スポーツ
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スポーツ 2012年03月20日 17時59分
2012年甲子園大会 センバツの表と裏「21世紀枠の在り方」
第84回選抜高校野球大会(以下=センバツ)は、3月21日に開幕する。その出場32校が発表されたのは1月27日だが、選考委員終了後、奥島孝康・日本高野連会長は『21世紀枠3校』の選出理由について言及されている。今大会で吉報が届いたのは、石巻工(=東北)、洲本(=近畿)、女満別(=北海道)の3校。奥島会長と選考委員会の説明に異議を唱える声は全くなかった。報道陣もその説明を聞いて納得していた。しかし、21世紀枠の在り方が問われ始めている。 というのも、今回だけではないのだが、選考委員会の『議論の順番』がちょっとヘンなのだ。同委員会はセンバツ出場校を決めるにあたって、最初に『21世紀枠出場校』を決める。そして、その21世紀枠から選ばれなかった高校を、通常の『一般選考』の候補校リストに加えてから全出場校を決定してきた。『一般選考』にノミネートされた高校は、昨秋の県・地区ブロック大会で好成績を治めた“強豪校”である。 ちょっとしたハプニングが起きている。 今回、21世紀枠の候補に挙げられた高校は、全部で9校。そこから、石巻工(=東北)、洲本(=近畿)、女満別(=北海道)の3校が選ばれ、落選した6校が一般選考のリストにまわされた。実は、高崎(=関東)、宮崎西(=九州)は、その“21世紀枠落選の6校”に入っていたのである。 繰り返すが、『一般選考』にノミネートされた高校は強豪校である。その“野球選出”から選ばれる可能性がある高校を『21世紀枠選出の候補リスト』に加える必要があるのだろうか−−。高崎、宮崎西の2校は関東、九州の両地区ブロックから「21世紀枠選出に相応しい」との推薦を受けていることは強調しておきたい。だが、21世紀枠を先に決め、そこから落選した高校を一般枠に加えるやり方は、“敗者復活戦”の様相もあり、高校野球ファンにも誤解を与えかねない。 石巻工の選出説明には「東日本大震災の被災地から立ち上がった」との評価もあった。洲本は『阪神・淡路大震災』の前後に生まれた世代との説明も加えられた。 一般選考の当落で、密かに注目が集まっていたのが『関東・東京地区』。昨秋の神奈川県大会優勝校で、関東大会ベスト8の横浜高校と、同東京大会の決勝で強豪・関東一校に敗れた帝京のどちらが選ばれるか−−。「東京から2校選出」が慣例になっていた時代もあるが、近年は「関東全体で6校」が“目安”とされている。関東一は昨秋・神宮大会1回戦で敗れたものの、相手は同大会準優勝校の愛工大名電である。帝京はその関東一と「0対2」の好試合も見せている。横浜は関東大会ベスト8だが、「センバツ確定はベスト4」とされており、両校とも“微妙な立場”にいたのだ。朗報は横浜に届けられたが、21世紀枠の選出校を先に話し合う順番と重ね、「選考委員会は各地区の選出高校数で必要以上にバランスを取ろうとしているのではないか?」との声も聞かれた。『21世紀枠出場校』の定義をより明確にすべきだろう。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2012年03月19日 15時30分
出来レース? 暴力団観戦問題で閉鎖の大相撲・木瀬部屋が再興
日本相撲協会は3月18日、大阪府立体育会館で理事会を開き、10年5月に部屋閉鎖となっていた木瀬部屋への処分を解き、4月1日付で同部屋の再興を認めることを決めた。処分解除に当たり、木瀬親方(42=元幕内・肥後ノ海)には2度と問題を起こさない旨の誓約書を提出させる。 09年名古屋場所(7月)で暴力団関係者が維持員席で観戦していた問題で、同部屋の師匠・木瀬親方がチケット斡旋に便宜を図ったとして部屋は閉鎖。当時十両だった臥牙丸(現小結)ら27人の力士らが、同じ出羽海一門預かりとして北の湖部屋に移籍した。 木瀬部屋は56年9月に創設。00年2月にいったんは閉鎖したが、03年12月に現木瀬親方が三保ヶ関部屋から独立して再興し、所属力士27人という大所帯に育てた。今回の部屋再興に伴い、臥牙丸らの旧木瀬部屋勢のほとんどが、同部屋に戻ることとなる。 八角広報部長(元横綱・北勝海)は「いろいろな意見はあったが、2年経ち、反省も見られる。将来的には預かっている北の湖部屋から出て行く力士だし、分かれるなら早い方がいい」と話した。 現在、旧木瀬部屋勢を受け入れた北の湖部屋は、春場所番付で角界最多の44力士が在籍するマンモス部屋となっている。協会理事長であり、当事者でもある北の湖親方(元横綱)は、「もう2年間預かってきた。お互いの力士にとってマイナスになってもいけないので、力士の将来を考えて決めた」とコメントした。 弱小部屋の吸収合併ならともかく、大所帯同士の合併は個々の稽古量が減ったり、部屋での生活空間が狭くなるなどのデメリットもはらんでいる。これまで、対戦していた力士同士が同部屋となり、対戦がなくなる弊害もある。旧木瀬部屋勢が元に戻ることで、メリットも少なくないだろう。 「最初から『時が経てば処分解除』は既定路線だったと聞いています。あの当時、暴力団排除を叫んでいるなかでは、処分せざるを得なかったでしょう。再興は予定通りですよ」(某角界関係者) 出来レースともいえそうな木瀬部屋再興。肝心なのは木瀬親方が2度と暴力団関係者とかかわらないようにすることだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月19日 11時45分
パ・リーグにあって、セ・リーグにないもの(1) 共存共栄
プロ野球の経営母体(親会社)は“時代を映す鏡”でもある。新人記者時代、年長の先輩方に教えられた言葉だが、今日のIT企業の参入を見て改めてそう思った。鉄道、映画、土地開発事業、マスコミ…。その時代を象徴する企業がオーナーを務めてきたが、『球団の買収・売却』はパ・リーグの方が多く経験している。そのせいだろうか。近年の球団経営改革案はパ・リーグが編み出し、セ・リーグが後塵を拝する図式になってきた。昨今、セ・リーグも導入を決めた『予告先発制』もそうだが、クライマックスシリーズもまた、パ・リーグが先駆けである。 クライマックスシリーズ進出を決める終盤戦の戦いは、ペナントレースの優勝チームが決まる試合よりも盛り上がると言っても過言ではない。 「横浜球団を除けば、セ・リーグ球団の買収・売却は四半世紀以上起きていません(球団名称の変更を除く)。セ球団は親会社の経営基盤も安定しているということでしょう。当然、そういった企業から出向された球団幹部は優秀な人材ばかりです」 関係者はそう断言する。経営に関する改革案を語らせても、パ・リーグに引けを取らないという。では何故、セ・リーグから斬新な経営改革案が出ないのか。また、パ・リーグばかりが改革案を実施していくのか。それは「連帯意識」や、「共存共栄の意識」の違いにあるようだ。 私事になるが、フリーランスの記者は必ずしも『取材許可』が下りるわけではない。そういうときは「行かないよりはマシ」と判断し、入場券を購入する。過日、球団やプロ野球解説者にコメントをもらう取材行程に切り換えるのだが、チケットを購入する際、とくに強く思うことがある。「パ・リーグの方が商売上手」だと−−。 たとえば、楽天は『フレックス・プライス』を導入させている(09年〜)。「曜日、季節、対戦カード」によって値段が違うのだ。平日ナイターなら、割安料金で観戦できる。その反面、週末の人気チームとの試合は少し割高になる。また、ソフトバンクでは『チケットレスサービス』もあり、自社サービスとの連携でパソコンやケータイから簡単に入場券を手配できる。このチケット販売方法は他球団も導入する方向で検討していると言う。『パ・リーグライブTV』や、ケータイによる独自中継を使えば、試合、練習光景も視聴できる。パソコンやケータイを使った配信サービスはセ・リーグも前向きだが、『フレックス・プライス』や『チケットレスサービス』がパ・リーグ公式戦で浸透した理由は、共存共栄の意識を持っているからであり、「相手チームにも利益を還元できるシステム」だからだ。 パ・リーグの改革案は、利益還元の共存共栄の意識が根底にあり、それを前提に議論されたものだから急速に浸透していくのだろう。 楽天が球界に参入した直後の05年1月、当時ゼネラルマネージャーだったマーティ・キーナート氏にインタビューさせてもらった。そのとき、氏はJリーグを引き合いに出し、「彼らの組織は新しい。新しいから何でも出来る。プロ野球の伝統と人気は素晴らしいが、それが足枷になるかもしれない」とも語っていた。 セ・リーグは善くも悪くも競争意識が高い。だが、巨人人気にぶら下がってきた経緯も否定できない。その反省はセ5球団の共通認識であり、伝統球団・巨人も観客動員数の回復に必死だ。球団収支はチケット販売、TV放映料、広告宣伝費、グッズ販売が4本柱とされている。かつてのようなTV放映回数が復活するとは思えない(地上波放送)。TV放映料に期待するよりも、チケット収益−−。パ・リーグ6球団が現実的な増収プロジェクトを選択したのは、新規参入の企業が多さだけが理由ではないと思うのだが…。(スポーツライター美山和也)
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スポーツ 2012年03月18日 11時00分
次期理事長まっしぐら 連合稽古で明らかになった貴乃花グループ勢力拡大
総勢7人のグループが、3月11日から始まる春場所(大阪府立体育会館)の担当部長として奮闘中の貴乃花親方(39)を担いで二所ノ関一門を飛び出し、早や3年。その貴乃花グループがいよいよ大手を振って動きだした。3月3日、東京以外では初となるグループの連合稽古を大阪市内で行ったのだ。それもグループ外の立浪部屋で。 「立浪親方(元小結旭豊)は早くから“隠れ貴乃花派”と言われ、今回の理事選でも立浪一門の意向に反して貴乃花親方に投票したと目されています。このため、一門内の怒りは大きく、破門にすべき、という強硬意見も飛び出しましたが、一向に足並みがそろわず、いまだ処分保留のまま。立浪親方も開き直っていると言われ、それがこの貴乃花グループの受け入れにつながったと見られています。立浪親方の事実上の貴乃花グループ入り表明だと話す関係者もいます」(担当記者) これ以外にも貴乃花グループの動きが目立つ。2月1日に発足した北の湖新体制では、貴乃花親方が春場所担当に抜擢されたのを筆頭に、音羽山親方(元大関貴ノ浪)も協会内のエリートコースといわれる記者クラブ担当に任命された。もう1人の記者クラブ担当が、去年の名古屋場所で引退したばかりの1047勝の浅香山親方(元大関魁皇)であることをみても、いかに注目ポストかわかる。 「この貴乃花グループ引きたての裏には、北の湖理事長の遠大な協会操縦術が隠れていると見る関係者は多い。もともと北の湖理事長と貴乃花親方は同じ一代年寄同士で仲がいいということもありますが、最大野党の二所ノ関一門をけん制するために貴乃花グループを意図的に厚遇し、味方につけたと言われていますから」(二所一門関係者) 立浪部屋での連合稽古には、白鵬に加え時津風一門の錣山親方(元関脇寺尾)も参加した。錣山親方も今回の理事選で一門の意に反して貴乃花親方に1票を投じたといわれる1人で、実質的な貴乃花グループの第2次旗揚げの様相が濃い。 「なんだかんだ言っても貴乃花親方を慕っている若い親方や力士は多い。白鵬も、稀勢の里もそうだ。あと4、5年経ち、いまの小うるさい理事連中が入れ替わったら、貴乃花グループは間違いなく20〜30人の大勢力になる」(協会関係者) いよいよ貴乃花グループが攻勢に転じた。
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スポーツ 2012年03月17日 17時59分
邪道大仁田大暴れ! 「オレとタイガーの電流爆破マッチを見たいか」
16日東京・後楽園ホールでリアルジャパンプロレスが行われ、邪道大仁田厚が初代タイガーマスクと対戦した。 大仁田厚はメインで矢口壹琅と組み初代タイガーマスク、ザ・グレート・サスケ組と激突した。 大仁田は“邪道”のぼりの中ファンを引き連れ登場。皮ジャンにジーパン、イスにくわえたばこの邪道スタイルでリングインすると歓声と弩号が飛び交った。ゴングが鳴った瞬間に大仁田は初代タイガーに飛びかかり場外戦を繰り広げた。リングに戻った初代タイガーはワキ固めで締めあげる猛攻。やっとロープに逃げた大仁田は一瞬の隙をつき初代タイガーの顔面めがけ毒霧噴射を見舞うと形勢逆転し、サスケを捕らえ矢口と合体パワーボムの連発で追い込んだ。羽がい締めされたサスケは大仁田のイス攻撃を寸前でかわし誤爆を誘った。怒り心頭でタッチした初代タイガーは矢口にソバット、ハイキックをぶち込み、タイガードライバーの連発で矢口の脳天を叩きつけると最後はタイガースープレックスで3カウントを奪った。 試合後大仁田はリングを占拠し大仁田劇場の始まり。水吹きパフォーマンス、リングのマットを叩くなどやりたい放題。ファンに「オレとタイガーの電流爆破マッチを見たいか?」と吠えまくった。大仁田の執念が実るか注目される。(アミーゴ・タケ)
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スポーツ 2012年03月17日 17時59分
やはり国内移籍!? メジャー入り目指した前横浜DeNA・真田が巨人復帰も
メジャー入りを目指していた前横浜DeNAの真田裕貴投手(28)が、古巣・巨人に復帰する可能性が出てきた。 真田は昨オフにポスティングシステム(入札制度)を利用して、メジャー移籍を目指したが入札球団はなかった。それでも、あくまでもメジャーにこだわった真田は、昨年12月16日に横浜DeNAを自由契約となりフリーの身となった。 渡米した真田は2月10日(日本時間11日)、ロサンゼルスでトライアウトを受験。3月1日(同2日)には最終選考まで残ったドジャースのトライアウトを受けたが、不合格となっていた。 メジャー入りがかなわなかった真田には、すでに中継ぎ強化をもくろむ巨人が接触を図っているとみられ、合意すれば4年ぶりの古巣復帰となる。 もともと、真田のメジャー挑戦には疑問符が付いていた。そもそも、ポスティングで入札球団がなかった真田に、獲得を希望する球団が出る可能性は低かった。結果的にどこからもオファーはなく、国内移籍の道を選択するしかなかった。 スポーツジャーナリストのA氏は、「真田がメジャーにこだわって自由契約になった時点で、こうなることは予想がつきました。マイナーならともかく、真田クラスの選手でメジャー移籍はむずかしいです。巨人に戻るのであれば、結果オーライではないでしょうか」と語る。 真田は01年ドラフト1巡目指名で巨人に入団。1年目(02年)には6勝を挙げたが、その後、伸び悩み、08年シーズン途中に鶴岡一成捕手との交換トレードで横浜(当時)に移籍。09年からは中継ぎ専門で、3年連続で50試合以上に登板している。トレード相手の鶴岡はこのオフにFA権を行使して横浜DeNAに復帰しており、真田の巨人復帰が実現すれば、4年ぶりに両者とも元のさやに戻ることになる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月17日 17時59分
ボクシング世界王者・西岡利晃が日本人初の名誉王者に認定されるも世界王座乱立の危惧も
プロボクシングWBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(35=帝拳)が、日本人初の名誉王者に認定されたことが、3月16日(日本時間17日)にWBCが発表した。 正規王者は通常、少なくとも年に1度はWBCが指名する挑戦者と防衛戦を行う義務があるが、名誉王者に昇格すると、そうした制限がなくなり、好きな時に好きな相手と対戦できる特権が与えられる。 西岡は今後の対戦相手として、WBO同級王者で世界4階級制覇王者のノニト・ドネア(29=フィリピン)に絞っているが、ドネアとの交渉が長引いても、期限を気にせず、じっくり交渉に臨むことができ、無理に他の相手と防衛戦を組む必要がない。 名誉王者に明確な認定基準はないが、WBCが03年に創設。王者としての実績などが評価されて認定される。これまでに、元3団体統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)、元4団体統一世界ヘビー級王者レノックス・ルイス(英国)、世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーJr.(米国)らが認定を受けた。西岡は14人目で日本人としては初の快挙。 西岡は08年9月15日にナパーポン・キャッティサクチョーチャイ(タイ)との王座決定戦を制し、同級暫定王座を奪取。その後、正規王者に認定された。昨年10月1日(日本時間2日)には米ラスベガスで、元2階級制覇王者のラファエル・マルケス(メキシコ)を退けV7。日本人として、初めて本場米国での世界王座防衛を果たした。西岡が残した実績は誰にも文句を付けられるものではなく、わずか14人目という名誉王者認定も称賛されるものだ。 しかし、それに伴う弊害があるのも事実。西岡の昇格によって、4月21日(日本時間22日)、米テキサスでの前IBF世界バンタム級王者アブネル・マレス(メキシコ)vs元WBO世界バンタム級暫定王者エリック・モレル(プエルトリコ)は、WBC世界スーパーバンタム級王座決定戦になることに決まった。つまり、これによって、同級には2人の世界王者が存在することになる。 一方のWBAは01年からスーパー王者を認定しており、現在7人のスーパー王者が存在する。元来、WBAは暫定王座を乱立してきたため、階級によっては3人の世界王者がいる現状だ。 誰がどう考えても、本来、世界王者は1人でなくてはならないはず。WBCは暫定王座の乱立はしておらず、現役の名誉王者も西岡1人ではあるが、同じ階級に2人の世界王者がいるのは不自然。これは、王座乱立につながりかねず、“名誉”を与えるのは現役引退後でいいのではなかろうか。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月17日 17時59分
阪神「年間予約席が売れない!」の悲鳴!
阪神が予告先発制に反対しなかったのは、このためだったのか…。3月14日、阪神は定例・オーナー報告会を行い、坂井信也オーナー(64)は集まった記者団に衝撃的な事実を明かした。タイガースの年間予約席の売れ行きが芳しくなく、「予算割れしている」という。同オーナーは開幕戦を半月後に控え、「これから(セールス面で)追い込んでいく」としていたが、新生タイガースの不人気に関する「原因究明も始める」と伝えていた。 セ・リーグが『予告先発制』を導入した経緯について、球界の要人がこう説明する。 「実は数年前にも、予告先発制を導入すべきかどうか、議論されたんです。当時、阪神と中日は導入に否定的でした。中日は落合博満監督(当時)が予告先発制に大反対でした。公の場でもそういった発言をしてきたので、球団として意見統一できず、反対しました。当時は先発投手を事前公表することで『観客動員数のアップが期待できる』という意見に対し、阪神も首を傾げていましたが…」 今季から導入が決まった背景には「先発投手を事前公表することで、観客動員数を増やしたい」という期待もあった。今回、阪神は導入を承認する実行委員会、オーナー会議では中立的な立場を取り、経営面で追い詰められている一部球団の切実な声と、議論の流れを見て『賛成票』を入れている。 阪神タイガースは健全・黒字経営を続けてきた球団でもあるだけに、今回の年間予約席の不人気は信じがたい事態でもあったはず。この先、販売状況が回復する可能性も高いが、同オーナーは「大型補強を見送ったことにより、ファンへのアピールは足らなかったのではないか…」とも語っていた。 昨季の阪神の観客動員数は289万8432人。12球団トップである。 「阪神が観客動員数を落とせば、球界全体の死活問題にも発展しかねません。関東圏の阪神戦でも、三塁側の阪神応援席からお客さんが埋まっており、巨人戦よりも阪神戦の方が儲かると見ています」(前出・同) キャンプ、オープン戦を見る限り、和田豊監督は犠打や右方向への打撃などを徹底させるなど、精度の高い野球をやろうとしていた。地元のファンも同監督への期待は大きいと聞いている。 「開幕ダッシュに失敗すれば、フロントは『現有戦力の底上げ』を掲げた和田監督の考えを否定するかもしれません。補強の必要性を営業面から訴えることになるかも」(関西メディア陣の1人) 坂井オーナーは『年間予約席の売上げ』をどれだけ予定していたのか、具体的な数値は明かしていない。温厚で見識もある同オーナーが、わざわざ和田体制に水をさすような発言をしたということは、売れ行きはそんなにも悪かったのだろうか。チームを愛するゆえの言動ではあるが、経営面における焦りが現場にも影響を与えるかもしれない。
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スポーツ 2012年03月16日 15時30分
巨人・野間口まさに崖っぷち! 入団前にこづかい200万円の授与も判明
朝日新聞が3月15日、読売巨人軍が97〜04年に6選手と、新人契約金の最高標準額(1億円プラス出来高5000万円)を超える契約を結んでいたと報じた問題で、巨人側が猛抗議。朝日は反論し、朝日と読売による全面戦争勃発の様相すら呈してきた。 朝日が報じた6選手の契約金は、阿部慎之助捕手(00年ドラフト)=10億円、野間口貴彦投手(04年)=7億円、高橋由伸外野手(97年)=6億5000万円、上原浩治投手(98年=現レンジャーズ)=5億円プラス功労金1億2000万円、二岡智宏内野手(現日本ハム)=5億円プラス功労金7000万円及び別の出来高3000万円、内海哲也投手(03年)=2億5000万円とされる。 このうち、上原、内海はエースとして、阿部、高橋、二岡も主力打者としてプレーしただけに、契約金が高いとはいえ、ファンも納得する部分があるだろう。 しかし、ただ1人、期待に応えていない野間口(28)はバッシングにさらされそうな気配だ。プロ入り前、社会人のシダックスに在籍していた野間口は、即戦力ルーキーとして高い評価を受け、阪神、西武も獲得に動いていた。巨人としてはその競合に勝つために、高額な契約金が必要だったということになる。 野間口は1年目(05年)こそ、4勝をマークしたが、その後は鳴かず飛ばず。プロ通算7年で、わずか13勝。09年からは中継ぎ要員に降格し、10年、11年はともに12試合の登板しかない。とても、契約金の額に見合う働きをしているとはいえないのだ。 朝日が野間口の入団前の04年に、巨人が200万円を渡したと報じた件に関し、巨人側もこれを認めた。巨人は野間口への金銭授与も把握していたが、桃井球団社長は「(社会人のため)日本学生憲章で禁じられている選手ではないので、(当時)公表しなければいけないものでもないと判断した。今回(朝日新聞から)取材を受けたので申し上げておきます」と説明した。 04年当時、明治大の一場靖弘投手(楽天→ヤクルト)が巨人、阪神、横浜から金銭を受け取っていたことが判明し、各球団のトップが引責辞任。巨人は200万円を渡しており、渡辺恒雄オーナー(現球団会長)が職を辞す事態に発展した。ところが、当時は社会人選手への金銭授与禁止の明確な規則はなかったのである。一場問題がきっかけとなり、05年6月に12球団は社会人を含めて一切の利益供与を禁じたが、巨人の認識は野間口に関しては“セーフ”なのだ。 上原や高橋を上回る7億円の契約金を手にした上、入団前には200万円のこづかいまでもらっていたことが明らかになった野間口。入団後、一流プレーヤーになっていればいいのだが、この成績では批判の的となるのは避けられないのではなかろうか。 オフには結婚もし、剣が峰。まさに今季崖っぷちといえる野間口。立派な成績を収めて、「高い契約金を払ってでも、獲得して良かった」と、球団にもファンにも思われるような選手になることが望まれるところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年03月16日 11時45分
Qちゃんがイケメンマネージャーと交際報道
2000年のシドニー五輪の女子マラソンで金メダルを獲得、国民栄誉賞を受賞しているQちゃんこと高橋尚子(39)が、マネージャーの西村孔(こう)さん(38)と交際していることが一部報道で明らかになった。 西村さんは、高橋が小出義雄監督から独立した2005年に結成したチームQ」のトレーナーとしてサポート。現在は、講演会やマラソン解説などの仕事をする高橋のマネージャーとして支えている。また、報道では、所属事務所は結婚はまだ先とのことと答えているが、交際していることは認めている。 高橋尚子は岐阜県出身。中学から陸上競技をはじめ、県立岐阜商業高校時代は800メートルでインターハイ出場。大阪学院大学商学部を卒業後にリクルートへ入社。その後、小出監督の移籍とともに、積水化学へ。1998年のバンコクアジア大会、シドニー五輪の女子マラソンで優勝。2001年のベルリンマラソンでは、女子初の2時間20分突破となる2時間19分46秒の世界新記録(当時)をつくっている。