えてきました。その結果、斎藤に開幕投手を務めてもらうことを決め、本人にも伝えました。迷っていたわけでも悩んでいたわけでもなく、自分がどんな選択をすればいいのかを考えてきました。斎藤の将来も含めてチームのことを考えた結果です。開幕が公式戦初めての采配になるわけで、どのような結果になるかは今の時点で分かりませんが、やってくれるはずだと信じています」とコメントした。 昨季18勝(6敗)のダルビッシュが去った後、その穴埋め補強もしなかった日本ハム。投手陣の戦力ダウンは明らか。その状況下で、斎藤にダルビッシュに代わるスター選手になってほしいという監督の強い願望が見て取れる。ただ、スターになるためには人気プラス実績が必要だ。 単純に人気面だけを考えると、ダルビッシュがいなくなったマイナス要素は大きい。それを少しでも食い止めるためにも、斎藤に“チームの顔”になってもらおうという方針だ。本来、開幕投手の栄誉は実績があってつかむものだが、そんな悠長なことはいってられないようだ。開幕戦(3月30日札幌ドーム=西武戦)のチケットは現時点でも売れ残っており、“斎藤効果”でなんとか満員にしたいところだろう。 「監督は将来も見据えてといった発言をしていますが、斎藤を開幕投手にというのは客寄せパンダ効果以外にありません。開幕投手は常にエース級との対戦で回っていくことになりますが、それはどこかでローテーションの順番を替えれば、回避できることです。シーズンを通して、斎藤をローテの柱にすることはさすがに考えていないでしょう。開幕斎藤で話題づくりをして、そこそこ斎藤が勝ってくれればいいのでしょう」(某スポーツ紙記者) そうなると、気になるのはチーム成績。昨季パ・リーグ優勝を果たしたソフトバンクに、実に17.5差も付けられての2位だった日本ハム。ソフトバンクは杉内俊哉投手、川崎宗則内野手、デニス・ホールトン投手が抜けて大きく戦力を落としたが、日本ハムもエースの離脱は大きい。ダルビッシュがいても、昨季72勝65敗7分けで貯金7しかできなかった。優勝、Aクラス争いに不安も残る。 「今季は『ダルビッシュがいなくなったから』という言い訳ができますから、成績不振も織り込み済みなのでは? それよりも、観客動員を落とさないかどうかが重要と考えているフシがあります。Aクラスに入って、CS(クライマックスシリーズ)に行ければ御の字と思っているのではないでしょうか?」(前出スポーツ紙記者) 今季の優勝を是が非でも狙っていくのなら、斎藤開幕はないのではなかろうか。栗山監督が考えるのは、あくまでも将来の日本ハム像のようである。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月22日 15時30分
元格闘家が大麻取締法違反で逮捕のニュースでK-1角田信朗がとんだとばっちり!
ある元格闘家の逮捕で、K-1のレフェリーとしておなじみの角田信朗(50)が、とんだとばっちりを受けたという。 3月21日、「元格闘家の角田が大麻取締法違反で逮捕」とのニュースが、テレビや新聞、ネットで報じられた。これを受けて、ちまたでは「あの角田が逮捕…」とのウワサが駆け巡ったというのだ。 そんな誤ったウワサのもととなったのが、自称元格闘家で配管工、角田智康容疑者(26=横浜市南区六ツ川)の逮捕劇。営利目的で大麻草51本を栽培したなどとして、神奈川県警薬物銃器対策課などは同日、大麻取締法違反(営利目的栽培・所持)容疑で、角田容疑者を現行犯逮捕した。 逮捕容疑は、同日午前8時半頃、自宅2階で大麻草51本を栽培し、2階クローゼット内に紙袋入りの乾燥大麻約10グラム(末端価格6万円相当)を所持した疑い。同課によると、栽培と所持について認めているが、「営利目的ではない」と供述しているという。 ニュース全文を聞いたり読んだりすれば、別人だと理解できるのだが、テレビのニュースは短時間で流れるため、「あの角田が逮捕…」というウワサになってしまったようだ。ネット上では「信朗はリングネームで、本名は智康だったのか…」などといった書き込みもみられた。 当の角田容疑者は元格闘家を自称したようだが、今月、復興した格闘技団体リングス(前田日明代表)が主宰するアマチュア大会「THE OUTSIDER」に出場した経験がある程度。プロとして活動した実績はなく、格闘家を自称するほどでの選手でもない。 そんな選手が逮捕されただけで、K-1角田に飛び火したとあっては、迷惑もはなはだしい。「有名人はつらいよ」ってことか…。(蔵元英二)
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スポーツ 2012年03月21日 11時45分
2012年甲子園大会 センバツの表と裏(2)「指導者像」
平成生まれの高校球児たちは“兄貴”的な指導者を好むらしい。ひと昔前、高校野球の監督と言えば、『鬼ナントカ』と綽名される怖いタイプが多かった。また、球児たちと同じ目線で「ともに歩もう」とする若い指導者が持て囃された時もあった。 今大会の出場32校の公式プログラムが配布され、改めて考えさせられたことがある。「高校野球の指導者像はめまぐるしく変わっている」−−。その経歴、年齢が違えば、指導方針も違ってくる。『監督像』がこれだけ違えば、高校野球部の在り方も変わっていくのではないだろうか。 高校野球の指導者を簡単に線引きするとしたら、『教諭監督』と『職業監督』に分けられる。かつて甲子園を沸かせた有名校指導者には、後者のタイプが多い。彼らは野球指導のために招かれた専門家と言っていい。今大会の『教諭監督』は27名。学校職員等の肩書を持った『職業監督』は5名だった(副校長職を含む)。 しかし、『教諭監督』と『職業監督』という分け方は適切ではなくなったようだ。32校の監督たちの経歴は“多種多様”だ。たとえば、関東一校・米沢貴光、敦賀気比・東哲平両監督は社会人野球のOBでもある。天理・橋本武徳監督は86年と90年(ともに夏)に同校を日本一に導いた名将で、昨年7月、3度目の監督就任を果たしている。同監督は『天理教本部職員』とも紹介されていた。近江・多賀章仁監督は大学野球部のコーチも経験している。 また、他校での指導経験を持つ監督は32校中18人(市販ガイドブッグで開示された限りで確認)。今大会は私立23校、公立9校。公立9校は全員、教諭監督だった。 早鞆高校・大越基監督のプロ野球・ダイエーホークスで活躍した経歴は説明するまでもないが、「野球経験ナシ」の監督もいた。21世紀枠出場・石巻工の松本嘉次監督だ。公立校のなかには、三重・沖田展男監督、高知・島田達二監督、宮崎西・児玉正剛監督は中学校の教諭を経験している。神村学園・山本常夫監督は兵庫県高野連の審判員で、鳥取城北・山木博之監督はボーイズリーグ(中学硬式野球)を教えていたという。 元プロ野球選手、そして、大学、社会人と、高校生より「上の年齢」を教えてきた経験した指導者もいれば、「下」の中学生を見てきた監督もいる。同じ野球技術を教えるとしても、これだけ経歴が違えば、その指導内容と説明の言葉も違うだろう。大学、社会人の指導経験者は球児を大人扱いする練習法も知っており、中学生の元指導者は「いかに簡単に、分かりやすく教えるか」も経験しているはずだ。 出場各校の監督、球児が他校の練習を見学している光景が今大会でも見られた。これも『甲子園大会の風物詩』だろう。甲子園出場校の監督は強豪校の練習を見て、それを取り入れ、ときには自分なりのアレンジを加えて『新しい練習メニュー』を考案しているという。 練習にはその学校独自の特徴がある。経歴が多種多様なだけに、監督たちは他校の練習光景を驚いて見ていたのではないだろうか。(スポーツライター・美山和也)※出場校監督の経歴は公式プログラム、市販ガイドブック等で公表されている限りにおいて確認したものです。
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スポーツ 2012年03月20日 17時59分
元メジャーリーガー大家友和主宰チームがセンバツ甲子園出場校にユースチーム創設
日本人メジャーリーガーとしては、野茂英雄に次ぐ51勝を挙げた前横浜(現DeNA)の大家友和(35)がゼネラルマネージャーを務める社会人野球チーム、OBC(大家ベースボールクラブ)高島が、今春の「第84回センバツ高校野球大会」(3月21日開幕)に出場する神村学園高(鹿児島県いちき串木野市)にユースチームを創設することが分かった。 OBC高島は05年10月に当時、メジャーリーガーだった大家が滋賀県高島市を拠点に設立。プロ野球を目指す選手にチャンスを与える目的で結成された同チームは、08、09年には「全日本クラブ選手権」に出場。09年にはベスト4入りを果たし、同年には「日本選手権」にも初出場した。 かたや、神村学園高の硬式野球部は05年春のセンバツ初出場で、いきなり準優勝。07年には夏の甲子園に初出場。今春のセンバツは通算3度目の甲子園出場となる強豪校だ。神村学園高は1回戦で21世紀枠にて被災地から出場する石巻工(宮城)と対戦する。 この4月に、OBC高島が創設するユースチームは、この硬式野球部とは別で、同高の通信制に発足するもの。高校で野球を志しながらも、事情があって断念した選手などにも編入、転入といった形で門戸を開く。 通信制といえば、このセンバツに地球環境高(長野)が通信制としての初出場を果たす。だが、神村学園高通信制の野球部は、日本高校野球連盟(高野連)には加盟せず、直接プロを目指すシステム。現行ルールでは、元プロが高野連認定の講習会で指導するような例外的な場合を除き、高野連加盟チームの部員は元プロらの指導を受けることを原則禁止されている。しかし、高野連に加盟していなければ、元プロらによるコーチングに制約はない。OBC高島にはプロで選手、コーチ経験があるコーチも在籍しており、彼らから直接指導を受けることができる。 同野球部が練習で用いるのは金属バットではなく、大学や社会人、プロが使う木製バットで、あくまでもプロ志向。また、高校生でもチームの一員として、社会人野球の頂点を争う都市対抗への出場は可能。実力さえあれば、社会人野球でプレーするチャンスもある。 練習はOBC高島同様、高島市の今津スタジアムを使用。学習は練習場近くの学習センターか、OBC高島寮で行う。単位さえ取得できれば、全日制普通高校相当の卒業資格が得られる。 神村裕之校長(52)は「野武士軍団を作りたいんですよ。何らかの理由で野球をやめてしまった人も新たな夢に挑戦してメジャーに行ってほしい。甲子園に出られなくても人生の敗北者ではない。埋もれた才能を発掘できれば」と語っている(落合一郎)