スポーツ
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スポーツ 2012年05月14日 11時45分
捕手不在! 西武ベンチに交錯したドラフト裏事情
不思議な巡り合わせである。埼玉西武ライオンズがベンチ登録して捕手を使い切り、外野手に臨時マスクを被らせた(5月10日/対東北楽天ゴールデンイーグルス)。ドタバタ劇が起きたのは8回裏一死の場面、三塁走者がタッチアップで本塁に突入。セーフのコールに西武・星孝典捕手(30)が怒って主審に詰め寄り、退場処分に下された。この時点で、西武ベンチには『登録捕手』が1人もいなくなった。スタメンマスクの炭谷銀次郎(24)、同日は指名打者で出場していた上本達之(31)はすでに交代しており、昨季まで捕手登録だった外野手・米野智人(30)もベンチに下がった後だった。緊急マスクを被ったのは、“外野手”の星秀和(25)だった。 炭谷、星秀和、星孝典が同じ日にマスクを被るとは−−。 星秀和が『元捕手』なのは有名だが、野手にコンバートされたのは炭谷のためだった。前橋工時代の星秀和は強肩捕手として名を馳せ、俊足、かつ「1番タイプ」のシュアなバッティングで高校野球フリークを唸らせていた。04年ドラフトで西武に指名されたが、プロ1年目のオフに野手転向を告げられた。それは俊足と打撃センスを生かしてのコンバートではなかった。「10年に1人の逸材」と称された平安高校の炭谷をドラフト1位したからである(05年高校生ドラフト)。「炭谷と競争させるべきではない」というのが、当時の西武首脳陣の判断だった。 星孝典は東北学院大学を経て、読売ジャイアンツに6位指名された(04年)。昨季途中、ライオンズに移籍してきた。星孝典も『大学屈指の強肩捕手』と称されていたが、巨人スカウト陣の評価は真っ二つに別れた。ともに譲らず、別の地区担当スカウトとメディア出身の球界要人に判断を仰ぐことにした。そのとき、野球界の要人は「それよりも、前橋工の星の方が良いと思う」と進言している。巨人は迷った。巨人が星孝典を選択した理由の1つに、「2学年下の岸孝之投手のスカウティングを優位に進めたかった」という政治的策略もあったらしい。 彼らは今、同じ西武のユニフォームを着ている。炭谷はもちろんだが、星秀和も星孝典もライオンズに欠かせない戦力となりつつある。その3人が同じ日にマスクを被る試合が実現するとは…。当時を知る関係者たちには感慨深いものがあったそうだ。(スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2012年05月13日 11時00分
親方衆は夏場所どころじゃない 大モメ必至の「親方株」の行方
まだひと悶着も、ふた悶着もありそうだ。 相撲協会が目指している公益財団法人への移行もいよいよヤマ場。4月17日、この問題を取り扱う「公益法人制度改革対策委員会」(委員長・九重事業部長、元横綱千代の富士)が両国国技館内で開かれ、すでに相撲協会が一括管理することで決定している名跡(年寄株)を引き取る際、親方たちに支払う特別功労金の額などを検討した。 要するに、名跡のお値段だ。名跡を取得した経緯は親方たちによって実にさまざま。実父や義父ら、親族から無障で取得した親方もいれば、それこそ全財産を注ぎ込み、銀行の長期ローンまで組んでようやく手に入れた親方もいる。また、取得した金額もバラバラ。 「中には、ものの値段がすべて高騰したバブル期に2億、3億という、いまでは考えられないような高値で購入した親方もたくさんいます。また、名跡を売ったお金を老後の資金に、と考えている親方も多い。それを相撲協会が一括して安く買い取ろうというんだから、揉めるのは当たり前。評議員会でも、激しい意見をいうヤツが相次ぎ、まとめるのは大変です」(担当記者) そんな親方たちのかけがえのない財産の引き取り額が間もなく決まる。委員の一人、深沢武久委員(元最高裁判事)によると、この日の委員会では、「そもそも名跡は協会のものだから、特別功労金を支払うのはおかしい」とゼロを主張する硬派の委員もいれば、「協会の支払い能力からいって、2000万円から3000万円がせいぜいでしょう」と話すワケ知り顔の委員もいたという。 相撲協会の台所は火の車。平成23年度は48億8000万円という過去最大級の赤字で、現金の預金残高も17億円にまで減少していることを公表したばかり。一代年寄の北の湖理事長らを含めて107人もいる親方たちに、高額の特別功労金を支払う余裕はない。 今後、協会事務局が額や支払い時期などの、いわゆるたたき台を作り、5月2日に再度話し合うことにしているが、果たしてどんな額で決着するか。夏場所初日(両国国技館)は5月6日に迫っているが、親方たちはそれどころではない。
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スポーツ 2012年05月12日 17時59分
南海キャンディーズしずちゃん大ピンチ! アジア1にならなければロンドン五輪に行けない…
女子ボクシング・ミドル級でのロンドン五輪出場を目指すお笑いコンビ、南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代(33=よしもとクリエイティブエージェンシー)に大ピンチが到来した。 五輪出場を懸けた「アマチュアボクシング女子世界選手権」(中国・秦皇島)での組み合わせ抽選会が、5月11日に行われ、しずちゃんは1回戦は不戦勝、2回戦でシャフトーザ・ニザモワ(ウズベキスタン)と、14日に対戦することが決まった。 当初、日本連盟は五輪出場の条件はこの世界選手権でのベスト8と認識していた。ところが、10日の監督会議で通達されたのは、各階級に大陸枠が設けられており、ミドル級に関してはアジア枠はわずか1しかないことが分かったのだ。国際アマチュアボクシング連盟(AIBA)の理事の大半は欧州勢で占めており、英国開催の五輪ではアジアに厳しい条件が設定されたことも考えられるという。 ミドル級へのエントリーは40人で、うちアジア勢が11人。このなかでは、世界ランク32位のしずちゃんより、ランクが上位の選手は3人いる。トーナメントのなかで、しずちゃんはアジアで最上位に立たなければならず、当初のベスト8より、ハードルが上がった。 ただ、世界選手権でアジア最上位に入れなくても、いちるの望みは残る。各大陸のミドル級の推薦枠がアジアで1ある。これは、今大会の内容と世界ランクを加味し、大会後に協議して決定されるもよう。ただ、世界ランクが32位のしずちゃんが、この推薦枠に入るためには、世界選手権において好成績を収めておく必要があり、厳しいことに変わりはない。 「厳しくなったけど、やることは変わらないです」と語ったしずちゃん。五輪に行くためには勝つしかなくなった。(落合一郎)
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スポーツ 2012年05月12日 17時59分
ニューヨークで再現? 黒田対ゴジラの一騎討ち
ヤンキースの伝統がライバル同士を引き寄せたのかもしれない…。 目下、ヤンキースがもっとも意識しているのは、タンパベイ・レイズだ。今季からプレーオフのワイルドカードが2チームに増える。ヤンキースの属する『ア・リーグ東地区』は3.5ゲーム差以内に4チームがひしめく混戦状態で、4位・ヤンキースは僅差での首位争いを繰り広げるオリオールズとレイズを止めようと必死だ(数値は8日時点)。 「ヤンキースの浮上のカギは先発投手次第でしょう。エースのCC・サバシアはスロースターターなので徐々に本領を発揮していくと思われますが、3番手以降のノバ、ヒューズ、ガルシアの調子がイマイチです。彼らの復調も大事ですが、2番手の黒田(博樹=37)がコンスタントに勝てれば…」(米国人ライター)名門球団の命運は、黒田博樹投手(37)が握っている。その黒田が今季4敗目を喫したのは現地時間・5月5日(2勝4敗)。この時点での防御率は、4.38。ドジャースでの4年間の通算防御率は「3.43」だから、今一つ波に乗りきれていないのが分かる。 「4月13日のエンゼルス戦では三塁を踏ませない好投でした(8回3分の0)。でも、次の18日のツインズ戦で6失点KO。黒田は安定感に定評のある投手ですから、好不調を繰り返すこの時点では『らしくない』ですね。黒田が本来の調子を取り戻すのは中盤以降、言い方を変えれば、黒田が本調子になったとき、ヤンキースも首位戦線に絡んでくると思われます」(前出・同) ヤンキース浮上のキーマンが黒田だとすれば、好調・レイズの後半戦に切り札は松井秀喜(55)だろうか。 前出の米国人ライターによれば、松井は「セカンド・ハーフ・プレイヤー」とも呼ばれているそうだ。前半戦よりも後半戦の成績の方が高いバッターであり、「クラッチヒッター」と称されることも多い。「チャンスに強いバッター」という意味で、メジャー通算の得点圏打率は2割9分8厘と高い数値をマークしている。 「レイズは外野手も指名打者も固まっているから、松井には出場チャンスがない」という一部報道もあったが、この件に関しても米国人ライターは否定する。 「レイズのマドン監督は『日替わり打線』と『代打を多く起用すること』で知られた指揮官です。松井がメジャー登録され、チームに合流したときは、マドン監督が『松井を起用する』と意思表示したときでもあります。松井がメジャーに昇格したら、試合出場の機会は決して少なくないと思いますよ」(同) 外野手と指名打者の定員が埋まっているレイズだが、チーム打率は2割4分8厘(30球団16位/現地7日時点)。ヤンキースは2割7分2厘(同4位)。チーム本塁打数・同1位のヤンキース(47本)に対し、レイズは39本。ヤンキースも、松井がレイズの『後半戦の切り札』だと思っているようだ。松井がマイナー契約を交わしたとの一報が入ったとき、ジラルディ監督がエールを送ったのは有名だが、「その復調具合を編成担当に再確認させた」(現地関係者)という。ヤンキースが後半戦に強い松井を意識しているのは間違いない。 もっとも、松井を知る現地日本人メディアは「(1試合の)4打席に立って、本領を発揮するタイプ。代打の役目は適さない選手」と懸念していたが…。 ア・リーグ東地区はこれからも混戦が続くだろう。松井がメジャー昇格を果たしたとき、黒田との対決は避けて通れないだろう。黒田、松井は日本時代から意識し合ってきた“ライバル関係”にある。通産成績は67打数21安打。打率だと3割1分3厘だが、松井は「打ち込んだという記憶はない」と各メディアに話していた。この2人の対決に注目したい。
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スポーツ 2012年05月11日 15時30分
コンプガチャ廃止でDeNA球団の補強に暗い影
今年から親会社がDeNAに変わったベイスターズ。選手より、中畑清監督が一番目立つチームは、5月10日現在、31試合9勝18敗4分けの借金9で“指定席”の最下位にどっかりと座っている。 そんななか、球団にとっては不安なニュースが飛び込んできた。5月9日、携帯電話などで他の利用者と遊ぶ「ソーシャルゲーム」を運営しているディー・エヌ・エー(DeNA)を始めとするグリー、ミクシィ、サイバーエージェント、ドワンゴ、NHNジャパンの6社が、コンプリートガチャ(以下、コンプガチャ)と呼ばれるアイテム商品の仕組みを5月末で廃止する方針を明らかにしたのだ。 これは、消費者庁から景品表示法に抵触する可能性を指摘されたためで、まず自社制作のゲームでの提供を中止。提携するゲーム会社にも早期廃止を働き掛ける。DeNAなどにゲームを提供しているKLab(クラブ)(東京)も、5月末でコンプガチャを終了すると発表した。DeNA・守安功社長は同日の決算記者会見で、「ただちに現行法に違反するとは考えていないが、社会的に問題提起されている」と廃止の理由を話した。 「ソーシャルゲーム」は、オンライン上で他人と交流しながら遊ぶのが特徴。利用者はゲームに使う武器などアイテムを購入するが、くじで希望するアイテムが当たらないこともある。複数アイテムを揃え、「コンプリート(完全)」にすると、強力な「レア(希少)アイテム」が手に入るため、多額の資金をつぎ込む問題が発生。消費者庁は、景品表示法で制限されている「懸賞」に当たるとしている。DeNAでは「ワンピースグランドコレクション」「ガンダムカードコレクション」などが有名。 DeNAら6社は消費者庁とも協議し、コンプガチャの廃止基準を近く策定。ゲーム制作会社にも基準に従うよう協力を求める。守安社長は「どう改修を加えればOKか。業界標準をつくっていきたい」と語った。 DeNAが同日発表した12年3月期連結決算は、売上高が前期比29.3%増の1457億円、純利益は9.1%増の344億円で、いずれも過去最高を更新した。しかし、主力商品でもあるコンプガチャを廃止することで先行きは不透明となる。その影響について、守安社長は「業績が1年前の水準を下回ることはないのではないか」との見方を示した。 現在、DeNA球団の支配下登録選手は69人で、1枠が残っている。現状打破のため、この1枠を利用して補強に乗り出す可能性は十分だが、コンプガチャ廃止の不安感から、親会社が渋チンになって、満足な補強ができなくなる恐れもありそうだ!?。(落合一郎)
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スポーツ 2012年05月11日 11時45分
バレンタイン監督が松坂の復帰登板を前倒しさせる!
ボビー・バレンタイン監督が“指名”したのは、松坂大輔(31)だった。 ア・リーグ東地区で最下位に沈むボストン・レッドソックスが、投手陣再編を急いでいる。先発投手は全員、不振。リリーバーは頭数さえ足らなくなってしまった。この緊急事態に、バレンタイン監督は先発5番手のバードをセットアッパーに再転向させ、先発枠の『空席』を松坂で埋めるという。松坂のメジャー復帰登板を“前倒し”させるのである。 松坂は4月25日から一定間隔を置きながらのマイナー登板を続けているが…。 「松坂の様子? 表情は明るいですよ。右肘の痛みから解放され、投げることに楽しさを感じているというか…。調子? 本来のピッチングには程遠いですよ」(現地特派員) メジャー復帰は時期尚早というわけだ。 また、この「一定間隔を置きながら」というのが、本調子でないことをさらに印象づけている。昨年6月に『トミー・ジョン手術』を受けたが、懸念されるのは『後遺症』だ。後遺症といっても「メスを入れた箇所の張り」「熱を持つ」程度だが、術後約1年は投球数を厳しく制限しながら調整していかなければならない。その点については、バレンタイン監督も理解していたのだが、事情が変わってきた。 「先発5番手のバードは、もともとセットアッパーだったんです。バレンタイン監督は就任後、松坂の長期離脱、エース格のラッキーもトミー・ジョン手術を受けなければならなくなり、先発陣の人員不足に直面しました。そこに追い打ちを掛けたのが、クローザーだったパペルボンの移籍ですよ。同監督はバードを先発にコンバートさせ、リリーフ陣をトレードで補充する策に出ました」 しかし、補充したリリーフ陣が炎上…。リリーフ陣の防御率5.64はメジャー30球団中ワーストの数値だ(2日時点)。また、先発陣も揃って不調で、レスター、ベケットといった主力投手の防御率も5点台半ばに落ち込んでいる。チームはア・リーグ東地区でダントツの最下位。敗因は先発、リリーフの両投手陣の不振に尽きる。バレンタイン監督はその建て直しを迫られ、松坂の名前を挙げたというわけだ。 同監督はレッドソックス指揮官に就任した直後から、こうコメントしてきた。 「私は(松坂の)日本時代の一番良いときの投球フォームと投球スタイルを知っている。たくさんある彼の持ち球をフルに使い、肘が下がったフォームを元に戻せば、彼は蘇る」 日本のファンを意識したリップサービス…。米国人メディアはそう解釈していた。 「松坂がこのまま終わるとは思えません。しかし、レッドソックス首脳陣からの信頼を完全に失っており、そういう事情はバレンタイン監督も分かっていたはずです」(米国人ライター) 千葉ロッテ時代、「バレンタイン・マジック」なる言葉が使われたように、同監督は選手の潜在能力を引き出すにも定評があった。松坂再生にそれなりの自信を持っているのではないだろうか。 松坂は同監督が評価するように、球種も多い。だが、肝心のストレートは、まだリハビリの域を出ていない。変化球中心のピッチングしかできないとしても、先発陣のチーム平均防御率5.45(同時点)くらいに凌げるはず。しかし、それでは松坂個人の評価は回復されない。今季は松坂の契約最終年でもある。年俸1000万ドル(約8億円)で、防御率5点台では再契約は交わされないだろう。人員補充のためだけに復帰時期が前倒しされるとすれば…。
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スポーツ 2012年05月10日 15時30分
年俸は最盛期の14分の1! レイズに買い叩かれた松井秀喜
4月30日(日本時間5月1日)、米メジャーリーグのレイズとマイナー契約を交わした松井秀喜外野手(37)。9日(同10日)には米フロリダ州ポートシャーロットのキャンプ施設で行われたツインズ傘下のマイナーとの練習試合に、指名打者で出場。昨年9月以来の実戦となった松井は、4打数2安打1打点1四球と、上々の成績で新たなスタート切った。 その松井の今季年俸がメジャーに昇格した場合でも、約90万ドル(約7200万円)であることを、地元紙のタンパベイ・タイムズ紙のWEB版が伝えた。アスレッチクスに在籍した昨季の年俸は425万ドル(約3億4000万円)で、その約5分の1。同紙は「レイズはちょっとした掘り出し物を手にした」と記した。傘下マイナーの3Aダーラムでプレーする間は、月額1万ドル(約80万円)が支払われる。 松井のメジャーでの年俸は、ヤンキース時代の03〜05年が3年契約2100万ドル(1年700万ドル)、06〜09年が4年契約5200万ドル(1年1300万ドル)。エンゼルス時代の10年は600万ドルだった。 最盛期の06〜09年の4年5200万ドル(当時のレートで約61億8800万円)と比較すると、今季の年俸はメジャーに昇格しても、約14分の1。松井にとっては、すでにシーズンが始まっており、金銭面では買い叩かれた格好だ。 松井と同じくマリナーズとマイナー契約をして、メジャーに昇格した前ソフトバンクの川崎宗則内野手の年俸は、推定で100万ドル(約8000万円)といわれているが、松井はメジャーに昇格しても、川崎以下の低年俸でプレーしなければならない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年05月10日 11時45分
涌井「リリーフ転向」で囁かれるアノ人の呪縛
エース・涌井秀章(25)が公式戦初の救援マウンドに送られた(5月4日/対千葉ロッテ戦)。渡辺久信監督を怒らせた無期限の二軍降格後、「リリーフの適性テスト」が報じられたのを知っていたのだろう。涌井がコールされるのと同時に、西武ドームは大歓声に包まれた。6球で三者凡退。いきなり、僅差の勝ちゲームではなく、ビハインド・ゲームで“試運転”させたのは、投手出身の渡辺監督ならではの配慮だ。 「昨季もストッパー不在のピンチに陥り、アンダースローの牧田(和久=27)が臨時クローザーを務めました。クローザーが固定されたことで、去年は後半戦に巻き返してクライマックスシリーズにも進出できたので、今季は『去年の牧田の役どころ』を涌井に務めてもらおうとしているのでしょう」 ネット裏のプロ野球解説者がそう語っていた。涌井の不振で「笑うに笑えない話」も広まっている。今季、パ・リーグにはもう1人、実績のある好投手が不振に陥っている。東北楽天・田中将大投手(23)だ。涌井と田中に共通すること−−。ともに、ダルビッシュを敬愛していることだ。田中がダルビッシュに投球フォームのマイナーチェンジを助言され、「キャンプ後半で元に戻した」経緯は繰り返すまでもないだろう。この投球フォームの改造が今季の不振を招いたとされている。 涌井にしても、そうだ。ダルビッシュとの友情を育んできたのは説明するまでもないだろう。ダルビッシュに強い影響力を受けた2人が揃って『不振』に陥ったのは、単なる偶然か…。「ダルビッシュからの技術的アドバイスを消化できず、2人とも本来の投球フォームを見失ったのではないか」との懸念も囁かれている。 そもそも、涌井の不振だが、情報を整理してみると、渡辺監督も「ある程度は覚悟していた」ようである。昨年は右肘の故障で『連続2ケタ勝利』もストップ(9勝12敗)。右肘故障の原因をさらに追求すると、「統一球への違和感」だという。 「涌井は統一球に対して『滑る』『しっかり握れない』という印象を抱いている。必要以上にボールを強く握り、肘への負担が増して故障に繋がった、と」(前出・プロ野球解説者) しかし、涌井クラスの投手なら、今季開幕戦までにきちんと修正できたはずだ。 「キャンプでは右肘を庇い、例年よりも投げ込み数が少なかったんです。渡辺監督は本来の調子を取り戻すには時間が掛かると見ていました」(球界関係者) 今季、西武は新外国人のゴンザレスを『新クローザー』に予定していたが、防御率9.95と不調(10試合/0勝3敗)。同じく新加入のウィリアムス、カーターもイマイチで、2年目の大石達也も僅差のゲームを託すまでには至っていない。そういったチーム事情を考えると、不振の涌井を『暫定クローザー』にコンバートしたのは、渡辺監督の『やり繰りの巧さ』である。 投手出身の別のプロ野球解説者がこう言う。 「精神面での疲労を別にすれば、ストッパーはリリーバーのなかでも体力面での負担はそれほど大きくありません。セットアッパーは勝敗に関係なく毎日肩を作らなければなりませんが、ストッパーは『勝ち試合』限定。基本的に、僅差のゲーム展開の1イニングのみの登板になります」 懸念される右肘への負担は、問題なさそうだ。『暫定クローザー』を任すことによって、渡辺監督は涌井をもう一段階ステップアップさせようとしている。クローザーは強い直球を投げなければならない。そのためには強く腕を振る必要がある。そこで、統一球への違和感も払拭させようとしているのだろう。 昨季、牧田が『暫定ストッパー』にコンバートされたのは6月下旬。涌井は約2カ月早い配置換えとなった。渡辺監督は『クライマックスシリーズ進出圏』以上を意識している。
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スポーツ 2012年05月09日 15時30分
東京スカイツリーの開業遅れが不入りの原因? ワースト記録更新の日本相撲協会がとんでもない言い訳
日本相撲協会は大相撲夏場所(5月6日初日=東京・両国国技館)2日目(7日)の入場券売れ残りが6080枚だったと発表した。これは、今年初場所3日目(1月10日)で記録した売れ残り5793枚を抜き、85年1月に現在の両国国技館(定員約1万1000人)が開業以来、またもやワースト記録を更新した。3日目(8日)も売れ残り5625枚と厳しい入りだった。 売れ残りワースト記録は昨年秋場所2日目(9月12日)=5682枚=でも出しており、両国国技館で場所を開くごとに、3場所連続での更新となった。 今場所は鶴竜の大関昇進という話題もあり、史上初の6大関時代突入となったが、今のところ、観客動員にプラスにはなっていないようだ。V23を目指す横綱・白鵬が、初日から黒星を喫した面も、ファンの足を遠のけたのかもしれない。 まさしく、歯止めがかからぬ相撲人気低迷だが、協会側からはとんでもない言葉も発せられた。実は今場所は両国国技館のほど近くに建った東京スカイツリー(5月22日開業予定)の開業を当て込んで、10年5月の理事会で、初日を例年より1週早めることを決めていたのだ。しかし、東日本大震災の影響で開業が遅れ、夏場所開催日とは重ならなくなった。これに関して、八角広報部長(元横綱・北勝海)は不入りのおもな要因に、この開業遅れで、その客を取り込めなかった点を挙げた。 八角広報部長は「相撲内容が大事で、横綱に上がれそうな大関がいないということだと思う。今がどん底なので、悪い点を直してお客さんに来てもらいやすくしなければならない」とも語った。だが、そもそも東京スカイツリーの開業遅れを興行不振の原因にしているようでは、まるで悲壮感が感じられない。 先の春場所(大阪)では、担当部長の貴乃花親方(元横綱)が、営業面で獅子奮迅の働きを見せたが、地方場所だけではなく、東京場所でも真剣に集客アップに取り組まなければ、今後もワースト記録を更新していくことにもなりかねない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年05月09日 11時45分
ペナントレースは最下位でも「超ブキミな横浜DeNAの隠密行動」
横浜DeNAの高田繁ゼネラルマネージャー(66=GM)が新外国人選手の緊急補強を示唆したのは、5月2日だった。この時点で、チームの成績は6勝17敗1分けの最下位。同GMの補強案は当然だが、この時期の外国人選手の補強には「大きなリスク」を伴う。 「外国人選手を獲る場合、日本の野球に適応できるかどうかを見極めなければなりません。ベテランの渉外担当者が見誤るケースだってあるのに、短期間で好選手を見極められるはずがない」(プロ野球解説者の1人) 支配下登録人数の問題もある。現在、横浜DeNAは「69人」を登録しており、選手枠は「1人分」しか残っていない。その貴重な「1人分」を“ギャンブル”に使ってしまうのは「もったいない」のひと言。1人を獲る代わり、1人を放出する国内トレードの方が得策に思うが、ライバル球団の職員がこう否定する。 「横浜DeNAが『右の大砲』を探しているって話は有名ですよ。こんな言い方をしたら失礼ですが、向こう(DeNA側)にはこちらが欲しいと思う選手が少ないし、そういう選手は向こうも出したがらないので…」(ライバル球団の1人) 今回の高田GMの『外国人補強』発言は、「交換要員の問題」も影響していると見ていいだろう。 しかし、横浜DeNAの外国人補強は『新体制』の手腕の見せどころになるのではないだろうか。新フロントには、メジャー球団、米・代理人事務所とのネットワークを持つ人物もいる。GM補佐の嘉数駿氏だ。氏の前職はサンフランシスコ・ジャイアンツの日本駐在スカウト。さらに逆上れば、ボビー・バレンタイン監督時代の千葉ロッテで、同監督とスカウト、外国人選手を売り込んでくる代理人の間に立つ調整役も務めてきた。その嘉数氏のネットワークを使うのなら、それ相応の外国人選手を獲得できるのではないだろうか。 「横浜DeNAは池田純・球団社長が7月に渡米するスケジュールになっており、マリナーズの本拠地などを視察する予定。球場におけるファンサービスを見るためとされていますが、本当はもっと大きなプロジェクトが隠されているのでは…」(球界関係者) タンパベイレイズとマイナー契約した松井秀喜に対しても、そうだった。横浜DeNAは本気で松井を口説いていたため、今回の外国人補強にしても、 「本当はマイナー落ちした西岡剛、レギュラーから外された福留孝介を狙っているのではないか?」(前出・同) といった見方もされている。松井獲得に本腰を上げたときもそうだったが、「何故、横浜DeNAが大物獲りに動くのか」と聞かれれば、それ相応の軍資金があるからだ。 4年連続最下位のチームを建て直すのは並大抵ではない。ペナントレースの方は最下位脱出も難しいようだが、フロント内部は“戦う人材”が揃いつつあるようだ。
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