スポーツ
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スポーツ 2012年04月11日 11時00分
星野楽天が松井秀喜を「レンタル緊急補強」(2)
パ球団の編成担当者も、「松井のレンタル移籍はありえる話」と、うなずく。 「結果的に実現しませんでしたが、星野監督はソフトバンクの馬原、日本ハムの武田久のレンタル移籍を画策していた。2人に共通するのは今季中にFA資格を得ることです。『来年は好きな球団に移籍していいから』と、あとがない星野監督の悲痛な訴えでしたが、願いは叶わなかった。その延長線上にあるのが松井レンタルでしょう」 中日監督時代には落合、阪神監督時代には金本という大物選手を獲得し、2年目に大輪の花を咲かせた星野監督。楽天2年目の今回もラミレス(巨人→横浜)や村田(横浜→巨人)、李大浩(韓国ロッテ→オリックス)、栗原健太(FA権行使せず広島残留)の大物大砲を狙ったが、いずれも失敗に終わった。 手にしたのは下柳・上園(阪神)、加藤(オリックス)、稲田(横浜)、門倉(サムスン)といったロートルと二戦級ばかり。これでは優勝どころかAクラスも難しい。そんな流れを一変させたのが、予想もしなかった中畑DeNAの人気とオープン戦の活躍だ。巨人、阪神を上回るマスコミ露出に、財布の紐が固かった三木谷浩史球団会長も、あわてて補強を承認したという。 「ヤンキース時代の松井(年俸8億7000万円)なら手が出しづらいが、昨年のアスレチックスでの年俸3億3000万円以下で済むなら儲けモノ。岩隈のマリナーズ移籍で浮いた金だけでもお釣りがくる」(前出・放送関係者) 昨季19勝の田中将大がマウンドに立ち、メジャー経験者の松井、松井稼頭央(メッツ)、岩村明憲(デビルレイズ)が援護射撃する。これだけの豪華キャストとなれば、ベンチもスタンドもぐっと盛り上がる。 また、5月16日から始まるセパ交流戦で、松井ゴジラが巨人、阪神、中日の投手を相手にどんな凱旋バッティングを披露するのか? それだけでも本拠地球場が盛り上がるのは必至だろう。 「楽天はもう一人、ヤンキースとの5年契約を満了した井川慶投手も狙っている。すでに神戸・三宮で三木谷会長、星野監督と会談し、『開幕ロースターに漏れたらお世話になる』という話になっているそうです。井川は阪神時代のエースであり、星野監督は岩隈の穴が十分に埋まる、と算盤をはじいています」(楽天担当記者) 将来の監督を託し現役引退を願った山崎武司が中日に戻って開幕4番争いの活躍を見せ、明大の後輩・川上憲伸(ブレーブス)も日本球界復帰にあたり楽天ではなく中日を選択。これだけでも星野監督の闘争心に火がつくのに十分だ。 松井ゴジラの仙台上陸は、星野楽天の巻き返し、ひいては被災地東北の復興の象徴となるに違いあるまい。
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スポーツ 2012年04月11日 10時30分
プロテコンドー「Martial Type JET」旗揚げ戦で凄絶KOシーン続出
全15試合中10試合がKO完全決着! プロテコンドーのイベント「Martial Type JET」旗揚げ戦が8日、東京・新宿の「新宿FACE」で行われた。メーンイベントの「日韓対抗戦5対5」は、4勝1敗で日本が勝利。特筆すべきは、全15試合中(うちエキシビション1試合)10試合までもが完全KO決着だったこと。時間切れ判定に持ち込ませない凄絶KOシーンに観客は大盛り上がりだった。 次回開催は未定だが、華麗で激しいプロテコンドーという格闘技ジャンルが確立した瞬間だった。<メインイベント第15試合 日本VS韓国 日韓対抗戦 5対5プロテコンドールール 2分3R>○磯部茂文(岡澤道場)KO2R●ジョン・チョルス(キック・アーツTKD)〜以下主な試合結果〜<第7試合 ハイブリッドテコンドールール 3分2R>○卯月昇(ハイブリッドTKD昇龍)一本●光崎久尚(TKDアカデミー)<第6試合 スペシャルエキシビジョンマッチITFテコンドールール 2分2R>田部豊和 テコンドー世界チャンピオン(岡澤道場)勝敗なし須田洋光 テコンドー全日本4連覇(TKKING)
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スポーツ 2012年04月10日 15時30分
“ボクシング界の新星”井岡一翔が大勝負! 八重樫と史上初の日本人同士による世界統一戦決行!
“ボクシング界の新星”として期待が懸かるWBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(23=井岡)が、一世一代の大勝負に打って出る。 6月20日、大阪・ボディメーカーコロシアム(大阪府立体育会館)で、井岡がWBA同級王者・八重樫東(29=大橋)と統一戦を行うことが決まった。日本人同士によるWBC、WBA王者の統一戦は男子では史上初で、まさに究極のビッグマッチとなる。 4月9日に大阪市内で会見に臨んだ井岡は、「この階級では、もう統一戦しか考えていなかった。主役は自分。日本ボクシング界に僕が新たな歴史を刻みたい。せっかくの好カード。判定でもKOでも内容の濃い、いい試合にしたい」と意気込んだ。対する八重樫は「脇役でも主役を食うことがあることをお見せしたい。すごく待ち望んだカード。強い選手に勝つのが1番の目標であり、目的」と必勝を期した。 井岡は昨年2月11日、WBC同級王者=オーレドン・シッサマーチャイ(タイ)を破り、日本ボクシング史上最速の7戦目で王座奪取。同年8月10日、同級1位=フアン・エルナンデス(メキシコ)を判定で下して初V。同年12月31日には、同級9位=ヨードグン・トーチャルンチャイ(タイ)を1回1分38秒でKOし、V2に成功した。 かたや、八重樫は昨年10月24日、WBA同級王者=ポンサワン・ポープラムック(タイ)をTKOで破り、同王座を奪取。今回の決戦が初防衛戦となる。 八重樫の王座奪取後、八重樫陣営が井岡陣営に統一戦をアプローチ。井岡が大みそかに防衛成功した後、今年1月から水面下で両陣営による交渉が本格的にスタートした。最大のネックとなったのが、興行権とテレビ放送の問題。井岡にはTBS、八重樫にはテレビ東京がバックに付いており、興行権とともに、どちらで放送するかで、交渉は難航を極めたもよう。 井岡陣営は「やるのは(地元の)大阪。テレビ放送はTBS」で譲らず、最終的に八重樫陣営が譲歩した格好となった。井岡は減量で苦しんでおり、この試合を最後に、階級を上げることを示唆しているだけに、2度と組まれないかもしれない大一番に期待は高まる。 この試合を生中継することが決まったTBSの片山譲治プロデューサーは、「視聴率は平均20%を超えてほしい。それだけのコンテンツ。この試合が、ボクシング人気が高まるきっかけになれば」と期待する。 井岡が世界に挑戦した試合で10.9%だった視聴率は、昨年8月の初V戦では16.6%に跳ね上がった。大みそかのV2戦はスポーツバラエティー「ビートたけしの勝手にスポーツ国民栄誉SHOW2011 豪華アスリート総登場5時間半生放送SP」内に組み込まれた関係で、6.4%に終わったが、TBSの井岡に対する期待は高い。史上初のビッグマッチ実現で、思惑通り、20%の大台超えがなるか注目されるところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年04月10日 11時00分
星野楽天が松井秀喜を「レンタル緊急補強」(1)
今年の開幕は中畑清(58)監督率いる横浜DeNAが話題を独占。新規参入を最後まで猛反対していた東北楽天からすれば、最悪のシナリオとなった。そこで巻き返しに出たのが楽天・星野仙一監督(65)である。DeNA、巨人、阪神、ソフトバンクが熱心にラブコールを送りながら、頑として受けなかった松井秀喜(37)を超法規的措置で口説き落とそうとしているのだ。 「ゴジラが日本に復帰するにあたり、最大のネックとなっていたのが、大リーグの年金制度です。巨人に10年、メジャーで通算9年。ここに悩みがあった。大リーグ機構では10季メジャーでプレーすると、年金の満額受給資格が得られる。毎年2000万円超が約束され、それが死ぬまで保証されるのです。恩師でもある長嶋茂雄氏から巨人復帰を誘われても逡巡したのはそのためです。だから3月末のメジャー各球団の25人の出場選手登録(ロースター)まで待って移籍先を探っていた。結局、何ら進展しなかったことで、一気に行動を起こしたのが星野監督なのです」(スポーツ紙のベテランデスク) 10年目のメジャーに備えて米国内で調整するなら、「それまでの間、日本に戻って楽天でプレーしてはどうか? 『いずれそのとき』が来たらいつでも米球界へ戻す」という、レンタル移籍の提案である。 楽天からすればDeNAの鼻を明かすことができる上、観客の大幅動員増にもつながる。松井からしても巨人、阪神、横浜といったセ・リーグには義理があり、どのユニホームを着ても禍根を残す。その点、パの楽天、それも一時避難の入団なら支障は少ない。 実現すれば、急転直下のウルトラCだが、問題は取引材料となる肝心要の“移籍先”だろう。 米球界事情に詳しい放送関係者はこう語る。 「実を言えば、松井の移籍先はロサンゼルスドジャースに決まっています。メジャー契約をできないのは、あちら側に事情があるから。ドジャースは昨年6月に球団の売却が決まり、現在いくつかの投資家グループが買収を申し出ている。自身の離婚に端を発して、現オーナー・マッコート氏の破産が宣告されたのですが、離婚問題が解決するまで勝手に財産を処分できなくなった。大リーグ野球機構も当面の間、ドジャースに対してFA補強の凍結を命じているから、アスレチックスからFA宣言した松井も獲得できない。つまり、球団の買い手が決まり、オーナー会議の承認を得るまで、松井とのメジャー契約は無理。4月末に売却先は決まる予定ですが、オーナー会議の承認には時間がかかり、早くて半年、場合によっては今シーズン一杯かかる。その間のレンタル移籍が浮上したのです」 星野監督は中日監督時代、ドジャースの当時のオーナーだったピーター・オマリー氏と昵懇の関係にあり、一緒にキャンプを張ったり、ユニホームもドジャースそっくりにした過去もある。その後、球団はオマリー一族の手からFOXグループを経て、マッコート氏の手に渡ったが、今回の競売でオマリー一族は韓国のアパレルブランド「イーブランド」とタイアップして買い戻しにでている。 この流れに乗れば、星野監督が松井を借り受けるのは容易だろう。 落札額は過去最高額となったシカゴ・カブス('09年の約650億円)を上回る1000億円超が予想されるドジャースだが、買収先は他にもある。松井が在籍していたヤンキースの当時の監督で、ドジャースの監督も務めたジョー・トーリ氏らの投資家グループもその一つだ。 さらには松井の代理人を務めるアーン・テレム氏も投資家グループを束ねており、優力視されている。むろん、松井自身もそれは知っている。 もはや松井のドジャース入りは規定路線。しかも、ドジャースの監督はヤンキース時代の打撃コーチだったマッティングリー氏で「左翼のポジションを開けて待っている」状況だ。だからこそ、松井はこのオフ、テレム氏に文句も言わず、涼しい顔で守備練習をこなしてきたのだ。
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スポーツ 2012年04月09日 11時45分
石川遼が婚約 お相手は中学時代の同級生
プロゴルファーの石川遼が3月に婚約していたことを各紙が報じている。お相手は中学時代の同級生で女性の氏名などは公表されていない。石川はマスターズ・トーナメントの帰国時に成田空港で取材に応じ、「事実です」と認めた。
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スポーツ 2012年04月09日 11時45分
中日『黄金ルーキー・高橋』に外野手転向説浮上!
3度目の指揮官登板となった高木守道監督を見ていると、とても70歳とは思えない(代行も含む)。キャンプ中も注目のルーキー・高橋周平(18)が『ショート』でノックを受けた際にも、セカンドベースへのトスのお手本を自らやってみせるなどし、エネルギッシュな一面も披露していた。試合中もベンチに座らないで戦況を見守るときもあった。「70歳のオジイチャンが頑張っているのだから、我々も負けていられない」とナインも奮起したのだろうか。43歳の山崎武司が開幕から4番を務め、36歳の川上憲伸も見事な復活劇を見せてくれた。 しかし、そんなオヤジたちの奮闘によって、ティーンエイジ・高橋の育成ビジョンを軌道修正しなければならなくなった。 一塁・森野(将彦=33)、三塁・高橋−−。高木監督を始めとする中日首脳陣はそんな構想も口にしていた。それは「いつ実現させるのか」は明かしていないが、 「早ければ、今年。それも球宴明けに実現するかもしれない」 と見る関係者も少なくなかった。 当事者には失礼だが、こう予想されていた。まず、一塁手で4番も務めたブランコは「落合博満・前監督だから使いこなせた選手」と目されていた。落合前監督は「4番の一発で試合が決まる時代は終わった」と解釈し、上位打線が出塁し、チャンスメイクする攻撃スタイルを構築してきた。ちょっとキツイ言い方をすれば、新体制ではあまり評価の高くないバッターである。だが、「捨てるには惜しい」と思ったのか、今季は“様子見”で残留させた感も否めない。 「山崎に関しては、まだやれると見ていました。でも、指名打者制のないセ・リーグでフルシーズンは戦えないだろうとも思われていました。和田一浩? 高木監督が期待している選手の1人ではありますが、一時期のような爆発力までは期待していなかったと思います」(プロ野球解説者の1人) ブランコ、山崎、和田がイマイチとなれば、新しい4番バッターを探さなければならない。その筆頭候補と目されていたのが森野だった。 「森野を三塁から、守備の負担の少ない一塁に固定させるつもりでした。高橋に三塁を守らせ、将来のために少々のミスが出てもスタメンで使い続けるという…」(前出・関係者) しかし、山崎の好調ぶりを受け、『三塁・高橋』の構想は先送りになった。 「高木監督も『山崎は活躍する』とにらんでいた部分もあったんじゃないかな。キャンプ終盤、高橋にショートでノックを受けさせたのは荒木(雅博=34)、井端(弘和=36)のどちらかが怪我で出られなくなったときに備えてほしいという意味もあったんでしょう。山崎が元気なら、森野は三塁から動かせない。高橋が試合に出られるのは、内野のレギュラー陣に何かあったときだけだから」(前出・同) シーズン中盤以降、ベテランの山崎を休ませる目的で「一塁・森野、三塁・高橋」が実現する可能性はある。しかし、ここに来て、「高橋に外野の練習も始めさせる」との情報も出始めた。実戦のなかで育てたいと思っているが、守らせるところがない…。ベテランの奮闘は嬉しい誤算ではあるが、中日の世代交代と黄金ルーキーの成長は少し遅れそうだ。
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スポーツ 2012年04月08日 11時00分
大阪場所優勝も“引退”チラつく白鵬と親方の大ケンカ
3月25日に幕を閉じた春場所は、横綱白鵬(27)が優勝決定戦で関脇鶴竜(26)を破り、22回目の優勝を決めた。大魚を逸した鶴竜も大関に昇進。これで大相撲界は史上初となる6大関時代を迎えることになる。 しかし、気になるのは白鵬のモタつきぶり。今場所も9日目に鶴竜、13日目に稀勢の里に敗れ鶴竜の先行を許してしまったが、この低迷には理由があるという。 「白鵬と師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)といえば、仲のいい師弟として定評があったんですが、場所中に衝突したんです。それもかなりの大ゲンカで、心の中に火種を抱えていては土俵に集中できるはずがない、と関係者は嘆いています」(担当記者) トラブルの原因は、同じ立浪一門である大島部屋の帰属問題だった。大島部屋の師匠の大島親方(元大関旭国)は来月24日に65歳の定年を迎える。この後継者を巡って、愛弟子の旭天鵬らを中心に調整が進められてきたが、なかなかうまくいかず、場所前に浮上したのが白鵬のいる宮城野部屋への合併だった。 「実はこの話の中心になって動いたのが白鵬自身。大島部屋には、旭天鵬、旭秀鵬とモンゴル人力士が2人もいる。旭天鵬は白鵬の土俵入りの露払いをつとめるなど、仲が良いこともあって、この大島親方の定年をきっかけに合流し、将来、白鵬が引退して部屋を持ったときは番頭役として協力するところまで話は進んでいたんですよ。ところが、このことを知らされていなかった宮城野親方が、力士や行司など11人もの面倒はとても見れない、と断ってしまった。このため、大島部屋は急きょ、同じ立浪一門の友綱部屋と合併することになり、14日目には力士たちの転属願が相撲協会に提出されました。ハシゴを外されたかっこうの白鵬が怒るのも無理はありません。今ではこの師弟、口もきかない状態ですよ」(一門関係者) そういえば、白鵬はこの場所前も、学生相撲19冠の日大の山口を内弟子第1号としてスカウト。山口はこの春場所、幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏み、5勝2敗だった。もしかすると、もう白鵬の脳裏には“引退”の2文字がちらついているのかも。これではモタつくのも当然か。
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スポーツ 2012年04月07日 17時59分
センバツ甲子園準優勝も地元は冷ややか!? 野球留学生ばかりの青森・光星学院
第84回センバツ高校野球大会決勝戦が4月4日に行われ、大阪桐蔭(大阪)が7-3で光星学院(青森)を破り、初のセンバツ制覇を果たした。春夏通じて、東北勢初優勝を目指した光星学院だったが、昨夏の甲子園に続き、2季連続の準優勝に終わった。 光星学院がある八戸市は東日本大震災の被災地でもあり、準Vとはいえ、地元に大いに勇気を与えたと言いたいところだが、地元での盛り上がりはそれほどでもないようなのだ。 というのは同校野球部員の構成メンバーにある。ベンチ入りメンバー18人の内、青森出身者はわずか4人。東北全体でも岩手3人、宮城2人で、合計しても半分の9人。一大勢力を誇っているのは大阪出身者で6人。以下、三重、沖縄、神奈川が1人ずつ。西日本勢で8人を占めていて、大阪桐蔭との決勝戦はさしずめ“大阪決戦”だった。 決勝戦のスタメンは大阪5人、沖縄、宮城、岩手、神奈川が各1人で、青森出身者は1人も名を連ねていなかった。18人の中で、青森出身者でレギュラーとなる1ケタ台の背番号を着けたのは、エースナンバー1の金沢湧紀選手のみだったが、センバツで先発したのは2回戦の近江(滋賀)戦のみで、主戦は大阪出身の城間竜平選手だった。 正直、これだけ他府県出身者ばかりで、スタメンに1人も青森出身者がいないとなると、地元でも応援に気合が入らないのは致し方ないところ。光星学院は昨夏の甲子園でも、ベンチ入りメンバーは大阪を中心とした西日本勢が大半で大勢は変わっていない。同校OBで、現在プロで活躍する3選手も、坂本勇人内野手(巨人=兵庫出身)、松崎伸吾投手(阪神=福島出身)、下沖勇樹投手(ソフトバンク=岩手出身)と全員が野球留学生だった。 昨年8月には野球留学生の部員3人が10年末に帰省した際に、飲酒などをしていたことが発覚。この3人は停学となり、同高野球部は昨年秋の山口国体への出場を辞退したが、この部員は夏の甲子園のベンチ入りメンバーだった。 八戸で商店を営む50代のAさんは、「青森代表ですから、甲子園に出れば応援はします。しかし、腹の中ではどこかで冷めた目で見ていますね。やはり、地元の生徒に頑張ってほしいですよ。それに、去年の不祥事も印象を悪くしましたね」と、地元民の声を代弁した。 野球にかかわらず、スポーツ留学はよくあることで、私立の強豪校の多くは全国各地から有望選手を集めている。それが一概に悪いとはいわないが、モノには限度がある。光星学院のように、あまりにも極端すぎると、その土地を代表しているとは言い難くなる。地元がいまひとつ盛り上がらなくても、やむを得ないところだ。いっそ、プロ野球のように、“外国人枠”の人数制限を設けたらどうだろうか?(落合一郎)
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スポーツ 2012年04月07日 17時59分
日本人メジャーリーガーはどうなる? 高橋尚成編
メジャー3年目は『真価』を問われるシーズンになりそうだ。ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムの高橋尚成(36)は、昨季、マイク・ソーシア監督の信頼を勝ち取ることができなかった。出場試合数はメッツ時代の「53」から「61」に増え、防御率も「3.61」から「3.44」にアップした。しかし、勝敗数は「10勝6敗8セーブ」から「4勝3敗2セーブ」にダウンした。 「内外角のストライクゾーンのギリギリのところに投げ分けていたコントロールを失い、甘く入ったところを痛打されていた…。昨季はそんなシーズンだったと思います。とくに序盤戦は高橋が打たれて試合主導権を失っていました。ソーシア監督は高橋を僅差のゲームで使うのを躊躇い、スポット的な先発起用が検討された8月にもゴーサインを出しませんでした」(米国メディア陣の1人) 5月以降、勝ち試合でも使われるようになったが、好不調の波が大きかった。 高橋も自身の立場は分かっている。メッツ時代の2010年、ナ・リーグのスラッガーたちを翻弄させたのはシンカーだった。米国の野球報道では「バルカンチェンジ」と呼ばれていて、その決め球を引き立たせていたのは『制球力』と『球種の多さ』だった。高橋も前者を喪失した昨季序盤の失敗は十分に理解している。関係者によれば、「高橋の自主トレ期間中のトレーニングは独特」だと言う。 「肩の周辺をウエイトトレーニングで鍛える投手はたくさんいます。高橋は二の腕、手首、指の動きに重点を置いたトレーニングをしています。巨人時代から信頼を置いているトレーナーの助言によるものです」 昨年オフは、「近年でももっとも充実したトレーニングができた」(同)という。一昨年はメッツでブレイクし、09年オフはキャンプ直前までメジャー球団と契約できず、練習に専念できなかった。その成果はオープン戦に表れていた。「初失点が7試合目の登板」(4月3日/現地時間)だから、昨季のように序盤戦で躓くことはないだろう。 ソーシア監督は高橋を“便利屋”と位置づけている。良い意味で、先に述べたように先発、セットアッパー、クローザーのポジションがこなせるからだが、高橋本人は先発1本でやりたいと考えている。しかし、今季のエンゼルス先発陣はかなり豪華だ。C.J.ウィルソン(前レンジャーズ)、ジャレッド・ウィーバー、ダン・ヘイレン、アーヴィン・サンターナ、ジェローム・ウィリアムズ、ギャレッド・リチャーズ…。昨季の成績だけでも、ウィルソン(16勝)、ウィーバー(18勝)、ヘイレン(16勝)の3人で50勝に到達する。このなかに割って入るよりも、クローザーのジョーダン・ウォルデンと争った方が良いのではないだろうか。 ウォルデンは昨季、32セーブを挙げたが、救援失敗が「10」もある。ソーシア監督は24歳の彼を育てたいとしつつも、一抹の不安を抱いている。ウォルデンには160キロのストレートがあるが、高橋のような制球力はない。 いずれにせよ、高橋はリリーバーとしてのスタートになりそうだ。※メジャーリーグの選手、監督首脳陣等のカタカナ表記は、ベースボールマガジン社刊『週刊ベースボール』(2012年2月13・20日号)を参考にいたしました。
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スポーツ 2012年04月07日 17時35分
やはりメジャーでの日本人野手の評価は低し! 開幕スタメンはイチローだけ
マリナーズ対アスレチックスの日本での開幕2連戦は別として、4月6日(日本時間7日)、米本土でメジャーリーグ公式戦が開幕した。 気になるのは日本人選手たちの動向であるが、開幕戦ではやはり日本人野手の評価が、すこぶる悪いことが如実に表れた。 日本人野手の中でスタメンに名を連ねたのは、アスレチックス戦に臨んだイチロー外野手(38=マリナーズ)のみだった。マイナー契約ながら、オープン戦では打率.455で首位打者となり、米本土での開幕メンバー25人に選ばれた1年目の川崎宗則内野手(30=マリナーズ)は、スタメンどころか出場機会がなかった。 日本で3度の首位打者という看板を引っ提げて、ポスティングシステム(入札制度)でブルワーズ入りした青木宣親外野手(30)は、スタメンから外された。青木はカージナル戦で2-6のビハインドの5回裏無死一、三塁の場面で代打出場したが、空振り三振でデビュー戦を飾れず。守備に就くことはなく、そのままベンチに下がった。青木は「何とかバットに当てないといけない。最低限の仕事ができなかった」と反省。 インディアンスからホワイトソックスに移籍した5年目の福留孝介外野手(34)は、レンジャース戦で出番はなし。福留は「このチームではこういう形の起用法になるんじゃないかな」と、さばさばとした様子。 また、日本人野手の評価を下げた元凶ともいわれ、マイナー落ちしたツインズの西岡剛内野手(27)は、ツインズ傘下の3Aロチェスターのユニフォームで、シラキュース戦に2番二塁で出場。3打数無安打、1四球1三振でノーヒットに終わった。 浪人中の松井秀喜外野手(37=前アスレチックス)の他、日本人野手は5人いるが、開幕スタメンで出ることができたのは、結局イチローだけ。日本では絶対的なレギュラーだった青木も川崎も、メジャーでは厳しい状況にさらされそうだ。(落合一郎)